JP6250331B2 - 複合荷電粒子ビーム装置及び薄片試料加工方法 - Google Patents

複合荷電粒子ビーム装置及び薄片試料加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、イオンビームで薄片試料を作製する複合荷電粒子ビーム装置に関するものである。
従来、集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)装置により透過電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscpe)観察するための薄片試料を作製することが知られている。また、集束イオンビームの照射によりイオン種であるガリウムが薄片試料に注入されダメージ層を形成することも知られている。
近年では、ダメージ層を除去する手段として、薄片試料に気体イオンビーム(GIB:Gas Ion Beam)を照射し、ダメージ層を除去する仕上げ加工が提案されている(引用文献1参照)。
このような手段によれば、ダメージ層の少ない薄片試料を形成することが可能となる。
特開2007−066710号公報
しかしながら、従来の手段では、半導体デバイスなどの構造物が薄片試料の観察面に露出している場合には、構造物の有無によって気体イオンビームのエッチングレートが異なるため、観察面に凹凸が形成され筋となって現れる現象、いわゆるカーテン効果が発生してしまう。このため、観察面の観察像に、本来のデバイス構造以外にイオンビーム加工で形成された筋も現れてしまうという課題があった。
特に、近年の先端デバイスでは様々な種類の材料が用いられる。そのためエッチングレートの差が顕著になるケースがある。
また、先端デバイスでは構造が微細であるので、観察対象も微細である。従って、観察面に現れる凹凸が小さい場合でも観察に影響してしまうという課題があった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、カーテン効果を抑制し、イオンビーム加工で形成された筋の少ない観察像を取得することができる複合荷電粒子ビーム装置を提供することである。
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明に係る複合荷電粒子ビーム装置は、薄片試料に第一の荷電粒子ビームを照射する第一の荷電粒子ビーム鏡筒と、薄片試料の第一の荷電粒子ビームの照射位置に第二の荷電粒子ビームを照射する第二の荷電粒子ビーム鏡筒と、薄片試料を載置する試料台と、第一の荷電粒子ビーム鏡筒の照射軸に対し直交し、かつ、第一の荷電粒子ビーム鏡筒の照射軸と第二の荷電粒子ビーム鏡筒の照射軸とがなす面の面内にある試料台の第一の傾斜軸を中心に薄片試料を傾斜させる第一の傾斜手段と、第一の荷電粒子ビーム鏡筒の照射軸と、第一の傾斜軸と、に対し直交する軸を中心に薄片試料を傾斜させる第二の傾斜手段と、を有する。
本発明に係る複合荷電粒子ビーム装置の第二の傾斜手段は、第二の荷電粒子ビームの照射軸方向に対し薄片試料の断面が一定の角度に傾斜するように薄片試料を固定する傾斜試料ホルダである。
本発明に係る複合荷電粒子ビーム装置の傾斜試料ホルダは、試料台に着脱可能である。
本発明に係る複合荷電粒子ビーム装置の第二の傾斜手段は、集束イオンビーム鏡筒の照射軸と第一の傾斜軸とに対し直交する軸を中心に薄片試料を傾斜させる傾斜機構である。
さらに本発明に係る複合荷電粒子ビーム装置は、制御条件および前記薄片試料の観察像を表示可能な表示部と、オペレータが前記制御条件に関する情報を入力可能な入力部と、 前記入力部に入力された入力情報に基づき、当該複合荷電粒子ビーム装置を制御する制御部と、をさらに備える。
本発明に係る薄片試料加工方法は、第一の荷電粒子ビームを照射し、薄片試料に断面を形成する工程と、薄片試料の上面側から第二の荷電粒子ビームを断面に照射し、第一の仕上げ加工を施す工程と、薄片試料を傾斜させる工程と、薄片試料を傾斜させた後に上面側から第二の荷電粒子ビームを断面に照射し、第二の仕上げ加工を施す工程と、からなる。
本発明に係る薄片試料加工方法は、第一の仕上げ加工及び第二の仕上げ加工の実施中に断面をSEM観察する。
本発明に係る薄片試料加工方法の薄片試料の傾斜は、第一の荷電粒子ビームの照射軸に対し直交し、かつ、第一の荷電粒子ビームの照射軸と第二の荷電粒子ビームの照射軸とがなす面の面内にある薄片試料を載置する試料台の傾斜軸を中心とする傾斜である。
本発明に係る薄片試料加工方法の薄片試料の傾斜は、第一の荷電粒子ビームの照射軸に対し直交し、かつ、第一の荷電粒子ビームの照射軸と第二の荷電粒子ビームの照射軸とがなす面の面内にある薄片試料を載置する試料台の第一の傾斜軸と、第一の荷電粒子ビームの照射軸と、に対し直交する第二の傾斜軸を中心とする傾斜である。
ここで、第一の荷電粒子ビームと第二の荷電粒子ビームは、それぞれ、集束イオンビームと気体イオンビーム、または、気体イオンビームと集束イオンビームである。
または、第一の荷電粒子ビームと第二の荷電粒子ビームは、高い加速電圧で加速された集束イオンビームと低い加速電圧で加速された集束イオンビームである。
本発明に係る薄片試料加工方法を実施する複合荷電粒子ビーム装置においては、薄片試料に断面を形成する工程と、第一の仕上げ加工と、薄片試料を傾斜させる工程と、第二の仕上げ加工とに関する条件を制御部が受信し、当該条件に基づき薄片試料加工方法を実施する複合荷電粒子ビーム装置を制御する。このような制御を実施するプログラムは複合荷電粒子ビーム装置の内部に組み込まれるが、外部の記憶装置に記憶させてもよい。
本発明に係る複合荷電粒子ビーム装置によれば、半導体デバイスなどの構造物を有する試料の薄片化であっても、仕上げ加工に伴うカーテン効果を抑制し、イオンビーム加工で形成された筋の少ない観察像の取得を図ることができる。
本発明に係る複合荷電粒子ビーム装置の構成図である。 本発明に係る複合荷電粒子ビーム装置の構成図である。 本発明に係る薄片試料の模式図である。 第1実施例の薄片試料加工方法の説明図であり、(a)は、第二の面上の各鏡筒と試料台の配置を示し、(b)は、(a)の状態での第一の面上の各鏡筒と試料台の配置を示し、(c)は傾斜後の第二の面上の各鏡筒と試料台の配置を示し、(d)は(c)の状態での第一の面上の各鏡筒と試料台の配置を示す。 第1実施例の薄片試料加工方法の説明図であり、(a)は、薄片試料の断面にEBを照射できるように配置した状態を示し、(b)は、(a)の状態での第一の面上の各鏡筒と試料台の配置を示し、(c)は傾斜後の第二の面上の各鏡筒と試料台の配置を示し、(d)は(c)の状態での第一の面上の各鏡筒と試料台の配置を示す。 第1実施例の薄片試料加工方法の説明図であり、(a)は、FIBの照射方向から見た試料台上の薄片試料の配置を示し、(b)は、(a)の状態での第一の面上の各鏡筒と試料台の配置を示し、(c)は傾斜後のFIBの照射方向から見た試料台の配置を示し、(d)は、(c)の状態での第一の面上の各鏡筒と試料台の配置を示す。 第2実施例の複合荷電粒子ビーム装置の構成図である。 第2実施例の薄片試料加工方法の説明図であり、(a)は、第二の面上の各鏡筒と試料台の配置を示し、(b)は、(a)の状態での第一の面上の各鏡筒と試料台の配置を示し、(c)は、傾斜後の第二の面上の各鏡筒と試料台の配置を示し、(d)は、(c)の状態での第一の面上の各鏡筒と試料台の配置を示す。 第2実施例の薄片試料加工方法の説明図であり、(a)は、第二の面上の各鏡筒と試料台の配置を示し、(b)は、(a)の状態での第一の面上の各鏡筒と試料台の配置を示し、(c)は、傾斜後の第二の面上の各鏡筒と試料台の配置を示し、(d)は、c)の状態での第一の面上の各鏡筒と試料台の配置を示す。 入射角および方位角の説明図であり、(a)は入射角を示し、(b)は方位角を示す。 第3実施例の薄片試料加工方法の説明図である。 第3実施例の薄片試料加工方法の説明図であり、(a)は図8(b)と同じ図であり、(b)は(a)の状態から試料台を90度回転させた状態を示す。 第4実施例の薄片試料加工方法のフロー図である。
以下、本発明に係る複合荷電粒子ビーム装置の実施形態について説明する。
本実施形態の複合荷電粒子ビーム装置は、図1に示すように、FIBを照射するFIB鏡筒1と、電子ビーム(EB:Electron Beam)を照射するEB鏡筒2と、気体イオンビームを照射するGIB鏡筒3とを備えている。
FIB鏡筒1は、液体金属イオン源を備えている。また、GIB鏡筒3は、PIG型の気体イオン源を備えている。気体イオン源は、イオン源ガスとして、ヘリウム、アルゴン、キセノン、酸素などを用いる。
複合荷電粒子ビーム装置はさらに、EB、FIB、またはGIBの照射により薄片試料7から発生する二次電子を検出する二次電子検出器4を備えている。なお、EBの照射により薄片試料7から発生する反射電子を検出する反射電子検出器を備えていても良い。
複合荷電粒子ビーム装置はさらに、薄片試料7を固定する試料ホルダ6と試料ホルダ6を載置する試料台5とを備える。試料台5は、XYZの三軸方向に移動可能であり、また、傾斜軸と回転軸のそれぞれの軸を中心に傾斜・回転させることができる。つまり、試料台5を傾斜させることにより薄片試料7に対するGIBの方位角(図10(b)参照)を変更することができる。試料台5は試料台制御部15の指令の下、試料台駆動部10により制御される。試料台駆動部10の主たる役割は試料台5の回転操作であり、その詳細は実施例3で述べる。
複合荷電粒子ビーム装置は、さらに、FIB制御部11と、EB制御部12と、GIB制御部13と、像形成部14と、表示部18とを備える。EB制御部12はEB鏡筒2からのEB照射を制御する。FIB制御部11はFIB鏡筒1からのFIBの照射を制御する。GIB制御部13はGIB鏡筒3からのGIB照射を制御する。像形成部14は、EBを走査させる信号と、二次電子検出器4で検出した二次電子の信号とからSEM像を形成する。表示部18はSEM像等の観察像や装置の各種制御条件等を表示することができる。また、像形成部14は、FIBを走査させる信号と、二次電子検出器4で検出した二次電子の信号とからSIM像を形成する。表示部18はSIM像を表示することができる。
複合荷電粒子ビーム装置は、さらに、入力部16と、制御部17を備える。オペレータは装置制御に関する条件を入力部16に入力する。入力部16は、入力された情報を制御部17に送信する。制御部17は、FIB制御部11、EB制御部12、GIB制御部13、像形成部14、試料台制御部15または表示部18に制御信号を送信し、装置を制御する。
装置の制御について、例えば、オペレータは表示部18に表示されたSEM像やSIM像などの観察像に基づいて、FIBやGIBの照射領域を設定する。オペレータは表示部18に表示された観察像上に照射領域を設定する加工枠を入力部16により入力する。さらに、オペレータは加工開始の指示を入力部16に入力すると、制御部17からFIB制御部11又はGIB制御部13に照射領域と加工開始の信号が送信され、FIB制御部11からFIBが、又はGIB制御部13からGIBが、薄片試料7の指定された照射領域に照射される。これによりオペレータが入力した照射領域にFIBまたはGIBを照射することができる。
また、複合荷電粒子ビーム装置は、薄片試料7のEB、FIB、またはGIBの照射領域付近にエッチングガスを供給するガス銃19を備えている。エッチングガスとして、塩素ガス、フッ素系ガス(フッ化キセノン、炭化フッ素など)、ヨウ素ガスなどのハロゲンガスを用いる。薄片試料7の材質と反応するエッチングガスを用いることで、EB、FIB、またはGIBによるガスアシストエッチングを施すことができる。特にEBによるガスアシストエッチングは、イオンスパッタによるダメージを薄片試料7に与えずにエッチング加工することができる。
次に、各鏡筒と試料台の傾斜軸の配置について図2を用いて説明する。FIB1b又はGIB3bで加工中の薄片試料7をSEM観察するために、FIB鏡筒1のFIB照射軸1aとEB鏡筒2のEB照射軸2a、及び、EB鏡筒2のEB照射軸2aとGIB鏡筒3のGIB照射軸3aは、試料台5の移動により位置調整された薄片試料7上で交差するように配置されている。
試料台5は、FIB照射軸1aと直交し、かつ、FIB照射軸1aとGIB照射軸3aとがなす第一の面21の面内に位置する第一の傾斜軸8aを中心に第一の傾斜駆動部8により傾斜することができる。膜厚方向7bが第一の傾斜軸8aと直交するように薄片試料7を配置し、第一の傾斜駆動部8により傾斜させると、断面7aに対し垂直にFIB1bまたはEB2bを照射することができ、断面7aのSIMまたはSEM観察することができる。
また、第二の傾斜軸9aを中心に試料台5を傾斜させる第二の傾斜機構を備える場合、試料台5はFIB照射軸1aと第一の傾斜軸8aとに対し直交する第二の傾斜軸9aを中心に第二の傾斜駆動部9により傾斜することができる。ここで、第二の傾斜軸9aは、FIB照射軸1aとEB照射軸2aとがなす第二の面22の面内に位置する。これによれば、断面7aにEB2bを照射しSEM観察できるように薄片試料7の配置した場合であっても、第二の傾斜駆動部9によりFIB1b又はGIB3bを異なる二つの方向から照射することができる。つまり、FIB1b又はGIB3bによる加工中に断面7aをSEM観察することができる。従って、SEM観察により加工終点を検出し、加工を終了させることができるので、断面7aのカーテン効果を抑制しつつ、所望の構造や欠陥が断面7aに露出した時点で加工を終了させることができる。
図3は、半導体デバイスの一部を切り出した薄片試料7の模式図である。薄片試料7は、デバイスの構造31、32、33を有している。断面7aには構造31、33が露出している。
このような断面に対し一つの方向からイオンビームを照射すると構造のある部分とない部分とでエッチングレートが異なるため、断面上に凹凸が形成される。凹凸が形成された断面をSEM観察すると、観察像には凹凸に起因する筋が含まれてしまう。この筋はイオンビーム加工により形成されたものであるから、半導体デバイスの構造物や欠陥ではない。観察像に筋が現れてしまうと、半導体デバイスの構造物や欠陥と見分けがつかなくなってしまうことがある。
そこで、薄片試料7をGIB3bに対し傾斜させ、薄片試料7の上面7c側から異なる二以上の方向からGIB3bを断面7aに照射し仕上げ加工することにより、一の方向からのGIB3bによるエッチング加工で生じた凹凸を他の方向からのGIB3bでエッチング加工するので、断面7aに露出したデバイスの構造物による凹凸の形成を抑制することができる。
上記の説明では、FIB鏡筒1が鉛直方向に配置されているが、FIB鏡筒1とEB鏡筒2とを入れ替えて配置しても良い。
また、上記の説明では、GIB3bにより薄片試料7の仕上げ加工を施しているが、GIB3bの代わりに、EB2bによるガスアシストエッチングや、FIB1bを用いても良い。FIB1bを用いる場合は、薄片試料7の断面7aを形成する加工と仕上げ加工とにおいて、FIB1bのビームエネルギーを変更することが望ましい。すなわち、薄片試料7の断面7aを形成する加工では、加速電圧が30から40kVで加速されたFIB1bを用いて高速に、かつビーム径の小さいビームで急峻な断面を形成し、仕上げ加工では、加速電圧1kVから10kV程度の低加速のFIB1bを用いて、薄片試料7への侵入長の小さいビームを用いることで、ダメージの小さい加工を施す。これにより、ダメージの小さい仕上げ加工を施すことができる。
<実施例1>
上述した第二の傾斜機構を備えた複合荷電粒子ビーム装置により薄片試料7を加工する実施例について説明する。
GIB3bの方位角を第二の傾斜軸9aを中心に試料台5を傾斜させることにより変更する加工方法を、図4を用いて説明する。図4(a)は、第二の面22上の各鏡筒と試料台5の配置を示す。図4(b)は、このときの第一の面21上の各鏡筒と試料台5の配置を示す。
まず、FIB1bにより薄片試料7に断面7aを形成する。そして、薄片試料7を断面7aにEB2bを照射できるように配置する。そして、GIB3bを照射し、断面7aをエッチング加工する(第一の仕上げ加工)。GIB3bによる加工中に断面7aにEB2bを照射し、SEM観察を行う。
そして、試料台5を第二の傾斜軸9aを中心に傾斜させる。図4(c)は傾斜後の第二の面22上の各鏡筒と試料台5の配置を示し、図4(d)はこのときの第一の面21上の各鏡筒と試料台5の配置を示す。第二の傾斜軸9aを中心に傾斜させているので、第一の面21上の配置のみ変化している。傾斜後の状態でGIB3bを照射し、断面7aをエッチング加工する(第二の仕上げ加工)。GIB3bによる加工中に断面7aをSEM観察し、所望の構造や欠陥が断面7aに露出した時点で加工を終了する。
これによれば、断面7aに対し、傾斜前と異なる方向からGIB3bを照射することができるので、断面7aに露出したデバイスの構造物による凹凸の形成を抑制することができる。また、傾斜の前後において断面7aに対するEB2bの入射角度は変わらないので、微細なデバイス構造や欠陥を観察対象とするための高倍率SEM観察であっても、傾斜の前後でのSEM観察位置の調整が不要であり、加工を効率よく実施することができる。
ここで、GIB3bの代わりにFIB1bで仕上げ加工を施しても良い。この場合、まず、加速電圧30kVから40kVで加速したFIB1bで薄片試料7に断面7aを形成する。そして、図5(a)に示すように、薄片試料7の断面7aにEB2bを照射できるように配置する。図5(b)は、このときの第一の面21上の各鏡筒と試料台5の配置を示す。そして、加速電圧を1から10kVに切替え、FIB1bを照射し、断面7aをエッチング加工する(第一の仕上げ加工)。FIB1bによる加工中に断面7aにEB2bを照射し、SEM観察を行う。
そして、試料台5を第二の傾斜軸9aを中心に傾斜させる。図5(c)は傾斜後の第二の面22上の各鏡筒と試料台5の配置を示し、図5(d)はこのときの第一の面21上の各鏡筒と試料台5の配置を示す。傾斜後の状態でFIB1bを照射し、断面7aをエッチング加工する(第二の仕上げ加工)。FIB1bによる加工中に断面7aをSEM観察し、所望の構造や欠陥が断面7aに露出した時点で加工を終了する。仕上げ加工において加速電圧を低くしているため、ダメージの小さい加工を施すことができる。
また、FIB鏡筒1とEB鏡筒2とを入れ替えて配置し、FIB1bによる加工の変わりに、EB1bによるガスアシストエッチングにより仕上げ加工を施すことも可能である。これによれば、イオンスパッタが発生しないので、ダメージの小さい加工を施すことができる。ただし、この場合は加工中のSEM観察は行わない。
ところで、薄片試料7の膜厚方向7bを第一の傾斜軸8aと直交するように配置した場合について説明したが、図6に示すように薄片試料7の膜厚方向7bと第一の傾斜軸8aとが直交しない場合であっても断面7aに異なる二以上の方向からGIB3bを照射し、カーテン効果を抑制することができる。図6(a)は、FIB1bの照射方向から見た試料台5上の薄片試料7の配置を示す。薄片試料7の膜厚方向7bは第一の傾斜軸8aに対し傾斜している。図6(b)は、このときの第一の面21上の各鏡筒と試料台5の配置を示す。そして、GIB3bを照射し、断面7aをエッチング加工する(第一の仕上げ加工)。このとき断面7aにEB2bを照射し、SEM観察を行う。
そして、試料台5を第二の傾斜軸9aを中心に傾斜させる。図6(c)は傾斜後のFIB1bの照射方向から見た試料台5の配置を示し、図6(d)はこのときの第一の面21上の各鏡筒と試料台5の配置を示す。第二の傾斜軸9aを中心に傾斜させているので、第一の面21上の配置のみ変化している。傾斜後の状態でGIB3bを照射し、断面7aをエッチング加工する(第二の仕上げ加工)。断面7aに対し、異なる方向からGIB3bを照射することができるので、断面7aに露出したデバイスの構造物による凹凸の形成を抑制することができる。また、膜厚方向7bが第一の傾斜軸8aに対し傾斜しているので、GIB照射軸3aが断面7aに対し傾斜し、断面7aのエッチングレートが、GIB照射軸3aが断面7aの面内方向にある場合に比べて大きくなる。従って、このように薄片試料7を配置することで加工時間を短縮することができる。
<実施例2>
上述した第二の傾斜機構の代わりに傾斜試料ホルダ61を備えた複合荷電粒子ビーム装置により薄片試料7を加工する実施例について説明する。
第二の傾斜機構を備えない複合荷電粒子ビーム装置では、第一の傾斜軸8aを中心に薄片試料7を傾斜させるだけでは、薄片試料7の上面7c側から入射させるGIB3bの方位角を変更することはできない。そこで、試料台5の試料設置面5aに対し一定の角度で傾斜した試料固定面61aを有し、着脱可能な傾斜試料ホルダ61を設置し、傾斜試料ホルダ61に薄片試料7を固定した状態で第一の傾斜軸8aを中心に試料台5を傾斜させる。これにより、薄片試料7の上面7c側から異なる二以上の方向からGIB3bを断面7aに照射し仕上げ加工することができる。
まず、試料台5の試料設置面5aに薄片試料7を固定し、FIB1bにより断面7aを形成する。そして、薄片試料7を取り出し、試料設置面5aに傾斜試料ホルダ61を設置する。そして、図7に示すように、傾斜試料ホルダ61の試料固定面61aに、断面7aにGIB3bが入射できる向きに薄片試料7を固定する。
図8(a)は、第二の面22上の各鏡筒と試料台5の配置を示す。図8(b)は、このときの第一の面21上の各鏡筒と試料台5の配置を示す。傾斜試料ホルダ61は、断面7aにGIB3bが入射できる角度、つまり、水平面に対するGIB照射軸3aの角度よりも水平面に対する断面7aの角度が小さい角度なるように薄片試料7を傾斜させ固定する。この状態で断面7aにGIB3bを照射し、エッチング加工を行う(第一の仕上げ加工)。
そして、試料台5を第一の傾斜軸8aを中心に傾斜させる。図8(c)は、傾斜後の第二の面22上の各鏡筒と試料台5の配置を示す。図8(d)は、このときの第一の面21上の各鏡筒と試料台5の配置を示す。第一の傾斜軸8aを中心に傾斜させることにより、GIB3bを薄片試料7の上面7c側から断面7aに入射する方位角を変更することができる。この状態でGIB3bを断面7aに照射し、エッチング加工を行う(第二の仕上げ加工)。これにより、第二の傾斜機構を備えていない装置においても、異なる二以上の方向から断面7aにGIB3bを照射することができるので、断面7aに露出したデバイスの構造物による凹凸の形成を抑制することができる。
また、FIB鏡筒1とEB鏡筒2とを入れ替えて配置しても良い。この場合では、GIB3bによるエッチング加工中の断面7aをSEM観察することができる。
図9(a)は、第二の面22上の各鏡筒と試料台5の配置を示す。図9(b)は、このときの第一の面21上の各鏡筒と試料台5の配置を示す。断面7aにEB2bを照射できるので、GIB3bによる加工中でも断面7aのSEM観察をすることができる。
図9(c)は、傾斜後の第二の面22上の各鏡筒と試料台5の配置を示す。図9(d)は、このときの第一の面21上の各鏡筒と試料台5の配置を示す。この状態でも断面7aにEB2bを照射できるので、GIB3bによる加工中でも断面7aのSEM観察をすることができる。傾斜の前後において断面7aに対するEB2bの入射角度は変わらないので、微細なデバイス構造や欠陥を観察対象とするための高倍率SEM観察であっても、傾斜の前後でのSEM観察位置の調整が不要であり、加工を効率よく実施することができる。
<実施例3>
実施例2と同様に、傾斜試料ホルダ61を備えた複合荷電粒子ビーム装置により薄片試料7を加工する別の実施例について説明する。本実施例においては、実施例2と同様に傾斜試料ホルダ61が使用されるが、試料台駆動部10(図1)により、加工中に薄片試料7を平面内で回転させる回転操作(ローテーション操作)が追加される。
図10は、本実施例において適用される「入射角」と「方位角」を定義するための説明図である。図10(a)は入射角を示しており、薄片試料7に対してGIB3bが入射する角度である。特にここでの入射角は、薄片試料7の露出した断面7aに対し垂直方向の角度である。
一方、図10(b)は「方位角」を示しており、上述した回転操作により方位角を変更することが可能である。また、実施例1および実施例2における「方位角」も同じ意味であるが、実施例1および実施例2において、方位角は試料台5の傾斜によって変化する。方位角も、入射角と同様、薄片試料7に対してGIB3bが入射する角度であるが、特に方位角は、薄片試料7の露出した断面7aに対し面内方向の角度である。尚、傾斜試料ホルダ61の形状が図7〜9に示したものと異なっているが、あくまで図面上の違いのみであり、実質的には同じである。
図11に示すように本例においても、実施例1と同様、試料台5の試料設置面5aに対し一定の角度で傾斜した試料固定面61aを設け、着脱可能な傾斜試料ホルダ61を設置し、傾斜試料ホルダ61に薄片試料7を固定した状態で第一の傾斜軸8aを中心に試料台5を傾斜させる。
さらに本例では回転機構としての試料台駆動部10が、制御部17さらには試料台制御部15(図1)の制御の下で駆動し、矢印Aに示すように試料台5を平面内で回転させる。回転機構としての試料台駆動部10にはサーボモータ等種々のものが使用可能であり特にその種類は限定されない。
図12(a)は、本例における第一の面21上の各鏡筒と試料台5の配置を示し、図8(b)と同じ図になっている。この状態で断面7aにGIB3bを照射し、エッチング加工を行う。その後この状態から制御部17(および試料台制御部15)の指令により試料台駆動部10を駆動させ、図11の矢印Aに沿って時計回りに試料台5を90度回転させると図12(b)の状態になる。この状態で断面7aにGIB3bを照射し、エッチング加工を行う。本図では試料台5の回転角度を90度としたが、あくまで説明のためであり、実際の角度は任意のものを選択可能である。
本例においては、実施例2の操作に加え、方位角を変えた種々の方向からGIB3bを照射するため、断面7aに露出したデバイスの構造物による凹凸の形成をさらに効果的に抑制することができ、カーテン効果の発現も更に抑制される。
尚、本例ではGIB3bの薄片試料7に対する方位角を変動させる例について説明したが、FIB1b、EB2bの薄片試料7に対する方位角を変動させるようにすることも可能である。
また、傾斜試料ホルダ61のサイズ、薄片試料7の取り付け方法等の詳細は特に限定されず、観測に応じて最適なものを選択することが可能である。また、種々の傾斜試料ホルダ61を付け替えることにより、薄片試料7に対する入射角を変動させることもできる。また、薄片試料7の表面、裏面を入れ替えることにより、表面および裏面の両方を加工することが可能となる。
<実施例4>
本例では、オペレータによる上述した入射角、方位角、各方位角でのビームの照射時間(照射量)、SEMモニタリングの有無等の設定入力に基づき、複合荷電粒子ビーム装置を設定どおりに駆動する自動加工プログラム(自動シーケンスレシピ)について説明する。上述したように、オペレータは予め設定されたメニューや、表示部18に表示されたSEM像やSIM像などの観察像に基づいて、FIBやGIBの照射領域を設定する。オペレータは表示部18に表示された観察像上に照射領域を設定する加工枠を入力部16により入力する。オペレータが装置制御に関する条件を入力部16に入力すると、制御部17が入力された条件を受信し、FIB制御部11又はGIB制御部13に照射領域と加工開始の制御信号が送信され、FIB制御部11からFIBが、又はGIB制御部13からGIBが、薄片試料7の指定された照射領域に照射される。これによりオペレータが入力した照射領域にFIBまたはGIBを照射することができる。
図13は薄片試料加工方法のフロー図である。まずオペレータは、予め設定されたメニューに基づき、装置制御に関する諸条件を入力部16に入力する(ステップS1)。また、オペレータは、表示部18に表示されたSEM像やSIM像などの観察像および装置の制御条件に基づき、装置制御に関する新たな諸条件を入力部16に入力することもできる。諸条件には例えば以下の(1)〜(4)ものが含まれ、図示せぬメモリに登録される。入力を受信した制御部17は入力に対応した制御信号を下記の各部に送る。
(1)基本パラメータ
・観察条件(SEM観察位置、加速電圧、視野サイズ、スキャンスピード、加工後のSEM観察の有無など)・・・FIB制御部11、EB制御部12
・GIBの照射条件(照射時間、スキャンの有無など)・・・GIB制御部13
・方位角0度の試料台5の基準位置・・・試料台制御部15
・SEM観察時の検出器の切替え及び組み合わせ(検出器の選択、各検出器の画像の合成の有無及び合成比率の変更)・・・像形成部14
(2)シーケンスの作成
方位角、照射時間、加工後のSEM観察の有無などの条件に基づくシーケンスの作成
(3)シーケンスの変更
方位角、照射時間、加工後のSEM観察の有無などの条件の変更に基づくシーケンスの変更
(4)登録座標の確認および修正
諸条件はもちろん上記のものには限定されない。ここで諸条件には、方位角を変動させて加工を繰り返す全回数M(リピート回数M)の設定が含まれる。オペレータは全回数を直接入力部16に入力することができる。ただし、全方位角(試料台5を回転させる角度)が最初から固定されていれば、1回の加工後に変更させる方位角の大きさを入力することで、リピート回数は自動的に決定されるため、変更させる方位角の大きさを入力するようにしてもよい。例えば、試料台5を360度に渡って回転させる場合、1回の加工後に変更させる方位角の大きさとして30度を入力すると、リピート回数Mが12回(=360÷12)として自動的に定められ、メモリに記憶される。方位角を設定すると、方位角0度の座標に基づき、各方位角での各座標は自動的に計算される。
制御部17は入力終了を判定すると(ステップS2;Yes)、最初はリピート回数が1回目であるので、「N=1」をメモリに登録し(ステップS3)、加工開始および当該方位角における照射領域の制御信号を生成し、各部に送信することで加工が開始する(ステップS4)。
当該方位角での加工終了後、制御部17は当該方位角での加工が必要なリピート回数Mに達しているかどうかを判定し、達していれば(N=M)操作を終了する(ステップS5;Yes)。達していなければ(ステップS5;No)、加工回数をさらに1回増加させる、すなわち「N=N+1」をメモリに登録し(ステップS6)、方位角を変更し(ステップS7)、ステップS4に戻って次の加工を行う。N=Mになった場合は操作を終了する(ステップS5;Yes)。
上述の例では、当初設定された方位角に基づき、総ての方位角からの加工が自動的に行われる例を説明した。しかしながら、本発明はこのような例には限定されない。例えば1回の加工の度に像を観察する等した後、新たな方位角での加工を行うことも可能である。また、変更させる方位角の大きさも一定である必要はなく、加工の途中で30度から60度に変更する等してもよい。
つまり、事前にオペレータが所望のシーケンスを複数作成し、複合荷電粒子ビーム装置に登録し、実行することが可能である。例えば、第一のシーケンスでは粗加工として、方位角30度、10分間加工、加工後のSEM観察無し、第二のシーケンスでは仕上げ加工として方位角10度、5分間加工、加工後のSEM観察有りとするシーケンスを登録する。これにより複合荷電粒子ビーム装置は、登録されたシーケンスを実行することにより複数の試料に対して一定の品質の加工を実現することができる。
本出願は、2012年8月30日出願の日本特許出願、特願2012−190490に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
1…FIB鏡筒、 1a…FIB照射軸、 1b…FIB、 2…EB鏡筒、 2a…EB照射軸、 2b…EB、 3…GIB鏡筒、 3a…GIB照射軸、 3b…GIB、 4…二次電子検出器、 5…試料台、 5a…試料設置面、 6…試料ホルダ、 7…薄片試料、 7a…断面、 7b…膜厚方向、 7c…上面、 8…第一の傾斜駆動部、 8a…第一の傾斜軸、 9…第二の傾斜駆動部、 9a…第二の傾斜軸、 10…試料台駆動部、 11…FIB制御部、 12…EB制御部、 13…GIB制御部、 14…像形成部、 15…試料台制御部、 16…入力部、 17…制御部、 18…表示部、 19…ガス銃、 21…第一の面、 22…第二の面、 31、32、33…構造物、 61…傾斜試料ホルダ、 61a…試料固定面

Claims (9)

  1. 薄片試料に集束イオンビームを照射するFIB鏡筒と、
    前記薄片試料の前記集束イオンビームの照射位置に気体イオンビームを照射するGIB鏡筒と、
    前記薄片試料の前記集束イオンビームおよび前記気体イオンビームの照射位置に電子ビームを照射するEB鏡筒と、
    前記薄片試料を載置する試料台と、
    前記FIB鏡筒の照射軸および前記EB鏡筒の照射軸に対し直交し、かつ、前記FIB鏡筒の照射軸と前記GIB鏡筒の照射軸とがなす面の面内にある前記試料台の第一の傾斜軸を中心に前記薄片試料を傾斜させる第一の傾斜手段と、
    前記FIB鏡筒の照射軸と、前記第一の傾斜軸と、に対し直交し、かつ、前記FIB鏡筒の照射軸と前記EB鏡筒の照射軸とがなす面の面内にある前記試料台の第二の傾斜軸を中心に前記薄片試料を傾斜させる第二の傾斜手段と、を有する複合荷電粒子ビーム装置。
  2. 前記第二の傾斜手段は、前記気体イオンビームの照射軸方向に対し前記薄片試料の断面が一定の角度に傾斜するように前記薄片試料を固定する傾斜試料ホルダである請求項1に記載の複合荷電粒子ビーム装置。
  3. 前記傾斜試料ホルダは、前記試料台に着脱可能である請求項2に記載の複合荷電粒子ビーム装置。
  4. 前記第二の傾斜手段は、前記FIB鏡筒の照射軸と前記第一の傾斜軸とに対し直交する軸を中心に前記薄片試料を傾斜させる傾斜機構である請求項1に記載の複合荷電粒子ビーム装置。
  5. 薄片試料に集束イオンビームを照射するFIB鏡筒と、
    前記薄片試料の前記集束イオンビームの照射位置に気体イオンビームを照射するGIB鏡筒と、
    前記薄片試料の前記集束イオンビームおよび前記気体イオンビームの照射位置に電子ビームを照射するEB鏡筒と、
    前記薄片試料を載置する試料台と、
    前記FIB鏡筒の照射軸および前記EB鏡筒の照射軸に対し直交し、かつ、前記EB鏡筒の照射軸と前記GIB鏡筒の照射軸とがなす面の面内にある前記試料台の第一の傾斜軸を中心に前記薄片試料を傾斜させる第一の傾斜手段と、
    前記EB鏡筒の照射軸と、前記第一の傾斜軸と、に対し直交し、かつ、前記FIB鏡筒の照射軸と前記EB鏡筒の照射軸とがなす面の面内にある前記試料台の第二の傾斜軸を中心に前記薄片試料を傾斜させる第二の傾斜手段と、を有する複合荷電粒子ビーム装置。
  6. 前記第二の傾斜手段は、前記気体イオンビームの照射軸方向に対し前記薄片試料の断面が一定の角度に傾斜するように前記薄片試料を固定する傾斜試料ホルダである請求項5に記載の複合荷電粒子ビーム装置。
  7. 前記傾斜試料ホルダは、前記試料台に着脱可能である請求項6に記載の複合荷電粒子ビーム装置。
  8. 前記第二の傾斜手段は、前記EB鏡筒の照射軸と前記第一の傾斜軸とに対し直交する軸を中心に前記薄片試料を傾斜させる傾斜機構である請求項5に記載の複合荷電粒子ビーム装置。
  9. 制御条件および前記薄片試料の観察像を表示可能な表示部と、
    オペレータが前記制御条件に関する情報を入力可能な入力部と、
    前記入力部に入力された入力情報に基づき、当該複合荷電粒子ビーム装置を制御する制御部と、
    をさらに備える請求項1からのいずれか1項に記載の複合荷電粒子ビーム装置。
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