JP6260872B2 - 過熱蒸気発生装置及び炊飯器 - Google Patents

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本発明は、100℃を超える蒸気(以下、過熱蒸気という)を生成する過熱蒸気発生装置、及び当該過熱蒸気発生装置を備える炊飯器に関する。
従来、この種の過熱蒸気発生装置としては、例えば、特許文献1(特開2012−176195号公報参照)に記載の装置が知られている。特許文献1には、発熱部がケース内に配置されるようにケースの側壁を貫通し、先端部が当該ケースと接触するように設けられた棒状のヒータを備える過熱蒸気発生装置が開示されている。
特許文献1の過熱蒸気発生装置によれば、ヒータの先端部がケースと接触するように設けられているので、ヒータの熱がケースに直接伝達され、ケース内の蒸気をヒータとケースの内表面の両方から加熱することができる。これにより、過熱蒸気の温度を一層高くするとともに装置の小型化を実現することができる。
特開2012−176195号公報
特許文献1の過熱蒸気発生装置では、発熱部がケース内に配置されるようにケースの側壁を貫通し、先端部が当該ケースと接触するように棒状のヒータが設けられているので、図14に示すように、ヒータとケースとの接続部など多くの接続部100が存在する。このため、全ての接続部100を接着剤やロウ付けなどにより良好にシールする必要がある。
しかしながら、ケース内で過熱蒸気を生成すると、ケース内の圧力が高くなり、その圧力により、接続部100のシールが解除されることが起こり得る。従って、特許文献1の過熱蒸気発生装置は、信頼性を向上させるという観点において、未だ改善の余地がある。
本発明の目的は、前記課題を解決することにあって、接続部の数を減らして信頼性を向上させることができる過熱蒸気発生装置及び当該装置を備える炊飯器を提供することにある。
本発明に係る過熱蒸気発生装置は、非磁性金属で構成されたパイプと、
前記パイプ内に配置された熱交換器と、
前記パイプの外周面を包囲するように配置されたコイルボビンと、
前記コイルボビンの外周面に配置された誘導加熱コイルと、
を備え、
前記誘導加熱コイルが駆動されたとき、前記パイプと前記熱交換器の両方が誘導加熱され、前記パイプ内に取り込まれた蒸気が100℃を超える過熱蒸気になるように過熱されるように構成されている。
本発明に係る過熱蒸気発生装置によれば、加熱源として誘導加熱コイルを用いているので、例えば、接続部をパイプの両端部のみとすることができる。これにより、接続部の数を減らして信頼性を向上させることができる。また、蒸気を取り込むパイプを非磁性金属で構成して、パイプと当該パイプ内に配置された熱交換器の両方を誘導加熱するようにしているので、加熱効率が低下することも抑えることができる。
本発明の実施形態に係る過熱蒸気発生装置を備える炊飯器の模式断面図である。 図1の炊飯器の蓋の一部の部品を取り外した状態を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る過熱蒸気発生装置の側面図である。 本発明の実施形態に係る過熱蒸気発生装置の平面図である。 本発明の実施形態に係る過熱蒸気発生装置の分解斜視図である。 図4のA1−A1線断面図である。 図4のB1−B1線断面図である。 図3のA2−A2線断面図である。 図4のB2−B2線断面図である。 第1の温度検知センサ及び第2の温度検知センサの検知温度の一例を示すグラフである。 オーステナイト系ステンレス製の棒材と、フェライト系ステンレス製の棒材とを誘導加熱したときの発熱分布を示すグラフである。 熱交換器の変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る過熱蒸気発生装置を電子レンジに搭載した状態を模式的に示す斜視図である。 従来の過熱蒸気発生装置の概略構成を示す断面図である。
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、非磁性金属で構成されたパイプと、
前記パイプ内に配置された熱交換器と、
前記パイプの外周面を包囲するように配置されたコイルボビンと、
前記コイルボビンの外周面に配置された誘導加熱コイルと、
を備え、
前記誘導加熱コイルが駆動されたとき、前記パイプと前記熱交換器の両方が誘導加熱され、前記パイプ内に取り込まれた蒸気が100℃を超える過熱蒸気になるように過熱される、過熱蒸気発生装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、前記パイプは、オーステナイト系ステンレスにより構成されている、第1態様に記載の過熱蒸気発生装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記熱交換器は、前記パイプと同じ非磁性金属で構成されている、第1又は2態様に記載の過熱蒸気発生装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、前記コイルボビンは、前記パイプに対して空間を空けて配置されている、第1〜3態様のいずれか1つに記載の過熱蒸気発生装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、前記誘導加熱コイルは、少なくとも2つ以上に分割して配置されている、第1〜4態様のいずれか1つに記載の過熱蒸気発生装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、前記パイプ内に取り込まれる蒸気の温度を検知する第1の温度検知装置と、
前記パイプ内で生成された過熱蒸気の温度を検知する第2の温度検知装置と、
を更に備える、第1〜5態様のいずれか1つに記載の過熱蒸気発生装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、前記熱交換器は、芯棒と、前記芯棒の外周面に螺旋状に巻き回された螺旋体とを備え、前記芯棒と前記螺旋体の少なくとも一方が、前記誘導加熱コイルの駆動により誘導加熱される、第1〜6態様のいずれか1つに記載の過熱蒸気発生装置を提供する。
本発明の第8態様によれば、第1〜7態様のいずれか1つに記載の過熱蒸気発生装置を備える炊飯器を提供する。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態によって、本発明が限定されるものではない。
《実施形態》
図1及び図2を用いて、本発明の実施形態に係る過熱蒸気発生装置を備える炊飯器の全体構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る過熱蒸気発生装置を備える炊飯器の模式断面図である。図2は、図1の炊飯器の蓋の一部の部品を取り外した状態を示めす平面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る炊飯器は、内部に鍋収納部1aが形成された略有底筒状の炊飯器本体1と、鍋収納部1aに収納され、調理物が入れられる鍋2とを備えている。炊飯器本体1の上部には、炊飯器本体1の上部開口部を開閉可能な中空構造の蓋3が取り付けられている。蓋3の内側(鍋2の開口部を覆う側)には、鍋2の上部開口部を密閉可能な略円盤状の内蓋4が着脱可能に取り付けられている。
炊飯器本体1の鍋収納部1aは、上枠1bとコイルベース1cとで構成されている。上枠1bは、収納された鍋2の側壁に対して所定の隙間が空くように配置される筒状部分1baと、筒状部分1baの上部から外方に突出し炊飯器本体1の上部開口部の内周部に嵌合するフランジ部1bbとを備えている。また、フランジ部1bbには、水タンク5を収納する水タンク収納部1bcが形成されている。
水タンク5は、蒸気を生成するための水を入れる有底筒状の容器である。水タンク収納部1bcの外周面には、水タンク5を加熱(誘導加熱)する水タンク加熱装置の一例である水タンク加熱コイル6が取り付けられている。なお、水タンク加熱コイル6に代えて、ヒータにより水タンク5を加熱するように構成されてもよい。水タンク加熱コイル6が水タンク5を加熱することにより、水タンク5内の水が沸騰して、約100℃の蒸気が生成される。また、水タンク収納部1bcの側部には開口が設けられている。当該開口部分には、水タンク5の温度を測定するための水タンク温度センサ(図示せず)が、水タンク収納部1bcに収納された水タンク5の側部に当接可能に配置されている。
コイルベース1cは、鍋2の下部の形状に対応して有底筒状に形成され、その上部が上枠1bの筒状部分1baの下端部に取り付けられている。コイルベース1cの外周面には、鍋2を加熱(誘導加熱)する鍋加熱装置の一例である鍋底加熱ユニット7が取り付けられている。鍋底加熱ユニット7は、底内加熱コイル7aと底外加熱コイル7bとで構成されている。底内加熱コイル7aは、コイルベース1cを介して鍋2の底部の中央部周囲に対向するように配置されている。底外加熱コイル7bは、コイルベース1cを介して鍋2の底部のコーナー部に対向するように配置されている。底内加熱コイル7aの下方には、底内加熱コイル7aより発生した磁束を内部に誘導して磁束の漏れを防止する複数のフェライト8が配置されている。
コイルベース1cの底部の中央部分には開口が設けられている。当該開口部分には、鍋2の温度を測定するための鍋温度センサ9が、鍋収納部1aに収納された鍋2の底部に当接可能に配置されている。鍋2の温度は鍋2内の調理物の温度と略同じであるので、鍋温度センサ9が鍋2の温度を検知することで、鍋2内の調理物の温度を知ることができる。
蓋3は、蓋3の外郭を構成する上外郭部材3aと下外郭部材3bとを備えている。また、蓋3は、ヒンジ軸3Aを備えている。ヒンジ軸3Aは、蓋3の開閉軸であり、炊飯器本体1の上枠1bに両端部を回動自在に保持されている。蓋3には、その中央部付近を蓋3の厚み方向に貫通するように貫通穴3cが設けられている。貫通穴3cの上端部は、上外郭部材3bに設けられた凹部3aaの底部に連通している。凹部3aaには、蒸気筒10が着脱自在に取り付けられている。
蓋3の内蓋4側の貫通穴3cの周囲には、環状のパッキン11が取り付けられている。パッキン11は、内蓋4が蓋3に取り付けられたときに、内蓋4に設けられた蒸気逃がし孔4aの周囲に密着するように設けられている。蒸気筒10の上壁には、蒸気逃がし孔4a及び貫通穴3cを通じて凹部3aa内に供給された鍋2内の余分な蒸気を炊飯器の外部に排出できるように、蒸気逃がし孔10aが設けられている。
内蓋4の外周部の鍋2側の面には、環状のパッキン12が取り付けられている。パッキン12は、蓋3が閉状態にあるときに鍋2のフランジ部に密着するように設けられている。
また、蓋3の内部には、鍋2内に100℃を超える過熱蒸気を投入するための過熱蒸気発生装置13が設けられている。過熱蒸気発生装置13は、ビスなどの締結部材により蓋3の下外郭部材3bに取り付けられている。過熱蒸気発生装置13は、水タンク5で発生した約100℃の蒸気を加熱して過熱蒸気を生成可能に構成されている。過熱蒸気発生装置13の構造については、後で詳細に説明する。
また、蓋3には、炊飯コース、炊飯時間などの各種情報を表示する液晶ディスプレイなどの表示部21と、白米コースや玄米コース、白米(柔らかめ)コースなどの複数の炊飯コースの中から特定の炊飯コースを選択可能な操作部(図示せず)とが設けられている。操作部は、炊飯コースの選択の他、炊飯の開始、取り消し、予約などの実行を指示できるように、炊飯開始ボタンなどの複数のボタンで構成されている。使用者は、表示部21の表示内容を参照しつつ、操作部にて特定の炊飯コースを選択し、炊飯開始を指示することができる。
炊飯器本体1の内部には、炊飯制御部22が搭載されている。炊飯制御部22は、米を炊飯するための炊飯シーケンスを複数記憶する記憶部を備えている。ここで、「炊飯シーケンス」とは、予熱、昇温、沸騰維持、蒸らしの主として4つの工程からなり、各工程を順に行うにあたって、各工程において通電時間、加熱温度、加熱時間、加熱出力等が予め決められている炊飯の手順をいう。各炊飯シーケンスは、複数の炊飯コースのいずれかにそれぞれ対応している。炊飯制御部22は、操作部にて選択された炊飯コース及び各温度センサの検知温度などに基づいて、各部及び各装置の駆動を制御し、炊飯工程を実行する。
次に、図3〜図9を参照しつつ、過熱蒸気発生装置13の構造について、より詳細に説明する。図3は、過熱蒸気発生装置13の側面図である。図4は、過熱蒸気発生装置13の平面図である。図5は、過熱蒸気発生装置13の分解斜視図である。図6は、図4のA1−A1線断面図である。図7は、図4のB1−B1線断面図である。図8は、図3のA2−A2線断面図である。図9は、図4のB2−B2線断面図である。
図5に示すように、過熱蒸気発生装置13は、パイプ31と、パイプ31内に配置された熱交換器32と、パイプ31の外周面を包囲するように配置されたコイルボビン33と、コイルボビン33の外周面に配置された誘導加熱コイル34とを備えている。
パイプ31は、誘導加熱コイル34が駆動されたときにパイプ31と熱交換器32の両方が誘導加熱されるように、例えば、オーステナイト系ステンレスなどの非磁性金属で構成されている。パイプ31と熱交換器32の両方が誘導加熱されることにより、パイプ31内に取り込まれた蒸気は、100℃を超える過熱蒸気となるように過熱される。
パイプ31の一端部には、パイプ31内に蒸気を供給する吸気パイプ35が接続されている。吸気パイプ35は、蓋3が閉状態にあるときに水タンク5内と連通し、水タンク5内で発生した蒸気をパイプ31内へ導くように設けられている。吸気パイプ35とパイプ31との接続部には、吸気パイプ抑え部材36が設けられている。図3及び図4に示すように、吸気パイプ抑え部材36がコイルボビン33の一端部に取り付けられることにより、吸気パイプ35がパイプ31から外れないように抜け止めされる。蓋3の下外郭部材3bと水タンク5との間には、図1に示すように、環状のパッキン14が取り付けられている。パッキン14は、蓋3が閉状態にあるときに水タンク5のフランジ部に密着するように設けられている。
パイプ31の他端部は、図1に示すように、鍋2内に向かうように曲げられ、内蓋4に設けられた過熱蒸気排出孔4bを通じて鍋2内と連通している。パイプ31の他端部には、図5及び図6に示すように、過熱蒸気排出用金具37が取り付けられている。パイプ31内の過熱蒸気は、過熱蒸気排出用金具37及び過熱蒸気排出孔4bを通じて鍋2内に排出される。
また、パイプ31の他端部には、図6に示すように、当該他端部及び過熱蒸気排出用金具37を覆うように環状のパッキン15が配置されている。パッキン15は、図1に示すように、蓋3が閉状態にあるときに内蓋4の過熱蒸気排出孔4bの周囲に密着するように設けられている。パッキン15は、外周部をパイプ抑え部材38に保持されている。パイプ抑え部材38は、コイルボビン33の他端部に取り付けられている。パイプ抑え部材38の外周面には、Oリング39が嵌合している。このOリング39により、パッキン15がパイプ抑え部材38及びパイプ31と密着されている。
熱交換器32は、図5及び図6に示すように、芯棒32aと、芯棒32aの外周面に螺旋状に巻き回された螺旋体32bとを備えている。芯棒32aと螺旋体32bの少なくとも一方は、誘導加熱コイル34の駆動により誘導加熱されるように、金属で構成されている。芯棒32aは、パイプ31内においてパイプ31の中心軸と同軸に配置されている。なお、図6において、芯棒32a及び螺旋体32bについては、側面図で示している。
また、パイプ31には、図6に示すように、熱交換器32の両端部近傍にカシメ部31aが設けられている。これらのカシメ部31aにより、熱交換器32の移動が規制されている。過熱蒸気排出側のカシメ部31aには、図8及び図9に示すように、パイプ31内で生成された過熱蒸気の温度を検知する第1の温度検知装置41が当接している。一方、蒸気取り込み側のカシメ部31aには、パイプ31内に取り込まれた蒸気の温度を検知する第2の温度検知装置42(図4及び図5参照)が当接している。
コイルボビン33は、樹脂などの絶縁部材で構成されている。コイルボビン33は、図6及び図7に示すように、パイプ31に対して空間を空けて設けられている。これにより、パイプ31が誘導加熱されて発熱した場合でも、その熱によりコイルボビン33が溶融することが抑えることができる。また、このとき、コイルボビン33とパイプ31との間に断熱材を配置する必要性も無くすことができる。
誘導加熱コイル34は、コイルボビン33の外周面に少なくとも2つ以上(本実施形態においては2つ)に分割して配置されている。誘導加熱コイル34は、通常、中央部分の加熱力が最も高く、中央部分から離れる距離が長くなるほど加熱力が低下するという性質を有している。誘導加熱コイル34を2つ以上に分割して配置することで、当該分割された誘導加熱コイルの中央部分から両端部までの距離を短くすることができる。例えば、誘導加熱コイル34の長さ50mmである場合、当該誘導加熱コイル34の中央部分から両端部までの距離は25mmとなる。これに対して、誘導加熱コイル34を2つに分割した場合、当該分割した誘導加熱コイルの中央部分から両端部までの距離は12.5mmとなる。これにより、誘導加熱コイル34による加熱力の低下を抑えることができ、誘導加熱コイル34による平均加熱力を向上させることができる。
本実施形態に係る過熱蒸気発生装置によれば、加熱源として誘導加熱コイル34を用いているので、例えば、接続部をパイプ31の両端部のみとすることができる。これにより、接続部の数を減らして信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る過熱蒸気発生装置によれば、蒸気を取り込むパイプ31を非磁性金属で構成して、パイプ31と当該パイプ31内に配置された熱交換器32の両方を誘導加熱するようにしているので、加熱効率が低下することも抑えることができる。
なお、特許文献1の過熱蒸気発生装置のように、加熱源としてヒータを用いた場合には、ヒータ自体の大きさが大きいため、装置も大きくなる。このため、熱容量が大きくなるので、予熱に要する時間が長くなる。また、放熱量が大きくなるため、加熱効率が低くなるとともに、ケースの周辺部品に悪影響を与えないように断熱性能を高くする必要がある。
これに対して、本実施形態に係る過熱蒸気発生装置によれば、加熱源として誘導加熱コイル34を用いているので、特許文献1のケースよりも、パイプ31及び熱交換器32の大きさを小さくすることができる。これにより、予熱に要する時間を短くするとともに、加熱効率を向上させることができる。また、放熱量が小さくなるので、断熱性能もより低くすることができる。また、蒸気は、特許文献1のケース内を流れる場合に比べてより直径の小さいパイプ31内を流れることになるので、より均一に加熱される。従って、加熱効率を一層向上させることができる。
また、本実施形態に係る過熱蒸気発生装置によれば、100℃の蒸気の生成を過熱蒸気発生装置13とは別の装置で行うようにしている。これにより、過熱蒸気発生装置13のパイプ31内には水を供給する必要がないので、パイプ31内に水垢が付着して加熱効率が低下することも抑えることができる。
また、本実施形態に係る過熱蒸気発生装置によれば、芯棒32aと螺旋体32bとで熱交換器32を構成し、蒸気が螺旋体32bに沿って流れるようにしている。すなわち、熱交換器32の長さに比して蒸気が流れる流路を長くして、蒸気と熱源(芯棒32a及び螺旋体32bの少なくとも一方)との接触面積を大きくしている。これにより、蒸気の加熱効率を一層向上させるとともに、熱交換器32を小型化することも可能になる。
また、本実施形態に係る過熱蒸気発生装置によれば、パイプ31内に取り込まれる蒸気の温度を検知する第1の温度検知装置41と、パイプ31内で生成された過熱蒸気の温度を検知する第2の温度検知装置42とを備えている。これにより、第1の温度検知装置41と第2の温度検知装置42との検知温度に基づいて誘導加熱コイル34の駆動を制御することで、過熱蒸気の温度を微細にコントロールすることができる。その結果、調理コースに応じて最適な温度の過熱蒸気を生成することができる。なお、通常、1gの蒸気を100℃から200℃に上昇させるのに必要な熱量は、1gの蒸気を生成するのに必要な熱量の100分の1以下であることが知られている。このため、1つの温度検知装置で100℃を超える過熱蒸気の温度を微細にコントロールするのは相当困難である。
また、例えば、パイプ31を150℃まで加熱した後、パイプ31内に蒸気が取り込まれると、当該蒸気を取り込む水タンク5側の部分の温度が急激に低下する一方、過熱蒸気を排出する過熱蒸気排出用金具37側の部分の温度が急激に上昇する。従って、図10に示すように、第1の温度検知装置41の検知温度は急激が上昇し、第2の温度検知装置42の検知温度は急激に低下する。ここで、本過熱蒸気発生装置13が例えば圧力式炊飯器に搭載される場合には、鍋2内で発生した蒸気が熱交換器32の過熱蒸気排出用金具37側の部分からパイプ31内に流入して水タンク5側へと流れること、すなわち蒸気の逆流が生じることが起こり得る。この場合、熱交換器32の過熱蒸気排出用金具37側の部分の温度が急激に低下する一方、熱交換器32の水タンク5側の部分の温度が急激に上昇する。このとき、第1の温度検知装置41の検知温度は急激に低下し、第2の温度検知装置42の検知温度は急激に上昇する。本実施形態に係る過熱蒸気発生装置によれば、第1の温度検知装置41と第2の温度検知装置42とを備えているので、それらの検知温度の変化を見ることにより、熱交換器32内で蒸気の逆流が生じているか否かを検知することができる。
なお、パイプ31としては、オーステナイト系ステンレスにより構成されるパイプを用いることが好ましい。その理由について、図11を用いて説明する。図11は、直径6mmのオーステナイト系ステンレスであるSUS304製の棒材と、直径6mmのフェライト系ステンレスであるSUS430製の棒材とを誘導加熱したときの発熱分布を示すグラフである。図11に示すグラフにおいて、縦軸は発熱分布の割合を示し、横軸は各棒材の外表面からの距離を示している。各棒材の外表面から距離が3mmの位置は、各棒材の中心である。
図11より、フェライト系ステンレス製の棒材では、外表面からの距離が0mm〜0.5mmである表層部分に発熱が集中し、外表面からの距離が0.5mm〜3.0mmである中心部分ではほとんど発熱しないことが分かる。従って、パイプ31としてフェライト系ステンレスにより構成されるパイプを用いた場合には、当該パイプの外表面の温度が高くなり、放熱量が大きくなる。また、パイプの厚さを例えば0.5mmとした場合には、当該パイプの内表面の温度がほとんど上昇しないので、パイプ内に取り込まれた蒸気をパイプの内表面で加熱することが困難になる。また、この場合、磁束が熱交換器32まで到達せず、熱交換器32が誘導加熱されないことが起こり得る。従って、パイプ31の厚さを薄くする必要性が生じ、パイプ31の強度が低下することになる。
これに対して、図11より、オーステナイト系ステンレス製の棒材では、外表面からの距離が0mm〜約2.0mmまでの幅広い部分で発熱していることが分かる。従って、パイプ31としてオーステナイト系ステンレスにより構成されるパイプを用いた場合には、当該パイプの外表面の温度が低くなり、放熱量を小さくすることができる。また、パイプの厚さを例えば1.5mmとした場合でも、当該パイプの内表面の温度が上昇するので、パイプ内に取り込まれた蒸気をパイプの内表面で加熱することができる。また、磁束を熱交換器32まで到達させて、熱交換器32をより確実に誘導加熱させることができる。その結果、パイプ31の厚さを厚くして、パイプ31の強度を十分に確保することができる。
なお、熱交換器32をパイプ31と異なる非磁性金属で構成した場合には、電位差腐食が発生し、耐久性が低下するおそれがある。このため、熱交換器32は、パイプ31と同じ非磁性金属(例えば、オーステナイト系ステンレス:SUS304)で構成されることが好ましい。これにより、電位差腐食の発生を抑えて、耐久性の低下を抑えることができる。
なお、パイプ31を非金属であるセラミックで構成した場合には、パイプ31の外表面の温度が低くなり、放熱量を小さくすることができる。また、磁束を熱交換器32まで到達させて、熱交換器32をより確実に誘導加熱させることができる。しかしながら、この場合、パイプ31の内表面で蒸気を加熱することができない。また、セラミック製のパイプは、複雑な形状に形成することができない。
これに対して、オーステナイト系ステンレスなどの非磁性金属製のパイプは、比較的自由な形状に形成することができる。従って、本実施形態に係る過熱蒸気発生装置のように、パイプ31を曲げることで、熱交換器32をより内蓋4の過熱蒸気排出孔4bの近傍に配置することができる。その結果、例えば、熱交換器32により生成された過熱蒸気が過熱蒸気排出孔4bから排出されるまでの間に温度低下するようなことを抑えることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、前記では、パイプ31は、オーステナイト系ステンレスなどの非磁性金属のみで構成されるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、パイプ31は、ガラス管などの非金属の母材の内表面にアルミニウムやチタンなどの非磁性金属の薄膜を蒸着したものであってもよい。
また、前記では、熱交換器32が芯棒32aと螺旋体32bとで構成されるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図12に示すように、熱交換器32は、複数の管で構成されるハニカム構造体32Aであってもよい。また、熱交換器32は、多数の気孔を有する発泡金属体であってもよい。すなわち、熱交換器32は、誘導加熱コイル34により誘導加熱可能なものであればよい。
また、過熱蒸気発生装置13は、炊飯器に搭載されるものとしたが、本発明はこれに限定されない。過熱蒸気発生装置13は、過熱蒸気を用いて調理物を調理する他の装置、例えば図13に示すような電子レンジにも用いることができる。
本発明に係る過熱蒸気発生装置は、接続部の数を減らして信頼性を向上させることができるので、炊飯器のみならず、過熱蒸気を用いて調理物を調理する他の装置(例えば、電子レンジ)にも有用である。
1 炊飯器本体
1a 鍋収納部
2 鍋
3 蓋
3A ヒンジ軸
4 内蓋
5 水タンク
6 水タンク加熱コイル(水タンク加熱装置)
7 鍋底加熱ユニット(鍋加熱装置)
8 フェライト
9 鍋温度センサ(鍋温度検知部)
10 蒸気筒
11,12,14,15 パッキン
13 過熱蒸気発生装置
21 表示部
22 炊飯制御部
31 パイプ
32 熱交換器
32a 芯棒
32b 螺旋体
33 コイルボビン
34 誘導加熱コイル
35 吸気パイプ
36 吸気パイプ抑え部材
37 過熱蒸気排出用金具
38 パイプ抑え部材
39 Oリング
41 第1の温度検知装置
42 第2の温度検知装置

Claims (7)

  1. 非磁性金属で構成されたパイプと、
    前記パイプ内に配置された熱交換器と、
    前記パイプの外周面を包囲するように配置されたコイルボビンと、
    前記コイルボビンの外周面に配置された誘導加熱コイルと、
    を備え、
    前記誘導加熱コイルが駆動されたとき、前記パイプと前記熱交換器の両方が誘導加熱され、前記パイプ内に取り込まれた蒸気が100℃を超える過熱蒸気になるように過熱されるとともに、
    前記熱交換器は、前記パイプと同じ非磁性金属で構成されている、過熱蒸気発生装置。
  2. 前記パイプは、オーステナイト系ステンレスにより構成されている、請求項1に記載の過熱蒸気発生装置。
  3. 前記コイルボビンは、前記パイプに対して空間を空けて配置されている、請求項1又は2に記載の過熱蒸気発生装置。
  4. 前記誘導加熱コイルは、少なくとも2つ以上に分割して配置されている、請求項1〜のいずれか1つに記載の過熱蒸気発生装置。
  5. 前記パイプ内に取り込まれる蒸気の温度を検知する第1の温度検知装置と、
    前記パイプ内で生成された過熱蒸気の温度を検知する第2の温度検知装置と、
    を更に備える、請求項1〜のいずれか1つに記載の過熱蒸気発生装置。
  6. 前記熱交換器は、芯棒と、前記芯棒の外周面に螺旋状に巻き回された螺旋体とを備え、前記芯棒と前記螺旋体の少なくとも一方が、前記誘導加熱コイルの駆動により誘導加熱される、請求項1〜のいずれか1つに記載の過熱蒸気発生装置。
  7. 請求項1〜のいずれか1つに記載の過熱蒸気発生装置を備える炊飯器。
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