JP6252717B1 - 小径ドリル - Google Patents

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Abstract

この小径ドリルは、直径が2mm以下、マージン長と直径との比が3以上のダブルマージンのドリル本体(1)の先端に、長さ(W)の差が0.04mm以下の主切刃(7a)を有する2つの切刃(7)が形成され、2つの先端逃げ面(5)同士では互いに、一方の第1先端逃げ面(5a)と第2先端逃げ面(5b)との直線状の第1交差稜線(M1)の他方への第1延長線(N1)が、他方の第1交差稜線(M1)よりもドリル回転方向(T)側に位置して、その間隔(d1)が0.04mm〜0.08mmの範囲内であり、一方の第2先端逃げ面(5b)とシンニング面(8a)との直線状の第2交差稜線(M2)の他方への第2延長線(N2)は、他方の第2交差稜線(M2)と一直線状、または他方の第2交差稜線(M2)よりもドリル回転方向(T)側に位置して、その間隔(d2)が0.08mm以下の範囲内である。

Description

本発明は、軸線回りに回転されるドリル本体の先端の切刃部に切刃が形成されるとともに、切刃部外周のランド部には第1、第2マージン部が形成され、切刃の直径が2mm以下で、マージン長と切刃の直径との比が3以上の長尺のダブルマージン小径ドリルに関するものである。
特許文献1には、2つのランドにそれぞれ第1、第2マージン部を有するダブルマージンのドリルが記載されている。このドリルにおいて、切屑排出溝のドリル回転方向側に隣接する第2マージン部は、先端逃げ面とシンニング部との交差稜線におけるランド部に位置する外周端を含み、ヒール部からドリル回転方向側へ所定間隔離間するように配置されている。
特開2005−305610号公報
切刃の直径Dが小径であり、しかも切刃の外周端からマージン部の後端までの軸線方向におけるマージン長Lと上記直径Dとの比L/Dが大きい長尺のドリルは、切刃が形成されて被削材に突き込まれる切刃部に切削抵抗による振れが生じ易い。また、このようなドリルを用いた切削加工では、特に被削材に貫通穴を形成する場合に、穴の抜け際で切刃部が大きく振れて穴精度を損なうおそれがある。
この点、特許文献1に記載されたような2枚刃のダブルマージンドリルでは、合計4つのマージン部が加工穴の内周面に摺接するため、切刃部の振れをある程度抑えることができる。しかしながら、切刃の直径Dが2mm以下であり、しかも上記比L/Dが3以上の長尺の小径ドリルとなると切刃部の剛性が小さくなってしまい、切刃部の振れによる穴精度の低下は顕著となる。結果として、穴あけ加工時に切刃部が折損するおそれがある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、上述のような長尺の小径ドリルであっても、穴精度の低下を防ぐことができるとともに、切刃部の折損も防止することが可能な小径ドリルを提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転されるドリル本体の先端部外周に、このドリル本体の先端逃げ面に開口して後端側に延びる2つの切屑排出溝が上記軸線に関して対称に形成されており、これらの切屑排出溝のドリル回転方向を向く壁面と上記先端逃げ面との交差稜線部にそれぞれ切刃が形成されるとともに、上記切屑排出溝の間のランド部には、該切屑排出溝のドリル回転方向とは反対側に隣接する第1マージン部とドリル回転方向側に隣接する第2マージン部とが形成され、上記切刃の直径Dが2mm以下である小径ドリルであって、上記切刃の外周端から上記第1、第2マージン部の後端までの上記軸線方向におけるマージン長Lと上記直径Dとの比L/Dが3以上であり、上記切屑排出溝の先端部内周にはシンニング部が形成されていて、上記シンニング部は、ドリル回転方向とは反対側を向くシンニング面を有し、上記切刃は、上記軸線方向先端側から見て上記ドリル本体の外周から内周側に向けて直線状に延びる主切刃と、この主切刃の内周側で曲折して上記シンニング部と上記先端逃げ面との交差稜線部に形成されるシンニング刃とを備え、上記軸線方向先端側から見たときの2つの上記主切刃の長さの差が0.04mm以下であり、上記先端逃げ面は、第1先端逃げ面と、第2先端逃げ面とを備え、上記第1先端逃げ面は、上記切刃のドリル回転方向とは反対側に連なり、上記第2先端逃げ面は、上記第1先端逃げ面のさらにドリル回転方向とは反対側に連なり、上記シンニング面に交差し、上記第1先端逃げ面よりも逃げ角が大きく、上記軸線方向先端側から見て、上記第1先端逃げ面と上記第2先端逃げ面との第1交差稜線と、上記第2先端逃げ面と上記シンニング面との第2交差稜線とは直線状であって、上記軸線方向先端側から見て、2つの上記先端逃げ面同士では互いに、一方の上記先端逃げ面における上記第1交差稜線の他方の先端逃げ面側への第1延長線が、他方の先端逃げ面の上記第1交差稜線よりもドリル回転方向側に位置し、上記軸線方向先端側から見て、上記第1延長線と上記第1交差稜線との間隔が0.04mm〜0.08mmの範囲内であり、上記軸線方向先端側から見て、2つの上記先端逃げ面同士では互いに、一方の上記先端逃げ面における上記第2交差稜線の他方の先端逃げ面側への第2延長線は、他方の先端逃げ面の上記第2交差稜線と一直線状、または他方の先端逃げ面の上記第2交差稜線よりもドリル回転方向側に位置し、上記軸線方向先端側から見て、上記第2延長線と上記第2交差稜線との間隔が0.08mm以下の範囲内であることを特徴とする。
このような小径ドリルでは、まず2つのランド部にそれぞれ第1、第2マージン部が形成されたダブルマージンドリルであるので、合計4つのマージン部によって切刃部を加工穴の内周面に支持することができ、貫通穴の抜け際でも切刃部の振れを防ぐことが可能となる。その上、2つの上記切刃のうち軸線方向先端側から見て直線状をなす2つの主切刃の長さの差が0.04mm以下であって、これら2つの主切刃に作用する切削抵抗の差も小さいので、切刃部の振れを抑えることができる。すなわち、切刃の直径が2mm以下の小径ドリルにおいて、上記主切刃の長さの差が0.04mmよりも大きいと、切削抵抗の差によって軸線に対する径方向の負荷のバランスが崩れ、切刃部に振れが生じるおそれがある。
そして、2つの先端逃げ面同士では、一方の先端逃げ面からの上記第1延長線が他方の先端逃げ面の上記第1交差稜線よりもドリル回転方向側に位置している。すなわち2つの第1先端逃げ面が軸線方向先端側から見て第1交差稜線に直交する方向に重なり合うほど幅が大きい。したがって、逃げ角の小さな第1先端逃げ面によって切刃の剛性を確保することができ、長尺の小径ドリルであっても切削抵抗に十分に抗して振れによる穴精度の低下を防ぐことが可能となる。
ここで、この一方の先端逃げ面の第1延長線と他方の先端逃げ面の第1交差稜線との軸線方向先端側から見たときの間隔が0.04mmよりも小さいと、このように切刃の剛性を十分に確保することが困難になる。また、この間隔が0.08mmよりも大きいと、逃げ角の小さな第1先端逃げ面の第1交差稜線側の部分が加工穴の穴底に接触して抵抗の増大と摩耗の促進を招くおそれがある。
さらに、2つの先端逃げ面同士で、一方の先端逃げ面からの上記第2延長線は、他方の先端逃げ面の上記第2交差稜線と一直線状、またはこの第2交差稜線よりも間隔が0.08mm以下の範囲内でドリル回転方向側に位置している。2つの第2先端逃げ面同士も軸線方向先端側から見て、少なくとも第2交差稜線同士は、該第2交差稜線に直交する方向に重なり合っている。したがって、逃げ角の大きな第2先端逃げ面でも切刃の剛性を確保することができる。ただし、この間隔が0.08mmよりも大きいと、第2先端逃げ面の穴底への接触により抵抗の増大や摩耗の促進を招くおそれがある。
また、上記切屑排出溝の表面は、ISO25178で規定される山頂点の算術平均曲率Spc(1/mm)を800以下と滑らかにすることにより、切屑の詰まりが抑制されてすくい面の摩耗や突発的な折損を大幅に低減することができる。
さらに、第2マージン部は、周方向に沿って先端逃げ面からシンニング面にかけて形成されていることにより、第2マージン部が早期に加工穴の内周面に摺接するようになり、加工中のドリル本体の振れを抑制することができる。
以上説明したように、本発明によれば、長尺の小径ドリルであっても、ダブルマージンによって切刃部を支持することができるのは勿論、2つの主切刃に作用する切削抵抗の差を小さくするとともに、切刃の剛性を十分に確保して切刃部の振れを抑えることができ、高精度で折損の少ない穴加工を行うことが可能となる。
本発明の一実施形態を示す側面図である。 図1に示す実施形態を軸線方向先端側から見た拡大正面図である。
図1および図2は、本発明の一実施形態を示すものである。本実施形態において、ドリル本体1は、超硬合金等の硬質材料により軸線Oを中心とした多段の概略円柱状に一体に形成されている。ドリル本体1の後端側(図1において右側)の部分は、円柱状のままのシャンク部2とされる。ドリル本体1の先端側(図1において左側)の部分は、シャンク部2よりも小径の外形略円柱状の切刃部3とされる。これらシャンク部2と切刃部3との間の部分は先端側に向かうに従い漸次縮径する円錐台状のテーパネック部4とされている。
このような小径ドリルは、上記シャンク部2が工作機械の主軸に把持されて、軸線O回りにドリル回転方向Tに回転されつつ軸線O方向先端側に送り出されることにより、ステンレス鋼や炭素鋼などの金属よりなる被削材に、上記切刃部3によって貫通穴を形成するような穴あけ加工を行う。
切刃部3の外周部には、切刃部3先端の先端逃げ面5に開口し、軸線O方向後端側に向かうに従いドリル回転方向Tとは反対側に向けて捩れる2つの切屑排出溝6が、軸線Oに関して対称に形成されている。これらの切屑排出溝6のドリル回転方向Tを向く壁面と上記先端逃げ面5との交差稜線部には、それぞれ上記壁面をすくい面とする切刃7が形成されている。また、切屑排出溝6の先端部内周には、切屑排出溝6のドリル回転方向Tを向く壁面の内周部からドリル回転方向Tとは反対側を向く壁面の外周までを切り欠くようにしてシンニング部8が形成されている。
上記切刃7は、図2に示すように、主切刃7aと、シンニング刃7bとを備えている。主切刃7aは、軸線O方向先端側から見てドリル本体1の切刃部3外周から内周側に向けて直線状に延びる。シンニング刃7bは、軸線O方向先端側から見て主切刃7aの内周で主切刃7aに対して鈍角に曲折して軸線O側に延びる。シンニング刃7bは、シンニング部8のドリル回転方向Tを向く壁面と先端逃げ面5との交差稜線部に形成される。切刃7の直径D、すなわち切刃7の外周端が軸線O回りの回転軌跡においてなす円の直径は2mm以下とされていて、本実施形態では1mmである。
そして、軸線O方向先端側から見たときの直線状の2つの主切刃7aの長さWの差、すなわち軸線O方向先端側から見たときの2つの切刃7の外周端(2つの主切刃7aの外周端)から主切刃7aとシンニング刃7bとの交点までの長さの差は、0.04mm以下とされている。なお、主切刃7aの上記長さWは、軸線O方向先端側から見たときのシンニング刃7bの長さよりも長い。さらに、シンニング刃7bは軸線Oに達してはおらず、2つの切刃7のシンニング刃7bの間には、2つの先端逃げ面5同士の交差稜線として軸線Oに直交するチゼル7cが形成される。
また、切刃部3の外周部における2つの切屑排出溝6の間の部分であるランド部9の外周面には、第1マージン部10aと、第2マージン部10bとが形成されている。第1マージン部10aは、切屑排出溝6のドリル回転方向Tとは反対側すなわち切刃7側に隣接する。第2マージン部10bは、切屑排出溝6のドリル回転方向T側すなわちヒール11側に隣接する。これら第1、第2マージン部10a、10bの外周面は切刃7の直径D、すなわち切刃7の外周端が軸線O回りの回転軌跡においてなす円の直径と等しい直径の軸線Oを中心とした円筒面上に位置するように形成されている。本実施形態では、ランド部9の外周面における周方向の両端に第1、第2マージン部10a、10bがそれぞれ形成されている。
さらに、切刃7の外周端から第1、第2マージン部10a、10bの後端までの軸線O方向におけるマージン長Lと上記直径Dとの比L/Dは3以上とされており、本実施形態ではおよそ7とされている。従って、本実施形態の小径ドリルは、2枚刃でダブルマージンの長尺小径なツイストドリルである。なお、第1、第2マージン部10a、10bの後端の軸線O方向の位置が異なる場合には、上記マージン長Lは短いマージン部の後端までの長さとされる。
ここで、本実施形態では、図1に示すように、第1、第2マージン部10a、10bは切刃部3の途中までに形成されており、これよりも後端側の切刃部3の外周面は、上記直径Dの軸線Oを中心とした円筒面とされている。また、図示はしていないが、ドリル本体を軸線O方向と垂直な方向から見たとき、軸線O方向先端側から、直径Dの約0.6倍未満の範囲では第1マージン部10aの周方向の幅は第2マージン部10bの周方向の幅よりも大きい。ドリル本体を軸線O方向と垂直な方向から見たとき、軸線O方向先端側から、直径Dの約0.7倍以降では第1マージン部10aの周方向の幅と第2マージン部10bの周方向の幅が略同程度となっている。
さらに、ランド部9の第1、第2マージン部10a、10bの間の部分は、上記直径Dより僅かに小さな直径の軸線Oを中心とした円筒面上に位置する外周二番取り面10cとされている。
一方、上記先端逃げ面5は、切刃7からドリル回転方向Tとは反対側に向かうに従いドリル本体1の後端側に向けて延びるとともに、外周側に向かうに従ってドリル本体1の後端側に向けて延びるように形成されている。これにより切刃7には所定の逃げ角と先端角が与えられる。さらに、この先端逃げ面5は、第1先端逃げ面5aと、第2先端逃げ面5bとを備えている。第1先端逃げ面5aは、切刃7のドリル回転方向Tとは反対側に連なる一定の小さい逃げ角を有する。第2先端逃げ面5bは、第1先端逃げ面5aのさらにドリル回転方向Tとは反対側に連なる。第2先端逃げ面5bは、第1先端逃げ面5aよりも大きな一定の逃げ角を有する。
また、第2先端逃げ面5bのドリル回転方向Tとは反対側には、上記シンニング部8のドリル回転方向Tとは反対側を向く壁面であるシンニング面8aが交差している。なお、ドリル本体1には、シャンク部2の後端面から切屑排出溝6の捩れに合わせて捩れるように2つのクーラント穴12が軸線Oに関して対称に穿設されている。これらのクーラント穴12は、切刃部3のランド部9内を通って先端逃げ面5の第2先端逃げ面5bにそれぞれ開口している。穴あけ加工時にはこれらのクーラント穴12を介して切刃7や被削材の切削部位にクーラントが供給される。
さらに、軸線O方向先端側から見て、第1、第2先端逃げ面5a、5bの交差稜線である第1交差稜線M1は、切刃7の主切刃7aに平行に延びる直線状とされている。また、第2先端逃げ面5bと上記シンニング面8aとの交差稜線である第2交差稜線M2は、軸線O方向先端側から見て第1交差稜線M1に鋭角に交差する方向に延びる、やはり直線状とされている。
軸線O方向先端側から見たとき、2つの切刃7のドリル回転方向Tとは反対側に連なる2つの先端逃げ面5同士では互いに、一方の先端逃げ面5における第1交差稜線M1の他方の先端逃げ面5側への延長線である第1延長線N1が、この他方の先端逃げ面5の第1交差稜線M1よりもドリル回転方向T側に位置している。従って、これら2つの先端逃げ面5の第1交差稜線M1および第1延長線N1同士は、軸線O方向先端側から見たときには互いに平行である。さらに、この一方の先端逃げ面5からの第1延長線N1と他方の先端逃げ面5の第1交差稜線M1との間隔d1は0.04mm〜0.08mmの範囲内とされている。
また、軸線O方向先端側から見たとき、2つの切刃7のドリル回転方向Tとは反対側に連なる2つの先端逃げ面5同士では互いに、一方の先端逃げ面5における上記第2交差稜線M2の他方の先端逃げ面5側への延長線である第2延長線N2は、この他方の先端逃げ面5の第2交差稜線M2と一直線状となるように延びているか、または他方の先端逃げ面5の第2交差稜線M2よりもドリル回転方向T側に位置するように、平行に延びている。そして、この一方の先端逃げ面5からの第2延長線N2と他方の先端逃げ面5の第2交差稜線M2との間隔d2は0.08mm以下の範囲内であり、下限値は第2延長線N2と第2交差稜線M2とが一直線状となる場合の0mmである。
このように構成された小径ドリルでは、ダブルマージンドリルであって、2つのランド部9の外周面にそれぞれ第1、第2マージン部10a、10bが形成されており、穴加工時には切刃7によって形成された加工穴の内周面にこれら合計4つの第1、第2マージン部10a、10bを摺接させて切刃部3を支持することができる。このため、例えば貫通穴の抜け際でも、加工穴に摺接したまま残された4つの第1、第2マージン部10a、10bにおいて切刃部3を支持して、切刃部3に軸線Oに対する径方向の振れが生じるのを防ぐことができる。
なお、第2マージン部10bは、周方向に沿って第2先端逃げ面5bからシンニング面8aにかけて形成されるのが望ましい。このように第2マージン部10bを第2先端逃げ面5bのドリル回転方向T側からシンニング面8aにかけて形成することで、第2マージン部10bが早期に加工穴の内周面に摺接するようになり、加工中のドリル本体1の振れを抑制することができる。よって、加工した穴の直進性が良好となり、穴曲がりによるドリル本体1の折損を抑制することができる。
また、上記構成の小径ドリルでは、軸線O方向先端側から見たときに、切刃7のうち主たる切削を行う直線状をなす2つの主切刃7aの長さWの差が0.04mm以下である。この点、理想的には2つの主切刃7aの長さWの差は0mmであるが、現実的には0mmとすることは困難である。したがって、僅かながら差が生じるのは避けられないが、長さWの差を0.04mm以下と極小さくすることにより、上記構成のドリルによれば、穴あけ加工時にこれら2つの主切刃7aに作用する切削抵抗の差を小さくすることができる。結果として、切刃部3への軸線Oに対する径方向の負荷をバランスさせることができ切刃部3の振れ抑制に寄与できる。さらには、主切刃7aの長さWの差は0.02mm以下であるのことが望ましい。
さらに、軸線O方向先端側から見て、上記2つの先端逃げ面5同士では、一方の先端逃げ面5からの上記第1延長線N1が他方の先端逃げ面5の上記第1交差稜線M1よりもドリル回転方向T側に位置している。2つの第1先端逃げ面5a同士は図2に示したように第1交差稜線M1に直交する方向において軸線Oを越えて互いに重なり合うように幅広に形成される。すなわち、逃げ角が小さく、刃物角は大きくなる第1先端逃げ面5aを幅広とすることによって切削抵抗に対する切刃7の剛性を確保することができ、これによっても切刃部3の振れを抑えることができる。
さらにまた、これら2つの先端逃げ面5同士では、軸線O方向先端側から見て、一方の先端逃げ面5からの上記第2延長線N2も、他方の先端逃げ面5の上記第2交差稜線M2と一直線状、またはこの第2交差稜線M2よりも0.08mm以下の範囲内の間隔d2でドリル回転方向T側に位置している。すなわち、これら2つの第2先端逃げ面5b同士も、第2交差稜線M2に直交する方向に、少なくとも第2交差稜線M2同士が重なり合い、あるいは第2先端逃げ面5b自体が重なり合っている。これによって、逃げ角の大きなこれら第2先端逃げ面5bでも切刃7の剛性を確保することができる。
このため、上記構成の小径ドリルによれば、切刃7の直径Dが2mm以下で、マージン長Lに対する比L/Dが3以上の長尺の小径ドリルであっても、上述したこれらの構成による相乗効果によって切刃部3の振れを確実に抑制することができ、穴精度の向上を図るとともに切刃部3の折損等も防止することが可能となる。なお、直径Dの下限値は0.5mmであるのが望ましく、さらに望ましくは1.0mmである。また、上記比L/Dの上限値は45であるのが望ましく、さらに望ましくは比L/Dの上限値は30である。
なお、クーラントの排出量は、クーラント穴12の内径に依存する。したがって、クーラント穴12の内径を大きくすることによってクーラント排出量が増加し、切屑排出性が良好となる。小径ドリルにおいて切屑排出性をより高めるためには、クーラント穴12の内径(直径)切刃7の直径Dに対して0.1×D以上であることが望ましく、さらに0.13×D以上であることがより望ましい。ただし、このクーラント穴12の内径が大きくなりすぎると、小径ドリルの切刃部3の剛性が低下して折損を生じ易くなる。したがって、クーラント穴12の内径は切刃7の直径Dに対して0.2×D以下であるのが望ましい。
ここで、軸線O方向先端側から見たときの2つの主切刃7aの長さWの差が0.04mmよりも大きいと、特に長尺で小径の上記構成のドリルにおいては、切刃部3への軸線Oに対する径方向の負荷をバランスさせることができなくなるおそれがある。また、同じく軸線O方向先端側から見たときに、一方の先端逃げ面5の第1延長線N1と他方の先端逃げ面5の第1交差稜線M1との間隔d1が0.04mmよりも小さいと、上述のように切刃の剛性を十分に確保することができなくなる。逆にこの間隔d1が0.08mmよりも大きいと、逃げ角の小さな第1先端逃げ面5aの特に第1交差稜線M1側の部分が加工穴の穴底に接触して抵抗の増大を生じるとともに、先端逃げ面5の摩耗が促進されるおそれがある。
さらに、軸線O方向先端側から見たときに、一方の先端逃げ面5からの上記第2延長線N2が他方の先端逃げ面5の上記第2交差稜線M2のドリル回転方向Tとは反対側に位置していると(すなわち上記間隔d2が0mmを下回っていると)、上述のような第2先端逃げ面5bによる切刃7の剛性確保が不十分となるおそれがある。その一方で、この間隔d2が0.08mmよりも大きいと、切刃7の直径Dが2mm以下の小径ドリルでは、やはり第2先端逃げ面5bが加工穴の穴底に接触して抵抗の増大や摩耗の促進を招くおそれがある。
さらにまた、切屑排出溝6の断面積が制限されざるを得ない小径ドリルにおいては、この切屑排出溝6の表面を平滑にすることで、切屑詰まりを抑制してすくい面の摩耗や突発的な折損を大幅に低減することが可能となる。そして、特に長尺の小径ドリルの突発的な折損等を抑制するには、一般的な線評価での表面粗さである算術平均粗さRaや最大高さ粗さRzを平滑にするだけでは工具性能のばらつきが大きく、より広い面評価において表面粗さを制御することが重要である。そして、小径ドリルの突発的な折損等を抑制するには、切屑排出溝6の表面について、面評価における表面粗さの中でも、ISO25178で規定される山頂点の算術平均曲率Spcを制御することが有効である。ここで、山頂点の算術平均曲率Spcとは、山の頂点が尖っている度合いの指標である。山頂点の算術平均曲率Spcの値が小さいと他の物体と接触する山の頂点が丸みを帯びている状態を示す。山頂点の算術平均曲率Spcの値が大きいと他の物体と接触する山の頂点が尖っている状態を示す。切屑排出溝6の表面の算術平均曲率Spcの値が大きくなると、切屑排出溝6の表面に尖った山頂点が多くなることを示し、一般的な表面粗さである算術平均粗さRaや最大高さ粗さRzを平滑にしても、切屑排出溝6に切屑が詰まり易い傾向になる。
そこで、本実施形態では、この切屑排出溝6の表面を、ISO25178で規定される山頂点の算術平均曲率Spc(1/mm)が800以下となるようにすることにより、切屑排出溝6の表面の尖った山頂点を少なくすることができる。結果として、切屑詰まりを抑制してすくい面の摩耗や突発的な欠損を抑制することができる。この切屑排出溝6の表面のISO25178で規定される山頂点の算術平均曲率Spc(1/mm)は700以下であるのがより望ましく、さらにこの表面の山頂点の算術平均曲率Spc(1/mm)は650以下であるのが一層望ましい。
なお、切屑排出溝6の表面をこのように平滑にするには、平滑化処理により研削痕を低減した平滑な基材の表面に、ドロップレットの発生が少なく平滑な硬質皮膜を被覆できるスパッタリング法によって硬質皮膜を被覆した後に、さらにこの硬質皮膜の表面に研磨剤をブラストなどによって照射して平滑化処理することが望ましい。また、このような硬質皮膜は、金属の窒化物や炭窒化物であることが望ましく、特に耐熱性と耐摩耗性に優れる金属窒化物であるのが望ましい。
本発明で評価する切屑排出溝6の表面粗さは、硬質皮膜が被覆されている部分を測定すればよい。
次に、本発明の実施例を挙げて本発明の効果を実証する。まず、実施例1では、ドリル本体1の形状についての評価を実施した。
この実施例1においては、本発明例1として、切刃7の直径Dが1mm、溝長が23mm、マージン長Lが10mmであり、軸線O方向先端側から見たときの切刃部3の形状が図2に示すような上記実施形態に基づく超硬合金製の小径ドリルを評価した。
なお、この本発明例1において、軸線O方向先端側から見たときの2つの主切刃7aの長さWの差が0.04mm以下の0.01mmであった。また、一方の第1先端逃げ面5aと第2先端逃げ面5bとの直線状の第1交差稜線M1の他方への第1延長線N1が、他方の第1交差稜線M1よりもドリル回転方向T側に位置して、その間隔d1が0.04mm〜0.08mmの0.06mmであった。また、一方の第2先端逃げ面5bとシンニング面8aとの直線状の第2交差稜線M2の他方への第2延長線N2は、他方の第2交差稜線M2よりもドリル回転方向T側に位置して、その間隔d2が0.08mm以下の0.06mmであった。
また、これに対する比較例1として、軸線O方向先端側から見たときの2つの主切刃7aの長さWの差が0.04mmよりも大きい0.05mmであること以外は、上記本発明例1と同形、同大の小径ドリルを評価した。
さらに、比較例2として、マージン部が切屑排出溝6のドリル回転方向Tとは反対側に隣接する第1マージン部10aだけで第2マージン部10bが形成されていないシングルマージンであること以外は上記本発明例1と同形、同大の小径ドリルを評価した。
さらに、比較例3として、一方の第1先端逃げ面5aと第2先端逃げ面5bとの直線状の第1交差稜線M1の他方への第1延長線N1が、他方の第1交差稜線M1よりもドリル回転方向T側に位置して、その間隔d1が0.03mmである以外は上記本発明例1と同形、同大の小径ドリルを評価した。
さらに、比較例4として、一方の第2先端逃げ面5bとシンニング面8aとの直線状の第2交差稜線M2の他方への第2延長線N2は、他方の第2交差稜線M2よりもドリル回転方向T側に位置して、その間隔d2が0.10mmである以外は上記本発明例1と同形、同大の小径ドリルを評価した。
なお、これら本発明例1および比較例1〜4の小径ドリルでは、切屑排出溝6の表面も含めた切刃部3の表面にTiとSiの窒化物皮膜を約1μmの平均膜厚で被覆した。
そして、これら本発明例1と比較例1〜4の小径ドリルにより、150mm×190mm×40mmのSUS304製のワークに、Vc=30m/min、回転速度=9549min−1、送り量=0.02mm/rev、送り速度=190mm/min、加工穴深さ18mmで、ノンステップ加工による条件で穴あけ加工を行った。
その結果、本発明例1では、3000穴以上の加工を行っても折損等を生じることはなく、さらに継続して加工可能であった。
これに対して、比較例1では、2つの主切刃への加工負荷が不均一であったため、穴曲がりが生じ、10穴未満の加工で早期に折損を生じてしまった。
また、比較例2では、シングルマージンであるため、摩耗が進行することによって2つの主切刃への加工負荷が不均一となって穴曲がりを生じ、本発明例1よりも少ない1671穴を加工したところで折損を生じて寿命となった。
また、比較例3では、逃げ面の摩耗が進行したときに、逃げ面の接触面積が他の小径ドリルに比べて大きくなり、本発明例1よりも少ない1323穴を加工したところで折損を生じて寿命となった。
また、比較例4では、ドリルの食いつき時の接触面積が小さくなり、加工が不安定となり、200穴を加工したところで折損を生じて寿命となった。
次に、実施例2として、切屑排出溝6の表面に硬質皮膜を被覆して平滑化した場合の影響について評価した。この実施例2では、切刃7の直径Dが1mm、溝長が33mm、マージン長Lが12mmで、軸線O方向先端側から見たときの切刃部3の形状が図2に示すような上記実施形態に基づく超硬合金製の2種の同形、同大の小径ドリルを本発明例10、11として評価した。
このうち、本発明例10では、切屑排出溝6の表面を含む切刃部3の表面全体にスパッタリング法によってTiとSiの窒化物皮膜を平均膜厚約1μmで被覆した後、さらに切屑排出溝6の表面に研磨剤を照射して平滑化処理した。
また、本発明例11では、アークイオンプレーティング法によって同じく切屑排出溝6の表面を含む切刃部3の表面全体にTiとSiの窒化物皮膜を平均膜厚約1μmで被覆した後、さらに本発明例10と同条件で切屑排出溝6の表面に研磨剤を照射して平滑化処理した。
そして、まずこれら本発明例10、11の小径ドリルにおける硬質皮膜が形成された切屑排出溝6について、ISO25178で規定される面の算術平均高さSa(μm)と山頂点の算術平均曲率Spc(1/mm)を測定した。なお、測定には株式会社キーエンス製の形状解析レーザ顕微鏡(VK−X250)を用いて、カットオフ値0.25mm、倍率50倍で観察して、60μm×100μmの領域を3カ所測定し、その平均から測定値を算出した。
次に、これら本発明例10、11の小径ドリルにより、実施例1と同様の150mm×190mm×40mmのSUS304製のワークに、Vc=50m/min、回転速度=16000min−1、送り量=0.02mm/rev、送り速度=320mm/min、加工穴深さ28mmで、ノンステップ加工による条件で穴あけ加工を行い、加工可能であった穴数を測定した。これらの面の算術平均高さSa(μm)および山頂点の算術平均曲率Spc(1/mm)の測定結果と切削評価(穴数)を合わせて表1に示す。
Figure 0006252717
この表1の結果より、これら本発明例10、11においては、硬質皮膜の表面を平滑化しているので、面の算術平均高さSa(μm)については双方とも略等しい測定値で平滑であり、加工可能な穴数も3000穴以上で優れたドリル寿命が得られている。特に、スパッタリング法によって硬質皮膜を被覆した本発明例10については、山頂点の算術平均曲率Spcが610(1/mm)と800以下であって、切屑排出溝6の表面に尖った山頂点が形成されることが少ないため、切屑詰まりが発生し難く、ドリル寿命が大幅に向上していることが分かる。
前述のように、本発明によれば、長尺の小径ドリルであっても、ダブルマージンによって切刃部を支持することができるのは勿論、2つの主切刃に作用する切削抵抗の差を小さくするとともに、切刃の剛性を十分に確保して切刃部の振れを抑えることができ、高精度で折損の少ない穴加工を行うことが可能となる。
1 ドリル本体
2 シャンク部
3 切刃部
4 テーパネック部
5 先端逃げ面
5a 第1先端逃げ面
5b 第2先端逃げ面
6 切屑排出溝
7 切刃
7a 主切刃
7b シンニング刃
7c チゼル
8 シンニング部
8a シンニング面
9 ランド部
10a 第1マージン部
10b 第2マージン部
10c 外周二番取り面
11 ヒール
12 クーラント穴
O ドリル本体1の軸線
T ドリル回転方向
D 切刃7の直径
L マージン長
W 軸線O方向先端側から見たときの主切刃7aの長さ
M1 第1交差稜線
M2 第2交差稜線
N1 第1延長線
N2 第2延長線
d1 軸線O方向先端側から見たときの第1延長線N1と第1交差稜線M1との間隔
d2 軸線O方向先端側から見たときの第2延長線N2と第2交差稜線M2との間隔

Claims (3)

  1. 軸線回りに回転されるドリル本体の先端部外周に、このドリル本体の先端逃げ面に開口して後端側に延びる2つの切屑排出溝が上記軸線に関して対称に形成されており、これらの切屑排出溝のドリル回転方向を向く壁面と上記先端逃げ面との交差稜線部にそれぞれ切刃が形成されるとともに、上記切屑排出溝の間のランド部には、該切屑排出溝のドリル回転方向とは反対側に隣接する第1マージン部とドリル回転方向側に隣接する第2マージン部とが形成され、上記切刃の直径Dが2mm以下である小径ドリルであって、
    上記切刃の外周端から上記第1、第2マージン部の後端までの上記軸線方向におけるマージン長Lと上記直径Dとの比L/Dが3以上であり、
    上記切屑排出溝の先端部内周にはシンニング部が形成されていて、
    上記シンニング部は、ドリル回転方向とは反対側を向くシンニング面を有し、
    上記切刃は、上記軸線方向先端側から見て上記ドリル本体の外周から内周側に向けて直線状に延びる主切刃と、この主切刃の内周側で曲折して上記シンニング部と上記先端逃げ面との交差稜線部に形成されるシンニング刃とを備え、
    上記軸線方向先端側から見たときの2つの上記主切刃の長さの差が0.04mm以下であり、
    上記先端逃げ面は、第1先端逃げ面と、第2先端逃げ面とを備え、
    上記第1先端逃げ面は、上記切刃のドリル回転方向とは反対側に連なり、
    上記第2先端逃げ面は、上記第1先端逃げ面のさらにドリル回転方向とは反対側に連なり、上記シンニング面に交差し、上記第1先端逃げ面よりも逃げ角が大きく、
    上記軸線方向先端側から見て、上記第1先端逃げ面と上記第2先端逃げ面との第1交差稜線と、上記第2先端逃げ面と上記シンニング面との第2交差稜線とは直線状であって、
    上記軸線方向先端側から見て、2つの上記先端逃げ面同士では互いに、一方の上記先端逃げ面における上記第1交差稜線の他方の先端逃げ面側への第1延長線が、他方の先端逃げ面の上記第1交差稜線よりもドリル回転方向側に位置し、
    上記軸線方向先端側から見て、上記第1延長線と上記第1交差稜線との間隔が0.04mm〜0.08mmの範囲内であり、
    上記軸線方向先端側から見て、2つの上記先端逃げ面同士では互いに、一方の上記先端逃げ面における上記第2交差稜線の他方の先端逃げ面側への第2延長線は、他方の先端逃げ面の上記第2交差稜線と一直線状、または他方の先端逃げ面の上記第2交差稜線よりもドリル回転方向側に位置し、
    上記軸線方向先端側から見て、上記第2延長線と上記第2交差稜線との間隔が0.08mm以下の範囲内であることを特徴とする小径ドリル。
  2. 上記切屑排出溝の表面は、ISO25178で規定される山頂点の算術平均曲率Spc(1/mm)が800以下であることを特徴とする請求項1に記載の小径ドリル。
  3. 上記第2マージン部は、周方向に沿って上記先端逃げ面から上記シンニング面にかけて形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の小径ドリル。
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