JP2003117710A - クーラント穴付き穴明け工具 - Google Patents

クーラント穴付き穴明け工具

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JP2003117710A JP2001317194A JP2001317194A JP2003117710A JP 2003117710 A JP2003117710 A JP 2003117710A JP 2001317194 A JP2001317194 A JP 2001317194A JP 2001317194 A JP2001317194 A JP 2001317194A JP 2003117710 A JP2003117710 A JP 2003117710A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具本体1の剛性を損なうことなくクーラン
トの供給量や供給圧を増大させ、たとえ脆性材料に穴明
けを行う場合であっても効率的な冷却や潤滑を図る。 【解決手段】 軸線O回りに回転される略円柱状の工具
本体1の先端面に、工具内周側からこの先端面の外周に
達する切刃5を形成するとともに、工具本体1後端側か
ら穿設したクーラント穴11を開口させ、工具本体1の
心厚Eを切刃5の外径Dに対して40%以上とする一
方、軸線Oに直交する断面におけるクーラント穴11の
総面積を、切刃5により形成される加工穴の断面積の5
〜30%の範囲に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切削油剤等のクー
ラントを供給するクーラント穴が工具本体に穿設されて
その先端面に開口させられたクーラント穴付き穴明け工
具(以下、単に穴明け工具と称する。)に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】この種の穴明け工具においては、一般的
な鋼材等に加工穴を形成するものとして、軸線回りに回
転される略円柱状の工具本体の先端部外周に一対の切屑
排出溝が上記軸線に対称に工具後端側に向かうに従い工
具回転方向後方側に螺旋状に捩れるように形成されて、
これらの切屑排出溝の工具回転方向を向く壁面と工具本
体の先端面との交差稜線部に工具内周側から工具外周に
達する切刃が形成された、いわゆる2枚刃のツイストド
リルがよく知られている。そして、このような穴明け工
具では、穴明け加工時に弦巻状やチップ状に生成される
切屑を確実に排出するために切屑排出溝の断面積をある
程度確保しなければならない関係から、逆に工具本体の
心厚はあまり大きくすることはできず通常切刃の外径の
10〜30%程度とされており、従って切削油剤やエア
ー等のクーラントを切削部位に供給するためのクーラン
ト穴も、上記心厚が描く円の内側に形成することは工具
本体の剛性を考慮すると困難であって、この心厚円より
も外周側のランド部分を通して工具後端側から穿設され
て、先端面の切刃の工具回転方向後方側に連なる逃げ面
上に、1つの切刃に対して1つずつの合計2つのクーラ
ント穴が1つの工具本体について開口させられているだ
けであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
クーラント穴を工具本体のランド部分に形成して工具本
体の剛性を確保するようにしても、クーラント穴自体の
径や数を増やそうとすると工具剛性が損なわれてしまう
ことは避けられず、穴明け加工時の切削抵抗によって工
具本体が捩り折れたりするおそれが生じるため、これら
クーラント穴径や穴数も自ずと制限されざるを得なかっ
た。因みに、例えば切刃の外径が34.4mmの穴明け工
具においては、2枚の切刃の逃げ面にそれぞれ穴径3.
7mmのクーラント穴が形成されている程度であって、上
記切刃によって形成される加工穴の断面積に対し、クー
ラント穴の総断面積は2.4%程度にすぎず、このため
クーラントの供給量や供給圧を増大させて冷却や潤滑の
効率を向上させるにも限度があった。また、螺旋状に捩
れた切屑排出溝の間に形成されて同様に捩れるランド部
分にクーラント穴を穿設するには、このクーラント穴も
切屑排出溝と等リードで螺旋状としなければならず、こ
のクーラント穴の形成が煩雑となるのは勿論、クーラン
ト穴の全長が長くなるためにやはりクーラントの供給が
損なわれるという問題もある。
【0004】また、その一方で、本発明の発明者らは、
先に特願2000−331507号において、シリコン
やセラミックス、ガラス、あるいは炭化タングステン
(WC)などの超硬合金材等の脆性材料に穴明け加工を
行う穴明け加工方法として、軸線回りに回転される穴明
け工具を0.025〜0.15μm/revの極小さい
送り量で軸線方向先端側に送り出して穴明け加工を行う
ことを提案しており、このような穴明け加工方法によれ
ば、穴明け工具が加工物に押し込まれる際の押し込み力
が低減されて加工物に過大な負荷が作用することがなく
なるので、この加工物が上述のような脆性材料であって
も、ひびやクラック等に起因するコバ欠けが生じるのを
防ぐことができる。しかしながら、このような脆性材料
に穴明け加工を行う場合には、当該脆性材料の熱伝導率
の低さなどから加工熱が加工穴内にこもりやすく、この
ためクーラントをより効率的に切削部位に供給して冷却
を図ることは一層重要な課題となる。
【0005】本発明は、このような背景の下になされた
もので、工具本体の剛性を損なうことなくクーラントの
供給量や供給圧を増大させることができて、たとえ脆性
材料に穴明けを行う場合であっても効率的な冷却や潤滑
を図ることが可能な穴明け工具を提供することを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに
回転される略円柱状の工具本体の先端面に、工具内周側
からこの先端面の外周に達する切刃を形成するととも
に、上記工具本体後端側から穿設したクーラント穴を開
口させ、上記工具本体の心厚を上記切刃の外径に対して
40%以上とする一方、上記軸線に直交する断面におけ
る上記クーラント穴の総面積を、上記切刃により形成さ
れる加工穴の断面積の5〜30%の範囲に設定したこと
を特徴とする。従って、このような穴明け工具において
は、工具本体の心厚を切刃外径の40%以上と大きくす
ることにより、心厚円の内側にクーラント穴を穿設する
ことができ、これによって工具本体の剛性を損なうこと
なく個々のクーラント穴の断面積を増大させたりクーラ
ント穴の数を増やしたりすることが可能となって、この
クーラント穴の総面積を加工穴の断面積の5〜30%と
従来よりも大幅に大きくすることができる。
【0007】なお、心厚が切刃外径の40%未満では工
具剛性を損なうことなく心厚円の内側にクーラント穴を
穿設することは困難となり、またクーラント穴の総面積
が加工穴断面積の5%未満ではクーラント供給量や供給
圧の増大を図ることができない一方、30%を上回ると
如何に心厚を大きくしても工具剛性の維持が困難とな
る。また、上述したような脆性材料に穴明け加工を行う
場合には、一般的な鋼材を穴明けする場合のように弦巻
状やチップ状の切屑が生成されるのではなく、加工物が
脆性材料であるために粉体状の切粉が生成されることと
なるため、このように心厚を大きくすることによって切
屑排出溝の断面積が削減されても良好な排出性を維持す
ることができ、その一方でかかる脆性材料の穴明けでは
上述のようにクーラントを効率的に供給することが重要
とされるので、特に本発明の穴明け工具は、上記切刃に
より、脆性材料よりなる加工物に上記加工穴を形成する
のに用いて、取り分け有効であると言える。
【0008】ところで、このように工具本体の心厚を大
きくした場合において、しかも特に脆性材料よりなる加
工物に穴明けを行う場合には、切刃は一般的な鋼材を穴
明けするときのように加工物を切り裂いて送り量に応じ
た厚さの弦巻状やチップ状の切屑を生成するのではな
く、上述のように加工物を粉体状に削り取って切粉を生
成することとなることから、切刃にはその切れ味よりも
高い強度が求められることとなり、このため上記工具本
体の先端面においては、上記切刃の工具回転方向に連な
るすくい面をこの工具回転方向側に向かうに従い工具後
端側に向かうように傾斜させて、上記切刃に負の軸方向
すくい角を与えるようにするのが望ましい。そこで、こ
のようにすくい面に負の軸方向すくい角を与えた場合に
は、上記クーラント穴を少なくともこのすくい面上に開
口させることにより、切刃や切刃による加工物の切削部
位に一層効率的にクーラントを供給することが可能とな
る。また、本発明では上述のようにクーラント穴の数を
増やすことができるので、工具本体に複数のクーラント
穴を穿設して、これを切刃の工具回転方向後方に連なる
逃げ面上にも開口させるようにしても、勿論構わない。
【0009】一方、こうして生成された切粉や切屑を効
率的に排出して処理するには、工具本体の先端部外周に
切屑排出溝を形成するのが望ましいが、本発明では工具
本体の心厚円の内側にクーラント穴を穿設することがで
きるので、この切屑排出溝を工具本体の軸線回りに捩れ
る螺旋状に形成したとしても、クーラント穴は、この切
屑排出溝の捩れとはリードの異なる捩れ穴状に穿設する
ことができ、例えばこのクーラント穴を切屑排出溝の捩
れよりも小さなリードの捩れ穴状に穿設すれば、クーラ
ント穴の全長を短縮して一層効率的なクーラントの供給
を図ることができる。また、このような切屑排出溝の有
無や捩れの有無に関わらず、クーラント穴を上記軸線に
平行に穿設することもでき、この場合にはクーラント穴
の全長を最短とすることができて、最も効率的にクーラ
ントの供給を図ることができるとともに、クーラント穴
の穿設自体も極めて容易に行うことが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は、本発明の第1
の実施形態を示すものである。本実施形態において工具
本体1は、超硬合金等の硬質材料により一体に形成され
て、加工物に挿入されて穴明け加工を施す先端部2が、
工作機械の主軸に把持されてシャンク部とされる後端部
3に対して一段縮径した軸線Oを中心とする多段円柱軸
状をなしており、両端部2,3の間の部分は先端側に向
けて漸次縮径するテーパ部4によって結ばれている。さ
らに、本実施形態では上記先端部2の先端面が、上記軸
線O上の1の交点Pにおいて交差し、かつこの交点Pか
ら外周側に向かうに従い後端側に向けて傾斜する平面状
または工具先端外周側に膨らむ凸曲面状の4つの扇状面
によって構成されており、従ってこの工具本体1におい
ては上記交点Pの位置が最も先端側に突出させられると
ともに、上記扇状面同士が互いに交差する4条の交差稜
線が、この交点Pから外周側に向けて後端側に直線状に
後退するように、かつ軸線O方向先端視に該交点Pから
放射状に延びるように形成されることとなる。
【0011】ここで、上記4つの扇状面は、これらが軸
線O方向先端視においてなす扇形の中心角が異なるもの
とされ、これにより周方向に隣接する扇状面同士の4条
の交差稜線…が、周方向に異なる間隔で配設されてい
る。ただし、本実施形態では、上記4つの扇状面のうち
軸線O方向先端視に交点Pを挟んで反対側に位置する一
対の扇状面同士がなす扇形の中心角は互いに等しくさ
れ、従って上記交差稜線も、交点Pを挟んで反対側に位
置する一対の交差稜線同士は、それぞれ軸線O方向先端
視に図2に示すように1直線上に延びるように形成され
ることとなって、軸線Oに対し線対称に配置されてい
る。さらに、これら4つの交差稜線のうち交点Pを挟ん
で反対側に位置する一対の交差稜線の軸線Oに対する交
差角は、やはり交点Pを挟んで反対側に位置する他の一
対の交差稜線の軸線Oに対する交差角よりも大きくされ
ており、従ってこの交差角が大きくされた一対の交差稜
線が、軸線回りの回転軌跡において交差角の小さい他の
一対の交差稜線や4つの扇状面よりも工具先端側に位置
することとなって、本実施形態において工具内周側の上
記交点Pから工具外周に達する切刃5,5とされ、これ
ら切刃5,5の工具回転方向T側にそれぞれ連なる扇状
面はすくい面6とされるとともに、切刃5,5の工具回
転方向T後方側に連なる扇状面は逃げ面7とされる。
【0012】なお、工具本体1の先端面が上述のように
交点Pから外周側に向かうに従い後端側に向けて傾斜す
る4つの扇状面によって構成されていることから、上記
逃げ面7は切刃5から軸線O回りに工具回転方向Tの後
方側に向かうに従い工具後端側に漸次後退するように形
成されて、該逃げ面7に所定の逃げ角が与えられる一
方、上記すくい面6は逆に切刃5から工具回転方向T側
に向かうに従い工具後端側に漸次後退するように形成さ
れて、これによりすくい面6には負の軸方向すくい角が
与えられる。また、本実施形態では、このすくい面6と
される扇状面の中心角が、逃げ面7とされる扇状面の中
心角よりも大きくされている。
【0013】さらに、工具本体1の先端部2の外周面に
は、上記切刃5,5が先端面の外周に達する部分を除い
て、工具内周側に一段凹むように二番取り面8,8が形
成されており、この二番取り面8は図1に示すように上
記先端面から工具後端側に向かうに従い工具回転方向T
の後方側に捩れるように形成されている。従って、上記
切刃5が先端面の外周に達する部分に残された二番取り
面8が形成されない部分も、この先端面から工具後端側
に向かうに従い工具回転方向Tの後方側に捩れるように
して堤状に先端部2の外周に残され、この部分は切刃5
の外径Dと略等しい外径を有していて、本実施形態の穴
明け工具におけるマージン部9とされる。さらに、この
マージン部9の工具回転方向T側には、上記二番取り面
8からさらに工具内周側に凹むようにして断面円弧状の
切屑排出溝10が形成されており、従ってこの切屑排出
溝10もマージン部9や二番取り面8と同様に先端面か
ら工具後端側に向かうに従い工具回転方向Tの後方側に
捩れるように形成され、図3に示すように軸線Oに直交
する断面において、該軸線Oを中心としてこの切屑排出
溝10の溝底に接する円が工具本体1の心厚円Cとさ
れ、この心厚円Cの直径が工具本体1の心厚Eとされ
る。しかして、この心厚Eは、上記切刃5の外径Dに対
して40%以上となるようにされている。
【0014】そして、この工具本体1には、その後端面
すなわち上記後端部3の後端面から工具先端側に向けて
クーラント穴11が形成されて上記先端面に開口させら
れており、軸線Oに直交する断面におけるこのクーラン
ト穴11の総面積が、切刃5により形成される加工穴の
断面積の5〜30%の範囲に設定されている。ここで、
本実施形態では図2および図3に示すように、工具本体
1に複数(4つ)のクーラント穴11…が周方向に略等
間隔かつ軸線Oからも略等間隔に穿設されており、これ
らのクーラント穴11…は、内径dが互いに等しい断面
円形に形成されていて、いずれも上記心厚円Cの内側に
配置され、さらに図1に破線で示すように上記二番取り
面8やマージン部9、切屑排出溝10と等しいリードで
工具後端側に向かうに従い工具回転方向Tの後方側に捩
れる螺旋状に形成されている。従って、本実施形態では
これら4つののクーラント穴11…の総面積4π×(d
/2)2=π×d2が、切刃5によって形成される加工穴
の断面積π×(D/2)2の5〜30%の範囲とされ
る。さらに、これら4つのクーラント穴11…は、工具
本体1の先端面においてそれぞれ一対ずつ形成された上
記すくい面6,6と逃げ面7,7とに一つずつ開口する
ようにされている。
【0015】このように構成された穴明け工具は、上述
のように工具本体1の後端部3が工作機械の主軸に把持
されて、軸線O回りに回転されつつ該軸線O方向先端側
に送り出され、例えば単結晶シリコン等の脆性材料より
なる加工物に穴明け加工を行うのに使用される。ただ
し、このときの工具本体1の軸線O方向先端側への送り
量は、やはり上述したように0.025〜0.15μm
/revと極小さく設定されるのが望ましく、より望ま
しくは工具本体1の送りと後退とを繰り返しながら徐々
に加工物に切り込むステップフィード加工が行われる。
また、特にこのように脆性材料に穴明け加工を行うのに
用いる場合には、工具本体1の少なくとも上記先端部2
の表面にダイヤモンドコーティングあるいは電着した
り、少なくともこの先端部2をダイヤモンド焼結体によ
って形成するのが望ましい。そして、この穴明け加工の
際には、上記クーラント穴11…を通して工作機械側か
ら切削油剤やエアー等のクーラントが供給されて工具本
体1の先端面に形成されたその開口部から噴出させられ
る。
【0016】従って、このように構成された穴明け工具
においては、工具本体1の心厚Eが切刃5の外径Dの4
0%以上と従来よりも大幅に大きくされており、これに
より工具本体1の剛性も大きく確保することができるの
で、クーラント穴11…の総面積を加工穴の断面積の5
〜30%と大きくしても工具本体の剛性が大きく低下す
るのを防いで、切削抵抗により工具本体1が捩り折れる
ような事態が生じるのを防止することができる。そし
て、このようにクーラント穴11…の総面積を増大させ
ることにより、上記穴明け工具によれば、このクーラン
ト穴11…から供給されるクーラントの供給量や供給圧
も増大させることが可能となって、切刃5やこれによる
加工物の切削部位に十分にクーラントを供給してその冷
却や潤滑を促すことができ、加工熱による切刃5の損耗
や加工精度の劣化を防ぐとともに、切削抵抗を低減して
加工効率の向上を図ることが可能となる。これは、特に
上述のように加工熱が加工穴内にこもりやすい脆性材料
の穴明け加工において有効である。しかも、本実施形態
では、クーラント穴11…が工具本体1の心厚円Cの内
側に形成されているので、このクーラント穴11…と工
具本体1の外周面との間にも十分な肉厚を確保すること
ができ、これによっても工具剛性を確保してその損傷を
確実に防止することができる。
【0017】ここで、このように工具本体1の心厚Eを
切刃5の外径Dの40%以上としているのは、この心厚
Eが外径Dの40%未満では、クーラント穴11…の総
面積を加工穴断面積の5〜30%と大きくした場合に十
分な工具剛性を確保することができなくなるからであ
る。なお、本実施形態では工具本体1の先端部2外周に
二番取り面8や切屑排出溝10が形成されているため、
上記心厚Eは切刃5の外径Dよりも小さくなり、すなわ
ち心厚Eが外径Dの100%となることはないが、穴明
け加工時に例えば上述のようにステップフィード加工を
行うなどして切屑の排出性が確保されるのであれば、こ
れら二番取り面8や切屑排出溝10を形成することな
く、先端部2の外周を円柱状として、心厚Eが外径Dと
等しく100%となるようにしてもよい。また、クーラ
ント穴11…の総面積を加工穴の断面積の5〜30%と
しているのは、5%未満ではクーラントの供給量や供給
圧の十分の増大を図ることができなくなり、逆に30%
を上回ると、たとえ工具本体1の心厚Eを切刃5の外径
Dの40%以上としても、工具本体1の剛性を確実に確
保することができなくなるおそれが生じるからである。
【0018】また、本実施形態では、工具本体1の先端
面が4つの扇状面によって形成されていて、これらの扇
状面が一対の切刃5,5に連なるすくい面6と逃げ面7
とをそれぞれなしており、このうちすくい面6は負の軸
方向すくい角が与えられて工具回転方向T側に向かうに
従い工具後端側に向かうように形成されていて、4つの
上記クーラント穴11…のうち2つはこれら各切刃5,
5のすくい面6,6上に開口させられている。このた
め、本実施形態によれば、このすくい面6上に開口する
クーラント穴11…から噴出されたクーラントを、この
クーラント穴11の工具回転方向T後方に隣接すること
となる切刃5および該切刃による加工物の切削部位に、
工具本体1の回転に伴い直接的かつ速やかに供給するこ
とが可能となり、これにより一層効率的な冷却や潤滑を
促すことができる。しかも、本実施形態では1つの切刃
5について2つのクーラント穴11,11を形成して1
つの工具本体1に4つのクーラント穴11…を穿設し、
すなわちクーラント穴11…の数を増やしてその総面積
を増大させており、このうち残りの2つのクーラント穴
11,11は、すくい面6のクーラント穴11,11か
ら間隔をあけた逃げ面7上に開口させられているので、
クーラントを先端面の周方向において均等に噴出させて
切刃5や切削部位に偏りなく供給することが可能とな
る。さらに、上述のように切刃5に負の軸方向すくい角
が与えられることにより、この切刃5の刃先角を大きく
して切刃強度の向上を図ることができるので、本実施形
態によれば、切刃5に切れ味よりも強度が求められる上
記脆性材料への穴明け加工により好適な穴明け工具を提
供することが可能となる。
【0019】なお、本実施形態ではこのように工具本体
1に穿設されるクーラント穴11の数を増やしてその総
面積を増大させるようにしているが、例えばこれを図4
に示す第2の実施形態のように、クーラント穴11の数
は従来と同じ2つとするにしても、個々のクーラント穴
11の内径を大きくすることによって軸線Oに直交する
断面におけるクーラント穴11の総面積を加工穴の断面
積の5〜30%と大きくするようにしてもよい。例え
ば、この場合のクーラント穴11の内径を第1の実施形
態のクーラント穴11の内径dの2倍の2×dとする
と、軸線Oに直交する断面におけるクーラント穴11,
11の総面積は2π×(2×d/2)2=2π×d2とな
って、第1の実施形態の2倍の総面積を確保することが
できる。なお、この場合でもクーラント穴11,11
は、切刃5,5の工具回転方向T側に連なるすくい面6
上に開口させられるのが望ましい。勿論、このクーラン
ト穴11…の総面積が加工穴の断面積の5〜30%の範
囲内に設定されるのなら、クーラント穴11…の数と内
径とを両方増大させたり、あるいは第1の実施形態のよ
うな4つのクーラント穴11…を穿設して、そのうち例
えばすくい面6上に開口するクーラント穴11,11の
内径を逃げ面7に開口するクーラント穴11,11より
も大きくしたりしてもよい。
【0020】一方、本実施形態では工具本体1の先端部
2外周に二番取り面8,8が形成されて切刃5の外径D
と略同径のマージン部9,9が残されており、加工穴内
の挿入されるこの先端部2と加工穴内周との摩擦の増大
をこの二番取り面8,8によって防ぎつつ、マージン部
9,9によって先端部2の振れを抑えて直進性を確保す
ることができる。そして、さらにこのマージン部9の工
具回転方向T側には切屑排出溝10が形成されていて、
この切屑排出溝10は二番取り面8およびマージン部9
が捩れて形成されるのに伴い同様に工具後端側に向かう
に従い工具回転方向Tの後方側に捩れるように形成され
ているので、特に上述の脆性材料に穴明け加工を行う場
合において生成される粉体状の切粉などを工具本体1の
回転に伴い工具後端側に送り出して効率的に排出するこ
とができる。
【0021】ところで、本実施形態では上記クーラント
穴11…を、これら二番取り面8やマージン部9、切屑
排出溝10の捩れに合わせた等しいリードで、やはり工
具後端側に向かうに従い工具回転方向Tの後方側に捩れ
るように螺旋状に形成しているが、本実施形態のように
クーラント穴11を工具本体1の心厚円Cよりも内周に
穿設する構成を採った場合には、この心厚円Cの外側の
二番取り面8や切屑排出溝10の位置や捩れに拘束され
ることなくクーラント穴11を設けることができるの
で、このクーラント穴11を螺旋状に形成するにして
も、切屑排出溝10や二番取り面8の捩れとはリードの
異なる捩れ穴状に形成することができる。従って、例え
ばこのクーラント穴11を切屑排出溝10等よりも小さ
なリードで捩れるように形成すれば、クーラント穴11
の捩れに沿った全長を短縮することができ、これによっ
てクーラントをより速やかに供給することができて一層
効率的な冷却、潤滑を図ることができる。
【0022】また、上記構成を採る穴明け工具では、こ
のようにクーラント穴11を螺旋状にすることなく、図
5に示す第3の実施形態のように軸線Oに平行な直線状
に穿設することも可能であり、この場合にはクーラント
穴11の全長が最短となるためにさらに短い時間でクー
ラントを供給することができて効率的であるとともに、
クーラント穴11を軸線Oに平行に直線状に形成すれば
よいので、このクーラント穴11の穿設自体を極めて容
易に行うことができ、従って当該穴明け工具の製造も容
易になるという利点を得ることができる。さらにまた、
上記第1の実施形態のようにクーラント穴11を螺旋状
に形成するにしても、この第1の実施形態とは逆に工具
先端側に向かうに従い工具回転方向Tの後方側に捩れる
螺旋状に形成することも可能であり、この場合には工具
本体1の回転に伴ってクーラントが工具先端側に押し出
されることとなるので、より一層速やかなクーラントの
供給を図ることが可能となって、その供給量や供給圧の
さらなる増大を促すことができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
工具本体の心厚を切刃外径の40%以上とするととも
に、工具軸線に直交する断面におけるクーラント穴の総
面積を加工穴の断面積の5〜30%と大きく設定するこ
とにより、クーラントの供給量や供給圧を増大させて切
刃や切削部位の効率的な冷却、潤滑を図ることができ
る。従って、特に加工熱がこもりやすい脆性材料の穴明
けなどにおいても、切刃の損耗や加工精度の劣化、ある
いは切削抵抗の増大などを確実に防止して、高精度の穴
明けを円滑かつ安定して行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示す側面図であ
る。
【図2】 図1に示す実施形態の先端面を示す拡大正面
図である。
【図3】 図1におけるZZ断面図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態を示す拡大正面図で
ある。
【図5】 本発明の第3の実施形態を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 工具本体 5 切刃 6 すくい面 7 逃げ面 10 切屑排出溝 11 クーラント穴 O 工具本体1の軸線 T 工具回転方向 D 切刃5の外径 C 工具本体1の心厚円 E 工具本体1の心厚 d クーラント穴11の内径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池内 寛 兵庫県明石市魚住町金ヶ崎西大池179番地 1 エムエムシーコベルコツール株式会社 内 Fターム(参考) 3C037 DD01 DD06 DD07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線回りに回転される略円柱状の工具本
    体の先端面に、工具内周側からこの先端面の外周に達す
    る切刃が形成されるとともに、上記工具本体後端側から
    穿設されたクーラント穴が開口させられており、上記工
    具本体の心厚が上記切刃の外径に対して40%以上とさ
    れる一方、上記軸線に直交する断面における上記クーラ
    ント穴の総面積が、上記切刃により形成される加工穴の
    断面積の5〜30%の範囲に設定されていることを特徴
    とするクーラント穴付き穴明け工具。
  2. 【請求項2】 上記切刃により、脆性材料よりなる加工
    物に上記加工穴を形成することを特徴とする請求項1に
    記載のクーラント穴付き穴明け工具。
  3. 【請求項3】 上記工具本体の先端面においては、上記
    切刃の工具回転方向に連なるすくい面がこの工具回転方
    向側に向かうに従い工具後端側に向かうように傾斜させ
    られて、上記切刃に負の軸方向すくい角が与えられてお
    り、上記クーラント穴は少なくともこのすくい面上に開
    口させられていることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載のクーラント穴付き穴明け工具。
  4. 【請求項4】 上記工具本体には複数の上記クーラント
    穴が穿設されて上記切刃の工具回転方向後方に連なる逃
    げ面上にも開口させられていることを特徴とする請求項
    3に記載のクーラント穴付き穴明け工具。
  5. 【請求項5】 上記工具本体の先端部外周には、上記軸
    線回りに捩れる切屑排出溝が形成されており、上記クー
    ラント穴は、この切屑排出溝の捩れとはリードの異なる
    捩れ穴状に穿設されていることを特徴とする請求項1な
    いし請求項4のいずれかに記載のクーラント穴付き穴明
    け工具。
  6. 【請求項6】 上記クーラント穴は、上記軸線に平行に
    穿設されていることを特徴とする請求項1ないし請求項
    4のいずれかに記載のクーラント穴付き穴明け工具。
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