JP6267115B2 - 情報記録媒体用ガラス基板、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、磁気記録媒体、および、磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

情報記録媒体用ガラス基板、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、磁気記録媒体、および、磁気記録媒体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6267115B2
JP6267115B2 JP2014522556A JP2014522556A JP6267115B2 JP 6267115 B2 JP6267115 B2 JP 6267115B2 JP 2014522556 A JP2014522556 A JP 2014522556A JP 2014522556 A JP2014522556 A JP 2014522556A JP 6267115 B2 JP6267115 B2 JP 6267115B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass substrate
information recording
recording medium
alkali treatment
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014522556A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014002825A1 (ja
Inventor
典子 島津
典子 島津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Publication of JPWO2014002825A1 publication Critical patent/JPWO2014002825A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6267115B2 publication Critical patent/JP6267115B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
    • G11B5/8404Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers manufacturing base layers
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/73Base layers, i.e. all non-magnetic layers lying under a lowermost magnetic recording layer, e.g. including any non-magnetic layer in between a first magnetic recording layer and either an underlying substrate or a soft magnetic underlayer
    • G11B5/739Magnetic recording media substrates
    • G11B5/73911Inorganic substrates
    • G11B5/73921Glass or ceramic substrates

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Description

本発明は、情報記録媒体用ガラス基板情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、磁気記録媒体、および、磁気記録媒体の製造方法に関する。
コンピュータなどに用いられる情報記録媒体(磁気ディスク記録媒体)には、従来からアルミニウム基板またはガラス基板が用いられている。これらの基板上に磁気薄膜層が形成され、磁気薄膜層を磁気ヘッドで磁化することにより、磁気薄膜層に情報が記録される。
近年、ハードディスクドライブ(HDD)装置においては、記録密度が増々高密度化されてきている。記録密度の高密度化により、情報記録媒体(メディア)と情報記録媒体上を浮上しながら記録の読み書きを行なうヘッドとのギャップ(フライングハイト)は数nm程度にまで狭小化している。
フライングハイトが小さくなるにつれて、情報記録媒体をハードディスクドライブ装置に用いた場合の、媒体に記録されたデータにアクセスする際のリードエラーおよび/またはライトエラー、磁気ヘッドが媒体表面に衝突するヘッドクラッシュなどの問題が発生しやすくなっている。これらの問題を抑制するために、情報記録媒体として許容される基板表面の欠陥の大きさもより小さくなる為、情報記録媒体用ガラス基板としても、より表面平滑性の高さが追及され。ガラス基板表面に付着する異物、および、ガラス基板表面のうねりを抑制する為、製造方法に様々な工夫がなされてきた。
一方、近年では、HDDの記憶容量は更に向上され、現在では2.5インチの記録媒体1枚で、記録容量が500GB(片面250GB)、面記録密度が600Gbit/平方インチ以上の記録密度を有するものが開発されている。このような高い記録密度の記録媒体において、平滑性が非常に高いガラス基板を用いた場合においても、データアクセス時のリードエラーおよび/またはライトエラーが発生する場合があることがわかり、原因を分析したところ、従来のヘッドクラッシュによるエラーではないことが判明した。
上述の問題に対し、製造後のガラス基板に関し、表面状態を含めて精査したがリードエラーおよび/またはライトエラーの発生要因となるような欠陥は見られず具体的な解決策は見出されていなかったが、精査した結果、製造後のガラス基板に対して磁性層を設けた後に、磁気信号のシグナルノイズ比のバラつきが発生し、リードエラーおよび/またはライトエラーの発生要因となっている可能性が見出された。本発明においては、このような磁気信号のシグナルノイズ比のバラつきを電磁変換特性(SNR)の低下ともいう。
このような磁気信号のシグナルノイズ比のバラつきの要因について、更に検討を進めた結果、下記のことが判明した。一般的に、記録媒体用のガラス基板は、製造後一旦密封梱包されて搬送された後に、取りだされて磁性層を塗設する工程に供される。その際、梱包時、搬送時、取り出し時の条件の違いによりガラス基板の表面状態が不均一化したり、わずかなパーティクルが付着する場合がある為、表面状態を均一化する為にアルカリ溶液のような比較的洗浄性が高く、場合によっては表面を若干溶解させるような特性を持つ洗剤を用いて洗浄される(特開2006−127624号公報(特許文献1)参照)。上述の磁気信号のシグナルノイズ比のバラつきは、このような磁性層の塗設直前に行われる洗浄において、ガラス表面の安定状態が損なわれて発生しており、ガラス基板自体を製造後に検査しても要因が判明し得なかったことが明らかになった。
特開2006−127624号公報
上述のように記録密度が600Gbit/平方インチ以上のハードディスクドライブ装置に用いられるガラス基板においては、ガラス基板そのものの平滑性、清浄性には問題がないにもかかわらず、情報記録媒体としては、電磁変換特性(SNR)が低下してしまうという課題が発生した。
発明者らにより検証を重ねた結果、上述のアルカリ洗浄工程の前後においてRa(表面平均粗さ)の変化が大きいガラス基板において、電磁変換特性(SNR)の低下が顕著に発生していることを知見した。
アルカリ洗浄工程後にガラス基板のRaが大きく変化した場合には、磁気薄膜層(磁性層)の配向性のバラツキの原因となる。その結果、Raが大きく変化したガラス基板に磁気薄膜層を形成した情報記録媒体においては、信号対雑音比(S/N比:SNR)の低下を引き起こすことが分かった。
磁気記録面における記録密度が600Gbit/平方インチ以上であるような記録密度が非常に高い情報記録媒体に用いた場合においても、信号対雑音比(S/N比)の低下を引き起こすことのない情報記録媒体用ガラス基板情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、磁気記録媒体、および、磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
この発明に基づいた情報記録媒体用ガラス基板においては、ガラス基板の主表面上に磁気記録層が形成され、磁気記録面における記録密度が600Gbit/平方インチ以上である情報記録媒体に用いられる情報記録媒体用ガラス基板であって、当該情報記録媒体用ガラス基板は、当該情報記録媒体用ガラス基板を、40℃、pH11の水酸化ナトリウム溶液に30分間浸漬させる第1アルカリ処理を行なった場合には、上記第1アルカリ処理前後の当該情報記録媒体用ガラス基板の表面のRa変化値の平均値が0.50Å以下であり、当該情報記録媒体用ガラス基板を、上記第1アルカリ処理に続き、25℃、pH12の水酸化ナトリウム溶液に2.5時間浸漬させる第2アルカリ処理を行なった場合には、上記第2アルカリ処理前後の当該情報記録媒体用ガラス基板の表面のRa変化値の平均値が2.00Å以下となる。
他の形態においては、上記情報記録媒体用ガラス基板は、上記第1アルカリ処理前後のRa変化値の平均値が0.30Å以下であり、上記第2アルカリ処理前後のRa変化値の平均値が1.50Å以下である。
他の形態においては、原子間力顕微鏡で測定した当該情報記録媒体用ガラス基板の表面のRaは、1μm領域での測定において1.8Åから2.3Åであり、かつ、10μm領域での測定において1.62から1.7Åである。
この発明に基づいた情報記録媒体用ガラス基板の製造方法においては、上述のいずれかに記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、円盤状ガラス部材の主表面に対して研磨工程が行なわれ、上記研磨工程の後に、研磨後の上記円盤状ガラス部材を0.1ppm〜1.5ppmの水素水で1〜10分間接触し、その後、上記円盤状ガラス部材をpH10.0〜11.0のアルカリ溶液と5〜20分間接触させた後、上記円盤状ガラス部材を0.05〜0.5%の有機酸に5〜20分接触する処理が施され、その後、最終洗浄工程が施される。
この発明に基づいた他の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法においては、上述のいずれかに記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、円盤状ガラス部材の主表面に対して研磨工程が行なわれ、上記研磨工程の後に、研磨後の上記円盤状ガラス部材をpH10.0〜11.0のアルカリ溶液と5〜20分間接触させた後、上記円盤状ガラス部材を0.05〜0.5%の有機酸に5〜20分接触する処理が施され、その後、最終洗浄工程が施される。
この発明に基づいた他の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法においては、上述のいずれかに記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、円盤状ガラス部材の主表面に対して研磨工程が行なわれ、上記研磨工程の後に、研磨後の上記円盤状ガラス部材を1.5ppmの水素水で3分間接触し、その後、研磨後の上記円盤状ガラス部材をpH10.0〜11.0のアルカリ溶液と5〜20分間接触する処理が施され、その後、最終洗浄工程が施される。
この発明に基づいた磁気記録媒体においては、上述のいずれかに記載のガラス基板の主表面上に少なくとも磁気記録層が設けられている。
この発明に基づいた磁気記録媒体の製造方法においては、上述のいずれかに記載のガラス基板の主表面上に少なくとも磁気記録層を形成する工程を有する。
本発明によれば、磁気記録面における記録密度が600Gbit/平方インチ以上であるような記録密度が非常に高い情報記録媒体に用いた場合においても、信号対雑音比(S/N比)の低下を引き起こすことのない情報記録媒体用ガラス基板情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、磁気記録媒体、および、磁気記録媒体の製造方法を提供することを可能とする。
実施の形態における情報記録媒体用ガラス基板の斜視図である。 実施の形態における情報記録媒体の斜視図である。 実施の形態における情報記録媒体の製造方法を示すフロー図である。 実施例1〜3および比較例1〜2に係る情報記録媒体用ガラス基板の評価結果を示す図である。
以下に、実施の形態および実施例について説明する。同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。以下に説明する実施の形態および実施例において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。
(情報記録媒体1の構成)
図1および図2を参照して、情報記録媒体用ガラス基板1Gおよび情報記録媒体1の構成について説明する。図1は、情報記録媒体用ガラス基板1Gの斜視図、図2は、情報記録媒体の斜視図である。
図1に示すように、情報記録媒体1に用いられる情報記録媒体用ガラス基板1G(以下、「ガラス基板1G」と称する。)は、中心に孔11が形成された環状の円板形状を呈している。ガラス基板1Gは、外周端面12、内周端面13、表主表面14、および裏主表面15を有している。ガラス基板1Gとしては、アモルファスガラス等を用い、たとえば、外径約65mm、内径約20mm、厚さ約0.8mm、表面粗さは、約2.0Å以下である。
ガラス基板1Gのインチサイズに特に限定はなく、0.8インチ、1.0インチ、1.8インチ、2.5インチ、3.5インチ各種ガラス基板1Gを、情報記録媒体用のディスクとして製造してもよい。
落下衝撃によるガラス基板1Gの割れに対して有効であることから、ガラス基板1Gの厚みは0.30mm〜2.2mmが好ましい。ここでいうガラス基板1Gの厚みとは基板上の点対象となる任意の何点かで測定した値の平均値を意味する。
図2に示すように、情報記録媒体1は、上記したガラス基板1Gの表主表面14上に磁気薄膜層23が形成されている。図示では、表主表面14上にのみ磁気薄膜層23が形成されているが、裏主表面15上に磁気薄膜層23を設けることも可能である。
磁気薄膜層23の形成方法としては従来公知の方法を用いることができ、たとえば、磁性粒子を分散させた熱硬化性樹脂をガラス基板1G上にスピンコートして形成する方法、スパッタリングにより形成する方法、無電解めっきにより形成する方法が挙げられる。
スピンコート法での膜厚は約0.3〜1.2μm程度、スパッタリング法での膜厚は0.01〜0.08μm程度、無電解めっき法での膜厚は0.01〜0.1μm程度であり、薄膜化および高密度化の観点からはスパッタリング法および無電解めっき法による膜形成がよい。
磁気薄膜層23に用いる磁性材料としては、特に限定はなく従来公知のものが使用できるが、高い保持力を得るために結晶異方性の高いCoを基本とし、残留磁束密度を調整する目的でNi、Crを加えたCo系合金などが好適である。近年では、熱アシスト記録用に好適な磁性層材料として、FePt系の材料が用いられるようになってきている。
磁気ヘッドの滑りをよくするために磁気薄膜層23の表面に潤滑剤を薄くコーティングしてもよい。潤滑剤としては、例えば液体潤滑剤であるパーフロロポリエーテル(PFPE)をフレオン系などの溶媒で希釈したものが挙げられる。
必要により下地層、保護層を設けてもよい。情報記録媒体1における下地層は磁性膜に応じて選択される。下地層の材料としては、例えば、Cr、Mo、Ta、Ti、W、V、B、Al、Niなどの非磁性金属から選ばれる少なくとも一種以上の材料が挙げられる。
下地層は単層とは限らず、同一又は異種の層を積層した複数層構造としても構わない。例えば、Cr/Cr、Cr/CrMo、Cr/CrV、NiAl/Cr、NiAl/CrMo、NiAl/CrV等の多層下地層としてもよい。
磁気薄膜層23の摩耗、腐食を防止する保護層としては、例えば、Cr層、Cr合金層、カーボン層、水素化カーボン層、ジルコニア層、シリカ層などが挙げられる。保護層は、下地層、磁性膜など共にインライン型スパッタ装置で連続して形成できる。保護層は、単層としてもよく、あるいは、同一又は異種の層からなる多層構成としてもよい。
上記保護層上に、あるいは上記保護層に替えて、他の保護層を形成してもよい。例えば、上記保護層に替えて、Cr層の上にテトラアルコキシランをアルコール系の溶媒で希釈した中に、コロイダルシリカ微粒子を分散して塗布し、さらに焼成して酸化ケイ素(SiO)層を形成してもよい。
上述のように、情報記録媒体用のガラス基板1Gは、製造後に梱包材料に密閉梱包されて流通された後、梱包材料から取り出されて磁気薄膜層23等が設けられるが、磁気薄膜層23等を設ける直前に、梱包時および/または運搬時に付着した微小パーティクルを除去したり、条件の違いによる表面状態の不均一性を解消する為に、アルカリ溶液等により洗浄処理が施される。
このようなアルカリ洗浄処理が施された場合であっても、上記情報記録媒体用ガラス基板を40℃、pH11の水酸化ナトリウム溶液に30分間浸漬させる第1アルカリ処理を行った場合に、上記第1アルカリ処理前後の当該情報記録媒体用ガラス基板の表面のRa変化値の平均値が0.50Å以下であり、上記情報記録媒体用ガラス基板を25℃、pH12の水酸化ナトリウム溶液で2.5時間浸漬させる第2アルカリ処理を行った場合に、上記第2アルカリ処理前後の当該情報記録媒体用ガラス基板の表面のRa変化値の平均値が2.00Å以下となるような情報記録媒体用ガラス基板であれば、磁気記録面における記録密度が600Gbit/平方インチ以上であるような記録密度が非常に高い情報記録媒体に用いられた場合であっても信号対雑音比(S/N比)の低下を十分に抑制可能である。
(ガラス基板1Gの製造工程)
次に、図3を参照して、本実施の形態に係るガラス基板1Gおよび情報記録媒体1の製造方法を説明する。図3は、ガラス基板1Gおよび情報記録媒体1の製造方法を示すフロー図である。
まず、ステップ10(以下、「S10」と略す。ステップ11以降も同様。)の「ガラス溶融工程」において、ガラス基板を構成するガラス素材を溶融する。
S11の「プレス成形工程」において、溶融させたガラス素材を上型および下型を用いたプレスによりガラス基板を作製した。使用したガラス組成は、一般的なアルミノシリケートガラスを用いた。ガラス基板の作製方法としては成形に限らず、公知の手法である板ガラスからの切り出し等でも構わず、ガラス組成もこれに限らない。
S12の「第1ラップ工程」において、ガラス基板の両主表面をラッピング加工した。この第1ラップ工程は、遊星歯車機構を利用した両面ラッピング装置を用いて行なった。具体的には、ガラス基板の両面に上下からラップ定盤を押圧させ、研削液をガラス基板の主表面上に供給し、これらを相対的に移動させてラッピング加工を行なった。このラッピング加工により、おおよそ平坦な主表面を有するガラス基板を得た。
S13の「コアリング工程」において、円筒状のダイヤモンドドリルを用いて、ガラス基板の中心部に穴を形成し、円環状のガラス基板を作製した。ガラス基板の内周端面、および外周端面をダイヤモンド砥石によって研削し、所定の面取り加工を実施した。
S14の「第2ラップ工程」において、ガラス基板の両主表面について、上記第1ラップ工程(S12)と同様に、ラッピング加工を行なった。この第2ラップ工程を行なうことにより、前工程のコアリングおよび端面加工において主表面に形成された微細な凹凸形状を予め除去しておくことができる。その結果、後工程での主表面の研磨時間を短縮することができる。
S15の「外周研磨工程」において、ガラス基板の外周端面について、ブラシ研磨による鏡面研磨を行なった。このとき研磨砥粒としては、一般的な酸化セリウム砥粒を含むスラリーを用いた。
S16の「第1ポリッシュ工程」において、主表面研磨を行なった。この第1ポリッシュ工程は、上述の第1および第2ラップ工程(S12,S14)において主表面に残留したキズおよび/または反りを矯正することを主目的とするものである。この第1ポリッシュ工程においては、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により主表面の研磨を行なった。研磨剤としては、一般的な酸化セリウム砥粒を用いた。
S17の「化学強化工程」において、ガラス基板1Gの主表面に対して表面強化層を形成した。具体的には、300℃に加熱された硝酸カリウム(70%)と硝酸ナトリウム(30%)の混合溶液中に、ガラス基板1Gを約30分間接触させることによって化学強化を行なった。その結果、ガラス基板の内周端面および外周端面のリチウムイオンおよびナトリウムイオンが、化学強化溶液中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンにそれぞれ置換され、圧縮応力層が形成されることでガラス基板の主表面及び端面が強化された。
S18の「第2ポリッシュ工程」において、主表面研磨工程を施した。この第2ポリッシュ工程は上述までの工程で発生、残存している主表面上の微小欠陥等を解消して鏡面状に仕上げること、反りを解消し所望の平坦度に仕上げることを目的とする。この第2ポリッシュ工程は、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により研磨を行なった。研磨剤としては、平滑面を得る為に平均粒径が約20nmのコロイダルシリカを用いた。
上記「第2ポリッシュ工程」を行なった後には、情報記録媒体用ガラス基板に磁気薄膜層を設ける直前に施されるアルカリ洗浄処理に対して、ガラス基板の安定性を高め、磁気薄膜層を塗布された情報記録媒体における電磁変換特性(SNR)の低下を抑制するため、アルカリ処理に対するガラス基板の表面のRa(表面平均粗さ)の変化を抑制するS19の前処理工程が施される。
具体的には、情報記録媒体用ガラス基板を40℃、pH11の水酸化ナトリウム溶液に30分間浸漬させる第1アルカリ処理を行った場合には、上記第1アルカリ処理前後の当該情報記録媒体用ガラス基板の表面のRa変化値の平均値が0.50Å以下となり、情報記録媒体用ガラス基板を25℃、pH12の水酸化ナトリウム溶液で2.5時間浸漬させる第2アルカリ処理を行った場合には、上記第2アルカリ処理前後の当該情報記録媒体用ガラス基板の表面のRa変化値の平均値が2.00Å以下となるように前処理工程を施す。
前処理工程としては、pH10.0〜11.0のアルカリ溶液と5〜20分間接触させる工程に対し、0.1ppm〜1.4ppmの水素水で1〜10分間接触する工程及び0.05〜0.5%の有機酸に5〜20分間接触させる処理を適宜組み合わせることで上述のようにアルカリ処理後のRa変化値を調整することができる。
アルカリ溶液と接触させる工程は、ガラス基板表面に存在するアルカリ溶液により溶出する成分をあらかじめ除去することで、アルカリ処理によるRa変化を抑制することが可能となり、結果として、磁性薄膜層を設ける直前においてアルカリ洗浄が行われた場合においても、信号対雑音比(S/N比)の低下を抑制する効果が得られる。
しかし、ここでアルカリ溶液のpHを高くしたり、接触時間を長くすると、ガラス基板表面からの溶出が過剰となり、Raが大きくなってしまい、情報記録媒体用ガラス基板として必要な平滑性の維持が困難となる為、アルカリ溶液と接触させる工程単独で、アルカリ処理に対するRa変化を十分に抑制することは困難である為、別の安定化工程を組み合わせて行われる必要がある。アルカリ溶液としては、水酸化ナトリウム溶液等が好ましく用いられる。
ここで水素水に接触する工程は、ガラス基板の表面電荷を低下させる働きを有する。従って、第1アルカリ処理又は/および第2アルカリ処理におけるRaの劣化を抑制するとともに、第1アルカリ処理又は/および第2アルカリ処理に対するガラス基板表面の安定性を高めることができる。
有機酸に接触させる工程は、第1アルカリ処理又は/および第2アルカリ処理に対する安定を損ねずに、アルカリ溶液に接触させることで悪化したRaを平滑化する効果が得られる。一方、有機酸の濃度を過度に高めたり、長時間接触させると、Raを悪化を招く。有機酸としては、例えばアスコルビン酸、スルファミン酸等が好ましく用いられる。中でもアスコルビン酸が好ましい。
本発明における溶液への「接触」とは、ガラス基板表面に溶液をシャワーリングしてもよいし、溶液中にガラス基板を浸漬してもよく、液体に接触している状態が規定の時間継続されれば、特に限定されない。
次いで、S20の「最終洗浄工程(Final Cleaning)」において、ガラス基板の主表面、端面の最終洗浄を実施する。これによりガラス基板上に残存する付着物を除去する。最終洗浄工程は、ガラス基板の製造工程の最後に行われる工程であり、適宜乾燥工程も含むものである。
本実施の形態において、情報記録媒体用ガラス基板は、最終洗浄工程を終了したものを指しており、通常は梱包材料で密封されて流通する。
本実施の形態においては、情報記録媒体用ガラス基板に対して磁気薄膜層が設けられて磁気記録媒体とされる直前に施されるアルカリ洗浄処理により、磁気薄膜層を設けた後の磁気記録媒体の信号対雑音比(S/N比)の低下を十分に抑制することができる指標として、ガラス基板に特定のアルカリ処理を施した場合におけるRa変化を用いる。
具体的には、本実施の形態における第1アルカリ処理又は/および第2アルカリ処理におけるRa変化の範囲を満たすように、前述の前処理工程を調整して、ガラス基板の製造条件を定める。これにより、磁気薄膜層の塗布前に行われるアルカリ洗浄工程により表面状態が劣化した結果発生する、磁気薄膜層(磁性層)の配向性のバラツキを低減することができ、アルカリ洗浄処理を施した後に、磁気薄膜層を設けて情報記録媒体を製造した場合であっても、信号対雑音比(S/N比)の低下を十分に抑制することができる情報記録媒体用ガラス基板を提供できる。
ガラス基板の表面粗さは、たとえばAFM(Atomic Force Microscope;原子間力顕微鏡)を用いて測定する。ガラス基板の表面のRaはガラス基板上の1μm×1μmの正方形領域を測定する。Raの平均値は、ガラス基板上の1μm×1μmの正方形領域を3箇所以上測定し、その平均値を求める。
第1アルカリ処理又は/および第2アルカリ処理の前後においてガラス基板の表面のRaを測定することで、第1アルカリ処理又は/および第2アルカリ処理の前後のRa変化値(Ra値の差)が得られ、測定箇所数により、Ra変化値の平均値を求める。
本実施の形態におけるガラス基板の製造方法は、以上のように構成される。このガラス基板の製造方法を用いることで、図1に示すガラス基板1Gが得られる。その後、このようにして得られたガラス基板1Gを用いて、図2に示す情報記録媒体1が得られる。
また、情報記録媒体の製造における磁気薄膜層成膜工程としては、上述の工程を経て得られたガラス基板1Gの洗浄後に、ガラス基板1Gの両主表面に、Cr合金からなる密着層、CoFeZr合金からなる軟磁性層、Ruからなる配向制御下地層、CoCrPt合金からなる垂直磁気記録層、C系の保護層、F系からなる潤滑層を順次成膜することにより、垂直磁気記録方式の情報記録媒体を製造する。この構成は垂直磁気記録方式の構成の一例であり、面内情報記録媒体として磁性層等を構成してもよい。その後、後熱処理工程等を実施することで、情報記録媒体1が完成する。
(実施例)
上記実施の形態において示したガラス基板の製造方法において、「第2ポリッシュ工程」を行なった後に、ガラス基板1の表面のRa(表面平均粗さ)の変化を抑制する前処理工程(S19)として、実施例1から実施例3に示す処理を行なってガラス基板1Gを製造した。製造されたガラス基板1Gに、アルカリ洗浄を施した後に磁気薄膜層成膜工程を施して情報記録媒体を製造した。同様に、比較例1から比較例2に示す処理も行なった。
(実施例1)
実施例1においては、「第2ポリッシュ工程」を行なった後に、1.5ppmの水素水で3分間、ガラス基板に対してシャワーリングによるリンスを実施した。その後、ガラス基板をpH10.5の水酸化ナトリウム溶液と5分間接触させた後、ガラス基板を0.1%のアスコルビン酸に15分間接触させた。その後、純水により、ガラス基板の最終洗浄を行なった。
(実施例2)
実施例2においては、「第2ポリッシュ工程」を行なった後に、ガラス基板に対して純水を用いたシャワーリングによるリンスを実施した。その後、ガラス基板1GをpH10.5の水酸化ナトリウム溶液と5分間接触させた後、ガラス基板を0.1%のアスコルビン酸に15分間接触させた。その後、純水によりガラス基板の最終洗浄を行なった。
(実施例3)
実施例3においては、「第2ポリッシュ工程」を行なった後に、1.5ppmの水素水で3分間、ガラス基板に対してシャワーリングによるリンスを実施した。その後、ガラス基板をpH10.5の水酸化ナトリウム溶液と5分間接触させたその後、純水によりガラス基板の最終洗浄を行なった。
(比較例1)
比較例1においては、「第2ポリッシュ工程」を行なった後に、ガラス基板を0.1%のアスコルビン酸に15分間接触させた。その後、純水によるガラス基板の洗浄を行なった。
(比較例2)
比較例2においては、「第2ポリッシュ工程」を行なった後に、純水によるガラス基板1Gの洗浄を行なった。
<アルカリ処理によるRa変化の測定>
上記実施例1〜実施例3、および比較例1〜比較例2を実施して得られた100枚のガラス基板1Gから、10枚のガラス基板1Gを抜き取り、AFMを用いて各ガラス基板において、ガラス基板の1μm×1μmの正方形領域においてRaの測定を3ヶ所ずつ行なった。
第1の条件によるアルカリ処理工程として、ガラス基板に対して、40℃でpH11の水酸化ナトリウム溶液で30分間のアルカリ洗浄を行なった。その後、AFMを用いてアルカリ処理工程後の各ガラス基板において、ガラス基板の1μm×1μmの正方形領域においてアルカリ処理前のRaの測定と同じ位置のRaの測定を3ヶ所ずつ行なった。
第2のアルカリ処理工程として、25℃でpH12の水酸化ナトリウム溶液で2.5時間の第2アルカリ洗浄を行なった。その後、AFMを用いてアルカリ処理工程後の各ガラス基板において、ガラス基板の1μm×1μmの正方形領域においてアルカリ処理前のRaの測定と同じ位置のRaの測定を3ヶ所ずつ行なった。
各測定点におけるアルカリ処理前のRa測定値と、アルカリ処理後のRa測定値の差を求め、それらの平均値を求めた後、10枚のサンプルの平均値を各実施例におけるRa変化値の平均値とした。
実施例1〜実施例3及び比較例1〜比較例2の条件におけるRa変化値の平均値を図4に示す。
ガラス基板1Gは、1バッチ当たり100枚で製造され、同一バッチ内での評価のバラツキは小さいので、上記評価を採用した。
<情報記録媒体における電磁変換特性評価>
電磁変換特性評価では、実施例1〜比較例2で、アルカリ処理試験で用いなかった90枚のサンプルの中から任意の20枚のガラス基板1Gを取り出して行った。この際、通常の流通状態に合わせる為、製造後のガラス基板を一旦梱包材料で密封し、1日保存した後に取り出して用いた。
ここで、上記実施例1〜実施例3、および比較例1〜比較例2の20枚に関しRaを測定した。具体的には、1μm領域での測定としては、AFMを用いて各ガラス基板において、ガラス基板の1μm×1μmの正方形領域においてRaの測定を3ヶ所ずつ行ない、平均値を求めた。100μm領域での測定としては、10μm×10μmの正方形領域においてRaの測定を3ヶ所ずつ行ない、平均値を求めた。
磁気薄膜層成膜工程を行なう前に、アルカリ洗浄処理として、30℃のpH11.5の水酸化ナトリウム溶液により60分間に流水洗浄槽への浸漬処理を行った。
電磁変換特性評価では、20枚のガラス基板1Gに、上述の磁気薄膜層成膜工程により磁気薄膜層を形成して情報記録媒体を得た後、電磁変換特性を評価した。具体的には、基準となる情報記録媒体に対するSNR値を比較した。
情報記録媒体に対する電磁変換特性評価は、磁気ヘッドによる記録再生特性を調べることにより行なった。具体的には、記録周波数を変えて記録密度を変化させて信号を記録し、この信号の再生出力を読み取ることにより調べた。情報記録媒体の記録密度は、650Gbit/inchとした。
磁気ヘッドとしては、垂直記録用単磁極ヘッド(記録用)とGMRヘッド(再生用)が一体となった垂直記録用マージ型ヘッドを用いた。SNR値が〜−0.1dbなら評価「A」、−0.11db〜−0.20dbなら評価「B」、−0.21〜−0.30dbなら評価「C」、−0.31db〜なら評価「D」とした。ここでいうSNR値は、あらかじめ定めた基準値に対する差を表す。
電磁変換特性によるエラーであることを確かめるために、上述のアルカリ洗浄処理前のガラス基板1Gの清浄性を、所定の検出感度に設定したOSA(Optical Surface Analyzer)に代表される光学系表面分析装置による欠陥検査によって確認した。光学系表面分析装置による欠陥のカウント値は、情報記録媒体1枚当たりの付着物やへこみなどの欠陥の数で大きいほど表面の清浄性がよくないことを示す。
図4に、実施例1〜実施例3、および比較例1〜比較例2における評価結果を示す。具体的には、図4には、実施例1〜実施例3、および比較例1〜比較例2における、基準となる情報記録媒体に対する情報記録媒体のSNR値(db)、(iv)実施例1〜3、および比較例1〜2におけるOSAカウント値、(v)実施例1〜3、および比較例1〜2の評価を示す。
実施例1においては、(i)第1アルカリ処理の前後におけるRa変化値は、「0.25(Å)」、(ii)第2アルカリ洗浄の前後におけるRa変化値は、「1.30(Å)」であり、実施例1の条件で製造されたガラス基板を用いて製造された情報記録媒体のSNR値(db)は、「0.21(db)」、(iv)OSAカウント値は、「7」であった。その結果、評価は「A」が得られた。
実施例2においては、(i)第1アルカリ処理の前後におけるRa変化値は、「0.37(Å)」、(ii)第2アルカリ洗浄の前後におけるRa変化値は、「1.40(Å)」であり、実施例2の条件で製造されたガラス基板を用いて製造された情報記録媒体のSNR値(db)は、「−0.12(db)」、(iv)OSAカウント値は、「10」であった。その結果、評価は「B」が得られた。
実施例3においては、(i)第1アルカリ処理の前後におけるRa変化値は、「0.45(Å)」、(ii)第2アルカリ洗浄の前後におけるRa変化値は、「1.98(Å)」であり、実施例3の条件で製造されたガラス基板を用いて製造された情報記録媒体のSNR値(db)は、「−0.23(db)」、(iv)OSAカウント値は、「8」であった。その結果、評価は「C」が得られた。
比較例1においては、(i)第1アルカリ洗浄の前後におけるRa変化値は、「0.53(Å)」、(ii)第2アルカリ洗浄の前後におけるRa変化値は、「2.11(Å)」であり、比較例1の条件で製造されたガラス基板を用いて製造された情報記録媒体のSNR値(db)は、「−0.39(db)」、(iv)OSAカウント値は、「9」であった。その結果、評価は「D」であった。
比較例2においては、(i)第1アルカリ洗浄の前後におけるRa変化値は、「0.64(Å)」、(ii)第2アルカリ洗浄の前後におけるRa変化値は、「2.53(Å)」であり、比較例2の条件で製造されたガラス基板を用いて製造された情報記録媒体のSNR値(db)は、「−0.55(db)」、(iv)OSAカウント値は、「11」であった。その結果、評価は「D」であった。
評価として「A」から「C」であれば、情報記録媒体としての信用を確保することが可能であるため、実施例1〜実施例3、および比較例1〜比較例2の結果に基づけば、ガラス基板は、第1アルカリ処理前後のガラス基板の表面のRa変化値の平均値が0.50Å以下であり、第2アルカリ処理前後のガラス基板の表面のRa変化値の平均値が2.00Å以下となる条件で製造されることが好ましく、評価「A」および評価「B」の観点に立てば、第1アルカリ処理前後のガラス基板の表面のRa変化値の平均値が0.30Å以下であり、第2アルカリ処理前後の当該情報記録媒体用ガラス基板の表面のRa変化値の平均値が1.50Å以下である条件で製造されたガラス基板が用いられることが好ましい。
実施例及び比較例において、ガラス基板表面の清浄性を表す、OSAの測定値は大きく変わらず、Ra変化値がSNR特性に影響を与えることが確認できた。
上記範囲内のガラス基板1Gを用いた情報記録媒体によれば、記録密度が600Gbit/inch以上のハードディスクドライブ装置に用いられた場合においても、信号対雑音比(S/N比)の低下を引き起こすことのない情報記録媒体用ガラス基板を提供することを可能とする。
以上、本発明の実施の形態および実施例について説明したが、今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 情報記録媒体、1G 情報記録媒体用ガラス基板、11 孔、12 外周端面、13 内周端面、14 表主表面、15 裏主表面、23 磁気薄膜層。

Claims (8)

  1. ガラス基板の主表面上に磁気記録層が形成され、磁気記録面における記録密度が600Gbit/平方インチ以上である情報記録媒体に用いられる情報記録媒体用ガラス基板であって、
    当該情報記録媒体用ガラス基板は、
    当該情報記録媒体用ガラス基板を、40℃、pH11の水酸化ナトリウム溶液に30分間浸漬させる第1アルカリ処理を行なった場合には、前記第1アルカリ処理前後の当該情報記録媒体用ガラス基板の表面のRa変化値の平均値が0.50Å以下であり、
    当該情報記録媒体用ガラス基板を、前記第1アルカリ処理に続き、25℃、pH12の水酸化ナトリウム溶液に2.5時間浸漬させる第2アルカリ処理を行なった場合には、前記第2アルカリ処理前後の当該情報記録媒体用ガラス基板の表面のRa変化値の平均値が2.00Å以下となる、情報記録媒体用ガラス基板。
  2. 前記情報記録媒体用ガラス基板は、
    前記第1アルカリ処理前後のRa変化値の平均値が0.30Å以下であり、
    前記第2アルカリ処理前後のRa変化値の平均値が1.50Å以下である、請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板。
  3. 原子間力顕微鏡で測定した当該情報記録媒体用ガラス基板の表面のRaは、1μm領域での測定において1.8Åから2.3Åであり、かつ、10μm領域での測定において1.62から1.7Åである、請求項1または2に記載の情報記録媒体用ガラス基板。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、
    円盤状ガラス部材の主表面に対して研磨工程が行なわれ、
    前記研磨工程の後に、研磨後の前記円盤状ガラス部材を0.1ppm〜1.5ppmの水素水で1〜10分間接触し、その後、前記円盤状ガラス部材をpH10.0〜11.0のアルカリ溶液と5〜20分間接触させた後、前記円盤状ガラス部材を0.05〜0.5%の有機酸に5〜20分接触する処理が施され、その後、最終洗浄工程が施される、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  5. 請求項1〜3の何れか1項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、
    円盤状ガラス部材の主表面に対して研磨工程が行なわれ、
    前記研磨工程の後に、研磨後の前記円盤状ガラス部材をpH10.0〜11.0のアルカリ溶液と5〜20分間接触させた後、前記円盤状ガラス部材を0.05〜0.5%の有機酸に5〜20分接触する処理が施され、その後、最終洗浄工程が施される、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  6. 請求項1〜3の何れか1項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、
    円盤状ガラス部材の主表面に対して研磨工程が行なわれ、
    前記研磨工程の後に、研磨後の前記円盤状ガラス部材を1.5ppmの水素水で3分間接触し、その後、研磨後の前記円盤状ガラス部材をpH10.0〜11.0のアルカリ溶液と5〜20分間接触する処理が施され、その後、最終洗浄工程が施される、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  7. 請求項1〜3の何れか1項に記載のガラス基板の主表面上に少なくとも磁気記録層が設けられている、磁気記録媒体。
  8. 請求項1〜3の何れか1項に記載のガラス基板の主表面上に少なくとも磁気記録層を形成する工程を有する、磁気記録媒体の製造方法。
JP2014522556A 2012-06-29 2013-06-18 情報記録媒体用ガラス基板、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、磁気記録媒体、および、磁気記録媒体の製造方法 Active JP6267115B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012147260 2012-06-29
JP2012147260 2012-06-29
PCT/JP2013/066706 WO2014002825A1 (ja) 2012-06-29 2013-06-18 情報記録媒体用ガラス基板および情報記録媒体用ガラス基板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014002825A1 JPWO2014002825A1 (ja) 2016-05-30
JP6267115B2 true JP6267115B2 (ja) 2018-01-24

Family

ID=49782984

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014522556A Active JP6267115B2 (ja) 2012-06-29 2013-06-18 情報記録媒体用ガラス基板、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、磁気記録媒体、および、磁気記録媒体の製造方法

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP6267115B2 (ja)
CN (1) CN104395959B (ja)
MY (1) MY181624A (ja)
SG (1) SG11201408464WA (ja)
WO (1) WO2014002825A1 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3310563B2 (ja) * 1996-12-09 2002-08-05 株式会社日立製作所 磁気記録媒体及びその製造方法
JP2000117208A (ja) * 1998-10-13 2000-04-25 Kurita Water Ind Ltd 電子材料の洗浄方法
US7010939B2 (en) * 2002-06-05 2006-03-14 Hoya Corporation Glass substrate for data recording medium and manufacturing method thereof
KR20050065312A (ko) * 2003-12-25 2005-06-29 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 반도체웨이퍼의 세정방법
JP4041110B2 (ja) * 2004-09-29 2008-01-30 Hoya株式会社 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法
JP4560789B2 (ja) * 2005-06-14 2010-10-13 富士電機デバイステクノロジー株式会社 磁気ディスク基板の研磨方法
JP5177087B2 (ja) * 2009-07-09 2013-04-03 旭硝子株式会社 情報記録媒体用ガラス基板及びその製造方法、磁気記録媒体
JP5635078B2 (ja) * 2010-03-31 2014-12-03 Hoya株式会社 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2014002825A1 (ja) 2016-05-30
WO2014002825A1 (ja) 2014-01-03
CN104395959B (zh) 2017-12-01
CN104395959A (zh) 2015-03-04
SG11201408464WA (en) 2015-04-29
MY181624A (en) 2020-12-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10607647B2 (en) Magnetic disk substrate with specified changes in height or depth between adjacent raised or lowered portions and an offset portion on a main surface within a range of 92.0 to 97.0% in a radial direction from a center, a magnetic disk with substrate and magnetic disk device
WO2010001843A1 (ja) 磁気ディスク用基板及び磁気ディスク
JP5386036B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法
JP5635078B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法
US20100081013A1 (en) Magnetic disk substrate and magnetic disk
JP6105488B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP4860580B2 (ja) 磁気ディスク用基板及び磁気ディスク
JP5371667B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法
JP2004335081A (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の洗浄方法及び磁気ディスク用ガラス基板の製造方法並びに磁気ディスクの製造方法
JP6267115B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、磁気記録媒体、および、磁気記録媒体の製造方法
JP6021911B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板および情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP2014191851A (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP6328052B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、情報記録媒体の製造方法および研磨パッド
JP5303741B1 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP6196976B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、情報記録媒体の製造方法、および、情報記録媒体用ガラス基板
JP3969717B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスク
JP5386037B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法
JP5869241B2 (ja) Hdd用ガラス基板、hdd用ガラス基板の製造方法、及びhdd用磁気記録媒体
JP2014010869A (ja) Hdd用ガラス基板の製造方法
JP3511002B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及び情報記録媒体の製造方法
JP6131124B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板および情報記録媒体
JP2004290787A (ja) 磁気ディスク用基板の洗浄方法及び磁気ディスク用基板の製造方法並びに磁気ディスクの製造方法
JP2014063544A (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP2004288354A (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170613

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170810

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6267115

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250