JP6289881B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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本開示は、車両用空調装置に関する。
車両用空調システムにおいては、一般的に、冷房に圧縮機を用いた冷凍機が用いられ、暖房にはエンジン廃熱が用いられている。また、電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)等においては、冷房に圧縮機を用いた冷凍機が用いられ、暖房に電気ヒータやヒートポンプを使用するのが一般的である。
このような車両用空調システムを作動させるために、エンジン車やハイブリッド車(HV)においてはガソリン等の燃料を消費し、EV等では電力を消費するため、空調システムにおける燃料又は電力の消費の増大は、車両の航続距離を減少させる要因となる。そこで、航続距離を増大させるために、空調設備に対して省エネルギーのシステムが求められる。
空調システムの省エネルギー化のための一つの手段として、デシカント(乾燥剤)を用いた空調装置が提案されている。
従来の冷凍機を用いた空調方式では、目的の湿度となるように設定温度よりも低い温度まで空気を冷却して除湿し(冷却除湿)、その後加熱することによって設定温度及び設定湿度の空気を供給する。この方法では空気中の水蒸気を凝縮させて水にしているため、多量のエネルギーを必要とする。
これに対し、デシカント方式の空調装置では、デシカントを用いて空気中の水分を吸着により除去し(吸着除湿)、水分が除去された空気を冷凍機などで直接冷却する。すなわち、空気中の水分の潜熱を吸着により奪い、冷凍機で空気の顕熱を下げる、潜熱顕熱分離の空調方式である。これにより、水分が除去された空気を直接冷却することで、冷凍機のみを用いた従来一般の空調方式よりも少ないエネルギーで空気を冷却できる。
このようなデシカント方式の空調装置として、例えば、特許文献1には、吸着剤をロータに担持させたデシカントロータを用いるデシカント空調システムが記載されている。
デシカントロータによる空調は、例えば以下のような作動及び原理で行われる。
湿った外気を通す除湿側の空気通路と、ロータ再生のための熱風を通す再生側の空気通路との間で、デシカントロータをゆっくりと回転させる。そして、除湿側の空気通路内でデシカントロータの一部分に水分を収着させて除湿されたロータ通過風を得るとともに、デシカントロータの水分が収着された部分を再生側の空気通路内へと回転させて移動させる。そこで熱風により収着していた水分を放出させてデシカントの除湿能力を回復する(デシカントの再生)。
このようなデシカントロータに、吸着能力の高いデシカントを担持させて用いることで、空調装置において大幅なエネルギー削減が可能となる。
特開2010−249420号公報
しかしながら、上記のような、吸着剤を収容したロータを用いるデシカント空調システムは、空調装置が比較的大きなものとなる。このため、デシカント空調システムは、オフィスや商業施設等、主に比較的広い空間を対象として採用されている反面、車両などの比較的狭い空間では、搭載スペースが十分でないために適用され難いのが現状である。そこで、車両などの比較的狭い空間で適用可能なデシカント空調装置の開発が望まれる。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、車両等の比較的狭い空間に適用可能な、吸着剤を用いた空調装置を提供することを目的とする。
本発明の少なくとも一実施形態に係る車両用空調装置は、
車両の前後方向に沿って延在する第1吸着剤と、
前記車両の前後方向に沿って延在する第2吸着剤と、
前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤よりも前記車両の前方に設けられ、外気を取り込むための前方吸気口と、
前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤よりも前記車両の後方に設けられ、外気を取り込むための後方吸気口と、
前記前方吸気口から取り込まれた外気を前記車両の前方に位置する熱源との熱交換によって加熱するための第1熱交換部と、
前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤と前記第1熱交換部との間に設けられる前方入口ラインと、
前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤と前記後方吸気口との間に設けられる後方入口ラインと、
前記前方入口ラインに設けられ、前記第1熱交換部の接続先を前記第1吸着剤と前記第2吸着剤との間で切り替えるための第1前方切替手段と、
前記後方入口ラインに設けられ、前記後方吸気口の接続先を前記第1吸着剤と前記第2吸着剤との間で切り替えるための第1後方切替手段と、を備える。
上記車両用空調装置によれば、車両の前後方向に沿って延在する第1吸着剤及び第2吸着剤を用いる。このため、従来より知られているロータ型のデシカントに比べて省スペースであり、ボンネット以外の狭いスペースにも配置することが可能となる。
また、上記車両用空調装置によれば、第1吸着剤及び第2吸着剤よりも車両の前方に前方吸気口が設けられ、第1吸着剤及び第2吸着剤よりも車両の後方に後方吸気口が設けられる。このように、車両の前方及び後方から外気を導入することで、外気の通路(風路)を短くでき、圧力損失が小さくなるため、省エネルギー効果の高い空調装置とすることができる。
また、前方吸気口から取り込まれた外気は、車両の前方に位置する第1熱交換部において、車両の前方に位置する熱源(例えば、エンジン、モータ、バッテリー等)との熱交換によって加熱される。したがって、車両前方において取り込んだ外気を車両前方に位置する熱源で加熱して第1吸着剤又は第2吸着剤の一方の吸着剤の再生に用いることができるとともに、車両後方において取り込んだ外気は他方の吸着剤により除湿することができる。このため、多量の燃料や電力を用いることなく、車両において発生する熱を吸着剤の再生に用いることができ、省エネルギーである。また、車両内の限られたスペースを効率的に利用することができるので、空調装置をコンパクトにすることができる。
また、上記車両用空調装置によれば、第1吸着剤及び第2吸着剤と、第1熱交換部及び後方吸気口との間の接続を切り替えるための第1前方切替手段及び第1後方切替手段が設けられる。これにより、第1吸着剤と第2吸着剤の役割(吸着又は再生)を切り替えることが可能となるため、ロータ型のデシカントを用いることなく、車両の前後方向に延在する吸着剤を用いて連続的に空調装置を運転することが可能となる。このため、車両内の限られたスペースを効率的に利用することができ、空調装置をコンパクトにすることができる。このようにコンパクトな空調装置は、比較的狭い空間である車両に適用可能である。
いくつかの実施形態では、車両用空調装置は、前記第1吸着剤および前記第2吸着剤よりも前記車両の前方に設けられ、前記後方吸気口を介して取り込まれて前記後方入口ラインと前記第1吸着剤又は前記第2吸着剤の一方とを通過した外気を前記車両の前方に排出するための前方出口ラインと、前記第1吸着剤および前記第2吸着剤よりも前記車両の後方に設けられ、前記前方吸気口を介して取り込まれて前記前方入口ラインと前記第1吸着剤又は前記第2吸着剤の他方とを通過した外気を前記車両の後方に排出するための後方出口ラインと、をさらに備える。
この場合、車両前方から取り込まれた外気は、車両前後方向に延在する吸着剤を通過して車両後方に送られ、車両後方から取り込まれた外気は、車両前後方向に延在する吸着剤を通過して車両前方に送られるので、外気の経路に無駄がなく、空調装置全体としてのコンパクト化につながる。
いくつかの実施形態では、車両用空調装置は、前記前方出口ラインに設けられ、前記第1吸着剤又は前記第2吸着剤の前記一方の接続先を車内空間と車外空間との間で切り替えるための第2前方切替手段と、前記後方出口ラインに設けられ、前記第1吸着剤又は前記第2吸着剤の前記他方の接続先を車内空間と車外空間との間で切り替えるための第2後方切替手段と、をさらに備える。
車両後方から取り込まれて、第1吸着剤及び第2吸着剤のうち吸着側の吸着剤を通過した外気は、除湿されているため、夏季の冷房運転時には車内空間へ供給し、冬季の暖房時には車外に排出することが適切である。また、車両前方から取り込まれ、車両前方に位置する熱源によって加熱された後、第1吸着剤及び第2吸着剤のうち再生側の吸着剤を通過した外気は、加熱及び加湿されているため、夏季の冷房運転時には車外へ排出し、冬季の暖房時には車内空間へ供給することが適切である。
上記実施形態に係る車両用空調装置では、第1吸着剤及び第2吸着剤を通過した外気の排出先を、出口ラインにおいて車内空間と車外空間との間で切り替えるための第2前方切替手段及び第2後方切替手段を設けている。これにより、上述したような夏季における冷房運転と、冬季における暖房運転との間での切替が可能となる。
いくつかの実施形態では、車両用空調装置は、前記第1前方切替手段及び前記第1後方切替手段の制御を行うためのコントローラをさらに備え、前記コントローラは、前記第1吸着剤の入口側と出口側との温度差又は前記第2吸着剤の入口側と出口側との温度差の少なくとも一方に基づいて、前記第1熱交換部の接続先を指定する切替制御信号を前記第1前方切替手段に与えるとともに、前記後方吸気口の接続先を指定する切替制御信号を前記第1後方切替手段に与えるように構成される。
第1吸着剤及び第2吸着剤に関して、吸着又は再生が完了し、吸着/再生の切替の準備ができたかどうかは、各吸着剤の入口側と出口側の温度差に基づいて把握可能である。
したがって、上記実施形態に係る車両用空調装置では、第1吸着剤の入口側と出口側との温度差又は第2吸着剤の入口側と出口側との温度差の少なくとも一方に基づいて、コントローラが、第1前方切替手段及び第1後方切替手段に、第1熱交換部の接続先を指定する切替制御信号及び後方吸気口の接続先を指定する切替制御信号をそれぞれ与えるように構成したので、各吸着剤の吸着/再生の切替えを自動的に行うことができる。
いくつかの実施形態では、車両用空調装置は、前記後方吸気口を介して取り込まれて前記後方入口ラインと前記第1吸着剤又は前記第2吸着剤の一方とを通過した外気を、前記車両の前方に位置する冷熱源との熱交換によって冷却する第2熱交換部をさらに備える。
この場合、後方吸気口を介して取り込まれて後方入口ラインと第1吸着剤又は第2吸着剤の一方とを通過した外気は、車両の前方に位置する第2熱交換部において、車両の前方に位置する冷熱源(エンジン、モータ、バッテリーの冷却水等)との熱交換により冷却される。したがって、後方吸気口から取り込まれ、前記第1吸着剤又は前記第2吸着剤の一方を通過して吸着剤により除湿されて車両前方に送られてきた外気を、車両において発生する冷熱を用いて冷却することができるので、省エネルギーである。また、車両前方に送られてきた外気を車両前方において冷却できるため、外気の経路に無駄がなく、空調装置のコンパクト化につながる。
いくつかの実施形態では、車両用空調装置は、前記後方入口ラインに設けられ、前記前方出口ライン又は前記後方出口ラインの一方を通過して前記車内空間に取り込まれた外気の一部を前記後方入口ラインに導入するための内気循環調整弁をさらに備え、前記内気循環調整弁の開度は、車内湿度又は車内CO濃度の少なくとも一方に基づいて制御されるように構成される。
この場合、湿度やCO濃度といった車内環境を適切に保ちつつ、車内空間に取り込まれた外気の一部を後方入口ラインに導入すること(内気循環)が可能となり、空調負荷となる外気の導入量を極力減少させ、より高い省エネルギー効果を得ることができる。
いくつかの実施形態では、前記前方入口ラインは、前記車両の前方ピラーの内部に設けられ、前記後方入口ラインは、前記車両の後方ピラーの内部に設けられる。
この場合、前方吸気口及び後方吸気口から取り込んだ外気の通路としてピラー内部という狭い空間を利用するので、空調システムのコンパクト化につながる。
いくつかの実施形態では、前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤の一方又は両方が、前記車両のルーフ内部又は床下に配置される。
この場合、第1吸着剤及び第2吸着剤を、ルーフ内部又は床下という、車両において狭い空間に配置されるため、車両のボンネット内に収容されるエンジン等の主要な機器の配置をほとんど変更せずに、省エネルギー効果に優れた空調システムを搭載することができ、空調システムのコンパクト化につながる。
なお、ルーフ内部の配置では、断熱効果や遮音効果が期待できる。
いくつかの実施形態では、前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤は、極性基及び架橋構造を有する有機高分子化合物を含む収着剤と、ハロゲン化金属を含む収着剤とが基材に担持された収着剤により構成される。
この場合、体積当たりの吸湿能力の高い有機高分子系収着剤を第1吸着剤及び第2吸着剤の材料として用いるので、吸着剤を小型化することが可能であり、ルーフ内部や床下等、車両における狭い空間にも配置することが可能である。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、車両等の比較的狭い空間に適用可能な、吸着剤を用いた空調装置を提供することができる。
一実施形態に係る車両用空調装置の構成の概略を車両とともに示す図である。 一実施形態に係る車両用空調装置の構成の概略を車両とともに示す図である。 一実施形態に係る車両用空調装置の構成の概略を車両とともに示す図である。 一実施形態に係る車両用空調装置の構成の概略を車両とともに示す図である。 一実施形態に係る車両用空調装置の構成をより詳細に示す図である。 一実施形態に係る車両用空調装置の第1吸着剤及び第2吸着剤の入口側と出口側における典型的な温度変化を表したグラフである。 冷房時の外気/内気混合比率を求めるためのフローチャートの一例である。 暖房時の外気/内気混合比率を求めるためのフローチャートの一例である。 一実施形態に係る車両用空調装置を、車両の側面から見た場合の概要図である。 一実施形態に係る車両用空調装置を、車両の側面から見た場合の概要図である。 一実施形態に係る車両用空調装置の構成をより詳細に示す図である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状及びその相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
本明細書において「車両」は小型・中型の乗用車や、大型のバス、トラック等、様々な車両を含む概念である。また、これらの車両はエンジンや電力を動力源とするものを含み、エンジン車、電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)、ハイブリッド車(HV)などが含まれる。
図1〜図4は、一実施形態に係る車両用空調装置の構成の概略を車両とともに示す図であり、車両において取り込んだ外気の流れを、図中に矢印で示している。図1〜図4は、一つの実施形態に係る車両用空調装置における、異なる場面での構成を表すものであり、図1及び図2は夏季における冷房時の構成を示し、図3及び4は冬季における暖房時の構成を示す。
また、図5及び図11は、一実施形態に係る車両用空調装置の構成をより詳細に示す図である。なお、図5及び図11は、同一の車両用空調装置の構成を示しており、図5は冷房時の導入外気の流路の一例が示され、図11には暖房時の導入外気の流路の一例が示される。以下の説明においては、図5及び図11を代表して図5を用いることとする。
図1〜5に示すように、車両用空調装置1は、車両90の前後方向に沿って延在する第1吸着剤2及び第2吸着剤4と、外気を取り込むための前方吸気口10及び後方吸気口30と、車両の前方に位置する第1熱交換部16と、車両90の前方に設けられる前方入口ライン12及び車90両の後方に設けられる後方入口ライン32を備える。
前方入口ライン12は、第1吸着剤2および第2吸着剤4と第1熱交換部16の間に設けられ、後方入口ライン32は、第1吸着剤2および第2吸着剤4と後方吸気口30との間に設けられる。
また、前方入口ラインに12には、第1熱交換部16の接続先を切り替えるための第1前方切替手段14が設けられ、後方入口ライン32には、後方吸気口30の接続先を切り替えるための第1後方切替手段34が設けられる。
第1吸着剤2及び第2吸着剤4は、空気中の水分を吸着する吸着作用及び吸着した水分を脱着することにより再生し、吸着前の状態に戻る再生作用を有する吸着剤である。第1吸着剤2及び第2吸着剤4は、何れか一方が吸着を行っている方は他方は再生を行うように空気の流路を切り替えることで、空調を行う。この流路の切替えは、後述する第1前方切替手段14及び第1後方切替手段34により行うことができる。なお、図1及び図3に示す構成においては、第1吸着剤2が吸着側で第2吸着剤4が再生側であり、図2及び図4に示す構成においては、第1吸着剤2が再生側で第2吸着剤4が吸着側である。
前方吸気口10は、第1吸着剤2及び第2吸着剤4よりも車両90の前方に設けられ、車両前方より外気を取り込むための吸気口である。後方吸気口30は、第1吸着剤2及び第2吸着剤4よりも車両90の後方に設けられ、車両後方より外気を取り込むための吸気口である。
前方吸気口10から取り込まれた外気は、第1熱交換部16により、車両90の前方に位置する熱源との熱交換によって加熱された後、前方入口ライン12を経由して第1吸着剤2又は第2吸着剤4の一方に送られ、第1吸着剤2又は第2吸着剤4の一方を通過する。この際、第1吸着剤2又は第2吸着剤4を通過する外気は加熱後の空気であるので、吸着剤に熱が伝えられ、吸着剤は再生される。
一方、後方吸気口30から取り込まれた外気は、後方入口ライン32を経由して、第1吸着剤2又は第2吸着剤4の他方に送られ、第1吸着剤2又は第2吸着剤4の他方を通過する。この際、後方吸気口30から取り込まれ、水分を含んだ外気は、第1吸着剤2又は第2吸着剤4によってその水分を吸着され、除湿される。
第1熱交換部16は、車両90の前方に位置する熱源との熱交換により前方吸気口10から取り込まれた外気を加熱する。車両90の前方に位置する熱源としては、車両前方に位置する動力源で発生した熱を利用することができる。
図5には、第1熱交換部16の周辺がより詳細に示される。なお、図5において、第1前方切替手段、第1後方切替手段、と、後述する第2前方切替手段及び第2後方切替手段の切替え状態は、図1に示す場合と同様である。
図5に示す例示的な実施形態では、車両用空調システム1は、温度が上昇したエンジン等の動力源64を冷却するため、ラジエータ62を含む動力源冷却系60を有する。また、動力源冷却系60を循環する冷却水の経路に、第1熱交換部16aが設けられる。そして、エンジン等の動力源64を冷却することによって温度が上昇した冷却水を利用して、第1熱交換部16aにおいて、前方吸気口10から取り込まれた外気を熱交換により加熱する。
動力源64としては、エンジンのほかに、EVやHVのモータやバッテリーが挙げられ、これらの排熱を外気加熱のための熱源としてもよい。
また、熱源として、エアコン70の凝縮器74における排熱を利用してもよい。図5においては、エアコン70の凝縮器74における排熱も、動力源冷却系60の冷却水により回収され、第1熱交換部16aにおける熱源として用いられる。
また、上記冷却水による第1熱交換部16aでは、十分に外気を加熱することができない場合には、他の熱交換手段を用いて、補助的に外気を加温してもよい。図5に示す例示的な実施形態では、外気の流路に設けた温度センサ57で計測した温度情報に基づいて、第1熱交換部16aによる加熱が不足した分を、電気ヒータ16bを用いた加熱により補ってもよい。
第1前方切替手段14及び第1後方切替手段34による第1熱交換部16の接続先及び後方吸気口30の接続先の切替えは、第1熱交換部16と第1吸着剤2とが接続されるときには、後方給気口30と第2吸着剤4とが接続されるように、また、第1熱交換部16と第2吸着剤4とが接続されるときには、後方給気口30と第1吸着剤2とが接続されるように行われる。
例えば、夏季冷房時には、図1に示す、後方給気口30と第1吸着剤2とが接続され、第1熱交換部16と第2吸着剤4とが接続される状態と、図2に示す、後方給気口30と第2吸着剤4とが接続され、第1熱交換部16と第1吸着剤2とが接続される状態とが、第1前方切替手段14及び第1後方切替手段34による切替えによって交互に入れ替わる。また、冬季暖房時は、同様に、図3に示す後方給気口30と第1吸着剤2とが接続され、第1熱交換部16と第2吸着剤4とが接続される状態と、図4に示す、後方給気口30と第2吸着剤4とが接続され、第1熱交換部16と第1吸着剤2とが接続される状態とが、第1前方切替手段14及び第1後方切替手段34による切替えによって交互に入れ替わる。
このように、第1前方切替手段14及び第1後方切替手段34によって切替えを行うことで、第1吸着剤2と第2吸着剤4とは、互いに吸着と再生とで役割を切り替えながら、連続して空調装置として作動することができる。
幾つかの実施形態では、第1前方切替手段14及び第1後方切替手段34手段として、電磁的に制御可能な切替弁を用いる。
幾つかの実施形態では、図1〜図5に示されるように、車両用空調装置1は、車両90の前方に設けられる前方出口ライン22と、車両90の後方に設けられる後方出口ライン42とをさらに備える。
前方出口ライン22は、第1吸着剤2および第2吸着剤4よりも車両90の前方に設けられる。また、後方出口ライン42は、第1吸着剤2および第2吸着剤4よりも車両90の後方に設けられる。
前方吸気口10から取り込まれ、前方入口ライン12と第1吸着剤2又は第2吸着剤4の一方とを通過した外気は、後方出口ライン42を通って車両の後方に排出される。また、後方吸気口30から取り込まれ、後方入口ライン32と第1吸着剤2又は第2吸着剤4の他方とを通過した外気は、前方出口ライン22を通って車両の前方に排出される。
幾つかの実施形態では、図1〜図5に示されるように、前方出口ライン22には第2前方切替手段24が設けられ、後方出口ライン42には第2後方切替手段44が設けられる。
第2前方切替手段24及び第2後方切替手段44は、それぞれ、第1吸着剤2又は第2吸着剤4の一方及び他方の接続先を車内空間と車外空間との間で切り替えるための切替手段である。
例えば、夏季冷房時の構成を示す図1及び図2に示す構成では、第2前方切替手段24は、第1吸着剤2又は第2吸着剤4と室内空間6とを接続して、第1吸着剤2又は第2吸着剤4によって除湿された外気を室内空間6に給気し、第2後方切替手段44は、第1吸着剤2又は第2吸着剤4と室外空間8とを接続して、第1吸着剤2又は第2吸着剤4が水分を脱着することによって加湿された加温空気を、排気として室外空間(車外)8に排出する。
また、例えば、冬季暖房時の構成を示す図3及び図4に示す構成では、第2前方切替手段24は、第1吸着剤2又は第2吸着剤4と室外空間8とを接続して、第1吸着剤2又は第2吸着剤4によって除湿された外気を室外空間(車外)8に排出し、第2後方切替手段44は、第1吸着剤2又は第2吸着剤4と室内空間6とを接続して、第1吸着剤2又は第2吸着剤4が水分を脱着することによって加湿された加温空気を室内空間6に給気する。
幾つかの実施形態では、第2前方切替手段24及び第2後方切替手段44手段として、電磁的に制御可能な切替弁を用いる。
幾つかの実施形態では、図5に示すように、第1前方切替手段14及び第1後方切替手段34の制御を行うためのコントローラ52をさらに備える。
コントローラ52は、第1吸着剤2の入口側と出口側との温度差又は第2吸着剤4の入口側と出口側との温度差の少なくとも一方に基づいて、第1熱交換部16の接続先の切替制御信号を第1前方切替手段14に与えるとともに、後方吸気口30の接続先の切替制御信号を第1後方切替手段34に与えるように構成される。
図6は、一実施形態に係る車両用空調装置の第1吸着剤及び第2吸着剤の入口側と出口側における典型的な温度変化を表したグラフである。
車両用空調装置が図1及び図3に示される構成であるとき(すなわち、第1吸着剤2が吸着側であり、第2吸着剤が再生側である場合)には、第1吸着剤2及び第2吸着剤4の入口側と出口側での温度変化は、典型的には図6のグラフのようになる。
図6に示すように、時刻tにおいて第1吸着剤2は吸着を開始し、第2吸着剤4は脱着(再生)を開始する。吸着により外気の温度は上昇し、脱着により外気の温度は低下するので、吸着及び脱着が進み、最も活発になった時点で各吸着剤の入口側と出口側の温度差はピークとなると考えられる。その後、吸着及び脱着の能力が低下すると、各吸着剤の入口側と出口側の温度差が減少する(時刻:t及びt)。そこで、幾つかの実施形態においては、各吸着剤の入口側と出口側の温度差が、吸着/脱着の開始後に一旦ピークを迎えたあと、減少してある閾値まで小さくなったときに、第1熱交換部16の接続先及び後方吸気口30の接続先を切り替えるように、コントローラ52が第1前方切替手段14及び第1後方切替手段34に与える切替え制御信号を生成してもよい。このように、第1吸着剤2又は第2吸着剤4の入口側及び出口側の温度差に基づいて第1前方切替手段14及び第1後方切替手段34による接続先の切替えを行うことで、自動的に切替えの制御を行い、連続して車両用空調装置1の運転を行うことができる。
また、コントローラ52による第1熱交換部16の接続先及び後方吸気口30の接続先の切替制御信号は、第1熱交換部16と第1吸着剤2とが接続されるときには、後方給気口30と第2吸着剤4とが接続されるように、また、第1熱交換部16と第2吸着剤4とが接続されるときには、後方給気口30と第1吸着剤2とが接続されるように、生成される。
幾つかの実施形態では、車両用空調装置1は、後方吸気口30を介して取り込まれて後方入口ライン32と第1吸着剤2又は第2吸着剤4の一方とを通過して除湿された外気を、車両90の前方に位置する冷熱源との熱交換によって冷却する第2熱交換部26をさらに備える。
例えば、図5に示す例示的な実施形態では、車両用空調システム1は、温度が上昇したエンジン等の動力源64を冷却するため、ラジエータ62を含む動力源冷却系60を有する。また、動力源冷却系60を循環する冷却水の経路に、第1熱交換部16a及び第2熱交換部26aが設けられる。そして、エンジン等の動力源64を冷却することによって温度が上昇した冷却水を利用して、第1熱交換部16aにおいて、前方吸気口10から取り込まれた外気を熱交換により加熱した後、後方吸気口30を介して取り込まれて後方入口ライン32と第1吸着剤2又は第2吸着剤4の一方とを通過して除湿された外気を、該熱交換によって温度が低下した冷却水を利用して、第2熱交換部26aにおいて熱交換により冷却する。
また、上記冷却水による第2熱交換部26aでは、十分に外気を冷却することができない場合には、他の熱交換手段を用いて、補助的に外気を冷却してもよい。図5に示す例示的な実施形態では、外気が第2熱交換部26aを通過した後の経路に、圧縮機72、凝縮器74、膨張器76及び蒸発器78(26b)を備えるエアコン冷凍サイクルを設け、この冷凍サイクルを用いて、蒸発器78を第2熱交換部26の一部として、流れてきた空気の温度の最終的な調整を行う。他の実施形態では、前記他の熱交換手段として、車両外の空気を冷熱源として利用する空気熱交換器を用いて、補助的な冷却を行ってもよい。
なお、後方吸気口30を介して取り込まれて後方入口ライン32と第1吸着剤2又は第2吸着剤4の一方とを通過して除湿された外気は、第2熱交換部26を通過した後又は通過せずに、デフロスタ(フロントガラスの曇り取り)として利用することもできる。
幾つかの実施形態では、後方入口ライン32には、前方出口ライン22を通過して車内空間6に取り込まれた外気の一部を後方入口ライン32に導入するための内気循環調整弁54が設けられる。例えば、図1及び図2に示す冷房時の構成では、このように、後方入口ライン32に内気循環調整弁54が設けられる。
また、他の実施形態では、前方吸気口10と第1熱交換部16との間には、後方出口ライン42を通過して車内空間6に取り込まれた外気の一部を前方入口ライン12に導入するための内気循環調整弁54が設けられる。例えば、図3及び図4に示す暖房時の構成では、このように、前方吸気口10と第1熱交換部16との間に内気循環調整弁54が設けられる。
そして、幾つかの実施形態では、内気循環調整弁54の開度は、車内湿度又は車内CO濃度の少なくとも一方に基づいて制御されるように構成される。
幾つかの実施形態では、車内湿度及び車内CO濃度は、車内湿度及び車内CO濃度をそれぞれ計測するために車両に設けられた湿度センサ56及びCO濃度センサ55を用いて測定される。これらの測定値に基づいて、空調負荷となる後方吸気口30又は前方吸気口10からの外気導入量を極力少なくすることで、より高い省エネルギー効果を得ることができる。
ここで、図7は、冷房時の後方入口ライン32における外気/内気混合比率(すなわち、内気循環調整弁54の開度)を求めるためのフローチャートの一例であり、図8は、暖房時の後方入口ライン32における外気/内気混合比率(すなわち、内気循環調整弁54の開度)を求めるためのフローチャートの一例である。
例えば、図1及び図2に示す構成による冷房時には、図7に示すように、冷房が開始された後(S10)、車内湿度及び車内CO濃度を計測し、車内CO濃度が例えば1000ppm以上である場合(S11)には、内気循環はさせず、後方吸気口30からの外気導入が100%となるように、後方入口ライン32に設けられた内気循環調整弁54の開度を調整する(S12)。また、車内CO濃度が1000ppm未満であり(S11)、かつ車内相対湿度が60%RH以上である場合(S13)には、外気導入比率が0%となるように(即ち内気循環比率が100%となるように)、内気循環調整弁54の開度を調整する(S14)。また、車内CO濃度が1000ppm未満であり(S11)、かつ車内相対湿度が60%RH未満である場合(S13)には、車内相対湿度が例えば50%程度となるように、外気導入比率が0〜50%となるように、内気循環調整弁54の開度を調整する(S15)。
また、例えば、図3及び図4に示す構成による暖房時には、図8に示すように、暖房が開始された後(S20)、車内湿度及び車内CO濃度を計測し、車内CO濃度が1000ppm以上である場合(S21)には、内気循環はさせず、後方吸気口30からの外気導入が100%となるように、前方入口ライン12に設けられた内気循環調整弁54の開度を調整する(S22)。また、車内CO濃度が1000ppm未満であり(S21)、かつ車内相対湿度が40%RH未満である場合(S23)には、外気導入比率が0%となるように(即ち内気循環比率が100%となるように)、内気循環調整弁54の開度を調整する(S24)。また、車内CO濃度が1000ppm未満であり(S21)、かつ車内相対湿度が40%RH以上である場合(S23)には、車内相対湿度が50%RH程度となるように、外気導入比率が0〜50%となるように、内気循環調整弁54の開度を調整する(S25)。
図9及び図10は、それぞれ、一実施形態に係る車両用空調装置を、車両の側面から見た場合の概要図である。
幾つかの実施形態では、図1〜4及び図9に示すように、第1吸着剤2及び第2吸着剤4は、車両90のルーフ83内部に配置される。他の実施形態では、図9に示すように、第1吸着剤2及び第2吸着剤4は、車両90の床下84に配置される。また、他の実施形態では、第1吸着剤2又は第2吸着剤4の一方が車両90のルーフ83内部に配置され、第1吸着剤2又は第2吸着剤4の他方が車両90の床下84に配置されてもよい。
幾つかの実施形態では、図1〜図4及び図9に示すように、前方入口ライン12は車両90の前方ピラー81の内部に設けられ、後方入口ライン32は車両90の後方ピラー82の内部に設けられる。
また、幾つかの実施形態では、図1〜図4及び図9に示すように、前方出口ライン22は車両90の前方ピラー81の内部に設けられ、後方出口ライン42は車両90の後方ピラー82の内部に設けられる。
他の実施形態では、例えば図10に示すように、第1吸着剤2及び第2吸着剤4が車両90の床下84に配置されるような場合は、前方入口ライン12、後方入口ライン32、前方出口ライン22(図10に示されない)、及び後方出口ライン42(図10には示されない)は、前方ピラー又は後方ピラーに設けられるのではなく、前方吸気口10及び後方吸気口30から車両90の床下84に向けて、車両90内部を通じて設けられる。
幾つかの実施形態では、第1吸着剤及び第2吸着剤は、極性基及び架橋構造を有する有機高分子化合物を含む収着剤と、ハロゲン化金属を含む吸湿剤とが基材に担持された収着剤により構成される。
このような収着剤は吸湿能力が高く、単位容積当たりの除湿能力が高いため、第1吸着剤及び第2吸着剤を小型化することが可能であり、ルーフ内部や床下等、車両における狭い空間にも配置することが可能である。
1 車両用空調装置
2 第1吸着剤
4 第2吸着剤
6 車内空間
8 車外空間
10 前方吸気口
12 前方入口ライン
14 第1前方切替手段
16 第1熱交換部
22 前方出口ライン
24 第2前方切替手段
26 第2熱交換部
30 後方吸気口
32 後方入口ライン
34 第1後方切替手段
42 後方出口ライン
44 第2後方切替手段
52 コントローラ
53 温度センサ
54 内気循環調整弁
55 CO濃度センサ
56 湿度センサ
57 温度センサ
81 前方ピラー
82 後方ピラー
83 ルーフ
84 床下

Claims (9)

  1. 車両の前後方向に沿って延在する第1吸着剤と、
    前記車両の前後方向に沿って延在する第2吸着剤と、
    前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤よりも前記車両の前方に設けられ、外気を取り込むための前方吸気口と、
    前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤よりも前記車両の後方に設けられ、外気を取り込むための後方吸気口と、
    前記前方吸気口から取り込まれた外気を前記車両の前方に位置する熱源との熱交換によって加熱するための第1熱交換部と、
    前記第1吸着剤および前記第2吸着剤と前記第1熱交換部の間に設けられる前方入口ラインと、
    前記第1吸着剤および前記第2吸着剤と前記後方吸気口との間に設けられる後方入口ラインと、
    前記前方入口ラインに設けられ、前記第1熱交換部の接続先を前記第1吸着剤と前記第2吸着剤との間で切り替えるための第1前方切替手段と、
    前記後方入口ラインに設けられ、前記後方吸気口の接続先を前記第1吸着剤と前記第2吸着剤との間で切り替えるための第1後方切替手段と、を備え
    前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤の一方又は両方が、前記車両のルーフ内部又は床下に配置され、
    前記前方入口ラインは、前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤から車内空間の前方に位置する前記第1熱交換部まで延びており、
    前記後方入口ラインは、前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤から車室空間の後方に位置する前記後方吸気口まで延びている
    車両用空調装置。
  2. 前記第1吸着剤および前記第2吸着剤よりも前記車両の前方に設けられ、前記後方吸気口を介して取り込まれて前記後方入口ラインと前記第1吸着剤又は前記第2吸着剤の一方とを通過した外気を前記車両の前方に排出するための前方出口ラインと、
    前記第1吸着剤および前記第2吸着剤よりも前記車両の後方に設けられ、前記前方吸気口を介して取り込まれて前記前方入口ラインと前記第1吸着剤又は前記第2吸着剤の他方とを通過した外気を前記車両の後方に排出するための後方出口ラインと、をさらに備える請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記前方出口ラインに設けられ、前記第1吸着剤又は前記第2吸着剤の前記一方の接続先を車内空間と車外空間との間で切り替えるための第2前方切替手段と、
    前記後方出口ラインに設けられ、前記第1吸着剤又は前記第2吸着剤の前記他方の接続先を車内空間と車外空間との間で切り替えるための第2後方切替手段と、をさらに備える請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記第1前方切替手段及び前記第1後方切替手段の制御を行うためのコントローラをさらに備え、
    前記コントローラは、前記第1吸着剤の入口側と出口側との温度差又は前記第2吸着剤の入口側と出口側との温度差の少なくとも一方に基づいて、前記第1熱交換部の接続先を指定する切替制御信号を前記第1前方切替手段に与えるとともに、前記後方吸気口の接続先を指定する切替制御信号を前記第1後方切替手段に与えるように構成された請求項1乃至3の何れか一項に記載の車両空調装置。
  5. 前記後方吸気口を介して取り込まれて前記後方入口ラインと前記第1吸着剤又は前記第2吸着剤の一方とを通過した外気を、前記車両の前方に位置する冷熱源との熱交換によって冷却する第2熱交換部をさらに備える請求項1乃至4の何れか一項に記載の車両空調装置。
  6. 車両の前後方向に沿って延在する第1吸着剤と、
    前記車両の前後方向に沿って延在する第2吸着剤と、
    前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤よりも前記車両の前方に設けられ、外気を取り込むための前方吸気口と、
    前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤よりも前記車両の後方に設けられ、外気を取り込むための後方吸気口と、
    前記前方吸気口から取り込まれた外気を前記車両の前方に位置する熱源との熱交換によって加熱するための第1熱交換部と、
    前記第1吸着剤および前記第2吸着剤と前記第1熱交換部の間に設けられる前方入口ラインと、
    前記第1吸着剤および前記第2吸着剤と前記後方吸気口との間に設けられる後方入口ラインと、
    前記前方入口ラインに設けられ、前記第1熱交換部の接続先を前記第1吸着剤と前記第2吸着剤との間で切り替えるための第1前方切替手段と、
    前記後方入口ラインに設けられ、前記後方吸気口の接続先を前記第1吸着剤と前記第2吸着剤との間で切り替えるための第1後方切替手段と、
    前記第1吸着剤および前記第2吸着剤よりも前記車両の前方に設けられ、前記後方吸気口を介して取り込まれて前記後方入口ラインと前記第1吸着剤又は前記第2吸着剤の一方とを通過した外気を前記車両の前方に排出するための前方出口ラインと、
    前記第1吸着剤および前記第2吸着剤よりも前記車両の後方に設けられ、前記前方吸気口を介して取り込まれて前記前方入口ラインと前記第1吸着剤又は前記第2吸着剤の他方とを通過した外気を前記車両の後方に排出するための後方出口ラインと、
    前記前方出口ラインに設けられ、前記第1吸着剤又は前記第2吸着剤の前記一方の接続先を車内空間と車外空間との間で切り替えるための第2前方切替手段と、
    前記後方出口ラインに設けられ、前記第1吸着剤又は前記第2吸着剤の前記他方の接続先を車内空間と車外空間との間で切り替えるための第2後方切替手段と、
    前記後方入口ラインに設けられ、前記前方出口ライン又は前記後方出口ラインの一方を通過して前記車内空間に取り込まれた外気の一部を前記後方入口ラインに導入するための内気循環調整弁と、を備え
    前記内気循環調整弁の開度は、車内湿度又は車内CO濃度の少なくとも一方に基づいて制御されるように構成された車両空調装置。
  7. 前記前方入口ラインは、前記車両の前方ピラーの内部に設けられ、
    前記後方入口ラインは、前記車両の後方ピラーの内部に設けられた請求項1乃至6の何れか一項に記載の車両空調装置。
  8. 前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤の一方又は両方が、前記車両のルーフ内部又は床下に配置される請求項1乃至7の何れか一項に記載の車両空調装置。
  9. 前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤は、極性基及び架橋構造を有する有機高分子化合物を含む収着剤と、ハロゲン化金属を含む吸湿剤とが基材に担持された収着剤により構成された請求項1乃至8の何れか一項に記載の車両空調装置。
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