JP6261570B2 - レールの熱処理のための方法及びシステム - Google Patents

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Description

本発明は、レールの制御された熱処理方法と、当該方法を実施するためのフレキシブルな冷却システムとに関する。この熱処理方法は、レール断面全体における高強度、高硬度、良好な靭性を特徴とする完全な高性能ベイナイトのミクロ組織を得るため、並びに、レール断面の選択された一部又はレール断面全体における完全な微細パーライトのミクロ組織を得るために構想されている。
今日では、列車重量及び列車速度の急激な増加により、車輪とレールとの間の回転/摺動に起因する材料損失に関して必然的にレールの磨耗率の増加を余儀なくされており、それゆえ、磨耗を低減するために硬度の増加が必要となっている。
一般的に、幾何学的プロファイル及び機械的特性に関する鋼レールの最終的な特性は、一連の熱機械的処理によって、すなわちレールの熱間圧延工程と、その後に実施される熱処理工程と、矯正工程とによって得られる。
熱間圧延工程は、構想された幾何学的形状に応じて最終生産物のプロファイルを画定し、後続の処理工程のために予め必要となる金属組織を供給する。特に、熱間圧延工程によって微細なミクロ組織を達成することが可能となり、この微細なミクロ組織は、後続の処理工程中に要求される高度な機械的特性を保証する。
現在のところ、可逆圧延機と連続圧延機の2種類の装置において実施される、2つの主な熱間圧延工程を利用することが可能である。これら2つの熱間圧延工程によって製造されたレールの最終的な特性は非常に類似しており、同等であるとみなすことができる。実際に、ベイナイトレール、パーライトレール、及び、過共析鋼レールが、これら2種類の装置によって工業用レベルで一般的に得られる。
熱処理の状況は各々異なっている。現在では、レールを冷却するために主に2つの手段、すなわち空気又は水が存在する。水は一般的にタンク内の液体として使用されるか、又はノズルによって噴霧される。空気は一般的にノズルによって圧縮される。これらの装置のいずれによっても、同じ1つの装置でレールの全てのミクロ組織を製造することはできない。
特に、パーライトレールを製造するために構成されている熱処理装置は、ベイナイトレールを製造することができない。
さらに、上記の冷却方法は充分にフレキシブルではないので、レール断面全体又はレール断面の一部(頭部、腹部、底部)を各々異なる方法で処理することは不可能である。
さらに、レールの熱処理のための現在の全ての工業用装置において、オーステナイト変態の大部分は冷却装置本体の外側で生じる。これはつまり、熱処理が制御されていないということを意味する。特に、ミクロ組織の変態に起因するレール温度の上昇は制御することができない。これらの工程では、オーステナイト変態が生じる温度は最適温度とは異なっており、これによって得られる最終的な機械的特性は、より微細かつより均質なミクロ組織によって得られる機械的特性よりも低くなってしまう。このことは、ベイナイトのミクロ組織がレール断面(頭部、腹部、底部)全体で得られることとなるベイナイトレールの場合には、特に当てはまる可能性がある。
さらに、レールの長さに沿った実際の熱プロファイルによれば、制御されていない熱処理により、レールの長さに沿ってミクロ組織が不均質になる可能性がある。
文献US7854883はレールの冷却システムを開示しており、ここでは微細パーライトのミクロ組織のみを得ることができる。この文献によれば、レールの硬度を増加させるために、レールの中に微細パーライトのミクロ組織が形成される。しかしながら、微細パーライトのミクロ組織は高い硬度を意味するが、生産物の延性及び靭性の劣化を伴う。延性及び靭性もまた、レール用途にとって重要な機械的性質である。実際にはこれら2つの性質は、材料の展延性、すなわち亀裂の成長現象及び破損に対する耐性を表すレール材料の本質的な特性に関連している。
最近の研究では、パーライト材料にて生じる別の特別な危険な現象についても指摘されており、この現象は、運行中におけるレールの保全性に影響を与える特定の化学組成に起因している。この発見は、急激な加速及び減速中における高温発生、又は、機械的摩耗表面処理(surface mechanical attrition treatment)に起因した、車輪とレールの間の接触摺動面におけるホワイトエッチング相(WEL)と呼ばれるマルテンサイト相の形成に関連している。WELは硬くて脆い性質を有するので、一般的に、レール寿命に悪影響を及ぼす亀裂発生の箇所であると考えられている。ベイナイト鋼レールに形成されるWELの硬度は低いので、母材に比べてより小さい硬度の差が存在する。なぜなら、マルテンサイト相の硬度は主に炭素含有量に依存しており(炭素含有量が多くなる程、相の硬度は高くなる)、ベイナイトの化学組成中の炭素量は、パーライトのミクロ組織中に存在する炭素量ものよりも少ないからである。いくつかの研究から、WELは、転がり接触疲労の原因の一つとして考えられている。これらのテーマに関する研究から、ベイナイト鋼のレールにおいては、パーライト鋼のレールよりも少なくとも2倍、亀裂核が発生することが示されている。
高性能ベイナイト組織は、微細パーライトのミクロ組織に比べて、摩耗に対する耐性と、転がり接触疲労に対する耐性との2つの点において改善されている。高性能ベイナイト組織はさらに、微細パーライトのミクロ組織よりも高い硬度を維持したまま、靭性及び延性を改善することができる。
高性能ベイナイト組織は、微細パーライトのミクロ組織と比較して、以下の現象において、すなわち短波長及び長波長の波状摩耗、シェリング、側方塑性流動、並びに、頭部のチェック状クラック(head checks)といった現象において、より良好な挙動を示している。上記の典型的なレール欠陥は、列車の加減速(例えば地下鉄線)によって、又は、曲率半径が小さい場合に増幅する。
さらにベイナイト鋼は、最も良好に熱処理されたパーライト鋼レールと比較して、降伏強度と極限引張強度との間の比率、すなわち引張強度と破壊靭性との間の比率に関してもより高い値を示している。
従って、良好な硬度を有しており、それでもなお、例えば延性及び靭性といった他の重要な機械的特性が劣化していないレールが得られるようにする、新たな熱処理方法及びシステムを提供する必要がある。このようにして、磨耗及び転がり接触疲労に対するレールの耐久性を向上させ、亀裂の伝播を低減したい。
従って、本発明の主な課題は、このような方法及び装置を提供することである。
本発明のさらなる課題は、レールにおいて高性能ベイナイトのミクロ組織を形成できるようにする熱処理方法を提供することにある。
本発明の別の課題は、微細パーライトのミクロ組織を有するレールを同じ1つの装置で製造できるようにする方法及びシステムを提供することにある。
この課題は、本発明の第1の側面によれば、
改善された機械的特性を有する所期のミクロ組織を得るために、高温のレールを熱処理する方法であって、
当該方法は、能動的な冷却フェーズを含み、当該冷却フェーズにおいて、
前記レールをオーステナイト温度から急冷し、次いで、目標変態温度を規定値間に維持するために前記レールを徐冷し、
前記冷却処理を、複数の冷却モジュール(12.n)によって実施し、
各冷却モジュールは、前記能動的な冷却フェーズ中に、前記レールへと冷却媒体を噴霧する複数の手段を含む、
方法において、
各冷却モジュールには、複数の冷却セクションが設けられており、
当該各冷却セクションは、前記レールが前記熱処理システムの内部に位置しているときに、当該レールに対して横断する1つの平面内に位置しており、
前記各冷却セクションは、少なくとも、
・前記レールの頭部の上方に位置する1つの冷却手段と、
・前記レールの頭部の各側方に位置する2つの冷却手段と、
・前記レールの底部の下方に位置する1つの冷却手段と
を含み、
前記レール内において変態したオーステナイトの量が、レール表面では50%以上となり、かつ、レールの頭部の中心部分では20%以上となるように、前記レールの冷却速度を制御するよう、各冷却手段を駆動する、
ことを特徴とする方法によって解決される。
単独で又は組み合わせて用いられる本発明の他の特徴は、以下に挙げられる:
・前記オーステナイトが高性能ベイナイト又は微細パーライトに変態するように、前記レールの冷却速度を制御するよう、各冷却手段を駆動する。
・前記レールの熱処理の前に、
−熱処理すべき前記レールに関する複数のパラメータを、モデルに供給し、
−前記レールの所期の最終的な機械的特性を規定する値を、前記モデルに供給し、
−各冷却モジュール通過後に前記レールの予め規定された温度が得られるような冷却速度を得るよう、前記各冷却手段を駆動するための制御パラメータを計算し、
−前記冷却モジュールの前記各冷却手段を駆動するための前記計算された制御パラメータを適用する。
・本方法はさらに、
−冷却モジュールの上流において前記レールの表面温度を測定し、前記測定された温度と、前記モデルによって計算された温度とを比較し、
−前記測定された温度と前記計算された温度との間の差が所定値よりも大きい場合に、前記冷却手段の駆動パラメータを修正する
ことを含む。
・前記冷却手段は、前記レールの断面の周囲に設けられた前記冷却手段によって噴霧される空気と水の混合物であり、噴霧される前記空気の量と前記水の量とを、別個に制御する。
・最初の冷却モジュールに進入する前記レールの表面温度は、750〜1000℃の間であり、最後の冷却モジュールから出てくる前記レールの表面温度は、300〜650℃の間である。
・前記レールは、前記冷却手段によって0.5〜70℃/秒の間の速度で冷却される。
本発明は、第2の側面によれば、
改善された機械的特性を有する所期のミクロ組織を得るための、高温のレールを熱処理するシステムであって、
・前記レールへと冷却媒体を噴霧するために操作可能な複数の冷却手段をそれぞれ含む複数の冷却モジュールを有する能動的な冷却システムと、
・前記冷却手段の噴霧を制御するための制御手段と、
を有するシステムにおいて、
前記各冷却モジュールは、複数の冷却セクションを含み、
前記各冷却セクションは、前記レールが前記熱処理システムの内部に位置しているときに、前記レールに対して横断する1つの平面内に位置しており、
前記各冷却セクションは、少なくとも、
・前記レールの頭部の上方に位置する1つの冷却手段(N1)と、
・前記レールの頭部の各側方に位置する2つの冷却手段(N2,N3)と、
・前記レール(6)の底部の下方に位置する1つの冷却手段と
を含み、
前記制御手段は、前記レール内において変態したオーステナイトの量が、レール表面では50%以上となり、かつ、レールの頭部の中心部分では20%以上となるように、前記冷却手段を駆動するよう操作され、前記変態は、前記レールがまだ前記能動的な冷却システムの内部に存在している最中に生じる、
ことを特徴とするシステムに関する。
単独で又は組み合わせて用いられる本発明の他の特徴は、以下に挙げられる:
・前記制御手段は、前記オーステナイトが高性能ベイナイト又は微細パーライトに変態するように、前記各冷却手段を駆動する。
・前記システムは、各冷却モジュールの上流に配置されており、かつ前記制御手段に接続されている、温度測定手段をさらに有する。
・前記各温度測定手段は、前記レールの断面の各々異なる部分の温度を継続的に検出するために、前記レールの断面の周囲に配置された複数の熱センサを含む。
・前記制御手段は、前記冷却システムへと進入する前記レールに関するパラメータと、前記レールの所期の最終的な機械的特性を規定する値とを受け取るモデルを含み、前記モデルは、前記所期の機械的特性を得るために、前記冷却手段の駆動パラメータを供給する。
・各冷却モジュールは、複数の冷却セクションを含み、前記各冷却セクションは、前記レールが前記熱処理システムの内部に位置しているときに、前記レールに対して横断する1つの平面内に位置しており、前記各冷却セクションは、少なくとも6つの冷却手段、すなわち、前記レールの頭部の上方に位置する1つの冷却手段と、前記レールの頭部の各側方に位置する2つの冷却手段と、前記レールの腹部の各側方に位置する2つの冷却手段と、前記レールの底部の下方に位置する1つの冷却手段(N6)とを含む。
・前記冷却手段は、水と空気の混合物を噴霧可能な噴霧ノズルであり、噴霧される前記水の量と前記空気の量とは、それぞれ別個に制御される。
本発明の他の課題及び利点は、添付図面を参照しながら以下の説明を考慮することによって明らかになるだろう。
本発明のシステムの概略図である。 本発明の熱処理システムの構成要素の詳細図である。 複数の冷却手段によって取り囲まれたレールの横断面を示す図である。 複数の温度測定装置によって取り囲まれたレールの横断面を示す図である。 本発明の方法の各ステップを示す概略図である。 本発明に基づいて制御された熱処理工程中におけるオーステナイト分解曲線の例を示す図である。 制御されていない熱処理工程中における典型的なオーステナイト分解曲線を示す図である。 高性能ベイナイトのミクロ組織を得るための方法に基づく、制御された冷却工程中におけるレール断面に亘る温度推移を示す図である。 微細パーライトのミクロ組織を得るための方法に基づく、制御された冷却工程中におけるレール断面に亘る温度推移を示す図である。 本発明の方法に基づいて得られた高性能ベイナイトレールに関して、種々の測定点における硬度値を示す図である。 本発明の方法に基づいて得られた微細パーライトのミクロ組織に関して、種々の測定点における硬度値を示す図である。
図1は、本発明に基づく圧延機の冷却部分のレイアウトを示す概略図である。レールは、最後の圧延スタンド10によって成形された後、順番に、レール温度を均等化するための再加熱装置11、本発明による熱処理システム12、外気の冷却台13、矯正機14へと導かれる。
択一的に、オフラインの実施形態(図示せず)においては、再加熱装置へと進入する圧延された状態の生産物は、最後の圧延スタンドから直接出てきたレールではなく、車両基地又は倉庫から出てきた冷間のレールとすることができる。
図2は、本発明の冷却システムの概略詳細図である。冷却システムは、複数の冷却モジュール12.1,12.2,・・・12.nを含み、これらの冷却モジュールにおいて、レール6は、熱間圧延後又は再加熱後に冷却される。所定の速度でレールを搬送するコンベヤにより、レールは、冷却モジュールを通過することによって冷却される。各冷却モジュール12.1〜12.nの上流には、レール温度を検出するためにそれぞれ温度測定装置Tが配置されている。この情報は、制御手段15(例えばコンピュータ手段)へと供給される。制御手段15は、プロセスモデルとライブラリとを含むデータベース16に通信接続されている。
各冷却モジュール12.nはそれぞれ、一列に並んだ複数の冷却セクションを含んでいる。各冷却セクションはそれぞれ、レールの横断面によって画定された同じ1つの平面内に位置する複数のノズルを含んでいる。図3は、レール6の横断面であり、この図からは、同じ1つの冷却セクションに所属する複数のノズルの構成例が見て取れる。この実施形態では、当該1つの冷却セクションは、レール6の断面の周囲に位置する6つのノズルを含む。1つのノズルN1は、レールの頭部の上方に配置されており、2つのノズルN2,N3は、レールの頭部の各側方に配置されており、オプションの2つのノズルN4,N5は、レールの腹部の各側方に配置されており、最後の1つのノズルN6は、レール6の底部の下方に配置されている。
各ノズルN1〜N6は、各々異なる冷却媒体(典型的には水、空気、水と空気の混合物)を噴霧することができる。各ノズルN1〜N6は、レールの最終的な目標機械的特性に応じて、制御手段15によって個々に又はグループで操作される。
各ノズルN1〜N6の出口圧力は、制御手段15によって個々に選択及び制御することができる。
レールの頭部の角の部分は、その幾何学的形状に起因して必然的に頭部の他の領域よりも大きい冷却力を受けやすくなっている。従って、冷却手段によってレールの頭部の角に直接的な作用を加えることは危険であり、頭部の過度を過度に冷却してしまう可能性があり、これによって今度は、マルテンサイトのような粗悪なミクロ組織、又は、低品質のベイナイトが形成されてしまう。こういった理由により、ノズルN2及びN3が頭部の両側に配置されており、レールの頭部の両側で冷却媒体を噴霧するように、かつ、レールの上側の角への噴霧を避けるように配置されている。1つの実施形態においては、ノズルN2及びN3は、レールの進行方向に対して横方向(垂直)に配置されている。
各ノズルのパラメータを制御手段15によって制御することにより、
・目標のミクロ組織(すなわち高性能ベイナイト又は微細パーライト)を得ることができ、
・断面に亘る歪み、及び、全長に沿った歪みを規制することができる。
図4は、温度測定装置Tの配置を示す概略図である。この図から見て取れるように、複数の温度測定装置Tが、レールの進行方向(又は前進方向)に各冷却モジュールの上流において、レール6の横断面の周囲に配置されている。この実施形態においては、5つの温度測定装置Tが使用されている。1つはレールの頭部の上方に配置されており、1つはレールの頭部の側方に配置されており、1つはレール腹部の側方に配置されており、1つはレール底部の側方に配置されており、最後の1つはレール底部の下方に配置されている。温度測定装置は、高温計、又は、サーモグラフィカメラ、又は、レール温度を供給可能な他の任意のセンサとすることができる。サーモグラフィカメラと材料表面との間に蒸気が存在する場合には、局所的かつ推進的な空気ジェットによって温度測定が可能となる。
温度に関する全ての情報は、レールの冷却工程を制御するためのデータとして制御手段15へと供給される。
制御手段15は、各冷却モジュールの各ノズルのパラメータ(流量、冷却媒体の温度、冷却媒体の圧力)と、レールの進入速度とを制御することによって、レールの熱処理を制御する。換言すると、流量と、圧力と、使用するノズルの数と、ノズルの位置と、各ノズルグループ(N1,N2,N3,N4.N5,N6)の冷却効率とを、個々に設定することができる。従って、何れのモジュール12.nも、単独で又は1つ以上のモジュールと組み合わせて制御及び管理することができる。冷却戦略(例えば、加熱速度、冷却速度、温度プロファイル)は、最終生産物の特性に応じて予め定められる。
上述した制御手段15を含むフレキシブルな熱処理システム、各冷却モジュール12.n、並びに、各測定手段T,Sは、レール6の滑走面で測定される750〜1000℃の範囲の進入温度を有するレールを取り扱うことができる。レールの進入速度は、0.5〜1.5m/秒の範囲である。到達可能な冷却速度は、所期のミクロ組織及び最終的な機械的特性に応じて、0.5〜70℃/秒の範囲である。冷却速度は、フレキシブルな熱処理装置に応じて、種々異なる値に設定することができる。熱処理システムの出口におけるレール温度は、300〜650℃の範囲である。レールの硬度は、高性能ベイナイト組織の場合には400〜550HBの範囲であり、微細パーライトのミクロ組織の場合には320〜440HBの範囲である。
図5は、本発明に基づいて各冷却モジュールを制御するために必要とされる種々のステップを示す。
ステップ100において、特に以下に挙げるような複数の設定値が、冷却制御手段15へと供給される:
・レール製造に使用される鋼の化学組成、
・熱間圧延機のセットアップ及び手順、
・冷却システムへと進入するレールのオーステナイト粒径、
・予想オーステナイト分解速度と、予想オーステナイト変態温度、
・レール断面の幾何学的形状、
・所定のプロファイル点(頭部、腹部、底部)における、及び、長さに沿った、予想レール温度、
・目標機械的特性、例えば硬度、強度、延性、靱性。
ステップ101において、これらの設定値が、最良の冷却戦略を提供するために協働する種々の埋め込み型プロセスモデル(コンピュータ式の制御手段15がホストである)へと供給される。以下に挙げるいくつかの数値的、機械的、冶金学的な埋め込み型モデルが使用される:
・ミクロ組織予測によるオーステナイト分解、
・析出モデル、
・変態熱を含む熱的推移、
・機械的特性。
埋め込み型プロセスモデルは、プロファイルから除去すべき、かつ、レールの長さに沿って除去すべき熱に関して、レールの進入速度を考慮して冷却戦略を定める。時間の関数である特別な冷却戦略は、変態したオーステナイトの量が、フレキシブルな熱処理システムの出口において、レール表面では50%以上となり、かつ、レールの頭部の中心部分では20%以上となるように提案される。このことは、レールが熱処理システムの内部に位置している間に上述した変態が発生するのであって、熱処理システムの外部において、すなわち熱処理システムの後又は下流において発生するのではないということを意味している。換言すると、上述した変態は、熱処理システム12の内部を前進するレールの横断面に関して、熱処理システムの最初の冷却セクションと最後の冷却セクションとの間において発生する。このことは、上述した変換が、熱処理システム12によって完全に制御されているということを意味している。埋め込み型プロセスモデルによって計算される冷却戦略の例は、図8及び9の曲線によって示されている。
ステップ102では、制御システム15が、入力パラメータの評価後に、正しい熱処理戦略を選択するためにデータライブラリ16と通信する。
その後、予め設定された熱処理戦略が、レール工程経路を通過中に測定された又は予測された実際の温度を考慮して微調整される。これによって、レールの全長に沿って、かつ、レールの横断面に亘って、予想された水準の機械的特性が達成されることが保証される。特性の変化を非常に厳密に行うことができるので、硬度が高すぎる領域又は低すぎる領域の形成が回避され、あらゆる不所望なミクロ組織(例えばマルテンサイト)が回避される。
ステップ103では、制御手段15が、計算された熱処理戦略と予想される機械的特性とを、ユーザに対して例えば制御手段15のスクリーン上に表示する。ユーザが、計算された値を承認し、冷却戦略を許可した場合(ステップ103)、ステップ104において設定データが冷却システムへと送信される。
冷却戦略がユーザによって承認されなかった場合には、ユーザによって新しい設定データが供給され(ステップ105,106)、ステップ101が実行される。
さらにステップ107では、最初の冷却モジュールのセットアップが実行される。プロセスモデルによってステップ101で提案された最適な冷却戦略に従って、適切なパラメータ(例えば圧力、流量)が各冷却モジュールへと供給される。当該ステップでは、目標の温度分布が適切な時間に達成されるよう保証するために、冷却システム12の各々異なる複数の冷却モジュールの各々異なるノズルに対して、それぞれ冷却流速(又は冷却率)が規定される。
ステップ108では、レール6が各冷却モジュール12.nへと進入する前に、例えば各冷却モジュール12.1の上流にて、熱間圧延機10又は車両基地(又は倉庫)から出てきたレール6の表面温度が測定される。温度測定装置Tは、継続的に温度を測定する。このデータセットは、レール長さに沿った、かつ、レール断面に亘る、実際の熱不均質性を考慮するために、熱処理システム12によって、オートメーションシステムを冷却流速に関して微調整する目的で使用される。
ステップ109では、測定された温度と、ステップ101でプロセスモデルによって計算された温度(現時点での温度測定装置の位置においてレールが有しているべき温度)とが比較される。これらの温度の差が所定値以下である場合には、予め設定された冷却パラメータが、冷却モジュールを駆動するために適用される。
計算された温度と測定された温度との間の差が大きい場合には、ステップ111において、複数の冷却モジュール12.nのうちの現時点でのモジュールに対する熱流束除去の予設定値が、データライブラリ16から取り出された値によって修正され、ステップ112において、熱流束除去(又は冷却速度)の新しい値が、当該冷却モジュールを制御するために適用される。
ステップ113において他のモジュールが存在している場合には、ステップ108が反復される。ステップ108では、レール表面の温度プロファイルの新規セットが測定される。
ステップ114では、フレキシブルな冷却システム12aの最後の冷却モジュール12.nの出口において、最終的な温度プロファイルが取得される。冷却制御手段15は、冷却床の外気温度までレールを冷却するための残り時間を計算する。このことは、レール断面に亘る冷却工程の進捗状況を推定するために重要である。
ステップ115では、最終生産物に対して予想された機械的特性を得るために、冷却システムによって前に適用された実際の冷却戦略が、埋め込み型プロセスモデルへと供給され、ステップ116において、予想されたレールの機械的特性がユーザへと伝達される。
図6は、本発明の方法に基づいて熱処理されたレールにおけるオーステナイト分解を図示しており、図7は、本発明の方法に基づかずに熱処理されたレールにおけるオーステナイト分解を図示している。これらの図は、レールの横断面の各々異なる点(1,2,3)におけるオーステナイト分解を示している。
図6における垂直の点線A,B,C,Dは、各冷却モジュール12.nにおける、各点1,2,3を有するレールの横断面に相当し、線Eは、各点1,2,3が熱処理システム12から出てくる出口を表している。
図6から見て取れるように、レール内において変態したオーステナイトの量は、レール表面では80%より多く、レールの頭部の中心部分では約40%である。
図6の制御された熱処理中のオーステナイト分解曲線からは、図7の制御されていない熱処理の場合に比べて、オーステナイトがより迅速に最終的なミクロ組織へと変態すること、及び、オーステナイトがレールの頭部に亘ってより均質に変態することは明らかである。このことは、硬度、靱性、延性に関して、最終生産物に均質に分布する優れた機械的特性を得るために非常に重要である。
図8及び9には、本発明に基づいて冷却されたレール断面の、3つの異なる点における目標温度推移に関して、それぞれ高性能ベイナイトレールの場合と、微細パーライトレールの場合とにおける2つの例が示されている。
図8は、ベイナイトレールを得るためのモデルによって供給される温度の推移を示す。垂直の点線A,B,C,Dは、各冷却モジュール12.nにおける、各点1,2,3を有するレールの横断面に相当し、線Eは、各点1,2,3が熱処理システム12から出てくる出口を表している。
熱処理システムのパラメータ(水流量及び/又は空気流量)は、レールの各々異なる各点における温度が、これらの曲線によって供給される温度に適合するように制御される。換言すると、これらの曲線は、レール断面に亘って予め規定された各設定点における温度値の目標推移を示している。
モデルから供給された温度に従って、レールは、約800℃の温度で最初のモジュールへと進入するよう制御される。次いで、フェーズIaにおいて、レール表面(曲線1)が、最初の2つの冷却モジュールによって、この実施例では約45℃/秒の冷却速度で350℃まで急冷される。この場合の急冷は、約25〜70℃/秒の冷却速度での冷却を意味する。
当該急冷フェーズの後、レールは、前記最初の2つの冷却モジュールの残りの冷却ノズルと、残りの冷却モジュールとによって徐冷される。例えばフェーズIbでは、レールは約13℃/秒の冷却速度で冷却される。フェーズIbの終了(最初の冷却モジュールの退出)と、垂直の点線Bで表された第2の冷却モジュールへの進入との間においては、レール表面がレールの中心部分によって自然に暖められ、レール表面温度が上昇する。その後、レールは第2の冷却モジュール(フェーズII)へと進入し、約8.7℃/秒の冷却速度で冷却される。続いて、レールは、第3の冷却モジュール(フェーズIII)及び第4の冷却モジュール(フェーズIV)へと進入し、それぞれ約2.7℃/秒及び約1.3℃/秒の冷却速度で冷却される。もちろん、各冷却モジュール12.nの退出と次の冷却モジュールへの進入との間に、レール中心部分の温度に起因するレール表面温度の自然な上昇が生じる。この場合の徐冷は、0.5〜25℃/秒での冷却速度を意味している。
進入温度が800℃よりも高い場合には、領域Ibで機能するモジュールが、急冷も実施するように制御される。
最終的なミクロ組織は、図10に示すような、レールの頭部における硬度が384〜430HBの範囲の完全なベイナイトである。
図9は、パーライトレールを得るためのモデルによって供給される温度の推移を示す。垂直の点線A,B,C,Dは、各冷却モジュール12.nにおける、各点1,2,3を有するレールの横断面に相当し、線Eは、各点1,2,3が熱処理システム12から出てくる出口を表している。
モデルから供給された温度に従って、レールは、約850℃の温度で最初のモジュールへと進入するよう制御される。次いで、フェーズIaにおいて、レール表面が、最初の2つの冷却モジュールによって、この実施例では約27℃/秒の冷却速度で560℃まで急冷される。この場合の急冷は、約25〜45℃/秒の冷却速度での冷却を意味する。
当該急冷フェーズの後、レールは、前記最初の2つの冷却モジュールの残りの冷却ノズルと、残りの冷却モジュールとによって徐冷される。例えばフェーズIbでは、レールは約8℃/秒の冷却速度で冷却される。フェーズ1bの終了(最初の冷却モジュールの退出)と、垂直の点線Bで表された第2の冷却モジュールへの進入との間においては、レール表面がレール中心部分によって自然に暖められ、レール表面温度が上昇する。その後、レールは、第2の冷却モジュール(フェーズII)へと進入し、約4℃/秒の冷却速度で冷却される。続いて、レールは、第3の冷却モジュール(フェーズIII)及び第4の冷却モジュール(フェーズIV)へと進入し、それぞれ約1.8℃/秒及び約0.9℃/秒の冷却速度で冷却される。もちろん、各冷却モジュール12.nの退出と次の冷却モジュールの進入との間に、レール中心部分の温度に起因するレール表面温度の自然な上昇が生じる。
この場合の徐冷は、0.5〜25℃/秒での冷却速度を意味している。
進入温度が850℃よりも高い場合には、領域1bで機能するモジュールが、急冷も実施するように制御される。
最終的なミクロ組織は、図11に示すような、レールの頭部における硬度が342〜388HBの範囲の微細パーライトである。
上述した曲線は、本発明に基づいて採用された冷却戦略である。換言すると、各ノズルは、レール断面に亘る温度分布が図8及び図9の曲線に従うように制御される。
本発明は、相当量のオーステナイトが変態するまで高温のレールの熱処理を完全に制御することによって、従来技術の課題を解決している。このことは、如何なる種類の二次構造をも回避するために、すなわち、高品質ベイナイトレールの場合にはマルテンサイトを回避するため、パーライトレールの場合はマルテンサイト又は上部ベイナイトを回避するために、オーステナイト変態温度が可能な限り低くなっているということを意味している。
上述したように、本発明の方法は、レール断面全体における高強度、高硬度、良好な靭性を特徴とする完全な高性能ベイナイトのミクロ組織を得るため、並びに、レール断面の選択された一部又はレール断面全体における完全な微細パーライトのミクロ組織を得るために構想されている。
本発明の方法は、レールがまだ冷却工程を施されている最中に、相当量のオーステナイトが、選択されたベイナイト又はパーライトのミクロ組織に変態することを特徴としている。これにより、高性能ベイナイト又は微細パーライトのミクロ組織の獲得が保証される。レールに対して要求された制御された冷却パターンを全ての熱処理に沿って正しく実施するために、フレキシブルな冷却システムは、一般的に複数の調節可能な多手段ノズルを含むが、水、空気、水と空気の混合物には限定されていない。ノズルは、レールの化学組成と、レールユーザによって要求された最終的な機械的特性とに応じて、オン/オフ状態、圧力、流量、冷却媒体の種類に関して調整することが可能である。
プロセスモデル、温度監視、並びに、オートメーションシステムは、この制御された熱処理工程の能動的な部分であり、これらによって、高品質なレール、高レベルの信頼性、非常に低いレール拒絶反応を保証するための厳格なプロセス制御が可能となる。
このようにして得られたレールは、特に、重い車軸の負荷のため、及び、伝統的又は革新的なバラスト上に敷設された直線距離と曲線距離との混合型の商用旅客鉄道のため、及び、トンネル内又は海辺で使用される鉄道橋のために使用される。
本発明によれば、レール表面温度に近似したレール中心部分温度を得ることも可能となり、これによってミクロ組織及びレールの機械的特性が均質化される。

Claims (12)

  1. 改善された機械的特性を有する所期のミクロ組織を得るために、高温のレールを熱処理する方法であって、
    当該方法は、能動的な冷却フェーズを含み、当該冷却フェーズにおいて、前記レールをオーステナイト温度から急冷し、次いで、目標変態温度を規定値間に維持するために徐冷し、
    前記冷却処理を、複数の冷却モジュール(12.n)によって実施し、
    各冷却モジュールは、前記レールへと冷却媒体を噴霧する複数の手段を含む、
    方法において、
    各冷却モジュールには、複数の冷却セクションが設けられており、当該各冷却セクションは、前記レールが熱処理システムの内部に位置しているときに、当該レールに対して横断する1つの平面内に位置しており、
    前記各冷却セクションは、少なくとも、
    ・前記レールの頭部の上方に位置する1つの冷却手段(N1)と、
    ・前記レールの頭部の各側方に位置する2つの冷却手段(N2,N3)と、
    ・前記レールの底部の下方に位置する1つの冷却手段(N6)と
    を含み、
    前記能動的な冷却フェーズ中において、前記レール内において変態したオーステナイトの量が、レール表面では50%以上となり、かつ、レールの頭部の中心部分では20%以上となるように、かつ、前記オーステナイトが高性能ベイナイト又は微細パーライトに変態するように、前記レールの冷却速度を制御するよう、各冷却手段を駆動する、
    なお、前記高性能ベイナイトの場合、レールの硬度は400〜550HBであり、前記微細パーライトの場合、レールの硬度は320〜440HBであり
    ただし、前記徐冷のための各冷却手段は、前記複数の冷却モジュール(12.n)に沿って、異なる冷却速度を有する4つのフェーズ(Ib,II,III,IV)の下で個別に制御される
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記レールの前記熱処理の前に、さらに、
    ・熱処理すべき前記レールに関連した複数のパラメータを、モデルに供給し、
    ・前記レールの所期の最終的な機械的特性を規定する値を、前記モデルに供給し、
    ・各冷却モジュール通過後に前記レールの予め規定された温度が得られるような冷却速度を得るよう、前記各冷却手段を駆動するための制御パラメータを計算し、
    ・前記冷却モジュールの前記冷却手段を駆動するための前記計算された制御パラメータを適用する、
    ことを特徴とする請求項記載の方法。
  3. さらに、
    ・冷却モジュールの上流において前記レールの表面温度を測定し、当該表面温度と、前記モデルによって計算された表面温度とを比較し、
    ・前記計算された表面温度と、前記測定された表面温度との間の差が、規定値よりも大きい場合に、前記冷却手段の駆動パラメータを修正する、
    ことを特徴とする請求項記載の方法。
  4. 前記冷却媒体は、前記レールの断面の周囲に設けられた前記冷却手段によって噴霧される空気と水の混合物であり、
    噴霧される前記空気の量と前記水の量とを、別個に制御する、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の方法。
  5. 最初の前記冷却モジュールへと進入する前記レールの表面温度は、750℃から1000℃の間であり、最後の前記冷却モジュールから出てくる前記レールの表面温度は、300℃から650℃の間である、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の方法。
  6. 前記冷却手段によって、前記レールを0.5から70℃/秒の間の速度で冷却する、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の方法。
  7. 改善された機械的特性を有する所期のミクロ組織を得るための、高温のレールを熱処理するシステムであって、
    ・前記レールへと冷却媒体を噴霧するために操作可能な複数の冷却手段をそれぞれ含む複数の冷却モジュール(12.n)を有する能動的な冷却システム(12)と、
    ・前記冷却手段の前記噴霧を制御するための制御手段(15,16)と、
    を有するシステムにおいて、
    前記各冷却モジュールは、複数の冷却セクションを含み、
    前記各冷却セクションは、前記レールが熱処理システムの内部に位置しているときに、前記レールに対して横断する1つの平面内に位置しており、
    前記各冷却セクションは、少なくとも、
    ・前記レールの頭部の上方に位置する1つの冷却手段(N1)と、
    ・前記レールの頭部の各側方に位置する2つの冷却手段(N2,N3)と、
    ・前記レール(6)の底部の下方に位置する1つの冷却手段(N6)と
    を含み、
    前記制御手段は、前記レール内において変態したオーステナイトの量が、レール表面では50%以上となり、かつ、レールの頭部の中心部分では20%以上となるように、かつ、前記オーステナイトが高性能ベイナイト又は微細パーライトに変態するように、前記冷却手段を駆動するよう操作され、前記変態は、前記レールがまだ前記能動的な冷却システムの内部に位置している最中に生じる、
    なお、前記高性能ベイナイトの場合、レールの硬度は400〜550HBであり、前記微細パーライトの場合、レールの硬度は320〜440HBである
    ただし、前記徐冷のための各冷却手段は、前記複数の冷却モジュール(12.n)に沿って、異なる冷却速度を有する4つのフェーズ(Ib,II,III,IV)の下で個別に制御される
    ことを特徴とするシステム。
  8. 各冷却モジュールの上流に配置されており、かつ前記制御手段に接続されている、温度測定手段(T)をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項記載のシステム。
  9. 前記各温度測定手段は、前記レールの断面の各々異なる部分の温度を継続的に検出するために、前記レールの断面の周囲に設けられた複数の熱センサ(T)を含む、
    ことを特徴とする請求項記載のシステム。
  10. 前記制御手段は、前記冷却システムへと進入する前記レールに関するパラメータと、前記レールの所期の最終的な機械的特性を規定する値とを受け取るモデルを含み、
    前記モデルは、前記所期の最終的な機械的特性を得るために、前記冷却手段の駆動パラメータを供給する、
    ことを特徴とする請求項7から9のいずれか一項記載のシステム。
  11. 各冷却モジュールは、複数の冷却セクションを含み、
    前記各冷却セクションは、前記レールが前記熱処理システムの内部に位置しているときに、前記レールに対して横断する1つの平面内に位置しており、
    前記各冷却セクションは、少なくとも6つの冷却手段、すなわち、前記レールの頭部の上方に位置する1つの冷却手段(N1)と、前記レールの頭部の各側方に位置する2つの冷却手段(N2,N3)と、前記レールの腹部の各側方に位置する2つの冷却手段(N4,N5)と、前記レール(6)の底部の下方に位置する1つの冷却手段(N6)とを含む、
    ことを特徴とする請求項7から10のいずれか一項記載のシステム。
  12. 前記冷却手段は、水と空気の混合物を噴霧可能な噴霧ノズルであり、
    噴霧される前記空気の量と前記水の量とは、それぞれ別個に制御される、
    ことを特徴とする請求項7から11のいずれか一項記載のシステム。
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