JP2007177127A - 熱硬化性成形材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】スチレンフリーで、かつ、スチレンを用いた従来の材料と同等もしくはそれ以上の特性を有する成形品を得ることができる熱硬化性成形材料を提供する。
【解決手段】(A)不飽和ポリエステル樹脂、(B)反応性希釈剤、(C)低収縮剤、(D)無機充填剤および(E)硬化剤を含み、スチレンを実質的に含有しない熱硬化性成形材料であって、前記(B)反応性希釈剤が、アルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体およびポリアルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、かつ、前記(C)低収縮剤が、数平均分子量(Mn)10000以上の熱可塑性樹脂を含む熱硬化性成形材料である。
【選択図】なし

Description

本発明は、反応性希釈剤としてスチレンを用いない、いわゆるスチレンフリーの熱硬化性成形材料に関する。
不飽和ポリエステル樹脂を主成分とし、反応性希釈剤としてスチレンを含有する熱硬化性樹脂組成物に、ガラス繊維などの繊維状補強材を加えた成形材料は、取り扱い性、流動性、硬化性に優れるうえ、成形品の機械的強度、耐熱性、耐水性、耐薬品性などにも優れることから、浴槽、浄化槽、パネルなどの住宅建築資材をはじめ、船舶、自動車などの部品、一般家庭用および産業用電気機器で使用される電気・電子部品など、様々な分野で幅広く用いられている。
しかしながら、上記成形材料では、反応性希釈剤として含有するスチレンが、使用時の熱によって揮散し、周囲に強烈な刺激臭を放ったり、用途によっては周囲の部品に悪影響を及ぼすという問題があった。
そこで、スチレンの揮散を抑えることが検討され、スチレンの配合量を特定し、かつ、特定の硬化剤を用いることにより、成形品中の残留スチレン量の低減を図った成形材料が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−88130号公報
しかしながら、この成形材料においてもスチレンを使用していることに変わりはなく、上記問題の対策としては不十分である。また、最近では、化学物質管理促進法(PRTR法)の施行に伴い、スチレンの使用にあたって排出量および移動量の届出が必要となっており、環境問題の観点からスチレンの使用は今後益々困難になっていくと考えられる。このような事情から、スチレンを全く使用せずに、従来と同等もしくはそれ以上の特性を有する成形品を得ることができる熱硬化性成形材料が強く求められてきている。
本発明はこのような要求に応えるべくなされたもので、スチレンフリーで、かつ、従来と同等もしくはそれ以上の特性を有する成形品を得ることができる熱硬化性成形材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、反応性希釈剤と
して、スチレンに代えて、アルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体またはポリアルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体を用いるとともに、低収縮剤として、数平均分子量が特定の範囲にある熱可塑性樹脂を用いることにより、スチレンフリーであって、従来と同等もしくはそれ以上の成形収縮率、曲げ弾性率、曲げ強さ、絶縁抵抗などの特性を有する熱硬化性成形材料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の熱硬化性成形材料は、(A)不飽和ポリエステル樹脂、(B)反応性希釈剤、(C)低収縮剤、(D)無機充填剤および(E)硬化剤を含み、スチレンを実質的に含有しない熱硬化性成形材料であって、前記(B)反応性希釈剤が、アルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体およびポリアルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、かつ、前記(C)低収縮剤が、数平均分子量(Mn)10000以上の熱可塑性樹脂を含むことを特徴とするものである。
本発明の熱硬化性成形材料によれば、スチレンを使用することなく、従来と同等もしくはそれ以上の特性を有する成形品を得ることができ、スチレンに使用にともなう臭気や周辺部品への悪影響といった問題を完全に解消することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の熱硬化性成形材料は、(A)不飽和ポリエステル樹脂、(B)反応性希釈剤、(C)低収縮剤、(D)無機充填剤および(E)硬化剤を含むものである。
上記(A)成分の不飽和ポリエステル樹脂は、(a)α,β−不飽和二塩基酸を含む酸成分と(b)アルコール成分とをエステル化反応させて得られるものである。
ここで、(a)酸成分の必須成分であるα,β−不飽和二塩基酸の例としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、これらの酸無水物などが挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、このようなα,β−不飽和二塩基酸と場合により併用される酸性分としては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、ジメチルコハク酸、無水コハク酸などの飽和酸が挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、(b)アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、
ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,6−シクロジメタノールなどの2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリス−2−ハイドロオキシエチルイソシアヌレート、ペンタエリスリトールなどの3価のアルコールなどが挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
さらに、これらのエステル化反応に用いる触媒としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどの含リン化合物、N,N−ベンジルジメチルアミン、N,N−ジメチルフェニルアミン、トリエチルアミンなどの3級アミン、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、4級ピリジニウム塩などの第4級化合物、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化スズなどの塩化物、テトラブチルチタネートなどの有機金属化合物などが挙げられる。
この(A)成分の不飽和ポリエステル樹脂の配合割合は、熱硬化性成形材料全体に対して10〜20質量%であることが好ましく、この範囲を外れると、得られる硬化物の機械的強度が低下する。
本発明で用いられる(B)成分の反応性希釈剤は、アルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体およびポリアルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
アルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。また、ポリアルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体としては、例
えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ
)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
(B)成分の反応性希釈剤としては、なかでもポリアルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体の使用が好ましく、特に、数平均分子量(Mn)が190〜2000の範囲にあるポリアルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体の使用が好ましい。より好ましくは、数平均分子量(Mn)が190〜400の範囲のものである。この数平均分子量(Mn)は、例えば、ゲルパーミエーショングラフィー(GPC)法により測定することができる。
(B)成分の反応性希釈剤の配合割合は、熱硬化性成形材料全体に対して3〜15質量%であることが好ましい。配合割合が3質量%未満では、成形材料が高粘度化しまた、15質量%を超えると得られる硬化物の機械的強度が低下する。
本発明で用いられる(C)成分の低収縮剤は、数平均分子量(Mn)が10000以上の熱可塑性樹脂を含む。このような熱可塑性樹脂を上記(B)成分とともに使用することにより、硬化物の機械的強度、特に曲げ強さおよび曲げ弾性率を向上させることができる。数平均分子量(Mn)が110000〜130000の熱可塑性樹脂を使用すると、特に高い曲げ弾性率を得ることができる。数平均分子量(Mn)は、例えば、ゲルパーミエーショングラフィー(GPC)法により測定することができる。
熱可塑性樹脂の例としては、飽和ポリエステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリブタジエンなどが挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。成形収縮率を低減し、かつ、曲げ強さおよび曲げ弾性率する観点からは、なかでも酢酸ビニル樹脂が好ましい。
本発明においては、(C)成分として、数平均分子量(Mn)が5000以下、好ましくは3000以下の熱可塑性樹脂を併用することができ、これにより、硬化物の曲げ強さおよび曲げ弾性率をよりいっそう向上させることができる。併用する熱可塑性樹脂の例としては、上述したものと同種のものを挙げることができるが、なかでも飽和ポリエステル樹脂が好ましい。このような併用系において、数平均分子量(Mn)が10000以上の熱可塑性樹脂と、数平均分子量(Mn)が5000以下の熱可塑性樹脂との混合比(重量比)は、100:0〜30:70の範囲が好ましい。
この(C)成分の低収縮剤の配合割合は、熱硬化性成形材料全体に対して5〜15質量%であることが好ましい。配合割合が5質量%未満では、曲げ強さおよび曲げ弾性率が不十分になるおそれがあり、また、15質量%を超えると、成形性が低下する。
なお、上記数平均分子量(Mn)は、例えば、ゲルパーミエーショングラフィー(GPC)法により測定することができる。
本発明で用いられる(D)成分の無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、ケイ砂、ドロマイト、石灰石、セッコウ、アルミニウム微粉、中空バルーン(ガラス、シラス、セメント)、アルミナ、ガラス粉、寒水石、酸化ジルコニウム、三酸化アンチモン、酸化チタン、二酸化モリブデンなどが挙げられる。これらの無機充填剤は、作業性や得られる成形品の機械的強度、外観、経済性などを考慮して選ばれるが、通常、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカなどが好ましく用いられる。無機充填剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この(D)成分の無機充填材の配合割合は、熱硬化性成形材料全体に対して60〜80質量%であることが好ましい。配合割合が60質量%未満では、樹脂分と無機分が分離しやすくなり、また、80質量%を超えると得られる硬化物の機械的強度が低下する。
(E)成分の硬化剤としては、通常、有機過酸化物が使用される。その具体例としては、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシオクトエート、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイドなどが挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。有機過酸化物としては、なかでもt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサンが好ましい。
この(E)成分の有機過酸化物の配合量は、熱硬化性成形材料全体に対して0.2〜1.5質量%であることが好ましい。配合割合が0.2質量%未満では、硬化に時間がかかり、また、1.5質量%を超えると可使時間が短くなる。
本発明の熱硬化性成形材料には、さらに、(F)補強材を配合することができる。(F)補強材を含有する熱硬化性成形材料は、BMC(Bulk Molding Compound)用、SMC(Sheet Molding Compound)用などとして使用される。
補強材としては、ガラス繊維、ガラスクロス、カーボン繊維、カーボンクロス、ビニロン繊維、ナイロン繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリエステル繊維などの有機繊維などが挙げられるが、なかでもガラス繊維が好ましい。このガラス繊維としては、例えば、ガラスロービングをカットしてチョップドストランドにしたものを用いることができるが、BMC、SMCなどのプレス成形においては、一般に、繊維長が長くなるほど成形品の外観不良(ウェルドライン)が発生しやすくなるため、平均繊維長13mm以下のものを使用することが好ましい。より好ましくは、平均繊維長1.5〜13mmの範囲のものである。
この(F)成分の補強材の配合割合は、熱硬化性成形材料全体に対して5〜20質量%であることが好ましい。配合割合が5質量%未満では、成形品の機械的強度が低下し、また、20質量%を超えると成形時の材料の流動性が低下する。
本発明の熱硬化性成形材料には、以上の各成分の他、本発明の効果を阻害しない範囲で、この種の組成物に一般に配合される、硬化促進剤、離型剤、重合禁止剤、着色剤、沈降防止剤などの添加剤を配合することができる。
硬化促進剤としては、例えば、ナフテン酸またはオクチル酸のコバルト、亜鉛、ジルコニウム、マンガン、カルシウムなどの金属塩が挙げられる。N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、アセチルアセトン、アセト酢酸エチルなども使用可能である。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
離型剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪族金属石鹸が挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。離型剤の配合量は、熱硬化性成形材料全体に対して、通常0.5〜2質量%の範囲である。
重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、メトキノン、p−ベンゾキノン、メチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、カテコール、p−t−ブチルカテコール、ピロガロールなどのキノン類が挙げられる。
これらの添加剤は、それぞれ、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の熱硬化性成形材料は、例えば、上記したような(A)不飽和ポリエステル樹脂、(B)反応性希釈剤、(C)低収縮剤、(D)無機充填剤、(E)硬化剤、および、前述した必要に応じて配合される各種成分を常法に従い十分に混合した後、ディスパース、ニーダ、3本ロールミルなどにより混練処理を行い、その後、減圧脱泡することにより、容易に調製することができる。なお、より均一に分散させるためには、(C)成分の数平均分子量(Mn)10000以上の熱可塑性樹脂は、予め(B)成分の反応性希釈剤の一部または全部に分散させておき、これを他の成分と混合するようにすることが好ましい。また、各成分を効率よく混合するために、補強材の混合は最後に行うことが好ましい。
本発明の熱硬化性成形材料は、JIS K 6911に準拠して測定した25℃における成形収縮率が、−0.03〜+0.10%であることが好ましい。また、本発明の熱硬化性成形材料は、JIS K 6911に準拠して測定した曲げ弾性率が、7〜12GPaであることが好ましい。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1
樹脂成分として不飽和ポリエステル樹脂(日本ユピカ(株)製、商品名:ユピカ7123)、反応性希釈剤としてポリアルキレンオキサイドのジメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名:ブレンマーPDE−150;数平均分子量(Mn)286)、低収縮剤として酢酸ビニル樹脂(電気化学工業(株)製、商品名:SN−10;数平均分子量(Mn)55000)および飽和ポリエステル樹脂(旭電化工業(株)製、商品名:P−200;数平均分子量(Mn)2000)、無機充填剤として平均粒径2.6μmの炭酸カルシウム(日東粉化工業(株)製、商品名:NS−100)および平均粒径8μmの水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製、商品名:H−32)、硬化剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート(日本油脂(株)製、パーブチルE)および1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂(株)製、パーヘキサHC)、並びに、離型剤としてステアリン酸亜鉛(旭電化工業(株)製、商品名:CZ−55)、補強材として平均繊維長6mmのガラス繊維(日本板硝子(株)製、商品名:RES06−BM5)を用いた。
ガラス繊維を除いた上記成分を、表1に示す配合量(質量%)で混練機(ニーダ)に投入し、約20分間混練した。その後、ガラス繊維を加え、10分間混練し、熱硬化性成形材料を得た。
実施例2、3
低収縮剤およびその配合量を表1に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして熱硬化性成形材料を製造した。
比較例1
低収縮剤として、ポリスチレン(数平均分子量(Mn)5000)を9質量%配合するようにした以外は、実施例3と同様にして熱硬化性成形材料を製造した。
比較例2
低収縮剤として、飽和ポリエステル樹脂(P−200)を9質量%配合し、かつ、反応性希釈剤として、スチレン(日本ユピカ(株)製、商品名:SM)を3質量%配合配合するようにした以外は、実施例3と同様にして熱硬化性成形材料を製造した。
上記各実施例および各比較例で得られた熱硬化性成形材料について、下記に示す方法で各種特性を評価した。
[成形収縮率] JIS K 6911に準じて測定した。
[比重] JIS K 6911に準じて測定した。
[曲げ強さ] JIS K 6911に準じて測定した。
[曲げ弾性率] JIS K 6911に準じて測定した。
[流動性(円板伸び)] 37t圧縮成形機により、型締圧力(ゲージ圧)約3.9MPa、金型温度165℃±3℃の条件で成形した円板状成形品(5g)について、最大径と最小径を測定し、その平均値を算出した。
[臭気] 37t圧縮成形機を使用し、型締圧力(ゲージ圧)約3.9MPa、金型温度165℃±3℃の条件で、円板状試験片(直径50mm、厚さ3mm)を作製した後、これを500mlビーカに入れて密閉し、80℃恒温槽に30分間放置した後、室温で冷却し、開封して、人の嗅覚による臭気の判定を行った(判定者3人)。また、試験片にアニール処理(130℃×1時間)を施したものについても、同様にして臭気の判定を行った。
これらの結果を表1に併せ示す。
Figure 2007177127
表1からも明らかなように、本発明の熱硬化性成形材料は、成形収縮率や曲げ強さ、流動性について、スチレンを用いた従来の成形材料(比較例2)と同等もしくはそれ以上の特性を有しており、また、従来からの低収縮剤を用いた比較例1に比べ、特に曲げ強さおよび曲げ弾性率が改善されている。さらに、低収縮剤として、数平均分子量(Mn)が10000以上の熱可塑性樹脂と数平均分子量(Mn)が5000以下の熱可塑性樹脂とを併用した実施例1、2では、曲げ強さおよび曲げ弾性率が特に大きく改善されている

Claims (8)

  1. (A)不飽和ポリエステル樹脂、(B)反応性希釈剤、(C)低収縮剤、(D)無機充填剤および(E)硬化剤を含み、スチレンを実質的に含有しない熱硬化性成形材料であって、
    前記(B)反応性希釈剤が、アルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体およびポリアルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、かつ、前記(C)低収縮剤が、数平均分子量(Mn)10000以上の熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする熱硬化性成形材料。
  2. 前記熱可塑性樹脂が、酢酸ビニル樹脂であることを特徴とする請求項1記載の熱硬化性成形材料。
  3. 前記(C)成分が、さらに数平均分子量(Mn)5000以下の熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする請求項1または2記載の熱硬化性成形材料。
  4. 前記数平均分子量(Mn)5000以下の熱可塑性樹脂が、飽和ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項3記載の熱硬化性成形材料。
  5. 前記(B)成分が、ポリアルキレンオキサイドのジ(メタ)アクリレート誘導体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の熱硬化性成形材料。
  6. (F)補強材を、さらに含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の熱硬化性成形材料。
  7. 硬化物の25℃における成形収縮率が、−0.03〜+0.10%であることを特徴とする請求項6項記載の熱硬化性成形材料。
  8. 硬化物の曲げ弾性率が、7〜12GPaであることを特徴とする請求項6または7記載の熱硬化性成形材料。
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