JP6269267B2 - 盛土構造物の耐震構造 - Google Patents

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本発明は、地盤上に構築されて耐震・免震性能が付与される盛土構造物の耐震構造に関する。
従来から、大規模地震が発生することで、地盤上に構築された盛土の直下地盤が液状化した場合であっても、盛土自体の変形や崩壊を多少は許容しながら、供用停止にまで至らないものとすることを目的として、特許文献1、2に開示される盛土補強構造が提案されている。
特許文献1に開示された盛土補強構造は、対向する法面の双方に設置された抑え部材、及び、抑え部材を繋ぐ2段以上の引張材から構成されて、抑え部材の下端の一部又は全部が根入れ部材と結合されて、この根入れ部材が地下連続壁、鋼管杭等と接合されるものである。
特許文献2に開示された盛土補強構造は、対向する法面の双方に設置された抑え部材、法面の下方の軟弱地盤内に設置される抵抗体、及び、抵抗体と抑え部材とを繋ぐ引張部材から構成されて、軟弱地盤が液状化したときに所定の水平変位量で抵抗体を変位させるものである。
特開2008−25222号公報 特開2009−79415号公報
しかし、特許文献1、2に開示された盛土補強構造は、地盤上に構築された盛土の対向する法面の双方を抑え部材で補強して、法面の崩壊を抑え部材で強制的に抑制するものであるため、地震が発生したときに盛土に作用する地震力が、抑え部材に全て伝達されるものとなる。
このため、特許文献1、2に開示された盛土補強構造は、地震が発生したときに盛土に作用する全ての地震力が抑え部材に伝達されることで、抑え部材が脱落、崩壊するおそれがあり、法面の崩壊によって盛土全体が完全に変形、崩壊することになるという問題点があった。
また、特許文献1、2に開示された盛土補強構造は、抑え部材自体の強度が十分であっても、地震が発生したときに盛土内部から下方地盤に連続するすべり面が形成されるため、法面が盛土内部から崩壊して、盛土全体が完全に変形、崩壊することになるという問題点があった。
このとき、特許文献1、2に開示された盛土補強構造は、盛土全体が完全に変形、崩壊することで、盛土の天面に設けられた道路、鉄道線路等が供用停止となるだけでなく、道路、鉄道線路等を通行する車両に事故等が発生して、また、緊急車両等の通行も著しく困難になることから、甚大かつ大規模な災害に発展するおそれがあるという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、盛土構造物に伝達される地震力を低減させて、盛土構造物の変形、崩壊を防止することで、道路、鉄道線路等の損壊を最小限に抑制することのできる盛土構造物の耐震構造を提供することにある。
第1発明に係る盛土構造物の耐震構造は、地盤上に構築される盛土構造物の耐震構造であって、盛土構造物と地盤面との境界に設けられる床版と、盛土構造物の法尻部に設けられる顎受け部材と、地盤内に設けられて前記顎受け部材が固定される根入れ部材とを備え、前記顎受け部材は、前記床版の側方に設けられる側部と、前記側部から盛土構造物の幅方向の中心側に向けて延びる底部とを有して、前記床版を下方から支持する当接部が、前記底部に形成されることを特徴とする。
第2発明に係る盛土構造物の耐震構造は、第1発明において、盛土構造物の幅方向で両側の法尻部まで延びるように設けられる前記床版と、盛土構造物の幅方向で両側の法尻部の各々に設けられる一対の前記顎受け部材と、各々の前記顎受け部材が固定される一対の前記根入れ部材とを備え、一対の前記顎受け部材は、前記底部に形成された各々の前記当接部が、盛土構造物の幅方向の両側で、前記床版を下方から支持するものであることを特徴とする。
第3発明に係る盛土構造物の耐震構造は、第1発明又は第2発明において、前記根入れ部材は、鋼矢板又は鋼管矢板が用いられて、盛土構造物の延長方向で前記鋼矢板又は前記鋼管矢板が複数並べて設けられるとともに、盛土構造物の延長方向に隣り合った前記鋼矢板若しくは前記鋼管矢板が連結されて、又は、間隔を空けて設けられることを特徴とする。
第4発明に係る盛土構造物の耐震構造は、第1発明〜第3発明の何れかにおいて、前記根入れ部材は、鋼矢板又は鋼管矢板が用いられて、前記鋼矢板又は前記鋼管矢板の板厚方向に貫通する通水孔が形成されることを特徴とする。
第5発明に係る盛土構造物の耐震構造は、第1発明〜第4発明の何れかにおいて、前記当接部は、前記床版に向けて突出するように湾曲させて形成されることを特徴とする。
第6発明に係る盛土構造物の耐震構造は、第1発明〜第5発明の何れかにおいて、前記側部は、盛土構造物の幅方向に延びる前記底部の延出長の略1/4となる離間距離で、前記床版の側端部から離間させて、前記床版の側方に設けられることを特徴とする。
第7発明に係る盛土構造物の耐震構造は、第1発明〜第6発明の何れかにおいて、盛土構造物の幅方向で両側の法面の崩壊を防止するための法面保護工をさらに備えることを特徴とする。
第1発明〜第7発明によれば、地震が発生したときに、床版の下方で当接部を幅方向に摺動させることで、盛土構造物とともに床版を地盤から独立させて、主として地盤のみを幅方向に変位させることができるため、地盤から盛土構造物に伝達される地震力を低減させるとともに盛土構造物の揺れを抑制して、盛土構造物が変形、崩壊することを防止することが可能となる。
第1発明〜第7発明によれば、顎受け部材と根入れ部材とが一体となって床版及び盛土構造物の自重に抵抗することができるため、床版の上方に盛土構造物が構築された状態を維持して、盛土構造物とともに床版を顎受け部材及び根入れ部材で十分に支持することが可能となる。
第1発明〜第7発明によれば、地盤から盛土構造物に伝達される地震力を低減させるとともに盛土構造物の揺れを抑制して、盛土構造物の変形、崩壊を防止することによって、盛土構造物の天面に設けられた道路、鉄道線路等の損壊を最小限に抑制することが可能となり、道路、鉄道線路等を通行する車両に事故等が発生することを防止するとともに、緊急車両等の通行を可能なものとして、甚大かつ大規模な災害への発展を回避することが可能となる。
特に、第3発明、第4発明によれば、盛土構造物の延長方向に隣り合った複数の根入れ部材を所定の間隔を空けて設けるものとすることで、鋼矢板等の設置数量を減少させて材料コストの増大を抑制して、耐震構造の導入コストを低減させることが可能となる。また、盛土構造物の延長方向に隣り合った複数の根入れ部材を連結させて設けることで、盛土構造物が大規模なものとなる場合や盛土構造物が軟弱地盤に構築される場合等においても、複数の根入れ部材が連結された連結壁部によって、盛土構造物を十分に支持することが可能となる。
特に、第3発明、第4発明によれば、盛土構造物の延長方向に隣り合った複数の根入れ部材が、所定の間隔を空けて設けられることで、隣り合った根入れ部材の間で地下水を通過させ、透水層における地下水の流れを阻害しないものとして、環境負荷を低減させることが可能となる。また、盛土構造物の延長方向に隣り合った複数の根入れ部材を連結させるときにおいても、鋼矢板等の板厚方向に貫通する1又は複数の通水孔を形成させて、根入れ部材の通水孔を通じて盛土構造物の直下地盤と側方地盤との間の地下水流を確保することで、透水層における地下水の流れを阻害しないものとして、環境負荷を低減させることが可能となる。
特に、第5発明によれば、顎受け部材の底部の当接部を湾曲させることで、床版の下面等に対する当接領域を小さくして、床版の下面等で当接部が摺動するときの摩擦抵抗を小さくすることが可能となる。
特に、第6発明によれば、床版の幅方向で一方の側端部が、顎受け部材の側部に最接近した場合であっても、床版の幅方向で他方の側端部が、当接部の頂点よりも盛土構造物の中心側に移動しないものとなり、湾曲等させて形成された当接部から、床版の側端部を脱落させないものとすることが可能となる。
特に、第7発明によれば、盛土構造物の幅方向の両側に形成された法面に法面保護工をさらに備えるものとすることで、地震が発生したときであっても、法面保護工に法面保持機能を発揮させて、盛土構造物の法面が、変形、崩壊することを防止することが可能となる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造を示す斜視図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造を示す正面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造を示す平面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造における顎受け部材を示す拡大正面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造における顎受け部材の変形例を示す拡大正面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造における鋼管矢板の根入れ部材を示す平面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造を示す側面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造における顎受け部材が架設された根入れ部材を示す側面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造における連結された根入れ部材を示す側面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造における連結壁部を示す側面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造における根入れ部材を示す斜視図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造の施工方法における根入れ部材が埋め込まれた状態を示す正面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造の施工方法における顎受け部材が固定された状態を示す正面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造における顎受け部材を示す斜視図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造の施工方法におけるコンクリート床版が設置された状態を示す正面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造の施工方法におけるコンクリート床版と幅方向を長手方向とするコンクリート主桁とを有する床版を示す正面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造の施工方法における鋼床版が設置された状態を示す正面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造の施工方法における鋼床版と延長方向を長手方向とするコンクリート主桁とを有する床版を示す正面図である。 (a)は、図16に示すコンクリート床版のE−E断面図であり、(b)は、図17に示す鋼床版のF−F断面図であり、(c)は、図18に示す鋼床版のF−F断面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造における法面保護工を備えた状態を示す正面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造に地震力が作用した状態を示す拡大正面図である。 本発明を適用した盛土構造物の耐震構造における根入れ部材の通水孔を地下水流が通過する状態を示す正面図である。 (a)は、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造におけるすべり面の形成を防止した状態を示す正面図であり、(b)は、従来の盛土構造物にすべり面が形成された状態を示す正面図である。
以下、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、図1に示すように、地盤上に構築される盛土構造物7に導入されるものである。本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、耐震・免震性能が付与された新設の盛土構造物7を提供するために、例えば、盛土構造物7の幅方向Xの両側に亘って導入されるものとなる。
盛土構造物7は、幅方向Xの左側Aと右側Bとで河川域若しくは海洋域と陸上域とを隔てるように、又は、陸上域を左側Aと右側Bとで隔てるように、地盤8の上方で高さ方向Yに土砂等を積み上げて構築される。盛土構造物7は、左側Aと右側Bとを隔てて連続する延長方向Zに延びて構築されて、所定の延長で延びる道路、鉄道線路等が天面71に設けられる。
盛土構造物7は、図2に示すように、上部に形成される天面71と、下部に形成される底面72と、天面71から底面72まで傾斜して連続する法面73とを備えて、断面略台形状等に形成される。盛土構造物7は、幅方向Xの左側A及び右側Bで、法面73から底面72に連続する部位に、断面略鋭角状等に法尻部76が形成される。
盛土構造物7は、幅方向Xの両側に法尻部76が形成されて、左側Aの左側法尻部77及び右側Bの右側法尻部78を有するものとなる。盛土構造物7は、既設の地盤8における地盤面8aと、新設の盛土構造物7の底面72との間に、左側法尻部77から右側法尻部78まで延びた境界80が形成されるものとなる。
盛土構造物7は、例えば、天面71が幅方向Xに5m〜10m程度の幅寸法で形成されるとともに、底面72が幅方向Xに14m〜40m程度の幅寸法で形成されて、天面71と底面72との間で高さ方向Yに3m〜10m程度の高さ寸法を有することで、水平方向から30°〜60°程度の角度で傾斜させて法面73が形成されるものとなる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、盛土構造物7の底面72と地盤面8aとの間に形成される境界80に設けられる床版2と、盛土構造物7の法尻部76に設けられる顎受け部材3と、地盤内に設けられて顎受け部材3が固定される根入れ部材4とを備える。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、盛土構造物7の幅方向Xの左側A及び右側Bで、盛土構造物7の幅方向Xで両側の法尻部76の各々に設けられる一対の顎受け部材3と、一対の顎受け部材3の各々が固定される一対の根入れ部材4とを備えるものとなる。
床版2は、例えば、幅方向Xに14m〜40m程度の幅寸法を有するとともに、高さ方向Yに0.5m〜2m程度の高さ寸法を有する。床版2は、プレキャストコンクリート等を地盤面8aに載せ置いて、幅方向Xに一体化した略平板状のコンクリート床版20が設置されることで、盛土構造物7の幅方向Xで両側の法尻部76まで延びるように連続して設けられる。
床版2は、既設の地盤8を所定の深さで掘削等して形成された地盤面8aに、略平坦状等に形成された床版2の下面21が載せ置かれる。また、床版2は、略平坦状等に形成された床版2の上面22に、盛土構造物7の底面72が載せ置かれることで、床版2の上方に盛土構造物7が構築されるものとなる。
床版2は、図3に示すように、複数のプレキャストコンクリート等のコンクリート床版20が、盛土構造物7の延長方向Zで連続的に、又は、断続的に並べて設置されて、盛土構造物7の延長方向Zで所定の長さ寸法となるように設けられるものとなる。床版2は、これに限らず、幅方向Xで一体化するようにコンクリートを打設することで、略平板状のコンクリート床版20が、盛土構造物7の延長方向Zで所定の長さ寸法となるように設けられてもよい。
顎受け部材3は、図4に示すように、盛土構造物7の法尻部76が配置される位置の地盤8を所定の深さで掘削等して形成された設置スペース81で、コンクリートが打設されることによって、盛土構造物7の幅方向Xで両側の法尻部76に設けられる。顎受け部材3は、これに限らず、工場等であらかじめ製作されたコンクリート製品や、鋼製品等が用いられてもよい。
顎受け部材3は、高さ方向Yに延びる側部31と、幅方向Xに延びる底部32とを有して、断面略L形状等に形成される。顎受け部材3は、高さ方向Yに0.5m〜2m程度の高さ寸法で、幅方向Xに0.2m〜0.8m程度の厚みとなるように、側部31が形成される。顎受け部材3は、高さ方向Yに0.1m〜0.6m程度の厚みとなるように、底部32が形成されて、床版2の下面21等に当接されて床版2を下方から支持する当接部33が、底部32の上端面に形成される。
側部31は、床版2の側端部23から幅方向Xに所定の離間距離Dで離間させて、床版2の側方に設けられる。底部32は、側部31の下端から連続させて、盛土構造物7の幅方向Xの中心側Cに向けて延びて設けられる。底部32は、幅方向Xで0.5m〜2m程度の延出長Lとなるように、側部31から盛土構造物7の幅方向Xの中心側Cに向けて延びて突出するものとなる。このとき、離間距離Dは、底部32の延出長Lの略1/4以下となるように、例えば、0.1m〜0.5m程度の範囲で設定される。
当接部33は、床版2の下面21に向けて突出するように湾曲させて、略蒲鉾状の断面形状となるように形成されて、略蒲鉾状の頂点が床版2の下面21に延長方向Zで接触するように配置される。当接部33は、これに限らず、図5(a)に示すように、断面略山形状に突出させて、断面略山形状の頂点が床版2の下面21に延長方向Zで接触するように配置されてもよい。また、当接部33は、図5(b)に示すように、床版2の下面21に向けて突出することなく略平面状に形成されて、床版2の下面21と接触するように配置されてもよい。
顎受け部材3は、図2、図3に示すように、盛土構造物7の幅方向Xの左側A及び右側Bで、地盤内に設けられた一対の根入れ部材4の各々に固定されることによって、盛土構造物7の幅方向Xで一対となって設けられる。
顎受け部材3は、盛土構造物7の幅方向Xの左側A及び右側Bに、一対となって設けられることによって、一対の顎受け部材3の底部32に形成された各々の当接部33が、盛土構造物7の幅方向Xの両側で、床版2の下面21等に当接されて床版2を下方から支持するものとなる。このとき、顎受け部材3は、各々の顎受け部材3が延長方向Zで所定の長さ寸法となるように設けられることで、延長方向Zで所定の範囲に亘って、床版2の下面21に当接部33が当接されるものとなる。
根入れ部材4は、断面略ハット形状のハット形鋼矢板等の鋼矢板41が用いられる。根入れ部材4は、これに限らず、断面略U形状のU形鋼矢板、断面略Z形状のZ形鋼矢板等の鋼矢板41が用いられてもよい。さらに、根入れ部材4は、図6に示すように、断面略円形状の鋼管矢板42等を用いることもできる。
根入れ部材4は、図3、図6に示すように、盛土構造物7の幅方向Xの左側A及び右側Bで、鋼矢板41又は鋼管矢板42(以下、鋼矢板41等という)が盛土構造物7の延長方向Zに複数並べて設けられる。根入れ部材4は、盛土構造物7の延長方向Zで隣り合った鋼矢板41等が、延長方向Zに所定の間隔を空けて設けられる。
根入れ部材4は、図7〜図10に示すように、軸芯方向の下端部4aが支持地盤等まで到達するように根入れされるとともに、軸芯方向の上端部4bが盛土構造物7の法尻部76の下方に配置されて、各々の根入れ部材4の軸芯方向の上端部4bに顎受け部材3が固定される。
根入れ部材4は、図7に示すように、1箇の根入れ部材4に対して、1箇の顎受け部材3が固定される。根入れ部材4は、これに限らず、図8に示すように、盛土構造物7の延長方向Zに連続するように一体化させて設けられた顎受け部材3が、複数の根入れ部材4の上端部4bに架設されて固定されてもよい。
根入れ部材4は、図7、図8に示すように、延長方向Zに隣り合った鋼矢板41等が、所定の間隔を空けて設けられるものに限らず、図9に示すように、延長方向Zに隣り合った全ての鋼矢板41等の継手部43を嵌合させることで、延長方向Zの所定の範囲で複数の鋼矢板41等が連結されてもよい。さらに、根入れ部材4は、図10に示すように、鋼矢板41等を延長方向Zで2箇以上連結させた連結壁部40が複数箇所に設けられて、複数箇所の連結壁部40が延長方向Zに所定の間隔を空けて設けられるものとされてもよい。
根入れ部材4は、特に、図9、図10に示すように、複数の鋼矢板41等を連結させるときにおいて、図11に示すように、鋼矢板41等の板厚方向に貫通する1又は複数の通水孔44が形成されてもよい。通水孔44は、鋼矢板41等における地盤内の透水層に配置される部位等で、鋼矢板41等のフランジ部45やウェブ部46等に軸芯方向に沿って略円形状等に形成される。
根入れ部材4は、鋼矢板41等の軸芯方向の上端部4bのフランジ部45やウェブ部46等に、鋼矢板41等の板厚方向に突出する1又は複数のスタットジベル等が取り付けられることで、顎受け部材3の内部に向けて突出させたずれ止め部材47が設けられてもよい。スタットジベルは、例えば、鋼矢板41等のフランジ部45やウェブ部46から突出する長さを10cm〜40cm程度、直径を10mm〜30mm程度として、隣り合ったスタットジベルと5cm〜20cm程度離間させて、あらかじめ工場等で溶接等することによって取り付けられる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1の施工方法は、図12〜図20に示すように、幅方向Xに所定の間隔を空けて、地盤内に一対の根入れ部材4を設けるとともに、各々の根入れ部材4に顎受け部材3を固定させて形成して、さらに、顎受け部材3の底部32の上方に床版2を設置するとともに、床版2の上方に新設の盛土構造物7を構築するものである。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1の施工方法は、最初に、根入れ部材4が、図12に示すように、既設の地盤8の上方から、振動、圧入工法等によって地盤内に埋め込まれる。このとき、根入れ部材4は、図1に示すように、幅方向Xに所定の間隔を空けて一対となって設けられて、盛土構造物7の法尻部76が設けられる位置の延長方向Zに沿って設けられる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1の施工方法は、次に、図13に示すように、一対となって設けられる顎受け部材3を、地表面付近の地盤8を掘削して形成された設置スペース81で、一対の根入れ部材4の各々の上端部4bに固定させた状態となるように形成させる。
このとき、顎受け部材3は、図14に示すように、根入れ部材4の上端部4bに木製の型枠48が形成されて、この型枠48の内側にずれ止め部材47を配設した状態でコンクリートを流し込み、型枠48の内側に流し込んだコンクリートを、コールドジョイントを発生させないように注意しながら硬化させて形成される。なお、顎受け部材3は、必要に応じて、異形鉄筋等が内部に配設された鉄筋コンクリートとして形成されてもよい。
型枠48は、顎受け部材3の底部32で当接部33が形成される部位に、当接部33の形状に合わせて湾曲等させた上型枠49が設けられて、上型枠49に形成された供給孔49aからコンクリートが供給される。型枠48は、コンクリートが硬化した後に解体されて撤去されるものであるが、これに限らず、湾曲等させた鋼板等が上型枠49に用いられるとともに、鋼板等の上型枠49が底部32の上端面を覆った状態で残置されてもよい。このとき、顎受け部材3は、底部32の上端面が上型枠49等の別部材で覆われた状態で、顎受け部材3の底部32に当接部33が形成されるものとなる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1の施工方法は、次に、図13に示すように、地盤8を掘削して形成された設置スペース81で、顎受け部材3の下方の地盤8を埋め戻して十分に締め固めることで、締め固められた地盤8の上方に顎受け部材3の底部32が載せ置かれて、各々の顎受け部材3が締め固められた地盤8で十分に支持されるものとなる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1の施工方法は、次に、図15に示すように、一対となって設けられた顎受け部材3の間で、各々の顎受け部材3の底部32に架設されるようにして、幅方向Xで一体化した床版2が設置される。このとき、床版2は、プレキャストコンクリート等のコンクリート床版20が地盤面8aに設置されて、必要に応じて、異形鉄筋等が内部に配設された鉄筋コンクリート床版が用いられるものとなる。
床版2は、盛土構造物が構築されることで作用する曲げ荷重に抵抗するものとして、図16、図19(a)に示すように、コンクリート床版20の下方に幅方向Xを長手方向とする複数のコンクリート主桁24が設けられてもよい。床版2は、延長方向Zで所定の間隔を空けて設けられた各々の顎受け部材3に各々のコンクリート主桁24が設置される。このとき、床版2は、隣り合うコンクリート主桁24に架設させてコンクリート床版20が設置されるとともに、床版2の一部を構成するコンクリート主桁24に当接部33が当接されることで、床版2が当接部33で下方から支持されるものとなる。なお、床版2は、コンクリート床版20の内部が中空状に形成された中空床版等が用いられてもよい。
床版2は、これに限らず、道路橋等に使用されるリブ付鋼床版等の鋼床版25が用いられてもよく、図17、図19(b)に示すように、例えば、複数のH形鋼を溶接等で延長方向Zに連結させた鋼床版25を用いることもできる。本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1の施工方法は、コンクリート床版20が床版2に用いられることで、床版2に必要となる材料コストの増大を抑制することができ、また、鋼床版25が床版2に用いられることで、床版2の総重量を著しく低減させるとともに、コンクリートの打設等を必要としないので、床版2の設置に必要となる工期を著しく短縮することが可能となる。また、床版2は、図18、図19(c)に示すように、延長方向Zを長手方向とする1又は複数のコンクリート主桁24が、延長方向Zで所定の間隔を空けて設けられた各々の顎受け部材3に架設させて設けられてもよい。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1の施工方法は、次に、図20に示すように、床版2の上面22に土砂等を積み上げて締め固めることによって、幅方向Xの両側に法尻部76が形成された盛土構造物7を、床版2の上方に構築する。このとき、盛土構造物7は、幅方向Xの左側Aで床版2の上方に左側法尻部77が形成されるとともに、幅方向Xの右側Bで床版2の上方に右側法尻部78が形成されるものとなる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1の施工方法は、最後に、盛土構造物7の幅方向Xの両側に形成された法面73に対して、コンクリート張工、カゴ工又はグランドアンカー工等が施される。このとき、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、盛土構造物7の幅方向Xで左側Aの左側法面74、及び、盛土構造物7の幅方向Xで右側Bの右側法面75に、法面73の崩壊を防止するための法面保護工70をさらに備えるものとなる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、盛土構造物7に耐震・免震性能が付与されることで、盛土構造物7が構築された地域に大規模地震が発生した場合であっても、盛土構造物7が完全に変形、崩壊することを防止するものとなる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、床版2の上方に盛土構造物7が構築されるとともに、幅方向Xで一対となって設けられた顎受け部材3の間で、各々の顎受け部材3の底部32に架設されるようにして、幅方向Xで一体化した床版2が設置されて、図21に示すように、地震が発生したときには、地盤8の幅方向Xに地震力Pが作用するものとなる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、床版2が盛土構造物7とともに顎受け部材3及び根入れ部材4に支持されることで、床版2及び盛土構造物7の自重が、床版2の下面21から地盤面8aに伝達されず、又は、ほとんど伝達させないものとなり、床版2の下面21と地盤面8aとの間の界面に摩擦力を発生させず、又は、摩擦力を低減させたものとなる。
このとき、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、幅方向Xに一体化した床版2の幅方向Xの両側の下面21に、幅方向Xで一対となった顎受け部材3の各々の底部32の当接部33を接触した状態で当接させて、床版2の下面21で当接部33を幅方向Xに摺動させることができるものとなる。
これにより、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、地震が発生したときに、床版2を下方から支持した状態で当接部33を幅方向Xに摺動させることで、盛土構造物7とともに床版2を地盤8から独立させて、主として地盤8のみを幅方向Xに変位させることができる。本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、盛土構造物7とともに床版2を地盤8から独立させて、主として地盤8のみを幅方向Xに変位させることで、地盤8から盛土構造物7に伝達される地震力Pを低減させるとともに盛土構造物7の揺れを抑制して、盛土構造物7が変形、崩壊することを防止することが可能となる。
特に、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、顎受け部材3の底部32の当接部33を湾曲させることで、床版2の下面21等に対する当接領域を小さくして、床版2の下面21等で当接部33を摺動させるときの摩擦抵抗を小さくすることが可能となる。また、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、図14に示すように、鋼板の上型枠49が残置された状態で顎受け部材3の底部32に当接部33が形成されることで、床版2の下面21等と鋼板の上型枠49との間の摩擦係数を著しく低減させたものとして、床版2の下面21等で当接部33が摺動するときの摩擦抵抗をさらに小さくすることが可能となる。
これにより、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、図21に示すように、床版2の下面21等で当接部33を幅方向Xに摺動させるときの摩擦抵抗を小さくして、地盤8から盛土構造物7に伝達される地震力Pを著しく低減させたものとすることで、盛土構造物7が変形、崩壊することをより確実に防止することが可能となる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、地盤8から盛土構造物7に伝達される地震力Pを低減させるとともに盛土構造物7の揺れを抑制して、図20に示すように、盛土構造物7の変形、崩壊を防止することによって、盛土構造物7の天面71に設けられた道路、鉄道線路等の損壊を最小限に抑制することが可能となり、道路、鉄道線路等を通行する車両に事故等が発生することを防止するとともに、緊急車両等の通行を可能なものとして、甚大かつ大規模な災害への発展を回避することが可能となる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、図21に示すように、地震が発生したときに、床版2を下方から支持した状態で、当接部33を幅方向Xに摺動させることで、床版2の幅方向Xで一方の側端部23が、顎受け部材3の側部31に接近して、床版2の幅方向Xで他方の側端部23が、顎受け部材3の側部31から離間する。
このとき、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、床版2の幅方向Xで他方の側端部23を、湾曲等させて形成された当接部33から脱落させない範囲で、当接部33を幅方向Xに摺動させることが必要となる。本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、顎受け部材3の底部32の延出長Lの略1/4を上限として、顎受け部材3の側部31と、床版2の側端部23との離間距離Dが設定される。
これにより、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、床版2の幅方向Xで一方の側端部23が、顎受け部材3の側部31に最接近した場合であっても、床版2の幅方向Xで他方の側端部23が、当接部33の頂点よりも盛土構造物7の中心側Cに移動しないものとなって、湾曲等させて形成された当接部33の頂点から、床版2の側端部23を脱落させないものとすることが可能となる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、顎受け部材3の底部32の下方で、地盤8が十分に締め固められて、各々の顎受け部材3が下方の地盤8から支持力Vで支持されるものとなる。また、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、各々の顎受け部材3が下方の地盤8から支持力Vで十分に支持されることで、顎受け部材3から根入れ部材4にせん断力のみが伝達されて、根入れ部材4を曲げ変形させることなく、根入れ部材4に支持力Sを発揮させることができるものとなる。
このとき、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、図11に示すように、顎受け部材3の内部にずれ止め部材47が配設されて、顎受け部材3が根入れ部材4に強固に固定されることで、図21に示すように、顎受け部材3の支持力Vと根入れ部材4の支持力Sとが一体となって、床版2及び盛土構造物7の自重に抵抗するものとなる。
これにより、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、顎受け部材3と根入れ部材4とが一体となって、床版2及び盛土構造物7の自重に抵抗することができるため、床版2の上方に盛土構造物7が構築された状態を維持して、盛土構造物7とともに床版2を、顎受け部材3及び根入れ部材4で十分に支持することが可能となる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、図7、図8に示すように、複数の根入れ部材4が軸芯方向の下端部4aを支持地盤等まで到達させて根入れされるため、根入れ部材4の軸芯方向で所定の位置に地盤内の透水層が配置されることがある。このとき、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、盛土構造物7の延長方向Zに隣り合った複数の根入れ部材4が、所定の間隔を空けて設けられるため、隣り合った根入れ部材4の間で地下水を通過させ、透水層における地下水の流れを阻害しないものとして、環境負荷を低減させることが可能となる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、図9、図10に示すように、盛土構造物7の延長方向Zに隣り合った複数の根入れ部材4を連結させるときにおいても、図11に示すように、鋼矢板41等の板厚方向に貫通する1又は複数の通水孔44を形成させることができる。これにより、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、図22に示すように、根入れ部材4の通水孔44を通じて盛土構造物7の直下地盤と側方地盤との間の地下水流82を確保することで、透水層における地下水の流れを阻害しないものとして、環境負荷を低減させることが可能となる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、図7、図8に示すように、複数の根入れ部材4を所定の間隔を空けて設けるものとすることで、鋼矢板41等の設置数量を減少させて材料コストの増大を抑制して、耐震構造1の導入コストを低減させることが可能となる。本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、盛土構造物7が大規模なものとなる場合や盛土構造物7が軟弱地盤に構築される場合等においても、図9、図10に示すように、複数の根入れ部材4を連結させて設けることで、複数の根入れ部材4が連結された連結壁部40によって、大規模な盛土構造物7を十分に支持することが可能となる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、図22に示すように、盛土構造物7の幅方向Xの両側に形成された法面73に、法面保護工70をさらに備えるものとすることで、地震が発生したときであっても、法面保護工70に法面保持機能を発揮させて、盛土構造物7の左側法面74及び右側法面75が、変形、崩壊することを防止することが可能となる。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、図23(a)に示すように、盛土構造物7の底面72に設けられた床版2によって、地盤8と盛土構造物7とが分断されるとともに、地盤内に設けられた根入れ部材4によって、盛土構造物7の直下地盤と側方地盤とが分断される。
これに対して、従来の盛土9は、図23(b)に示すように、地盤8と盛土9とが連続して形成されるため地盤8と盛土9とが分断されず、また、盛土9の直下地盤と側方地盤とが分断されることもないため、盛土9の天面91から地盤8まで、法面92を包摂するようにすべり面90が形成される。
本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、図23に示すように、地盤8と盛土構造物7とが分断されるとともに、盛土構造物7の直下地盤と側方地盤とが分断されることから、従来の盛土9のようなすべり面90を形成させないものとすることができる。特に、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、すべり面90を形成させないものとして、法面保護工70が盛土構造物7の法面73と一体的に崩壊することを防止することで、法面保護工70に十分な法面保持機能を発揮させることが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
例えば、本発明を適用した盛土構造物の耐震構造1は、新設の盛土構造物7に導入するものに限られず、既設の盛土構造物7の法尻部76を掘削して導入されてもよい。
1 :耐震構造
2 :床版
20 :コンクリート床版
21 :下面
22 :上面
23 :側端部
24 :コンクリート主桁
25 :鋼床版
3 :顎受け部材
31 :側部
32 :底部
33 :当接部
4 :根入れ部材
4a :下端部
4b :上端部
40 :連結壁部
41 :鋼矢板
42 :鋼管矢板
43 :継手部
44 :通水孔
45 :フランジ部
46 :ウェブ部
47 :ずれ止め部材
48 :型枠
49 :上型枠
49a :供給孔
7 :盛土構造物
70 :法面保護工
71 :天面
72 :底面
73 :法面
74 :左側法面
75 :右側法面
76 :法尻部
77 :左側法尻部
78 :右側法尻部
8 :地盤
8a :地盤面
80 :境界
81 :設置スペース
82 :地下水流
X :幅方向
Y :高さ方向
Z :延長方向

Claims (7)

  1. 地盤上に構築される盛土構造物の耐震構造であって、
    盛土構造物と地盤面との境界に設けられる床版と、盛土構造物の法尻部に設けられる顎受け部材と、地盤内に設けられて前記顎受け部材が固定される根入れ部材とを備え、
    前記顎受け部材は、前記床版の側方に設けられる側部と、前記側部から盛土構造物の幅方向の中心側に向けて延びる底部とを有して、前記床版を下方から支持する当接部が、前記底部に形成されること
    を特徴とする盛土構造物の耐震構造。
  2. 盛土構造物の幅方向で両側の法尻部まで延びるように設けられる前記床版と、盛土構造物の幅方向で両側の法尻部の各々に設けられる一対の前記顎受け部材と、各々の前記顎受け部材が固定される一対の前記根入れ部材とを備え、
    一対の前記顎受け部材は、前記底部に形成された各々の前記当接部が、盛土構造物の幅方向の両側で、前記床版を下方から支持するものであること
    を特徴とする請求項1記載の盛土構造物の耐震構造。
  3. 前記根入れ部材は、鋼矢板又は鋼管矢板が用いられて、盛土構造物の延長方向で前記鋼矢板又は前記鋼管矢板が複数並べて設けられるとともに、盛土構造物の延長方向に隣り合った前記鋼矢板若しくは前記鋼管矢板が連結されて、又は、間隔を空けて設けられること
    を特徴とする請求項1又は2記載の盛土構造物の耐震構造。
  4. 前記根入れ部材は、鋼矢板又は鋼管矢板が用いられて、前記鋼矢板又は前記鋼管矢板の板厚方向に貫通する通水孔が形成されること
    を特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の盛土構造物の耐震構造。
  5. 前記当接部は、前記床版に向けて突出するように湾曲させて形成されること
    を特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の盛土構造物の耐震構造。
  6. 前記側部は、盛土構造物の幅方向に延びる前記底部の延出長の略1/4となる離間距離で、前記床版の側端部から離間させて、前記床版の側方に設けられること
    を特徴とする請求項1〜5の何れか1項記載の盛土構造物の耐震構造。
  7. 盛土構造物の幅方向で両側の法面の崩壊を防止するための法面保護工をさらに備えること
    を特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載の盛土構造物の耐震構造。
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