JP5949658B2 - 通板設備の制御システム - Google Patents

通板設備の制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP5949658B2
JP5949658B2 JP2013106362A JP2013106362A JP5949658B2 JP 5949658 B2 JP5949658 B2 JP 5949658B2 JP 2013106362 A JP2013106362 A JP 2013106362A JP 2013106362 A JP2013106362 A JP 2013106362A JP 5949658 B2 JP5949658 B2 JP 5949658B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll motor
value
torque
reference value
controller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013106362A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014226676A (ja
Inventor
鈴木 敦
敦 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp filed Critical Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Priority to JP2013106362A priority Critical patent/JP5949658B2/ja
Priority to CN201310534018.5A priority patent/CN104174657B/zh
Publication of JP2014226676A publication Critical patent/JP2014226676A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5949658B2 publication Critical patent/JP5949658B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Feedback Control In General (AREA)
  • Control Of Metal Rolling (AREA)
  • Controlling Rewinding, Feeding, Winding, Or Abnormalities Of Webs (AREA)

Description

この発明は、通板設備の制御システムに関するものである。
例えば、特許文献1及び2において、圧延材の厚さと形状とを干渉せずに制御する通板設備の制御システムが提案されている。当該制御システムによれば、圧延材の厚さと形状とを適切に制御することができる。
特開2011−147957号公報 国際公開第2006/123394号 特開平6−526号公報
しかしながら、特許文献1及び2においては、圧延材の速度と張力とを干渉せずに制御することはできない。このため、圧延材を安定して搬送することができない。
この発明は、上述の課題を解決するためになされた。すなわち、この発明の目的は、圧延材の速度と張力とを干渉せずに制御することができる通板設備の制御システムを提供することである。
この発明に係る通板設備の制御システムは、前方ロールと後方ロールとの間を進行する圧延材の中央の速度を計測する速度計測部と、前記前方ロールと前記後方ロールとの間を進行する圧延材の張力を計測する張力計測部と、前記圧延材の中央の速度の目標値と前記速度計測部による計測値との速度偏差をPI制御することにより前記前方ロールを駆動する前方ロールモータのトルク規準値と前記後方ロールを駆動する後方ロールモータのトルク規準値との和を算出する速度用PI制御器と、前記圧延材の張力の目標値と前記張力計測部による計測値との張力偏差をPI制御することにより前記前方ロールモータのトルク規準値と前記後方ロールモータのトルク規準値との差を算出する張力用PI制御器と、前記速度用PI制御器により算出された前記前方ロールモータのトルク規準値と前記後方ロールモータのトルク規準値との和に前記張力用PI制御器により算出された前記前方ロールモータのトルク規準値と前記後方ロールモータのトルク規準値との差を加えた値に基づいて、前記前方ロールモータのトルク基準値を算出する前方コントローラと、前記速度用PI制御器により算出された前記前方ロールモータのトルク規準値と前記後方ロールモータのトルク規準値との和から前記張力用PI制御器により算出された前記前方ロールモータのトルク規準値と前記後方ロールモータのトルク規準値との差を減じた値に基づいて、前記後方ロールモータのトルク基準値を算出する後方コントローラと、を備えたものである。
この発明によれば、圧延材の速度と張力とを干渉せずに制御することができる。
この発明の実施の形態1における通板設備の制御システムを利用した通板設備の構成図である。 この発明の実施の形態1における通板設備の制御システムによる圧延材の速度制御と張力制御との関係を説明するための図である。 この発明の実施の形態1における通板設備の制御システムの前方ハイブリッドコントローラを説明するためのブロック線図である。 この発明の実施の形態1における通板設備の制御システムの後方ハイブリッドコントローラを説明するためのブロック線図である。 この発明の実施の形態1における通板設備の制御システムによる圧延材の速度制御を説明するためのブロック線図である。 この発明の実施の形態1における通板設備の制御システムによる圧延材の張力制御を説明するためのブロック線図である。 この発明の実施の形態2における通板設備の制御システムを利用した通板設備の構成図である。 この発明の実施の形態3における通板設備の制御システムの前方ロールモータを説明するためのブロック線図である。 この発明の実施の形態3における通板設備の制御システムの後方ロールモータを説明するためのブロック線図である。 この発明の実施の形態3における通板設備の制御システムによる圧延材の速度制御を説明するためのブロック線図である。 この発明の実施の形態3における通板設備の制御システムによる圧延材の張力制御を説明するためのブロック線図である。 この発明の実施の形態4における通板設備の制御システムの前方ロールモータを説明するためのブロック線図である。 この発明の実施の形態4における通板設備の制御システムの後方ロールモータを説明するためのブロック線図である。 この発明の実施の形態4における通板設備の制御システムによる圧延材の速度制御を説明するためのブロック線図である。 この発明の実施の形態4における通板設備の制御システムによる圧延材の張力制御を説明するためのブロック線図である。
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における通板設備の制御システムを利用した通板設備の構成図である。
図1において、圧延材1の進行方向の前方側には、前方ロール2が設けられる。前方ロール2の近傍には、前方送りロール3が設けられる。前方ロール2の中心には、前方ロールモータ4の出力軸が取り付けられる。前方ロールモータ4の近傍には、前方速度センサ5が設けられる。前方ロールモータ4と前方速度センサ5とには、前方ドライブ装置6が接続される。
圧延材1の進行方向の後方側には、後方ロール7が設けられる。後方ロール7の近傍には、後方送りロール8が設けられる。後方ロール7の中心には、後方ロールモータ9の出力軸が取り付けられる。後方ロールモータ9の近傍には、後方速度センサ10が設けられる。後方ロールモータ9と後方速度センサ10とには、後方ドライブ装置11が接続される。
前方ロール2と後方ロール7との間において、圧延材1の中央の上方には、レーザー速度センサ12が速度計測部として設けられる。圧延材1の中央の下面には、張力センサ13が張力計測部として接触する。レーザー速度センサ12と張力センサ13とには、コントローラ14が接続される。コントローラ14は、前方ドライブ装置6と後方ドライブ装置11とに接続する。コントローラは14、前方ハイブリッドコントローラ、後方ハイブリッドコントローラを備える。
次に、図2を用いて、圧延材1の速度制御と張力制御との関係を説明する。
図2はこの発明の実施の形態1における通板設備の制御システムによる圧延材の速度制御と張力制御との関係を説明するための図である。
図2に示すように、コントローラ14は、前方ロールモータ4の角速度ω(rad/s)と後方ロールモータ9の角速度ω(rad/s)との和分量(1、1)と差分量(1、−1)の二変量にフィードバック制御を行う。和分量(1、1)と差分量(1、−1)は、次の(1)式で表される。
Figure 0005949658
(1)式に示すように、和分量(1、1)と差分量(1、−1)とは、角速度ωと角速度ωとを2次のアダマール変換行列Hを用いて変換することにより算出される。アダマール変換行列は、直交変換行列である。アダマール変換行列においては、行成分の内積と列成分の内積とが0となる。
和分量(1、1)を示すベクトル空間は、「圧延材の進行方向の座標空間」と定義される。差分量(1、−1)を示す空間は、「圧延材の引っ張り方向の座標空間」と定義される。
コントローラ14は、「圧延材の進行方向の座標空間」において圧延材1の速度を決定する。コントローラ14は、「圧延材の引っ張り方向の座標空間」に基づいて圧延材1の張力を決定する。この際、和分量(1、1)と差分量(1、−1)とは直交したベクトル量である。このため、圧延材1の速度と張力とは独立して決定される。
次に、図3を用いて、前方ハイブリッドコントローラを説明する。
図3はこの発明の実施の形態1における通板設備の制御システムの前方ハイブリッドコントローラを説明するためのブロック線図である。
図3に示すように、前方ハイブリッドコントローラ15は、速度用PI制御器15a、張力用PI制御器15bを備える。
速度用PI制御器15aには、圧延材1の中央の速度の指令値vroll cmd(mm/s)と応答値vroll res(mm/s)との偏差が入力される。この際、応答値vroll resは、レーザー速度センサ12から入力される。速度用PI制御器15aは、進行成分算出部として、当該偏差に基づいて圧延材1の進行成分に対応した値を算出する。
張力用PI制御器15bには、圧延材1の張力の指令値Troll cmd(MPa)と応答値Troll res(MPa)との偏差が入力される。この際、応答値Troll resは、張力センサ13から入力される。張力用PI制御器15bは、引っ張り成分算出部として、当該偏差に基づいて圧延材1の引っ張り成分に対応した値を算出する。
前方ハイブリッドコントローラ15は、速度用PI制御器15aの出力値に張力用PI制御器15bの出力値を加えることにより、前方ロールモータ4のトルク基準値τ refを算出する。トルク基準値τ refは、次の(2)式で表される。
Figure 0005949658
ただし、J(kg・m)は前方ロール2の慣性モーメントである。ω ref(rad/s)は前方ロール2の角速度の基準値である。Cは速度用PI制御器15aにより設定される。Cは張力用PI制御器15bにより設定される。
トルク基準値τ refは、電流制御器15cに入力される。電流制御器15cは、トルク基準値τ refに基づいてトルク電流値I(A)を算出する。トルク電流値Iに基づいて、前方ロールモータ4のd軸磁束φ(Wb)が決まる。当該d軸磁束φと慣性モーメントJとに基づいて、前方ロールモータ4の角速度の応答値ω res(rad/s)が決まる。角速度の応答値ω resと前方ロール2の半径Rとに基づいて、前方ロール2の周速v res(mm/s)が決まる。この際、前方ロール2の周速v resは、フィードバックされない。
次に、図4を用いて、後方ハイブリッドコントローラ16を説明する。
図4はこの発明の実施の形態1における通板設備の制御システムの後方ハイブリッドコントローラを説明するためのブロック線図である。
図4に示すように、後方ハイブリッドコントローラ16は、速度用PI制御器16a、張力用PI制御器16bを備える。
速度用PI制御器16aには、圧延材1の中央の速度の指令値vroll cmd(mm/s)と応答値vroll res(mm/s)との偏差が入力される。この際、応答値vroll resは、レーザー速度センサ12から入力される。速度用PI制御器16aは、進行成分算出部として、当該偏差に基づいて圧延材1の進行成分に対応した値を算出する。
張力用PI制御器16bには、圧延材1の張力の指令値Troll cmd(MPa)と応答値Troll res(MPa)との偏差が入力される。この際、応答値Troll resは、張力センサ13から入力される。張力用PI制御器16bは、引っ張り成分算出部として、当該偏差に基づいて圧延材1の引っ張り成分に対応した値を算出する。
後方ハイブリッドコントローラ16は、速度用PI制御器16aの出力値から張力用PI制御器16bの出力値を減じることにより、後方ロールモータ9のトルク基準値τ refを算出する。トルク基準値τ refは、次の(3)式で表される。
Figure 0005949658
ただし、J(kg・m)は後方ロール7の慣性モーメントである。ω ref(rad/s)は後方ロール7の角速度の基準値である。Cは速度用PI制御器16aにより設定される。Cは張力用PI制御器16bにより設定される。
トルク基準値τ refは、電流制御器16cに入力される。電流制御器16cは、トルク基準値τ refに基づいてトルク電流値I(A)を算出する。トルク電流値Iに基づいて、後方ロールモータ9のd軸磁束φ(Wb)が決まる。当該d軸磁束φと慣性モーメントJとに基づいて、後方ロールモータ9の角速度の応答値ω res(rad/s)が決まる。角速度の応答値ω resと後方ロール7の半径Rとに基づいて、後方ロール7の周速v res(mm/s)が決まる。この際、後方ロール7の周速v resは、フィードバックされない。
次に、図5と図6とを用いて、圧延材1の速度制御と張力制御とを説明する。
図5はこの発明の実施の形態1における通板設備の制御システムによる圧延材の速度制御を説明するためのブロック線図である。図6はこの発明の実施の形態1における通板設備の制御システムによる圧延材の張力制御を説明するためのブロック線図である。
図5に示すように、圧延材1の中央の速度の指令値vroll cmdと応答値vroll resとの偏差は速度用PI制御器に入力される。速度用PI制御器は、当該偏差をPI制御することにより「圧延材の進行方向の座標空間」におけるトルク基準値(τ+τrefを算出する。トルク基準値(τ+τrefは、次の(4)式で表される。
Figure 0005949658
トルク基準値(τ+τrefは、電流制御器に入力される。電流制御器は、トルク基準値(τ+τrefに基づいてトルク電流値Iqを算出する。トルク電流値Iqに基づいてd軸磁束φが決まる。当該d軸磁束φに基づいて、「圧延材の進行方向の座標空間」における角速度の応答値(ω+ωresが決まる。角速度の応答値(ω+ωresに基づいて、「圧延材の進行方向の座標空間」におけるロールの周速(v+vresが決まる。ロールの周速(v+vresに基づいて、圧延材1の中央の速度の応答値vroll resが決まる。
圧延材1の速度分布と中立点の考えに基づいて、応答値vroll resは、前方ロール2の周速の応答値v resと後方ロール7の周速の応答値v resの平均値に等しいと仮定される。この場合、応答値vroll resは、次の(5)式で表される。
Figure 0005949658
図6に示すように、圧延材1の張力の指令値Troll cmdと応答値Troll resとの偏差は張力用PI制御器に入力される。張力用PI制御器は、当該偏差をPI制御することにより「圧延材の引っ張り方向の座標空間」におけるトルク基準値(τ−τrefを算出する。トルク基準値(τ−τrefは、次の(6)式で表される。
Figure 0005949658
トルク基準値(τ−τrefは、電流制御器に入力される。電流制御器は、トルク基準値(τ−τrefに基づいてトルク電流値Iqを算出する。トルク電流値Iqに基づいてd軸磁束φが決まる。当該d軸磁束φに基づいて、「圧延材の引っ張り方向の座標空間」における角速度の応答値(ω−ωresが決まる。角速度の応答値(ω−ωresに基づいて、「圧延材の引っ張り方向の座標空間」におけるロールの周速(v−vresが決まる。ロールの周速(v−vresに基づいて、圧延材1の張力の応答値Troll resが決まる。
この際、応答値Troll resは、応力とひずみとの関係に基づいて算出される。この場合、応答値Troll resは、次の(7)式で表される。
Figure 0005949658
ただし、Lは前方ロール2と後方ロール7との間の距離である。Eは圧延材1のヤング率である。
トルク基準値τ ref、τ refとトルク基準値(τ+τref、(τ−τrefとの関係は、次の(8)式で表される。
Figure 0005949658
(8)式に示すように、トルク基準値τ ref、τ refは、トルク基準値(τ+τref、(τ−τrefから一意に決まる。
以上で説明した実施の形態1によれば、トルク基準値τ ref、τ refは、圧延材1の進行成分に対応した値と引っ張り成分に対応した値とに基づいて算出される。このため、圧延材1の速度ゲインと張力ゲインとを互いに独立に設定することができる。さらに、圧延材1の速度と張力との応答性も互いに独立に設計することができる。その結果、圧延材1の蛇行を防止することができる。
なお、圧延材1の中央の速度の応答値vroll resを前方速度センサ5の出力値と後方速度センサ10の出力値との平均値としてもよい。
また、レーザー速度センサ12の位置に対し、張力センサ13の位置をずらしてもよい。この場合、レーザー速度センサ12は、圧延材1の平面部を検出領域として圧延材1の速度を計測する。その結果、圧延材1の速度を正確に計測することができる。
実施の形態2.
図7はこの発明の実施の形態2における通板設備の制御システムを利用した通板設備の構成図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態1においては、レーザー速度センサ12と張力センサ13とは、コントローラ14に接続されている。一方、実施の形態2においては、レーザー速度センサ12と張力センサ13とは、前方ドライブ装置6と後方ドライブ装置11に接続されている。
この場合、実施の形態1の前方ハイブリッドコントローラ15は前方ドライブ装置6に設けられる。実施の形態1の後方ハイブリッドコントローラ16は後方ドライブ装置11に設けられる。
以上で説明した実施の形態2によれば、前方ロールモータ4の応答性と後方ロールモータ9の応答性とが実施の形態1よりもよくなる。
実施の形態3.
図8はこの発明の実施の形態3における通板設備の制御システムの前方ロールモータを説明するためのブロック線図である。図9はこの発明の実施の形態3における通板設備の制御システムの後方ロールモータを説明するためのブロック線図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、前方ロールモータ4には、外乱オブザーバ17が実装される。
前方ロールモータ4のトルク応答値τ resには、外乱トルクτdis(N・m)も含む。外乱トルクτdisは、圧延材1の中央の張力による負荷トルク、前方ロール2の偏心等により発生する。
外乱オブザーバ17には、トルク基準値τ refが入力される。外乱オブザーバ17には、前方ロールモータ4の角速度の応答値ω resが入力される。応答値ω resは、前方速度センサ5から入力される。
外乱オブザーバ17は、トルク基準値τ refと角速度の応答値ω resとに基づいて外乱トルクの推定値τdis est(N・m)を算出する。この際、カットオフ周波数gdis(rad/s)と前方ロール2の慣性モーメントのノミナル値J(kg・m)とが利用される。外乱トルクの推定値τdis estは、トルク基準値τ refにフィードフォワード補償される。外乱トルクの推定値τdis estは、外乱トルクτdisを相殺する。その結果、外乱の影響が取り除かれる。
図9に示すように、後方ロールモータ9には、外乱オブザーバ17が実装される。
図9に示すように、後方ロールモータ9のトルク応答値τ resには、外乱トルクτdis(N・m)も含む。外乱トルクτdisは、圧延材1の中央の張力による負荷トルク、後方ロール7の偏心等により発生する。
外乱オブザーバ17には、トルク基準値τ refが入力される。外乱オブザーバ17には、後方ロールモータ9の角速度の応答値ω resが入力される。応答値ω resは、後方速度センサ10から入力される。
外乱オブザーバ17は、トルク基準値τ refと角速度の応答値ω resとに基づいて外乱トルクの推定値τdis est(N・m)を算出する。この際、カットオフ周波数gdis(rad/s)と後方ロール7の慣性モーメントのノミナル値J(kg・m)とが利用される。外乱トルクの推定値τdis estは、トルク基準値τ refにフィードフォワード補償される。外乱トルクの推定値τdis estは、外乱トルクτdisを相殺する。その結果、外乱の影響が取り除かれる。
次に、図10と図11とを用いて、圧延材1の速度制御と張力制御とを説明する。
図10はこの発明の実施の形態3における通板設備の制御システムによる圧延材の速度制御を説明するためのブロック線図である。図11はこの発明の実施の形態3における通板設備の制御システムによる圧延材の張力制御を説明するためのブロック線図である。
図10に示すように、「圧延材の進行方向の座標空間」においても、外乱オブザーバ17が動作する。その結果、「圧延材の進行方向の座標空間」においても、外乱の影響が取り除かれる。
図11に示すように、「圧延材の引っ張り方向の座標空間」においても、外乱オブザーバ17が動作する。その結果、「圧延材の引っ張り方向の座標空間」においても、外乱の影響が取り除かれる。
以上で説明した実施の形態3によれば、「圧延材の進行方向の座標空間」においても、外乱の影響が取り除かれる。「圧延材の引っ張り方向の座標空間」においても、外乱の影響が取り除かれる。このため、圧延材1の速度制御と張力制御とに対し、完全な非干渉制御を行うことができる。
実施の形態4.
図12はこの発明の実施の形態4における通板設備の制御システムの前方ロールモータを説明するためのブロック線図である。図13はこの発明の実施の形態4における通板設備の制御システムの後方ロールモータを説明するためのブロック線図である。なお、実施の形態3と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
図12に示すように、前方ロールモータ4には、SFC(Simulator Following Control)18が実装される。SFC18は、電流制御モデル18a、規範モデル18b、PD制御器18cを備える。
SFC18において、電流制御モデル18aは、トルク基準値τ refを一次遅れ系として近似する。規範モデル18bは、電流制御モデル18aの出力値に基づいて前方ロールモータ4の角速度のモデル値ωfm res(rad/s)を算出する。この際、外乱の影響のないモデルが利用される。PD制御器18cは、モデル値ωfm resと応答値ω resの偏差をPD制御することにより、補償トルクτcmp(N・m)を算出する。補償トルクτcmpは、トルク基準値τ refにフィードフォワード補償される。補償トルクτcmpは、外乱トルクτdisを相殺する。その結果、外乱の影響が取り除かれる。
図13に示すように、後方ロールモータ9には、SFC18が実装される。SFC18は、電流制御モデル18a、規範モデル18b、PD制御器18cを備える。
SFC18において、電流制御モデル18aは、トルク基準値τ refを一次遅れ系として近似する。規範モデル18bは、電流制御モデル18aの出力値に基づいて後方ロールモータ9の角速度のモデル値ωbm res(rad/s)を算出する。この際、外乱の影響のないモデルが利用される。PD制御器18cは、モデル値ωbm resと応答値ω resの偏差をPD制御することにより、補償トルクτcmp(N・m)を算出する。補償トルクτcmpは、トルク基準値τ refにフィードフォワード補償される。補償トルクτcmpは、外乱トルクτdisを相殺する。その結果、外乱の影響が取り除かれる。
次に、図14と図15とを用いて、圧延材1の速度制御と張力制御とを説明する。
図14はこの発明の実施の形態4における通板設備の制御システムによる圧延材の速度制御を説明するためのブロック線図である。図15はこの発明の実施の形態4における通板設備の制御システムによる圧延材の張力制御を説明するためのブロック線図である。
図14に示すように、「圧延材の進行方向の座標空間」においても、SFC18が動作する。その結果、「圧延材の進行方向の座標空間」においても、外乱の影響が取り除かれる。
図15に示すように、「圧延材の引っ張り方向の座標空間」においても、SFC18が動作する。その結果、「圧延材の引っ張り方向の座標空間」においても、外乱の影響が取り除かれる。
以上で説明した実施の形態4によれば、「圧延材の進行方向の座標空間」においても、外乱の影響が取り除かれる。「圧延材の引っ張り方向の座標空間」においても、外乱の影響が取り除かれる。このため、圧延材1の速度制御と張力制御とに対し、外乱を抑制することができる。
なお、実施の形態1〜3の設備と同等の設備において、紙、パルプ、フィルを搬送対象としてもよい。
1 圧延材、 2 前方ロール、 3 前方送りロール、 4 前方ロールモータ、 5 前方速度センサ、 6 前方ドライブ装置、 7 後方ロール、 8 後方送りロール、 9 後方ロールモータ、 10 後方速度センサ、 11 後方ドライブ装置、 12 レーザー速度センサ、 13 張力センサ、 14 コントローラ、 15 前方ハイブリッドコントローラ、 15a 速度用PI制御器、 15b 張力用PI制御器、 15c 電流制御器、 16 後方ハイブリッドコントローラ、 16a 速度用PI制御器、 16b 張力用PI制御器、 16c 電流制御器、 17 外乱オブザーバ、 18SFC 18a 電流制御モデル、 18b 規範モデル、 18c PD制御器

Claims (4)

  1. 前方ロールと後方ロールとの間を進行する圧延材の中央の速度を計測する速度計測部と、
    前記前方ロールと前記後方ロールとの間を進行する圧延材の張力を計測する張力計測部と、
    前記圧延材の中央の速度の目標値と前記速度計測部による計測値との速度偏差をPI制御することにより前記前方ロールを駆動する前方ロールモータのトルク規準値と前記後方ロールを駆動する後方ロールモータのトルク規準値との和を算出する速度用PI制御器と、
    前記圧延材の張力の目標値と前記張力計測部による計測値との張力偏差をPI制御することにより前記前方ロールモータのトルク規準値と前記後方ロールモータのトルク規準値との差を算出する張力用PI制御器と、
    前記速度用PI制御器により算出された前記前方ロールモータのトルク規準値と前記後方ロールモータのトルク規準値との和に前記張力用PI制御器により算出された前記前方ロールモータのトルク規準値と前記後方ロールモータのトルク規準値との差を加えた値に基づいて、前記前方ロールモータのトルク基準値を算出する前方コントローラと、
    前記速度用PI制御器により算出された前記前方ロールモータのトルク規準値と前記後方ロールモータのトルク規準値との和から前記張力用PI制御器により算出された前記前方ロールモータのトルク規準値と前記後方ロールモータのトルク規準値との差を減じた値に基づいて、前記後方ロールモータのトルク基準値を算出する後方コントローラと、
    を備えた通板設備の制御システム。
  2. 前記前方ロールモータを制御する前方ドライブ装置と、
    前記後方ロールモータを制御する後方ドライブ装置と、
    を備え、
    前記前方コントローラは、前記前方ドライブ装置に設けられ、
    前記後方コントローラは、前記後方ドライブ装置に設けられた請求項1に記載の通板設備の制御システム。
  3. 前記前方ロールモータのトルク基準値と前記前方ロールモータの角速度の応答値とに基づいて、前記前方ロールモータの外乱トルクを推定し、前記前方ロールモータの外乱トルクの推定値を前記前方ロールモータのトルク基準値にフィードフォワード補償し、前記後方ロールモータのトルク基準値と前記後方ロールモータの角速度の応答値とに基づいて、前記後方ロールモータの外乱トルクを推定し、前記後方ロールモータの外乱トルクの推定値を前記後方ロールモータのトルク基準値にフィードフォワード補償する外乱オブザーバ、
    を備えた請求項1又は請求項2に記載の通板設備の制御システム。
  4. 前記前方ロールモータのトルク基準値と前記後方ロールモータのトルク基準値とを一次遅れ系として近似する電流制御モデルと、
    前記電流制御モデルの出力値に基づいて、前記前方ロールモータの角速度のモデル値と前記後方ロールモータの角速度のモデル値とを算出する規範モデルと、
    前記前方ロールモータの角速度のモデル値と前記前方ロールモータの角速度の応答値との偏差に基づいて前記前方ロールモータの補償トルクを算出し、前記前方ロールモータの補償トルクを前記前方ロールモータのトルク基準値にフィードフォワード補償し、前記後方ロールモータの角速度のモデル値と前記後方ロールモータの角速度の応答値との偏差に基づいて前記後方ロールモータの補償トルクを算出し、前記後方ロールモータの補償トルクを前記後方ロールモータのトルク基準値にフィードフォワード補償するPD制御器と、
    を備えた請求項1又は請求項2に記載の通板設備の制御システム。
JP2013106362A 2013-05-20 2013-05-20 通板設備の制御システム Active JP5949658B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013106362A JP5949658B2 (ja) 2013-05-20 2013-05-20 通板設備の制御システム
CN201310534018.5A CN104174657B (zh) 2013-05-20 2013-10-31 通板设备的控制系统

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013106362A JP5949658B2 (ja) 2013-05-20 2013-05-20 通板設備の制御システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014226676A JP2014226676A (ja) 2014-12-08
JP5949658B2 true JP5949658B2 (ja) 2016-07-13

Family

ID=51956162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013106362A Active JP5949658B2 (ja) 2013-05-20 2013-05-20 通板設備の制御システム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5949658B2 (ja)
CN (1) CN104174657B (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6123067A (ja) * 1984-07-12 1986-01-31 Nippon Steel Corp ストリツプの張力制御方法
JPS62282721A (ja) * 1986-05-29 1987-12-08 Sumitomo Metal Ind Ltd プロセスラインの制御装置
JP3041135B2 (ja) * 1992-06-19 2000-05-15 株式会社東芝 連続熱間圧延機の制御装置
JP4673848B2 (ja) * 2005-05-16 2011-04-20 東芝三菱電機産業システム株式会社 板厚制御装置
JP4988171B2 (ja) * 2005-06-23 2012-08-01 株式会社日立製作所 圧延機の制御装置
DE112006003736B4 (de) * 2006-02-08 2020-07-23 Mitsubishi Electric Corp. Motorsteuereinheit und Motorsteuerverfahren
JP5382128B2 (ja) * 2009-09-16 2014-01-08 東芝三菱電機産業システム株式会社 制御装置及び圧延機の制御装置
JP5418244B2 (ja) * 2010-01-20 2014-02-19 新日鐵住金株式会社 冷間タンデム圧延機の制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN104174657A (zh) 2014-12-03
CN104174657B (zh) 2016-05-25
JP2014226676A (ja) 2014-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10120396B2 (en) Control device for machine apparatus and gain determination method for friction compensation
US9573616B2 (en) Electric power steering device
US8525461B2 (en) Motor control device
TW201225490A (en) Load inertia estimation method and control parameter adjustment method
TWI501540B (zh) 電動機控制裝置
CN106464182A (zh) 交流旋转电机的控制装置和控制方法、以及电动助力转向装置
JP6281751B2 (ja) 位置制御システム
WO2017145236A1 (ja) プラントの制御装置
JP5200715B2 (ja) 動力計システムの電気慣性制御装置
JP6269428B2 (ja) アルミ箔ダブリング圧延設備の制御装置
JP6143960B2 (ja) 交流回転機の制御装置、及び交流回転機の制御装置を備えた電動パワーステアリングシステム
JP6183299B2 (ja) 圧延設備の制御システム
JP5846102B2 (ja) 張力制御システム
KR101263568B1 (ko) 엘리베이터 제어 장치
JP5949658B2 (ja) 通板設備の制御システム
JP5263143B2 (ja) 電動機制御装置
JP2010043940A (ja) 動力伝達系の試験装置およびその制御方法
WO2018158828A1 (ja) シート材生産ラインの数学モデル算出装置および制御装置
JP6350420B2 (ja) 学習型張力制御装置
JP5200714B2 (ja) 電気慣性制御装置
JP5830897B2 (ja) 速度制御装置、車両衝突試験装置
JP2010019711A (ja) 動力計測システムの速度制御方法とその装置
JP2010014409A (ja) シャシーダイナモメータの速度制御装置
JPH08308277A (ja) モータ駆動制御方法及びモータ駆動制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150525

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160523

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5949658

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250