JP6267935B2 - サイドノック式筆記具 - Google Patents
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Description
この従来技術によれば、操作部材(押圧片9)の前端側を押すと、該操作部材(押圧片9)が外装本体(1)内側へ揺動して作用部材(11)の傾斜面(12)に摺接し、作用部材(11)及びレフィール本体(2)が前進して、レフィール本体(2)先端の筆記部を突出させるとともに、作用部材(11)後端側のロック爪(16)が外装本体(1)の周壁に掛止されて、前記突出状態が維持される。そして、この突出状態を解除する場合には、操作部材(押圧片9)の後端側を径内方向へ押せば、操作部材(押圧片9)の後端側がロック爪(16)に当接して、ロック爪(16)が外れて、作用部材(11)及びレフィール本体(2)が後退し、前記筆記部が没入する。
この構成によれば、被押圧片部を軸筒径内方向へ押し込めば、被押圧片部の内面側の傾斜面が係合部材の被摺接面に摺接して、係合部材及びリフィールが前進し筆記部が突出するとともに、仮係止部と被係止部とが軸筒軸方向へ当接し合う。この状態は、被押圧片部に加わる比較的軽い押圧力、および仮係止部と被係止部との当接により保持される。
また、筆記部を没入させる際には、被押圧片部に対する押圧力を緩めれば、被押圧片部が係合部材に摺接されて元の状態に復帰し、これに伴って、仮係止部が被係止部から軸筒径外方向へ離脱する。
よって、筆記部の突出状態を、被押圧片部に対する軽い押圧力により保持でき、また、この押圧力を緩めれば筆記部を没入させることができ、ひいては、筆記する時だけ筆記部を突出させ、不使用時には筆記部を常に没入させることができる。
この構成によれば、筆記部の突出状態を、被押圧片部に対するより軽い押圧力により保持することができる。
この構成によれば、被押圧片部を押し込んだ状態で前進させれば、操作部材が軸筒内周面に係止されて、筆記部の突出状態を維持することができる。また、操作部材を後退させれば、係止状態を解除して元の状態に復帰することができる。
この構成によれば、被押圧片部を押し込んだ状態で前進させれば、被押圧片部の前端部が前記貫通孔内で軸筒周壁の内側に挿入されるとともに、前記被押圧片部の後方の係止部が、前記被押圧片部と前記延設支持部の間の弾発力により軸筒径外方向へ移動して前記貫通孔の後端内縁に係止される。したがって、筆記部の突出状態を維持することができる。また、操作部材を後退させれば、係止状態を解除して元の状態に復帰することができる。
この構成によれば、操作部材の被押圧片部を押し込んで前進させた係止状態から、さらに操作部材を前進させれば、突出状態のシャープペンシル用リフィールの前端から鉛芯を繰出すことができる。
本明細書中、軸筒軸方向とは、軸筒の中心線の延びる方向を意味する。また、「前」とは、軸筒軸方向の一方側であって筆記部の先端方向を意味する。また、「後」とは、軸筒軸方向の前記一方側に対する逆方向側を意味する。また、「軸筒径方向」とは、軸筒軸方向に対し直交する方向を意味する。また、「軸筒径外方向」とは、軸筒径方向に沿って軸筒中心から離れる方向を意味する。「軸筒径内方向」とは、軸筒径方向に沿って軸筒中心へ近づく方向を意味する。
図示例の軸筒10の周壁の前側と後側には、図5に示すように、操作部材50を径方向へ貫通させるための操作部材用貫通孔11と、クリップ70を径方向へ貫通させるクリップ用貫通孔12とが設けられる。
このクリップ没入部13は、軸筒10の円筒状の外周面輪郭(あるいは、軸筒10外周面の前側の部分)よりも径内方向へ凹んでおり、前後方向へわたって略平坦に形成される。
そして、このクリップ没入部13の軸筒径方向の深さは、図示例によれば、クリップ本体71が、その厚みの半分以上を軸筒内側へ沈み込ませて表面を軸筒10外周面輪郭から若干突出させるように、適宜に設定される(図1参照)。
このクリップ没入部13は、クリップ本体71を軸筒径内方向へ没入させて、該クリップ本体71が軸筒10の外周輪郭から突出する寸法を小さくしている。
二つのガイド凸部16a,16aのクリップ幅方向の両側には、操作部材50の延設支持部52が嵌り合う(図3(IV)参照)。
このガイド凹部16bには、後述する係合部材40が嵌り合い前後方向へ案内される。
繰出機構部31は、複数の爪を放射状に配置したチャック、該チャックの周囲に嵌脱するチャックリング、チャック前方側で鉛芯を環状に緩く保持する芯ホルダー等を備え、前記チャックの進退動作により芯タンク32から供給される鉛芯を送り前端の筆記部から繰り出す周知の機構であり、圧縮スプリングに弾発された状態で芯タンク32に相対し進退するように接続される。
この操作部材50は、被押圧片部51と延設支持部52との間が、前方へ向かって広がるように一体成型され(図6(b)参照)、前記間を狭めるように弾性変形させて軸筒10内に収納されている(図1参照)。
突出操作用被押圧部51a1の幅方向の中央側には、前後方向へ延びるスリット51a2が設けられる(図6参照)。このスリット51a2は、両側部51b,51bの幅狭方向への弾性変形を容易にすることで、操作部材50が軸筒径外方向側から軸筒10内へ挿入される際の組付け性を向上している。
没入操作用被押圧部51a3は、図示例によれば、操作部材50の後端部寄りに形成された凹曲面状の凹みである。この表部51aの他例として、突起や凹凸、単なる平坦面等とすることも可能である。
各側部51bにおける外側面には、係止突起51b1が設けられる。
係止突起51b1は、図2(II)に示すように、軸筒内へ向かって楔状に傾斜する外側面を有し、操作部材50が軸筒径方向に沿って軸筒内へ挿入される際に、操作部材用貫通孔11の内縁を乗越えてその内側に係止される。
各延設支持部52は、後述する接続部53から前方へ突出し延設され、図示例によれば、被押圧片部51の約半分の長さを有する。
そして、第二の係止部56は、第一の係止部55よりも後側で、さらに軸筒径内方向へ凹ませた段部であり、操作部材50が前進した際に軸筒径外方向へ移動して、操作部材用貫通孔11の後端内縁に当接する(図8(c)参照)。
詳細に説明すれば、操作部材50は、被押圧片部51の前部側の係止突起51b1を軸筒内周面に当接させ(図2(II)参照)、第一の係止部55を操作部材用貫通孔11の後端内縁に係止し、延設支持部52の前端側を、軸筒径方向における反対側で軸筒内周面に当接させて保持される。
この付勢部材60の他例としては、係合部材40及びリフィール30を後方へ引っ張るバネや、板バネ等の他の付勢部材とすることも可能である。
軸筒10に対しクリップ70を装着する際には、クリップ70の開閉操作部71b裏面側に、予め弾発部材80が装着される。そして、クリップ70は、図1に示すように、軸筒10のクリップ用貫通孔12に対し、径外方向側から挿入され、軸筒10内で支持される。
軸筒10内にて、係合部材40は、軸筒前後方向へわたる被ガイド部45(図7(b)参照)を、軸筒10内周面のガイド凹部16bに嵌め合せる(図2〜図4参照)。
また、軸筒10内にリフィール30及び係合部材40等を装着する作業は、上述したクリップ70の装着作業の前とすることも可能である。
図8(a)(b)に示すように、操作部材50の被押圧片部51の前側が、軸筒内側へ押圧されると、その押圧力により被押圧片部51が軸筒内側へ揺動する。この際、被押圧片部51と延設支持部52の間が弾性的に狭まる(図8(b)参照)。
すると、係合部材40の被摺接面41aが、軸筒内側へ揺動する被押圧片部51の摺接突起51cの傾斜面に摺接されることで、係合部材40及びリフィール30が前進し、リフィール30前端の筆記部が、先口20前端から突出し、仮係止部54の突端と被係止部44とが軸筒軸方向へ当接し合う(図8(b)参照)。
この状態は、被押圧片部51に指等によって加えられる比較的軽い押圧力、および仮係止部54と被係止部44の当接により保持される。
よって、筆記部(リフィール30前端)の突出状態を、被押圧片部51を軽く指で押さえる押圧力により保持でき、また、この押圧力を緩めれば筆記部を速やかに没入させることができ、ひいては、筆記する時だけ筆記部を突出させ、不使用時には筆記部を常に没入させることができる。
詳細に説明すれば、図8(b)に示す状態のまま操作部材50を前進させれば、被押圧片部51前端側が操作部材用貫通孔11前端縁の内側にもぐり込む。一方、被押圧片部51の後部側は、被押圧片部51と延設支持部52の間の広がり方向の弾発力(言い換えれば、弾性的な復元力)により、軸筒径外方向へ移動して、第二の係止部56を操作部材用貫通孔11後端縁に係止させる。
よって、この状態では、被押圧片部51から指を離す等して、被押圧片部51に対する押圧力を解除した場合でも、筆記部(リフィール30前端)の突出状態を維持することができる。
そして、この状態から筆記部を没入させるには、被押圧片部51後端側を指等により軸筒内側へ押圧すれば、第二の係止部56が操作部材用貫通孔11の後端縁から軸筒径内方向へ外れて、操作部材50が付勢部材60の付勢力により後退し、同時に係合部材40及びリフィール30も後退して、リフィール30前端の筆記部が没入する。この没入状態は、被押圧片部51後端の第一の係止部55が操作部材用貫通孔11の後端縁に係止されて保持される。
そして、操作部材50から前記前進方向の力が除去された際には、操作部材50、係合部材40及びリフィール30は、付勢部材60の付勢力により後退し、第二の係止部56を操作部材用貫通孔11の後端内縁に係止した状態(図9(b)参照)に戻る。この際、繰出機構部31内では、繰出機構部31と共に後退するチャック(図示せず)により鉛芯が後退不能に挟持される。
軸筒10’の周壁の前側と後側には、図10に示すように、操作部材50’を径方向へ貫通させるための操作部材用貫通孔11’が設けられる。
この軸筒10’において、操作部材用貫通孔11’に対し軸筒径方向の逆側の内周面には、上記軸筒10と略同様にして、係合部材40’を前後方向へ案内する溝や突起等が設けられる。
このリフィール30’は、軸筒10’内で、係合部材40’と一体的に進退するように、該係合部材40’内に挿入され着脱可能に接続されている。
この操作部材50’は、被押圧片部51’と延設支持部52’との間が、前方へ向かって広がるように一体成型され(図11(b)参照)、前記間を狭めるように弾性変形させて軸筒10’内に収納されている(図10参照)。
係止突起51b1’は、操作部材50’が軸筒径方向に沿って軸筒内へ挿入される際に、操作部材用貫通孔11’の内縁を乗越えてその内側に係止される。
図10に示すように、操作部材50’の被押圧片部51’の前側が、軸筒内側へ押圧されると、その押圧力により被押圧片部51’が軸筒内側へ揺動する。この際、被押圧片部51’と延設支持部52’の間が弾性的に狭まる。
すると、係合部材40’の被摺接面41a’が、軸筒内側へ揺動する被押圧片部51’の摺接突起51c’の傾斜面に摺接されることで、係合部材40’及びリフィール30’が前進し、リフィール30’前端の筆記部が、先口20’前端から突出し、また、仮係止部54’が被係止部44’の傾斜面(図12(a)参照)を乗越えるようにして相対的に被係止部44’の後側へ移動し、仮係止部54’と被係止部44’とが軸筒軸方向へ当接し合う(図10(b)参照)。
この状態は、被押圧片部51’に指等によって加えられる比較的軽い押圧力、および仮係止部54’と被係止部44’の当接により保持される。
よって、筆記部(リフィール30’前端)の突出状態を、被押圧片部51’を軽く指で押さえる押圧力により保持でき、また、この押圧力を緩めれば筆記部を速やかに没入させることができ、ひいては、筆記する時だけ筆記部を突出させ、不使用時には筆記部を常に没入させることができる。
12:クリップ用貫通孔 13:クリップ没入部
30,30’:リフィール 31:繰出機構部
32:芯タンク 40:係合部材
41,41’:保持部 41a,41a’:被摺接面
42,42’:接続部 43,43’:圧入部
44,44’:被係止部 50,50’:操作部材
51,51’:被押圧片部 51b1,51b1’:係止突起
52,52’:延設支持部 53,53’:接続部
54,54’:仮係止部 55:第一の係止部
56:第二の係止部
Claims (5)
- 軸筒と、軸筒周壁の貫通孔に被押圧片部を挿通させて外部に露出した操作部材と、軸筒内で進退するように設けられたリフィールと、該リフィールに一体的に接続された係合部材と、これらリフィール及び係合部材を後方へ付勢する付勢部材とを備え、前記被押圧片部を軸筒径内方向へ押し込む操作によって筆記部が突出するようにしたサイドノック式筆記具において、
前記被押圧片部の内面側には、前方斜め径外方向へ傾く傾斜面と、該傾斜面よりも後方側に位置する仮係止部とが設けられ、
前記係合部材には、前記傾斜面に摺接されて筆記部を突出させるまで前方へ押し動かされる被摺接面と、該被摺接面よりも後側で前記仮係止部に係脱可能な被係止部とが設けられ、
前記仮係止部と前記被係止部とは、前記被押圧片部が軸筒径内方向へ押し込まれた際に軸筒軸方向へ当接し合い、前記被押圧片部が元の状態に復帰するのに伴って軸筒径外方向へ離脱するように形成されていることを特徴とするサイドノック式筆記具。 - 前記仮係止部と前記被係止部とは、軸筒軸方向へ当接し合う当接面を、軸筒軸方向に対し略直交するように形成していることを特徴とする請求項1記載のサイドノック式筆記具。
- 前記操作部材は、前記軸筒に対し所定量進退するように設けられるとともに、前記被押圧片部が軸筒径内方向へ押し込まれた状態で前進した際に軸筒内周面に係止されてこの係止状態が維持され、後退した際には前記係止状態を解除して元の状態に復帰するように形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のサイドノック式筆記具。
- 前記操作部材は、前端側を自由端として前方へ延設された前記被押圧片部と、前記被押圧片部に対し軸筒径方向の反対側に間隔を置きながら前方へ延設された延設支持部と、これら被押圧片部と延設支持部とを後端側で接続する接続部とを一体に有し、
前記被押圧片部が軸筒径内方向へ押し込まれた状態で前進した際には、前記被押圧片部の前端部が前記貫通孔内で軸筒周壁の内側に挿入されるとともに、前記被押圧片部の後方の係止部が、前記被押圧片部と前記延設支持部の間の弾発力により軸筒径外方向へ移動して前記貫通孔の後端内縁に係止されるようにしたことを特徴とする請求項3記載のサイドノック式筆記具。 - 前記リフィールは、前部側の繰出機構部が前進不能に係止された状態で、後部側の芯タンクが進退されることで鉛芯を繰出すシャープペンシル用リフィールであり、
前記係合部材は、前記シャープペンシル用リフィールの前記芯タンクに接続され、
前記操作部材は、前記係止状態からさらに所定量前進するように設けられ、この前進よって前記係合部材及び前記芯タンクを前記繰出機構部に相対し前進させることを特徴とする請求項3又は4記載のサイドノック式筆記具。
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