JP2009241239A - ドリルおよび穴あけ加工方法 - Google Patents

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宗和 西川
Yoichi Shimizu
陽一 志水
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Abstract

【課題】ドリルにより繊維強化プラスチック材等に穴あけ加工を行う際の種々の課題の少なくとも1つを解決する。
【解決手段】2つの切屑排出溝16の各々のドリル本体10の半径より幅が大きい内側面20の先端部をそれぞれ、その半径より大きい幅で切り欠いて切欠26を形成し、それら切欠26がドリル本体10の中央部で互いに連通してドリル本体10の先端面から軸方向に延びる中央空間28を形成し、主切れ刃50の最外周部の旋回軌跡面を成すテーパ円錐面の頂角を、最外周部に内周側において隣接する部分の旋回軌跡面を成すテーパ円錐面の頂角より大きくする。被加工物のドリル先端中心部に対応する部分は主切れ刃50では切削されないが、周辺部分を主切れ刃50が切削するのに伴って引き摺られて崩され、穴あけを妨げない。ドリル先端中心部が被加工物に当たらず、主切れ刃50の最外周部は摩耗少なく炭素繊維を切断し、ドリルの寿命低下が回避される。
【選択図】図4

Description

本発明はドリルおよびドリルを用いた穴あけ加工方法に関するものであり、特に、繊維強化プラスチック材に穴あけ加工を行うのに適したドリルおよび穴あけ加工方法に関するものである。
炭素繊維強化プラスチック材(Carbon Fiber Reinforced Plastics材)を始めとする繊維強化プラスチック材は難削材であり、穴あけ加工を行う場合、ハイス製ドリルおよび超硬ドリルでは刃先摩耗の進行が早く、工具寿命が非常に短いため、従来、ダイヤモンドの切れ刃を有し、耐摩耗性の高い工具が使用されている。例えば、下記の特許文献1に記載のドリルは、母材の切れ刃となる部分がダイヤモンド膜により被覆されており、特許文献2に記載のドリルは、先端部の外周側に固定されたダイヤモンド焼結体により切れ刃が形成されている。また、特許文献3,4に記載のドリルは、切れ刃がダイヤモンド焼結体により形成され、特許文献5に記載のドリルは、ダイヤモンド焼結体が基台と一体的に焼結固着されて切れ刃が形成されている。
特開2002−326109公報 特開2000−271810公報 特開平5−69214号公報 実開平5−12018号公報 特開2001−300807公報
しかしながら、ドリルの切れ刃をダイヤモンドにより形成してもなお、繊維強化プラスチック材のような難削材に穴あけ加工を行う場合、切れ刃の中心部(ドリル回転軸線側の部分)および外周部の摩耗が激しく、急速に加工精度が悪化する傾向がある。
また、母材をダイヤモンド膜によって被覆することにより切れ刃が形成されるドリルにおいては、ダイヤモンド膜を剥がすことができず、あるいは再研磨することができないため、工具寿命が短く、ランニングコストが高くなる傾向がある。特に、大径の穴あけ加工では、切れ刃の中心部と外周部との周速の大きな違いにより、刃先摩耗の状態は異なるものの、共に摩耗の進行が早く、工具寿命に与える影響が大きい。切れ刃の中心部と外周部との間の部分については摩耗が少なくても、中心部および外周部が寿命に達し、結局、ドリルの寿命が短くなるのである。
さらに、繊維強化プラスチック材は、結果としてプラスチックと強化繊維とが交互に重ねられて層を成す多層の素材となり、加工上、層間剥離が製品精度に重大な影響を与える。重ねられた層の剥離を生ずることなく、穴の内周面がきれいに加工されることが必要なのであり、そのためには、切れ刃の最外周部が被加工物を切削し、穴の内周面を形成する際に、繊維強化プラスチック材を形成する層を引き摺ることなく、切れ味良く切削することが必要となる。また、板状の被加工物を複数枚重ねてドリルによって穴あけ加工を行う場合、1枚の板材についての穴あけの終了間際に、傘状の切屑が発生し、排出され難く、切削を妨げ、加工精度低下の原因となることがある。
さらにまた、被加工物が板材である場合、強固にクランプすることができない等の問題が発生する場合が多く、その場合、切削抵抗が低い状態で加工を継続することが必要になるため、低切削抵抗が持続して得られるドリルが要求される。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、直接的には、繊維強化プラスチック材に穴あけ加工を行う際に生じる種々の不具合の少なくとも1つを解決し得るとともに、繊維強化プラスチック材以外の被加工材の穴あけ加工にも使用し得るドリルおよびそれら種々の不具合の少なくとも1つを解決し得る穴あけ加工方法を提供することを課題とする。
上記の課題は、ランド部と切屑排出溝とを備えたドリル本体と、ランド部の切屑排出溝を画定する側面に固定されて切れ刃を形成するチップとを含み、穴あけ加工を行うためのドリルにおいて、切れ刃の内周側の端である切れ刃内端を当該ドリルの軸線に達しない位置に設定して当該ドリルの先端中心部に空間を形成することと、チップの前記切れ刃の最外周部の当該ドリルの回転時における旋回軌跡面を、前記切れ刃の前記最外周部に内周側において隣接する部分の旋回軌跡面の外周側への延長面より前方へ突出させることとの少なくとも一方を行うことにより解決される。
上記の課題はまた、請求項1に記載のドリルを用いて、炭素繊維強化プラスチック材に穴あけ加工を行うことにより解決される。
先端中心部に空間が形成されたドリルは、その先端中心部を除く部分において切れ刃が繊維強化プラスチック材製等の被加工物に切り込み、切削する。被加工物のドリルの先端中心部に対応する部分は、切れ刃によっては切削されないが、その周辺部分が切れ刃によって切削されるのに伴って引き摺られて崩され、穴あけを妨げることはない。そして、ドリルの先端中心部に空間を形成すれば、その部分が摩耗することはなく、従来のようにドリル先端中心部が極度に摩耗し、ドリルの寿命を低下させることを回避し得る。また、それにより、切れ刃の再研磨が不可能であっても、ランニングコストの増大を抑制することができる。あるいは、ドリルの先端中心部も被加工物に押し付けられる場合に比較して切削抵抗が小さくて済み、板材に対する穴あけを良好に行うことが可能になる。
また、チップの切れ刃の最外周部の当該ドリルの回転時における旋回軌跡面を、切刃の最外周部の内周側において隣接する部分の旋回軌跡面の外周側への延長面より前方へ突出させれば、例えば、切れ刃最外周部の旋回軌跡面を第1旋回軌跡面とし、切れ刃最外周部に内周側において隣接する部分の旋回軌跡面を第2旋回軌跡面とした場合に、それら第1,第2旋回軌跡面をそれぞれ第1テーパ円錐面および第2テーパ円錐面の各一部とし、かつ、第1テーパ円錐面の頂角を第2テーパ円錐面の頂角より大きくすれば、切れ刃の最外周部の摩耗を抑制することができる。その理由は、切れ刃の最外周部のドリル回転時における旋回軌跡面を、切れ刃の最外周部の内周側において隣接する部分の旋回軌跡面の外周側への延長面より前方へ突出させれば、突出させない場合に比較して、切れ刃の長さが短くて済み、1回転当たりに切断すべき強化繊維の本数が少なくなって、その分摩耗を小さくすることができるからであると推測される。
チップの切れ刃最外周部の摩耗を小さくできれば、工具寿命を向上させ得る。切れ刃の最外周部は周速が大きく、特に大径の穴を加工する場合に切れ刃が摩耗し易いが、その部分の摩耗の抑制により工具寿命を延ばすことができる。また、摩耗の低減により切削性低下を抑制し、層間剥離の発生を抑制することができる。
切れ刃の最外周部の旋回軌跡面と、切れ刃の最外周部に内周側において隣接する部分の旋回軌跡面の外周側への延長面との交線に直交する平面内において、それら旋回軌跡面と延長面との成す角度は、0度以上とされることが望ましく、5度以上とされることがさらに望ましく、15度以下とされることが望ましく、10度以下とされることがさらに望ましい。
本発明は、直接的には、繊維強化プラスチック材に穴あけ加工を行うのに適したドリルを目指すものであるが、完成した発明は、繊維強化プラスチック材以外の被加工材、例えば、繊維強化アルミニウム材等の繊維強化金属材は勿論、強化繊維を包含しない金属材に穴あけ加工を行うドリルにも適用可能となった。
本発明に係る穴あけ加工方法によれば、本発明に係るドリルについて得られる作用および効果を得ながら、炭素繊維強化プラスチック材について穴あけ加工を行うことができる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載,従来技術等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(2)項が請求項2に、(4)項が請求項3に、(6)項が請求項4に、(7)項が請求項5に、(11)項が請求項6に、(14)項が請求項7に、(17)項が請求項8に、(18)項が請求項9に、(21)項が請求項10に、それぞれ相当する。
(1)ランド部と切屑排出溝とを備えたドリル本体と、前記ランド部の前記切屑排出溝を画定する側面に固定されて切れ刃を形成するチップとを含み、穴あけ加工を行うためのドリルにおいて、
前記切れ刃の内周側の端である切れ刃内端を当該ドリルの軸線に達しない位置に設定して当該ドリルの先端中心部に空間を形成することと、前記チップの前記切れ刃の最外周部の当該ドリルの回転時における旋回軌跡面を、前記切れ刃の前記最外周部に内周側において隣接する部分の旋回軌跡面の外周側への延長面より前方へ突出させることとの少なくとも一方を行ったドリル。
(2)前記ドリル本体の先端部の中央に、そのドリル本体の先端面から軸方向に延びる中央空間が形成され、その中央空間の先端側開口を前記切れ刃内端およびそれに隣接する部分が狭める状態で前記チップが前記ドリル本体に固定された(1)項に記載のドリル。
ドリル本体の先端部中央には空間を形成せず、チップをドリル本体の先端より前方へ突出させるとともに、そのチップの切れ刃内端をドリル回転軸線から外周側へ離れさせることによっても、ドリルの先端中心部に空間を形成することができる。しかし、ドリル本体の中心部に空間を形成すれば、十分な大きさの中央空間を形成することが容易となる。しかも、その中央空間の先端側開口を切れ刃内端およびそれに隣接する部分が狭める状態でチップをドリル本体に固定すれば、被加工穴中心部の切削されない部分の直径を小さくすることができ、残された被加工穴中心部が穴あけ加工を妨げることを良好に回避し得る。
(3)前記ランド部と前記切屑排出溝とをそれぞれ複数ずつ備え、各ランド部の両側面のうち前記チップが固定される側の側面とは反対側の側面が、それら側面のほぼ全幅にわたって切り欠かれるとともにそれら切欠がドリル本体の中央部で互いに連通させられることにより、前記中央空間が形成された(2)項に記載のドリル。
上記切欠の形成により、ドリル本体の先端部は互いに独立して軸方向に延びる複数本の柱状部となり、各柱状部がそれぞれチップを保持することとなる。ランド部と切屑排出溝とをそれぞれ3つずつ設けることも可能である。しかし、柱状部が細くなって剛性が不足しがちであるため、柱状部を長くする場合には、ランド部と切屑排出溝とをそれぞれ2つずつとすることが望ましい。
「側面が、それら側面のほぼ全幅にわたって切り欠かれる」とは、側面が全幅にわたって切り欠かれることは勿論、側面のドリル中心側の一部が切り欠かれないで残される場合も含むことを意味する。また、側面が全幅にわたって切り欠かれる場合には、側面がそれの幅と等しい幅で切り欠かれる場合と、それの幅より大きい幅の切欠が形成されることによって、側面が全幅にわたって切り欠かれる場合とを含む。
(4)前記ランド部と前記切屑排出溝とをそれぞれ2本ずつ備え、各切屑排出溝が、各切屑排出溝の2つの内側面の一方に平行な方向の幅が前記ドリル本体の半径より大きく、2つの内側面の他方に平行な方向の幅が前記ドリル本体の半径より小さい形状を有し、幅の小さい側の内側面に前記チップが固定される一方、幅の大きい方の内側面の先端部が前記ドリル本体の半径より大きい幅で切り欠かれ、それら切欠がドリル本体の中央部で互いに連通させられることにより、前記中央空間が形成された(2)項に記載のドリル。
本項のドリルにおいては、中央空間の形成が容易である。また、ドリル本体の柱状部の剛性不足を回避することが容易である。
切欠の形成により、ドリル先端部においては切屑排出溝がドリル回転軸線を含む広さで形成されることとなり、切屑の排出も容易となる。
(5)前記ドリル本体の少なくとも先端部において、その先端部の外周円の、前記切屑排出溝に対応する部分の弦の長さを前記ランド部に対応する部分の弦の長さで割った比が1以上である(1)項ないし(4)項のいずれかに記載のドリル。
切屑排出溝の横断面積が大きく、良好な切屑排出性が得られる。
(6)当該ドリルの回転時における前記チップの前記切れ刃内端の旋回軌跡である円の直径が0.8mm以下である(1)項ないし(5)項のいずれかに記載のドリル。
切れ刃内端よりドリル回転軸線側の部分は空間であり、切れ刃内端の旋回軌跡である円の直径が大きいほど空間が大きくなって、被加工物の切れ刃により切削されない部分が多くなり、被加工物のドリル先端中心部に対応する部分の崩れが生じ難くなる。そのため、切れ刃内端の旋回軌跡である円の直径が制限される。
被加工物のドリル先端中心部に対応する部分の崩れは、ドリルの直径や、ドリル1回転当たりの送りの大きさ等の影響を受けるため、上記旋回軌跡円の直径は一概には決められないが、一般的には、0.8mm以下とされることが望ましく、0.6mm以下、0.4mm以下とされることがさらに望ましく、0.1mm以上とされることが望ましく、0.2mm以上とされることがさらに望ましい。
(7)前記切れ刃の最内周側の部分である切れ刃最内周部の、前記ドリル本体の回転軸線と直交する平面である直交平面に対する傾斜角が、その切れ刃最内周部に外周側において隣接する部分の前記直交平面に対する傾斜角と異ならされ、それら切れ刃最内周部とその切れ刃最内周部に外周側において隣接する部分との交点が当該ドリルの最先端点とされた(1)項ないし(6)項のいずれかに記載のドリル。
ドリルの切れ刃は、概して、外周側の部分ほどドリル基端側に位置するように傾斜させられるのであるが、切れ刃最内周部は、逆に内周側ほどドリル基端側に位置するように傾斜させられるか、ドリルの回転軸線と直交する平面状に位置するようにされる。それによって、切れ刃最内周部とその切れ刃最内周部に外周側において隣接する部分との交点がドリルの最先端点となる。
加工開始時にドリルは、その最先端点において被加工物に接触を開始し、心出しが行われる。また、最先端点を形成する切れ刃最内周部とその切れ刃最内周部に外周側において隣接する部分とは鈍角で交わり、また、チップの内周側側面とすくい面との交線により切れ刃を形成する場合に、その切れ刃と切れ刃内周部との成す角も鈍角とすることができる。それによって、最先端点と切れ刃内端との近傍におけるチップの強度を大きくし、欠損の発生を良好に防止することができる。
切れ刃最内周部の傾斜角度(最内周部の切れ刃角)は、0度以上とされることが望ましく、5度以上、10度以上とされることがさらに望ましく、50度以下とされることが望ましく、30度以下、20度以下とされることがさらに望ましい。
(8)前記最先端点の旋回軌跡円の直径が当該ドリルの外径の30%以下とされた(7)項に記載のドリル。
上記比率は、25%以下であることが望ましく、20%以下、15%以下であることがさらに望ましい。あるいは、最先端点の旋回軌跡円の直径が2.8mm以下とされることが望ましく、2.0mm以下、1.5mm以下とされることがさらに望ましい。
最先端点の直径が大き過ぎれば、穴あけ加工開始時にドリルの弾性変形を伴って最先端点の旋回軌跡円の中心がずれ易くなり、ドリルの心出し精度が低下する。そのため、最先端点の旋回軌跡円の直径を比較的小さくし、ドリルの心出しが精度良く行われるようにすることが望ましいのである。
また、被加工物の切れ刃最内周部に対応する部分は、截頭円錐台状に切削されるが、切れ刃最内周部が摩耗し、切れが悪くなれば、その截頭円錐台状の部分に食い付き、層間剥離により被加工物から離脱させる。ドリルは、この離脱したかけらと共に回転し、切削を続け、被加工物が板材である場合、かけらに押されて撓み、他の部分の切削を許容するが、やがて撓みきれなくなれば、かけらがドリルと被加工物との間で砕かれる。そのため、かけらは小さいことが望ましく、本項に記載のドリルが有効である。また、ドリルの先端中心部には空間が形成されているため、この空間内に残った被加工物により、上記かけらに突部が付くこともあり、その場合、本項が(6)項に従属する態様のドリルが有効である。突部が付いても小径であり、砕かれ易いからである。
(9)前記チップの、当該ドリルの軸線に近い側の側面である内周側側面に逃がし角が付けられた(1)項ないし(8)項のいずれかに記載のドリル。
逃がし角が付けられることにより、内周側側面が逃げ面とされ、その逃げ面とすくい面との交線により切れ刃が形成される。
逃がし角は、0度以上とされることが望ましく、1度以上、3度以上とされることがさらに望ましく、10度以下とされることが望ましく、7度以下、5度以下とされることがさらに望ましい。
(10)前記チップの前記内周側側面とすくい面との交線が、当該ドリルの回転時におけるその交線の旋回軌跡面の直径が当該ドリルの先端側から後端側に向かうに従って漸減することがないように形成された(9)項に記載のドリル。
交線の旋回軌跡面の直径は、当該ドリルの先端側から後端側に向かうに従って同じでもよいが、漸増させられることが望ましい。
チップの内周側側面とすくい面との交線により、ほぼドリル回転軸線に沿って延びる切れ刃が形成され、万一穴の中心部に削り残された部分が生じてもその部分の繊維が良好に切断され、穴が確実にあけられる。また、ドリルの先端中心部に形成された空間がチップによりドリル後方側に向かうに従って狭められることがなく、切屑が詰まることが回避されて、良好に排出される。
(11)前記切れ刃最外周部の旋回軌跡面である第1旋回軌跡面と、前記切れ刃最外周部に内周側において隣接する部分の前記旋回軌跡面である第2旋回軌跡面とがそれぞれ第1テーパ円錐面および第2テーパ円錐面の各一部とされ、かつ、第1テーパ円錐面の頂角が第2テーパ円錐面の頂角より大きくされた(1)項ないし(10)項のいずれかに記載のドリル。
本ドリルにおいて切れ刃は、ドリルの軸方向から見た場合に、ドリルの半径上に乗る切れ刃とされてもよく、半径から外れた切れ刃とされてもよい。前者の切れ刃は直線状を成す。後者の切れ刃は、ドリルの半径に平行な切れ刃とされてもよく、半径に対して傾斜させられた切れ刃とされてもよく、いずれにしても、後者の切れ刃は曲線状とされる。
本ドリルによれば、前述のように、切れ刃の最外周部の摩耗を抑制することができる。
なお、切れ刃がドリルの軸方向から見て半径から外れた切れ刃とされる場合、直線状の切れ刃とされてもよい。その場合、切れ刃の旋回軌跡面は、テーパ円錐面ではなくなる。
(12)前記ランド部の前記切屑排出溝を画定する側面に前記チップを受容する切欠が形成され、その切欠に受容された前記チップがその切欠の底面であるチップ取付座に着座させられた状態で固定された(1)項ないし(11)項のいずれかに記載のドリル。
チップがドリル本体に位置決めされた状態で安定して固定される。
(13)前記チップが表面と裏面とが互いに平行な平板状をなし、前記チップ取付座が前記切屑排出溝を画定する側面に対して傾斜させられることにより、前記チップの表面により形成されるすくい面に正のすくい角が付けられた(12)項に記載のドリル。
正のすくい角は、すくい面を切屑のすくい上げが容易になる向きに傾斜させるすくい角である。すくい角は、8度以上とされることが望ましく、10度以上とされることがさらに望ましく、20度以下とされることが望ましく、15度以下とされることがさらに望ましい。
(14)前記チップの外周側の側面である外周側側面とすくい面との交線が、当該ドリルの回転時におけるその交線の旋回軌跡面の直径が当該ドリルの先端側から後端側に向かうに従って漸減するように形成された(1)項ないし(13)項のいずれかに記載のドリル。
チップの切れ刃(外周側側面や内周側側面とすくい面との交線により形成される副切れ刃に対して主切れ刃と称される切れ刃)を形成する部分およびそれに隣接する部分(副切れ刃の主切れ刃に隣接する部分)のみが被加工物に接触することが保証され、穴あけ精度が安定する。
本ドリルにおいては、チップの副切れ刃にいわゆるバックテーパがつけられるのであり、チップのバックテーパ部の傾斜は、0.05/100mm以上とされることが望ましく、0.1/100mm以上、0.2/100mm以上とされることがさらに望ましく、1/100mm以下とされることが望ましく、0.5/100mm以下、0.3/100mm以下とされることがさらに望ましい。0.2mm等、分子の値は、上記交線の旋回軌跡の直径の減少量である。
(15)前記ドリル本体の外径が、前記チップの外周側の側面である外周側側面とすくい面との交線の前記旋回軌跡面の最小直径より小さくされた(1)項ないし(14)項のいずれかに記載のドリル。
ドリル本体は被加工物に接触せず、繊維強化プラスチック材製等の被加工物に接触して摩耗したりすることが回避される。それにより、例えば、チップの切れ刃が再研磨可能であれば、再研磨により、ドリルの性能を新品と同等に維持することができ、ランニングコストの低減が可能である。
なお、上記「旋回軌跡面の最小直径」は、(14)項におけるようにチップの副切れ刃にバックテーパが付けられる場合には、そのバックテーパが付けられた部分の最小径部の直径を意味し、バックテーパが付けられない場合には副切れ刃全体の旋回軌跡面の直径を意味する。
(16)前記ランド部,前記切屑排出溝および前記チップを2つずつ備えた(1)項ないし(3)項,(5)項ないし(15)項のいずれかに記載のドリル。
(17)前記切屑排出溝が当該ドリルの軸線に平行に形成された(1)項ないし(16)項のいずれかに記載のドリル。
冷却流体、例えば、冷却エアが切屑排出溝からドリル先端部に供給される場合、冷却流体が流れ易く、加工穴の深部まで進入することができ、刃先の冷却が可能となるとともに、切屑の排出性が向上し、刃先摩耗の進行が抑制される。
(18)前記チップの少なくとも前記切れ刃を形成する部分がダイヤモンド粉末の焼結体により形成された(1)項ないし(17)項のいずれかに記載のドリル。
切れ刃の摩耗がより少なく、寿命の長いドリルが得られる。また、切れ刃が摩耗した場合、再研磨して使用することも可能になる。
(19)前記チップの少なくともすくい面を形成する部分全体がダイヤモンド粉末の焼結体により形成された(1)項ないし(18)項のいずれかに記載のドリル。
前記主切れ刃は勿論、副切れ刃が形成される場合にはその副切れ刃もダイヤモンド粉末の焼結体により形成され、摩耗し難く、高い加工精度が長く維持される。
(20)前記チップを複数含み、それらチップが、当該ドリルの回転軸線を対称軸として対称に設けられている(1)項ないし(19)項のいずれかに記載のドリル。
ドリルが回転させられて被加工物を切削する際、複数のチップの各切れ刃は、ドリル回転軸線を中心とする一円周上を対称に旋回する。そのため、被加工物が複数のチップにより均等に切削され、切削抵抗に基づいてドリルに作用する曲げモーメントが小さくて済み、加工精度が向上するするとともに、被加工物のドリル先端中心部に対応する部分も複数のチップにより均等に崩され、良好に除去される。
(21)(1)項ないし(20)項のいずれかに記載のドリルを用いて、繊維強化プラスチック材に穴あけ加工を行うことを特徴とする穴あけ加工方法。
(1)項ないし(20)項のいずれかに記載の作用および効果を得ながら、繊維強化プラスチック材に穴をあけることができる。
以下、請求可能発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
図1に、請求可能発明の一実施例としてのドリルを示す。本ドリルは、ドリル本体10と複数、本実施例では2つのチップ12とを含む。ドリル本体10には、図4に示すように、ランド部14および切屑排出溝16が複数ずつ、本実施例では2つずつ設けられている。ドリル本体10は、ランド部14および切屑排出溝16が設けられない状態では、横断面形状が円形を成すとともに、先端部が円錐状を成し、2つの切屑排出溝16はそれぞれ、ドリル本体10の外周面17と、テーパ円錐面状の先端面18とに開口させられ、ドリルの軸線に平行に形成されている。
これら切屑排出溝16はそれぞれ、図4に示すように、ドリルの回転軸線を対称軸として対称に形成され、各切屑排出溝16の2つの内側面20,22の一方である内側面20に平行な方向の幅がドリル本体10の半径より大きく、他方である内側面22に平行な方向の幅がドリル本体10の半径より小さい形状を有する。ドリル本体10の2つの切屑排出溝16の間の部分がランド部14であり、2つの切屑排出溝16のいずれについても、図5に示すように、ドリル本体10の先端部においては、その先端部の外周円の、切屑排出溝16に対応する部分の弦の長さL1をランド部14に対応する部分の弦の長さL2で割った比が1とされている。
2つの切屑排出溝16はそれぞれ、図5に示すように、各幅の大きい方の内側面20の先端部が、それの幅と等しい幅で全幅にわたって切り欠かれ、ドリル本体10の半径より大きい幅で切り欠かれて切欠26が形成されている。これら切欠26はそれぞれ、図2に示すように、内側面20のドリル先端より後方へ離れた箇所から、先端に向かって緩やかに湾曲させられ、ドリル回転軸線を含み、内側面20に平行に延びる平面を超えた後、ドリル先端に向かってドリル回転軸線と平行に延びる状態で形成されている。内側面20の先端部がドリル本体10の半径より大きい幅で切り欠かれることにより、2つの切屑排出溝16の各内側面20に形成された切欠26は、図2および図5に示すように、ドリル本体10の中心部において交差し、互いに連通させられ、それにより、ドリル本体10の先端部の中央に、ドリル本体10の先端面18から軸方向に延びる中央空間28が形成されている。一方の切屑排出溝16についてのみ切欠26が形成された状態では、図5に二点鎖線で示す切欠面が生じるが、この切欠面は、2つの切屑排出溝16の両方について切欠26が交差する状態で形成されることにより、なくなる。このように切欠26が形成されることにより、ドリル本体10の先端部は、互いに独立して軸方向に延びる複数本、本ドリルでは2本の柱状部となり、それぞれの先端部によりランド部14が構成される。
切屑排出溝16の内側面20,22は、ランド部14の切屑排出溝16を画定する側面でもあり、2つの切屑排出溝16の各幅の小さい側の内側面22にはそれぞれ、図5に示すように、切欠30が形成され、図4に示すように、チップ12が受容され、固定されている。切欠30は、図3に示すように、内側面22に対して傾斜させられており、そのドリル回転軸線に沿って延び、内側面22に対して傾斜させられた底面がチップ取付座32を構成し、チップ取付座32と直交し、内側面22と交差する側面がチップ位置決め面34を構成している。
チップ12は、図3および図4に示すように、ダイヤモンド焼結体36と、超硬合金製の台38とを含む。これらダイヤモンド焼結体36と台38とは一体的に焼結固着され、いずれも、表面と裏面とが互いに平行な平板状を成し、チップ12は、表面と裏面とが互いに平行な平板状を成す。チップ12は、図2に示すように、平面視の形状がほぼ鈍角三角形状を成し、鈍角である頂角に対する対辺により画定される面が部分円筒面状の被位置決め面40とされている。そのため、前記チップ位置決め面34は被位置決め面40に対応する部分円筒面状とされ、チップ12は、台38においてチップ取付座32に着座させられるとともに、被位置決め面40がチップ位置決め面34に当てられ、ドリル本体10に対して、ダイヤモンド焼結体36の表面に平行な方向および直角な方向においてそれぞれ位置を決められた状態でろう付け材料、例えば、銀ろうにより、ろう付けされて固定されている。ろう付けは固定手段の一種である。
このようにドリル本体10に固定されたチップ12は、図2および図4に示すように、ダイヤモンド焼結体36の表面がすくい面42を構成し、ダイヤモンド焼結体36の上記鈍角を挟む2つの側面の一方が、ドリル本体10の先端の円錐部の母線に沿って延びる逃げ面44を構成し、他方がドリル回転軸線に沿って延びる外周側側面46を構成し、すくい面42と逃げ面44との交線が主切れ刃50を構成している。すくい面は、工具の切削を営む主体となる面であり、逃げ面は被加工物の切削面との不必要な接触を避けるために逃がした面である。本ドリルにおいて主切れ刃50は直線状を成し、ドリルの軸方向から見た場合にドリルの半径の上に乗る状態で設けられ、その旋回軌跡面はテーパ円錐面となる。
主切れ刃50は、本ドリルでは、先端角θ1(図2参照)が135度とされている。先端角θ1は、90度以上であることが望ましく、120度以上であることがさらに望ましく、160度以下であることが望ましく、150度以下、140度以下であることがさらに望ましい。また、前記逃げ面44のうち、すくい面42と共に主切れ刃50の主体となる部分(最内周部と最外周部との間の部分)を形成する部分が、主切れ刃50の主体部についての逃げ面であり、その逃げ角θ2は、本ドリルでは15度とされている。逃げ角θ2は、5度以上とされることが望ましく、10度以上とされることがさらに望ましく、30度以下とされることが望ましく、20度以下とされることがさらに望ましい。さらに、すくい面42には、図3に示すように、正のすくい角θ3が付けられている。すくい角θ3は、ドリル回転軸線に平行な平面H(図2参照)上において測った角度であり、本ドリルでは15度とされている。
主切れ刃50は、図2に示すように、その最内周側の部分である切れ刃最内周部は、そのドリル本体10の回転軸線(ドリル回転軸線)と直交する平面である直交平面に対する傾斜角が、その切れ刃最内周部に外周側において隣接する部分の上記直交平面に対する傾斜角と異ならされ、それら切れ刃最内周部と、その切れ刃最内周部に外周側において隣接する部分との交点が本ドリルの最先端点P1とされている。この最先端点P1のドリル回転軸線まわりの旋回軌跡円の直径は、本ドリルにおいては、ドリルの外径(後述するマージン部の旋回軌跡面の直径)D1の約15%とされ、1.8mmとされている。
主切れ刃50の最内周部であって、最先端点P1よりドリル回転軸線側の部分は、図2に示すように、最先端点P1より外周側の部分であって、主切れ刃50の主体を成す部分とは逆に、その内周側の端である内端側ほどドリル基端側へ傾斜させられて内向き切れ刃52を構成し、内向き切れ刃52の内端が主切れ刃50の内端を構成している。チップ12は、図4に示すように、内向き切れ刃52の内端が、チップ取付座32から前記空間28内に突出させられるが、ドリル回転軸線には達せず、中央空間28の先端側開口58を、内向き切れ刃52が狭める状態でドリル本体10に固定されている。2つの切屑排出溝16は、ドリルの回転軸線を対称軸として対称に形成されており、チップ12は、2つの切屑排出溝16を画定する各内側面22にそれぞれ、上記対称軸に対して対称に固定され、一対のチップ12の各内向き切れ刃52の内端は、ドリル回転軸線に対して対称の位置に位置し、ドリル回転軸線を中心とする一円周上に位置する。この円は内向き切れ刃52の内端の旋回軌跡であり、その直径は、本ドリルでは0.2mmとされている。また、2つのチップ12の各最先端点P1もドリル回転軸線に対して対称の位置に位置し、ドリル回転軸線を中心とする一円周上に位置する。
内向き切れ刃52の切れ刃角θ4(図2参照)は、本ドリルでは15度とされている。また、前記逃げ面44のうち、すくい面42と共に内向き切れ刃52を形成する部分が内向き切れ刃52についての逃げ面を構成し、この逃げ面の逃げ角θ2は、主切れ刃50の主体部についての逃げ面の逃げ角θ2と同じ大きさとされている。
主切れ刃50の最外周部に、図2に示すように、小傾斜切れ刃54が設けられている。主切れ刃50は、その最内周部と最外周部とにそれぞれ、主切れ刃50の主体を成す部分とは傾斜を異にする切れ刃が設けられているが、いずれの部分も直線であり、軸方向から見てドリルの半径の上に乗っている。そのため、主切れ刃50の最外周部の旋回軌跡面を第1旋回軌跡面とし、切れ刃最外周部に内周側において隣接する部分の旋回軌跡面を第2旋回軌跡面とした場合、本ドリルでは、それら第1,第2旋回軌跡面がそれぞれ第1テーパ円錐面および第2テーパ円錐面の各一部とされ、かつ、第1テーパ円錐面の頂角が第2テーパ円錐面の頂角より大きくされており、それにより、第1テーパ円錐面は第2テーパ円錐面の外周側への延長面より前方へ突出させられ、主切れ刃50の最外周部に小傾斜切れ刃54が設けられている。テーパ円錐面の母線が、ドリル回転軸線と直交する平面に対して成す角度が切れ刃の傾斜角であり、この傾斜角は第1テーパ円錐面の方が第2テーパ円錐面より小さく、第1テーパ円錐面を旋回軌跡面とし、主切れ刃50の最外周部に設けられた切れ刃は、第2テーパ円錐面を旋回軌跡面とし、主切れ刃50の最外周部に内周側において隣接する部分より傾斜が小さい小傾斜切れ刃54となる。
小傾斜切れ刃54の長さは、本ドリルでは0.5mmとされている。小傾斜切れ刃54の長さは、0.2mm以上とされることが望ましく、1.5mm以下とされることが望ましく、1.0mm以下とされることがさらに望ましい。
また、本ドリルでは、ドリル回転時における小傾斜切れ刃54の旋回軌跡面と、主切れ刃50の小傾斜切れ刃54に内周側において隣接する部分の旋回軌跡面の外周側への延長面との交線はドリル回転軸線上の一点を中心とする一円周状を成し、その一円周と直交する平面であって、ドリルの半径を含む平面内において上記小傾斜切れ刃54の旋回軌跡面と延長面との成す角θ5は、本ドリルでは7度とされている。上記小傾斜切れ刃54の傾斜角は、主切れ刃50の小傾斜切れ刃54に内周側において隣接する部分の傾斜角より、角θ5小さく、本ドリルでは7度小さくされている。さらに、逃げ面44のうち、すくい面42と共に小傾斜切れ刃54を形成する部分が小傾斜切れ刃54についての逃げ面を構成し、この逃げ面の逃げ角θ2も主切れ刃50の主体部についての逃げ角θ2と同じ大きさとされている。
また、2つのチップ12の各ダイヤモンド焼結体36の外周側側面46にはそれぞれ、図4に示すように、マージン部60が設けられている。マージン部60は外周側側面46のすくい面42側の部分に設けられ、その幅(ドリル回転軸線まわりの長さ)は、本ドリルでは、0.3mmとされている。この幅は、0.1mm以上とされることが望ましく、0.2mm以上とされることがさらに望ましく、1mm以下とされることが望ましく、0.5mm以下、0.3mm以下とされることがさらに望ましい。
さらに、チップ12の、ドリル回転軸線に近い側の側面である内周側側面62には、図4に示すように、中心逃がし角θ6が付けられている。中心逃がし角θ6は、本ドリルでは4度とされている。この中心逃がし角θ6が付けられることにより、図2に示すように、前記すくい面42と内周側側面62との交線により内周側軸線方向切れ刃64が形成されている。この内周側軸線方向切れ刃64は、ドリル回転時におけるその切れ刃64の旋回軌跡面の直径が、ドリルの先端側から後端側に向かうに従って直線的に漸増するように形成されている。また、前記主切れ刃50の主体を成す部分と内向き切れ刃52とは鈍角で交わり、内向き切れ刃52と内周側軸線方向切れ刃64との成す角も鈍角とされている。
さらに、チップ12のダイヤモンド焼結体36の前記外周側側面46は、図4に示すように、ドリル回転軸線を中心とする円に対して接線方向に傾斜させられ、穴の内周面に対して逃がされるとともに、図2および図4に示すように、前記マージン部60とすくい面42との交線により、外周側軸線方向切れ刃66が形成されている。マージン部60は外周側側面46に設けられ、外周側軸線方向切れ刃66は、外周側側面46とすくい面42との交線により形成される。この外周側軸線方向切れ刃66および前記内周側軸線方向切れ刃64は副切れ刃を構成し、本ドリルでは、主切れ刃50,すくい面42,逃げ面44,マージン部60,内周側軸線方向切れ刃64および外周側軸線方向切れ刃66がいずれも、ダイヤモンド粉末の焼結体により形成されている。外周側軸線方向切れ刃66は、図2に示すように、ドリル回転時における旋回軌跡面の直径が、ドリルの先端側から後端側に向かうに従って直線的に漸減するように形成され、チップ12にバックテーパ部68が形成されている。このバックテーパ部68の傾斜は、本ドリルにおいては、0.2/100mmとされている。チップ12の台38も、その外周側側面が外周側側面46と共に傾斜させられ、穴の内周面との接触が回避されるようにされている。
また、ドリル本体10は、図2に示すように、その外径D2が上記バックテーパ部68の最小径部の直径より小さくされ、外周側側面46とすくい面42との交線(外周側軸線方向切れ刃66)の旋回軌跡面の最小直径より小さくされて、加工時に穴の内周面に接触しないようにされている。ドリル本体10の外周面の、バックテーパ部68の最小径部の外周面に対する引込み量(半径の減少量)は、本実施例では、0.2mmとされている。引込み量は0.1mm以上とされることが望ましく、0.2mm以上とされることがさらに望ましく、1mm以下とされることが望ましく、0.5mm以下、0.3mm以下とされることがさらに望ましい。
以上のように構成されたドリルにより、繊維強化プラスチック材の一種である炭素繊維強化プラスチック材製の被加工物に穴あけ加工が行われる。加工時には、ドリルは回転させられつつ軸方向に送られ、被加工物に切り込まされる。ドリルは、その先端中心部に空間が形成されているため、その最先端点P1において被加工物に接触を開始し、心出しが行われる。最先端点P1は2つあるが、ドリル回転軸線に対して対称に設けられており、ドリル回転軸線上の1点を中心とする一円周上を旋回し、それら最先端点P1の被加工物への当接によりドリルの軸線の位置が決められ、心出しが行われる。
そして、ドリルは、その先端中心部を除く部分において主切れ刃50が被加工物に切り込み、切削する。ドリルの先端の中央部には中央空間28が形成され、先端側開口58により開口させられており、被加工物に当たらないため、被加工物の先端側開口58に対応する部分は、主切れ刃50によっては切削されないが、その周辺部分が主切れ刃50によって切断されるのに伴って引き摺られて崩され、穴あけを妨げることはない。また、主切れ刃50は、先端角θ1が135度とされ、すくい角θ3が15度とされており、炭素繊維強化プラスチック材中の炭素繊維を効率良く切断し、切削抵抗を低減でき、安定して穴加工を行うことができる。先端角θ1が135度とされることにより、先端角がそれより小さいドリルに比較して、主切れ刃50の主体を成す部分の長さが短く、1回転当たりに切断すべき炭素繊維の本数が少なくなって効率良く切断することができる。また、ランド部14および切屑排出溝16はドリル回転軸線に平行に設けられ、ドリルはねじれのない真っ直ぐなものとされているが、チップ12にすくい角θ3が設けられているため、切れが良く、加工が安定して行われる。
さらに、小傾斜切れ刃54の旋回軌跡面は、主切れ刃50の小傾斜切れ刃54に隣接する部分の旋回軌跡面の外周側への延長面より前方へ突出させられており、小傾斜切れ刃54の摩耗が小さく、工具寿命が延びる。また、主切れ刃50には、その主体を為す部分,内向き切れ刃52および小傾斜切れ刃54のいずれについても逃げ角θ2が付けられており、炭素繊維の破断面の端部によってもたらされる逃げ面44の摩耗が緩和され、鋭利な刃先が長時間維持されて加工が精度良く行われる。さらに、2つのチップ12にそれぞれマージン部60が設けられているため、ドリルは、2つのマージン部60により直径方向に隔たった2箇所において穴の内周面に接触しつつ案内され、ドリルの軸線が傾くことなく、精度良く加工が行われる。
ドリルの最先端点P1は、鈍角で交わる主切れ刃50の主体を成す部分と内向き切れ刃52との交点として形成され、内向き切れ刃52と内周側軸線方向切れ刃64とが成す角も鈍角とされており、最先端点P1と主切れ刃50との近傍におけるチップ12の強度が大きく、最先端点P1の摩耗が少なくて済み、求心性が長時間安定して維持され、加工が精度良く行われる。また、最先端点P1の旋回軌跡の直径は1.8mmとされ、主切れ刃50の内端の旋回軌跡の直径が0.2mmとされており、切削時に截頭円錐台状のかけらが被加工物から離脱させられても、そのかけらは小さく、ドリルと被加工物との間で砕かれ、切削を妨げることが回避される。また、万一、穴の中心部に削り残された部分が生じても、その部分の炭素繊維が内周側軸線方向切れ刃64により良好に切断され、良好に穴があけられる。
さらに、ダイヤモンド焼結体36にはバックテーパ部68が設けられ、外周側軸線方向切れ刃66の先端部分のみが被加工物に接触して切削を行うようにされるとともに、マージン部60も先端部分のみがドリルを案内し、台38は、その外周側側面が外周側側面46と共に傾斜させられており、チップ12が過剰に被加工物に接触することがなく、安定した穴あけ精度が得られる。ドリル本体10も、その外径が、外周側側面46とすくい面42との交線の旋回軌跡面の最小直径より小さくされており、被加工物に接触せず、加工時にダメージを受けることが回避される。
加工時には、2つの切屑排出溝16から冷却流体、例えば、冷却エアがドリル先端部に供給される。また、切削により生じた切屑は、切屑排出溝16を通って外部に排出される。2つの切屑排出溝16はそれぞれ、ドリル回転軸線に平行に形成されるとともに、その横断面積が大きくされており、切屑が良好に排出される。また、ドリル先端部の中央空間28は、図4に示すように、2つの切屑排出溝16を連通させるように形成されており、それによっても切屑の排出性が向上する。切削により生じた切屑が中央空間28内に進入し、2つのチップ12や、ランド部14を構成するドリル先端部の2つの柱状部に挟まれて折られ、排出され易くなるからであると推測される。特に、本中央空間28はドリルの軸方向に長く、切屑が2つの切屑排出溝16間を行き来し易く、折られ易い。そのため、本ドリルにより、例えば、板状の被加工物を複数枚重ねて穴あけ加工を行う場合、1枚の板材についての穴あけ終了間際に、傘状の切屑が発生しても、容易に排出される。また、ドリルの中心部において内向き切れ刃52や内周側軸線方向切れ刃64による切削によって生じた切屑も、切欠26や中央空間28を通って切屑排出溝16へ入り、良好に排出される。この切屑排出性の向上により、冷却エアが加工穴の奥まで進入することができ、冷却性能が高く、切屑排出性の向上および刃先冷却が可能となり、刃先摩耗の進行が抑制される。
加工終了時には、ドリルは被加工物の切削開始側とは反対側へ抜け出させられるが、主切れ刃50の最外周部に設けられた小傾斜切れ刃54の摩耗が抑制されるようにされているため、抜出し時に穴の開口端縁が主切れ刃50に引き摺られることによるばりの発生が抑制される。
なお、本実施例のドリルは、炭素繊維強化プラスチック材の加工用に開発されたものであるが、他の材料、例えば、繊維強化プラスチック材、例えば、ガラス繊維強化プラスチック材や、繊維強化金属材や、強化繊維を包含しない金属材を穴あけ加工することも可能である。
請求可能発明の一実施例であるドリルを示す正面図である。 図1に示すドリルの先端部を示す正面図である。 図1に示すドリルの先端部を示す図であり、図2におけるA矢視図である。 図1に示すドリルの先端部を示す側面図であり、図2におけるB矢視図である。 図1に示すドリル先端部をチップを取り外して示す側面図である。
符号の説明
10:ドリル本体 12:チップ 14:ランド部 16:切屑排出溝 18:先端面 20,22:内側面 26:切欠 28:中央空間 30:切欠 32:チップ取付座 34:チップ位置決め面 36:ダイヤモンド焼結体 42:すくい面 44:逃げ面 46:外周側側面 50:主切れ刃 52:内向き切れ刃 54:小傾斜切れ刃 58:先端側開口 60:マージン部 62:内周側側面 64:内周側軸線方向切れ刃 68:バックテーパ部

Claims (10)

  1. ランド部と切屑排出溝とを備えたドリル本体と、前記ランド部の前記切屑排出溝を画定する側面に固定されて切れ刃を形成するチップとを含み、穴あけ加工を行うためのドリルにおいて、
    前記切れ刃の内周側の端である切れ刃内端を当該ドリルの軸線に達しない位置に設定して当該ドリルの先端中心部に空間を形成することと、前記チップの前記切れ刃の最外周部の当該ドリルの回転時における旋回軌跡面を、前記切れ刃の前記最外周部に内周側において隣接する部分の旋回軌跡面の外周側への延長面より前方へ突出させることとの少なくとも一方を行ったことを特徴とするドリル。
  2. 前記ドリル本体の先端部の中央に、そのドリル本体の先端面から軸方向に延びる中央空間が形成され、その中央空間の先端側開口を前記切れ刃内端およびそれに隣接する部分が狭める状態で前記チップが前記ドリル本体に固定された請求項1に記載のドリル。
  3. 前記ランド部と前記切屑排出溝とをそれぞれ2本ずつ備え、各切屑排出溝が、各切屑排出溝の2つの内側面の一方に平行な方向の幅が前記ドリル本体の半径より大きく、2つの内側面の他方に平行な方向の幅が前記ドリル本体の半径より小さい形状を有し、幅の小さい側の内側面に前記チップが固定される一方、幅の大きい方の内側面の先端部が前記ドリル本体の半径より大きい幅で切り欠かれ、それら切欠がドリル本体の中央部で互いに連通させられることにより、前記中央空間が形成された請求項2に記載のドリル。
  4. 当該ドリルの回転時における前記チップの前記切れ刃内端の旋回軌跡である円の直径が0.8mm以下である請求項1ないし3のいずれかに記載のドリル。
  5. 前記切れ刃の最内周側の部分である切れ刃最内周部の、前記ドリル本体の回転軸線と直交する平面である直交平面に対する傾斜角が、その切れ刃最内周部に外周側において隣接する部分の前記直交平面に対する傾斜角と異ならされ、それら切れ刃最内周部とその切れ刃最内周部に外周側において隣接する部分との交点が当該ドリルの最先端点とされた請求項1ないし4のいずれかに記載のドリル。
  6. 前記切れ刃最外周部の旋回軌跡面である第1旋回軌跡面と、前記切れ刃最外周部に内周側において隣接する部分の前記旋回軌跡面である第2旋回軌跡面とがそれぞれ第1テーパ円錐面および第2テーパ円錐面の各一部とされ、かつ、第1テーパ円錐面の頂角が第2テーパ円錐面の頂角より大きくされた請求項1ないし5のいずれかに記載のドリル。
  7. 前記チップの外周側の側面である外周側側面とすくい面との交線が、当該ドリルの回転時におけるその交線の旋回軌跡面の直径が当該ドリルの先端側から後端側に向かうに従って漸減するように形成された請求項1ないし6のいずれかに記載のドリル。
  8. 前記切屑排出溝が当該ドリルの軸線に平行に形成された請求項1ないし7のいずれかに記載のドリル。
  9. 前記チップの少なくとも前記切れ刃を形成する部分がダイヤモンド粉末の焼結体により形成された請求項1ないし8のいずれかに記載のドリル。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載のドリルを用いて、炭素繊維強化プラスチック材に穴あけ加工を行うことを特徴とする穴あけ加工方法。
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