JP6251490B2 - 不飽和ポリエステル樹脂組成物およびそれを用いたスライス台 - Google Patents

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本発明は、成形性に優れた不飽和ポリエステル樹脂組成物および、スライス時のワイヤーストレスが少ないインゴットスライス台に関するものである。
太陽電池や半導体に使用されているウエハーはこれまで、シリコンなどのインゴットをインゴットスライス台に接着剤などで固定し、ワイヤーソーによって所定の厚さに切断されて製造されている。この際、インゴットスライス台はインゴットと共に切断される。近年、このインゴットスライス台はそれまでのカーボンなどに代わり樹脂ベースのもの、例えば、アクリル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂に水酸化アルミニウムを40〜60質量%配合してコストダウンしたもの(特許文献1参照)、ビニルエステル樹脂、反応性モノマー、充填材からなり、インゴットスライス時の切断寸法精度を改善したもの(特許文献2参照)などが提案されている。
特開平11−261979号公報 特開2010−67712号公報
しかしながら、従来のインゴットスライス台は以下のような問題点があった。カーボンベースのインゴットスライス台は製造コストが高価でありインゴットの大型化に不向きであった。一方、樹脂ベースのスライス台は大型のものを製造することは容易であるが、寸法精度が不十分であったり、また切断に使用するワイヤーに対するストレスが大きく、切断枚数が増加するに従い、ウエハー外観の劣化が発生してしまい、頻繁にワイヤー交換をする必要があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、従来品と同等程度の寸法精度、機械強度、耐切削液性を有すると同時に、ワイヤーストレスが少なく、ウエハーの外観が良好で、ワイヤーの使用寿命を向上可能なインゴットスライス台を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の無機充填材および有機充填材を含む不飽和ポリエステル樹脂組成物を使用することにより、上記課題を達成可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、(A)不飽和ポリエステル樹脂、(B)重合性不飽和化合物、(C)熱可塑性樹脂、(D)モース硬度が4以下である無機充填材、(E)比重が1.0以上の有機充填材、を含む不飽和ポリエステル樹脂組成物であって、前記(A)不飽和ポリエステル樹脂 100質量部に対して、前記(D)モース硬度が4以下である無機充填材を400〜700質量部含むことを特徴とする。
また、本発明のインゴットスライス台は、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物を成形して得られることを特徴とする。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物によれば、従来と同等以上の寸法精度、機械強度、耐切削液性を有し、これを用いて得られるインゴットスライス台は、ワイヤーストレスが少なく、ワイヤー寿命が向上すると共に、切断したウエハーの外観が良好となる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で用いられる(A)不飽和ポリエステル樹脂は、成形材料として一般に使用される不飽和ポリエステル樹脂であれば、特に制限されずに使用することができる。一般に、本発明で用いられる不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和二塩基酸を含む酸成分と多価アルコール成分とをエステル化触媒の存在下、脱水縮合反応させて得られるものである。
酸成分の必須成分である不飽和二塩基酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、これらの酸無水物などが挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、このような不飽和二塩基酸と場合により併用される酸成分としては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、アジピン酸などの脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、トール油脂肪酸、米ぬか油脂肪酸などの複数種の脂肪酸が混合したものが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
多価アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,6−シクロヘキサンジメタノール、グリセリンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテルなどの2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリス−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ペンタエリスリトールモノアリルエーテルなどの3価以上のアルコールが挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種類以上を混合して使用することもできる。
脱水縮合反応に用いるエステル化触媒としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどの含リン化合物、N,N−ベンジルジメチルアミン、N,N−ジメチルフェニルアミン、トリエチルアミンなどの3級アミン、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、4級ピリジニウム塩などの第4級化合物、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化スズなどの塩化物、テトラブチルチタネートなどの有機金属化合物などが挙げられる。
不飽和ポリエステル樹脂として用いることができる市販品としては、例えば、ユピカ7017、7015(日本ユピカ株式会社製、商品名)、リゴラックM411、M543(昭和電工株式会社製、商品名)、サンドーマP101、P201(デーエイチ・マテリアル株式会社製、商品名)などが挙げられる。
この(A)不飽和ポリエステル樹脂の配合量は、樹脂組成物全体に対して、好ましくは10〜20質量%程度、より好ましくは10〜15質量%である。
本発明に用いる(B)重合性不飽和化合物は、重合性不飽和基を有する化合物を意味し、(A)不飽和ポリエステル樹脂と共重合可能な二重結合を有するものであれば、特に制限されること無く使用することができる。
この(B)重合性不飽和化合物としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼンなどの芳香族系のモノマー、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアルキレンオキサイドのジアクリレート誘導体、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのアクリル系モノマーや上記モノマーが複数個結合したオリゴマー等が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この(B)重合性不飽和化合物の配合量は、粘度および機械強度の観点から、(A)不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して、20〜50質量部程度である。
本発明に用いる(C)熱可塑性樹脂は、公知の熱可塑性樹脂であればよく、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸メチル、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリル−スチレン共重合体、スチレン−酢酸ビニル等を用いることができる。その中でも成形材料の成形時における低収縮化を効果的に図ることができる点で、ポリスチレン樹脂であることが好ましい。また、耐熱性維持の観点から、(C)熱可塑性樹脂としては、ガラス転移点が70〜120℃の範囲内にあるポリスチレン樹脂粉末であることが好ましい。
この(C)熱可塑性樹脂の配合量は(A)不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して、15〜50質量部程度である。上記範囲であれば、不飽和ポリエステル樹脂組成物を成形する際に生じる収縮を緩和することができる。
本発明に用いる(D)モース硬度が4以下である無機充填材としては、公知の無機充填材で上記モース硬度のものであればよく、例えば、水酸化アルミニウム(モース硬度3)、硫酸バリウム(モース硬度2)、タルク(モース硬度1)、カオリン(モース硬度1.5)、硫酸カルシウム(モース硬度2)、炭酸カルシウム(モース硬度3)などが挙げられる。このうち水酸化アルミニウム、硫酸バリウムおよびタルクから選ばれる少なくとも1種類の無機充填材がより好ましい。モース硬度4以下の無機充填材を使用することにより、インゴット切断時のワイヤーストレスを少なくすることができる。
ここで用いる(D)無機充填材は、成形時の粘性の観点から、電子顕微鏡あるいは光学顕微鏡で決定された数平均粒径が、通常、1〜100μm程度が好ましく、2〜60μmがより好ましい。平均粒径が上記範囲内であれば充填材を高充填することができ、充填材が凝集するおそれがなく好ましい。また、形状は、球状、扁平状、繊維状などいずれでもよく、球状の粒子であれば、表面積が小さいため、成形時の粘度を下げることができ、未充填部分が生じるのを効果的に防ぐことができる。
この(D)無機充填材の配合量は、(A)不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して、400〜700質量部である。400質量部以上とすることにより、成形体の収縮が大きくなるのを防止し、700質量部以下とすることにより、成形性が悪くなったり、機械強度が低下したり、するのを防止することができる。
上記無機充填材以外に、その他の無機充填材を使用してもいいが、モース硬度が5以上のもの、例えば、シリカ粉(モース硬度7)、ガラス粉(モース硬度5)などはワイヤーストレスを大きくするので好ましくない。
本発明に用いる(E)比重が1.0以上の有機充填材は、ポリカーボネート粉(比重1.20)、セルロース粉(比重1.1)、ポリエチレンテレフタレート粉(比重1.4)、ポリ塩化ビニル(比重1.50)、ポリアセタール粉(比重1.42)、ポリアミド粉(比重1.13)などがあり、2種以上混合して使用することができる。
ここで用いる(E)有機充填材は、成形時の粘性の観点から、電子顕微鏡あるいは光学顕微鏡で決定された数平均粒径が、通常、1〜100μm程度が好ましく、2〜60μmがより好ましい。平均粒径が上記範囲内であれば充填材を高充填することができ、充填材が凝集するおそれがなく好ましい。また、形状は、球状、扁平状、繊維状などいずれでもよく、球状の粒子であれば、表面積が小さいため、成形時の粘度を下げることができ、未充填部分が生じるのを効果的に防ぐことができる。
この(E)有機充填材の配合量は、(A)不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して10〜100質量部である。10質量部以上とすることによりワイヤーストレスを低下させることができ、100質量部以下であれば機械強度の低下を防止することができる。
本発明には、さらに(F)硬化促進剤を配合することが好ましい。ここで用いる(F)硬化促進剤は、通常、不飽和ポリエステル樹脂組成物において用いられる硬化促進剤であれば、特に限定されずに使用でき、例えば、有機過酸化物、具体的には過酸化ベンゾイル、過酸化ジ−t−ブチル、過酸化イソブチリル等が挙げられる。硬化促進剤の配合量は、硬化時間の観点から、(A)不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して、通常、0.5〜8質量部程度である。
上記成分(A)〜(E)を含有する本発明の熱硬化性樹脂組成物には、成分(F)の他に、さらに、本発明の成形体の機能を阻害しない範囲で、必要に応じて各種の添加剤、例えば、離型剤、重合禁止剤、沈降防止剤を添加することができる。
離型剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪族金属石鹸が挙げられ、重合禁止剤としてはハイドロキノン、メトキノン、p−t−ブチルカテコール、ピロガロール等のキノン類が挙げられる。沈降防止剤としては、微細シリカ等が挙げられる。沈降防止剤は、沈降防止(分散)性能を発揮するとともに、骨材の補佐的な役割を果たす。
本発明には、無機繊維および繊維長2.0mm以上の有機質繊維を含まないことが好ましい。無機繊維が含まれるとスライス時のワイヤー摩耗量が増加するおそれがある。また、繊維長2.0mm以上の有機繊維が含まれるとワイヤー磨耗量が増加するおそれがある。
以上のような成分によって構成される樹脂組成物による、本発明のインゴットスライス台の成形方法は、特に制限されないが、鋳型内に仕込んでプレス成形する。成形時の温度は130〜160℃、圧力4〜20MPa、6〜10分間加熱成形して得ることができる。
本発明のインゴットスライス台は、25℃でのバーコール硬度が35〜65であることが好ましい。バーコール硬度がこの範囲内であると、ウエハーを安定して保持できると共に、ワイヤーによるスライス操作を効率的に行える。
次に、本発明を実施例および比較例により詳細に説明するが、本発明は、これらによって何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
(A)不飽和ポリエステル樹脂〔日本ユピカ株式会社製、商品名:ユピカ7117〕12質量部、(B)重合性不飽和化合物としてラジカル重合性不飽和単量体であるスチレンモノマー〔三菱化学株式会社製〕5質量部、(C)熱可塑性樹脂としてポリスチレン樹脂〔日立化成工業株式会社製、商品名:GP−P〕5質量部、(D)無機充填材として水酸化アルミニウム〔昭和電工株式会社製、商品名:ハイジライトH−32;モース硬度 3〕70質量郎、(E)有機充填材としてポリカーボネート粉〔三菱エンジニアプラスチックス株式会社製、商品名:ユーピロン;比重1.2〕5質量部、(F)硬化促進剤としてt−ブチルパーオキシベンゾエート〔日油株式会社製、商品名:パーブチルZ〕0.5質量部および添加剤として内部離型剤(旭電化工業株式会社製、商品名:CZ−55)2.5質量部、をニーダーにより常温で40分間混練して不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物をプレスにて10MPa、160℃で6分間加熱・成形し、得られた成形体[50mm×10mm×10mmのテストピース]の成形収縮率、バーコール強度、吸水率、耐切削油性の測定を行い、これらの結果を合わせて表1(配合比の数値は質量部である)に示した。
次に、圧縮成形機によりシート状に押し出された成形用材料をスライス台形状の金型中央に入れ、ガス抜きを行いながら140℃、20MPaで5分間加熱成形して、縦125mm、横200mm、厚さ125mmのスライス台を作成した。
〔実施例2〜10〕
表1および表2に記載の配合とした以外は、実施例1と同様の操作により成形材料および成形体を製造し、実施例1と同様の物性測定を行い、これらの結果を表1および表2に示した。
〔比較例1〜3〕
表2に記載の配合とした以外は、実施例1と同様の操作により成形材料および成形体を製造し、実施例1と同様の物性測定を行い、これらの結果を表2に示した。
なお、上記実施例および比較例で用いた材料は、次の通りである。
[無機充填材]
硫酸バリウム(堺化学工業株式会社製、商品名:沈降性硫酸バリウム100;モース硬度2)
カオリン(BASFジャパン株式会社製、商品名:ASP400;モース硬度1.5)
クレー(竹原化学工業株式会社製、商品名:カタルポ;モース硬度1.5)
炭酸カルシウム(常陸砕石株式会社製、商品名:HTO−8;モース硬度3)
溶融シリカ(株式会社龍森製、商品名:クリスタライト3K;モース硬度7)
[有機充填材]
セルロース(東亜化成株式会社製、商品名:VIVAPUR101;比重1.1)
ポリエチレンテレフタレート(高安株式会社製、商品名:SP100A粉砕品;比重1.4)
ポリエチレン(住友精化株式会社製、商品名:フローセン;比重0.9)
[繊維]
6mmガラス繊維(日東紡績株式会社製、商品名:CS6SK406S)
1mmビニロン繊維(株式会社クラレ製、商品名:VP162)
Figure 0006251490
Figure 0006251490
上記物性測定は次に示す試験方法により行った。
(1)成形収縮率:上記テストピースを試験片とし、JIS K 6911に準じて測定した。
(2)バーコール硬度:上記テストピースを試験片とし、バーコール硬度計(934−1型)を用いてJIS K 6911に準じて測定した。
(3)吸水率:上記成形サンプルからサイズφ50±1×3±0.2mmの試験片を作成し、JIS K 6911に準じて測定した。
(4)耐切削油性:グリセリン70質量部、水30質量部の混合液にフタル酸0.5質量部を溶解した23℃の切削油に、表面を研磨した上記(3)吸水率と同じ試験片を浸漬し、24時間後の重量減少量とテスト片の表面状態を目視にて観察し、次の評価基準により評価した。
○:表面の変化なし、×:表面が侵食され凹凸あり
(5)ワイヤー摩耗量:成形したインゴットスライス台のみを直径144μmのダイヤモンドワイヤ線を用いて切断した後にワイヤーの直径を測定し、摩耗量を算出した。さらに、縦125mm、横125mm、厚さ200mmのシリコン単結晶をスライス台に接着し、直径144μmのダイヤモンドワイヤ線を用いて3回の加工を行ってウエハーを作成した後に、ワイヤーの直径を測定し、摩耗量を算出した。
(6)ウエハー撓み:上記(5)ワイヤー摩耗量で得られたウエハーの加工状態を目視で観察し、撓みのあるなしを次の評価基準により評価した。
○:切断時にまっすぐ切れウエハーに撓みの発生がない、×:切断時に曲がりウエハーに撓みが発生した
表1および表2における実施例1〜10と比較例1〜3との比較から、(D)モース硬度4以下の無機充填材と(E)比重1.0以上の有機充填材とを併用することにより、成形収縮率が小さく、切断時のワイヤーストレスが低減することがわかった。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、インゴットスライス台以外の成形体の材料としても利用でき、その際には、寸法精度が良好な成形体が得られる。

Claims (8)

  1. (A)不飽和ポリエステル樹脂、(B)重合性不飽和化合物、(C)熱可塑性樹脂、(D)モース硬度が4以下である無機充填材、(E)比重が1.0以上の有機充填材、を含む不飽和ポリエステル樹脂組成物を成形材料としたインゴットスライス台であって、
    前記不飽和ポリエステル樹脂組成物は、前記(A)不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して、前記(D)モース硬度が4以下である無機充填材を400〜700質量部含むことを特徴とするインゴットスライス台
  2. 前記不飽和ポリエステル樹脂組成物は、前記(A)不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して、前記(E)比重が1.0以上の有機充填材を10〜100質量部含むことを特徴とする請求項1記載のインゴットスライス台
  3. さらに、前記不飽和ポリエステル樹脂組成物は、(F)硬化促進剤を含有することを特徴とする請求項1または2記載のインゴットスライス台
  4. 前記不飽和ポリエステル樹脂組成物中に、無機繊維および繊維長2.0mm以上の有機繊維質を含まないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインゴットスライス台
  5. 前記(E)比重が1.0以上の有機充填材が、ポリカーボネート樹脂粉、セルロース粉およびポリエチレテレフタレート粉から選ばれる少なくとも1種類以上を含有する平均粒径1〜100μmの有機充填材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインゴットスライス台
  6. 前記(D)モース硬度が4以下の無機充填材が、水酸化アルミニウム、硫酸バリウムおよびタルクから選ばれる少なくとも1種類以上の無機充填材であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインゴットスライス台
  7. 25℃でのバーコール硬度が35〜65であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインゴットスライス台。
  8. (A)不飽和ポリエステル樹脂、(B)重合性不飽和化合物、(C)熱可塑性樹脂、(D)モース硬度が4以下である無機充填材、(E)比重が1.0以上の有機充填材、を含む不飽和ポリエステル樹脂組成物であって、
    前記(A)不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して、前記(D)モース硬度が4以下である無機充填材を400〜700質量部含み、
    前記(E)比重が1.0以上の有機充填材が、ポリカーボネート樹脂粉、セルロース粉およびポリエチレンテレフタレート粉から選ばれる少なくとも1種類以上を含有する平均粒径1〜100μmの有機充填材であることを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組成物。
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