JP2013253147A - インクジェット捺染用インク及びそれを用いた繊維の捺染方法 - Google Patents

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慎介 清水
Sadayuki Dejima
禎之 出島
Yuka Shishikura
由桂 宍倉
Hiroko Higuchi
比呂子 樋口
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Abstract

【課題】
彩度、染色濃度、色ぶれ、及び耐光性のバランスに優れるインクジェット捺染用インク及びそれを用いる繊維の捺染方法の提供。
【解決手段】
色素、水、及び水溶性有機溶剤を含有するインクジェット捺染用インクであって、該インクが色素としてアントラピリドン色素と、C.I.Acid Redから選択される少なくとも1種類の色素とを含有するインクジェット捺染用インクにより、前記の課題を解決できた。
【選択図】なし

Description

本発明はインクジェット捺染用インク及びそれを用いた繊維の捺染方法に関する。
インクジェットプリンタを用いた繊維のインクジェット捺染は、スクリーン捺染、ローラー捺染、ロータリー捺染等の捺染方法に比べ、製版工程が不要であり工程が短縮できること;デジタル化されたデザインを、コンピューターを介してそのままプリントできること;多品種の製品を少量ずつであっても生産することが可能であること;色素(染料)色糊の廃液等が大幅に削減できること;等の多くのメリットがある。
一方、従来の製版捺染に比べ、プリント速度が遅いこと、及び濃色を再現し難いこと等の課題があった。このためインクジェット捺染は、見本反の製造や少量生産の範囲で使用されることが多かった。
近年、コンピューターの画像処理やプリントヘッド製造の技術的進歩によりインクジェットプリンタのプリント速度が大幅に向上されてきた。これに加え、プリントデザインのデジタル化、プリント加工の多様化・小ロット化が市場で要求されてきたこと等を背景に、インクジェット捺染の普及が進んでいる。
インクジェット捺染用のインクとしては、シルク、ナイロン等のポリアミド系繊維用の酸性染料インク;ポリエステル系繊維用の分散染料インク;綿、レーヨン等のセルロース系繊維用の反応性染料(反応染料)インク;等が販売されている。
酸性染料を用いたインクジェット捺染においては、通常ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの4色のインクセットが用いられる。インクジェット捺染に用いる各インクの性能としては高画質、高堅牢性の印捺物の提供が可能で、且つ吐出安定性にも優れることが要望される。このような要望に対し、これまでも種々のインクが提案されてきた。しかしながら、従来のマゼンタインクでは染色(印捺)濃度が低く、耐光性が悪い等の問題が挙げられていた。また、同じインクを使用して、ポリアミド系繊維であるシルクとナイロンに捺染を行ったとしても、シルクとナイロンとでは全く異なった色相に染色されてしまう「色ぶれ」という現象が生じ、これも大きな問題とされてきた。
特許文献1には、前記式(1)で表わされる色素の範囲に含まれるアントラピリドン化合物が開示されている。
特許第3957450号
本発明は彩度、染色濃度、色ぶれ、及び耐光性のバランスに優れるインクジェット捺染用インク及びそれを用いる繊維の捺染方法の提供を課題とする。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、アントラピリドン色素と、C.I.Acid Redから選択される少なくとも1種類の色素、水、及び水溶性有機溶剤を含有するインクジェット捺染用インクにより、前記の課題が解決できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち本発明は、以下の1)〜10)に関する。
1)
色素、水、及び水溶性有機溶剤を含有するインクジェット捺染用インクであって、該インクが色素としてアントラピリドン色素と、C.I.Acid Redから選択される少なくとも1種類の色素とを含有するインクジェット捺染用インク。
2)
C.I.Acid Redから選択される色素が、キサンテン色素である前記1)に記載のインクジェット捺染用インク。
3)
C.I.Acid Redから選択される色素が、アゾ色素である前記1)に記載のインクジェット捺染用インク。
4)
色素としてアントラピリドン色素と、C.I.Acid Redからそれぞれ選択されるキサンテン色素及びアゾ色素の、少なくとも3種類の色素を含有する前記1)に記載のインクジェット捺染用インク。
5)
C.I.Acid Redから選択されるキサンテン色素が、C.I.Acid Red 50、51、51:1、52、87、91、94、95、98、及び289から選択される色素である前記2)又は4)に記載のインクジェット捺染用インク。
6)
C.I.Acid Redから選択されるアゾ色素が、C.I.Acid Red 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、25:1、26、26:1、26:2、27、29、30、31、32、33、34、35、37、38、40、41、42、44、47、53、54、56、57、60、65、66、68、70、71、73、74、76、85、86、88、89、97、99、102、104、106、107、108、110、111、112、114、115、116、128、131、133、134、135、137、138、141、142、144、145、148、150、151、151:1、152、154、157、158、160、161、163、164、170、172、173、176、177、179、180、183、184、186、187、198、201、214、217、234、249、254、264、265、266、296、301、308、323、337、350、351、353、374、440、442、444、445、及び447から選択される色素である前記3)又は4)に記載のインクジェット捺染用インク。
7)
アントラピリドン色素が、下記式(1)で表される色素又はその塩、若しくはそれらの混合物である前記1)〜6)のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インク。
Figure 2013253147
[式(1)中、R1〜R5は、それぞれ独立に水素原子又は置換基を表すが、全てが水素原子となることは無く、且つ、少なくともいずれか1つはスルホ基、カルボキシ基、ホスホ基、及び4級アンモニウム基から選択される基であるか、又はこれらの基を有する置換基を表す。また、式(1)で表される色素は、連結基を介して2量体を形成してもよい。]。
8)
アントラピリドン色素が、下記式(2)で表される色素又はその塩、若しくはそれらの混合物である前記1)〜7)のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インク。
Figure 2013253147
[式(2)中、nは1〜3の整数を表す。]。
9)
インクが含有する色素の総質量に対して、アントラピリドン色素、式(1)又は式(2)で表される色素又はその塩、若しくはそれらの混合物の総含有量が、質量基準で50%以上である前記1)〜8)のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インク。
10)
インクの総質量中における色素の総含有量が、質量基準で0.5〜20%である前記1)〜9)のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インク。
11)
インクとして前記1)〜10)のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インクを用い、少なくとも以下の工程A〜工程Cの3工程を順次行うことを含む、繊維のインクジェット捺染方法。
工程A:該インクの液滴を記録信号に応じて吐出させ、繊維に付着させる工程。
工程B:工程Aにより付着させたインクの液滴中の色素を、熱により繊維に固着させる工程。
工程C:繊維に残存する未固着の色素を洗浄する工程。
12)
繊維が、ポリアミド繊維、及びポリアミド繊維を含有する混紡繊維から選択される繊維である前記11)に記載のインクジェット捺染方法。
13)
前記11)又は12)に記載のインクジェット捺染方法により印捺された繊維。
本発明により、彩度、染色濃度、色ぶれ、及び耐光性のバランスに優れるインクジェット捺染用インク及びそれを用いる繊維の捺染方法を提供することができた。
前記インクジェット捺染用インクは、色素、水、及び水溶性有機溶剤を含有し、該色素としてアントラピリドン色素(以下「AP色素」という)と、C.I.Acid Red(以下「AR」という)から選択される少なくとも1種類の色素とを含有する。該AP色素としては特に制限されないが、好ましいものとしては前記式(1)で表わされる色素が挙げられる。
前記式(1)中、R1〜R5は、それぞれ独立に水素原子又は置換基を表すが、全てが水素原子となることは無く、且つ、少なくともいずれか1つはスルホ基、カルボキシ基、ホスホ基、及び4級アンモニウム基から選択される基であるか、又はこれらの基を有する置換基を表す。また、式(1)で表される色素は、連結基を介して2量体を形成してもよい。
また、式(1)で表わされる色素は、その1分子内にスルホ基、カルボキシ基、ホスホ基、及び4級アンモニウム基から選択される基を1つ〜3つ有するのが好ましく、1つ又は2つ有するのがより好ましく、2つ有するのがさらに好ましい。また、式(1)で表わされる色素が連結器を介して2量体を形成するときは、1分子内に有するスルホ基、カルボキシ基、ホスホ基、及び4級アンモニウム基の数は通常2〜10、好ましくは2〜8、より好ましくは4〜8である。これに加えて、この4種類の基の中では、スルホ基が特に好ましい。なお、本明細書においては「ホスホ基」とは「−P(O)(OH)2」で表わされる基を意味する。
前記式(1)中、R1〜R5における置換基としては、
直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基、好ましくはC1−C10アルキル基(具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルといった直鎖のもの;イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、イソアミル、t−アミル、イソヘキシル、t−ヘキシル、イソヘプチル、t−ヘプチル、イソオクチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、イソノニル、イソデシル等の分岐鎖(好ましくはC3−C10)のもの;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等の環状(好ましくはC3−C7)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
アリール基、好ましくはC6−C12のアリール基(具体例としては、フェニル、ナフチル、ビフェニル等が挙げられる。);
環構成原子として窒素原子、酸素原子、硫黄原子から選択される1乃至3つの原子を含む、5又は6員環の複素環基(具体例としては、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロチオフェン−2−イル、テトラヒドロチオフェン−3−イル等の5員脂環式のもの;ピペリジニル、ピペラジニル、ジオキサン−2−イル、モルホリニル、チオモルホリニル等の6員脂環式のもの;ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、フリル、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、オキサゾール、チアゾール等の5員芳香環式のもの;ピリジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン等の6員芳香環式のもの;等が挙げられる。);
直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシ基、好ましくはC1−C10アルコキシ基(具体例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキシロキシ、n−ヘプトキシ、n−オクチロキシ、n−ノニロキシ、n−デシロキシといった直鎖のもの;イソプロポキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、イソアミロキシ、t−アミロキシ、イソヘキシロキシ、t−ヘキシロキシ、イソヘプトキシ、t−ヘプトキシ、イソオクチロキシ、t−オクチロキシ、2−エチルヘキシロキシ、イソノニロキシ、イソデシロキシ等の分岐鎖(好ましくはC3−C8)のもの;シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペントキシ、シクロヘキシロキシ、シクロヘプトキシ等の環状(好ましくはC3−C7)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のものが挙げられる。);
アリールオキシ基、好ましくはC6−C12アリールオキシ基(具体例としては、フェノキシ、ナフチロキシ、ビフェニロキシ等が挙げられる。);
直鎖、分岐鎖又は環状のアルキルカルボニルアミノ基、好ましくはC1−C10アルキルカルボニルアミノ基(具体例としては、メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、n−プロピルカルボニルアミノ、n−ブチルカルボニルアミノ、n−ペンチルカルボニルアミノ、n−ヘキシルカルボニルアミノ、n−ヘプチルカルボニルアミノ、n−オクチルカルボニルアミノ、n−ノニルカルボニルアミノ、n−デシルカルボニルアミノといった直鎖のもの;イソプロピルカルボニルアミノ、イソブチルカルボニルアミノ、sec−ブチルカルボニルアミノ、t−ブチルカルボニルアミノ、イソアミルカルボニルアミノ、t−アミルカルボニルアミノ、イソヘキシルカルボニルアミノ、t−ヘキシルカルボニルアミノ、イソヘプチルカルボニルアミノ、t−ヘプチルカルボニルアミノ、イソオクチルカルボニルアミノ、t−オクチルカルボニルアミノ、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ、イソノニルカルボニルアミノ、イソデシルカルボニルアミノ等の分岐鎖(好ましくはC3−C10)のもの;シクロプロピルカルボニルアミノ、シクロブチルカルボニルアミノ、シクロペンチルカルボニルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、シクロヘプチルカルボニルアミノ等の環状(好ましくはC3−C7)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
アリールカルボニルアミノ基、好ましくはC6−C12アリールカルボニルアミノ基(具体例としては、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ、ビフェニルカルボニルアミノ等が挙げられる。);
直鎖、分岐鎖又は環状のアルキルカルボニルオキシ基、好ましくはC1−C10アルキルカルボニルオキシ基(具体例としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、n−プロピルカルボニルオキシ、n−ブチルカルボニルオキシ、n−ペンチルカルボニルオキシ、n−ヘキシルカルボニルオキシ、n−ヘプチルカルボニルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ、n−ノニルカルボニルオキシ、n−デシルカルボニルオキシといった直鎖のもの;イソプロピルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、sec−ブチルカルボニルオキシ、t−ブチルカルボニルオキシ、イソアミルカルボニルオキシ、t−アミルカルボニルオキシ、イソヘキシルカルボニルオキシ、t−ヘキシルカルボニルオキシ、イソヘプチルカルボニルオキシ、t−ヘプチルカルボニルオキシ、イソオクチルカルボニルオキシ、t−オクチルカルボニルオキシ、2−エチルヘキシルカルボニルオキシ、イソノニルカルボニルオキシ、イソデシルカルボニルオキシ等の分岐鎖(好ましくはC3−C10)のもの;シクロプロピルカルボニルオキシ、シクロブチルカルボニルオキシ、シクロペンチルカルボニルオキシ、シクロヘキシルカルボニルオキシ、シクロヘプチルカルボニルオキシ等の環状(好ましくはC3−C7)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
アリールカルボニルオキシ基、好ましくはC6−C12アリールカルボニルオキシ基(具体例としては、フェニルカルボニルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ、ビフェニルカルボニルオキシ等が挙げられる。);
直鎖、分岐鎖又は環状のアルキルカルボニル基、好ましくはC1−C10アルキルカルボニル基(具体例としては、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル、n−オクチルカルボニル、n−ノニルカルボニル、n−デシルカルボニルといった直鎖のもの;イソプロピルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、イソアミルカルボニル、t−アミルカルボニル、イソヘキシルカルボニル、t−ヘキシルカルボニル、イソヘプチルカルボニル、t−ヘプチルカルボニル、イソオクチルカルボニル、t−オクチルカルボニル、2−エチルヘキシルカルボニル、イソノニルカルボニル、イソデシルカルボニル等の分岐鎖(好ましくはC3−C10)のもの;シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘプチルカルボニル等の環状(好ましくはC3−C7)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
アリールカルボニル基、好ましくはC6−C12アリールカルボニル基(具体例としては、フェニルカルボニル(ベンゾイル)、ナフチルカルボニル、ビフェニルカルボニル等が挙げられる。);
カルバモイル基;
直鎖、分岐鎖又は環状のモノアルキルカルバモイル基、好ましくはモノC1−C10アルキルカルバモイル基(具体例としては、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、n−プロピルカルバモイル、n−ブチルカルバモイル、n−ペンチルカルバモイル、n−ヘキシルカルバモイル、n−ヘプチルカルバモイル、n−オクチルカルバモイル、n−ノニルカルバモイル、n−デシルカルバモイルといった直鎖のもの;イソプロピルカルバモイル、イソブチルカルバモイル、sec−ブチルカルバモイル、t−ブチルカルバモイル、イソアミルカルバモイル、t−アミルカルバモイル、イソヘキシルカルバモイル、t−ヘキシルカルバモイル、イソヘプチルカルバモイル、t−ヘプチルカルバモイル、イソオクチルカルバモイル、t−オクチルカルバモイル、2−エチルヘキシルカルバモイル、イソノニルカルバモイル、イソデシルカルバモイル等の分岐鎖(好ましくはC3−C10)のもの;シクロプロピルカルバモイル、シクロブチルカルバモイル、シクロペンチルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル、シクロヘプチルカルバモイル等の環状(好ましくはC3−C7)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
直鎖、分岐鎖又は環状のジアルキルカルバモイル基、好ましくはジC1−C10アルキルカルバモイル基(具体例としては、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジ−n−プロピルカルバモイル、ジ−n−ブチルカルバモイル、ジ−n−ペンチルカルバモイル、ジ−n−ヘキシルカルバモイル、ジ−n−ヘプチルカルバモイル、ジ−n−オクチルカルバモイル、ジ−n−ノニルカルバモイル、ジ−n−デシルカルバモイルといった直鎖のもの;ジイソプロピルカルバモイル、ジイソブチルカルバモイル、ジ−sec−ブチルカルバモイル、ジ−t−ブチルカルバモイル、ジイソアミルカルバモイル、ジ−t−アミルカルバモイル、ジイソヘキシルカルバモイル、ジ−t−ヘキシルカルバモイル、ジイソヘプチルカルバモイル、ジ−t−ヘプチルカルバモイル、ジイソオクチルカルバモイル、ジ−t−オクチルカルバモイル、ジ−(2−エチルヘキシル)カルバモイル、ジイソノニルカルバモイル、ジイソデシルカルバモイル等の分岐鎖(好ましくはC3−C10のものを2つ有する)のもの;ジシクロプロピルカルバモイル、ジシクロブチルカルバモイル、ジシクロペンチルカルバモイル、ジシクロヘキシルカルバモイル、ジシクロヘプチルカルバモイル等の環状(好ましくはC3−C7のものを2つ有する)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
モノアリールカルバモイル基、好ましくはモノC6−C12アリールカルバモイル基(具体例としては、フェニルカルバモイル、ナフチルカルバモイル、ビフェニルカルバモイル等が挙げられる。);
ジアリールカルバモイル基、好ましくはジC6−C12アリールカルバモイル基(具体例としては、ジフェニルカルバモイル、ジナフチルカルバモイル、ジ(ビフェニル)カルバモイル等が挙げられる。);
直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシカルボニル基、好ましくはC1−C10アルコキシカルボニル基(具体例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、n−ペントキシカルボニル、n−ヘキシロキシカルボニル、n−ヘプトキシカルボニル、n−オクチロキシカルボニル、n−ノニロキシカルボニル、n−デシロキシカルボニルといった直鎖のもの;イソプロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、イソアミロキシカルボニル、t−アミロキシカルボニル、イソヘキシロキシカルボニル、t−ヘキシロキシカルボニル、イソヘプトキシカルボニル、t−ヘプトキシカルボニル、イソオクチロキシカルボニル、t−オクチロキシカルボニル、2−エチルヘキシロキシカルボニル、イソノニロキシカルボニル、イソデシロキシカルボニル等の分岐鎖(好ましくはC3−C10)のもの;シクロプロポキシカルボニル、シクロブトキシカルボニル、シクロペントキシカルボニル、シクロヘキシロキシカルボニル、シクロヘプトキシカルボニル等の環状(好ましくはC3−C7)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
アリールオキシカルボニル基、好ましくはC6−C12アリールオキシカルボニル基(具体例としては、フェノキシカルボニル、ナフチロキシカルボニル、ビフェニロキシカルボニル等が挙げられる。);
直鎖、分岐鎖又は環状のアルキルスルホニルアミノ基、好ましくはC1−C10アルキルスルホニルアミノ基(具体例としては、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、n−プロピルスルホニルアミノ、n−ブチルスルホニルアミノ、n−ペンチルスルホニルアミノ、n−ヘキシルスルホニルアミノ、n−ヘプチルスルホニルアミノ、n−オクチルスルホニルアミノ、n−ノニルスルホニルアミノ、n−デシルスルホニルアミノといった直鎖のもの;イソプロピルスルホニルアミノ、イソブチルスルホニルアミノ、sec−ブチルスルホニルアミノ、t−ブチルスルホニルアミノ、イソアミルスルホニルアミノ、t−アミルスルホニルアミノ、イソヘキシルスルホニルアミノ、t−ヘキシルスルホニルアミノ、イソヘプチルスルホニルアミノ、t−ヘプチルスルホニルアミノ、イソオクチルスルホニルアミノ、t−オクチルスルホニルアミノ、2−エチルヘキシルスルホニルアミノ、イソノニルスルホニルアミノ、イソデシルスルホニルアミノ等の分岐鎖(好ましくはC3−C10)のもの;シクロプロピルスルホニルアミノ、シクロブチルスルホニルアミノ、シクロペンチルスルホニルアミノ、シクロヘキシルスルホニルアミノ、シクロヘプチルスルホニルアミノ等の環状(好ましくはC3−C7)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
アリールスルホニルアミノ基、好ましくはC6−C12アリールスルホニルアミノ基(具体例としては、フェニルスルホニルアミノ、ナフチルスルホニルアミノ、ビフェニルスルホニルアミノ等が挙げられる。);
スルファモイル基;
直鎖、分岐鎖又は環状のモノアルキルスルファモイル基、好ましくはモノC1−C10アルキルスルファモイル基(具体例としては、メチルスルファモイル、エチルスルファモイル、n−プロピルスルファモイル、n−ブチルスルファモイル、n−ペンチルスルファモイル、n−ヘキシルスルファモイル、n−ヘプチルスルファモイル、n−オクチルスルファモイル、n−ノニルスルファモイル、n−デシルスルファモイルといった直鎖のもの;イソプロピルスルファモイル、イソブチルスルファモイル、sec−ブチルスルファモイル、t−ブチルスルファモイル、イソアミルスルファモイル、t−アミルスルファモイル、イソヘキシルスルファモイル、t−ヘキシルスルファモイル、イソヘプチルスルファモイル、t−ヘプチルスルファモイル、イソオクチルスルファモイル、t−オクチルスルファモイル、2−エチルヘキシルスルファモイル、イソノニルスルファモイル、イソデシルスルファモイル等の分岐鎖(好ましくはC3−C10)のもの;シクロプロピルスルファモイル、シクロブチルスルファモイル、シクロペンチルスルファモイル、シクロヘキシルスルファモイル、シクロヘプチルスルファモイル等の環状(好ましくはC3−C7)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
直鎖、分岐鎖又は環状のジアルキルスルファモイル基、好ましくはジC1−C10アルキルスルファモイル基(具体例としては、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、ジ−n−プロピルスルファモイル、ジ−n−ブチルスルファモイル、ジ−n−ペンチルスルファモイル、ジ−n−ヘキシルスルファモイル、ジ−n−ヘプチルスルファモイル、ジ−n−オクチルスルファモイル、ジ−n−ノニルスルファモイル、ジ−n−デシルスルファモイルといった直鎖のもの;ジイソプロピルスルファモイル、ジイソブチルスルファモイル、ジ−sec−ブチルスルファモイル、ジ−t−ブチルスルファモイル、ジイソアミルスルファモイル、ジ−t−アミルスルファモイル、ジイソヘキシルスルファモイル、ジ−t−ヘキシルスルファモイル、ジイソヘプチルスルファモイル、ジ−t−ヘプチルスルファモイル、ジイソオクチルスルファモイル、ジ−t−オクチルスルファモイル、ジ−(2−エチルヘキシル)スルファモイル、ジイソノニルスルファモイル、ジイソデシルスルファモイル等の分岐鎖(好ましくはC3−C10のものを2つ有する)のもの;ジシクロプロピルスルファモイル、ジシクロブチルスルファモイル、ジシクロペンチルスルファモイル、ジシクロヘキシルスルファモイル、ジシクロヘプチルスルファモイル等の環状(好ましくはC3−C7のものを2つ有する)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
モノアリールスルファモイル基、好ましくはモノC6−C12アリールスルファモイル基(具体例としては、フェニルスルファモイル、ナフチルスルファモイル、ビフェニルスルファモイル等が挙げられる。);
ジアリールスルファモイル基、好ましくはジC6−C12アリールスルファモイル基(具体例としては、ジフェニルスルファモイル、ジナフチルスルファモイル、ジ(ビフェニル)スルファモイル等が挙げられる。);
ヒドロキシ基;
直鎖、分岐鎖又は環状のアルキルスルホニル基、好ましくはC1−C12アルキルスルホニル基(具体例としては、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、n−ブチルスルホニル、n−ペンチルスルホニル、n−ヘキシルスルホニル、n−ヘプチルスルホニル、n−オクチルスルホニル、n−ノニルスルホニル、n−デシルスルホニル、n−ウンデシルスルホニル、n−ドデシルスルホニルといった直鎖のもの;イソプロピルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、t−ブチルスルホニル、イソアミルスルホニル、t−アミルスルホニル、イソヘキシルスルホニル、t−ヘキシルスルホニル、イソヘプチルスルホニル、t−ヘプチルスルホニル、イソオクチルスルホニル、t−オクチルスルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、イソノニルスルホニル、イソデシルスルホニル、イソウンデシルスルホニル、t−ウンデシルスルホニル、イソドデシルスルホニル、t−ドデシルスルホニル等の分岐鎖(好ましくはC3−C10)のもの;シクロプロピルスルホニル、シクロブチルスルホニル、シクロペンチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、シクロヘプチルスルホニル等の環状(好ましくはC3−C7)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
アリールスルホニル基、好ましくはC6−C12アリールスルホニル基(具体例としては、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル、ビフェニルスルホニル等が挙げられる。);
直鎖、分岐鎖又は環状のアルキルチオ基、好ましくはC1−C10アルキルチオ基(具体例としては、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、n−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、n−ヘキシルチオ、n−ヘプチルチオ、n−オクチルチオ、n−ノニルチオ、n−デシルチオといった直鎖のもの;イソプロピルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、t−ブチルチオ、イソアミルチオ、t−アミルチオ、イソヘキシルチオ、t−ヘキシルチオ、イソヘプチルチオ、t−ヘプチルチオ、イソオクチルチオ、t−オクチルチオ、2−エチルヘキシルチオ、イソノニルチオ、イソデシルチオ等の分岐鎖(好ましくはC3−C10)のもの;シクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ、シクロヘプチルチオ等の環状(好ましくはC3−C7)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
アリールチオ基、好ましくはC6−C12のアリールチオ基(具体例としては、フェニルチオ、ナフチルチオ、ビフェニルチオ等が挙げられる。);
ウレイド基;
直鎖、分岐鎖又は環状のモノアルキルウレイド基、好ましくはモノC1−C10アルキルウレイド基(具体例としては、メチルウレイド、エチルウレイド、n−プロピルウレイド、n−ブチルウレイド、n−ペンチルウレイド、n−ヘキシルウレイド、n−ヘプチルウレイド、n−オクチルウレイド、n−ノニルウレイド、n−デシルウレイドといった直鎖のもの;イソプロピルウレイド、イソブチルウレイド、sec−ブチルウレイド、t−ブチルウレイド、イソアミルウレイド、t−アミルウレイド、イソヘキシルウレイド、t−ヘキシルウレイド、イソヘプチルウレイド、t−ヘプチルウレイド、イソオクチルウレイド、t−オクチルウレイド、2−エチルヘキシルウレイド、イソノニルウレイド、イソデシルウレイド等の分岐鎖(好ましくはC3−C10)のもの;シクロプロピルウレイド、シクロブチルウレイド、シクロペンチルウレイド、シクロヘキシルウレイド、シクロヘプチルウレイド等の環状(好ましくはC3−C7)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
直鎖、分岐鎖又は環状のジアルキルウレイド基、好ましくはジC1−C10アルキルウレイド基(具体例としては、ジメチルウレイド、ジエチルウレイド、ジ−n−プロピルウレイド、ジ−n−ブチルウレイド、ジ−n−ペンチルウレイド、ジ−n−ヘキシルウレイド、ジ−n−ヘプチルウレイド、ジ−n−オクチルウレイド、ジ−n−ノニルウレイド、ジ−n−デシルウレイドといった直鎖のもの;ジイソプロピルウレイド、ジイソブチルウレイド、ジ−sec−ブチルウレイド、ジ−t−ブチルウレイド、ジイソアミルウレイド、ジ−t−アミルウレイド、ジイソヘキシルウレイド、ジ−t−ヘキシルウレイド、ジイソヘプチルウレイド、ジ−t−ヘプチルウレイド、ジイソオクチルウレイド、ジ−t−オクチルウレイド、ジ−(2−エチルヘキシル)ウレイド、ジイソノニルウレイド、ジイソデシルウレイド等の分岐鎖(好ましくはC3−C10のものを2つ有する)のもの;ジシクロプロピルウレイド、ジシクロブチルウレイド、ジシクロペンチルウレイド、ジシクロヘキシルウレイド、ジシクロヘプチルウレイド等の環状(好ましくはC3−C7のものを2つ有する)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
アリールウレイド基、好ましくはモノC6−C12アリールウレイド基(具体例としては、フェニルウレイド、ナフチルウレイド、ビフェニルウレイド等が挙げられる。);
ジアリールウレイド基、好ましくはジC6−C10アリールウレイド基(具体例としては、ジフェニルウレイド、ジナフチルウレイド、ジ(ビフェニル)ウレイド等が挙げられる。);
直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシカルボニルアミノ基、好ましくはC1−C10アルコキシカルボニルアミノ基(具体例としては、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、n−プロポキシカルボニルアミノ、n−ブトキシカルボニルアミノ、n−ペントキシカルボニルアミノ、n−ヘキシロキシカルボニルアミノ、n−ヘプトキシカルボニルアミノ、n−オクチロキシカルボニルアミノ、n−ノニロキシカルボニルアミノ、n−デシロキシカルボニルアミノといった直鎖のもの;イソプロポキシカルボニルアミノ、イソブトキシカルボニルアミノ、sec−ブトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、イソアミロキシカルボニルアミノ、t−アミロキシカルボニルアミノ、イソヘキシロキシカルボニルアミノ、t−ヘキシロキシカルボニルアミノ、イソヘプトキシカルボニルアミノ、t−ヘプトキシカルボニルアミノ、イソオクチロキシカルボニルアミノ、t−オクチロキシカルボニルアミノ、2−エチルヘキシロキシカルボニルアミノ、イソノニロキシカルボニルアミノ、イソデシロキシカルボニルアミノ等の分岐鎖(好ましくはC3−C10)のもの;シクロプロポキシカルボニルアミノ、シクロブトキシカルボニルアミノ、シクロペントキシカルボニルアミノ、シクロヘキシロキシカルボニルアミノ、シクロヘプトキシカルボニルアミノ等の環状(好ましくはC3−C7)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
アリールオキシカルボニルアミノ基、好ましくはC6−C12アリールオキシカルボニルアミノ基(具体例としては、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ、ビフェニルカルボニルアミノ等が挙げられる。);
シアノ基;
スルホ基;
カルボキシ基;
ホスホ基;
4級アンモニウム基;
ニトロ基;
アミノ基;
直鎖、分岐鎖又は環状のモノアルキルアミノ基、好ましくはモノC1−C10アルキルアミノ基(具体例としては、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、n−ブチルアミノ、n−ペンチルアミノ、n−ヘキシルアミノ、n−ヘプチルアミノ、n−オクチルアミノ、n−ノニルアミノ、n−デシルアミノといった直鎖のもの;イソプロピルアミノ、イソブチルアミノ、sec−ブチルアミノ、t−ブチルアミノ、イソアミルアミノ、t−アミルアミノ、イソヘキシルアミノ、t−ヘキシルアミノ、イソヘプチルアミノ、t−ヘプチルアミノ、イソオクチルアミノ、t−オクチルアミノ、2−エチルヘキシルアミノ、イソノニルアミノ、イソデシルアミノ等の分岐鎖(好ましくはC3−C10)のもの;シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、シクロヘプチルアミノ等の環状(好ましくはC3−C7)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
直鎖、分岐鎖又は環状のジアルキルアミノ基、好ましくはジC1−C10アルキルアミノ基(具体例としては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ−n−プロピルアミノ、ジ−n−ブチルアミノ、ジ−n−ペンチルアミノ、ジ−n−ヘキシルアミノ、ジ−n−ヘプチルアミノ、ジ−n−オクチルアミノ、ジ−n−ノニルアミノ、ジ−n−デシルアミノといった直鎖のもの;ジイソプロピルアミノ、ジイソブチルアミノ、ジ−sec−ブチルアミノ、ジ−t−ブチルアミノ、ジイソアミルアミノ、ジ−t−アミルアミノ、ジイソヘキシルアミノ、ジ−t−ヘキシルアミノ、ジイソヘプチルアミノ、ジ−t−ヘプチルアミノ、ジイソオクチルアミノ、ジ−t−オクチルアミノ、ジ−(2−エチルヘキシル)アミノ、ジイソノニルアミノ、ジイソデシルアミノ等の分岐鎖(好ましくはC3−C10のものを2つ有する)のもの;ジシクロプロピルアミノ、ジシクロブチルアミノ、ジシクロペンチルアミノ、ジシクロヘキシルアミノ、ジシクロヘプチルアミノ等の環状(好ましくはC3−C7のものを2つ有する)のもの;好ましくは直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖のものが挙げられる。);
モノアリールアミノ基、好ましくはモノC6−C12アリールアミノ基(具体例としては、フェニルアミノ(アニリノ)、ナフチルアミノ、ビフェニルアミノ等が挙げられる。);
ジC6−C10アリールアミノ基(具体例としては、ジフェニルアミノ、ジナフチルアミノ、ジ(ビフェニル)アミノ等が挙げられる。);
メルカプト基(本明細書においては、「−SH」で表される基を意味する。);
ハロゲン原子(具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子;好ましくはフッ素原子、塩素原子;より好ましくは塩素原子が挙げられる。);等が挙げられる。
1〜R5における前記の置換基は、これらの置換基から選択される基を1つ又は2つ、好ましくは1つさらに有してもよい。
前記のうち、R1としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキルカルボニル基;アリールカルボニル基;シアノ基;及びカルボキシ基;よりなる群から選択される基が好ましく、アリールカルボニル基がより好ましく、無置換又はスルホ基で置換されたアリールカルボニル基がさらに好ましく、無置換フェニルカルボニル基(ベンゾイル基)が特に好ましい。
前記のうち、R2としては、水素原子;又は、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基;のいずれかが好ましく、水素原子又は直鎖C1−C10(好ましくはC1−C6、より好ましくはC1−C4)アルキル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
前記のうち、R3としては、アリールオキシ基が好ましく、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基で置換されたアリールオキシ基がより好ましく、直鎖又は分岐鎖のアルキル基で置換されたアリールオキシ基がさらに好ましく、分岐鎖のC3−C10アルキル基で置換されたフェニルオキシ基が特に好ましい。
また、これらの中では分岐鎖のC4−C10アルキル基で置換されたフェニルオキシ基が好ましく、分岐鎖のC6−C10アルキル基で置換されたフェニルオキシ基がより好ましく、分岐鎖のC7−C9アルキル基で置換されたフェニルオキシ基がさらに好ましく、分岐鎖のC8アルキル基で置換されたフェニルオキシ基が特に好ましい。
なお、ここに挙げた各基について、アリール部分がさらにスルホ基で置換されたものは、より一層好ましい。
前記のうち、R4としては水素原子が好ましい。
前記のうち、R5としてはモノアリールアミノ基が好ましく、アリール部分がスルホ基でさらに置換されたモノアリールアミノ基がより好ましく、スルホ基で置換されたモノフェニルアミノ基(スルホ基で置換されたアニリノ基)が特に好ましい。
前記式(1)で表わされる色素が連結基を介して2量体を形成するときは、下記式(4)で表わされる色素が好ましい。
Figure 2013253147
[式(4)中、
1〜R4は、前記式(1)におけるのと同じ意味を表し、
4は、下記式(5)乃至(11)で表される基を表し、
4は、アミノ基;ヒドロキシ基;又は、置換基として、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基よりなる群から選択される基で置換されたC2−C6アルキルアミノ基、フェニルアミノ基、若しくはフェノキシ基;を表し、
mは1又は2を表す。]
Figure 2013253147
[式(5)中、qは2乃至8であり、*は異なる2つのトリアジン環との結合部位を表す。]
Figure 2013253147
[式(6)中、R6は水素原子、又はメチル基を表し、*は異なる2つのトリアジン環との結合部位を表す。]
Figure 2013253147
[式(7)中、*は異なる2つのトリアジン環との結合部位を表す。]
Figure 2013253147
[式(8)中、*は異なる2つのトリアジン環との結合部位を表す。]
Figure 2013253147
[式(9)中、*は異なる2つのトリアジン環との結合部位を表す。]
Figure 2013253147
[式(10)中、zは2乃至4であり、*は異なる2つのトリアジン環との結合部位を表す。]
Figure 2013253147
[式(11)中、*は異なる2つのトリアジン環との結合部位を表す。]
前記式(1)で表わされる色素のうち、最大吸収波長(λmax)が通常380nm〜600nm、好ましくは480nm〜580nmの範囲にあり、且つ水1リットルに対する溶解度が、25℃で通常5g以上、好ましくは10g以上、より好ましくは15g以上、さらに好ましくは20g以上である色素が好ましく挙げられる。
前記式(1)で表わされる色素の製造方法としては、予め分子内にスルホ基、カルボキシ基、ホスホ基、及び4級アンモニウム基を有する形で合成しても良い。また、別法としては、分子内にスルホ基、カルボキシ基、ホスホ基、及び4級アンモニウム基を有しない前記式(1)で表わされる化合物[以下、「前記式(1)で表わされる化合物」という]を合成し、次いで該前記式(1)で表わされる化合物に対してスルホ基、カルボキシ基、ホスホ基、及び4級アンモニウム基を導入することによっても得ることができる。
前記式(1)で表わされる色素のうち、好ましいものが下記式(2)で表わされる色素である。
下記式(2)中、nは1〜3の整数を表し、1又は2が好ましく、2がより好ましい。また、前記式(1)及び下記式(2)で表わされる色素のうち、特に好ましいものとしては下記式(3)で表わされる色素が挙げられる。
Figure 2013253147
Figure 2013253147
前記ARから選択される少なくとも1種類の色素としては特に制限はなく、ARとして知られているものであれば、いずれの色素も使用することができる。それらの中ではキサンテン色素、及び/又はアゾ色素が好ましい。
また、前記のインクジェット捺染用インクは、色素として前記AP色素と、ARからそれぞれ選択されるキサンテン色素及びアゾ色素の、少なくとも3種類の色素を含有しても良い。
前記ARから選択される色素のうちキサンテン色素としては、例えば、AR 50、51、51:1、52、87、91、94、95、98、289等が挙げられる。これらの中ではAR 52、289等が好ましい。
前記ARから選択される色素のうちアゾ色素としては、分子中にアゾ基を1つ有するモノアゾ色素と、アゾ基を2つ有するジスアゾ色素が好ましく挙げられる。これらの中でも色相の観点からは、モノアゾ色素がより好ましい。
前記モノアゾ色素としては、例えば、AR 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、25:1、26、26:1、26:2、27、29、30、31、32、33、34、35、37、38、40、41、42、44、53、54、57、60、68、74、76、88、102、106、107、108、110、131、133、135、137、138、141、157、160、161、172、176、179、180、183、184、186、187、198、201、214、217、234、249、254、264、265、266、296、301、308、337、353、440、442、445、447等が挙げられる。これらの中ではAR 131、249、254、337、447等が好ましい。
前記ジスアゾ色素としては、例えば、AR 47、56、65、66、70、71、73、85、86、89、97、99、104、111、112、114、115、116、128、134、142、144、145、148、150、151、151:1、152、154、158、163、164、170、173、177、323、350、351、374、444等が挙げられる。
前記式(1)〜式(4)で表される色素の塩は、無機又は有機陽イオンと形成する塩を意味する。
そのうち無機陽イオン塩の具体例としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、及びアンモニウム塩が挙げられる。これらの中で、好ましい無機陽イオン塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウムの塩及びアンモニウム(NH4 +)塩が挙げられる。
有機陽イオンの塩としては例えば下記式(12)で表わされる4級アンモニウムイオンの塩が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
また、遊離酸、及びそれらの各種の塩の混合物でも良いし、色素が互変異性体を有するときは、その互変異性体の遊離酸及びそれらの各種の塩をも含む混合物であっても良い。例えばナトリウム塩とアンモニウム塩の混合物、遊離酸とナトリウム塩の混合物、リチウム塩、ナトリウム塩及びアンモニウム塩の混合物等、いずれの組み合わせであっても良い。
塩の種類によっては溶解性等の色素の物性値が異なるときも有る。このため、必要に応じて適宜塩の種類を選択したり、複数の塩等を含むときにはその比率を変化させること等も好ましく行われる。
造塩や塩交換等の方法は、いずれも公知の方法を用いることができる。
Figure 2013253147
前記式(12)においてZ、Z、Z、Zは、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基及びヒドロキシアルコキシアルキル基よりなる群から選択される基を表し、Z〜Zの全てが水素原子となることは無い。
式(12)におけるZ、Z、Z、Zのアルキル基の具体例としてはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の、直鎖又は分岐鎖のC1−C4アルキル基が挙げられる。
ヒドロキシアルキル基の具体例としてはヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル等の、ヒドロキシC1−C4アルキル基が挙げられる。
ヒドロキシアルコキシアルキル基の例としては、ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−ヒドロキシエトキシプロピル、2−ヒドロキシエトキシプロピル、4−ヒドロキシエトキシブチル、3−ヒドロキシエトキシブチル、2−ヒドロキシエトキシブチル等の、ヒドロキシC1−C4アルコキシC1−C4アルキル基が挙げられる。これらの中ではヒドロキシC1−C4アルコキシC1−C4アルキル基(好ましくはヒドロキシエトキシC1−C4アルキル基)が好ましい。
前記のうち、特に好ましいものとしては、水素原子;メチル;ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル等のヒドロキシC1−C4アルキル基;ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−ヒドロキシエトキシプロピル、2−ヒドロキシエトキシプロピル、4−ヒドロキシエトキシブチル、3−ヒドロキシエトキシブチル、2−ヒドロキシエトキシブチル等のヒドロキシエトキシC1−C4アルキル基;が挙げられる。
前記式(12)として好ましい化合物のZ、Z、Z及びZの組み合わせの具体例を下記表1に示す。
Figure 2013253147
インクの色調を望みの色に微調整する目的で、前記マゼンタインクは式(1)で表わされる色素以外の他の色素を、本発明により得られる効果を疎外しない範囲で含有しても良い。この際の式(1)で表わされる色素と、他の色素との混合割合は、他の色素の物性等にもよるため一概にいうことは困難である。しかしながら、おおよその目安としては、マゼンタインクに含有する色素の総質量に対して、いずれも質量基準で他の色素は通常10〜90%、好ましくは30〜80%、より好ましくは50〜70%、さらに好ましくは50〜60%である。
なお、本明細書において特に断りの無い限り、以下「%」及び「部」数についてはいずれも質量基準で記載する。
前記インクジェット捺染用インクは、マゼンタインクとして使用するのが好ましい。少なくとも前記インクジェット捺染用インクを有する以外に、フルカラーの捺染を目的としてイエロー、シアン及びブラックの各インクを加えた4色のインクジェット捺染用インクセットとしても良い。イエロー、シアン、及びブラックの各インクに含有する色素は公知のもので良く、特に制限されない。色素としては、顔料よりも染料が好ましく、酸性染料であることがより好ましい。前記4色のインクセットとするとき、イエロー、シアン及びブラックの各インクに含有する色素は1種類でも良いし、2種類以上を併用しても良い。
前記の色素は、粉末状;塊状;又はウェットケーキ;等のいずれの状態のものでも使用することができる。しかし、市販品として入手できる色素は、例えば「工業染色用粉末」、「インクジェット用」等の各種の品質があり、製造方法や純度等がそれぞれ異なり、液状品もある。それらの中には塩化ナトリウムや硫酸ナトリウム等の無機塩を、総質量中におおよそ10〜40質量%も含有する製品も存在する。
インクジェット捺染用インクとしては、インクの保存安定性及びインクジェットプリンタからの吐出精度等を良好にするため、できるだけ不純物の少ない色素等を使用するのが好ましい。又、特に精製操作を行わない水等は、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等の金属イオンを含むため、このような未精製の水等をインクに使用すると、微量ながら該イオン等がインクに混入する。
前記の無機塩及び金属イオンを含めて、本明細書においては便宜上、「無機不純物」と以下記載する。
これらの無機不純物は、インク中の色素の溶解度及びインク自体の貯蔵安定性を著しく悪化し、また、インクジェットプリンタヘッドの腐食・磨耗の原因ともなる。このため無機不純物は、インク中から除去することが好ましい。これらの無機不純物を除去する方法としては、例えば限外濾過法、逆浸透法、イオン交換法等の公知の方法が挙げられる。
インクの総質量中に含有しても良い無機不純物の含有量の上限は、通常1%以下、好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.1%以下である。下限は0%、すなわち検出機器の検出限界以下で良い。
前記インクジェット捺染用インクに含有する水溶性有機溶剤としては、多価アルコール類、ピロリドン類等が挙げられる。水溶性有機溶剤の含有量は、インクの総質量に対して通常1〜50%、好ましくは5〜40%である。
多価アルコール類としては、グリセリン、1,3−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール等のヒドロキシ基を2つ〜3つ有するC2−C6アルコール;ジグリセリン、ポリグリセリン等のポリグリセリルエーテル;ポリオキシエチレンポリグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンポリグリセリルエーテル等のポリオキシC2−C3アルキレンポリグリセリルエーテル;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の、モノ、ジ又はトリC2−C3アルキレングリコール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の、繰り返し単位が4以上で、分子量が約20,000以下程度のポリC2−C3アルキレングリコール(好ましくは液状のもの);エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の、多価アルコールのC1−C4モノアルキルエーテル;等が挙げられる。
ピロリドン類としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等のピロリドン類;等が挙げられる。
これらの中ではグリセリン、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチルカルビトール、及び2−ピロリドンが好ましい。
水溶性有機溶剤は、単独で使用しても併用しても良い。
前記インクジェット捺染用インクは、色素、水、水溶性有機溶剤以外の成分として、例えば界面活性剤、pH調整剤、防腐防黴剤等のインク調製剤を、必要に応じてさらに含有してもよい。インク調製剤は合計で、インクの総質量に対して通常0〜10%、好ましくは0.05〜5%程度である。
界面活性剤としては、アニオン、カチオン、両性、及びノニオンの各界面活性剤が挙げられる。これらの中ではカチオン界面活性剤が好ましい。
アニオン界面活性剤としてはアルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸又はその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリールスルホン酸塩、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキシルスルホ琥珀酸塩、ジオクチルスルホ琥珀酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体等が挙げられる。
両性界面活性剤としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン、イミダゾリン誘導体等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル系;ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等のアセチレンアルコール系;他の具体例として、例えば、日信化学社製の商品名サーフィノール104、105PG50、82、420、440、465、485、オルフィンSTG;等が挙げられる。
これらの中ではサーフィノールが好ましく、サーフィノール104PG50、サーフィノール440がより好ましい。
前記pH調整剤としては、インクのpHを6.0〜11.0の範囲に制御できるものであれば任意の物質を使用することができる。例えば、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミントリエタノールアミン等のアルカノールアミン;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化アンモニウム(アンモニア水);又は、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩;トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン;等が挙げられる。
これらの中ではトリエタノールアミンが好ましい。インクの総質量中におけるpH調整剤の含有量は通常0.01〜2%、好ましくは0.05〜1%である。
前記の防腐防黴剤としては、例えば、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソジウムピリジンチオン−1−オキサイド、ジンクピリジンチオン−1−オキサイド、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、1−ベンズイソチアゾリン−3−オンのアミン塩、アベシア社製プロクセルGXL等、好ましくはプロクセルGXL;等が挙げられる。
前記の各インクは、色素、水、水溶性有機溶剤、及び必要に応じて前記のインク調製剤を混合することによって調製される。各成分は、各インクに対してそれぞれ独立に選択しても良いし、異なっていても良い。色素以外の成分については各インク共に同じものを選択するのが好ましい。しかし、各インク中における各成分の含有量は、含有する色素の物性等に応じて個別に調整するのが好ましい。
前記の各インクは、色素、水、及び水溶性有機溶剤を含有する。また必要に応じて前記インク調整剤を含有しても良い。
各インクの総質量中における各成分の含有量を、以下にまとめて記載する。
色素の総含有量は、特に前記していないときは通常0.5〜15%、好ましくは1〜10%、より好ましくは1〜7.5%である。
水溶性有機溶剤の含有量は通常1〜50%、好ましくは5〜40%である。
インク調製剤の含有量は合計で、通常0〜10%、好ましくは0.05〜5%である。
なお、これらの成分以外の残部は水である。
前記の各インクは、上記の成分を混合し、溶液とすることにより得られる。インクジェット捺染用インクとしては、メンブランフィルター等で得られたインク溶液を濾過することにより、夾雑物を除いたインクとして使用するのが好ましい。メンブランフィルターの孔径は通常0.1μm〜1μm、好ましくは0.1μm〜0.5μmである。
前記の各インクの25℃における粘度は、E型粘度計にて測定したときに3〜20mPa・s;プレート法にて測定したときに20〜40mN/m;の各範囲内であるのが好ましい。インクの粘度は上記の範囲で、プリンタの吐出量;応答速度;インク液滴の飛行特性;及び、インクジェットヘッドの特性;等を考慮し、適切な値に調整するのがよい。
前記のインクジェット捺染方法は、インクとして少なくとも前記マゼンタインクを用い、少なくとも以下の工程A〜工程Cの3工程を順次行うことを含む繊維のインクジェット捺染方法である。
[工程A]
少なくとも前記マゼンタインクの液滴を記録信号に応じて吐出させ、繊維に付着させる工程。
[工程B]
前記工程Aにより繊維に付着させたインクの液滴中の色素を、熱により繊維に固着させる工程。
[工程C]
繊維に残存する未固着の色素を洗浄する工程。
また、前記工程A〜工程Cの3工程に加えて、繊維に対して色素のにじみ防止等を目的とした前処理を施す工程を、前記工程Aの前にさらに含んでも良く、繊維の前処理工程を含むのが好ましい。
前記のインクジェット捺染方法に用いる繊維としては、ポリアミド繊維、及びポリアミド繊維を含有する混紡繊維が好ましい。ポリアミド繊維としては、例えばシルク、ウール等の天然繊維、ナイロン等の合成ポリアミド繊維が挙げられる。混紡繊維としては、これらのポリアミド繊維を少なくとも含有し、他の繊維と混紡したものが挙げられる。
前記の繊維としては繊維の構造体も含まれ、前記の繊維から成る布帛等が好ましく挙げられる。
前記工程Aとしては、例えば、少なくとも前記マゼンタインクが充填された容器(インクタンク、インクカートリッジ等ともいう)をインクジェットプリンタの所定の位置に装填し、記録信号に応じて該インクの液滴を吐出させて、繊維にインクを付着させる方法が挙げられる。
フルカラーの印捺物を得るときは、前記の通り、該マゼンタインクに加え、前記4色又は必要に応じて5色〜16色のインクセットを適宜用いることができる。このようなときは、各色のインクは、それぞれの容器に充填され、それらの容器をインクジェットプリンタの所定の位置に装填して使用すれば良い。
インクジェットプリンタには、例えば機械的振動を利用したピエゾ方式;加熱により生ずる泡を利用したバブルジェット(登録商標)方式;等を利用したものがある。前記インクジェット捺染方法は、いかなる方式のプリンタであっても使用が可能である。
前記工程Bとしては、インクが付着した繊維を室温〜130℃に0.5〜30分程度放置して予備乾燥させた後、スチーミング処理を施して湿熱条件下に該繊維に色素を固着させる方法等が挙げられる。
スチーミング処理としては、湿度80〜100%、温度95〜105℃の環境に、5〜20分置くことが好ましい。
前記工程Cとしては、色素を固着させた後の繊維を、水で洗浄することが好ましい。この洗浄に際して、界面活性剤を含有する水で洗浄しても良い。
前記工程Cを行った後、洗浄した繊維を通常50〜120℃で、5〜30分乾燥し、乾燥された印捺物を得ることができる。
前記工程Aの前に行う繊維の前処理工程としては、1種類以上の糊材、及び前処理用のpH調整剤の両者を少なくとも含有する水溶液を繊維の処理液とし、予め工程Aを行う前の繊維に付与する工程が挙げられる。該繊維の処理液中には、さらにヒドロトロピー剤を含むのが好ましい。繊維の処理液中に含有する糊剤、前処理用のpH調整剤、及びヒドロトロピー剤等は、「前処理剤」等と呼称されることもある。
繊維の処理液を繊維に付与する方法としては、例えばパディング法が挙げられる。パディングの絞り率は40〜90%程度が好ましく、より好ましくは60〜80%程度である。
前記繊維の処理液に含有する糊剤としては、グアー、ローカストビーン等の天然ガム類;澱粉類;アルギン酸ソーダ、ふのり等の海藻類;ペクチン酸等の植物皮類;メチル繊維素、エチル繊維素、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維素誘導体;カルボキシメチル澱粉等の加工澱粉;シラツガム系、ローストビーンガム系等の加工天然ガム類;ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸エステル等の合成糊;等が挙げられる。これらの中ではグアー、ローカストビーン等の天然ガム類;シラツガム系、ローストビーンガム系等の加工天然ガム類;等が好ましい。
前記繊維の処理液に含有する前処理用のpH調整剤としては、水溶液とした際に酸性を示すものが好ましい。具体的には硫酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、及び酢酸アンモニウム等の性のアンモニウム塩が挙げられる。これらの中では、硫酸アンモニウムが好ましい。
前記繊維の処理液に含有するヒドロトロピー剤としては、尿素、ジメチル尿素、チオ尿素、モノメチルチオ尿素、ジメチルチオ尿素等の尿素又はチオ尿素等があげられる。これらの中では尿素が好ましい。
前記前処理剤は、それぞれの1種類を単独で用いても良いし、それぞれの2種類以上を併用しても良く、後者の方が好ましい。
前記繊維の処理液に含有する前処理剤の含有量は、例えば混紡繊維を用いるとき、混紡繊維の混紡比率等により一概に決めることは困難である。
その目安としては、繊維の処理液の総質量に対して、いずれも質量基準で糊剤が0.5〜5%、前処理用のpH調整剤が0.5〜5%、残部が水である。ヒドロトロピー剤をさらに含有するときは、同様に1〜20%であり、残部が水である。
また、繊維の処理液は酸性であることが好ましい。そのpHの範囲としては通常7以下、好ましくは5〜7である。
本発明のインクジェット捺染用インクで捺染した繊維は、彩度、染色濃度、色ぶれ、及び耐光性のバランスに優れる。また、水堅牢度、洗濯堅牢度等の他の堅牢性試験、色調、色再現域の広さ等の各種の性能においても優れる。
また、該インクは、高粘度インクを必要とする工業用インクジェットヘッドが搭載されたプリンタでの、周波数値に係らない吐出性能を発揮することも可能である。
さらに、インクジェット捺染後に一定時間プリンタを放置し、再度吐出(捺染)を開始したときの吐出性も良好である。
従って、本発明のインクジェット捺染用インク及びこれを用いる捺染方法は、繊維の捺染用途に極めて好適である。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例により本発明はなんら限定されるものではない。
なお、実施例においても特に断りがない限り、「部」は質量部を、「%」は質量%をそれぞれ意味する。
また、液の温度は内温を測定し、反応や塩析等の操作は特に断りのない限り、いずれも攪拌下で行った。
[合成例]
96.5%硫酸54.4部を反応器に加え、氷冷下、32.5%発煙硫酸48.4部を加えて7%発煙硫酸を調製した。得られた液に、氷冷により液の温度を20℃以下に保ちながら前記式(1)で表わされる化合物[前記式(1)において、R1がフェニルカルボニル、R2及びR4が水素原子、R3が4−(1,1,3,3−テトラメチル)ブチルフェノキシ、R5がフェニルアミノで表わされる化合物]15.2部を徐々に加えた後、15〜20℃の温度で4時間反応させた。氷水400部中にこの反応液を注ぎ、塩化ナトリウム25部を加えて1時間攪拌した後、析出固体を濾過分離し、10%塩化ナトリウム水溶液20部で洗浄してウェットケーキを得た。得られたウェットケーキを水300部に加えて30分攪拌した後、不溶解物を濾別した。得られた母液に塩化ナトリウム30部を加えて1時間攪拌した後、析出固体を濾過分離し、乾燥することにより、前記式(2)で表わされるアントラピリドン色素のナトリウム塩を赤色のウェットケーキとして得た。得られた固体を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析したところ、HPLCの面積比で、式(2)で表される色素のうち、nが2で表わされる色素[前記式(1)において、R1がフェニルカルボニル、R2及びR4が水素原子、R3が4−(1,1,3,3−テトラメチル)ブチル−スルホフェノキシ、R5がスルホフェニルアミノで表わされる色素]が89%、nが1で表される色素[前記式(1)において、R1がフェニルカルボニル、R2及びR4が水素原子、R3が4−(1,1,3,3−テトラメチル)ブチル−スルホフェノキシ、R5がフェニルアミノで表わされる色素、又は、前記式(1)において、R1がフェニルカルボニル、R2及びR4が水素原子、R3が4−(1,1,3,3−テトラメチル)ブチル−フェノキシ、R5がスルホフェニルアミノで表わされる色素]が7%の混合物であった。
得られたウェットケーキに5質量倍のメタノールを加え、室温下で1時間攪拌した後、固体を濾過分離した。得られた固体をメタノールで洗浄後、乾燥することにより、無機不純物が精製された色素のナトリウム塩15.6部を得た。
得られた色素をHPLCにより分析したところ、HPLCの面積比で、式(2)で表される色素のうち、nが2で表わされる色素が96%、nが1で表わされる色素が0.3%の混合物であった。また、下記表3中、「合成例の色素」としては、この色素の混合物を用いた。
得られた色素の水中における最大吸収波長(λmax)は、533nmであった。
また、得られた色素の総質量中における無機不純物の含有量は、イオンクロマトグラフィーによる測定から、塩素イオン及び硫酸イオンのいずれも10ppm以下であった。
なお、得られた色素について質量分析、1H−及び13C−NMRを測定することにより構造確認を行った。その結果、式(2)で表わされる色素のうち、nが2で表わされる色素については前記式(3)で表わされる色素であることが確認された。
[インクジェット捺染用インクの調製]
下記表2に示した各成分を混合し、おおよそ1時間攪拌することによりインク溶液を得た。得られたインク溶液を0.45μmのメンブランフィルター(商品名:セルロースアセテート系濾紙、アドバンテック社製)で濾過することにより、試験用のインクジェット捺染用インクを調製した。また、インク溶液の調製に用いた「水」はイオン交換水であり、インク溶液のpHがpH8〜9になるように10%水酸化ナトリウム水溶液を加え、総量100部となるように水を加えて調整した。
なお、表2中の「色素」としては下記表3に記載の各色素を用い、実施例1〜3、比較例1〜3のそれぞれマゼンタの試験用のインクジェット捺染用インクとした。また、用いた色素の部数も下記表3中に記載した。
Figure 2013253147
Figure 2013253147
[試験染布の調製]
グアー2質量部、硫酸アンモニウム2質量部、尿素5質量部、及び水91質量部を含む繊維の処理液を調製し、パッド法によりナイロン布(ナイロンタフタ)及びシルク布(絹二羽織)に、それぞれ前処理工程を行った。すなわち、ナイロン布及びシルク布をそれぞれ繊維の処理液に浸漬し、ゴムローラーにて余分な液を絞り落とした後、60℃にて乾燥した。
前記のようにして得たナイロン布に対して、実施例1のインクセットを使用して、インクジェットプリンタ(商品名:PIXUS ip4100、キヤノン社製)にてマゼンタのベタ柄を、それぞれ100%、85%、70%、55%、40%、25%の6段階の階調でインクジェット捺染し、グラデーションの印捺物を得た。この印捺物を60〜80℃で予備乾燥後、湿度90%以上、100〜103℃で20分間スチーミング処理を行った。得られた印捺物を冷水で5分間洗浄した後、乾燥することにより試験染布を得た。この試験染布を「ナイロン染布1」とする。
実施例1のインクの代わりに、実施例2〜5、及び比較例1〜3のインクをそれぞれ用いる以外は実施例1と同様にして、比較用の試験染布を得た。これらの比較用の試験染布を、それぞれ「ナイロン染布2〜5」及び「比較ナイロン染布1〜3」とする。
またナイロン布の代わりに、シルク布を用いる以外は前記と同様に実施例1〜5、及び比較例1〜3のインクを使用して試験染布を得た。この試験染布を前記と同様に「シルク染布1〜5」及び「比較シルク染布1〜3」とする。
これらの試験染布を用い、下記する評価試験を行った。
[(A)色相評価試験]
上記のようにして得た各試験染布の色相について評価を行った。色相は、GRETAG−MACBETH社製の測色機、商品名SpectroEyeを用いて、グラデーションの最も濃い階調部分を測色することにより、マゼンタ濃度D値及びCIEのL*、a*、b*を測定し、下記式を用いて彩度C*値を算出した。
濃度(染色濃度)及び彩度はより数値の大きい方が優れる。
=[(a2 +(b21/2
なお、試験結果はそれぞれ以下の3段階で評価し、結果を下記表4及び表5に示した。
[ナイロン染布の染色濃度D値]
A:D値が1.70以上
B:D値が1.50以上で1.70未満
C:D値が1.50未満
[ナイロン染布の彩度C値]
A:Cが75.0以上
B:Cが70.0上で75.0未満
C:Cが70.0未満
[シルク染布の染色濃度D値]
A:D値が1.55以上
B:D値が1.45以上で1.55未満
C:D値が1.45未満
[シルク染布の彩度C値]
A:Cが70.0以上
B:Cが65.0上で70.0未満
C:Cが65.0未満
[(B)カーボンアーク耐光性試験]
スガ試験機(株)社製、商品名:紫外線オートフェードメーターU48AUを用い、JIS(日本工業規格)−L0842の条件下に、各試験染布を20時間放置する試験を行った。試験前後の各試験染布を、測色機を用いて測色し、色素の残存率を(試験後の反射濃度/試験前の反射濃度)×100(%)の式で求めた。
測色機としては前記と同じものを用い、試験前の反射濃度D値が1.0に最も近い階調部分を測色した。
試験結果は以下の2段階で評価し、結果を下記表4に示した。なお、下記表5中、シルク布についての耐光性試験結果を記載していないが、相対的にナイロン布よりやや良好な結果となったが、その傾向はナイロン布とほぼ同様の結果を示した。
A:残存率が90%以上
C:残存率が90%未満
[色ぶれ]
各実施例及び比較例の試験染布について、ナイロン布とシルク布との色ぶれを、それぞれの試験染布のL*、a*及びb*を測定し、ΔEとして算出した。
各試験染布のL*、a*及びb*は、前記と同じ測色機を用い、グラデーションの最も濃い階調部分について測色を行った。また、下記式におけるΔL*、Δa*及びΔb*はそれぞれ以下の値を意味する。
ΔL*=[(ナイロン布のL*)−(シルク布のL*)]の絶対値。
Δa*=[(ナイロン布のa*)−(シルク布のa*)]の絶対値。
Δb*=[(ナイロン布のb*)−(シルク布のb*)]の絶対値。
ΔE=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)21/2
試験結果は以下の基準で評価し、結果を下記表4に示した。なお、ΔEは小さい方が、色ぶれが小さく、より優れた結果を意味する。
A:ΔEが7.0未満
B:ΔEが7.0以上で12.0未満
C:ΔEが12.0以上
Figure 2013253147
Figure 2013253147
表4及び表5より明らかなように、各比較染布はいずれかの試験項目で「C」ランクと判定された。一方、本発明の各実施例の染布は全ての試験項目で「A」又は「B」ランクであり、染色濃度、彩度、耐光性、及び色ぶれのバランスに優れることが確認された。
本発明のインクジェット捺染用インクは、彩度、染色濃度、色ぶれ(色差)、及び耐光性のバランスに優れる染布とその捺染方法の提供が可能であり、インクジェット捺染用インク及びそれを用いた繊維の捺染方法として極めて有用である。

Claims (13)

  1. 色素、水、及び水溶性有機溶剤を含有するインクジェット捺染用インクであって、該インクが色素としてアントラピリドン色素と、C.I.Acid Redから選択される少なくとも1種類の色素とを含有するインクジェット捺染用インク。
  2. C.I.Acid Redから選択される色素が、キサンテン色素である請求項1に記載のインクジェット捺染用インク。
  3. C.I.Acid Redから選択される色素が、アゾ色素である請求項1に記載のインクジェット捺染用インク。
  4. 色素としてアントラピリドン色素と、C.I.Acid Redからそれぞれ選択されるキサンテン色素及びアゾ色素の、少なくとも3種類の色素を含有する請求項1に記載のインクジェット捺染用インク。
  5. C.I.Acid Redから選択されるキサンテン色素が、C.I.Acid Red 50、51、51:1、52、87、91、94、95、98、及び289から選択される色素である請求項2又は4に記載のインクジェット捺染用インク。
  6. C.I.Acid Redから選択されるアゾ色素が、C.I.Acid Red 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、25:1、26、26:1、26:2、27、29、30、31、32、33、34、35、37、38、40、41、42、44、47、53、54、56、57、60、65、66、68、70、71、73、74、76、85、86、88、89、97、99、102、104、106、107、108、110、111、112、114、115、116、128、131、133、134、135、137、138、141、142、144、145、148、150、151、151:1、152、154、157、158、160、161、163、164、170、172、173、176、177、179、180、183、184、186、187、198、201、214、217、234、249、254、264、265、266、296、301、308、323、337、350、351、353、374、440、442、444、445、及び447から選択される色素である請求項3又は4に記載のインクジェット捺染用インク。
  7. アントラピリドン色素が、下記式(1)で表される色素又はその塩、若しくはそれらの混合物である請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インク。
    Figure 2013253147
    [式(1)中、R1〜R5は、それぞれ独立に水素原子又は置換基を表すが、全てが水素原子となることは無く、且つ、少なくともいずれか1つはスルホ基、カルボキシ基、ホスホ基、及び4級アンモニウム基から選択される基であるか、又はこれらの基を有する置換基を表す。また、式(1)で表される色素は、連結基を介して2量体を形成してもよい。]。
  8. アントラピリドン色素が、下記式(2)で表される色素又はその塩、若しくはそれらの混合物である請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インク。
    Figure 2013253147
    [式(2)中、nは1〜3の整数を表す。]。
  9. インクが含有する色素の総質量に対して、アントラピリドン色素、式(1)又は式(2)で表される色素又はその塩、若しくはそれらの混合物の総含有量が、質量基準で50%以上である請求項1〜8のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インク。
  10. インクの総質量中における色素の総含有量が、質量基準で0.5〜20%である請求項1〜9のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インク。
  11. インクとして請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インクを用い、少なくとも以下の工程A〜工程Cの3工程を順次行うことを含む、繊維のインクジェット捺染方法。
    工程A:該インクの液滴を記録信号に応じて吐出させ、繊維に付着させる工程。
    工程B:工程Aにより付着させたインクの液滴中の色素を、熱により繊維に固着させる工程。
    工程C:繊維に残存する未固着の色素を洗浄する工程。
  12. 繊維が、ポリアミド繊維、及びポリアミド繊維を含有する混紡繊維から選択される繊維である請求項11に記載のインクジェット捺染方法。
  13. 請求項11又は12に記載のインクジェット捺染方法により印捺された繊維。
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