JP6262128B2 - インクジェット捺染用インクセット及びそれを用いた繊維の捺染方法 - Google Patents
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Description
インクジェット捺染用のインクとしては、シルク、ナイロン等のポリアミド系繊維用の酸性染料インク;ポリエステル系繊維用の分散染料インク;綿、レーヨン等のセルロース系繊維用の反応性染料(反応染料)インク;等が販売されている。
インクジェット捺染においては、通常マゼンタ及びブルーインクを用いてマゼンタ〜バイオレット〜ブルーの色相範囲を再現する。この色相範囲において、十分な耐光性を有するインクセットが未だ提供されていないため、その提供が市場から要望されていた。
特許文献2には、C.I.Acid Blue 140を含有するインクジェット捺染用インク組成物が開示されている。
特許文献3及び4には、ブルーインクの色素としてC.I.Acid Blue 112を、マゼンタインクの色素としてC.I.Acid Red 289を含有するインクジェット捺染用インクセットが開示されている。
特許文献5及び6にはC.I.Acid Blue 112を含有するインクジェット捺染用インク組成物が開示されている。このうち前者には、C.I.Acid Blue 112を単体で用いたインク組成物で絹、ウール、及びナイロンに印刷すると耐光性が低く、色調の彩度も極端に低いことが記載されている(段落[0022]の表1中の比較例1、及び段落[0024])。一方、後者には、絹布帛に印字したときに、耐光性が4級以上と高いことが記載されている(段落[0096]〜[0100]、段落[0108]の表2)。
それぞれ色素、水、及び水溶性有機溶剤を少なくとも含有する、マゼンタインク及びブルーインクの2色のインクを有するインクジェット捺染用のインクセットであって、
上記マゼンタインクに含有される色素の全てが、下記式(1)で表される色素若しくはその塩、又はそれらの混合物であり、
上記ブルーインクが色素として、C.I.Acid Blue 140及びC.I.Acid Blue 112の少なくとも一方を含有するインクジェット捺染用インクセット。
上記式(1)で表される色素若しくはその塩、又はそれらの混合物が、下記式(2)で表される色素若しくはその塩、又はそれらの混合物である上記1)に記載のインクジェット捺染用インクセット。
上記ブルーインクに含有される色素の全てがC.I.Acid Blue 140である上記1)又は2)に記載のインクジェット捺染用インクセット。
4)
上記ブルーインクに含有される色素の全てがC.I.Acid Blue 112である上記1)又は2)に記載のインクジェット捺染用インクセット。
5)
それぞれ色素、水、及び水溶性有機溶剤を少なくとも含有する、マゼンタインク及びブルーインクの2色のインクを有するインクジェット捺染用のインクセットであって、
上記マゼンタインクが色素として上記式(2)で表される色素若しくはその塩、又はそれらの混合物を含有し、
上記ブルーインクが色素としてC.I.Acid Blue 140を含有するインクジェット捺染用インクセット。
6)
上記ブルーインクに含有される色素の全てがC.I.Acid Blue 140である上記5)に記載のインクジェット捺染用インクセット。
7)
上記マゼンタインクに含有される色素の全てが、上記式(2)で表される色素若しくはその塩、又はそれらの混合物である上記5)又は6)に記載のインクジェット捺染用インクセット。
8)
上記マゼンタインク及びブルーインクのそれぞれの総質量中における色素の総含有量が、いずれも0.5〜20質量%である上記1〜7)のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インクセット。
9)
インクとして上記1)〜8)のいずれか一項に記載のインクセットを用い、少なくとも以下の工程A〜工程Cの3工程を順次行うことを含む、繊維のインクジェット捺染方法;
工程A:インクの液滴を記録信号に応じて吐出させ、繊維に付着させる工程、
工程B:上記工程Aにより付着させたインクの液滴中の色素を、熱により上記繊維に固着させる工程、
工程C:上記繊維に残存する未固着の色素を洗浄する工程。
10)
上記繊維が、ポリアミド繊維、及びポリアミド繊維を含有する混紡繊維から選択される繊維である上記9)に記載のインクジェット捺染方法。
11)
上記9)又は10)に記載のインクジェット捺染方法により捺染する工程を含む、印捺された繊維の製造方法。
なお、本明細書において特に断りの無い限り、以下「%」及び「部」数についてはいずれも質量基準で記載する。
また、式(1)で表される色素は、その1分子内にスルホ基、カルボキシ基、ホスホ基、及び4級アンモニウム基から選択される基を1つ〜3つ有するのが好ましく、1つ又は2つ有するのがより好ましく、2つ有するのがさらに好ましい。また、式(1)で表される色素が連結基を介して2量体を形成するときは、1分子内に有するスルホ基、カルボキシ基、ホスホ基、及び4級アンモニウム基の数は通常2〜10、好ましくは2〜8、より好ましくは4〜8である。スルホ基、カルボキシ基、ホスホ基、及び4級アンモニウム基の4種類の基の中では、スルホ基が特に好ましい。なお、本明細書において「ホスホ基」とは「−P(O)(OH)2」で表される基を意味する。
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のC1−C10アルキル基(具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル等の直鎖状のもの;イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、イソアミル、t−アミル、イソヘキシル、t−ヘキシル、イソヘプチル、t−ヘプチル、イソオクチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、イソノニル、イソデシル等の分岐鎖状のもの;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
C6−C12のアリール基(具体例としては、フェニル、ナフチル、ビフェニル等が挙げられる。);
環構成因子として窒素原子、酸素原子、硫黄原子から選択される1つ乃至3つの原子を含む、5又は6員環の複素環基(具体例としては、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロチオフェン−2−イル、テトラヒドロチオフェン−3−イル等の5員脂環式のもの;ピペリジニル、ピペラジニル、ジオキサン−2−イル、モルホリニル、チオモルホリニル等の6員脂環式のもの;ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、フリル、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、オキサゾール、チアゾール等の5員芳香環式のもの;ピリジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン等の6員芳香環式のもの;等が挙げられる。);
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のC1−C10アルコキシ基(具体例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキシロキシ、n−ヘプトキシ、n−オクチロキシ、n−ノニロキシ、n−デシロキシ等の直鎖状のもの;イソプロポキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、イソアミロキシ、t−アミロキシ、イソヘキシロキシ、t−ヘキシロキシ、イソヘプトキシ、t−ヘプトキシ、イソオクチロキシ、t−オクチロキシ、2−エチルヘキシロキシ、イソノニロキシ、イソデシロキシ等の分岐鎖状のもの;シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペントキシ、シクロヘキシロキシ、シクロヘプトキシ等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のものが挙げられる。);
C6−C10アリールオキシ基(具体例としては、フェノキシ、ナフチロキシ、ビフェニロキシ等が挙げられる。);
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のC1−C10アルキルカルボニルアミノ基(具体例としては、メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、n−プロピルカルボニルアミノ、n−ブチルカルボニルアミノ、n−ペンチルカルボニルアミノ、n−ヘキシルカルボニルアミノ、n−ヘプチルカルボニルアミノ、n−オクチルカルボニルアミノ、n−ノニルカルボニルアミノ、n−デシルカルボニルアミノ等の直鎖状のもの;イソプロピルカルボニルアミノ、イソブチルカルボニルアミノ、sec−ブチルカルボニルアミノ、t−ブチルカルボニルアミノ、イソアミルカルボニルアミノ、t−アミルカルボニルアミノ、イソヘキシルカルボニルアミノ、t−ヘキシルカルボニルアミノ、イソヘプチルカルボニルアミノ、t−ヘプチルカルボニルアミノ、イソオクチルカルボニルアミノ、t−オクチルカルボニルアミノ、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ、イソノニルカルボニルアミノ、イソデシルカルボニルアミノ等の分岐鎖状のもの;シクロプロピルカルボニルアミノ、シクロブチルカルボニルアミノ、シクロペンチルカルボニルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、シクロヘプチルカルボニルアミノ等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
C6−C10アリールカルボニルアミノ基(具体例としては、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ、ビフェニルカルボニルアミノ等が挙げられる。);
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のC1−C10アルキルカルボニルオキシ基(具体例としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、n−プロピルカルボニルオキシ、n−ブチルカルボニルオキシ、n−ペンチルカルボニルオキシ、n−ヘキシルカルボニルオキシ、n−ヘプチルカルボニルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ、n−ノニルカルボニルオキシ、n−デシルカルボニルオキシ等の直鎖状のもの;イソプロピルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、sec−ブチルカルボニルオキシ、t−ブチルカルボニルオキシ、イソアミルカルボニルオキシ、t−アミルカルボニルオキシ、イソヘキシルカルボニルオキシ、t−ヘキシルカルボニルオキシ、イソヘプチルカルボニルオキシ、t−ヘプチルカルボニルオキシ、イソオクチルカルボニルオキシ、t−オクチルカルボニルオキシ、2−エチルヘキシルカルボニルオキシ、イソノニルカルボニルオキシ、イソデシルカルボニルオキシ等の分岐鎖状のもの;シクロプロピルカルボニルオキシ、シクロブチルカルボニルオキシ、シクロペンチルカルボニルオキシ、シクロヘキシルカルボニルオキシ、シクロヘプチルカルボニルオキシ等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
C6−C10アリールカルボニルオキシ基(具体例としては、フェニルカルボニルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ、ビフェニルカルボニルオキシ等が挙げられる。);
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のC1−C10アルキルカルボニル基(具体例としては、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル、n−オクチルカルボニル、n−ノニルカルボニル、n−デシルカルボニル等の直鎖状のもの;イソプロピルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、イソアミルカルボニル、t−アミルカルボニル、イソヘキシルカルボニル、t−ヘキシルカルボニル、イソヘプチルカルボニル、t−ヘプチルカルボニル、イソオクチルカルボニル、t−オクチルカルボニル、2−エチルヘキシルカルボニル、イソノニルカルボニル、イソデシルカルボニル等の分岐鎖状のもの;シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘプチルカルボニル等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
C6−C10アリールカルボニル基(具体例としては、フェニルカルボニル(ベンゾイル)、ナフチルカルボニル、ビフェニルカルボニル等が挙げられる。);
カルバモイル基;
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のモノC1−C10アルキルカルバモイル基(具体例としては、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、n−プロピルカルバモイル、n−ブチルカルバモイル、n−ペンチルカルバモイル、n−ヘキシルカルバモイル、n−ヘプチルカルバモイル、n−オクチルカルバモイル、n−ノニルカルバモイル、n−デシルカルバモイル等の直鎖状のもの;イソプロピルカルバモイル、イソブチルカルバモイル、sec−ブチルカルバモイル、t−ブチルカルバモイル、イソアミルカルバモイル、t−アミルカルバモイル、イソヘキシルカルバモイル、t−ヘキシルカルバモイル、イソヘプチルカルバモイル、t−ヘプチルカルバモイル、イソオクチルカルバモイル、t−オクチルカルバモイル、2−エチルヘキシルカルバモイル、イソノニルカルバモイル、イソデシルカルバモイル等の分岐鎖状のもの;シクロプロピルカルバモイル、シクロブチルカルバモイル、シクロペンチルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル、シクロヘプチルカルバモイル等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のジC1−C10アルキルカルバモイル基(具体例としては、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジ−n−プロピルカルバモイル、ジ−n−ブチルカルバモイル、ジ−n−ペンチルカルバモイル、ジ−n−ヘキシルカルバモイル、ジ−n−ヘプチルカルバモイル、ジ−n−オクチルカルバモイル、ジ−n−ノニルカルバモイル、ジ−n−デシルカルバモイル等の直鎖状のもの;ジイソプロピルカルバモイル、ジイソブチルカルバモイル、ジ−sec−ブチルカルバモイル、ジ−t−ブチルカルバモイル、ジイソアミルカルバモイル、ジ−t−アミルカルバモイル、ジイソヘキシルカルバモイル、ジ−t−ヘキシルカルバモイル、ジイソヘプチルカルバモイル、ジ−t−ヘプチルカルバモイル、ジイソオクチルカルバモイル、ジ−t−オクチルカルバモイル、ジ−(2−エチルヘキシル)カルバモイル、ジイソノニルカルバモイル、ジイソデシルカルバモイル等の分岐鎖状のもの;ジシクロプロピルカルバモイル、ジシクロブチルカルバモイル、ジシクロペンチルカルバモイル、ジシクロヘキシルカルバモイル、ジシクロヘプチルカルバモイル等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
モノC6−C10アリールカルバモイル基(具体例としては、フェニルカルバモイル、ナフチルカルバモイル、ビフェニルカルバモイル等が挙げられる。);
ジC6−C10アリールカルバモイル基(具体例としては、ジフェニルカルバモイル、ジナフチルカルバモイル、ジ(ビフェニル)カルバモイル等が挙げられる。);
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のC1−C10アルコキシカルボニル基(具体例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、n−ペントキシカルボニル、n−ヘキシロキシカルボニル、n−ヘプトキシカルボニル、n−オクチロキシカルボニル、n−ノニロキシカルボニル、n−デシロキシカルボニル等の直鎖状のもの;イソプロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、イソアミロキシカルボニル、t−アミロキシカルボニル、イソヘキシロキシカルボニル、t−ヘキシロキシカルボニル、イソヘプトキシカルボニル、t−ヘプトキシカルボニル、イソオクチロキシカルボニル、t−オクチロキシカルボニル、2−エチルヘキシロキシカルボニル、イソノニロキシカルボニル、イソデシロキシカルボニル等の分岐鎖状のもの;シクロプロポキシカルボニル、シクロブトキシカルボニル、シクロペントキシカルボニル、シクロヘキシロキシカルボニル、シクロヘプトキシカルボニル等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
C6−C10アリールオキシカルボニル基(具体例としては、フェノキシカルボニル、ナフチロキシカルボニル、ビフェニロキシカルボニル等が挙げられる。);
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のC1−C10アルキルスルホニルアミノ基(具体例としては、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、n−プロピルスルホニルアミノ、n−ブチルスルホニルアミノ、n−ペンチルスルホニルアミノ、n−ヘキシルスルホニルアミノ、n−ヘプチルスルホニルアミノ、n−オクチルスルホニルアミノ、n−ノニルスルホニルアミノ、n−デシルスルホニルアミノ等の直鎖状のもの;イソプロピルスルホニルアミノ、イソブチルスルホニルアミノ、sec−ブチルスルホニルアミノ、t−ブチルスルホニルアミノ、イソアミルスルホニルアミノ、t−アミルスルホニルアミノ、イソヘキシルスルホニルアミノ、t−ヘキシルスルホニルアミノ、イソヘプチルスルホニルアミノ、t−ヘプチルスルホニルアミノ、イソオクチルスルホニルアミノ、t−オクチルスルホニルアミノ、2−エチルヘキシルスルホニルアミノ、イソノニルスルホニルアミノ、イソデシルスルホニルアミノ等の分岐鎖状のもの;シクロプロピルスルホニルアミノ、シクロブチルスルホニルアミノ、シクロペンチルスルホニルアミノ、シクロヘキシルスルホニルアミノ、シクロヘプチルスルホニルアミノ等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
C6−C10アリールスルホニルアミノ基(具体例としては、フェニルスルホニルアミノ、ナフチルスルホニルアミノ、ビフェニルスルホニルアミノ等が挙げられる。);
スルファモイル基;
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のモノC1−C10アルキルスルファモイル基(具体例としては、メチルスルファモイル、エチルスルファモイル、n−プロピルスルファモイル、n−ブチルスルファモイル、n−ペンチルスルファモイル、n−ヘキシルスルファモイル、n−ヘプチルスルファモイル、n−オクチルスルファモイル、n−ノニルスルファモイル、n−デシルスルファモイル等の直鎖状のもの;イソプロピルスルファモイル、イソブチルスルファモイル、sec−ブチルスルファモイル、t−ブチルスルファモイル、イソアミルスルファモイル、t−アミルスルファモイル、イソヘキシルスルファモイル、t−ヘキシルスルファモイル、イソヘプチルスルファモイル、t−ヘプチルスルファモイル、イソオクチルスルファモイル、t−オクチルスルファモイル、2−エチルヘキシルスルファモイル、イソノニルスルファモイル、イソデシルスルファモイル等の分岐鎖状のもの;シクロプロピルスルファモイル、シクロブチルスルファモイル、シクロペンチルスルファモイル、シクロヘキシルスルファモイル、シクロヘプチルスルファモイル等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のジC1−C10アルキルスルファモイル基(具体例としては、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、ジ−n−プロピルスルファモイル、ジ−n−ブチルスルファモイル、ジ−n−ペンチルスルファモイル、ジ−n−ヘキシルスルファモイル、ジ−n−ヘプチルスルファモイル、ジ−n−オクチルスルファモイル、ジ−n−ノニルスルファモイル、ジ−n−デシルスルファモイル等の直鎖状のもの;ジイソプロピルスルファモイル、ジイソブチルスルファモイル、ジ−sec−ブチルスルファモイル、ジ−t−ブチルスルファモイル、ジイソアミルスルファモイル、ジ−t−アミルスルファモイル、ジイソヘキシルスルファモイル、ジ−t−ヘキシルスルファモイル、ジイソヘプチルスルファモイル、ジ−t−ヘプチルスルファモイル、ジイソオクチルスルファモイル、ジ−t−オクチルスルファモイル、ジ−(2−エチルヘキシル)スルファモイル、ジイソノニルスルファモイル、ジイソデシルスルファモイル等の分岐鎖状のもの;ジシクロプロピルスルファモイル、ジシクロブチルスルファモイル、ジシクロペンチルスルファモイル、ジシクロヘキシルスルファモイル、ジシクロヘプチルスルファモイル等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
モノC6−C10アリールスルファモイル基(具体例としては、フェニルスルファモイル、ナフチルスルファモイル、ビフェニルスルファモイル等が挙げられる。);
ジC6−C10アリールスルファモイル基(具体例としては、ジフェニルスルファモイル、ジナフチルスルファモイル、ジ(ビフェニル)スルファモイル等が挙げられる。);
ヒドロキシ基;
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のC1−C12アルキルスルホニル基(具体例としては、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、n−ブチルスルホニル、n−ペンチルスルホニル、n−ヘキシルスルホニル、n−ヘプチルスルホニル、n−オクチルスルホニル、n−ノニルスルホニル、n−デシルスルホニル、n−ウンデシルスルホニル、n−ドデシルスルホニル等の直鎖状のもの;イソプロピルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、t−ブチルスルホニル、イソアミルスルホニル、t−アミルスルホニル、イソヘキシルスルホニル、t−ヘキシルスルホニル、イソヘプチルスルホニル、t−ヘプチルスルホニル、イソオクチルスルホニル、t−オクチルスルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、イソノニルスルホニル、イソデシルスルホニル、イソウンデシルスルホニル、t−ウンデシルスルホニル、イソドデシルスルホニル、t−ドデシルスルホニル等の分岐鎖状のもの;シクロプロピルスルホニル、シクロブチルスルホニル、シクロペンチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、シクロヘプチルスルホニル等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
C6−C10アリールスルホニル基(具体例としては、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル、ビフェニルスルホニル等が挙げられる。);
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のC1−C10アルキルチオ基(具体例としては、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、n−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、n−ヘキシルチオ、n−ヘプチルチオ、n−オクチルチオ、n−ノニルチオ、n−デシルチオ等の直鎖状のもの;イソプロピルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、t−ブチルチオ、イソアミルチオ、t−アミルチオ、イソヘキシルチオ、t−ヘキシルチオ、イソヘプチルチオ、t−ヘプチルチオ、イソオクチルチオ、t−オクチルチオ、2−エチルヘキシルチオ、イソノニルチオ、イソデシルチオ等の分岐鎖状のもの;シクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ、シクロヘプチルチオ等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
C6−C10のアリールチオ基(具体例としては、フェニルチオ、ナフチルチオ、ビフェニルチオ等が挙げられる。);
ウレイド基;
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のモノC1−C10アルキルウレイド基(具体例としては、メチルウレイド、エチルウレイド、n−プロピルウレイド、n−ブチルウレイド、n−ペンチルウレイド、n−ヘキシルウレイド、n−ヘプチルウレイド、n−オクチルウレイド、n−ノニルウレイド、n−デシルウレイド等の直鎖状のもの;イソプロピルウレイド、イソブチルウレイド、sec−ブチルウレイド、t−ブチルウレイド、イソアミルウレイド、t−アミルウレイド、イソヘキシルウレイド、t−ヘキシルウレイド、イソヘプチルウレイド、t−ヘプチルウレイド、イソオクチルウレイド、t−オクチルウレイド、2−エチルヘキシルウレイド、イソノニルウレイド、イソデシルウレイド等の分岐鎖状のもの;シクロプロピルウレイド、シクロブチルウレイド、シクロペンチルウレイド、シクロヘキシルウレイド、シクロヘプチルウレイド等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のジC1−C10アルキルウレイド基(具体例としては、ジメチルウレイド、ジエチルウレイド、ジ−n−プロピルウレイド、ジ−n−ブチルウレイド、ジ−n−ペンチルウレイド、ジ−n−ヘキシルウレイド、ジ−n−ヘプチルウレイド、ジ−n−オクチルウレイド、ジ−n−ノニルウレイド、ジ−n−デシルウレイド等の直鎖状のもの;ジイソプロピルウレイド、ジイソブチルウレイド、ジ−sec−ブチルウレイド、ジ−t−ブチルウレイド、ジイソアミルウレイド、ジ−t−アミルウレイド、ジイソヘキシルウレイド、ジ−t−ヘキシルウレイド、ジイソヘプチルウレイド、ジ−t−ヘプチルウレイド、ジイソオクチルウレイド、ジ−t−オクチルウレイド、ジ−(2−エチルヘキシル)ウレイド、ジイソノニルウレイド、ジイソデシルウレイド等の分岐鎖状のもの;ジシクロプロピルウレイド、ジシクロブチルウレイド、ジシクロペンチルウレイド、ジシクロヘキシルウレイド、ジシクロヘプチルウレイド等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
モノC6−C10アリールウレイド基(具体例としては、フェニルウレイド、ナフチルウレイド、ビフェニルウレイド等が挙げられる。);
ジC6−C10アリールウレイド基(具体例としては、ジフェニルウレイド、ジナフチルウレイド、ジ(ビフェニル)ウレイド等が挙げられる。);
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のC1−C10アルコキシカルボニルアミノ基(具体例としては、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、n−プロポキシカルボニルアミノ、n−ブトキシカルボニルアミノ、n−ペントキシカルボニルアミノ、n−ヘキシロキシカルボニルアミノ、n−ヘプトキシカルボニルアミノ、n−オクチロキシカルボニルアミノ、n−ノニロキシカルボニルアミノ、n−デシロキシカルボニルアミノ等の直鎖状のもの;イソプロポキシカルボニルアミノ、イソブトキシカルボニルアミノ、sec−ブトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、イソアミロキシカルボニルアミノ、t−アミロキシカルボニルアミノ、イソヘキシロキシカルボニルアミノ、t−ヘキシロキシカルボニルアミノ、イソヘプトキシカルボニルアミノ、t−ヘプトキシカルボニルアミノ、イソオクチロキシカルボニルアミノ、t−オクチロキシカルボニルアミノ、2−エチルヘキシロキシカルボニルアミノ、イソノニロキシカルボニルアミノ、イソデシロキシカルボニルアミノ等の分岐鎖状のもの;シクロプロポキシカルボニルアミノ、シクロブトキシカルボニルアミノ、シクロペントキシカルボニルアミノ、シクロヘキシロキシカルボニルアミノ、シクロヘプトキシカルボニルアミノ等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
C6−C10アリールオキシカルボニルアミノ基(具体例としては、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ、ビフェニルカルボニルアミノ等が挙げられる。);
シアノ基;
スルホ基;
カルボキシ基;
ホスホ基;
4級アンモニウム基;
ニトロ基;
アミノ基;
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のモノC1−C10アルキルアミノ基(具体例としては、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、n−ブチルアミノ、n−ペンチルアミノ、n−ヘキシルアミノ、n−ヘプチルアミノ、n−オクチルアミノ、n−ノニルアミノ、n−デシルアミノ等の直鎖状のもの;イソプロピルアミノ、イソブチルアミノ、sec−ブチルアミノ、t−ブチルアミノ、イソアミルアミノ、t−アミルアミノ、イソヘキシルアミノ、t−ヘキシルアミノ、イソヘプチルアミノ、t−ヘプチルアミノ、イソオクチルアミノ、t−オクチルアミノ、2−エチルヘキシルアミノ、イソノニルアミノ、イソデシルアミノ等の分岐鎖状のもの;シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、シクロヘプチルアミノ等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
直鎖状、分岐鎖状、又は環状のジC1−C10アルキルアミノ基(具体例としては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ−n−プロピルアミノ、ジ−n−ブチルアミノ、ジ−n−ペンチルアミノ、ジ−n−ヘキシルアミノ、ジ−n−ヘプチルアミノ、ジ−n−オクチルアミノ、ジ−n−ノニルアミノ、ジ−n−デシルアミノ等の直鎖状のもの;ジイソプロピルアミノ、ジイソブチルアミノ、ジ−sec−ブチルアミノ、ジ−t−ブチルアミノ、ジイソアミルアミノ、ジ−t−アミルアミノ、ジイソヘキシルアミノ、ジ−t−ヘキシルアミノ、ジイソヘプチルアミノ、ジ−t−ヘプチルアミノ、ジイソオクチルアミノ、ジ−t−オクチルアミノ、ジ−(2−エチルヘキシル)アミノ、ジイソノニルアミノ、ジイソデシルアミノ等の分岐鎖状のもの;ジシクロプロピルアミノ、ジシクロブチルアミノ、ジシクロペンチルアミノ、ジシクロヘキシルアミノ、ジシクロヘプチルアミノ等の環状のもの;好ましくは直鎖状又は分岐鎖状のもの、より好ましくは直鎖状のものが挙げられる。);
モノC6−C10アリールアミノ基(具体例としては、フェニルアミノ(アニリノ)、ナフチルアミノ、ビフェニルアミノ等が挙げられる。);
ジC6−C10アリールアミノ基(具体例としては、ジフェニルアミノ、ジナフチルアミノ、ジ(ビフェニル)アミノ等が挙げられる。);
メルカプト基(本明細書においては、「−SH」で表される基を意味する。);
ハロゲン原子(具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子;好ましくはフッ素原子、塩素原子;より好ましくは塩素原子が挙げられる。);等が挙げられる。
R1〜R5における上記の置換基は、これらの置換基から選択される基を1つ又は2つ、好ましくは1つさらに有してもよい。
また、これらの中では分岐鎖状のC4−C10アルキル基で置換されたフェニルオキシ基が好ましく、分岐鎖状のC6−C10アルキル基で置換されたフェニルオキシ基がより好ましく、分岐鎖状のC7−C9アルキル基で置換されたフェニルオキシ基がさらに好ましく、分岐鎖状のC8アルキル基で置換されたフェニルオキシ基が特に好ましい。
なお、ここに挙げた各基について、アリール部分がさらにスルホ基で置換されたものは、より一層好ましい。
R1〜R4は、上記式(1)におけるのと同じ意味を表し、
X4は、下記式(5)乃至(11)で表される基を表し、
Y4は、アミノ基;ヒドロキシ基;又は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、及びスルホ基よりなる群から選択される基で置換された、C2−C6アルキルアミノ基、フェニルアミノ基、若しくはフェノキシ基;を表し、
mは1又は2を表す。]
上記式(2)中、nは1〜3の整数を表し、1又は2が好ましく、2がより好ましい。また、上記式(1)及び上記式(2)で表される色素のうち、特に好ましいものとしては下記式(3)で表される色素が挙げられる。
ブルーインクに含有される色素としては、例えば、C.I.Acid Blue 1、7、9、15、23、25、40、61:1、62、72、74、80、83、90、92、103、104、112、113、114、120、127、127:1、128、129、138、140、142、156、158、171、182、185、193、199、201、203、204、205、207、209、220、221、224、225、229、230、239、249、258、260、264、277:1、278、279、280、284、290、296、298、300、317、324、333、335、338、342、350等のブルー色の色素が挙げられる。これらの中ではC.I.Acid Blue 140(以下、「AB140」という)及びC.I.Acid Blue 112(以下、「AB112」という)が特に好ましい。
なお、シアンインクを併用するときは、上記ブルーインクとシアンインクとがそれぞれ含有する色素は、異なる色素であることが好ましい。また、これらのインクのうち少なくとも一方が2種類以上の色素を含有するときは、該2種類以上の色素のうち少なくとも1種類は他方が含有する色素とは異なる色素であることが好ましい。
シアンインクの総質量中における色素の総含有量は通常0.5〜15%、好ましくは1〜10%、より好ましくは2〜7.5%である。
なお、配合ブラックインクとするとき、配合ブラックインクに含有するブルー、オレンジ、レッドの各色素の含有量は、用いる色素の物性等により変化するため一概に決めることは困難である。その目安としては、配合ブラックインクに含有する色素の総含有量に対して、ブルー、オレンジ、レッドの各色素の含有量は、通常それぞれ0.2〜15%、0.2〜10%、0.1〜10%、好ましくは1〜15%、0.5〜5%、0.5〜5%、より好ましくは2.5〜10%、1.25〜5%、1.25〜5%である。
但し、上記5色のインクセットに加えて対応する色の「ライト」インクを併用するとき、5色のインクセットを構成するインクに含有されるそれぞれの色素の総含有量は、対応する色の「ライト」インクに含有される色素の総含有量より多いものとする。一例としては、ブルーインクとライトブルーインクとを併用するとき、ライトブルーインクの総質量に対して含有される色素の総含有量が5%であれば、ブルーインクの総質量に対して含有される色素の総含有量の下限は5%より多い量とする。
なお、上記オレンジインクとゴールデンイエローインクとを併用するときは、オレンジインクとゴールデンイエローインクとがそれぞれ含有する色素は、異なる色素であることが好ましい。また、これらのインクのうち少なくとも一方が2種類以上の色素を含有するときは、2種類以上の色素のうち少なくとも1種類は他方が含有する色素とは異なる色素であることが好ましい。
さらに、ゴールデンイエローインクとしては、上記イエローインクに含有される少なくとも1種類の色素と、上記オレンジインクに含有される少なくとも1種類の色素との両方を含有する配合インクも好ましく挙げられる。ゴールデンイエローインクを配合インクとするとき、好ましいイエロー色素としてはC.I. Acid Yellow 79、110等が挙げられる。また同様に、好ましいオレンジ色素としてはC.I. Acid Orange 33、95等が挙げられる。
また、配合ネイビーインクとするとき、配合ネイビーインクに含有される各色素の含有量は、用いる色素の物性等により変化するため一概に決めることは困難である。その目安としては、配合ネイビーインクに含有される色素の総含有量に対して、ブルー及びバイオレットの2色の色素を配合するとき各色素の含有量は、通常それぞれ0.3〜15%、0.2〜15%、好ましくは1〜10%、1〜10%、より好ましくは2.5〜7.5%、2.5〜7.5%である。
また、ブルー、バイオレット、及びブラックの3色の色素を配合するとき、各色素の含有量は、通常それぞれ0.2〜10%、0.2〜10%、0.1〜10%、好ましくは1〜7.5%、0.5〜7.5%、0.5〜7.5%、より好ましくは1.5〜5%、1.5〜5%、1.5〜5%である。
なお、上記ブルーインクと、シアンインク及び/又はネイビーインクとを併用するときは、上記ブルーインクと、シアンインク及び/又はネイビーインクとがそれぞれ含有する色素は、異なる色素であることが好ましい。また、これらのインクのうち少なくとも1つのインクが2種類以上の色素を含有するときは、該2種類以上の色素のうち少なくとも1種類は他のインクが含有する色素とは異なる色素であることが好ましい。
インクジェット捺染用インクとしては、インクの保存安定性及びインクジェットプリンタからの吐出精度等を良好にするため、できるだけ不純物の少ない色素等を使用するのが好ましい。また、特に精製操作を行わない水等は、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等の金属イオンを含むため、このような未精製の水等をインクに使用すると、微量ながら該イオン等がインクに混入する。
上記の無機塩及び金属イオンを含めて、本明細書においては便宜上、「無機不純物」と以下記載する。
これらの無機不純物は、インク中の色素の溶解度及びインク自体の貯蔵安定性を著しく悪化し、また、インクジェットプリンタヘッドの腐食・磨耗の原因ともなる。このため無機不純物は、インク中から除去することが好ましい。これらの無機不純物を除去する方法としては、例えば限外濾過法、逆浸透法、イオン交換法等の公知の方法が挙げられる。
インクの総質量中に含有してもよい無機不純物の含有量の上限は、通常1%以下、好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.1%以下である。下限は0%、すなわち検出機器の検出限界以下でよい。
そのうち無機陽イオン塩の具体例としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、及びアンモニウム塩が挙げられる。これらの中で、好ましい無機陽イオン塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウムの塩、及びアンモニウム(NH4 +)塩が挙げられる。
有機陽イオンの塩としては、例えば下記式(12)で表される4級アンモニウムイオンの塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、遊離酸、及びそれらの各種の塩の混合物でもよいし、色素が互変異性体を有するときは、その互変異性体の遊離酸及びそれらの各種の塩をも含む混合物であってもよい。例えば、ナトリウム塩とアンモニウム塩との混合物、遊離酸とナトリウム塩との混合物、リチウム塩、ナトリウム塩、及びアンモニウム塩の混合物等、いずれの組み合わせであってもよい。
塩の種類によっては溶解性等の色素の物性値が異なるときもある。このため、必要に応じて適宜塩の種類を選択したり、複数の塩等を含むときにはその比率を変化させたりすること等も好ましく行われる。
造塩や塩交換等の方法は、いずれも公知の方法を用いることができる。
上記式(12)におけるZ1、Z2、Z3、Z4のアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の、直鎖状又は分岐鎖状のC1−C4アルキル基が挙げられる。
ヒドロキシアルキル基の具体例としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル等の、ヒドロキシC1−C4アルキル基が挙げられる。
ヒドロキシアルコキシアルキル基の具体例としては、ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−ヒドロキシエトキシプロピル、2−ヒドロキシエトキシプロピル、4−ヒドロキシエトキシブチル、3−ヒドロキシエトキシブチル、2−ヒドロキシエトキシブチル等の、ヒドロキシC1−C4アルコキシC1−C4アルキル基が挙げられる。これらの中ではヒドロキシC1−C4アルコキシC1−C4アルキル基(好ましくはヒドロキシエトキシC1−C4アルキル基)が好ましい。
上記のうち、特に好ましいものとしては、水素原子;メチル;ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル等のヒドロキシC1−C4アルキル基;ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−ヒドロキシエトキシプロピル、2−ヒドロキシエトキシプロピル、4−ヒドロキシエトキシブチル、3−ヒドロキシエトキシブチル、2−ヒドロキシエトキシブチル等のヒドロキシエトキシC1−C4アルキル基;が挙げられる。
上記式(12)として好ましい化合物のZ1、Z2、Z3、Z4の組み合わせの具体例を下記表1に示す。
多価アルコール類としては、グリセリン、1,3−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール等のヒドロキシ基を2つ〜3つ有するC2−C6アルコール;ジグリセリン、ポリグリセリン等のポリグリセリルエーテル;ポリオキシエチレンポリグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンポリグリセリルエーテル等のポリオキシC2−C3アルキレンポリグリセリルエーテル;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の、モノ、ジ、又はトリC2−C3アルキレングリコール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の、繰り返し単位が4以上で、分子量が約20,000以下程度のポリC2−C3アルキレングリコール(好ましくは液状のもの);エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の、多価アルコールのC1−C4モノアルキルエーテル;等が挙げられる。
ピロリドン類としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
これらの中では、グリセリン、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチルカルビトール、及び2−ピロリドンが好ましい。
水溶性有機溶剤は、単独で使用しても併用してもよい。
アニオン界面活性剤としては、アルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸又はその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリールスルホン酸塩、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキシルスルホ琥珀酸塩、ジオクチルスルホ琥珀酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン、イミダゾリン誘導体等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル系;ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等のアセチレンアルコール系;他の具体例として、例えば、日信化学社製の商品名サーフィノール104、105PG50、82、420、440、465、485、オルフィンSTG;等が挙げられる。これらの中ではサーフィノールが好ましく、サーフィノール104PG50、サーフィノール440がより好ましい。
インクの総質量中におけるpH調整剤の含有量は通常0.01〜2%、好ましくは0.05〜1%である。
各インクの総質量中における各成分の含有量を、以下にまとめて記載する。
色素の総含有量は、特に上記していないときは通常0.5〜15%、好ましくは1〜10%、より好ましくは1〜7.5%である。但し、「ライト」インクのときは通常0.025〜5%、好ましくは0.05〜2.5%、より好ましくは0.05〜2%である。
水溶性有機溶剤の含有量は通常1〜50%、好ましくは5〜40%である。
インク調製剤の含有量は合計で、通常0〜10%、好ましくは0.05〜5%である。
なお、これらの成分以外の残部は水である。
[工程A]
少なくとも上記マゼンタインク及びブルーインクのうち1種類のインクの液滴を記録信号に応じて吐出させ、繊維に付着させる工程。
[工程B]
上記工程Aにより繊維に付着させたインクの液滴中の色素を、熱により繊維に固着させる工程。
[工程C]
繊維に残存する未固着の色素を洗浄する工程。
上記の繊維としては繊維の構造体も含まれ、上記の繊維からなる布帛等が好ましく挙げられる。
フルカラーの印捺物を得るときは、上記の通り、該マゼンタ及びブルーインクの2色に加え、上記5色又は必要に応じて6色〜16色のインクセットを適宜用いることができる。このようなときは、各色のインクは、それぞれの容器に充填され、それらの容器をインクジェットプリンタの所定の位置に装填して使用すればよい。
インクジェットプリンタには、例えば機械的振動を利用したピエゾ方式;加熱により生ずる泡を利用したバブルジェット(登録商標)方式;等を利用したものがある。上記インクジェット捺染方法は、いかなる方式のプリンタであっても使用が可能である。
スチーミング処理としては、湿度80〜100%、温度95〜105℃の環境に、5〜20分間置くことが好ましい。
上記工程Cを行った後、洗浄した繊維を通常50〜120℃で、5〜30分間乾燥し、乾燥された印捺物を得ることができる。
繊維の処理液を繊維に付与する方法としては、例えばパディング法が挙げられる。パディングの絞り率は40〜90%程度が好ましく、より好ましくは60〜80%程度である。
上記前処理剤は、それぞれの1種類を単独で用いてもよいし、それぞれの2種類以上を併用してもよく、後者の方が好ましい。
その目安としては、繊維の処理液の総質量に対して、いずれも質量基準で糊剤が0.5〜5%、前処理用のpH調整剤が0.5〜5%、残部が水である。ヒドロトロピー剤をさらに含有するときは、同様に1〜20%であり、残部が水である。
また、繊維の処理液は酸性であることが好ましい。そのpHの範囲としては通常7以下、好ましくは5〜7である。
また、本発明のインクセットは、高粘度インクを必要とする工業用インクジェットヘッドが搭載されたプリンタでの、周波数値に係らない吐出性能を発揮することも可能である。
さらに、インクジェット捺染後に一定時間プリンタを放置し、再度吐出(捺染)を開始したときの吐出性も良好である。
したがって、本発明のインクセット及びこれを用いるインクジェット捺染方法は、繊維の捺染用途に極めて好適である。
なお、実施例においても特に断りがない限り、「部」は質量部を、「%」は質量%をそれぞれ意味する。
また、液の温度は内温を測定し、反応や塩析等の操作は特に断りのない限り、いずれも撹拌下で行った。
96.5%硫酸54.4部を反応器に加え、氷冷下、32.5%発煙硫酸48.4部を加えて7%発煙硫酸を調製した。得られた液に、氷冷により液の温度を20℃以下に保ちながら上記式(1)で表される化合物[上記式(1)において、R1がフェニルカルボニル、R2及びR4が水素原子、R3が4−(1,1,3,3−テトラメチル)ブチルフェノキシ、R5がフェニルアミノで表される化合物]15.2部を徐々に加えた後、15〜20℃の温度で4時間反応させた。氷水400部中にこの反応液を注ぎ、塩化ナトリウム25部を加えて1時間撹拌した後、析出固体を濾過分離し、10%塩化ナトリウム水溶液20部で洗浄してウェットケーキを得た。得られたウェットケーキを水300部に加えて30分間撹拌した後、不溶解物を濾別した。得られた母液に塩化ナトリウム30部を加えて1時間撹拌した後、析出固体を濾過分離し、乾燥することにより、上記式(2)で表されるアントラピリドン色素のナトリウム塩を赤色のウェットケーキとして得た。
得られた固体を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析したところ、HPLCの面積比で、上記式(2)で表される色素のうち、nが2で表される色素[上記式(1)において、R1がフェニルカルボニル、R2及びR4が水素原子、R3が4−(1,1,3,3−テトラメチル)ブチル−スルホフェノキシ、R5がスルホフェニルアミノで表される色素]が89%、nが1で表される色素[上記式(1)において、R1がフェニルカルボニル、R2及びR4が水素原子、R3が4−(1,1,3,3−テトラメチル)ブチル−スルホフェノキシ、R5がフェニルアミノで表される色素、又は、上記式(1)において、R1がフェニルカルボニル、R2及びR4が水素原子、R3が4−(1,1,3,3−テトラメチル)ブチル−フェノキシ、R5がスルホフェニルアミノで表される色素]が7%の混合物であった。
得られたウェットケーキに5質量倍のメタノールを加え、室温下で1時間撹拌した後、固体を濾過分離した。得られた固体をメタノールで洗浄後、乾燥することにより、無機不純物が精製された色素のナトリウム塩15.6部を得た。
得られた色素をHPLCにより分析したところ、HPLCの面積比で、上記式(2)で表される色素のうち、nが2で表される色素が96%、nが1で表される色素が0.3%の混合物であった。
得られた色素の水中における最大吸収波長(λmax)は、533nmであった。
また、得られた色素の総質量中における無機不純物の含有量は、イオンクロマトグラフィーによる測定から、塩素イオン及び硫酸イオンのいずれも10ppm以下であった。
なお、得られた色素について質量分析、1H−NMR及び13C−NMRを測定することにより構造確認を行った。その結果、上記式(2)で表される色素のうち、nが2で表される色素については上記式(3)で表される色素であることが確認された。
下記表2に示した各成分を混合し、おおよそ1時間撹拌することによりインク溶液を得た。得られたインク溶液を0.45μmのメンブランフィルター(商品名:セルロースアセテート系濾紙、アドバンテック社製)で濾過することにより、試験用のインクジェット捺染用インクを調製した。インク溶液の調製に用いた「水」はイオン交換水であり、インク溶液のpHがpH8〜9になるように10%水酸化ナトリウム水溶液を加え、総量100部となるように水を加えて調整した。
なお、表2中の「色素」としては下記表3に記載の各色素を用い、実施例1及び実施例2、比較例1及び比較例2それぞれの、マゼンタ及びブルーの2種類の試験用のインクジェット捺染用インクセットとした。また、用いた色素の部数も下記表3中に記載した。
グアー2質量部、硫酸アンモニウム2質量部、尿素5質量部、及び水91質量部を含む繊維の処理液を調製し、パッド法によりナイロン布(ナイロンタフタ)に前処理工程を行った。すなわち、ナイロン布を繊維の処理液に浸漬し、ゴムローラーにて余分な液を絞り落とした後、60℃にて乾燥した。
上記のようにして得たナイロン布に対して、実施例1又は実施例2のインクセットを使用して、インクジェットプリンタ(商品名:PIXUS ip4100、キヤノン社製)にてマゼンタ〜バイオレット〜ブルーのベタ柄を、それぞれ100%、85%、70%、55%、40%、25%の6段階の階調でインクジェット捺染し、グラデーションの印捺物を得た。この印捺物を60〜80℃で予備乾燥後、湿度90%以上、100〜103℃で20分間スチーミング処理を行った。得られた印捺物を冷水で5分間洗浄した後、乾燥することにより試験染布を得た。この試験染布を、それぞれ「染布1」及び「染布2」とする。
実施例1のインクセットの代わりに、比較例1又は比較例2のインクセットを用いる以外は実施例1と同様にして、比較用の試験染布を得た。これらの比較用の試験染布を、それぞれ「比較染布1」及び「比較染布2」とする。
スガ試験機(株)社製、商品名:低温キセノンウェザオメーターXL75を用い、10万Lux照度、湿度60%RH、温度24℃の条件下に、各試験染布を24時間放置する試験を行った。試験前後の各試験染布を、測色機を用いて測色し、試験前後の色素の残存率を(試験後の反射濃度/試験前の反射濃度)×100(%)の式で求めた。
測色機はGRETAG−MACBETH社製、商品名:SpectroEyeを用い、試験前の反射濃度D値が1.0に最も近い階調部分を測色することにより測定した。
なお、試験結果は以下A〜Dの4段階で評価した。
A:残存率が95%以上
B:残存率が85%以上で95%未満
C:残存率が75%以上で85%未満
D:残存率が75%未満
結果を下記表4に示す。
Claims (11)
- それぞれ色素、水、及び水溶性有機溶剤を少なくとも含有する、マゼンタインク及びブルーインクの2色のインクを有するインクジェット捺染用のインクセットであって、
前記マゼンタインクに含有される色素の全てが、下記式(1)で表される色素若しくはその塩、又はそれらの混合物であり、
前記ブルーインクが色素として、C.I.Acid Blue 140及びC.I.Acid Blue 112の少なくとも一方を含有するインクジェット捺染用インクセット。
- 前記ブルーインクに含有される色素の全てがC.I.Acid Blue 140である請求項1又は2に記載のインクジェット捺染用インクセット。
- 前記ブルーインクに含有される色素の全てがC.I.Acid Blue 112である請求項1又は2に記載のインクジェット捺染用インクセット。
- 前記ブルーインクに含有される色素の全てがC.I.Acid Blue 140である請求項5に記載のインクジェット捺染用インクセット。
- 前記マゼンタインクに含有される色素の全てが、前記式(2)で表される色素若しくはその塩、又はそれらの混合物である請求項5又は6に記載のインクジェット捺染用インクセット。
- 前記マゼンタインク及びブルーインクのそれぞれの総質量中における色素の総含有量が、いずれも0.5〜20質量%である請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インクセット。
- インクとして請求項1〜8のいずれか一項に記載のインクセットを用い、少なくとも以下の工程A〜工程Cの3工程を順次行うことを含む、繊維のインクジェット捺染方法;
工程A:インクの液滴を記録信号に応じて吐出させ、繊維に付着させる工程、
工程B:前記工程Aにより付着させたインクの液滴中の色素を、熱により前記繊維に固着させる工程、
工程C:前記繊維に残存する未固着の色素を洗浄する工程。 - 前記繊維が、ポリアミド繊維、及びポリアミド繊維を含有する混紡繊維から選択される繊維である請求項9に記載のインクジェット捺染方法。
- 請求項9又は10に記載のインクジェット捺染方法により捺染する工程を含む、印捺された繊維の製造方法。
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