[写真シール作成装置の外観構成]
図1は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は撮影画像や編集画像を提供するゲーム機である。画像の提供は、シール紙に印刷した形で行われることもあるし、サーバに送信した画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にする形で行われることもある。写真シール作成装置1はゲームセンタなどの店舗に設置される。利用者は1人であることもあるが、主に、2人や3人等の複数人である。ここでは、利用者が2人である場合について説明する。
写真シール作成装置1で遊ぶ利用者は、自身が被写体となって撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像を手書きの文字やスタンプ画像を合成して編集することにより、撮影画像を彩り豊かな画像にする。利用者は、撮影画像や編集済みの画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
図1に示すように、写真シール作成装置1は、基本的に、撮影ユニット11と編集ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。
撮影ユニット11は、撮影部21と背景部22から構成される。撮影部21と背景部22は離して設置され、撮影部21と背景部22の間に形成される空間が、利用者が撮影を行う撮影空間となる。
撮影部21は、利用者を被写体とした撮影処理を行う装置である。撮影部21は、撮影空間に入った利用者の正面に位置する。撮影空間に臨む撮影部21の正面には、カメラや各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいる利用者から見て右側の面を右側面、左側の面を左側面とすると、撮影部21の右側面が側面パネル41Aにより構成され、左側面が側面パネル41B(図3)により構成される。
背景部22は、正面を向いて撮影を行っている利用者の背面側に位置する板状の部材である背面パネル51、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル41Aより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52A、および、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル41Bより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52B(図3)から構成される。
撮影部21の右側面を構成する側面パネル41Aと背景部22の側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Aと側面パネル52Aは、上部が板状の部材である連結部23Aによって連結され、下部が、床面に設けた例えば金属製の部材である連結部23A’によって連結される。撮影部21の左側面を構成する側面パネル41Bと背景部22の側面パネル52Bも同様に、ほぼ同一平面に設けられ、上部において連結部23Bによって連結され、下部において連結部23B’(図8)によって連結される。
撮影部21の側面パネル41A、連結部23A、および背景部22の側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口となる。また、撮影部21の側面パネル41B、連結部23B、および背景部22の側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口となる。
背景部22の上部には、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bに支持される形でクロマキーカーテンユニット25が設けられる。クロマキーカーテンユニット25には、利用者の背景に写る所定の色のクロマキーカーテンが収納される。クロマキーカーテンユニット25は、撮影と連動して、適宜、撮影空間内にクロマキーカーテンを下ろす。クロマキーカーテンユニット25によるクロマキーカーテンの上げ下げは、例えば撮影コースに応じて行われる。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面、連結部23A、連結部23B、およびクロマキーカーテンユニット25に囲まれる開口が形成され、その開口の一部を覆うように天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて光を照射するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24の内部には、ストロボの他に蛍光灯が設けられており、撮影空間の照明としても機能する。
編集ユニット12は、撮影画像の編集処理を行う装置である。編集ユニット12は、一方の側面が撮影部21の背面に接するように撮影ユニット11に連結して設けられる。
図1に一部が見える編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、2組の利用者が同時に編集を行うことができるように、編集ユニット12の正面側と背面側には編集に用いられる構成がそれぞれ設けられる。
編集ユニット12の正面側は、床面に対して垂直な面であり、撮影部21の側面パネル41Aとほぼ平行な面である面71と、面71の上方に形成された斜面72から構成される。斜面72には、編集作業に用いられる構成が設けられる。斜面72の右側には、照明装置74の一端を支持する柱状の支持部73Aが設けられる。斜面72の左側にも、照明装置74の他端を支持する柱状の支持部73B(図2)が設けられる。支持部73Aの右側には、編集ユニット12の側面を構成する板状のパネル73Cが設けられる。パネル73Cの上面にはカーテンレール26を支持する支持部75が設けられる。
編集ユニット12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、3本のレール26A乃至26Cを、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わせることによって構成される。平行に設けられるレール26Aと26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、他端にレール26Cの両端が接合される。
カーテンレール26には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間の内部が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。カーテンレール26に取り付けられたカーテンにより囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が、利用者が撮影画像の編集を行う編集空間となる。
図2は、写真シール作成装置1の他の斜視図である。
後に詳述するが、編集ユニット12の右側面には、タブレット内蔵モニタや印刷済みのシール紙が排出される排出口などが設けられる。編集ユニット12の側面に設けられるタブレット内蔵モニタは、画像の印刷が終わるのを待っている利用者が事後接客機能を利用するときに用いられる。事後接客機能には、撮影画像や編集画像をサーバに送信する機能、ミニゲームの機能などが含まれる。編集ユニット12の右側面前方の空間が、利用者が事後接客機能を利用する事後接客空間となる。
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
写真シール作成装置1の利用者は、白抜き矢印#1で示すように出入り口G1から、または白抜き矢印#2で示すように出入り口G2から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入り、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影を行う。
撮影を終えた利用者は、白抜き矢印#3で示すように出入り口G1を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−1に移動するか、白抜き矢印#4で示すように出入り口G2を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集ユニット12の正面側の編集空間であり、編集空間A2−2は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかが、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は撮影画像の編集を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集を行うことができる。
編集が終了した後、撮影画像や編集画像の印刷が開始される。画像の印刷中、編集空間A2−1での編集を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−1から事後接客空間A3に移動して事後接客機能を利用する。また、編集空間A2−2での編集を終えた利用者は、白抜き矢印#6で示すように編集空間A2−2から事後接客空間A3に移動して事後接客機能を利用する。
画像の印刷が終了したとき、利用者は、シール紙排出口からシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終えることになる。
次に、各装置の構成について説明する。
[撮影部の構成]
図4は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、側面パネル41A、側面パネル41B、および正面パネル42が、箱状の形状を有するベース部43に取り付けられることによって構成される。
正面パネル42の中央には、上底:下底の比を略1:5とし、下底の長さが正面パネル42の横幅と同じ長さの等脚台形を上下逆さまにした面を有する凸部81が形成される。凸部81のほぼ中央にはカメラユニット91が設けられ、カメラユニット91の下にタッチパネルモニタ92が設けられる。カメラユニット91は、カメラ101と正面ストロボ102から構成される。
カメラ101は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット91の内部に取り付けられる。カメラ101はCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ101により取り込まれた動画像は、ライブビューとして、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。利用者により撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ101により取り込まれた静止画は撮影画像として保存される。
カメラ101の上に設けられた正面ストロボ102は、乳白アクリル板などよりなる横長長方形の発光面を有する。正面ストロボ102は、カメラ101による撮影に合わせて発光することで、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
カメラユニット91の下に設けられたタッチパネルモニタ92は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ101により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)を表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ92には、カメラ101により取り込まれた動画像(ライブビュー)や撮影画像が表示される。
カメラユニット91の上方には、曲面の発光面を利用者に向けた上ストロボ111が設置される。上ストロボ111は、カメラ101による撮影に合わせて発光することで、上方から利用者を照射する。
ベース部43の中央には利用者の足元を照射する足元ストロボ112が設けられ、足元ストロボ112の垂直面の右側には、利用者が硬貨を入れる硬貨投入返却口114が設けられる。
ベース部43の上面には、足元ストロボ112の上面を挟んでスペース113Aおよび113Bが左右に形成される。スペース113Aおよび113Bは、撮影を行う利用者が手荷物等を置くための荷物置き場として用いられる。正面パネル42の例えば天井付近には、撮影処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音を出力するスピーカも設けられる。
[背景部の構成]
図5は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
背面パネル51の上方にはクロマキーカーテンユニット25が設けられる。背面パネル51の出入り口G1側の上方には、撮影空間A1内で撮影を行っている利用者を右後方から照射する背面右ストロボ121が取り付けられる。また、背面パネル51の出入り口G2側の上方には、撮影空間A1内で撮影を行っている利用者を左後方から照射する背面左ストロボ122が取り付けられる。
[編集部の構成]
図6は、編集ユニット12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
斜面72のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131を挟んで左側にタッチペン132Aが設けられ、右側にタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タッチペン132Aまたは132Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ131には例えば編集画面が表示される。編集画面は撮影画像の編集に用いられる画面である。2人で同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
図7、図8は、編集ユニット12の右側面の構成例を示す図である。
編集ユニット12の側面にはタブレット内蔵モニタ161が設けられる。タブレット内蔵モニタ161には、事後接客機能を利用するときに用いられる画面が表示される。
タブレット内蔵モニタ161の下にはシール紙排出口162が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられており、編集空間A2−1の利用者が写る画像、または、編集空間A2−2の利用者が写る画像が所定のレイアウトでシール紙に印刷され、シール紙排出口162から排出される。シール紙排出口162の下には、事後接客機能の案内音声、BGM、効果音等などを出力するスピーカ163が設けられる。
[シール紙の例]
図9は、以上のような外観構成を有する写真シール作成装置1により提供されるシール紙の例を示す図である。
後に詳述するように、写真シール作成装置1が提供する撮影コースには、例えばbeautyコースとedgyコースとの2種類のコースがある。撮影の開始前、利用者は、いずれの撮影コースを利用するのかを選択する。
図9Aは、beautyコースを選択した場合に提供されるシール紙の例を示す図である。
図9Aに示すように、シール紙には、横方向の長さに対して縦方向の長さが若干長い角丸長方形の画像が上段の右側に寄せて2枚、下段に3枚並べて印刷される。それぞれの画像には、利用者である2人の人物がポーズを変えて写っている。beautyコースを選択した場合、利用者の略胸より上の上半身を撮影範囲とした撮影が5回行われ、撮影画像、または撮影画像に編集を施して得られた編集画像が印刷される。
下段中央の画像に付されている「ラッキー」の文字は編集によって入力された手書き文字であり、右下の画像に付されているハート型の画像は編集によって入力されたスタンプ画像である。このように、5枚の撮影画像のうち、編集が行われたものについては編集画像が印刷され、編集が行われなかったものについては撮影画像がそのまま印刷される。下段中央の画像と右下の画像は編集画像であり、その他の画像は撮影画像である。
シール紙の左上には、写真シール作成装置1の機種名である「SPiCA」の文字や撮影日時などの文字情報が、利用者が写る撮影画像に重ねて印刷されている。文字情報が重ねて印刷される左上の撮影画像は、右下に印刷されている編集画像の元になった撮影画像に対して、グレースケール表示にするなどの加工を施して得られた画像である。
図9Aにおいて、左上の画像に色を付して示していることは、左上の画像がグレースケールで薄く印刷されていることを表す。利用者は、自身の画像が背景として薄く現れる文字情報を見ることになる。なお、左上の画像以外の5枚の画像はカラー印刷された画像である。
以下、適宜、撮影画像に加工を施して得られる、シール紙の左上などに印刷される画像を加工画像という。加工画像は余白領域に印刷される画像であり、撮影画像又は編集画像のすべての画素に対して、撮影画像又は編集画像とは画像の見え方が異なるような加工を施して得られる画像である。
図9Bは、edgyコースを選択した場合に提供されるシール紙の例を示す図である。
図9Bに示すように、edgyコースを選択した場合、利用者の上半身を撮影範囲とした撮影が3回行われ、全身を撮影範囲とした撮影が2回行われる。全身を撮影範囲とした撮影によって得られた撮影画像、またはその撮影画像に編集を施して得られた編集画像は右端に縦に並べて印刷される。右下の画像に付されている「LOVE」の文字は編集によって入力された手書き文字である。
左上の余白領域には、機種名などの文字情報が、下段中央に印刷される撮影画像に加工を施して得られた加工画像に重ねて印刷される。
このように、写真シール作成装置1においては、シール紙に5枚の撮影画像または編集画像が印刷され、その余白に、1枚の撮影画像に加工を施して得られた画像が文字情報の背景として印刷される。
余白領域に文字情報だけを印刷するのではなく、文字情報の背景として利用者自身が写る画像がカラーの撮影画像や編集画像とほぼ同じ大きさで印刷されることから、文字情報の視認性を確保したまま、全体的に無駄なスペースのない印象のあるシール紙を提供することが可能になる。
また、撮影画像や、編集画像の元になった撮影画像を用いて加工画像が生成されることから、加工画像の生成に用いる画像、すなわち余白に印刷するためだけの画像を撮影する必要がない。これにより、余白に印刷するためだけの画像を、カラー印刷する画像とは別に撮影する場合に較べて、撮影にかかる時間を抑えることができ、写真シール作成装置1の利用者の回転数を落とさずに済む。
さらに、利用者自身が写る画像が余白に印刷されることから、モデルの画像などを印刷する場合と較べて、カラー印刷される画像と並べても違和感のない、デザイン性の高いシール紙を提供することができ、利用者の満足感を高めることが可能となる。
シール紙の余白は、機種名、撮影日時などが印刷される領域であり、従来、それらの情報が確認された後に切断して廃棄される領域であったが、利用者自身が写る画像を印刷することによって、切断して廃棄されるのを防ぐことが可能になる。利用者にとっては、文字情報を記載した余白領域も含めて、価値のある1枚のシール紙となる。
このような画像をシール紙に印刷する写真シール作成装置1の処理については後述する。なお、シール紙排出口162から排出されるシール紙には、図9Aまたは図9Bに示すレイアウトの画像全体を1枚分として、2枚分の画像が印刷される。2人の利用者は、排出されたシール紙を上下に半分に切るなどしてそれぞれ分けることになる。
[写真シール作成装置の内部構成]
図10は、写真シール作成装置1の内部の構成例を示すブロック図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
制御部201はCPU(Central Processing Unit)などよりなり、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、撮影部208、編集部209A、編集部209B、および事後接客部210の各構成も接続される。
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体からなり、制御部201から供給された各種の設定情報等を記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
通信部203は、インターネットなどのネットワークのインタフェースであり、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部203は、例えば撮影画像や編集画像をサーバに送信する。通信部203から送信された画像は、サーバにおいて所定のURLの記憶領域が割り当てられて保存され、アクセスしてきた携帯端末のディスプレイに表示される。
ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたコンピュータプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
ROM206には、制御部201において実行されるプログラムやデータが記憶されている。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
撮影部208は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を行う。撮影部208は、硬貨処理部221、背景制御部222、照明装置223、カメラ101、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ224から構成される。
硬貨処理部221は、硬貨投入返却口114に対する硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、例えば400円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、そのことを表す起動信号を制御部201に出力する。
背景制御部222は、制御部201から供給される背景制御信号に従ってクロマキーカーテンユニット25を制御し、クロマキーカーテンの上げ下げを行う。
照明装置223は、制御部201から供給される照明制御信号に従って、撮影空間A1内の各ストロボの発光を制御する。撮影空間A1には、天井ストロボユニット24のストロボの他に、撮影部21の正面ストロボ102、上ストロボ111、足元ストロボ112、背景部22の背面右ストロボ121、背面左ストロボ122が設けられる。
カメラ101は、制御部201による制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像を制御部201に出力する。
編集部209Aは、編集空間A2−1にいる利用者を対象とした編集処理を行う。編集部209Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ231から構成される。編集部209Bは、編集部209Aと同一の構成を有しており、編集空間A2−2にいる利用者を対象とした編集処理を行う。
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を検出する。利用者の操作の内容を表す信号は制御部201に供給され、編集対象の撮影画像の編集が行われる。
事後接客部210は、事後接客空間A3にいる利用者を対象とした事後接客処理を行う。事後接客処理は、事後接客機能を利用者に提供する処理である。事後接客部210は、タブレット内蔵モニタ161、スピーカ163、およびプリンタ241から構成される。プリンタ241にはシール紙ユニット242が装着される。
プリンタ241は、制御部201から供給された印刷データに基づいて、撮影画像や編集画像をシール紙ユニット242に収納されているシール紙に印刷し、シール紙排出口162に排出する。制御部201からプリンタ241に対しては、図9A、図9Bに示すように各画像が配置されたイメージデータが印刷データとして供給される。
[制御部の構成]
図11は、制御部201の機能構成例を示すブロック図である。図11に示す機能部のうちの少なくとも一部は、制御部201内のCPUにより所定のプログラムが実行されることによって実現される。
制御部201においては、撮影処理部301、編集処理部302、印刷処理部303、および事後接客処理部304が実現される。
撮影処理部301は、撮影部208の各部を制御し、写真シール作成装置1を利用する際に投入される代金に関する処理や撮影処理を行う。編集処理部302は、編集部209A、編集部209Bの各部を制御し、編集処理を行う。印刷処理部303は、事後接客部210のプリンタ241を制御し、印刷処理を行う。事後接客処理部304は、事後接客部210のタブレット内蔵モニタ161を制御するなどして事後接客処理を行う。
図12は、撮影処理部301の構成例を示すブロック図である。
撮影処理部301は、撮影制御部311、トリミング処理部312、表示制御部313、調整部314、および撮影画像記憶部315から構成される。
撮影制御部311は、撮影処理の開始時、カメラ101を制御して動画を撮影する。撮影制御部311により撮影された動画はライブビューの表示に用いられる。また、撮影制御部311は、ライブビューが表示された後、所定のタイミングで静止画を撮影する。例えば1回のゲームでは静止画の撮影が5回行われる。撮影制御部311により撮影された画像はトリミング処理部312に供給される。
トリミング処理部312は、撮影制御部311から供給された動画を構成する各フレームを対象としてトリミングを行い、トリミングにより切り出した範囲の画像からなる動画を表示制御部313に供給する。また、トリミング処理部312は、撮影制御部311から供給された静止画を対象としてトリミングを行い、トリミングにより切り出した範囲の静止画を表示制御部313と調整部314に供給する。
表示制御部313は、タッチパネルモニタ92の表示を制御する。例えば、表示制御部313は、撮影の仕方を説明するガイダンス画面を表示させたり、トリミング処理部312から供給された動画に基づいてライブビューを表示させたりする。
調整部314は、トリミング処理部312から供給された静止画を対象として画像処理を施し、写りの調整を行う。調整部314が調整する写りには、静止画に写る利用者の目の大きさ、顔の大きさ、画像の明るさなどが含まれる。調整部314は、写りの調整後の静止画を撮影画像として撮影画像記憶部315に出力し、記憶させる。撮影画像記憶部315に記憶された5枚の撮影画像は編集処理時に読み出される。
図13は、編集処理部302の構成例を示すブロック図である。
編集処理部302は、編集対象画像生成部331、編集対象画像記憶部332、編集部333、編集画像記憶部334、表示制御部335、加工部336、合成用画像記憶部337、配置処理部338、および見本画像記憶部339から構成される。
編集対象画像生成部331は、編集処理の開始時、撮影画像記憶部315に記憶されている撮影画像を読み出し、編集対象となる撮影画像を生成する。
例えば、編集対象画像生成部331は、四隅を角丸にする処理である角丸処理を撮影画像に施し、編集対象となる撮影画像を生成する。角丸ではない長方形の撮影画像がそのまま編集対象として用いられるようにしてもよいし、編集対象として角丸の撮影画像を用いるか角丸ではない撮影画像を用いるかを利用者が選択できるようにしてもよい。
また、編集対象画像生成部331は、適宜、撮影画像に写る利用者の背景に背景画像を合成することによって、編集対象となる撮影画像を生成する。編集対象画像生成部331は、生成した編集対象の撮影画像を編集対象画像記憶部332に出力し、記憶させる。
編集部333は、撮影画像を編集対象画像記憶部332から読み出し、タブレット内蔵モニタ131から供給される信号に基づいて編集する。撮影画像の編集は、撮影画像に写る利用者に合成用の画像を合成するなどして行われる。タブレット内蔵モニタ131から編集部333に対しては、利用者による編集入力を表す信号が供給される。編集部333は、撮影画像を編集して得られた編集画像を編集画像記憶部334に出力し、記憶させる。
編集の方法には、主に、複数の編集ツールの中から好みの編集ツールを選択し、入力位置を利用者自身がタッチペン132A,132Bを利用して指定することによって編集対象の撮影画像に合成用の画像を一つずつ入力していく方法と、予め決められた内容の合成用画像を一括して入力する方法との2つの方法がある。後者の方法によって編集を行う機能を一発落書き機能という。なお、編集ツールは、スタンプ画像やペン画像等、利用者がタッチペン132A,132Bを用いて入力を行うツールである。
編集部333は、一発落書き機能を用いて編集することが指示された場合、利用者により選択された見本画像で使われている編集と同じ内容の編集を行うための合成用画像を合成用画像記憶部337から読み出し、編集対象の撮影画像に合成する。一発落書き機能による編集は、複数の見本画像の中から、好みの見本画像を選択する形で行われる。
見本画像は、モデルの人物を撮影した撮影画像に対して、1種類、または複数種類の編集ツールを用いて合成用画像を入力した編集済みの画像である。合成用画像記憶部337には、見本画像で使われている編集と同じ内容の編集を行うための合成用画像のデータが記憶されている。
表示制御部335は、タブレット内蔵モニタ131の表示を制御する。例えば、表示制御部335は、編集対象画像記憶部332に記憶されている編集対象の撮影画像を読み出し、編集画面を表示させる。
また、表示制御部335は、配置処理部338により生成されたシール紙イメージに基づいて、分割数、すなわちシール紙のレイアウトの選択画面を表示させる。配置処理部338においては、撮影画像などを予め定められたレイアウトに従ってシール紙上に配置したときのイメージを表すシール紙イメージが、編集対象画像記憶部332に記憶されている撮影画像、編集画像記憶部334に記憶されている編集画像、および加工部336により生成された加工画像を用いて複数種類生成される。
表示制御部335は、一発落書き機能を使うことが利用者により指示された場合、見本画像のデータを見本画像記憶部339から読み出し、複数の見本画像を編集画面に一覧表示させる。
加工部336は、編集対象画像記憶部332に記憶されている撮影画像のうちの所定の撮影画像を読み出し、加工を施すことによって加工画像を生成する。
ここで、加工は、画像の全画素を対象とした画像処理であり、単一色の濃淡と明暗で被写体を表すように画素値を変更する処理が含まれる。
例えば、edgyコースによって撮影された画像を加工の対象とする場合、黒の濃淡と明暗で被写体を表す画像になるように画素値が変更される。
また、beautyコースによって撮影された画像を加工の対象とする場合、背景の色に合わせた色の濃淡と明暗で被写体を表す画像になるように画素値が変更される。背景の色がピンクである場合、ピンクの濃淡と明暗で被写体を表すように画素値が変更される。後述するように、撮影コースがbeautyコースである場合、撮影画像に写る利用者の背景に合成する色を選択することができるようになされている。
このように、加工部336による加工として、被写体の構図自体は変わらないが、画像配置領域に配置される撮影画像や編集画像とは見え方の異なる画像になるような処理が施される。カラーの画像を加工画像として用いずに単一色の画像を用いることにより、加工画像に重畳する文字情報の視認性を高めることが可能になる。
なお、単一色の濃淡と明暗で被写体を表すように画素値を変更するとともに、コントラスト、明るさ等を画像処理により補正して、より適切な色調にするようにしてもよい。また、フィルターをかけて、ドット調、セピア調、絵画調の画像になるような処理を施してもよいし、唇部分などの人物の特徴部分のみをカラーとし、残りの部分をグレースケールにするなどの処理を施してもよい。重畳する文字情報の色に合わせて、撮影画像の色味を決定してもよい。
また、加工部336は、加工を施して生成した単一色の画像に文字情報や他の画像を重畳する。
文字情報には、写真シール作成装置1の機種名、販売会社名、撮影日時、撮影コース、キャッチフレーズ、撮影画像を取得するためのアクセス先となるサーバのURL、撮影画像をサーバから取得するときに用いられるIDなどの情報が含まれる。なお、文字情報は、撮影画像または編集画像よりも見やすく加工された画像とすることができる。
比較的広い領域に文字情報を印刷するようにしたため、各種の情報の大きさ、位置等について高い自由度を確保することが可能になる。また、それぞれの情報を大きな文字を用いて印刷することができるため、シール紙の縁の余白部分などに文字情報を印刷する場合に較べて、文字情報を見やすくすることが可能になる。
文字情報の色については、利用者が自ら選択することができるようにしてもよいし、背景となる加工画像の色に応じて自動的に選択されるようにしてもよい。加工画像の色と同化しない色を選択することにより、文字情報を見やすくすることが可能になる。
文字情報の入力領域が大きいことから、撮影画像の編集時に、「今日、○○とカラオケにいってきたよ!」などの文字情報を利用者が入力することができるようにしてもよいし、予め用意されたカテゴリ毎の文字情報の中から好みの文字情報を選択して入力することができるようにしてもよい。
加工部336は、このような文字情報を重畳した加工画像を配置処理部338に出力する。
配置処理部338は、編集対象画像記憶部332に記憶されている撮影画像または編集画像記憶部334に記憶されている編集画像を所定の領域に配置し、加工部336により生成された加工画像を余白領域に配置することによって複数のシール紙イメージを生成する。配置処理部338は、生成したシール紙イメージを表示制御部335に出力する。
[写真シール作成装置の動作]
次に、写真シール作成装置1の動作について説明する。
はじめに、図14のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の処理について説明する。
ステップS1において、写真シール作成装置1の撮影処理部301は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを硬貨処理部221から供給される信号に基づいて判定し、投入されたと判定するまで待機する。
硬貨が投入されたとステップS1において判定した場合、ステップS2において、撮影処理部301は撮影処理を行う。撮影処理においては、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影が行われる。撮影処理の詳細については、図15のフローチャートを参照して後述する。
ステップS3において、撮影処理部301は、撮影空間A1にいる利用者に対して、編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動を案内する。編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動の案内は、タッチパネルモニタ92に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ224から出力させることによって行われる。
ステップS4において、編集処理部302は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部209Aまたは編集部209Bを制御して編集処理を行う。編集処理の詳細については、図19のフローチャートを参照して後述する。
ステップS5において、編集処理部302は、編集処理を終えた利用者に対して事後接客空間A3への移動を案内する。事後接客空間A3への移動の案内は、タブレット内蔵モニタ131に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ231から出力させることによって行われる。
ステップS6において、印刷処理部303は、利用者により選択されたレイアウトに従って、撮影画像や編集画像をシール紙に印刷する。
ステップS7において、事後接客処理部304は、印刷が終わるのを待っている利用者に対する事後接客処理を行う。事後接客処理部304は、撮影画像や編集画像を携帯端末に送信する処理などを事後接客処理として行う。
印刷が終了した場合、ステップS8において、事後接客処理部304は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口162に排出させ、処理を終了する。
[撮影処理の例]
次に、図15のフローチャートを参照して、図14のステップS2において行われる撮影処理について説明する。
ステップS21において、撮影処理部301の表示制御部313は、コース選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。コース選択画面には、例えば、撮影コースとしてbeautyコースを選択する場合に操作されるボタンと、edgyコースを選択する場合に操作されるボタンが表示される。利用者は、タッチパネルモニタ92の表面に指で触れるなどしていずれの撮影コースで撮影を行うのかを選択する。
beautyコースを選択した場合の撮影とedgyコースを選択した場合の撮影とでは、クロマキーカーテンの有無、撮影モードの種類、撮影時に照射するフラッシュ光の強度、フラッシュ光の性質などが異なる。撮影モードには、通常撮影、斜め撮影、全身撮影がある。撮影モードに応じて、異なる範囲が撮影範囲として設定される。
例えば、beautyコースにおいては、クロマキーカーテンをおろした状態で、1枚目と2枚目の撮影が通常撮影によって行われ、3枚目、4枚目、5枚目の撮影が斜め撮影によって行われる。クロマキーカーテンの色が利用者の背景色となることにより、beautyコースで撮影された撮影画像に対しては、クロマキー処理によって、利用者の写っている範囲の背景に他の色の画像を合成することが可能になる。
一方、edgyコースにおいては、クロマキーカーテンのない状態で、1枚目の撮影が通常撮影によって行われ、2枚目、3枚目の撮影が斜め撮影によって行われる。また、4枚目、5枚目の撮影が全身撮影によって行われる。
図16は、通常撮影の例を示す図である。
図16Aに示す画像361はカメラ101により撮影された静止画である。縦長の画像である画像361には、2人の利用者の頭の上から腰付近までの範囲が写っている。画像361の内側に示す長方形の枠F1で囲む範囲が、通常撮影時にトリミング処理部312により切り出される範囲である。枠F1で示す切り出し範囲は、長手方向が画像361の長手方向と平行となり、短手方向が画像361の短手方向と平行になるように設定される。
図16Bに示す画像362は、トリミングによって画像361から切り出された画像である。このように、通常撮影においては、まっすぐ立っている利用者がそのまままっすぐ写る画像が撮影される。通常撮影によって得られる撮影画像は、利用者の顔がアップで写る画像であるアップ画像となる。
図17は、斜め撮影の例を示す図である。
図17Aに示す画像371はカメラ101により撮影された静止画である。画像371には、図16Aの画像361と同様に、2人の利用者の頭の上から腰付近までの範囲が写っている。画像371の内側に示す長方形の枠F2で囲む範囲が、斜め撮影時にトリミング処理部312により切り出される範囲である。図17Aに示すように、斜め撮影時の切り出しは、まっすぐな状態の画像371を、その中心位置を中心として反時計周りの方向に所定の角度だけ傾け、枠F2で囲む範囲を切り出すようにして行われる。
図17Bに示す画像372は、トリミングによって画像371から切り出された画像である。このように、斜め撮影においては、まっすぐ立っている利用者が左に傾いて写る画像が撮影される。斜め撮影によって得られる撮影画像も、斜めに傾いてはいるが、利用者の顔がアップで写る画像であるアップ画像となる。
図18は、全身撮影の例を示す図である。
図18に示す画像381はカメラ101により撮影された静止画である。縦長の画像である画像381には、2人の利用者の頭の上から足元付近までの範囲が写っている。画像381には、撮影空間A1の床面や、背面パネル51も利用者の背景として写っている。全身撮影時、カメラ101を若干斜め下に向けて撮影が行われる。
このように、全身撮影においては、まっすぐ立っている利用者の全身が写る画像である全身画像が撮影される。利用者の背景に撮影空間A1の床面などがそのまま写ることから、edgyコースにおいては、背景画像を合成するbeautyコースの場合と較べて立体感のある画像を撮影することが可能になる。
なお、ライブビューに用いられる動画像を構成する各フレームに対してもトリミングが適宜施される。例えば、通常撮影時、図16を参照して説明したトリミングと同じトリミングが施される。また、斜め撮影時、図17を参照して説明したトリミングと同じトリミングが動画像を構成する各フレームに対して施され、利用者が斜めに傾いて写る動画がライブビューの表示に用いられる。
図15の説明に戻り、撮影コースが選択された場合、撮影制御部311により動画の撮影が開始され、動画を構成する各フレームに対してトリミング処理部312によりトリミングが施される。トリミングにより切り出された画像からなる動画は表示制御部313に供給され、タッチパネルモニタ92のライブビューの表示に用いられる。利用者は、自分達の写りをタッチパネルモニタ92の表示を見て確認することになる。また、撮影コースとしてbeautyコースが選択された場合、背景制御部222によりクロマキーカーテンが下ろされる。
beautyコースが選択され、ライブビューの表示が開始されてから所定の時間が経過した場合、ステップS22において、撮影制御部311は1枚目の静止画の撮影を通常撮影によって行う。すなわち、撮影制御部311により撮影された静止画を対象として、図16を参照して説明したようにしてトリミング処理部312によりトリミングが行われ、利用者の上半身がまっすぐ写っている静止画が得られる。トリミングにより切り出された静止画は調整部314に供給される。2枚目以降の静止画についても同様に、撮影が行われる毎に調整部314に供給される。
ステップS23において、撮影制御部311は、1枚目の撮影から所定の時間が経過したとき、2枚目の静止画の撮影を通常撮影によって行う。
ステップS24において、表示制御部313は、斜め撮影について紹介する画面をタッチパネルモニタ92に表示するなどして斜め撮影のガイダンスを行う。上述したように、beautyコースにおいては、3枚目、4枚目、5枚目の撮影が斜め撮影によって行われる。
ステップS25において、撮影制御部311は3枚目の静止画の撮影を斜め撮影によって行う。撮影制御部311により撮影された静止画を対象として、図17を参照して説明したようにしてトリミング処理部312によりトリミングが行われ、利用者の上半身が斜めに傾いて写る静止画が得られる。
ステップS26において、撮影制御部311は、3枚目の撮影から所定の時間が経過したとき、4枚目の静止画の撮影を斜め撮影によって行う。
ステップS27において、撮影制御部311は、4枚目の撮影から所定の時間が経過したとき、5枚目の静止画の撮影を斜め撮影によって行う。
このように、beautyコースにおいては、通常撮影によって撮影された2枚の静止画と、斜め撮影によって撮影された3枚の静止画の5枚の静止画が調整部314に供給される。5枚の静止画ともアップ画像である。
一方、edgyコースが選択され、ライブビューの表示が開始されてから所定の時間が経過した場合、ステップS28において、撮影制御部311は1枚目の静止画の撮影を通常撮影によって行う。
ステップS29において、表示制御部313は、斜め撮影について紹介する画面をタッチパネルモニタ92に表示するなどして斜め撮影のガイダンスを行う。edgyコースにおいては、2枚目、3枚目の撮影が斜め撮影によって行われる。
ステップS30において、撮影制御部311は、2枚目の静止画の撮影を斜め撮影によって行う。
ステップS31において、撮影制御部311は、2枚目の撮影から所定の時間が経過したとき、3枚目の静止画の撮影を斜め撮影によって行う。
ステップS32において、表示制御部313は、全身撮影について紹介する画面をタッチパネルモニタ92に表示するなどして全身撮影のガイダンスを行う。edgyコースにおいては、4枚目、5枚目の撮影が全身撮影によって行われる。
ステップS33において、撮影制御部311は4枚目の静止画の撮影を全身撮影によって行う。すなわち、図18を参照して説明したような利用者の全身が写る静止画が得られる。
ステップS34において、撮影制御部311は、4枚目の撮影から所定の時間が経過したとき、5枚目の静止画の撮影を全身撮影によって行う。
このように、edgyコースにおいては、通常撮影によって撮影された1枚の静止画、斜め撮影によって撮影された2枚の静止画、および全身撮影によって撮影された2枚の静止画の5枚の静止画が調整部314に供給される。
ステップS35において、表示制御部313は、写り調整画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。写り調整画面は、静止画に写る利用者の目の大きさの調整と、静止画の明るさの調整に用いられる画面である。写り調整画面には、例えば複数の大きさの目を表す画像や、明るさの調整に用いられるボタンが表示される。利用者は、目を表す画像にタッチすることによって画像に写る自身の目の大きさを選択したり、ボタンを操作することによって画像の明るさを選択したりすることができる。静止画の色や利用者の顔の大きさなどの他の写りの調整を写り調整画面において行うことができるようにしてもよい。
ステップS36において、調整部314は、利用者による操作に応じて静止画の画像処理を行い、利用者の目の大きさと静止画の明るさを調整する。すなわち、調整部314は、それぞれの静止画から利用者の目を検出し、検出した目の大きさを、利用者によって選択された大きさになるように調整する。また、調整部314は、それぞれの静止画の明るさを、利用者によって選択された明るさになるように調整する。調整部314は、写りの調整後の静止画を撮影画像として撮影画像記憶部315に出力する。
ステップS37において、撮影画像記憶部315は、調整部314から供給された5枚の撮影画像を記憶する。その後、図14のステップS2に戻り、それ以降の処理が行われる。
[編集処理の例]
次に、図19のフローチャートを参照して、図14のステップS4において行われる編集処理について説明する。
ステップS51において、編集処理部302の表示制御部335は、名前入力画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。名前入力画面には、利用者の人数を選択するときに操作されるボタンが表示される。例えば利用者の人数が2人であることが選択された場合、2人の名前を入力することが可能とされる。
ステップS52において、編集処理部302の表示制御部335は、プロフィール入力画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。プロフィール入力画面には各種の質問が表示される。利用者は、質問とともに表示されるボタンを選択するなどして、質問に答える形でプロフィールを入力する。
ステップS53において、表示制御部335は、beautyコースによって撮影が行われたか否かを判定する。
beautyコースによって撮影が行われたとステップS53において判定した場合、ステップS54において、表示制御部335は、背景画像の選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。背景画像の選択画面には、背景の色の選択を促すメッセージとともに、各種の色や柄の画像が背景画像として複数表示される。
背景画像は、撮影画像に写る利用者の背景として用いられる画像である。beautyコースによる撮影処理が行われた後の編集処理においては、クロマキー処理によって利用者の背景に背景画像が合成された撮影画像が編集対象の画像として用いられる。
ステップS55において、編集対象画像生成部331は、撮影画像記憶部315から5枚の撮影画像を読み出し、それぞれの撮影画像に対して背景画像を合成する。すなわち、編集対象画像生成部331は、利用者の背景領域を抽出し、抽出した領域に背景画像を合成する処理を、各撮影画像を対象として行う。
edgyコースによって撮影が行われたとステップS53において判定された場合、ステップステップS54,S55の処理はスキップされる。
ステップS56において、編集対象画像生成部331は、撮影画像に角丸処理を施し、編集対象の撮影画像を生成する。beautyコースによって撮影が行われている場合には、背景画像が合成された撮影画像に対して角丸処理が施され、edgyコースによって撮影が行われている場合には、撮影画像記憶部315から読み出された撮影画像に対して角丸処理が施される。編集対象画像生成部331により生成された編集対象の撮影画像は編集対象画像記憶部332に記憶される。
ステップS57において、表示制御部335は、編集画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。編集画面には、編集対象画像記憶部332から読み出された撮影画像が表示される。
図20は、編集画面の例を示す図である。
編集画面は、主な構成が左右対称に設けられることによって構成される。左半分の領域である領域402Lは、タブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられる領域であり、右半分の領域である領域402Rは、タブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる領域である。中央上方の領域401には編集処理の残り時間が表示される。なお、図20の各領域を囲む破線は画面に実際に表示されるものではない。
領域402Lの中央上方のサムネイル画像表示領域411Lは、撮影画像を表すサムネイル画像の表示領域である。利用者(タブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者)は、サムネイル画像表示領域411Lに表示されているサムネイル画像を選択することによって、編集対象とする撮影画像を選択することができる。
図20の例においては、5枚の撮影画像を表すサムネイル画像P1乃至P5が撮影順に並べて表示され、左端のサムネイル画像P1が選択されることによって、1枚目の撮影画像が編集対象とされている。
サムネイル画像表示領域411Lに表示されているサムネイル画像P1乃至P5はアップ画像を表すサムネイル画像である。図20の編集画面は、beautyコースによって撮影が行われた後の編集処理時に表示される画面である。
サムネイル画像表示領域411Lに表示されるサムネイル画像P1乃至P5は、編集対象画像生成部331により生成された編集対象の撮影画像を縮小した画像であり、角丸の画像になっている。beautyコースでの撮影が行われた後に表示される編集画面のサムネイル画像表示領域411Lには、角丸処理が施されるとともに、背景画像の合成処理が施された撮影画像を表すサムネイル画像が表示される。
領域402Lの略中央に形成された比較的大きな編集領域412Lは、編集対象として選択された撮影画像の表示領域である。図20の例においては1枚目の撮影画像が配置されている。利用者は、タッチペン132Aを用いて編集ツールを選択し、編集領域412Lに表示された撮影画像の編集を行うことができる。編集領域412Lに表示される撮影画像も、編集対象画像生成部331により角丸処理などが施された画像である。
編集領域412Lの左側のペンツール選択領域413Lは、手書き入力に用いられるペンツールの選択ボタンの表示領域である。ペンツール選択領域413Lには、線の種類、太さ、色の選択に用いられるボタンが複数表示される。ペンツール選択領域413Lの各ボタンは、編集画面が表示されている間、常時表示される。
編集領域412Lの下の編集用パレット表示領域414Lは、スタンプ画像などの各種の編集ツールの選択に用いられる編集用パレットの表示領域である。編集用パレットに表示される編集ツールは「PROF-select」、「ROUGH-design」、「HIGH-design」のカテゴリ毎に分かれており、それぞれのカテゴリ名が付されたタブを選択することによって、編集用パレット表示領域414Lに表示させる編集ツールを切り替えることができるようになされている。
図20の例においては、「PROF-select」のカテゴリが選択され、「PROF-select」のカテゴリに属する編集ツールの選択ボタンが表示されている。「PROF-select」のカテゴリに属する編集ツールが、編集処理の開始時に入力されたプロフィールに応じて切り替わるようにしてもよい。
編集領域412Lの右側の修正ツール選択領域415Lは、入力した編集を消すときに用いられるツールである消しゴムツールの選択に用いられるボタン、1つ前または1つ後の作業に戻るときに操作されるボタンなどが縦に並べて表示される領域である。
修正ツール選択領域415Lの右側の一発落書きボタン416Lは、一発落書き機能を使って編集を行うときに操作されるボタンである。一発落書きボタン416Lの下には、領域402Rに跨る形で、編集時のBGMの設定を行うときに操作されるボタンの表示領域であるBGM設定領域417が形成される。
編集用パレット表示領域414Lの右側には、メイクアップツールを利用するときに操作されるメイクアップツールボタン418Lと、サーバに送信する画像の編集を行うときに操作されるケータイおまけボタン419Lが表示される。縦長長方形のケータイおまけボタン419Lには、「MOBILE ケータイおまけ」の文字とスマートフォンの外観の画像が表示されるとともに、スマートフォンの外観の画像に重ねて「PUSH」の文字が表示される。ケータイおまけボタン419Lに外観の画像が表示されているスマートフォンのディスプレイには、利用者が写る撮影画像が嵌め込まれている。
修正ツール選択領域415Lの上には、編集処理を終了するときに操作される終了ボタン420Lが表示される。
タブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者が使う領域402Rには、以上のような領域402Lの構成と同じ構成が位置を対称にして配置される。図20の例においては、サムネイル画像表示領域411Rからサムネイル画像P3を選択することによって、3枚目の撮影画像が編集対象とされている。右側にいる利用者も、一発落書きボタン416Rを押すことによって、一発落書き機能を使って編集を行うことができる。
図19の説明に戻り、ステップS58において、編集部333は、利用者による編集入力に従って撮影画像の編集を行う。
ステップS59において、表示制御部335は、編集画面の一発落書きボタン416Lまたは一発落書きボタン416Rが押されたか否かを判定する。
一発落書きボタン416Lまたは一発落書きボタン416Rが押されたとステップS59において判定された場合、ステップS60において一発落書き処理が行われる。一発落書き処理は一発落書き機能を用いて行われる編集である。一発落書き処理については図21のフローチャートを参照して後述する。
一発落書きボタン416Lまたは一発落書きボタン416Rが押されていないとステップS59において判定された場合、ステップS60はスキップされる。
ステップS61において、編集部333は、編集終了か否かを判定し、編集終了ではないと判定した場合、ステップS57に戻り、撮影画像の編集を続ける。撮影画像の編集は、終了ボタン420L,420Rが操作されるまで、または制限時間が経過するまで続けられる。
一方、編集終了であるとステップS61において判定された場合、表示制御部335は、配置処理部338により生成されたシール紙イメージに基づいて、タブレット内蔵モニタ131に分割数選択画面を表示させる。分割数選択画面は、配置処理部338が、加工部336により生成された加工画像を撮影画像や編集画像とともに所定の領域に配置することによって生成したシール紙イメージに基づいて表示される。
分割数選択画面から所定のレイアウトが選択されたとき、ステップS63において、利用者により選択された2つのレイアウトのシール紙イメージが記憶部202などに記憶される。その後、図15のステップS4に戻り、それ以降の処理が行われる。
次に、図21のフローチャートを参照して、図19のステップS60において行われる一発落書き処理について説明する。
ステップS81において、表示制御部335は、見本画像のデータを見本画像記憶部339から読み出し、スライドパレットを表示させる。スライドパレットは見本画像の表示領域である。スライドパレットには複数の見本画像からなる見本画像群が表示される。
スライドパレットは、一発落書きボタン416Lが操作された場合には領域402Lの右端付近、より詳細には修正ツール選択領域415Lの右上角付近から領域402Lの中央付近に向けて、一発落書きボタン416Rが操作された場合には領域402Rの右端付近から領域402Rの中央付近に向けて、スライド形式で出現する(スライドして移動する形式で動画表示が行われる)。以下、領域402Lにおけるスライドパレットの表示について主に説明するが、領域402Rにおいても同様にしてスライドパレットが表示される。
図22は、スライドの動作表示が進行している編集画面の表示例を示す図である。
例えば一発落書きボタン416Lが操作された場合、図22に示すように、略正方形のスライドパレット451は、領域402Lの右端付近から出現し、領域402Lの中央付近の所定の位置に向けてスライド形式で表示される。スライドの動作表示が進行中、スライドパレット451は、透明度(透過率)を徐々に下げ、かつ、大きさが徐々に大きくなるように表示される。
図22においてスライドパレット451に色を付していることは、スライドパレット451の透明度が0ではないことを示す。実際には、スライドの動作表示が進行中であるため、編集領域412Lに表示されている編集対象の撮影画像などが、スライドパレット451の下に透けて見えることになる。なお、透過度を0にしてスライドパレット451を表示させるようにしてもよい。
図23は、スライドパレット451の動作表示が終了された後の編集画面の表示例を示す図である。
図23の例においては、スライドパレット451は、位置#11に中心が位置するように表示されている。位置#11は、領域402Lの中央付近の位置である。スライドの動画表示終了後、スライドパレット451の透明度は0となり、スライドパレット451が重なっている部分の編集画面の構成は見えなくなる。
図23に示すように、スライドパレット451は、編集領域412Lの全体を覆うとともに、編集領域412Lの周りの構成を一部覆うようにして表示される。スライドパレット451の面積は、編集領域412Lの面積より広いことになる。一発落書きボタン416Lについては、スライドパレット451が重ならない右側の一部が表示されている。
図24は、スライドパレット451のスライドの動画表示の例を示す図である。
図24の2本の矢印で示すように、スライドパレット451は、上辺の高さを保って徐々に大きくなりながら、透明度を変えてスライド形式で表示される。右側のスライドパレット451は時刻t1における表示の状態を示し、中央のスライドパレット451は時刻t2における表示の状態を示す。左側のスライドパレット451は時刻t3における表示の状態を示す。
時刻t2におけるスライドパレット451は、時刻t1におけるスライドパレット451より左側にあり、大きく、かつ、透明度が低い(色が濃い)。また、時刻t3におけるスライドパレット451は、時刻t2におけるスライドパレット451より左側にあり、大きく、かつ、透明度が低い。
このように、スライドパレット451は、面積と透明度が比例するようにフェードインしながら、スライド形式で出現し、表示される。
図25は、スライドパレット451を拡大して示す図である。
スライドパレット451には、12枚の見本画像である見本画像461−1乃至461−12が表示される。1枚のスライドパレットに表示される見本画像の数は任意である。
見本画像461−1乃至461−12に写る2人の人物はモデルの人物であり、それぞれの見本画像には、異なる内容の編集が施されている。利用者は、好みの見本画像をタッチペン132Aで選択することにより、選択した見本画像に施されている編集と同じ内容の編集を、編集対象の撮影画像に施すことができる。
左上の見本画像461−1は、アップ画像の見本画像である。見本画像461−1の縦横比は、通常撮影や斜め撮影などによって得られたアップ画像と同じ、例えば1.2:1である。モデルの上半身が大きく写る他のアップ画像の見本画像も同様である。見本画像461−1は、モデルの人物の撮影画像に対して、「RUMOR」の文字、ハート型の画像などを含む合成用画像を合成するとともに、背景画像を人物の背景に合成して得られた画像である。
スライドパレット451の中央右側に表示されている見本画像461−7は、全身画像の見本画像である。見本画像461−7の縦横比は、全身撮影によって得られた全身画像と同じ例えば4:3である。見本画像461−7は、モデルの人物の撮影画像に対して、各種の文字、ハート型の画像を含む合成用画像を合成するとともに、背景画像を人物の背景に合成して得られた画像である。
図23のスライドパレット451に表示されている見本画像は、見本画像461−7のみが全身画像の見本画像であり、他の見本画像はアップ画像の見本画像である。見本画像461−1以外のアップ画像の見本画像は、見本画像461−1より小さい。
見本画像461−1の右側には、見本画像461−2乃至461−4が並べて表示される。見本画像461−7の左側には、見本画像461−5と見本画像461−6が並べて表示され、見本画像461−7の右側には見本画像461−8が表示される。見本画像461−8の下には、「タッチすると使えるよ」の文字が表示される。また、スライドパレット451の下方には、見本画像461−9乃至461−12が横に並べて表示される。スライドパレット451の右上には、スライドパレットの表示を終了するときに操作される閉じるボタン462が表示される。
このように、スライドパレット451には、撮影画像と同じ縦横比(画角)の見本画像が表示される。これにより、拡縮した際に綺麗に見えるとともに、編集のイメージを利用者がつかみやすい。
また、図25に記載されているように、スライドパレット451には、大きさの異なる見本画像が混在して表示される。これにより、大きい見本画像を他の見本画像より目立たせ、大きい見本画像の選択率を高めることができる。なお、大きい見本画像に施されている編集は、おすすめの編集であり、撮影画像に反映させたときに、よりデザイン性が高く、おしゃれな内容の編集とされる。例えば、文字やスタンプ画像の位置、大きさ等の配置が、人物の領域に大きくかからず、人物をより際立たせるような配置になっている。見本画像の大きさを統一することも可能である。
おすすめの編集が施された見本画像の表示位置は、スライドパレット451の左上の位置とされる。視覚特性から利用者は左上の画像を最初に見るため、よりデザイン性の高い内容の編集が施された見本画像の選択率を高めることができる。
さらに、スライドパレット451には、全身撮影が行われないbeautyコースで撮影が行われた後の編集時に表示されるものであっても、アップ画像の見本画像と全身画像の見本画像とが混在して表示される。
これにより、アップ画像の見本画像だけを表示したり、全身画像の見本画像だけを表示したりする場合と較べて、単調さをなくし、スライドパレット451をおしゃれな形で表現することが可能になる。また、現在選択している編集対象の画像がアップ画像である場合であっても、全身画像を編集するときのイメージを確認したり、現在選択している編集対象の画像が全身画像である場合であっても、アップ画像を編集するときのイメージを確認したりすることができる。
当然、アップ画像の見本画像と全身画像の見本画像とが混在するスライドパレットが、edgyコースで撮影が行われた後の編集時にのみ表示されるようにすることも可能である。
図26は、見本画像461−5の構成を示す図である。
図26Aは見本画像461−5を拡大して示す。図26Bは、見本画像461−5に用いられている、手書き風の「LOVE」の文字とハート型の図形を含む合成用画像を示す。図26Cはモデルの人物が写る撮影画像を示し、図26Dは全体が黒の背景画像を示す。見本画像461−5は、図26Cの撮影画像に写る人物の背景に図26Dの背景画像を合成するとともに、図26Bの合成用画像を重ねて合成して得られた画像である。
beautyコースでの撮影が行われた後の編集時には、見本画像として、合成用画像を合成するだけでなく、撮影画像に背景画像を合成して得られた画像が用いられる。一発落書き機能により、編集開始時(図19のステップS54)に選択した背景画像も変えることができることになる。
図27は、edgyコースで撮影が行われた後の編集時に表示される見本画像の構成例を示す図である。
図27Aは、edgyコースで撮影が行われた後の編集時にスライドパレットに表示される見本画像群のうちの1つの見本画像を拡大して示す。図27Bは、図27Aの見本画像に用いられている、手書き風の文字とハート型の図形を含む合成用画像を示し、図26Cはモデルの人物が写る撮影画像を示す。
edgyコースで撮影が行われた後の編集時にはクロマキー処理が行われないため、見本画像として、背景画像が合成されていない画像が用いられる。
図21の説明に戻り、ステップS82において、表示制御部335は、タッチペン132A,132Bによって、スライドパレット451上でフリック操作が行われたか否かを判定する。フリック操作は、タッチペン132A,132Bをタブレット内蔵モニタ131の表面に当て、その後、所定の方向にスライドさせる操作である。
フリック操作が行われたとステップS82において判定した場合、ステップS83において、表示制御部335はスライドパレット451の表示を切り替える。新たに表示されたスライドパレット451には異なる見本画像群が表示される。
図28は、スライドパレット451の表示の切り替えのイメージを示す図である。
図28の中央に示す縦長の長方形の枠は領域402Lを示す。また、環状に配置されている5つの正方形の枠はスライドパレットを示す。各スライドパレットには、異なる内容の編集が施された見本画像群が含まれる。
このように、複数のスライドパレットが仮想的に環状に配置されており、領域402Lに表示されるスライドパレットが利用者によるフリック操作に応じて切り替えられる。
例えば、領域402Lにスライドパレット451Aが表示されている場合、右方向のフリック操作が行われる毎に、スライドパレット451B、スライドパレット451C、スライドパレット451D、スライドパレット451E、スライドパレット451A、・・・の順に表示が切り替えられる。また、左方向のフリック操作が行われる毎に、スライドパレット451E、スライドパレット451D、スライドパレット451C、スライドパレット451B、スライドパレット451A、・・・の順に表示が切り替えられる。
それぞれのスライドパレットは、図22乃至図24を参照して説明したように、左方向のフリック操作が行われた場合には領域402Lの右端から、右方向のフリック操作が行われた場合には領域402Lの左端から出現し、透明度を下げながらスライド形式で表示される。
図29は、スライドパレットの移動(特定の見本画像群が表示されている状態からスライドして、別の見本画像群を表示する状態への表示の切り替え)の例を示す図である。
図29のグラフの横軸は時刻を示し、縦軸は速さ(スライド速度)を示す。フリック操作が時刻t0において行われた場合、所定の時間経過後の時刻t11までの間、表示制御部335は、徐々に速さを上げながらスライドパレットをスライドさせる。また、表示制御部335は、時刻t11から、スライド表示が終了する時刻t13から所定の時間だけ前の時刻である時刻t12までの間、一定の速度でスライドパレットをスライドさせる。表示制御部335は、時刻t12になったとき、時刻t13まで、徐々に速さを下げながらスライドパレットをスライドさせる。
このように、表示制御部335は、途中は速く移動し、最初と最後はゆっくり移動するようにスライドパレットを表示させる。
また、表示制御部335は、フリック操作の入力位置と終了位置を特定するとともに、入力時刻と終了時刻を特定し、タッチペン132A,132Bの移動距離が一定以上である場合にはスライドパレットの表示を切り替え、一定未満である場合にはスライドパレットの表示を切り替えない。タッチペン132A,132Bの移動距離が一定以上の距離である場合、特定した時間と移動距離に基づいて算出したタッチペン132A,132Bの速さや加速度に応じて、スライドパレットの移動速度を変更することによっても、自然なスライド形式での表示を実現することが可能になる。
このように、利用者は、フリック操作によってスライドパレットを次々と切り替え、好みの編集が施されている見本画像を探すことができる。図21のステップS82においてフリック操作が行われていないと判定された場合、ステップS83の処理はスキップされる。
ステップS84において、表示制御部335は、スライドパレットから見本画像が選択されたか否かを判定する。
見本画像が選択されていないとステップS84において判定した場合、ステップS85において、表示制御部335は、閉じるボタン462が押されたか否かを判定する。閉じるボタン462が押されていないとステップS85において判定された場合、ステップS82に戻り、それ以降の処理が行われる。
一方、スライドパレットから見本画像が選択されたとステップS84において判定した場合、ステップS86において、編集部333は、選択された見本画像に施されている編集を編集対象の撮影画像に反映させる。
すなわち、編集部333は、選択された見本画像に合成されている合成用画像と同じ合成用画像のデータを合成用画像記憶部337から読み出し、利用者により選択されている編集対象の撮影画像に合成する。
また、編集部333は、見本画像に背景画像が合成されている場合、それと同じ背景画像のデータを合成用画像記憶部337から読み出し、クロマキー処理を行って、編集対象の撮影画像に写る人物の背景に合成する。編集部333は、見本画像に施されている編集を反映させて得られた編集画像を編集画像記憶部334に記憶させる。
ステップS87において、表示制御部335は、スライドパレットに重ねてポップアップウインドウを表示させ、編集部333により生成された編集画像を見本合成画像として表示させる。
図30は、ポップアップウインドウを含むスライドパレットの表示例を示す図である。
スライドパレット451から見本画像が選択された場合、図30に示すように、略正方形のポップアップウインドウ471がスライドパレット451に重ねて表示される。ポップアップウインドウ471の面積は、スライドパレット451の面積より狭いが、編集領域412Lの面積より広い。
ポップアップウインドウ471の中央上方には「こんな感じになるよ」のメッセージが表示され、その下に見本合成画像481が表示される。見本合成画像481は、編集対象として選択され、図20の編集領域412Lに表示されている撮影画像に対して、見本画像461−5に施されている編集を反映させた編集画像である。すなわち、図30のポップアップウインドウ471は、図25のスライドパレット451において見本画像461−5が選択された場合に表示されるものである。
図30に示すように、見本合成画像481には、図26Bの合成用画像が合成されるとともに、利用者の背景として図26Dの背景画像が合成されている。見本合成画像481の下には、見本合成画像481を編集画像として使うときに操作されるボタン482と、見本合成画像481を使わないときに操作されるボタン483が表示される。
スライドパレット451に重ねてポップアップウインドウ471を表示することにより、見本合成画像を目立つ形で表示し、利用者に確認させることが可能になる。また、利用者は、見本画像で使われている編集を反映したときの撮影画像を確認し、編集画像として実際に使うか否かを選択することができる。
図21のステップS88において、表示制御部335は、見本合成画像を使うことが選択されたか否かを判定する。
見本合成画像を使うことが選択されていない、すなわち、ボタン483が操作されたとステップS88において判定した場合、ステップS89において、表示制御部335は、見本合成画像を含むポップアップウインドウ471の表示を終了させる。編集画面の表示は、ポップアップウインドウ471の表示前の、スライドパレット451が表示されている状態に戻ることになる。その後、ステップS82に戻り、それ以降の処理が行われる。
一方、ボタン482が操作されたことから、見本合成画像を使うことが選択されたとステップS88において判定した場合、ステップS90において、表示制御部335は、ポップアップウインドウ471を含むスライドパレット451の表示を消す。スライドパレット451は、表示開始時と反対に、透明度を徐々に上げ(フェードアウトし)、スライド形式で消される。その後、図19のステップS60に戻り、それ以降の処理が行われる。
ポップアップウインドウ471の閉じ方としては、ボタン482,483を押す方法の他に、終了ボタン420Lを押す方法もある。ポップアップウインドウ471の表示中、利用者が見本画像を使う(ボタン482を押す)意思があると考えられるため、ボタン482,483、終了ボタン420L以外はタッチペン132Aを用いた操作が不可となる。終了ボタン420Lを押した場合、フェードアウトするのではなく、ポップアップウインドウ471はすぐに消える。
図31は、見本合成画像を使うことが選択された場合の編集画面の表示例を示す図である。
図31に示すように、スライドパレット451が消えた後の編集画面においては、見本合成画像481と同じ画像が編集対象の画像として編集領域412Lに表示される。利用者は、編集領域412Lに表示されている、一発落書き機能を利用して編集した画像に対して、さらに編集を施すことができる。
なお、スライドパレット451から見本画像461−5が選択されたとき、ポップアップウインドウ471を表示することなく、直接、図31の編集画面が表示されるようにしてもよい。これにより、一発落書き機能を使った後、すぐに編集を再開することが可能になる。
スライドパレット451の閉じるボタン462が押されたとステップS85において判定された場合も同様に、ステップS90においてスライドパレット451の表示は消される。その後、図19のステップS60以降の処理が行われる。閉じるボタン462ではなく、一発落書きボタン416Lのうちのスライドパレット451が重なっていない部分が押されたときも同様に、スライドパレット451の表示は消される。
このように、利用者は、一発落書き機能を使って、デザイン性の高い編集を容易に行うことができる。また、複数の見本画像が1枚のスライドパレットに一覧表示され、それをフリック操作といった直感的な操作で切り替えることができることから、見本画像を効率的に確認し、好みの編集を容易に探し出すことが可能になり、多くの見本画像を見せながら、スムーズな動き(表示方法)により探し出すのに時間がかからない。
スライドパレット451の閉じ方としては、閉じるボタン462、一発落書きボタン416Lを押す方法の他に、サムネイル画像表示領域411Lに表示されているサムネイル画像P1〜P5を押す方法、終了ボタン420Lを押す方法、および、見本画像を選択し、ポップアップウインドウ471においてボタン482を押す方法もある。スライドパレット451の表示中、タッチペン132Aを用いた上記以外の操作は不可となる。
閉じるボタン462、一発落書きボタン416Lを押した場合、スライドパレット451はフェードアウトする。一方、サムネイル画像P1〜P5を押した場合、フェードアウトするのではなく、スライドパレット451はすぐに消える。サムネイル画像P1〜P5を押した場合にすぐに消すようにした理由は、別のサムネイル画像を編集したいという利用者の意思表示が表れているためであり、すぐに消すことで、利用者にストレスを感じさせない。
[編集処理について]
ここで、合成用画像を用いた編集部333による編集処理について説明する。
・例1
図32は、見本画像と合成用画像の例を示す図である。
図32Aは見本画像を示す。図32Aの見本画像はアップ画像の見本画像であり、2人のモデルの撮影画像に対して手書き風の「Love my friend」の文字を含む合成用画像が合成されている。
上述したように、スライドパレット451には、アップ画像の見本画像と全身画像の見本画像とが混在して表示されており、編集対象の撮影画像がアップ画像である場合であっても全身画像の見本画像を選択することができ、また、編集対象の撮影画像が全身画像である場合であってもアップ画像の見本画像を選択することができるようになされている。
アップ画像の縦横比と全身画像の縦横比が異なることから、図32Aの1つの見本画像に対して、図32B,Cに示すように、アップ画像との合成に用いる合成用画像と全身画像との合成に用いる合成用画像とが用意され、合成用画像記憶部337に記憶される。アップ画像との合成に用いる合成用画像と全身画像との合成に用いる合成用画像は、いずれも、見本画像に含まれる合成用画像と同じ内容の画像である。
図32Bの合成用画像は、図32Aの見本画像が選択され、編集対象の撮影画像がアップ画像である場合に用いられる合成用画像である。図32Bの合成用画像の縦横比は、アップ画像の縦横比と同じ1.2:1である。
一方、図32Cの合成用画像は、図32Aの見本画像が選択され、編集対象の撮影画像が全身画像である場合に用いられる合成用画像である。図32Cの合成用画像の縦横比は、全身画像の縦横比と同じ4:3である。
編集部333は、スライドパレット451から見本画像が選択された場合、編集対象の画像がアップ画像であるか、全身画像であるかに応じて、合成用画像を切り替えて編集を行うことになる。
図33は、編集画像の例を示す図である。
図33Aは、編集対象のアップ画像に対して、図32Bの合成用画像を合成して得られた編集画像を示し、図33Bは、編集対象の全身画像に対して、図32Cの合成用画像を合成して得られた編集画像を示す。
このように、1つの見本画像に対して、アップ画像との合成に用いる合成用画像と、全身画像との合成に用いる合成用画像を用意しておくことにより、1つの合成用画像を編集対象の撮影画像の縦横比に合わせて用いる場合に較べて、処理を軽減することが可能になる。また、縦横比を合わせたときに文字や図形が歪んでしまうことがあるが、そのようなことを防ぐことができる。
・例2
1つの見本画像に対して1つの合成用画像が用意されており、編集時に、合成用画像の配置位置を、見本画像と編集対象の画像の縦横比に基づいて算出し、合成するようにしてもよい。例えば、アップ画像の見本画像に対しては、アップ画像の縦横比と同じ1.2:1の縦横比の合成用画像が用意され、全身画像の見本画像に対しては、全身画像の縦横比と同じ4:3の縦横比の合成用画像が用意される。
編集部333は、スライドパレット451からアップ画像の見本画像が選択された場合、編集対象の撮影画像がアップ画像であるときには、予め用意されている合成用画像を用いて編集を行い、編集対象の撮影画像が全身画像であるときには、合成用画像の配置位置を算出して編集を行うことになる。
また、編集部333は、スライドパレット451から全身画像の見本画像が選択された場合、編集対象の撮影画像が全身画像であるときには、予め用意されている合成用画像を用いて編集を行い、編集対象の撮影画像がアップ画像であるときには、合成用画像の配置位置を算出して編集を行うことになる。
・例3
文字や図形を含む範囲を合成用画像から切り出し、切り出した範囲の画像をそのまま合成に用いるようにしてもよい。この場合、見本画像や編集対象の画像の縦横比は無視される。
図34は、合成用画像からの切り出しの例を示す図である。
図34Aの見本画像は、図33Aの見本画像と同じ画像である。この場合、編集部333は、見本画像上に一点鎖線で囲んで示す範囲を文字や図形を含む範囲として認識し、この範囲を、図34Aの見本画像に対して用意されている合成用画像から切り出す。
編集部333は、編集対象の撮影画像がアップ画像である場合、図34Bに示すように、切り出した範囲の画像を編集対象のアップ画像にそのまま合成する。また、編集部333は、編集対象の撮影画像が全身画像である場合、図34Cに示すように、切り出した範囲の画像を編集対象の全身画像にそのまま合成する。切り出した範囲の画像が全身画像からはみ出した場合は、全身画像の大きさに併せて縮小して合成するようにしてもよい。
・例4
図34Aに示すようにして切り出した範囲から、編集対象の画像の縦横比に応じた一部の範囲をさらに切り出し、切り出した範囲のみを合成に用いるようにしてもよい。この場合、図34Aに示すようにして切り出した範囲のうちの非特徴部分が算出され、特徴部分が合成に用いられる。なお、非特徴部分とは、人物等が表示されていない部分をいう。
[変形例]
・例1(スライドパレットの表示例)
以上においては、アップ画像の見本画像と全身画像の見本画像が同じスライドパレットに混在して表示されるものとしたが、スライドパレット毎に、見本画像の種別を分けて表示するようにしてもよい。この場合、アップ画像の見本画像のみが表示されるスライドパレットと全身画像の見本画像のみが表示されるスライドパレットが用意され、利用者は、フリック操作によってそれらのスライドパレットの表示を切り替えることになる。これにより、見本画像の一覧性を向上させることができる。
・例2(一発落書きの機能を繰り返し使う場合の例)
所定の見本画像が選択され、見本画像に施されている編集を反映させた後に、再度、見本画像が選択された場合、後から選択された見本画像に施されている編集が反映済みの編集に替えて反映されるようにしてもよいし、後から選択された見本画像に施されている編集が重畳して反映されるようにしてもよい。
例えば、一発落書き機能によって図33Aの編集画像が生成されている場合において、図33Aの編集画像を編集対象として、さらに、図26の見本画像461−5が選択されたときについて説明する。
この場合、編集内容を替えるときには、図33Aの編集画像に合成されている「Love my friend」の文字に替えて、図26Bの合成用画像が合成されることになる。また、編集内容を重畳するときには、図33Aの編集画像に合成されている「Love my friend」の文字の上に、図26Bの合成用画像が合成されることになる。
・例3(フリック操作の適用例1)
スライドパレットの切り替え以外の操作をフリック操作によって行うことができるようにすることも可能である。
図35は、一発落書き機能を用いた編集画像の表示の切り替えの例を示す図である。
表示画面501が、例えば編集画面上にポップアップウインドウの形で表示される画面である。表示画面501には1枚の画像が表示される。
仮想的に、5枚の撮影画像である撮影画像511乃至515が上下に並べて配置される。利用者は、矢印#31に示す上下方向のフリック操作によって、編集対象の撮影画像を切り替えることができる。
また、仮想的に、4種類の合成用画像である合成用画像521乃至524が横に並べて配置される。利用者は、矢印#32に示す左右方向のフリック操作によって、編集対象の撮影画像との合成に用いる合成用画像を切り替えることができる。
図35に示すように、撮影画像512が表示されている状態で、右方向のフリック操作が1回行われた場合、表示画面501には、撮影画像512に対して、左隣にある合成用画像521を合成して得られた編集画像Aが表示される。
また、撮影画像512が表示されている状態で、左方向のフリック操作が1回行われた場合、表示画面501には、撮影画像512に対して、右隣にある合成用画像522を合成して得られた編集画像Bが表示される。
編集画像Bが表示されている状態で、左方向のフリック操作が1回行われた場合、表示画面501には、編集画像Bに替えて、撮影画像512に対して、合成用画像523を合成して得られた編集画像Cが表示される。
編集画像Cが表示されている状態で、左方向のフリック操作が1回行われた場合、表示画面501には、編集画像Cに替えて、撮影画像512に対して、合成用画像524を合成して得られた編集画像Dが表示される。
上下方向のフリック操作が行われ、他の撮影画像が編集対象の画像として選択されている場合も同様にして、左右方向のフリック操作に応じて合成用画像が切り替えられ、表示画面501に表示される画像が順次切り替えられる。
矢印#33に示す斜め方向のフリック操作に応じて、編集対象の撮影画像と、それに合成する合成用画像の両方を切り替えることができるようにしてもよい。枠F11乃至F12は、それぞれ、合成用画像521乃至524と同じ合成用画像を示す。
・例4(フリック操作の適用例2)
上述したように、写真シール作成装置1においては、グレースケール表示にするなどの、撮影画像の全画素を対象とした加工が施される。加工の内容を選択する画面の表示を、フリック操作によって切り替えることができるようにしてもよい。
図36は、加工内容の選択画面の例を示す図である。
図36の選択画面は、左右に領域531Lと領域531Rが形成されることによって構成される。領域531Lには、2人のモデルの人物が写る撮影画像に対してそれぞれ異なる加工を施して得られた12枚の加工見本画像である加工見本画像541−1乃至541−12が、横に4枚、縦に3枚ずつ並べて表示される。
利用者は、例えば左右方向のフリック操作を行うことにより、加工見本画像541−1乃至541−12に替えて、他の加工見本画像群を領域531Lに表示させることができる。
加工見本画像541−1乃至541−12の下には、前の画面に戻るときに操作される戻るボタン543L、加工の内容を決定するときに操作されるボタン542L、ケータイおまけの作成を終了するときに操作されるボタン544Lが表示される。図36の選択画面は、例えば、図20の編集画面においてケータイおまけボタン419L,419Rが操作されたときにタブレット内蔵モニタ131に表示される画面である。
このように、各種の画面の表示をフリック操作によって切り替えることができるようにしてもよい。例えば、編集用パレット表示領域414L,414Rに表示される編集ツールの表示を、フリック操作によって切り替えることができるようにしてもよい。
・例5(見本画像の変形例1)
以上においては、スライドパレットに表示される見本画像が予め用意されているものとしたが、編集開始時に入力された利用者の名前やプロフィールなどに応じて、表示制御部335により見本画像が生成され、新たに生成された見本画像がスライドパレットに表示されるようにしてもよい。
プロフィールの入力は、例えば、タブレット内蔵モニタ131に表示された質問に答える形で行われる。例えば、「今日は誰と撮影した?」などの質問に対して、利用者は、選択肢の中から選択することで、「友達と撮影した」などのプロフィールを入力する。また、「今日は何をするの?」などの質問が表示され、利用者は、選択肢の中から選択することで、「誕生日」、「デート」などのプロフィールを入力する。
スライドパレットを用いて表示される見本画像は全部で例えば55種類とされ、そのうち、45種類は予め用意されている見本画像が用いられる。10種類は、利用者が入力したプロフィールの内容に基づいて生成された見本画像が用いられる。
例えば、「今日は誰と撮影した?」の質問に対して「友達と撮影した」のプロフィールが入力され、「今日は何をするの?」の質問に対して「誕生日」のプロフィールが入力された場合、誕生日を表すケーキ、クラッカー等のスタンプ画像と「○○ちゃん、お誕生日おめでとう!」等のメッセージが配置された見本画像が生成され、スライドパレットに表示される。
利用者は、その見本画像を選択することによって、誕生日を表すスタンプ画像と「○○ちゃん、お誕生日おめでとう!」等のメッセージを編集対象の撮影画像に合成することが可能になる。
このように、見本画像の内容がプロフィールに応じて変化することにより、利用者の用途にあった見本画像が表示されることから不要な見本画像を見る必要がなく、利用者は、好みの見本画像を容易に選択することが可能になる。プロフィールに基づいて生成された見本画像群は1つのスライドパレットにまとめて表示される。
図37は、スライドパレットの組み合わせの例を示す図である。
スライドパレット601は、プロフィールに基づいて生成された見本画像群を表示するスライドパレット(プロフィールセレクトパレット)であり、スライドパレット602乃至604は、予め用意された見本画像群を表示するスライドパレットである。スライドパレット601乃至604の表示が、上述したようなユーザのフリック操作に応じて切り替えられる。
図25のスライドパレット451には12枚の見本画像群が表示されるものとしたが、スライドパレット601には、プロフィールに基づいて生成された10枚の見本画像群が表示される。また、スライドパレット602乃至604には、それぞれ、15枚の見本画像群が表示される。利用者は、55枚の見本画像の中から、好みの見本画像を選択することができる。スライドパレット601乃至604は、図23に示すスライドパレット451より大きく編集画面上に表示される。
図38は、プロフィールセレクトパレットであるスライドパレット601の表示例を示す図である。編集画面の構成は図20の構成と同じである。
図22、図23等を参照して説明したように、一発落書きボタン416Lが押されたとき、スライドの動作表示を経て、領域402Lにスライドパレット601が表示される。スライドパレット601の上段には見本画像611−1乃至611−3が表示され、中段には見本画像611−4乃至611−7が表示される。スライドパレット601の下段には見本画像611−8乃至611−10が表示される。スライドパレット601の下方には、スライドパレット601を閉じるときに操作される閉じるボタン612が表示される。
見本画像611−1と見本画像611−10は他の見本画像より大きい。中段の見本画像611−4乃至611−7は、上下方向の位置を互いに若干ずらして表示される。なお、図38の例においては見本画像の枠しか表示していないが、モデルが写る画像に対してプロフィールに応じた編集を施して得られた画像が見本画像611−1乃至611−10として表示される。見本画像611−1,611−2,611−5,611−7,611−9,611−10はアップ画像の見本画像であり、見本画像611−3,611−4,611−6,611−8は全身画像の見本画像である。
このように、プロフィールセレクトパレットであるスライドパレット601においては、表示される見本画像の数が、通常のスライドパレット(スライドパレット602乃至604)に表示される見本画像の数より少ない。これにより、見やすさを確保するようになされている。
図39は、スライドパレット602の表示例を示す図である。
例えば図38のスライドパレット601上で左方向のフリック操作が行われた場合、図39に示すように、領域402Lには、スライドの動作表示を経て、スライドパレット601に代えてスライドパレット602が表示される。
スライドパレット602の一段目には見本画像621−1乃至621−4が表示され、二段目には見本画像621−5乃至621−8が表示される。スライドパレット602の三段目には見本画像621−9乃至621−11が表示され、四段目には見本画像621−12乃至621−15が表示される。スライドパレット602の下方には、スライドパレット602を閉じるときに操作される閉じるボタン622が表示される。
見本画像621−1と見本画像621−15は他の見本画像より大きい。一段目の見本画像621−1乃至621−4と、四段目の見本画像621−12乃至621−15は、それぞれ、上下方向の位置を互いに若干ずらして表示される。図39の例においても見本画像の枠しか表示していないが、予め用意されている、モデルが写る画像に対して編集を施して得られた画像が見本画像621−1乃至621−15として表示される。見本画像621−1乃至621−12,621−14はアップ画像の見本画像であり、見本画像621−13,621−15は全身画像の見本画像である。
スライドパレット603,604にも、異なる編集が施された15枚の見本画像群がそれぞれ表示される。
各スライドパレットにおける見本画像の位置等の表示形式についてはランダムに決定される。表示形式がランダムに決定されることにより、常に新しい見本画像があるような感覚を利用者に与えることができる。
・例6(見本画像の変形例2)
見本画像に写る人物がモデルの人物であるものとしたが、利用者自身が写る撮影画像に基づいて見本画像が生成され、スライドパレットに表示されるようにしてもよい。例えば、5枚の撮影画像の中から1枚の撮影画像が選択され、選択された撮影画像に各種の合成用画像を合成することによって複数の見本画像が生成される。
これにより、見本画像に施されている編集を反映させたときのイメージをつかみやすくすることが可能になる。
・例7(スライドパレットの出現態様)
スライドパレットがスライド形式で出現し、表示されるものとしたが、ワイプ形式、フロートイン形式等、他の出現態様が用いられるようにしてもよい。
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。