JP6252733B2 - デシカント式車両空調装置 - Google Patents

デシカント式車両空調装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6252733B2
JP6252733B2 JP2013166197A JP2013166197A JP6252733B2 JP 6252733 B2 JP6252733 B2 JP 6252733B2 JP 2013166197 A JP2013166197 A JP 2013166197A JP 2013166197 A JP2013166197 A JP 2013166197A JP 6252733 B2 JP6252733 B2 JP 6252733B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
regeneration
hygroscopic material
moisture
introduction path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013166197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015033937A (ja
Inventor
和見 沖中
和見 沖中
伸伍 沼波
伸伍 沼波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP2013166197A priority Critical patent/JP6252733B2/ja
Publication of JP2015033937A publication Critical patent/JP2015033937A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6252733B2 publication Critical patent/JP6252733B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、デシカント式車両空調装置における吸湿材の状態判定技術に関する。
近年、吸湿材を用いることで、消費エネルギーを抑えて除湿が可能なデシカント式車両空調装置が開発されている。
例えば、特許文献1には、デシカント式車両空調装置が開示されている。特許文献1のデシカント式車両空調装置は、車外からの空気取り入れ口と車室内への空気排出口とを連通する空気導入経路と、車室内または車外の空気を取り入れ車外に排出する再生用経路を備えている。空気導入経路にはヒータ及び冷房用の熱交換器が配置されている。更に、空気導入経路と再生用経路とを隣接させた位置に吸湿材(吸湿ロータ)を備え、吸湿材を回転させて空気導入経路と再生用経路との間を移動可能に構成している。吸湿材は、空気導入経路に位置する部位で空気内の水分を吸収して除湿を行い、その後再生用経路に移動して再生用経路を通過する空気に水分を排出することで、水分吸収性能を回復させる再生が可能となっている。
特開2006−240573号公報
更に、車両空調装置の小型化を図るために、吸湿材を空気導入経路のみに固定して配置し、ヒータ通過後の空気の一部を再生用経路によって吸湿材に導入可能な構造として、例えば車載バッテリの充電期間中に、外気を導入しながら、ヒータで温めた空気の一部を再生用経路を介して吸湿材に導入し通過させて、吸湿材の水分を除去する車両空調装置が開発されている。
しかしながら、上記のように吸湿材が固定された車両空調装置では、除湿と再生を同時に行うことができず、また吸湿材には水分の吸収量に限界があるため、除湿時において、水分の吸収量が限界値まで到達した場合には、十分に水分が吸収されない空気が車室内に導入されてしまう。したがって、特に内気循環の状態では窓ガラスが曇ったり、乗員に不快感を招いたりする虞がある。
また、特許文献1に記載された車両空調装置では、再生用経路にヒータ及びファンを備えており、吸湿材の再生時にはヒータによって再生用経路内の空気を昇温させてから吸湿材を通過させるとともに、ファンの作動により再生用経路を空気が移動するようにしている。よって、再生時には、このヒータ及びファンによってエネルギーを消費してしまう。したがって、吸湿材の水分吸収性能が回復したことを把握して、必要以上の再生を防止することが要求されている。
本発明は、上述した課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、吸湿材の状態を正確に把握して、吸湿材を効率的に利用可能とするデシカント式車両空調装置を提供することにある。
上記の目的を達成するべく、請求項1のデシカント式車両空調装置は、車両に搭載され、車室内へ空気を導入する空気導入経路と、空気導入経路に設けられ、空気導入経路を通過する空気から水分を吸収する吸湿材と、ヒータにより温めた空気を吸湿材の上流側に導入し、吸湿材に吸収された水分を蒸発させ、当該水分を含んだ空気をブロアファンにより車室内に排出して、吸湿材の水分吸収性能を回復させる再生を行う再生手段と、を有するデシカント式車両空調装置であって、吸湿材の上流側の空気導入経路内の空気の湿度を検出する上流側検出手段と、吸湿材の下流側の空気導入経路内の空気の湿度を検出する下流側検出手段と、上流側検出手段により検出された湿度と下流側検出手段により検出された湿度との差が所定以下に低下した場合に、吸湿材の水分吸収性能が限界状態であること、及び再生手段による再生によって吸湿材の水分吸収性能が回復した状態であることの少なくとも一方を判定する吸湿材状態判定手段と、空気導入経路への空気の導入を車外からと車室内からとで切り換える内外気切換手段と、を備え、ヒータは、吸湿材の下流側の空気導入経路に設けられるとともに、前記ブロアファンは、前記内外気切換手段と前記吸湿材との間の前記空気導入経路に設けられ、空気導入経路のヒータより下流側から分岐して、内外気切換手段とブロアファンとの間の空気導入経路に接続されヒータを通過した空気を吸湿材の上流側の空気導入経路に還流させる還流路を備え、再生手段は、ヒータにより温めた空気を還流路を介して吸湿材の上流側に還流させて再生を行うことを特徴とする。
また、請求項2のデシカント式車両空調装置は、請求項1において、吸湿材状態判定手段は、再生手段による再生の非実行時において、上流側検出手段により検出された湿度と下流側検出手段により検出された湿度との差が第1の所定値以下に低下した場合に吸湿材の水分吸収性能が限界状態であると判定することを特徴とする。
また、請求項3のデシカント式車両空調装置は、請求項2において、内外気切換手段により車室内の空気を空気導入経路へ導入するように切り換えられている状態において、吸湿材状態判定手段により吸湿材の水分吸収性能が限界状態であると判定された場合に、車外から空気導入経路へ空気を導入するように内外気切換手段を切り換えることを特徴とする。
また、請求項4のデシカント式車両空調装置は、請求項1〜3のいずれか1項において、吸湿材状態判定手段は、再生手段による再生の実行時において、上流側検出手段により検出された湿度と下流側検出手段により検出された湿度との差が第2の所定値以下に低下した場合に吸湿材の水分吸収性能が回復した状態であると判定することを特徴とする。
また、請求項5のデシカント式車両空調装置は、請求項4において、吸湿材状態判定手段により吸湿材の水分吸収性能が回復した状態であると判定された場合に、再生手段による再生を停止することを特徴とする。
また、請求項6のデシカント式車両空調装置は、請求項1から5のいずれか1項において、上流側検出手段及び下流側検出手段は、更に空気の温度を検出可能であって、吸湿材状態判定手段は、上流側検出手段により検出された吸湿材の上流側の空気の湿度及び温度と、下流側検出手段により検出された吸湿材の下流側の空気の湿度及び温度とに基づいて、吸湿材の水分吸収性能が限界状態であること及び再生手段による再生によって吸湿材の水分吸収性能が回復した状態であることの少なくとも一方を判定することを特徴とする。
請求項1のデシカント式車両空調装置によれば、吸湿材の上流側の湿度と下流側の湿度との差が所定以下に低下したことで、吸湿材を通過する空気から水分が吸収されていない、または吸湿材を通過する空気によって吸湿材から水分が蒸発していないことが推定される。よって、吸湿材の水分吸収性能が限界状態、または再生により水分吸収性能が回復した状態になったことを正確に判定することができる。
このように、吸湿材における水分吸収性能の状態を正確に把握することができるので、例えば吸湿材の水分吸収性能を回復させる時期や再生手段による再生の終了時期を適切に設定することができ、吸湿材を効率的に利用することができる。
また、空気導入経路に設けられたヒータを利用して、温めた空気を還流路を介して吸湿材に導入することで、部品点数の増加を抑えコンパクトな構成の再生手段によって吸湿材の再生が可能となる。
請求項2のデシカント式車両空調装置によれば、再生の非実行時では、吸湿材の上流側の湿度と下流側の湿度との差が第1の所定値以下に低下した場合には、吸湿材通過する空気から水分が吸収されていないことを推定することができる。これにより、吸湿材の水分吸収性能が限界状態であることを正確に判定して、適切な時期に吸湿材の吸収性能の回復を図ることができる。
請求項3のデシカント式車両空調装置によれば、吸湿材の水分吸収性能が限界状態であると判定された場合に、車外から空気導入経路へ空気が導入されるので、車室内よりも湿度の比較的低い空気が吸湿材に導入され、吸湿材を通過して車室内に導入される空気の湿度を低下させることができる。これにより、車両の窓ガラスの結露を防止することができる。
請求項4のデシカント式車両空調装置によれば、再生の実行時においては、吸湿材の上流側の湿度と下流側の湿度との差が第2の所定値以下に低下した場合には、吸湿材から水分が蒸発したことを推定することができる。これにより、吸湿材の水分吸収性能が回復した状態であることを正確に判定することができる。
請求項5のデシカント式車両空調装置によれば、吸湿材の水分吸収性能が回復した状態が判定された場合に、吸湿材の再生が停止されるので、再生の終了時期が適切に設定される。これにより、吸湿材の再生が十分に行なわれるとともに、無駄な再生を防止することができ、再生に要するエネルギー消費を抑制することができる。
請求項6のデシカント式車両空調装置によれば、吸湿材の上流側の空気の湿度及び温度と下流側の湿度及び温度とに基づいて、吸湿材の通過による空気の温度の変化に伴う湿度の変化を考慮して、吸湿材における水分吸収性能の限界時期または再生時での水分吸収性能の回復時期を正確に知ることができる
本発明の一実施形態に係る車両空調装置の室内ユニットの概略構成図である。 車両空調コントロールユニットでの通常運転時における吸湿材の水分吸収性能の限界状態を判定する制御要領を示すフローチャートである。 車両空調コントロールユニットでの再生時における吸湿材の水分吸収性能の回復状態を判定する制御要領を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両空調装置1の室内ユニット2の概略構成図である。
本実施形態に係る車両空調装置1は、吸湿材8により除湿を行うデシカント式車両空調装置であって、電気自動車(以下、車両という)に搭載されている。
本実施形態に係る車両は、車両に搭載された図示しない車載バッテリから電力を供給して走行モータを駆動し走行する。車両には、充電コードを介して外部から供給された電力によって車載バッテリを充電する充電機が搭載されており、例えば深夜のように車両を使用していない時間帯で、車載バッテリの充電が行われる。
図1に示すように、本実施形態に係る室内ユニット2は、車両のインストルメントパネル内に設置されており、空気導入経路3と再生用経路4(還流路)の2つの空気流路を有している。
空気導入経路3は、空気取り入れ口5と、車室内への空気排出口6との間を連通する通路であり、その内部には、ブロアファン7、吸湿材8、ヒータ9及び図示しない冷媒循環路が接続された熱交換器を備えている。
空気取り入れ口5は、車外から外気を導入する外気導入口10と車室内の空気を導入する内気導入口11の2つを有し、内外気切換ダンパ12(内外気切換手段)によって、外気導入口10及び内気導入口11の開口面積を可変制御し、外気及び内気の空気導入経路3への流入量を可変可能に構成されている。
内外気切換ダンパ12の下流の空気導入経路3には、上流側から順番にブロアファン7、吸湿材8、ヒータ9が配置されている。
ブロアファン7は、空気取り入れ口5から下流側の空気排出口6へ向かって空気を送る機能を有する。
吸湿材8は、空気導入経路3を通過する空気から水分を吸収する機能を有する公知のフィルタ状の部材であって、空気導入経路3を通過する空気の全量が吸湿材8を通過するように配置されている。
ヒータ9は、暖房用に用いられるヒータであって、空気導入経路3の流路面積の一部に配置されている。なお、ヒータ9は、例えば電気ヒータ、ヒートポンプや燃焼式ヒータである。
ヒータ9の上流側の空気導入経路3内には、温調ダンパ13が設けられている。温調ダンパ13は、吸湿材8を通過した空気の殆どがヒータ9に流入する第1の位置P1と、吸湿材を通過した空気の殆どがヒータ9に流入しない位置P2との間で移動可能であって、吸湿材8を通過した空気のヒータ9への流量を制御する機能を有する。
空気導入経路3の下流側端部にある空気排出口6は、クーラ吹出口20、デフロスタ吹出口21及びヒータ吹出口23の3つから構成されている。
クーラ吹出口20は、ヒータ9を通過しない空気がスムーズに排出されるように、ヒータ9の位置から空気導入経路3の流路方向に対して垂直方向にずれて配置されている。
デフロスタ吹出口21は、クーラ吹出口20に隣接して配置されている。
ヒータ吹出口23は、ヒータ9を通過した空気がスムーズに排出するように、ヒータ9に面してその下流側に配置されている。
空気導入経路3の下流側端部には、クーラ吹出口20とデフロスタ吹出口21との分岐部に、第1のモード切換ダンパ24が設けられている。第1のモード切換ダンパ24は、クーラ吹出口20の開口面積及びデフロスタ吹出口21の開口面積を可変制御し、空気導入経路3からクーラ吹出口20及びデフロスタ吹出口21への空気の排出量を調整する機能を有する。
また、空気導入経路3の下流側端部には、ヒータ吹出口23を開閉する第2のモード切換ダンパ25が設けられている。
再生用経路4は、空気導入経路3のヒータ9より下流側から分岐して、内外気切換ダンパ12とブロアファン7との間の空気導入経路3に接続されている。再生用経路4の入口26は、ヒータ吹出口23に隣接し、ヒータ9を通過した空気の多くが流入するように、ヒータ9に面して下流側に配置されている。
また、空気導入経路3の下流側端部には、再生用経路4の入口26を開閉する流路切換ダンパ27が設けられている。
吸湿材8の上流側の空気導入経路3には、吸湿材8に近接して、吸湿材8に流入する空気の湿度を検出する機能を有する上流側センサ28(上流側検出手段)が設けられている。また、吸湿材8の下流側の空気導入経路3には、吸湿材8に近接して、吸湿材から排出された空気の湿度を検出する機能を有する下流側センサ29(下流側検出手段)が設けられている。
また、本実施形態の車両には、外気の湿度を検出する外気センサ31を備えている。
ブロアファン7、ヒータ9、内外気切換ダンパ12、温調ダンパ13、第1のモード切換ダンパ24、第2のモード切換ダンパ25、流路切換ダンパ27は、夫々車両空調コントロールユニット30によって作動制御される。
車両空調コントロールユニット30は、公知の車両空調コントロールユニットと同様に、車両の空調操作装置から設定温度、内外気切り換え、設定風量等の信号、及び車室内温度を入力し、ブロアファン7、ヒータ9、内外気切換ダンパ12、温調ダンパ13、第1のモード切換ダンパ24、第2のモード切換ダンパ25及び図示しない冷媒循環路の冷媒循環用ポンプ等を作動制御して、車室内の暖房及び冷房等の空調を行う機能を有する。なお、このような車室内の空調時には、流路切換ダンパ27は、再生用経路4の入口26を閉じるように作動制御される。
上記のように、吸湿材8を備えた車両空調装置1では、空気導入経路3を通過する空気が吸湿材8を通過する際に、空気中の水分が吸収され、湿度が低下する。したがって、冷房とヒータ9による暖房の両方を作動させて除湿させるような吸湿材8のない車両空調装置と比較して、除湿時において電力消費を大幅に低下させることができる。また、暖房使用時にも除湿機能を利用して内気循環使用を可能にすることで、暖房時の電力消費を低下させることができる。
上記再生用経路4は、吸湿材8に吸収された水分を排出し、吸湿材8の水分吸収性能を回復させる吸湿材8の再生時に使用される。
車両空調コントロールユニット30は、吸湿材8の再生時に、再生用経路4の入口26を開くように流路切換ダンパ27を制御するとともに、外気導入口10を若干開くように内外気切換ダンパ12を制御する。更に、吸湿材8を通過した空気の一部がヒータ9に流入するように温調ダンパ13を中間位置P3に制御し、デフロスタ吹出口21が閉じるように第1のモード切換ダンパ24を制御する。そして、ヒータ9及びブロアファン7を作動させる。
これにより、ヒータ9を通過して温められた空気が再生用経路4を介して空気導入経路3のブロアファン7の上流側に還流される。そして、この温められた空気と当該空気よりも湿度の低い外気とが混合して吸湿材8を通過することによって、吸湿材8に吸着されている水分を蒸発させる。水分を含んだ空気の一部は、クーラ吹出口20あるいはヒータ吹出口23から車室内に排出される。
このようにして、本実施形態では、暖房用のヒータ9を用いて吸湿材8から水分を蒸発させ、吸湿材8の水分吸収性能を回復させる再生が可能となっている。なお、このヒータ9、ブロアファン7及び再生用経路4を用いて再生を行うよう制御する車両空調コントロールユニット30が本願発明の再生手段に該当する。
したがって、本実施形態では、吸湿材8を空気導入経路3のみに固定して設置すればよく、引用文献1のように吸湿材8を再生用経路4にも移動可能とする移動機構を不要とし、吸湿材8を小型化でき、再生用のヒータを新たに設ける必要もなく、コンパクトに車両空調装置1を構成することができる。
そして、車両空調コントロールユニット30は、上流側センサ28及び下流側センサ29から、吸湿材8の上流側、下流側の空気の湿度を入力するとともに、外気センサ31から外気の湿度を入力して、吸湿材8の状態を判定する機能を有している(吸湿材状態判定手段)。
図2は、車両空調コントロールユニット30での通常運転時における吸湿材8の水分吸収性能の限界状態を判定する制御要領を示すフローチャートである。
本制御は、車両の通常運転時(再生の非実行時)において、内外気切換ダンパ12を内気循環に切り換えている場合に実行する。
図2に示すように、始めに、ステップS10では、上流側センサ28から入力した湿度Hfと、下流側センサ29から入力した湿度Hrとの差(Hf−Hr)を演算し、当該湿度差(Hf−Hr)が第1の所定値H1以下であるか否かを判定する。当該湿度差(Hf−Hr)が第1の所定値H1以下である場合には、ステップS40に進む。当該湿度差(Hf−Hr)が第1の所定値H1より大きい場合には、ステップS20に進む。なお、第1の所定値H1は、0に近い値に設定すればよい。
ステップS20では、空調機器の運転時間Taが所定時間T1以上になっているか否かを判別する。この運転時間Taは、前回再生を行ってからの空調機器の運転時間である。所定時間T1は、吸湿材8の水分吸収性能が限界状態になると予測される運転時間に適宜設定すればよい。運転時間Taが所定時間T1以上である場合には、ステップS30に進む。
ステップS30では、上流側センサ28から入力した湿度Hfと、外気センサ31から入力した外気の湿度Hoとの差(Hf−Ho)が第3の所定値H3以下であるか否かを判別する。なお、第3の所定値H3は、0に近い値に設定すればよい。当該湿度差(Hf−Ho)が第3の所定値H3以下である場合には、ステップS40に進む。
ステップS40では、外気を導入するように、内外気切換ダンパ12を制御して、本ルーチンを終了する。なお、この外気導入の状態は、乗員が内外気切換ダンパ12の切り換えをマニュアル操作するまで維持される。
ステップS20において運転時間Taが所定時間T1未満であると判定された場合、またはステップS30において、湿度差(Hf−Ho)が第3の所定値H3より大きいと判定された場合には、ステップS50に進む。
ステップS50では、内外気切換ダンパ12の作動位置を内気循環に維持する。そして、ステップS10に戻る。
上記のように制御することで、車両空調装置1の通常運転時に内気循環を選択しているときには、室内の空気が空気導入経路3を循環して、吸湿材8によって水分が吸収されて除湿される。内気循環であるので、室内の空気を車両空調装置1により設定温度に維持する際の消費エネルギーを低減することができる。
しかしながら、吸湿材8において水分が吸収されて、水分吸収性能が限界状態に達すると、室内の湿度が低下せず、車両の窓ガラスが曇ったり、車室内の乗員に不快感を与えたりしてしまう虞がある。
本実施形態では、吸湿材8の前後の湿度を検出しており、通常運転時において、吸湿材8の前後の湿度差が0に近い値である第1の所定値H1以下になった場合には、吸湿材8において水分吸収性能が限界状態に達したものと推定する。これは、吸湿材8の水分吸収性能が限界状態に達すると、吸湿材8において水分が吸収されないので、吸湿材8の前後の湿度差が変化しないためである。したがって、吸湿材8の前後に湿度を検出するセンサ(上流側センサ28、下流側センサ29)を備えることで、当該湿度差から正確に吸湿材8の水分吸収性能の限界を推定することができる。
そして、このように吸湿材8において水分の水分吸収性能が限界に達した場合には、内外気切換ダンパ12を外気導入に切り換えることで、湿度の低い外気を導入して、室内の湿度を低下させることができる。
更に、本実施形態では、吸湿材8の前後の湿度差が第1の所定値H1以下にならなくとも、空調機器の運転時間Taが所定時間T1以上である場合には、内外気切換ダンパ12を外気導入に切り換えるように制御する。これは、運転時間Taが所定時間T1以上である場合には、吸湿材8における水分の吸収量が限界に達したものと判定し、上流側センサ28や下流側センサ29の検出精度が低下した場合でも、外気が導入されて窓ガラスの曇り等を防止することができる。
更に、本実施形態では、外気の湿度Hoを検出しており、運転時間Taが所定時間T1以上であっても、内気の湿度Hfと外気の湿度Hoとの差が第3の所定値H3以下の場合には、外気導入に切り替える。
以上の制御では、上流側センサ28や下流側センサ29の検出値に基づいて、吸湿材8の水分吸収性能の限界状態であるか否かを判定したが、吸湿材8の再生時において、吸湿材8の水分吸収性能が回復したか否かを把握することができる。
なお、本実施形態では、吸湿材8の再生は、車載バッテリの充電期間に行うように設定されている。
図3は、本実施形態に係る車両空調コントロールユニット30での再生時における吸湿材8の回復状態を判定する制御要領を示す。
本制御は、再生実施中に実行する。
上記のように、再生時には、車両空調コントロールユニット30は、各種ダンパ27、12、13、24を適宜作動制御した上で、ヒータ9及びブロアファン7を作動させる。
そして、図3に示すように、始めにステップS100では、上流側センサ28から入力した湿度Hfと、下流側センサ29から入力した湿度Hrとの差(Hf−Hr)を演算し、当該湿度差(Hf−Hr)が第2の所定値H2以下であるか否かを判定する。当該湿度差(Hf−Hr)が第2の所定値H2以下である場合には、ステップS120に進む。当該湿度差(Hf−Hr)が第2の所定値H2より大きい場合には、ステップS110に進む。なお、第2の所定値H2は、例えば0に近い値に設定すればよい。
ステップS110では、再生を開始してからの時間Trが所定時間T2以上になっているか否かを判別する。所定時間T2は、再生が十分に完了するような時間に設定すればよい。再生を開始してからの時間Trが所定時間T2以上である場合には、ステップS120に進む。再生を開始してからの時間Trが所定時間T2未満である場合には、ステップS130に進む。
ステップS120では、吸湿材8から水分が蒸発し、水分の吸収性能が回復したと判定して、再生を終了させる。具体的には、ブロアファン7及びヒータの作動を停止する。そして、本ルーチンを終了する。
ステップS130では、現状を維持、即ち再生を継続する。そして、ステップS100に戻る。
以上のように制御することで、再生時(再生の実行時)において吸湿材8の前後の湿度差(Hf−Hr)が第2の所定値H2以下になった場合には、再生により吸湿材8から水分が蒸発して水分吸収性能が回復されたことを推定することができる。
そして、このように吸湿材8の水分吸収性能が回復された場合には、再生を終了してブロアファン7及びヒータ9の作動を停止する。これにより、無駄な再生を防止して再生に要する電力消費を抑えるとともに、再生不足を防止することができる。
また、上記実施形態では、吸湿材8の前後に設けられた上流側センサ28及び下流側センサ29により検出した検出値に基づいて、吸湿材8の水分吸収性能が限界状態になったこと及び再生時において水分吸収性能が回復状態になったことの両方を判定することができ、部品点数の増加を抑えた上で、吸湿材の利用効率を高めることができる。
以上の実施形態では、上流側センサ28及び下流側センサ29において湿度を検出し、当該湿度の差に基づいて、吸湿材8における水分吸収性能の限界状態、あるいは再生時における水分吸収性能の回復状態を判定するが、上流側センサ28及び下流側センサ29、外気センサ31において更に空気の温度を検出するようにして、吸湿材8の上流側と下流側の湿度を同一の温度での湿度に換算した上で、湿度差を判定するとよい。このようにすれば、吸湿材8の前後の温度差による湿度への影響を取り除き、水分吸収性能の限界あるいは回復をより正確に判定することができる。
なお、本願発明は、上記実施形態に限定するものではない。例えば、水分吸収性能の限界状態及び回復状態のいずれか一方を判定するだけでもよい。
また、上記実施形態では、水分吸収性能が限界状態であることを判定したときに外気を導入するように制御するが、例えば再生制御を自動的に開始してもよいし、運転者に報知してもよい。運転者に報知した場合には、例えば運転者が窓ガラスをあけることで、結露を防止することが可能である。
た、上記実施形態の車両は電気自動車であるが、プラグインハイブリッド車等、その他吸湿材を有する車両に広く本願発明を適用することができる。
1 車両空調装置
3 空気導入経路
4 再生用経路(還流路)
8 吸湿材
9 ヒータ
12 内外気切換ダンパ(内外気切換手段)
28 上流側センサ(上流側検出手段)
29 下流側センサ(下流側検出手段)
30 車両空調コントロールユニット(再生手段、吸湿材状態判定手段)

Claims (6)

  1. 車両に搭載され、
    車室内へ空気を導入する空気導入経路と、
    前記空気導入経路に設けられ、前記空気導入経路を通過する空気から水分を吸収する吸湿材と、
    ヒータにより温めた空気を前記吸湿材の上流側に導入し、前記吸湿材に吸収された水分を蒸発させ、当該水分を含んだ空気をブロアファンにより前記車室内に排出して、前記吸湿材の水分吸収性能を回復させる再生を行う再生手段と、
    を有するデシカント式車両空調装置であって、
    前記吸湿材の上流側の前記空気導入経路内の空気の湿度を検出する上流側検出手段と、
    前記吸湿材の下流側の前記空気導入経路内の空気の湿度を検出する下流側検出手段と、
    前記上流側検出手段により検出された湿度と前記下流側検出手段により検出された湿度との差が所定以下に低下した場合に、前記吸湿材の水分吸収性能が限界状態であること、及び前記再生手段による前記再生によって前記吸湿材の水分吸収性能が回復した状態であることの少なくとも一方を判定する吸湿材状態判定手段と、
    前記空気導入経路への空気の導入を車外からと車室内からとで切り換える内外気切換手段と、を備え
    前記ヒータは、前記吸湿材の下流側の前記空気導入経路に設けられるとともに、
    前記ブロアファンは、前記内外気切換手段と前記吸湿材との間の前記空気導入経路に設けられ、
    前記空気導入経路の前記ヒータより下流側から分岐して、前記内外気切換手段と前記ブロアファンとの間の前記空気導入経路に接続され前記ヒータを通過した空気を前記吸湿材の上流側の前記空気導入経路に還流させる還流路を備え、
    前記再生手段は、前記ヒータにより温めた空気を前記還流路を介して前記吸湿材の上流側に還流させて前記再生を行うことを特徴とするデシカント式車両空調装置。
  2. 前記吸湿材状態判定手段は、前記再生手段による前記再生の非実行時において、前記上流側検出手段により検出された湿度と前記下流側検出手段により検出された湿度との差が第1の所定値以下に低下した場合に前記吸湿材の水分吸収性能が限界状態であると判定することを特徴とする請求項1に記載のデシカント式車両空調装置。
  3. 記内外気切換手段により車室内の空気を前記空気導入経路へ導入するように切り換えられている状態において、前記吸湿材状態判定手段により前記吸湿材の水分吸収性能が限界状態であると判定された場合に、車外から前記空気導入経路へ空気を導入するように前記内外気切換手段を切り換えることを特徴とする請求項2に記載のデシカント式車両空調装置。
  4. 前記吸湿材状態判定手段は、前記再生手段による前記再生の実行時において、前記上流側検出手段により検出された湿度と前記下流側検出手段により検出された湿度との差が第2の所定値以下に低下した場合に前記吸湿材の水分吸収性能が回復した状態であると判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のデシカント式車両空調装置。
  5. 前記吸湿材状態判定手段により前記吸湿材の水分吸収性能が回復した状態であると判定された場合に、前記再生手段による前記再生を停止することを特徴とする請求項4に記載のデシカント式車両空調装置。
  6. 前記上流側検出手段及び前記下流側検出手段は、更に空気の温度を検出可能であって、
    前記吸湿材状態判定手段は、前記上流側検出手段により検出された前記吸湿材の上流側の空気の湿度及び温度と、前記下流側検出手段により検出された前記吸湿材の下流側の空気の湿度及び温度とに基づいて、前記吸湿材の水分吸収性能が限界状態であること及び前記再生手段による前記再生によって前記吸湿材の水分吸収性能が回復した状態であることの少なくとも一方を判定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のデシカント式車両空調装置。
JP2013166197A 2013-08-09 2013-08-09 デシカント式車両空調装置 Expired - Fee Related JP6252733B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013166197A JP6252733B2 (ja) 2013-08-09 2013-08-09 デシカント式車両空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013166197A JP6252733B2 (ja) 2013-08-09 2013-08-09 デシカント式車両空調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015033937A JP2015033937A (ja) 2015-02-19
JP6252733B2 true JP6252733B2 (ja) 2017-12-27

Family

ID=52542783

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013166197A Expired - Fee Related JP6252733B2 (ja) 2013-08-09 2013-08-09 デシカント式車両空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6252733B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6992502B2 (ja) 2017-12-27 2022-01-13 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
JP7031373B2 (ja) 2018-03-01 2022-03-08 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4414595A1 (de) * 1994-04-27 1995-11-02 Behr Gmbh & Co Vorrichtung und Verfahren zum Heizen eines Fahrgastraums in einem Kraftfahrzeug
JPH08142660A (ja) * 1994-11-15 1996-06-04 Nippon Soken Inc 電気自動車用除湿方式
JPH09156349A (ja) * 1995-12-08 1997-06-17 Denso Corp 車両用空調装置
JP3617157B2 (ja) * 1995-12-13 2005-02-02 株式会社デンソー 車両用空調装置
JP4997218B2 (ja) * 2008-12-09 2012-08-08 本田技研工業株式会社 車両用空調装置
JP5355540B2 (ja) * 2010-12-17 2013-11-27 三菱電機株式会社 ヒートポンプ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015033937A (ja) 2015-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10131197B2 (en) Electric vehicle air-conditioning device
JP4475436B2 (ja) 車両の制御装置
CN108430814B (zh) 车辆用空调装置
JP2014097740A (ja) 車両用空気調和装置
JP5949151B2 (ja) 車両用空調装置
JP2016064695A (ja) 車両用空調装置
JP6252733B2 (ja) デシカント式車両空調装置
JP2010137598A (ja) 車両用空調装置
JP2009298323A (ja) 車両用空調装置
JP2011075255A (ja) 空調装置および空調装置の制御方法
JP2010260474A (ja) 電気自動車用空調装置及び電気自動車用空調装置の制御方法。
JP2014237352A (ja) 車両用空調装置
JP6191818B2 (ja) デシカント式車両空調装置
JP6102803B2 (ja) 車両用空調装置
JP4859957B2 (ja) 車両の制御装置
JP6289881B2 (ja) 車両用空調装置
JP6451260B2 (ja) 車両用空調装置
JP5378886B2 (ja) 車両の制御装置
JP6115095B2 (ja) 車両用空調装置
JP2016141191A (ja) 車両用空調装置
JP6658584B2 (ja) 車両用空調装置
JP2018118630A (ja) 加湿装置
WO2017082074A1 (ja) 車両用空調装置
WO2017018191A1 (ja) 加湿装置
JP2016135653A (ja) 車両用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160729

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171101

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171114

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6252733

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees