JP2016214789A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器 Download PDF

Info

Publication number
JP2016214789A
JP2016214789A JP2015106679A JP2015106679A JP2016214789A JP 2016214789 A JP2016214789 A JP 2016214789A JP 2015106679 A JP2015106679 A JP 2015106679A JP 2015106679 A JP2015106679 A JP 2015106679A JP 2016214789 A JP2016214789 A JP 2016214789A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner pot
rice
lid
heating
flange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015106679A
Other languages
English (en)
Inventor
秀行 黒崎
Hideyuki Kurosaki
秀行 黒崎
一也 三宅
Kazuya Miyake
一也 三宅
一宏 関川
Kazuhiro Sekikawa
一宏 関川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Home Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Home Technology Corp filed Critical Toshiba Home Technology Corp
Priority to JP2015106679A priority Critical patent/JP2016214789A/ja
Publication of JP2016214789A publication Critical patent/JP2016214789A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】炊飯加熱効果が高く、炊きむらの少ないおいしいご飯が得られる炊飯器を提供する。【解決手段】フランジ部13を外周面に有する内鍋11を有し、内鍋11に設けられ、加熱コイル21を介して電磁誘導加熱される発熱体18と、前記フランジ部13に設けられ、加熱コイル21Aを介して電磁誘導加熱される発熱体18Aとで前記内鍋11を加熱する。内鍋11の上端外周にではなく外側面にフランジ部13を延出させて、内鍋11の上端面をパッキン当接部48とすることにより、フランジ部13に発熱体18Aを設けて、加熱コイル21Aでフランジ部13を有効に電磁誘導加熱することが可能になる。そのため、内鍋11の底部だけでなくフランジ部13に対して素早く高い電磁誘導による発熱が可能になる。【選択図】図1

Description

本発明は、外側面にフランジ部を設けた羽釜形状の内鍋によって、かまど炊きの加熱構造を再現する炊飯器に関する。
従来の炊飯器は、米や水などの被炊飯物を収容する内鍋の上端外周にフランジ部を設けたものが知られている。このフランジ部はパッキン当接部として、蓋体を閉じた時に蓋体下面に備えた蓋パッキンに接触するようになっている(特許文献1を参照)。また、電熱式ヒータを含むフランジヒータで内鍋のフランジ部を加熱し、蓋体と本体との隙間からの外気の侵入による冷えを防ぐ構成も知られている(特許文献2を参照)。
特開2011−217943号公報 特開2013−81663号公報
しかし、従来の炊飯器では次のような問題点がある。
従来のフランジ部は内鍋の最上部に設けられ、蓋体を閉じた時に、蓋体の下面に設けたパッキンに接触するパッキン当接部として機能させているため、フランジ部を有効に加熱することができない。また、フランジ部をフランジヒータで温めるものでは、内鍋の発熱する速度が鈍く、高温に発熱しない。したがって、炊飯加熱効果が低く炊きむらが発生しやすいという問題があった。
本発明の目的は、炊飯加熱効果が高く、炊きむらの少ないおいしいご飯が得られる炊飯器を提供する。
請求項1の発明は、フランジ部を外側面に延出させた内鍋と、被炊飯物を入れた前記内鍋に対して、炊飯を行なう炊飯加熱部と、を備え、前記炊飯加熱部は、前記フランジ部に設けられる発熱体と、前記発熱体を電磁誘導加熱する加熱コイルと、を備えた炊飯器を提供する。
請求項1の発明では、内鍋の上端外周にではなく外側面にフランジ部を延出させて、内鍋の上端面をパッキン当接部とすることにより、フランジ部に発熱体を設けて、加熱コイルでフランジ部を有効に電磁誘導加熱することが可能になる。そのため、内鍋の底部だけでなくフランジ部に対して素早く高い電磁誘導による発熱が可能となり、炊飯加熱効果が高く、炊きむらの少ないおいしいご飯が提供できる。
本発明の第一実施形態における炊飯器の縦断面図である。 同上、フランジ部とその周辺の要部縦断面図である。 同上、内鍋の要部縦断面図である。 本発明の第二実施形態における炊飯器の要部の縦断面図である。 同上、別な変形例を示す内鍋の要部の縦断面図である。 同上、さらに別な変形例を示す内鍋の要部の縦断面図である。
以下、本発明の炊飯器に係る好ましい幾つかの実施形態について、添付図面を参照しながら詳しく説明する。
本発明の第一実施形態について、炊飯器全体の構成を図1および図2に基づいて説明すると、1は有底状の本体、2は本体1の上面開口を開閉自在に覆う蓋体で、何れも樹脂製の本体1と蓋体2により、炊飯器の外郭が形成される。本体1の上部後方には蓋体2との連結部となるヒンジ部3が設けられており、蓋体2の前部側面に設けたフックボタン4を押動操作することで、蓋体2と本体1との係合が解除され、蓋体2がヒンジ部3の軸5を回転中心として自動的に開く構成となっている。
本体1には、有底筒状で非磁性材料などからなる鍋収容体6が形成され、この鍋収容体6には、米や水などの被炊飯物を収容する有底筒状の内鍋11が着脱自在に設けられる。内鍋11は、その内側面がR状に湾曲し、且つ上端開口よりも中央胴部が広い面積を有するいわゆる上すぼみ形状の筒状体12と、筒状体12の外側面より水平状に外方へ延出させた円環状のフランジ部13と、により形成される。
前記フランジ部13は、内鍋11を本体1に支える支持部として、鍋収容体6に内鍋11を収容したときに鍋収容体6の上面に載置され、鍋収容体6と内鍋11との間に隙間を形成した状態で、内鍋11が鍋収容体6に吊設される。また前記フランジ部13は、内鍋11を鍋収容体6から着脱して移動する際に、内鍋11を手で持つことができるような把手部として設けられる。図1には、炊飯器の仕様として炊飯時に内鍋11に収容できる最大の水量を、最大炊飯時の水の高さHmaxとして示しているが、本実施形態のフランジ部13は、内鍋11の最上部にではなく、最大炊飯時の水の高さHmaxに位置して、内鍋11の胴部に設けられている。これにより、内鍋11の外側面に延出したフランジ部13は、最大炊飯時の水の高さHmaxの目安とすることができる。また、内鍋11を本体1に装着した状態では、フランジ部13よりも下方にある筒状体12の椀部15が、本体1の鍋収容体6に収容され、フランジ部13よりも上方にある筒状体12の突出部16が、鍋収容体6の上方に突出する。これにより内鍋11は全体として、床面などに載置可能な底壁部の外周縁から周側壁部を立ち上げてなる椀部15と、周側壁部の上周縁から内鍋11の上端に至る突出部16と、椀部15と突出部16との境界外面より外周方向に延設する円環フランジ状のフランジ部13とにより構成され、特に前記突出部16の上端部をすぼめて周側壁部の側面に丸みを持たせることで、被炊飯物に対して強い熱対流を起こし、熱を素早く中心まで伝え、内鍋11全体を高温に維持できる羽釜形状に形成される。
内鍋11は、熱伝導性の良いアルミニウムを主材料とした母材17の外面に、フェライト系ステンレスなどの磁性金属材料からなる発熱体18を接合して構成される。この内鍋11の発熱体18を電磁誘導加熱するために、前記本体1の内部に内鍋加熱手段としての加熱コイル21が配設される。この加熱コイル21は内鍋11のフランジ部13よりも下方に設けられた発熱体18に対向して、導体であるリッツ線を螺旋状に巻回して構成され、鍋収容体6の外面底部と外面下側部にそれぞれ配置される。これにより、前記加熱コイル21に高周波電流を供給すると、加熱コイル21から発生する交番磁界によって内鍋11の発熱体18が発熱し、炊飯時や保温時に内鍋11ひいては内鍋11内の被炊飯物が加熱される。
同様に、前記内鍋11の前記フランジ部13の下面に、フェライト系ステンレスなどの磁性金属材料からなる発熱体18Aが接合されており、前記発熱体18Aを電磁誘導加熱するために、本体1の内部に内鍋加熱手段としての加熱コイル21Aが配設される。前記加熱コイル21Aは、内鍋11を鍋収容体6に装着したときに、発熱体18Aに対向するように、鍋収容体6の上面部に設けられる。加熱コイル21Aは、導体であるリッツ線をフランジ部13に沿って巻回して構成される。
このようにして、鍋11の外面に設けた発熱体18,18Aと、これらの発熱体18,18Aを電磁誘導加熱する加熱コイル21,21Aにより、被炊飯物を入れた内鍋11に対して、炊飯を行なう炊飯加熱部を構成する。
鍋収容体6の底部中央に設けた開口部には、内鍋11の椀部15の外面底部と弾発的に接触するように、内鍋温度検出手段としての内鍋温度センサ22が配置される。内鍋温度センサ22は、内鍋11の温度を検知するもので、前記加熱コイル21,21Aによる内鍋11の加熱温度を主に温度管理する構成となっている。
前記蓋体2の上面には、蓋開操作体としてのフックボタン4の他に、表示部や操作部を含むパネルとしての操作パネル24や、被炊飯物への加熱に伴い内鍋11内部で発生した蒸気を、炊飯器の外部に放出するための蒸気排口たる蒸気口25などがそれぞれ配設される。また、蓋体2の下側には、蓋体2の下部部材としての内蓋組立体26が配設される。内蓋組立体26は、内鍋11の上方開口部とほぼ同径の円盤状を有する金属材料からなる内蓋27と、内鍋11と内蓋27との間をシールするために、当該内蓋27の外周に設けられる弾性部材としての蓋パッキン28と、蓋パッキン28を内蓋27の外側全周に装着するための内蓋リング29と、内鍋11の内圧力を調整する調圧部30を備えている。環状に形成された蓋パッキン28は、蓋体2を閉じた蓋閉時に、フランジ部13よりも上方に延出させた突出部16の上部端面に密着当接し、内鍋11と内蓋体27との間の隙間を塞ぎ、内鍋11から発生する蒸気を密閉する。また、蒸気口25と調圧部30は蓋体2の内部で連通しており、これらの蒸気口25や調圧部30により、内鍋11内で発生した蒸気を蒸気口25から外部へ放出する蒸気排出機構が形成される。
調圧部30は、内鍋11の内部と蒸気口25との間の蒸気通路31を開閉する調圧弁32が設けられる。この調圧弁32はボール状で、蓋体2の内部に設けたソレノイド33と連動し、内鍋11内の蒸気を外部へ放出する場合には蒸気通路31を開放し、内鍋11内を加圧または減圧状態にする場合には蒸気通路31を閉塞するように、ソレノイド33が調圧弁32を転動させる。そして加圧時には、加熱コイル21,21Aへの高周波通電により発熱体21,21Aを介して内鍋11内の被炊飯物が加熱され、内鍋11の内圧が所定値に達すると、調圧弁32の自重に抗して蒸気通路31を開放することで、内鍋11内の圧力を大気圧以上に維持する構成となっている。
35は、蓋体2を本体1に閉じた状態で、内鍋11内を通常の大気圧よりも低くするために設けた減圧手段である。この減圧手段35は、蓋体2の後部に設けた減圧駆動源としての減圧ポンプ36の他に、何れも図示しないが、蓋体2の内部において、減圧ポンプ36と内鍋11の内部との間を連通する管状の経路や、その経路を開閉する電磁弁を備えて構成される。減圧ポンプ36は、蓋体2にではなく本体1の内部に設けてもよく、またその個数も1個に限定されない。
そして本実施形態では、内鍋11を鍋収容体6に収容し、蓋体2を閉じた状態から減圧ポンプ36を起動させると、電磁弁により経路を開放して、内鍋11内部の空気が経路および減圧ポンプ36を通って本体1の外部に排出され、密閉した内鍋11内部の圧力が低下する。また、内鍋11内部の圧力が常圧である大気圧よりも一定値下がった場合には、減圧ポンプ36の動作を停止し、電磁弁により経路を閉塞して、内鍋11内部を減圧状態に保っている。さらに、内鍋11内部を減圧状態から大気圧に戻す場合には、減圧ポンプ36の動作を停止し、電磁弁により経路を開放する。つまり、本実施形態における減圧手段35は、内鍋11内部を減圧状態から常圧に戻す圧力戻し手段としての構成を兼用している。
蓋体2の下面側には、本体1に対して蓋体2を閉じた時に、内鍋11のフランジ部13と突出部16を覆う凹部41が形成される。この凹部41の上面には、金属製の放熱板42が設けられる。また、凹部41の側面前方には、蓋体2に対して可動する内蓋押え43が設けられ、凹部41の側面後方には、凹状の案内部44が形成される。これにより、蓋体2を開けた状態で、内蓋リング29の一側に形成した凸片45を案内部44に差し込み、内蓋リング29の他側に形成した摘み46を、内蓋押え43に押し込んで係止ロックさせることにより、放熱板42に内蓋27を近接対向させた状態で、内蓋27を含む内蓋組立体26が蓋体2の下面に装着される。また、そこから内蓋押え43を手で押しながら摘み46を手前に引くことで、内蓋押え43と摘み46とのロック状態が解除され、内蓋組立体26を蓋体2の下面から簡単に離脱させることができる。
本実施形態では、内鍋11を鍋収容体6に収容し、ヒンジ部3の軸5を中心として本体1に対し蓋体2を閉じると、蓋体2の凹部41に装着された内蓋組立体26の蓋パッキン28が、内鍋11のフランジ部13にではなく、フランジ部13よりも上方に延出させた突出部16の上部端面に密着当接する。つまり、内鍋11の突出部16の上部端面は、蓋体2を閉じた時に蓋パッキン28に当接するパッキン当接部48として設けられている。また本実施形態では、蓋体2の凹部41が内鍋11の突出部16全体を覆っている関係で、本体1と蓋体2との境界となる隙間49は、蓋パッキン28と内鍋11との接触部近傍にではなく、内鍋11の胴部近傍に位置している。
図1に示すように、蓋体2を閉じたときに、フランジ部13の上部に位置する突出部16を蓋体2の凹部41に収容した状態で、突出部16と内蓋27と内鍋11に収容した被炊飯物とに囲まれた沸騰空間部51が形成される。この沸騰空間部51は、炊飯時に被炊飯物となる水が温度上昇した時に、内鍋11の内部で連続沸騰を可能にする沸騰空間に相当し、最大炊飯時の水の高さHにまで被炊飯物が入れられた状態でも、フランジ部13よりも上方の内蓋27に至る部分に沸騰空間部51が広く確保される。
本実施形態では、内鍋11への加熱を行なう内鍋加熱手段として、前述した加熱コイル21,21Aの他に、蓋体2に設けた加熱手段52を備える。前記加熱手段52は沸騰空間部51を加熱するために、内鍋11の突出部16の外面に対向して、凹部41の内側面に配設され、加熱コイル21Aは前記フランジ部13を加熱するために、本体1の内部に前記発熱体18Aに対向して配置される。前記加熱手段52はヒータ線を用いて構成されるが、他の加熱源を用いてもよい。また図示しないが、蓋体2の内部には、内蓋27を加熱する蓋加熱手段としての蓋ヒータと、蓋ヒータによる内蓋27の温度管理を行なうためのサーミスタ式の蓋温度センサがそれぞれ設けられる。
本体1の内部後方には、マイクロコンピュータ(マイコン)などを基板に搭載して構成される図示しない制御手段55が設けられている。制御手段55は、内鍋温度センサ22や蓋温度センサからの各温度検知信号と、操作部からの操作信号を受けて、炊飯時および保温時に内鍋11を加熱する加熱コイル21,21Aや加熱手段52と、蓋体2を加熱する蓋ヒータを各々制御すると共に、前述したソレノイド33や、減圧ポンプ36や、電磁弁の動作を各々制御し、さらには表示部の表示を制御するものである。特に本実施形態の制御手段55は、内鍋温度センサ22の検知温度に基いて主に加熱コイル21,21Aを制御して内鍋11の底部を温度管理し、蓋温度センサの検知温度に基いて主に蓋ヒータを制御して、内蓋27を温度管理するようになっている。
制御手段55は、記憶手段(図示せず)に記憶されたプログラムの制御シーケンス上の機能として、操作部からの炊飯開始の指示を受けて、内鍋11に投入した米の吸水を促進させるひたしと、被炊飯物の温度を短時間に沸騰まで上昇させる加熱と、被炊飯物の沸騰状態を継続させる沸騰継続と、被炊飯物をドライアップ状態のご飯に炊き上げる炊き上げと、ご飯を焦がさない程度の高温に維持するむらしの各行程を順に実行して、内釜6内部の被炊飯物に対する加熱を制御する炊飯制御手段と、内鍋11内部のご飯を所定の保温温度に保つように制御する保温制御手段をそれぞれ備えている。
次に、内鍋11の詳細な構成を図3に基づいて説明する。内鍋11のフランジ部13は、前述した支持部と把手部としての機能を実現するために、内鍋11の重量を約1.5kgとし、米と水を入れた内鍋11の最大重量を約3.5kgに規定している。また、内鍋11の材質はアルミニウムで、鍛造製法により製造される。図3に示すように、フランジ部13の寸法は、内鍋11を鍋収容体6から取出す際などの使用性を考慮して、根元から先端までの幅d1を約16mmとし、先端部はフランジ部13からの放熱を抑える目的で表面積を減らすために、その厚さt1を3.5mmとしている。一方、フランジ部13として強度の必要な根元部の厚さt2は、先端部の厚さt1よりも厚く6.5mmとし、応力のかかる根本付け根部は丸みを持たせ、半径R1=2.5mmで補強している。
そして、フランジ部13の下面全周には加熱コイル21Aによって電磁誘導加熱される発熱体18Aが設けられている。この発熱体18Aはフランジ部13の上面に設けてもよく、内部に設けてもよい。
次に、上記構成についてその作用を説明する。炊飯を行なうには、本体1に対して蓋体2を開けた状態で、被炊飯物となる米や水を入れた内鍋11を鍋収容体6に装着し、蓋体2を再び閉じる。そして、操作パネル24の操作部をタッチ操作して、炊飯開始を指示すると、制御手段55は、炊飯制御手段によるひたしからむらしに至る一連の炊飯行程と、その後の保温制御手段による保温行程を順に実行するために、加熱コイル21,21Aや加熱手段52の他に、蓋ヒータや、ソレノイド33や、減圧ポンプ36や、電磁弁の動作を各々制御し、さらには操作パネル24を構成する表示部の表示を制御する。
特に炊飯時には、ひたしの後に被炊飯物の温度を短時間に沸騰まで上昇させる強加熱が行われ、炊飯加熱部となる加熱コイル21,21Aからの交番磁界により、内鍋11の母材17の外面に設けられた発熱体18および前記フランジ部13に設けられた発熱体18Aがそれぞれ発熱して、内鍋11内の被炊飯物が素早くかつ強く連続的に加熱される。
さらに本実施形態の内鍋11は、蓋閉時にフランジ部13が蓋パッキン28と非接触な状態で本体1の鍋収容体6に収容されるため、蓋パッキン28に対する熱影響を考慮することなく、加熱コイル21Aからの交番磁界により発熱体18Aを含むフランジ部13を有効に加熱して、内鍋11に収容した被炊飯物への炊飯加熱効果を高めることができる。しかも、フランジ部13は本体1と蓋体2との間の隙間49に位置しており、隙間49から侵入する冷気が鍋11の側面に達するのを、フランジ部13への加熱で効果的に解消することができる。
また、少なくとも炊飯のむらし中や保温時に、加熱ヒータ21Aを通電してフランジ部13を加熱することもできる。これにより、フランジ部13の近傍において、内鍋11の内側面で冷えて結露した水が、内鍋11の内面を伝ってご飯に流れ落ちる不具合を防止できる。
さらに、加熱手段52と加熱ヒータ21Aは、所定期間内で同時または交互に、あるいは何れか一方だけを通電させてもよく、これにより、沸騰空間部51を加熱することで、沸騰空間部51内での結露の発生を抑制する。これにより、沸騰空間部51内で冷えて結露した水が、内鍋11の内面を伝ってご飯に流れ落ちる不具合を防止できる。
本実施形態では内鍋11の内部でフランジ部13よりも上方の内蓋27に至る範囲に広い沸騰空間部51が設けられているので、この沸騰空間部51で被炊飯物の連続沸騰が可能となり、米の周囲から溶出する大量のおねばを沸騰空間部51に引き出すことが可能となる。また、内鍋11の内部は沸騰時に圧力が上昇するが、フランジ部13よりも上方に広く確保された沸騰空間部51によって、うまみ成分となるおねばが内蓋27に設けた調圧部30を通して蒸気口25へ放出するのを抑制し、丸みを帯びた内鍋11の内面形状と相俟って、結果的に内鍋11の内部で炊き上がるご飯の周囲へ、米のうまみ成分を効率的に付着させることができる。さらに、炊飯時に強加熱で沸騰させた後、沸騰を継続させる加熱を行なったときに、おねばが蒸気口25から出てふきこぼれる問題も、前述の広い沸騰空間部51により軽減できる。
以上のように、本実施形態における炊飯器は、本体1と、本体1に対して開閉可能に設けられる蓋体2と、蓋体2を開けたときに、本体1の上部に載せられるフランジ部13を外側面に延出させた内鍋11と、フランジ部13の下部を形成する椀部15を、本体1内の鍋収容部である鍋収容体6に収容して、米や水の被炊飯物を入れた内鍋11に対して、炊飯加熱を行なう炊飯加熱部として、フランジ部13の下面に設けられる発熱体18Aと、当該発熱体18Aを電磁誘導加熱する加熱コイル21Aと、を備えている。
この場合、内鍋11の上端外周にではなく外側面にフランジ部13を延出させて、内鍋11の上端面をパッキン当接部48とすることにより、フランジ部13に発熱体18Aを設けて、加熱コイル21Aでフランジ部13を有効に電磁誘導加熱することが可能になる。そのため、内鍋11の底部だけでなくフランジ部13に対して素早く高い電磁誘導による発熱が可能となり、炊飯器として炊飯加熱効果が高く、炊きむらの少ないおいしいご飯が提供できる。
その他に本実施形態では、炊飯加熱部としての発熱体18,18Aや加熱コイル21,21Aと、蓋体2を閉じたときに、フランジ部13の上部を形成する突出部16を蓋体2内の凹部41に収容した状態で、炊飯時に内鍋11の内部で沸騰空間が形成される沸騰空間部51とを設けている。
この場合、炊飯加熱部となる加熱コイル21,21Aは、本体1内の鍋収容体6に椀部15を収容した内鍋11に対して炊飯加熱を行なうが、被炊飯物の沸騰時に沸騰空間部51内で圧力が上昇するので、被炊飯物となる米の周囲から溶出するおねばが、蓋体2に設けた蒸気口25へ放出するのを抑制できると共に、内鍋11内でご飯の周囲にうまみ成分を効率的に付着させ、炊飯を行なうことができる。また、沸騰空間部51を設けることで、炊飯時に強加熱で被炊飯物を沸騰させ、その後で沸騰を継続させたときに、おねばが蒸気口25から炊飯器の外部に放出して吹きこぼれになる問題を軽減できる。
本実施形態における炊飯器は、有底筒状の内鍋11の外側へ、水平状に外方へ延出させたフランジ部13を設け、このフランジ部13を本体1の上部へ載置するものであって、フランジ部13よりも上方に延出させた筒状体12の上部端面を、内鍋11のパッキン当接部48として形成し、蓋体11の下面に備えたパッキンとしての蓋パッキン28を、パッキン当接部48に接触させる構成を有している。
この場合、内鍋11に設けたフランジ部にパッキンを当接させるのではなく、フランジ部13よりも上方に延出させた筒状体12の上部端面に蓋パッキン28を当接させることで、フランジ部13に発熱体21Aを設けてフランジ部13を介して内鍋11を効果的に加熱することができ、また内鍋11の外側面に設けたフランジ部13から上方の内鍋11の部分である筒状体12の突出部16を、蓋体2で覆う構成にすることができる。また、筒状体12の上部端面を内鍋11のパッキン当接部48とすることで、フランジ部13が内蓋2の最上部に位置しない場合であっても、蓋パッキン28を内鍋のパッキン当接部46に接触させて、炊飯時に内鍋11内が沸騰により圧力上昇したときに、蒸気が内鍋11の上部周囲から漏れない構成とすることができる。
次に、図4〜図6を参照して、本発明の第二実施形態について詳しく説明する。図4に示す炊飯器は、炊飯用の内鍋61と、前記内鍋61を収容する内枠62と、上枠63と、内鍋61を加熱する加熱手段としての熱板ヒータ64を備え、前記内鍋61の上端外周には把手部としてのフランジ部65が設けられ、前記フランジ部65の下方と前記内枠62の上面との間に、フランジ把手用の隙間66が設けられている。この中で、有底状の内枠62は第一実施形態の鍋収容体6に相当し、内枠62と上枠63は第一実施形態の本体1に相当する。また、熱板ヒータ64に代わって、第一実施形態のような電磁誘導加熱による炊飯加熱部を適用してもよい。この場合のフランジ部65は、内枠62に内鍋61を収容したときに、内枠62や上枠63の上面に載置され、内鍋61と内枠62との間に部分的な隙間66を形成した状態で、内鍋61が内枠62に吊設される。さらにフランジ部65を内鍋61の最上部ではなく外側面に設けて、第一実施形態のような発熱体18Aを下面に設けてもよい。
そして、前記フランジ部65の外周端面にはC面カット部67が形成されており、このC面カット部67によって、内鍋61を内枠62から出し入れする際の手掛け用の前記隙間66を広く確保している。C面カット部67は、フランジ部65の外周から内側に向けて、下方へ斜め直線状に切込み形成されている。
また、本実施形態の別な変形例として、前記フランジ部65の外周端面は図5のようにR面カット部68、または図6のように上下R面カット部69を形成することにより、前記図4で示した隙間66を広く確保できるようにしてもよい。図5に示すR面カット部68は、フランジ部65の外周から内側に向けて、下方へのみ斜め曲線状の切込みが形成される一方で、図6に示す上下R面カット部69は、下方のみならず上方へも斜め曲線状の切込みが形成される。
炊飯器の小型化に伴って、内鍋61のフランジ部65の外周径の小型化が図られ、また内枠62からの内鍋61の突出量を小さくすることなどが行われており、この結果、内鍋61を内枠62から外すときのフランジ把手用の隙間66が小さくなってフランジ部65に指が掛り難くなり、内鍋61が持ちにくいといった不具合がある。それに対して本実施形態では、被炊飯物を収容する炊飯用の内鍋61と、内鍋61を収容する内枠62と、内鍋61の上端外周に設けた手掛け用のフランジ部65と、フランジ部65の下方と内枠62の上面との間に形成され、フランジ部65の手掛け用として設けられた隙間66と、フランジ部55に形成されたC面カット部67と、を備えている。そのため、炊飯器の小型化が図られても、前記C面カット部67によってフランジ把手用の隙間66を広く確保でき、フランジ部65に指が掛りやすく、内鍋61を内枠62から外しやすくなるという実用性が向上できる効果がある。
また、図4に示すC面カット部67に代わり、図5に示すR面カット部68や、或いは図6に示す上下R面カット部69を設けてもよい。この場合も、R面カット部68や上下R面カット部69によって、フランジ把手用の隙間66を広く確保でき、フランジ部65に指が掛りやすく、内鍋61を内枠62から外しやすくなる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更可能である。例えば、内鍋の外周面に設けられたフランジ部の位置は適宜選定できる。また、上述した第一実施形態と第二実施形態の各技術的特徴を組み合わせた炊飯器としてもよい。その他、内鍋の外形形状も適宜変更して構わない。
11 内鍋
13 フランジ部
18A 発熱体(炊飯加熱部)
21A 加熱コイル(炊飯加熱部)
27 内蓋

Claims (1)

  1. フランジ部を外側面に延出させた内鍋と、
    被炊飯物を入れた前記内鍋に対して、炊飯を行なう炊飯加熱部と、を備え、
    前記炊飯加熱部は、前記フランジ部に設けられる発熱体と、前記発熱体を電磁誘導加熱する加熱コイルと、を備えたことを特徴とする炊飯器。
JP2015106679A 2015-05-26 2015-05-26 炊飯器 Pending JP2016214789A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015106679A JP2016214789A (ja) 2015-05-26 2015-05-26 炊飯器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015106679A JP2016214789A (ja) 2015-05-26 2015-05-26 炊飯器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016214789A true JP2016214789A (ja) 2016-12-22

Family

ID=57577696

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015106679A Pending JP2016214789A (ja) 2015-05-26 2015-05-26 炊飯器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016214789A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109288377A (zh) * 2018-09-25 2019-02-01 珠海格力电器股份有限公司 烹饪器具及其控制方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0937933A (ja) * 1995-08-04 1997-02-10 Twinbird Corp 誘導加熱式炊飯器
JP2002065456A (ja) * 2000-08-31 2002-03-05 Hitachi Hometec Ltd 炊飯器
JP2007244648A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Tiger Vacuum Bottle Co Ltd 電気炊飯器
JP2011120864A (ja) * 2009-11-10 2011-06-23 Zojirushi Corp 加熱調理器

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0937933A (ja) * 1995-08-04 1997-02-10 Twinbird Corp 誘導加熱式炊飯器
JP2002065456A (ja) * 2000-08-31 2002-03-05 Hitachi Hometec Ltd 炊飯器
JP2007244648A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Tiger Vacuum Bottle Co Ltd 電気炊飯器
JP2011120864A (ja) * 2009-11-10 2011-06-23 Zojirushi Corp 加熱調理器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109288377A (zh) * 2018-09-25 2019-02-01 珠海格力电器股份有限公司 烹饪器具及其控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6305421B2 (ja) 加熱調理器
JP5033733B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2010104669A (ja) 加熱調理装置
JP2000041838A (ja) 電気鍋
JP6239014B2 (ja) 炊飯器
JP2016214789A (ja) 炊飯器
JP6366512B2 (ja) 炊飯器
JP6355399B2 (ja) 加熱調理器及び加熱制御方法
JP2017107766A (ja) 誘導加熱調理器
JP2011239879A (ja) 炊飯器
JP2014083240A (ja) 炊飯器
JP2018057888A (ja) 炊飯器
JP2016067830A (ja) 炊飯器および炊飯制御方法
JP5531543B2 (ja) 電気炊飯器
JP4026611B2 (ja) 電気炊飯器
JP2016154735A (ja) 炊飯器
JP6368915B2 (ja) 加熱調理器
JP6435116B2 (ja) 電磁調理器
JP6008888B2 (ja) 加熱調理器及び加熱制御方法
JP7422097B2 (ja) 調理器及び調理方法
JP5872646B1 (ja) 炊飯器
JP2013000262A (ja) 炊飯器
JP2002142975A (ja) 炊飯器
JP2016214635A (ja) 炊飯器
JP2010162060A (ja) 電気炊飯器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170417

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180827

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181022

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190402