JP6267104B2 - 車両用制御装置、及び、半クラッチ位置学習方法 - Google Patents

車両用制御装置、及び、半クラッチ位置学習方法 Download PDF

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本発明は、車両用制御装置と、その車両用制御装置による半クラッチ位置学習方法に関する。
近年、停車した状態でブレーキペダルが解放されたときに制動力が保持されるブレーキホールド機能を備える車両がある。このような車両は、ブレーキホールド機能が作動している場合に、踏み込み操作されているクラッチペダルが半クラッチ位置まで戻り動作したときにブレーキホールド機能が停止するように構成される。
また、特許文献1には、半クラッチ位置学習方法が開示されている。特許文献1に記載される半クラッチ位置学習方法は、クラッチ出力側加速度に基づいて半クラッチ位置を学習している。具体的に特許文献1の半クラッチ位置学習方法は、車両発進時にクラッチ出力側加速度が、初回のピークを迎えたときに、このクラッチストロークを半クラッチ位置として学習する。
特開平11−132255号公報
特許文献1の半クラッチ位置学習方法は、クラッチ出力側に加速度が生じる位置を半クラッチ位置として学習する。つまり、半クラッチ位置ではクラッチ出力側に加速度が生じている。換言すると、半クラッチ位置では駆動トルクが車輪に発生している。
したがって、クラッチペダルが半クラッチ位置まで戻ったときには駆動トルクが車輪に発生している。このため、クラッチペダルが半クラッチ位置まで戻ったときにブレーキホールド機能が停止する構成の場合、ブレーキホールド機能が停止して制動力が解消するまでは車両に制動力と駆動力が同時に発生する。つまり、制動力が作用して停車している車両に駆動力が作用することになるため車両に微小な衝撃が発生し運転者が違和感を感じる。
そこで、本発明は、クラッチペダルが半クラッチ位置まで戻ってブレーキホールド機能を解除するときに運転者が感じる違和感を低減可能な車両用制御装置と、車両用制御装置がブレーキホールド機能を解除する半クラッチ位置を学習する半クラッチ位置学習方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、動力源と駆動輪の間に配設されるクラッチ装置の操作部となるクラッチペダルと、前記クラッチペダルのストローク位置を検出するセンサと、ブレーキペダルと、を有し、前記クラッチペダルが踏み込み操作されたときに前記動力源から前記駆動輪への動力の伝達が遮断される車両に備わり、前記ブレーキペダルが踏み込み操作されたときにブレーキ装置を制御して制動力を発生し、前記車両が停車したと判定した場合に前記ブレーキペダルが解放されたときには前記制動力が発生した状態を維持し、踏み込み操作されている前記クラッチペダルが半クラッチ位置まで戻ったときに前記ブレーキ装置を制御して前記制動力の発生を停止する車両用制御装置であって、前記車両が停車していると判定し、前記車両のシフト装置で走行ギアが選択され、前記クラッチペダルが戻り動作している状態で、前記センサで検出される前記ストローク位置に基づいて算出するストローク速度が所定の規定時間よりも長く所定の閾値以下に維持された場合に、前記ストローク速度が前記所定の閾値まで低下した時点の前記ストローク位置を更新位置に設定し、前記半クラッチ位置を前記更新位置に更新し、前記クラッチペダルの前記半クラッチ位置に設定される位置は、前記クラッチ装置が半クラッチ状態になり始めたと運転者が判断する前記ストローク位置であることを特徴とする。
本発明によると、クラッチ装置が半クラッチ状態になるストローク位置を、クラッチペダルの半クラッチ位置に設定できる。車両用制御装置はクラッチペダルが半クラッチ位置のときにブレーキホールドを解除する。したがって、車両用制御装置がブレーキホールドを解除するときにはクラッチ装置が半クラッチ状態になっている。クラッチ装置が半クラッチ状態であれば、ブレーキホールドが解除されて制動力が解消しても動力源から駆動輪に伝達される動力が小さいため、車両に生じる衝撃は非常に微小になる。したがって、ブレーキホールドが解除されるときに運転者が感じる違和感が軽減される。
また、本発明によると、クラッチ装置が半クラッチ状態になり始めたと運転者が判断するストローク位置がクラッチペダルの半クラッチ位置に設定される。したがって、車両用制御装置がブレーキホールドを解除するとき、クラッチ装置が半クラッチ状態になり始めた状態である。このため、ブレーキホールドが解除されて制動力が解消しても動力源から駆動輪へはほとんど動力が伝達されず車両にはほとんど衝撃が生じない。したがって、ブレーキホールドが解除されるときに運転者が感じる違和感がより効果的に軽減される。
また、本発明は、動力源と駆動輪の間に配設されるクラッチ装置の操作部となるクラッチペダルと、前記クラッチペダルのストローク位置を検出するセンサと、ブレーキペダルと、を有し、前記クラッチペダルが踏み込み操作されたときに前記動力源から前記駆動輪への動力の伝達が遮断される車両に備わり、前記ブレーキペダルが踏み込み操作されたときにブレーキ装置を制御して制動力を発生し、前記車両が停車したと判定した場合に前記ブレーキペダルが解放されたときには前記制動力が発生した状態を維持し、踏み込み操作されている前記クラッチペダルが半クラッチ位置まで戻ったときに前記ブレーキ装置を制御して前記制動力の発生を停止する車両用制御装置であって、前記車両が停車していると判定し、前記車両のシフト装置で走行ギアが選択され、前記クラッチペダルが戻り動作している状態で、前記センサで検出される前記ストローク位置に基づいて算出するストローク速度が所定の規定時間よりも長く所定の閾値以下に維持された場合に、前記ストローク速度が前記所定の閾値まで低下した時点の前記ストローク位置を更新位置に設定し、前記半クラッチ位置を前記更新位置に更新し、更新前の前記半クラッチ位置と前記更新位置の差が所定の上限値より大きいときには、更新前の前記半クラッチ位置と前記更新位置の間の位置を新たな更新位置にすることを特徴とする。
本発明によると、半クラッチ位置が更新位置に移動するときの移動量を小さく抑えることができる。クラッチペダルの半クラッチ位置が大きく移動するとブレーキホールドを解除するフィーリングが大きく変化するが、半クラッチ位置の移動を小さく抑えることでブレーキホールドを解除するフィーリングの変化を小さくできる。ひいては、半クラッチ位置の移動で運転者が感じる違和感が低減される。
また、本発明は、動力源と駆動輪の間に配設されるクラッチ装置の操作部となるクラッチペダルと、前記クラッチペダルのストローク位置を検出するセンサと、ブレーキペダルと、を有し、前記クラッチペダルが踏み込み操作されたときに前記動力源から前記駆動輪への動力の伝達が遮断される車両に備わり、前記ブレーキペダルが踏み込み操作されたときにブレーキ装置を制御して制動力を発生し、前記車両が停車したと判定した場合に前記ブレーキペダルが解放されたときには前記制動力が発生した状態を維持し、踏み込み操作されている前記クラッチペダルが半クラッチ位置まで戻ったときに前記ブレーキ装置を制御して前記制動力の発生を停止する車両用制御装置であって、前記車両が停車していると判定し、前記車両のシフト装置で走行ギアが選択され、前記クラッチペダルが戻り動作している状態で、前記センサで検出される前記ストローク位置に基づいて算出するストローク速度が所定の規定時間よりも長く所定の閾値以下に維持された場合に、前記ストローク速度が前記所定の閾値まで低下した時点の前記ストローク位置を更新位置に設定し、前記半クラッチ位置を前記更新位置に更新し、前記動力源から前記クラッチ装置に入力される動力が所定の動力閾値より高いときに、前記更新位置を設定するのと同じ手順で第2の更新位置を設定し、前記動力源から前記クラッチ装置に入力される動力が前記動力閾値より高いときには前記半クラッチ位置を前記第2の更新位置に更新し、前記動力源から前記クラッチ装置に入力される動力が前記動力閾値以下のときには前記半クラッチ位置を前記更新位置に更新することを特徴とする。
本発明によると、クラッチ装置に入力される動力の大きさに対応した半クラッチ位置を設定できる。運転者が感じる半クラッチ位置はクラッチ装置に入力される動力の大きさに応じて変化する。このため、クラッチ装置に入力される動力の大きさに対応した半クラッチ位置が設定されることによって運転者が感じる違和感が軽減される。
また、本発明は、動力源と駆動輪の間に配設されるクラッチ装置の操作部となるクラッチペダルと、前記クラッチペダルのストローク位置を検出するセンサと、ブレーキペダルと、を有し、前記クラッチペダルが踏み込み操作されたときに前記動力源から前記駆動輪への動力の伝達が遮断される車両に備わり、前記ブレーキペダルが踏み込み操作されたときにブレーキ装置を制御して制動力を発生し、前記車両が停車したと判定した場合に前記ブレーキペダルが解放されたときには前記制動力が発生した状態を維持し、踏み込み操作されている前記クラッチペダルが半クラッチ位置まで戻ったときに前記ブレーキ装置を制御して前記制動力の発生を停止する車両用制御装置が前記半クラッチ位置を学習する半クラッチ位置学習方法であって、前記車両の停車を判定するステップと、前記車両のシフト装置で走行ギアが選択されていることを判定するステップと、前記クラッチペダルが戻り動作していることを判定するステップと、前記センサで検出される前記ストローク位置に基づいてストローク速度を算出するステップと、算出した前記ストローク速度が規定時間よりも長く所定の閾値以下に維持された場合に、前記ストローク速度が前記所定の閾値まで低下した時点の前記ストローク位置を更新位置に設定するステップと、前記半クラッチ位置を前記更新位置に更新するステップと、を有し、前記クラッチペダルの前記半クラッチ位置に設定される位置は、前記クラッチ装置が半クラッチ状態になり始めたと運転者が判断する前記ストローク位置であることを特徴とする。
本発明によると、クラッチ装置が半クラッチ状態になるストローク位置を、クラッチペダルの半クラッチ位置に設定するための半クラッチ位置学習方法を提供できる。
また、本発明によると、クラッチ装置が半クラッチ状態になり始めたと運転者が判断するストローク位置をクラッチペダルの半クラッチ位置に設定可能になる。
また、本発明は、動力源と駆動輪の間に配設されるクラッチ装置の操作部となるクラッチペダルと、前記クラッチペダルのストローク位置を検出するセンサと、ブレーキペダルと、を有し、前記クラッチペダルが踏み込み操作されたときに前記動力源から前記駆動輪への動力の伝達が遮断される車両に備わり、前記ブレーキペダルが踏み込み操作されたときにブレーキ装置を制御して制動力を発生し、前記車両が停車したと判定した場合に前記ブレーキペダルが解放されたときには前記制動力が発生した状態を維持し、踏み込み操作されている前記クラッチペダルが半クラッチ位置まで戻ったときに前記ブレーキ装置を制御して前記制動力の発生を停止する車両用制御装置が前記半クラッチ位置を学習する半クラッチ位置学習方法であって、前記車両の停車を判定するステップと、前記車両のシフト装置で走行ギアが選択されていることを判定するステップと、前記クラッチペダルが戻り動作していることを判定するステップと、前記センサで検出される前記ストローク位置に基づいてストローク速度を算出するステップと、算出した前記ストローク速度が規定時間よりも長く所定の閾値以下に維持された場合に、前記ストローク速度が前記所定の閾値まで低下した時点の前記ストローク位置を更新位置に設定するステップと、前記半クラッチ位置を前記更新位置に更新するステップと、を有し、前記半クラッチ位置を前記更新位置に更新するステップにおいて、更新前の前記半クラッチ位置と前記更新位置の差が所定の上限値より大きいときには、更新前の前記半クラッチ位置と前記更新位置の間の位置を新たな更新位置にすることを特徴とする。
本発明によると、クラッチペダルが半クラッチ位置まで戻ってブレーキホールド機能を解除するときに運転者が感じる違和感を低減可能な車両用制御装置と、車両用制御装置がブレーキホールド機能を解除する半クラッチ位置を学習する半クラッチ位置学習方法を提供できる。
本実施形態の車両用制御装置が備わる車両を示す図である。 ブレーキ装置の概略構成を示す図である。 オートブレーキホールド機能のタイミングチャートである。 車両用制御装置が半クラッチ位置を学習する状態を示すタイミングチャートであり、(a)は車体速の変化を示す図、(b)はクラッチストローク位置を示す図、(c)はクラッチペダルの戻り速度を示す図、(d)は半クラッチタイマを示す図、(e)は車両用制御装置が半クラッチ位置を学習するタイミングを示す図である。 (a)は更新位置に移動する半クラッチ位置を示す図、(b)は新たな更新位置を示す図、(c)は半クラッチ位置から移動上限値だけ離れた位置に設定される更新位置を示す図である。 車両用制御装置が半クラッチ位置の学習の開始を判定する判定処理の手順を示すフローチャートである。 車両用制御装置が半クラッチ位置の学習をする手順を示すフローチャートである。 第2の更新位置を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施形態の車両用制御装置が備わる車両を示す図である。図2はブレーキ装置の概略構成を示す図である。図3はオートブレーキホールド機能のタイミングチャートである。図3の横軸は時間経過(T)を示す。
図1に示すように、車両1には車輪(駆動輪10a,従動輪10b)とブレーキペダル2とクラッチペダル3が備わっている。また、車両1にはシフト装置5が備わっている。そして、車両1は制御装置(車両用制御装置4)で制御される。
駆動輪10aはエンジン7が出力する動力で回転する。車両1は駆動輪10aが回転することで走行する。従動輪10bは車両1の走行にともなって回転する。
なお、車両1は、駆動輪10aと従動輪10bが2つずつ備わる二輪駆動車(2WD車)であってもよいし、全ての車輪(10a,10b)が駆動輪となる四輪駆動車(4WD車)であってもよい。
シフト装置5は、運転者が車両1の走行ギアを手動で選択するマニュアルシフト装置である。シフト装置5にはシフトセンサ5aが備わっている。シフトセンサ5aは、運転者の操作によってシフト装置5で選択される走行ギアを示す信号(シフト信号Ss)を車両用制御装置4に入力する。車両用制御装置4はシフト信号Ssに基づいてシフト装置5で選択された走行ギアを取得する。
また、車両1にはブレーキ装置20が備わっている。ブレーキ装置20は、ディスクブレーキ等を駆動するホイールシリンダ21に油圧を供給する油圧装置20aを有する。ブレーキ装置20は車両用制御装置4で制御される。ブレーキペダル2には、ストロークセンサ(ブレーキセンサ2a)が備わっている。ブレーキセンサ2aはブレーキペダル2の位置(ブレーキストローク位置)を検出するセンサである。
車両用制御装置4は、ブレーキセンサ2aから入力される検出信号(BP信号Sb)に基づいてブレーキストローク(StB)を算出する。そして、車両用制御装置4は、ブレーキペダル2が踏み込み操作されたとき、ブレーキストローク(StB)に応じて油圧装置20aを制御し、ホイールシリンダ21に油圧を供給して、車両1を制動する制動力を発生させる。
図2に示すように、ブレーキ装置20は、油圧装置20aと、マスタシリンダ20bと、出力モジュール20cと、ストロークシミュレータ20dと、を有する。また、ブレーキ装置20は2つの油圧系統(第1油圧系統201,第2油圧系統202)を有する。第1油圧系統201と第2油圧系統202は互いに独立した油圧系統になっている。
油圧装置20aと、マスタシリンダ20bと、出力モジュール20cは、第1油圧系統201と第2油圧系統202で接続される。マスタシリンダ20bと出力モジュール20cの間には、第1油圧系統201と第2油圧系統202のそれぞれに常開型の電磁弁(第1電磁弁201a,第2電磁弁202a)が備わる。これらの電磁弁は電力が供給されると閉弁してマスタシリンダ20bと出力モジュール20cの連通を遮断し、電力の供給が停止すると開弁してマスタシリンダ20bと出力モジュール20cを連通する。
マスタシリンダ20bはブレーキペダル2の踏み込み操作に応じたピストン20b1の変位で第1油圧系統201と第2油圧系統202に油圧を発生させる。ブレーキ装置20に正常な電力が供給される正常時には、電力が供給される第1電磁弁201a及び第2電磁弁202aが閉弁しマスタシリンダ20bと出力モジュール20cの連通が遮断される。したがって、マスタシリンダ20bに発生した油圧はホイールシリンダ21に供給されない。
油圧装置20aは、ピストン20a1の変位で第1油圧系統201と第2油圧系統202のそれぞれに油圧を発生させるシリンダ(スレーブシリンダ)である。ピストン20a1はアクチュエータ20eで駆動される。車両用制御装置4(図1参照)はブレーキストローク(StB)に応じてアクチュエータ20eを制御してピストン20a1を変位させ、第1油圧系統201と第2油圧系統202に油圧を発生する。
油圧装置20aで発生した油圧は出力モジュール20cに供給される。出力モジュール20cは供給された油圧を配分してホイールシリンダ21に供給する。なお、車両用制御装置4(図1参照)が出力モジュール20cを制御して油圧を増減(昇圧・降圧)し、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)を作動可能に構成されていてもよい。
ストロークシミュレータ20dは一方の油圧系統(例えば、第2油圧系統202)に接続される。ストロークシミュレータ20dには、マスタシリンダ20bで発生した油圧が供給される。ストロークシミュレータ20dは供給された油圧に対する反力を発生する。この反力がブレーキペダル2に入力されてペダルフィールが向上する。
電源の失陥など、ブレーキ装置20への電力供給が停止する異常時には第1電磁弁201a及び第2電磁弁202aが開弁してマスタシリンダ20bと出力モジュール20cが連通する。そして、マスタシリンダ20bに発生した油圧が出力モジュール20cを介してホイールシリンダ21に供給される。このように、ブレーキ装置20へ電力が供給されない異常時でもブレーキペダル2の踏み込み操作に応じた油圧がホイールシリンダ21に供給されるので車両1(図1参照)に制動力を発生させることができる。
本実施形態のブレーキ装置20は、図2に示すように、ブレーキストローク(StB)に応じたアクチュエータ20eの駆動で油圧を発生する、いわゆるBBW(ブレーキ・バイ・ワイヤ)を構成している。
図1の説明に戻る。図1に示すように、車輪(駆動輪10a,従動輪10b)には車輪速センサ11が備わっている。車輪速センサ11は車輪の回転速度を検出するセンサである。車輪速センサ11が出力する信号(車輪速信号Sw)は車両用制御装置4に入力される。車両用制御装置4は、車輪速センサ11から入力される車輪速信号Swに基づいて車輪速Vcを算出する。さらに車両用制御装置4は、車輪速Vcに基づいて車両1の車速(車体速V1)を算出する。
クラッチペダル3はクラッチ装置30に接続される。クラッチペダル3は、クラッチ装置30の操作部になる。クラッチ装置30は、クラッチペダル3が初期位置PoSにあるときにクラッチ板30aが係合した係合状態になる。また、クラッチ装置30は、クラッチペダル3が最終位置PoEまで踏み込み操作されたときにクラッチ板30aの係合が解除される。クラッチ装置30は、動力源(エンジン7)と駆動輪10aの間に配設される。エンジン7が出力する動力はクラッチ装置30に入力され、クラッチ装置30が係合状態のときに駆動輪10aに伝達される。そして、クラッチペダル3が踏み込み操作されてクラッチ板30aの係合が解除されるとエンジン7から駆動輪10aへの動力の伝達が遮断される。
また、クラッチ装置30は、クラッチ板30aの係合が解除された状態から係合状態に移行する間に半クラッチ状態になる。半クラッチ状態は、クラッチ板30aの係合が解除した状態から係合状態に移行する中間の状態であり、クラッチ板30aが不完全に係合する状態を示す。
本実施形態では、クラッチ装置30が半クラッチ状態になったと運転者が感じるクラッチペダル3の位置(クラッチストローク位置)を半クラッチ位置PoHとする。
本実施形態において半クラッチ位置PoHは、車両用制御装置4が学習するクラッチストローク位置である。なお、車両用制御装置4が学習する前の半クラッチ位置PoHは設計値としてあらかじめ設定されている。
エンジン7には動力計7aが備わっている。動力計7aが出力する信号(動力信号Sp)は車両用制御装置4に入力される。車両用制御装置4は動力信号Spに基づいて、エンジン7からクラッチ装置30に入力される動力を取得する。
車両1はオートブレーキホールド機能を有する。オートブレーキホールド機能は、運転者がブレーキペダル2を踏み込み操作して車両1が停車したとき、ブレーキペダル2が解放されても車両1に制動力が作用した状態が維持される機能である。つまり、オートブレーキホールド機能は、車両用制御装置4が自動的にブレーキホールド機能(BH機能)を作動させる機能である。
具体的に、車両用制御装置4は車両1が停車したと判定した場合にブレーキペダル2が解放されたときには、ブレーキ装置20を制御して制動力が発生した状態を維持する。車両用制御装置4は、ブレーキペダル2が解放されると図2に示すアクチュエータ20eを制御し、油圧が発生している油圧装置20aの状態に維持する。これによって、油圧装置20aからホイールシリンダ21に油圧が供給される状態が維持されてBH機能が作動する。
なお、ブレーキペダル2が踏み込み操作されて車両1が停車するとき、一般的にはクラッチペダル3が踏み込み操作されている。踏み込み操作されたときのクラッチペダル3の動作を「進み動作」とする。また、クラッチペダル3は初期位置PoSから最終位置PoEまで動作可能に構成されている。初期位置PoSは、復帰ばね(図示せず)等によってクラッチペダル3が自動復帰する位置である。最終位置PoEは、進み動作したクラッチペダル3のストロークが最大になる位置である。
車両用制御装置4は、クラッチペダル3が、踏み込み操作された状態から初期位置PoSの方向に戻るときに運転者が車両1を発進させる意思があると判定する。そして、BH機能が作動しているときにはBH機能を解除する。
踏み込み操作された状態から初期位置PoSの方向に戻るときのクラッチペダル3の動作を「戻り動作」とする。BH機能が作動しているときにクラッチペダル3が戻り動作すると、車両用制御装置4は油圧装置20aを制御してホイールシリンダ21への油圧の供給を停止する。これによって制動力の発生が停止してBH機能が解除される。
また、クラッチペダル3には、ストロークセンサ(クラッチセンサ3a)が備わっている。クラッチセンサ3aはクラッチペダル3の位置(クラッチストローク位置)を検出するセンサである。車両用制御装置4は、クラッチセンサ3aから入力される検出信号(CP信号Sc)に基づいてクラッチストローク位置を算出する。
また、車両用制御装置4はクラッチセンサ3aから入力されるCP信号Scを微分してクラッチペダル3が動作する速度(ストローク速度)を算出する。さらに、車両用制御装置4はCP信号Scに基づいてクラッチペダル3が動作する方向(進み動作,戻り動作)を識別する。
なお、車両1にオートブレーキホールドスイッチ6が備わる構成であってもよい。この場合、運転者がオートブレーキホールドスイッチ6を操作してオートブレーキホールド機能を有効にしたときのみ車両用制御装置4はBH機能を作動する(BH機能をONする)。換言すると、運転者がオートブレーキホールドスイッチ6を操作してオートブレーキホールド機能を無効にした場合、車両用制御装置4はBH機能を作動しない。
車両用制御装置4は、BH機能が作動しているときにクラッチペダル3が最終位置PoEから戻り動作して所定のクラッチストローク位置まで戻ったときにBH機能を解除する(BH機能をOFFする)。車両用制御装置4は、戻り動作するクラッチペダル3のクラッチストローク位置が半クラッチ位置PoHのときにブレーキ装置20を制御して制動力の発生を停止し、BH機能を解除する。具体的に、車両用制御装置4は、図2に示すアクチュエータ20eを制御して油圧装置20aでの油圧の発生を停止する。
図3に示すように、車両用制御装置4(図1参照)は車両1の車体速V1が「0」(または、その近傍)まで低下したとき車両1が停車したと判定する。そして、車両用制御装置4はBH機能(BH)を作動する(BH機能をONにする)。
このとき、クラッチペダル3(図1参照)は、初期位置PoSから最終位置PoEまで踏み込み操作されていることが一般的である。つまり、クラッチストローク位置(StC)が初期位置PoSから最終位置PoEまで変化している。
なお、本実施形態の車両用制御装置4は、車体速V1が「0」、又は、車体速V1と「0」の差が所定値以下の時に車両1が停車したと判定してBH機能を作動する。車両1の停車が判定されるときの車体速V1と「0」の差の所定値は車両1の特性値としてあらかじめ設定されている。
運転者は、車両1(図1参照)を発進させるとき、踏み込み操作されているクラッチペダル3(図1参照)を戻す。車両用制御装置4は、クラッチペダル3が戻り動作してクラッチストローク位置が半クラッチ位置PoHになったときにBH機能を解除する(BH機能をOFFする)。これによって、車両1に作用する制動力が解消する。車両1はエンジン7(図1参照)が出力する動力で発進し、車体速V1が上昇する。
このように、車両用制御装置4は、BH機能が作動しているときに、クラッチペダル3が戻り動作してクラッチストローク位置が半クラッチ位置PoHになったときにBH機能を解除する。
本実施形態の車両用制御装置4は、BH機能を解除する半クラッチ位置PoHを学習する機能(半クラッチ位置学習機能)を有する。図4を参照して半クラッチ位置学習機能を説明する。
図4は、車両用制御装置が半クラッチ位置を学習する状態を示すタイミングチャートである。
図4(a)は車体速の変化を示す図である。図4(b)はクラッチストローク位置を示す図である。図4(c)はクラッチペダルの戻り速度を示す図である。図4(d)は半クラッチタイマを示す図である。図4(e)は車両用制御装置が半クラッチ位置を学習するタイミングを示す図である。
図4(a)の縦軸は車体速V1を示す。図4(b)の縦軸はクラッチストローク位置(StC)を示す。図4(c)の縦軸は戻り速度Vretを示す。図4(d)の縦軸は半クラッチタイマTim1を示す。また、図4(c)に示す戻り速度Vretは、クラッチペダル3(図1参照)が戻り動作するときのストローク速度を示す。
なお、図4(a)〜(e)の横軸は時間経過(T)を示す。
以下、適宜図1〜4を参照しながら、車両用制御装置4(図1参照)による半クラッチ位置学習方法を説明する。
図4(a)〜(e)において、時刻t0は車両1が停車した状態(車体速V1=0)であってBH機能が作動している。また、クラッチペダル3は、最終位置PoEまで踏み込み操作されている。
なお、車両用制御装置4(図1参照)によって、車両1が停車していると判定された状態を含めて車両1が停車した状態とする。
時刻t1で、運転者がクラッチペダル3を戻し始めてクラッチペダル3が戻り動作すると、車両用制御装置4はクラッチセンサ3aから入力されるCP信号Scに基づいてクラッチストローク位置を算出する。また、車両用制御装置4は、CP信号Scを時間微分して、戻り動作するクラッチペダル3の戻り速度Vretを算出する。
そして、車両用制御装置4は、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低下したときに半クラッチ位置PoHを学習する。
例えば、図4(c)に示すように、時刻t2でクラッチペダル3の戻り速度Vretが低下したとき、車両用制御装置4は図4(d)に示すように、半クラッチタイマTim1のカウントを開始する。具体的に、車両用制御装置4は、戻り速度Vretが所定の閾値(低速閾値vL)まで低下したときに、半クラッチタイマTim1のカウントを開始する。また、車両用制御装置4は、半クラッチタイマTim1のカウントを開始する時刻t2でのクラッチペダル3のクラッチストローク位置(図4(b)に示す更新位置Pnew)を算出する。
時刻t3でクラッチペダル3の戻り速度Vretが低速閾値vLよりも上昇したとき、車両用制御装置4は半クラッチタイマTim1のカウントを停止する。時刻t3において、半クラッチタイマTim1をカウントしたカウント値が所定値(学習可能値Tlmt)より大きいとき、車両用制御装置4は、時刻t3で算出した更新位置Pnewを新たな半クラッチ位置PoHとする。つまり、車両用制御装置4は、図4(e)に示すように、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低速閾値vLまで低下した時刻t2で半クラッチ位置PoHの学習をスタートする(STstart)。そして車両用制御装置4は、クラッチペダル3の戻り速度が低速閾値vLよりも上昇する時刻t3で半クラッチ位置PoHの学習を終了する(STend)。また、車両用制御装置4は、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低下してから上昇するまでに所定の時間が経過したときに半クラッチ位置PoHを更新する。
運転者は、最終位置PoEまで踏み込み操作されているクラッチペダル3を戻すとき、クラッチ装置30が半クラッチ状態になるクラッチストローク位置(半クラッチ位置PoH)でクラッチペダル3を緩やかに操作する。この時点でクラッチペダル3の戻り速度Vretが低下する(時刻t2)。クラッチ装置30が半クラッチ状態のとき、エンジン7が出力する動力の一部が駆動輪10a(図1参照)に伝達される。
また、一般的に、運転者は、クラッチ装置30が係合状態になる(半クラッチ状態が解消する)クラッチストローク位置までクラッチペダル3を戻した後は一気にクラッチペダル3を解放する。この時点でクラッチペダル3の戻り速度Vretが上昇する(時刻t3)。
時刻t4でクラッチペダル3が初期位置PoSまで戻るとクラッチペダル3の戻り動作が終了する。クラッチペダル3の戻り速度Vretは時刻t4で「0」になる。
クラッチペダル3が戻り動作するとき、図4(c)に示すように、時刻t1で戻り速度Vretが上昇して時刻t2で戻り速度Vretが低下する。その後、時刻t3で戻り速度Vretが再度上昇する。
車両用制御装置4は、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低速閾値vLまで低下する時刻t2におけるクラッチストローク位置(更新位置Pnew)を新たな半クラッチ位置PoHにする。そして、車両用制御装置4は半クラッチ位置PoHを更新する。
クラッチペダル3の戻り速度Vretが低下する時刻t2で、クラッチペダル3は、クラッチ装置30が半クラッチ状態になるクラッチストローク位置になっている。つまり、車両用制御装置4はクラッチ装置30が半クラッチ状態になるときのクラッチストローク位置を半クラッチ位置PoHに設定する。
また、車両用制御装置4は、半クラッチタイマTim1が学習可能値Tlmtまでカウントされるのに要する時間(規定時間)以上に亘って、戻り速度Vretが低速閾値vLより低くなったときに半クラッチ位置PoHを更新する。
つまり、車両用制御装置4は、時刻t2から時刻t3までの時間が所定の規定時間より短いときには半クラッチ位置PoHを更新しない。半クラッチ位置PoHの更新に時間的な制約が設けられることによって、一時的な戻り速度Vretの低下による誤った半クラッチ位置PoHの更新が防止される。
前記したように、車両用制御装置4はクラッチペダル3が半クラッチ位置PoHまで戻ったときにBH機能を解除する。したがって、クラッチ装置30が半クラッチ状態になるときのクラッチストローク位置が半クラッチ位置PoHに設定されると、BH機能が解除されるのとほぼ同時にクラッチ装置30が半クラッチ状態になる。したがって、クラッチ装置30が半クラッチ状態から係合状態になってエンジン7の動力が駆動輪10aに伝達されるときに車両1の制動力は解消している。よって、制動力が生じたままで車両1が動き出すこと(いわゆる引き摺り)が抑制される。
なお、更新前の半クラッチ位置PoHと更新位置Pnewの差が大きい場合、車両用制御装置4は、更新前の半クラッチ位置PoHと更新位置Pnewの間を新たな半クラッチ位置PoHに設定する構成であってもよい。
具体的に、車両用制御装置4は、一回の学習(半クラッチ位置PoHの学習)で半クラッチ位置PoHを移動する移動量の大きさに上限値(移動上限値Plmt)を設ける構成であってもよい。
図5(a)は更新位置に移動する半クラッチ位置を示す図、(b)は新たな更新位置を示す図、(c)は半クラッチ位置から移動上限値だけ離れた位置に設定される更新位置を示す図である。
図5(a)に示すように、クラッチペダル3の動作範囲である初期位置PoSから最終位置PoEまでの間に半クラッチ位置PoH(黒丸)がある。車両用制御装置4(図1参照)は、図4(b)に示す時刻t2におけるクラッチストローク位置を更新位置Pnew(白丸)に設定する。そして、車両用制御装置4は、図4(b)に示す時刻t3で半クラッチ位置PoHを更新する。図5(a)に示すように、車両用制御装置4は、半クラッチ位置PoH(黒丸)を更新位置Pnew(白丸)の位置に移動する。
図5(b)に示すように、更新前の半クラッチ位置PoH(黒丸)と更新位置Pnew(白丸)の差があらかじめ設定される所定の上限値(移動上限値Plmt)より大きい場合、車両用制御装置4は、半クラッチ位置PoHと更新位置Pnewの間(例えば、中間位置)を新たな更新位置Pnew(白四角)とする。そして、車両用制御装置4は、新たな更新位置Pnew(白四角)を半クラッチ位置PoH(黒丸)に設定する。図5(b)に示すように、車両用制御装置4は、半クラッチ位置PoH(黒丸)を、新たな更新位置Pnew(白四角)に移動する。移動上限値Plmtは、車両1(図1参照)に要求される性能等に応じて適宜決定される特性値である。
なお、図5(a)〜(c)には、更新限度Pmaxが示されている。更新限度Pmaxは、半クラッチ位置PoHの最終位置PoE側における限界位置であり、更新限度Pmaxよりも最終位置PoEの側に半クラッチ位置PoHが設定されることは回避される。更新限度Pmaxは、クラッチ装置30(図1参照)の特性値としてあらかじめ設定されている。車両用制御装置4(図1参照)は、設定した更新位置Pnewが更新限度Pmaxよりも最終位置PoE側の場合、更新限度Pmaxの位置を新たな更新位置Pnewに設定する。
更新前の半クラッチ位置PoHと更新位置Pnewの差が大きい場合、更新によって半クラッチ位置PoHが大きく移動する。半クラッチ位置PoHが大きく移動すると、半クラッチ位置PoHの更新前後でクラッチペダル3のペダルフィールが大きく変化する。ペダルフィールが大きく変化すると運転者が感じる違和感が大きくなる。
図5(b)に示すように、更新前の半クラッチ位置PoHと更新位置Pnewの差が移動上限値Plmt以上のときに、半クラッチ位置PoHの移動を小さくすることでBH機能を解除するフィーリングの変化を小さく抑えることができる。BH機能を解除するフィーリングの変化が小さいと運転者が感じる違和感が軽減される。
なお、更新前の半クラッチ位置PoHと更新位置Pnewの差が移動上限値Plmtより大きい場合、車両用制御装置4は、図5(c)に示すように、更新前の半クラッチ位置PoH(黒丸)から移動上限値Plmtだけ離れた位置を新たな更新位置Pnew(白四角)とする構成であってもよい。
図6は車両用制御装置が半クラッチ位置の学習の開始を判定する判定処理の手順を示すフローチャートである。図7は車両用制御装置が半クラッチ位置の学習をする手順を示すフローチャートである。
図6,7を参照して車両用制御装置が半クラッチ位置PoHを学習する手順を説明する(適宜図1〜4参照)。
なお、車両用制御装置4が半クラッチ位置PoHを学習する周期は限定されない。例えば、車両1のイグニッションがオンされるたびに車両用制御装置4が半クラッチ位置PoHを学習する構成であってもよい。又は、適宜設定される所定時間間隔で車両用制御装置4が半クラッチ位置PoHを学習する構成であってもよい。
車両用制御装置4は、半クラッチ位置PoHの学習を開始すると、図6に示す判定処理を実行し、車両1が停車中か否かを判定する(ステップS1)。車両用制御装置4は車輪(駆動輪10a,従動輪10b)の車輪速Vcから算出する車体速V1に基づいて車両1が停車中か否かを判定する。例えば、車両用制御装置4は、車両1の車体速V1が所定の閾値まで低下しているときに車両1が停車中であると判定する。
前記したように、車両用制御装置4は、車体速V1が「0」でなくても、車体速V1と「0」の差が所定値以下の時に車両1が停車したと判定する。
車両1が停車中でないと判定した場合(ステップS1→No)、車両用制御装置4は判定処理を終了する。車両1が停車中であると判定した場合(ステップS1→Yes)、車両用制御装置4は手順をステップS2に進める。
車両用制御装置4は、車両1が、「インギア状態」か否かを判定する(ステップS2)。ここでいうインギア状態は、車両1が走行可能な走行ギアがシフト装置5で選択されている状態とする。具体的には、ニュートラルギア以外の前進ギア又は後退ギアがシフト装置5で選択されている状態をインギア状態とする。
車両用制御装置4は、シフトセンサ5aから入力されるシフト信号Ssによってシフト装置5で選択されている走行ギアを取得する。そして車両用制御装置4は、取得した走行ギアに基づいて車両1がインギア状態か否かを判定する。
車両1がインギア状態ではないと判定した場合(ステップS2→No)、車両用制御装置4は判定処理を終了する。車両1がインギア状態であると判定した場合(ステップS2→Yes)、車両用制御装置4は手順をステップS3に進める。
車両用制御装置4は、クラッチペダル3が戻り動作しているか否かを判定する(ステップS3)。車両用制御装置4は、クラッチセンサ3aから入力されるCP信号Scによって、クラッチペダル3が戻り動作しているか否かを判定する。
クラッチペダル3が戻り動作をしていないと判定した場合(ステップS3→No)、車両用制御装置4は判定処理を終了する。クラッチペダル3が戻り動作をしていると判定した場合(ステップS3→Yes)、車両用制御装置4は手順をステップS4に進めて、半クラッチ位置PoHを学習(半クラッチ位置PoHを更新)する。
車両用制御装置4は、半クラッチ位置PoHの学習を開始すると、図7に示すように、学習タイマTim2のカウントを開始する(ステップS41)。学習タイマTim2は基準となる時間である。さらに、車両用制御装置4はクラッチペダル3の戻り速度Vretを算出する(ステップS42)。前記したように車両用制御装置4はクラッチセンサ3aから入力されるCP信号Scによってクラッチペダル3の戻り速度Vretを算出する。
車両用制御装置4は、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低速閾値vLまで低下するまで手順をステップS42に戻す(ステップS43→No)。クラッチペダル3の戻り速度Vretが低速閾値vLまで低下したとき(ステップS43→Yes)、車両用制御装置4は手順をステップS44に進める。
なお、戻り速度Vretが低速閾値vLまで低下することなくクラッチペダル3が初期位置PoSまで戻った場合、車両用制御装置4は半クラッチ位置の学習を終了する。
車両用制御装置4は、戻り速度Vretが低速閾値vLまで低下した時点のクラッチストローク位置を更新位置Pnewとして記憶する(ステップS44)。さらに、車両用制御装置4は半クラッチタイマTim1のカウントを開始する(ステップS45)。半クラッチタイマTim1は、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低下している時間を計測するタイマである。
車両用制御装置4は、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低速閾値vL以下の間は半クラッチタイマTim1をカウントする(ステップS46→Yes)。車両用制御装置4はクラッチペダル3の戻り速度Vretが低速閾値vLより高くなったら(ステップS46→No)、手順をステップS47に進める。
車両用制御装置4は、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低下した状態でカウントした半クラッチタイマTim1のカウント値が所定の学習可能値Tlmtを超えていれば(ステップS47→Yes)、学習タイマTim2のカウント値を、所定の上限値(学習不可上限値Tup)と比較する(ステップS48)。学習不可上限値Tupは、あらかじめ設定される特性値である。
学習タイマTim2のカウント値が学習不可上限値Tupより大きい場合(ステップS48→No)、車両用制御装置4は半クラッチ位置PoHの学習を終了する。このとき、半クラッチ位置PoHは更新されない。一方、学習タイマTim2のカウント値が学習不可上限値Tup以下の場合(ステップS48→Yes)、車両用制御装置4は半クラッチ位置PoHを更新する(ステップS49)。具体的に車両用制御装置4は、更新位置Pnewを新たな半クラッチ位置PoHとする(Pnew→PoH)。そして、車両用制御装置4は半クラッチ位置の学習を終了する。
なお、ステップS47において半クラッチタイマTim1のカウント値が学習可能値Tlmt以下の場合(ステップS47→No)、車両用制御装置4は手順をステップS42に戻す。
図7に示すように、半クラッチ位置を学習する手順には、学習タイマTim2のカウント値を学習不可上限値Tupと比較する手順が含まれている(ステップS48)。この手順が含まれることで、半クラッチ位置の学習を開始してから半クラッチ位置PoHの更新までに要する時間が、学習不可上限値Tupに相当する時間以上のときには、半クラッチ位置PoHが学習(更新)されない。例えば、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低速である場合は半クラッチ位置PoHが学習(更新)されない。
クラッチペダル3の戻り速度Vretが低速の場合(例えば、戻り速度Vretが低速閾値vLに近い場合)、クラッチ装置30が半クラッチ状態になるときのクラッチストローク位置の前後で戻り速度Vretが大きく低下しないことがある。したがって、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低速のとき、車両用制御装置4はクラッチ装置30が半クラッチ状態を精度よく判定できないことがある。このため、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低速である場合に学習(更新)される半クラッチ位置PoHは、クラッチ装置30が半クラッチ状態になるときのクラッチストローク位置と精度よく一致しないことがある。
学習タイマTim2が学習不可上限値Tupに達したときに半クラッチ位置PoHが更新されない構成によって(ステップS48→No)、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低速である状態での半クラッチ位置PoHの学習が回避される。そして、クラッチ装置30が半クラッチ状態になるときのクラッチストローク位置と半クラッチ位置PoHを常に精度よく一致させることができる。
図6に示すように、車両用制御装置4は、車両1が停車していると判定し(ステップS1→Yes)、シフト装置5で走行ギアが選択されてインギア状態であり(ステップS2→Yes)、クラッチペダル3が戻り動作しているときに(ステップS3→Yes)、半クラッチ位置PoHを学習(更新)する。
このように、車両用制御装置4は、車両1の走行中には半クラッチ位置PoHを学習(更新)しない。また、車両用制御装置4は、シフト装置5で走行ギア(前進ギア,後退ギア)以外が選択されているときには半クラッチ位置PoHを学習しない。例えば、シフト装置5でニュートラルギアが選択されているとき、車両用制御装置4は半クラッチ位置PoHを学習しない。
図7に示すように、車両用制御装置4は半クラッチ位置PoHを学習するとき、クラッチセンサ3aから入力されるCP信号Scに基づいてクラッチペダル3の戻り速度Vretを算出する(ステップS42)。そして車両用制御装置4は、半クラッチタイマTim1のカウント値が所定の学習可能値Tlmtになるまでに要する規定時間よりも長く(ステップS47→Yes)戻り速度Vretが低速閾値vLまで低下した場合に(ステップS43→Yes)、半クラッチ位置PoHを更新する(ステップS49)。つまり、車両用制御装置4は、戻り速度Vretが低速閾値vL以下に維持された場合に半クラッチ位置PoHを更新する。
半クラッチ位置PoHを更新するとき、車両用制御装置4は、戻り速度Vretが低速閾値vLまで低下したときのストローク位置(更新位置Pnew)を半クラッチ位置PoHに設定する。
なお、車両用制御装置4は、クラッチペダル3が戻り動作している途中で再度踏み込み操作されたとき(進み動作したとき)には半クラッチ位置PoHの学習を中止する。また、車両用制御装置4は、クラッチペダル3が戻り動作してBH機能を解除した後でクラッチペダル3が再度踏み込み操作されてもBH機能を作動しない。
この場合、車両用制御装置4はブレーキペダル2が踏み込み操作されたときにBH機能を作動する。
このように、本実施形態の車両用制御装置4(図1参照)は、図6,7に示す手順で半クラッチ位置PoHを学習(更新)する。
例えば、クラッチペダル3(図1参照)が戻り動作するときの半クラッチ位置(戻り速度Vretが低下するクラッチストローク位置)は運転者ごとに異なっている。
クラッチ装置30(図1参照)が半クラッチ状態になるクラッチストローク位置を正確に把握できる運転者は、クラッチ装置30が半クラッチ状態になるクラッチストローク位置で正確にクラッチペダル3の戻り速度Vretを低下できる。
このため、車両用制御装置4(図1参照)が学習する半クラッチ位置PoHは、クラッチ装置30が半クラッチ状態になるクラッチストローク位置と精度よく一致する。
したがって、このような運転者が運転している車両1(図1参照)において、オートブレーキホールド機能によってBH機能が作動しているときに、クラッチペダル3(図1参照)が戻されると、車両用制御装置4(図1参照)は、クラッチ装置30(図1参照)が半クラッチ状態になったときにBH機能を解除する。つまり、BH機能が解除されるときにクラッチ装置30は半クラッチ状態になっている。このため、制動力が解消しても車両1は動き出さない。また、クラッチ装置30が半クラッチ状態のときに制動力が解消している。このため、制動力が生じたままで車両1が動き出すことで生じる引き摺りが抑制される。
このように、車両1の動き出しや引き摺りが抑制されるため運転者が感じる違和感が軽減される。
また、経年変化(経年劣化)によってクラッチ板30a(図1参照)等が磨滅し、クラッチ装置30(図1参照)が半クラッチ状態になるクラッチストローク位置が変化する場合がある。このような場合でも、車両用制御装置4(図1参照)は、半クラッチ位置PoHを学習することによって、経年変化したクラッチ装置30が半クラッチ状態になるクラッチストローク位置を半クラッチ位置PoHに設定できる。
つまり、本実施形態の車両用制御装置4は、クラッチ装置30の経年変化に対応して半クラッチ位置PoHを設定できる。したがって、クラッチ装置30が経年変化した場合でも、車両1の発進時に運転者が感じる違和感が軽減される。
また、車両1(図1参照)の周囲温度の変化によって、クラッチ装置30(図1参照)の特性が変化し、クラッチ装置30が半クラッチ状態になるクラッチストローク位置が変化する場合がある。
車両用制御装置4(図1参照)が半クラッチ位置PoHを学習する間隔を短くすることで、車両用制御装置4は、温度変化にともなって特性が変化するクラッチ装置30に対応して半クラッチ位置PoHを設定できる。したがって、温度変化にともなってクラッチ装置30の特性が変化した場合でも、車両1の発進時に運転者が感じる違和感が軽減される。例えば、車両用制御装置4が、車両1の周囲温度に応じて半クラッチ位置PoHを学習する間隔を適宜設定する構成とすれば、車両用制御装置4は、温度変化にともなって変化するクラッチ装置30の特性に対応して半クラッチ位置PoHを学習できる。
また、前記したように、運転者が交替するなどしてイグニッションがオンされるたびに車両用制御装置4が半クラッチ位置PoHを学習する構成とすれば、運転者がクラッチペダル3(図1参照)を操作するクセに対応して半クラッチ位置PoHが学習される。
つまり、運転者ごとに対応する半クラッチ位置PoHが学習されることになり、車両1の発進時に運転者が感じる違和感が軽減される。
なお、本発明は、発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更が可能である。
例えば、本実施形態の車両用制御装置4(図1参照)は、図4(c)に示すように、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低速閾値vLまで低下する時点(時刻t2)のクラッチストローク位置を更新位置Pnewに設定し、さらに、更新位置Pnewを半クラッチ位置PoHに設定する。
この構成に限定されず、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低速閾値vLより低い間(時刻t2から時刻t3までの間)における任意のクラッチストローク位置を更新位置Pnewとして半クラッチ位置PoHを学習(更新)する構成であってもよい。
例えば、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低速閾値vLより低くなってから所定時間が経過した時点(時刻t2から所定時間が経過した時点)のクラッチストローク位置を更新位置Pnewとする構成であってもよい。
または、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低速閾値vLより低い間におけるクラッチストローク位置の平均値を更新位置Pnewとする構成であってもよい。
このように、車両用制御装置4は、クラッチペダル3の戻り速度Vretが低速閾値vLより低い間(時刻t2から時刻t3までの間)のクラッチストローク位置に基づいて更新位置Pnewを設定する構成であればよい。
また、クラッチ装置30(図1参照)が半クラッチ状態になったことを運転者が感じる半クラッチ位置PoHは、エンジン7(図1参照)からクラッチ装置30(図1参照)に入力される動力の大きさで変化する。
クラッチペダル3(図1参照)を戻し動作する運転者は、クラッチ装置30に入力される動力が大きいほど最終位置PeEの側でクラッチ装置30が半クラッチ状態になったと感じる。
そこで、車両用制御装置4は、エンジン7(図1参照)からクラッチ装置30(図1参照)に入力される動力が高くなっているときの更新位置(第2の更新位置Pn2)と、通常時(クラッチ装置30に入力される動力が高くない通常時)の更新位置Pnewと、をそれぞれ設定する構成であってもよい。
図8は第2の更新位置を示す図である。
図8に示すように、車両用制御装置4(図1参照)は、エンジン7(図1参照)からクラッチ装置30(図1参照)に入力される動力(PW)が所定の閾値(動力閾値PWh)より高いときには、図6,7に示す手順で第2の更新位置Pn2を設定する。具体的に、車両用制御装置4は、図7のステップS44で記憶した更新位置Pnewを第2の更新位置Pn2として設定する。
そして、車両用制御装置4は、クラッチ装置30に入力される動力PWが動力閾値PWhより高いときには半クラッチ位置PoHを第2の更新位置Pn2で更新する。一方、クラッチ装置30に入力される動力PWが動力閾値PWh以下のとき、車両用制御装置4は、半クラッチ位置PoHを更新位置Pnewで更新する。
エンジン7からクラッチ装置30に入力される動力PWが動力閾値PWhより高い場合には、クラッチ装置30に入力される動力PWが高い状態に対応して半クラッチ位置PoHが更新される。このため、クラッチ装置30に入力される動力PWが高いときに運転者が感じる違和感が効果的に軽減される。
動力閾値PWhは、車両1(図1参照)に要求される走行性能等に応じて適宜設定される特性値である。
なお、動力PWが動力閾値PWh以下の場合の更新位置Pnewと、動力PWが動力閾値PWhより高い場合の更新位置Pn2と、の2つの更新位置を車両用制御装置4が保持し、エンジン7(図1参照)からクラッチ装置30に入力される動力PWに応じて車両用制御装置4が2つの更新位置を選択する構成であってもよい。
つまり、車両用制御装置4は、動力PWが動力閾値PWh以下の場合には半クラッチ位置PoHを更新位置Pnewで更新し、動力PWが動力閾値PWhよりも高い場合には半クラッチ位置PoHを更新位置Pn2で更新する構成であってもよい。
また、図1に示す車両用制御装置4による半クラッチ位置学習の禁止を運転者が選択可能に構成されていてもよい。例えば、車両用制御装置4による半クラッチ位置学習を禁止するスイッチ(図示せず)が車両1に備わる構成であってもよい。
熟練者によるクラッチペダル3の操作にもとづいて車両用制御装置4が半クラッチ位置を学習した後で半クラッチ位置の更新(学習)が禁止されると、その後に車両1を運転する運転初心者は熟練者が正確に把握した半クラッチ位置を利用して車両1を運転できる。したがって、運転初心者が運転している車両1であっても、オートブレーキホールド機能によってBH機能が作動しているときに生じやすい引き摺りが効果的に抑制される。
また、本実施形態の車両1(図1参照)には、BBWのブレーキ装置20(図2参照)が備わっている。この構成に限定されず、ブレーキペダル2(図1参照)の踏み込み操作に応じて発生する油圧を倍力装置(図示せず)で増力してホイールシリンダ21(図1参照)に供給する従来の油圧ブレーキが備わる車両に本発明を適用することも可能である。
1 車両
2 ブレーキペダル
3 クラッチペダル
3a クラッチセンサ(センサ)
4 車両用制御装置
5 シフト装置
7 エンジン(動力源)
10a 駆動輪
20 ブレーキ装置
30 クラッチ装置
Plmt 移動上限値(上限値)
PoH 半クラッチ位置

Claims (5)

  1. 動力源と駆動輪の間に配設されるクラッチ装置の操作部となるクラッチペダルと、
    前記クラッチペダルのストローク位置を検出するセンサと、
    ブレーキペダルと、を有し、
    前記クラッチペダルが踏み込み操作されたときに前記動力源から前記駆動輪への動力の伝達が遮断される車両に備わり、
    前記ブレーキペダルが踏み込み操作されたときにブレーキ装置を制御して制動力を発生し、
    前記車両が停車したと判定した場合に前記ブレーキペダルが解放されたときには前記制動力が発生した状態を維持し、踏み込み操作されている前記クラッチペダルが半クラッチ位置まで戻ったときに前記ブレーキ装置を制御して前記制動力の発生を停止する車両用制御装置であって、
    前記車両が停車していると判定し、
    前記車両のシフト装置で走行ギアが選択され、
    前記クラッチペダルが戻り動作している状態で、
    前記センサで検出される前記ストローク位置に基づいて算出するストローク速度が所定の規定時間よりも長く所定の閾値以下に維持された場合に、
    前記ストローク速度が前記所定の閾値まで低下した時点の前記ストローク位置を更新位置に設定し、
    前記半クラッチ位置を前記更新位置に更新し、
    前記クラッチペダルの前記半クラッチ位置に設定される位置は、前記クラッチ装置が半クラッチ状態になり始めたと運転者が判断する前記ストローク位置であることを特徴とする車両用制御装置。
  2. 動力源と駆動輪の間に配設されるクラッチ装置の操作部となるクラッチペダルと、
    前記クラッチペダルのストローク位置を検出するセンサと、
    ブレーキペダルと、を有し、
    前記クラッチペダルが踏み込み操作されたときに前記動力源から前記駆動輪への動力の伝達が遮断される車両に備わり、
    前記ブレーキペダルが踏み込み操作されたときにブレーキ装置を制御して制動力を発生し、
    前記車両が停車したと判定した場合に前記ブレーキペダルが解放されたときには前記制動力が発生した状態を維持し、踏み込み操作されている前記クラッチペダルが半クラッチ位置まで戻ったときに前記ブレーキ装置を制御して前記制動力の発生を停止する車両用制御装置であって、
    前記車両が停車していると判定し、
    前記車両のシフト装置で走行ギアが選択され、
    前記クラッチペダルが戻り動作している状態で、
    前記センサで検出される前記ストローク位置に基づいて算出するストローク速度が所定の規定時間よりも長く所定の閾値以下に維持された場合に、
    前記ストローク速度が前記所定の閾値まで低下した時点の前記ストローク位置を更新位置に設定し、
    前記半クラッチ位置を前記更新位置に更新し、
    更新前の前記半クラッチ位置と前記更新位置の差が所定の上限値より大きいときには、更新前の前記半クラッチ位置と前記更新位置の間の位置を新たな更新位置にすることを特徴とする車両用制御装置。
  3. 動力源と駆動輪の間に配設されるクラッチ装置の操作部となるクラッチペダルと、
    前記クラッチペダルのストローク位置を検出するセンサと、
    ブレーキペダルと、を有し、
    前記クラッチペダルが踏み込み操作されたときに前記動力源から前記駆動輪への動力の伝達が遮断される車両に備わり、
    前記ブレーキペダルが踏み込み操作されたときにブレーキ装置を制御して制動力を発生し、
    前記車両が停車したと判定した場合に前記ブレーキペダルが解放されたときには前記制動力が発生した状態を維持し、踏み込み操作されている前記クラッチペダルが半クラッチ位置まで戻ったときに前記ブレーキ装置を制御して前記制動力の発生を停止する車両用制御装置であって、
    前記車両が停車していると判定し、
    前記車両のシフト装置で走行ギアが選択され、
    前記クラッチペダルが戻り動作している状態で、
    前記センサで検出される前記ストローク位置に基づいて算出するストローク速度が所定の規定時間よりも長く所定の閾値以下に維持された場合に、
    前記ストローク速度が前記所定の閾値まで低下した時点の前記ストローク位置を更新位置に設定し、
    前記半クラッチ位置を前記更新位置に更新し、
    前記動力源から前記クラッチ装置に入力される動力が所定の動力閾値より高いときに、前記更新位置を設定するのと同じ手順で第2の更新位置を設定し、
    前記動力源から前記クラッチ装置に入力される動力が前記動力閾値より高いときには前記半クラッチ位置を前記第2の更新位置に更新し、
    前記動力源から前記クラッチ装置に入力される動力が前記動力閾値以下のときには前記半クラッチ位置を前記更新位置に更新することを特徴とする車両用制御装置。
  4. 動力源と駆動輪の間に配設されるクラッチ装置の操作部となるクラッチペダルと、
    前記クラッチペダルのストローク位置を検出するセンサと、
    ブレーキペダルと、を有し、
    前記クラッチペダルが踏み込み操作されたときに前記動力源から前記駆動輪への動力の伝達が遮断される車両に備わり、
    前記ブレーキペダルが踏み込み操作されたときにブレーキ装置を制御して制動力を発生し、
    前記車両が停車したと判定した場合に前記ブレーキペダルが解放されたときには前記制動力が発生した状態を維持し、踏み込み操作されている前記クラッチペダルが半クラッチ位置まで戻ったときに前記ブレーキ装置を制御して前記制動力の発生を停止する車両用制御装置が前記半クラッチ位置を学習する半クラッチ位置学習方法であって、
    前記車両の停車を判定するステップと、
    前記車両のシフト装置で走行ギアが選択されていることを判定するステップと、
    前記クラッチペダルが戻り動作していることを判定するステップと、
    前記センサで検出される前記ストローク位置に基づいてストローク速度を算出するステップと、
    算出した前記ストローク速度が規定時間よりも長く所定の閾値以下に維持された場合に、前記ストローク速度が前記所定の閾値まで低下した時点の前記ストローク位置を更新位置に設定するステップと、
    前記半クラッチ位置を前記更新位置に更新するステップと、を有し、
    前記クラッチペダルの前記半クラッチ位置に設定される位置は、前記クラッチ装置が半クラッチ状態になり始めたと運転者が判断する前記ストローク位置であることを特徴とする半クラッチ位置学習方法。
  5. 動力源と駆動輪の間に配設されるクラッチ装置の操作部となるクラッチペダルと、
    前記クラッチペダルのストローク位置を検出するセンサと、
    ブレーキペダルと、を有し、
    前記クラッチペダルが踏み込み操作されたときに前記動力源から前記駆動輪への動力の伝達が遮断される車両に備わり、
    前記ブレーキペダルが踏み込み操作されたときにブレーキ装置を制御して制動力を発生し、
    前記車両が停車したと判定した場合に前記ブレーキペダルが解放されたときには前記制動力が発生した状態を維持し、踏み込み操作されている前記クラッチペダルが半クラッチ位置まで戻ったときに前記ブレーキ装置を制御して前記制動力の発生を停止する車両用制御装置が前記半クラッチ位置を学習する半クラッチ位置学習方法であって、
    前記車両の停車を判定するステップと、
    前記車両のシフト装置で走行ギアが選択されていることを判定するステップと、
    前記クラッチペダルが戻り動作していることを判定するステップと、
    前記センサで検出される前記ストローク位置に基づいてストローク速度を算出するステップと、
    算出した前記ストローク速度が規定時間よりも長く所定の閾値以下に維持された場合に、前記ストローク速度が前記所定の閾値まで低下した時点の前記ストローク位置を更新位置に設定するステップと、
    前記半クラッチ位置を前記更新位置に更新するステップと、を有し、
    前記半クラッチ位置を前記更新位置に更新するステップにおいて、更新前の前記半クラッチ位置と前記更新位置の差が所定の上限値より大きいときには、更新前の前記半クラッチ位置と前記更新位置の間の位置を新たな更新位置にすることを特徴とする半クラッチ位置学習方法。
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