JP6250324B2 - 光配向膜用組成物および新規重合体 - Google Patents

光配向膜用組成物および新規重合体 Download PDF

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本発明は、液晶材料との密着性に優れた配向膜を提供することができる光配向膜用組成物、該光配向膜用組成物から形成される光配向膜、および該配向膜を備えた基板などに関する。また、本発明は、光配向性を有する新規な重合体に関する。
近年、液晶ディスプレイの分野では、位相差フィルム、視野角向上フィルム、輝度向上フィルム、偏光フィルムなどの各種光学異方性フィルム、導電性材料、非線形光学材料、光反応性アクチュエーターなどの各種光学材料が様々な形で利用されている。かかる光学異方性フィルムや光学材料は、配向能を有する層(膜、基板表面など)の上に、液晶性化合物、色素、導電性化合物等を配向させて製造されるが、従来該配向層を提供する方法として、表面を化学的あるいは物理的に処理する方法が知られている。このような方法として、例えば、基板表面に被覆したポリイミドなどの高分子樹脂膜を一方向に布などで擦るラビング処理が知られており、液晶表示装置用配向膜等の形成に用いられている。
しかしながら、かかる方法においては、微細な埃の発生による液晶製造ラインの汚染や、静電気によるTFT(薄膜トランジスタ)素子の破壊などが、液晶パネルの製造工程における歩留まりの低下を引き起こす原因となることや、定量的な配向制御が困難であることなどの問題があった。
そこで、ラビング処理に代わり、光反応性化合物(光照射により光異性化、光二量化、光分解などを起こす化合物)を用いて、配向膜を製造することが種々検討されている。例えば、光異性化を起こす化合物として、アゾ基を有するアゾベンゼン化合物など、光二量化を起こす化合物としては、シンナモイル基を有する桂皮酸誘導体、クマリン基を有するクマリン誘導体、カルコン基を有するカルコン誘導体など、光分解を起こす化合物としては、光分解性ポリイミドなどが知られている。このような方法では、たとえば基板上に光反応性化合物を含むポリマーを塗布し、偏光露光により異性化、二量化または分解を促すことにより配向層が形成される。
しかしながら、このような光反応性化合物として従来知られているものの多くは、基材に塗布した後、液晶配向能を付与するために、極めて高い強度の紫外線を照射しなければならず、生産性の問題がある。
そして、近年の高度化した液晶ディスプレイの技術においては、必要とされる材料性能のレベルが非常に高く、これらの既存の光配向材料は、形成される配向層の液晶層との密着性が低いという点、および液晶の配向に要するエネルギーが大きいという点で、そのような高度な要求に対して充分なものではない。
特許文献1では、シンナモイル基を有する光二量化部位を有するモノマーと、ヒドロキシル基を含有するコモノマーよりなるコポリマーにより形成される配向層が開示されているが、その液晶層との密着性という点では充分なものではない。
国際公開第2004/060861号
本発明は、上記問題点に鑑み、液晶層との密着性が良好で、さらに低露光量で液晶配向能を発現できる良好な光配向材料を提供することを課題とする。また、本発明は、光配向性を有する新規な重合体を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意研究を行なった結果、光配向性部位と合わせて、重合性基を含有する重合体を光配向材料として用いることにより、未反応の重合性基の存在により、液晶層との密着性が格段に改善し、さらには低露光量での液晶配向能の発現を可能とすることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体を含む光配向膜用組成物に関する。
本発明の光配向膜用組成物においては、重合性部位(B)がラジカル重合性部位(B’)であることが好ましく、さらには、ラジカル重合性部位(B’)が、アクリル、メタクリル、アクリルアミドまたはビニルを有する部分であることが好ましい。
本発明の光配向膜用組成物においては、光配向性部位(A)が、光異性化部位、光二量化部位、光フリース転移部位または光分解部位から選択されることが好ましく、さらには、アゾベンゼン、シンナモイル、クマリン、カルコン、スチルベンおよびアントラセンからなる群より選択される構造を有する部位であることが好ましい。
また、本発明の光配向膜用組成物においては、光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体は、以下の一般式(I)で表される重合体であることが好ましい。
Figure 0006250324
(式中、Ma、MbおよびMcはコポリマーの主鎖を形成するモノマー単位を表し;
x、yおよびzは、コポリマーのモル分率を表すものであって、いずれの場合にも0<x<1かつ0<y<1かつ0≦z<1であり;
1およびS2は、それぞれ独立してスペーサー単位を表し;
Bは、重合性基を表し;
Aは、光配向性単位を表し;
nは10〜300の整数を表す。)
本発明の光配向膜用組成物は、さらに、有機溶媒、架橋剤および光・熱重合開始剤を含むことが好ましい。
別の態様においては、本発明は、前記光配向膜用組成物から形成される配向膜に関する。
また、別の態様においては、本発明は、前記光配向膜用組成物を基板表面に塗布し、硬化させてなる光配向膜を備えた基板に関する。
さらに、別の態様においては、本発明は、前記光配向膜上にさらに重合性液晶性化合物を積層した光学異方性フィルムに関する。
他の態様においては、本発明は、一対の前記光配向膜を備えた基板を、配向膜層を内側にして対向させ、該対向させた配向膜層のあいだに液晶化合物を充填した液晶セルに関する。
もう1つの実施態様においては、本発明は、以下の一般式(I)で表す重合体にも関する。
Figure 0006250324
(式中、Ma、MbおよびMcはコポリマーの主鎖を形成するモノマー単位を表し;
x、yおよびzは、コポリマーのモル分率を表すものであって、いずれの場合にも0<x<1かつ0<y<1かつ0≦z<1であり;
1およびS2は、それぞれ独立してスペーサー単位を表し;
Bは、重合性基を表し;
Aは、光配向性単位を表し;
nは10〜300の整数を表す。)
本発明によれば、液晶材料との密着性が改善された配向膜を調製することができ、さらに低露光量で液晶配向能を発現できる配向膜を提供することができる。
本発明は、従来の光反応性配向膜材料に、光配向性部位に加えて重合性基を導入したことを特徴とするものであり、この未反応の重合性基の導入により、液晶層との密着性が改善され、配向効率の優れた光配向膜を提供するものである。
本明細書において、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリレート」などの用語は、それぞれ「メタクリル」と「アクリル」、「メタクリレート」と「アクリレート」の総称である。
また、本明細書において、構造式中に使用される破線は、それぞれの構造単位のいずれかの破線と結合可能であることを意味し、本発明に係る重合体は、規定するモル分率の範囲であれば、各構造単位によるランダムコポリマーであってもブロックコポリマーであってもよい。
本発明の光配向膜用組成物は、光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体を含む。このような重合体は、光配向性部位(A)と重合性部位(B)が、同一のモノマー単位に存在してもよく、あるいは光配向性部位(A)を有するモノマー単位、重合性部位(B)を有するモノマー単位から構成されるコポリマーであってもよい。
ここで、主鎖を構成するモノマー単位としては、後述の一般式(I)で表される重合体におけるMa、MbまたはMcに説明されるものと同様のものを使用することができる。
光配向性部位(A)としては、光照射により光異性化、光二量化、光フリース転移、光分解などにより光配向能を発現できる部位であれば特に制限されるものではなく、当該技術分野において一般的に使用される公知のものを使用することができる。
光配向性部位(A)の光異性化、光二量化、光フリース転移、光分解などにより光配向能を発現できる部位としては、たとえばアゾ、アゾベンゼン、アントラキノン、シンナモイル、クマリン、カルコン、スチルベン、アントラセン、ベンゾフェノン、フェノール性エステル、光分解性ポリイミドなどの構造を有する部位が挙げられ、中でもアゾベンゼン、シンナメート、クマリン、カルコン、スチルベンおよびアントラセンからなる群より選択される構造を有する部位が好ましい。
これらの光異性化、光二量化、光フリース転移および光分解による光配向性部位は、任意の置換基を有していてもよく、たとえば、C1〜C6の低級アルキル基、ヒドロキシ基、C1〜C6低級アルコキシ基、C1〜C6の低級アルコキシカルボニル基、フェニル基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジヒドロベンゾトリアゾール基、シアノ基、および
Figure 0006250324
からなる群より選択される置換基を有していてもよい。さらに、アゾベンゼン、シンナモイル、クマリン、カルコン、スチルベン、ベンゾフェノン、フェノール性エステル構造を有する部位中のフェニル基は、ナフチル基に置き換えられていてもよい。
光配向性部位(A)のシンナモイル構造を有する部位の具体例としては、つぎの一般式(1)または(2)で表される部位が挙げられる。
Figure 0006250324
(式中、R1は、水素、C1〜C6の低級アルキル基、ヒドロキシ基、C1〜C6の低級アルコキシ基、C1〜C6の低級アルコキシカルボニル基、フェニル基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジヒドロベンゾトリアゾール基またはシアノ基である。)
Figure 0006250324
(式中、R2は、水素、C1〜C6の低級アルキルまたは)
Figure 0006250324
である。)
光配向性部位(A)のアゾベンゼン構造を有する部位の具体例としては、つぎの一般式(3)で表される部位が挙げられる。
Figure 0006250324
(式中、R 3 は、水素、C1〜C6の低級アルキル基、ヒドロキシ基、C1〜C6の低級アルコキシ基、C1〜C6の低級アルコキシカルボニル基、フェニル基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジヒドロベンゾトリアゾール基またはシアノ基である。)
光配向性部位(A)のフェノール性エステル構造を有する部位の具体例としては、つぎの一般式(4)で表される部位が挙げられる。
Figure 0006250324
(式中、R 4 は、水素、C1〜C6の低級アルキル基、ヒドロキシ基、C1〜C6の低級アルコキシ基、C1〜C6の低級アルコキシカルボニル基、フェニル基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジヒドロベンゾトリアゾール基またはシアノ基である。)
重合性部位(B)とは、重合可能な部位であり、好ましくはラジカル重合可能な部位を意味し、たとえば、CH2=CW−、CH2=CW−X−(式中、Wは水素、メチルであり、Xは−COO−、−O−、−CONH−または−CN−である)で表される基が好ましい。具体的には、(メタ)アクリル基、ビニル基などが最も好ましい。
光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体は、光配向性部位(A)や重合性部位(B)以外に、重合体の主鎖とのあいだや場合によっては光配向性部位(A)と重合性部位(B)とのあいだに適切なスペーサー部位を有することができる。好ましいスペーサーとしては、当該技術分野において特開平6−287453号公報に見られるように公知であり、適宜選択される。たとえば、S1およびS2は、各々独立して、共有単結合;水酸基、カルボニル基によって置換されていてもよい1〜20個の炭素原子を有するアルキレン鎖;水酸基によって置換されていてもよい3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキレン鎖;C1〜C6の低級アルキル、C1〜C6の低級アルコキシ、−CN、−NO2、ハロゲンによって置換されていてもよいフェニレン;−O−;−COO−;−NH−;−CONH−;およびそれらの組合せからなる群より選択される。
光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体はまた、後述の一般式(I)で表される重合体であることがさらに好ましい。
光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体の製造方法としては、特に限定されるものではないが、光配向性部位(A)と重合性部位(B)が、同一のモノマー単位に存在する場合と、光配向性部位(A)を有するモノマー単位、重合性部位(B)を有するモノマー単位から構成される場合とで、その合成スキームをスキーム1とスキーム2に分類することができる。
たとえば、合成スキーム1としては、光配向性部位(A)を有するモノマーを重合させて主鎖を形成し、その後重合性部位(B)を付加する方法(スキーム1−1)、任意の官能基を有するモノマー単位を重合して主鎖を形成し、その後、光配向性部位(A)を付加し、当該光反応性部位(A)に重合性部位(B)を付加する方法(スキーム1−3)などが使用できる。具体的には、グリシジル基などの特定の官能基を有するモノマーを重合させ、得られた重合体に桂皮酸などを作用させてヒドロキシル基を有する光反応性部位(A)を形成し、当該ヒドロキシル基と、たとえばイソシアナトエチルメタクリレート(MOI)とを反応させることで、光配向性部位(A)と重合性部位(B)が、同一のモノマー単位に存在する重合体を得ることができる。
つぎに合成スキーム2としては、光配向性部位(A)を有するモノマーA1と、重合性部位(B)を有するモノマーB1を共重合させる方法(スキーム2−1)を使用することができる。しかしながら、たとえば、光配向性部位(A)を有するモノマーA1と、重合性部位(B)を有するモノマーB1を共重合させる場合、モノマーA1の重合性基とモノマーB1の重合性部位(B)の選択によっては同様の条件において重合されてしまい、得られる重合体に重合性部位(B)を存在させることができない。このため、このような場合には、モノマーB1の代りに、後の反応において重合性基を形成させることを可能とするグリシジル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基などの特定の官能基を有するモノマーC1をモノマーA1と共重合させ、得られた共重合体に(メタ)アクリル酸、エポキシ(メタ)アクリレート、イソシアナト(メタ)アクリレートなど、モノマーC1の官能基と反応して結合することができる官能基を付与した重合性部位(B)を反応させて重合性部位(B)を形成する方法(スキーム2−2)をとることができる。また、モノマーC1を重合させた後、モノマーC1の官能基と反応して結合することができる官能基を付与した光配向性部位(A)およびモノマーC1の官能基と反応して結合することができる官能基を付与した重合性部位(B)などを反応させて、光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体を製造する方法(スキーム2−3)を使用することもできる。
このようなモノマーC1の例としては、グリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、イタコン酸グリシジル、アクリルグリシジルエーテル、メタアリルグリシジルエーテルなどの脂肪族エポキシ基含有モノマー;3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート(商品名:サイクロマーM−100、ダイセル化学工業社製)、エポキシ化シクロヘキシルポリラクトンメタクリレート(商品名:サイクロマーM−101、ダイセル化学工業社製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート(商品名:サイクロマーA−200、ダイセル化学工業社製)、ビニルシクロヘキセンモノエポキシドなどの脂環式エポキシ基含有モノマー;ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレートなどのヒドロキシル基含有モノマー、アクリル酸、メタクリル酸などのカルボキシル基含有モノマーなどが挙げられる。
上述のいずれの重合反応についても、無溶媒で行なってもよく、溶媒中に混合して行ってもよい。重合工程において材料や溶媒などを仕込む方法は特に限定されず、重合前に反応容器へ予め全材料を投入した後に重合を開始してもよいし、各モノマーや溶媒等の一部を、重合開始した後に、滴下または分割投入などの方法により段階的に追加してもよい。
そのような重合に際して、任意にはその他のモノマーを含有させることができる。そのようなモノマーは、重合性の不飽和結合(例えば、エチレン性不飽和結合)を有する化合物である限り、それ以外の点では特に限定されず、液晶性を有する化合物であっても、または液晶性を有さない化合物であってもよい。
そのようなその他のモノマーは、例えば、メチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミドなどの(メタ)アクリルモノマー、スチレン、α−メチルスチレン、p−スチレンスルホン酸、エチルビニルエーテル、N−ビニルイミダゾール、ビニルアセテート、ビニルピリジン、2−ビニルナフタレン、塩化ビニル、フッ化ビニル、N−ビニルカルバゾール、ビニルアミン、ビニルフェノール、N−ビニル−2−ピロリドンなどのビニル系モノマー、4−アリル−1,2−ジメトキシベンゼン、4−アリルフェノール、4−メトキシアリルベンゼンなどのアリル系モノマー、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド類が挙げられる。これらのモノマーは、いずれかを単独で用いてもよく、2種以上を併せて用いてもよい。
重合溶媒としては、汎用の有機溶媒を特に制限なく用いることができる。溶媒の具体例としては、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、などのケトン系溶媒、酢酸エチル、ブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジグリムなどのエーテル系溶媒、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒、アセトニトリルなどのニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒などが挙げられる。これら溶媒は、いずれかを単独で用いてもよく、2種以上を併せて用いてもよい。
上記の重合に際しては、熱重合開始剤を用いることができる。具体例としては、たとえば、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスシクロヘキシルニトリルなどのアゾニトリル化合物、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノールパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)−ヘキサン、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、1,3−ビス−(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)−ベンゼンなどのジアルキルパーオキサイド;1,1−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキサン等のパーオキシケタール、tert−ブチルパーオキシベンゾエートなどのアルキルパーエステル;ジイソプロピルパーオキシジカーボネートなどのパーカーボネートなどの有機過酸化物などが挙げられる。熱重合開始剤は、いずれかを単独で用いてもよいし、2種以上を併せて用いてもよい。
重合の温度は、モノマーの種類、溶媒の種類、重合開始剤の種類などにより異なるが、好ましくは40〜150℃、より好ましくは50〜120℃の範囲である。
反応時間は、好ましくは1〜20時間、より好ましくは4〜10時間の範囲である。
上記重合反応終了後、必要であれば重合性部位(B)および/または光配向部位(A)を形成させるために、たとえば(メタ)アクリル酸、またはその誘導体など、桂皮酸誘導体などを反応させ、本発明の光配向材料を得ることができる。この付加反応の反応条件は、たとえば、反応溶媒の種類、触媒の種類などにより異なるが、好ましくは30〜140℃、より好ましくは40〜120℃の範囲であり、反応時間は、好ましくは1〜50時間、より好ましくは1〜20時間の範囲である。
上記付加反応における触媒としては、オクチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジブチルアミン、トリエタノールアミン、ベンジルアミン、トリエチルアミンなどのアミン系触媒、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムアイオダイド、トリエチルベンジルアンモニウムブロマイド、ジフェニルヨードニウムブロマイド、トリフェニルスルホニウムブロマイド、トリ−n−オクチルスルホニウムブロマイド、トリフェニルスルホニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイドなどの四級アンモニウム塩、トリメチルフォスフィン、トリフェニルフォスフィン、トリス(4−メチルフェニル)フォスフィン、クロロジフェニルフォスフィンなどのリン系触媒などが挙げられる。
上記付加反応に用いる触媒量は、モノマーC1の1モルに対して、着色防止や副生成物の抑制の観点から、0.0001〜0.1モルとするのが好ましく、0.003〜0.05モルとするのがさらに好ましい。
本発明の光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体において、光配向性部位(A)と重合性部位(B)の構成割合は、モル分率で0.9:0.1〜0.2:0.8の範囲であることが好ましく、0.7:0.3〜0.3:0.7の範囲であることがより好ましい。当該範囲を逸脱すると配向性の不良や密着性の不良を起こす可能性がある。
本発明の式(I)で表される重合体は、
Figure 0006250324
(式中、Ma、MbおよびMcはコポリマーの主鎖を形成するモノマー単位を表し;
x、yおよびzは、コポリマーのモル分率を表すものであって、いずれの場合にも0<x<1かつ0<y<1かつ0≦z<1であり;
1およびS2は、それぞれ独立してスペーサー単位を表し;
Bは、重合性基を表し;
Aは、光配向性単位を表し;
nは10〜300の整数を表す。)
で表されるものである。
式(I)の重合体において、Ma、MbおよびMcはコポリマーの主鎖を形成するモノマー単位であり、当技術分野において通常のコポリマーの主鎖を形成できるものであれば特に限定されるものではないが、たとえば、エチレン、アルコキシシラン、アクリレート、メタクリレート、2−クロロアクリレート、2−フェニルアクリレート、アクリロイルフェニレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、2−クロロアクリルアミド、2−フェニルアクリルアミド、ビニルエーテル、スチレン誘導体、ビニルエステル、マレイン酸誘導体、フマル酸誘導体、シロキサンおよびエポキシドからなる群より各々独立して選択される。これらの中でも、エチレン、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミドなどのモノマー単位が好ましい。
また、モノマー単位Mcは、重合性基Bおよび光配向性基Aの機能を妨げるものでなければ任意の側鎖を有していてもよく、モノマー単位Mcを形成するモノマーは特に限定されるものではない。たとえば、前述の光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体において使用できるその他のモノマーと同様に、メチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミドなどの(メタ)アクリルモノマー、スチレン、α−メチルスチレン、p−スチレンスルホン酸、エチルビニルエーテル、N−ビニルイミダゾール、ビニルアセテート、ビニルピリジン、2−ビニルナフタレン、塩化ビニル、フッ化ビニル、N−ビニルカルバゾール、ビニルアミン、ビニルフェノール、N−ビニル−2−ピロリドンなどのビニル系モノマー、4−アリル−1,2−ジメトキシベンゼン、4−アリルフェノール、4−メトキシアリルベンゼンなどのアリル系モノマー、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド類などを用いることができる。
本発明の重合体においては、たとえば、Ma−S1−Bのモノマー単位と、Mb−S2−Aのモノマー単位とが、規定されたモル分率の範囲でランダムコポリマーとブロックコポリマーのいずれの形態をもとることができる。
式(I)の重合体において、S1およびS2はスペーサー単位であり、それぞれ重合性基Bおよび光配向性基Aと主鎖を形成するモノマー単位MaおよびMbとのあいだに挿入される。重合性基Bは、スペーサー単位S1の末端に連結されても、S1の側鎖としてその単位の末端以外で連結されてもよい。このようなスペーサー単位は当該技術分野において特開平6−287453号公報に見られるように公知であり、適宜選択される。たとえば、S1およびS2は、各々独立して、共有単結合;水酸基、カルボニル基によって置換されていてもよい1〜20個の炭素原子を有するアルキレン鎖;水酸基によって置換されていてもよい3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキレン鎖;C1〜C6の低級アルキル、C1〜C6の低級アルコキシ、−CN、−NO2、ハロゲンによって置換されていてもよいフェニレン;−O−;−COO−;−NH−;−CONH−;およびそれらの組合せからなる群より選択される。
式(I)の重合体における光配向性単位Aとしては、特に限定されるものではなく、前述した光配向性部位(A)と同様のものが挙げられる。
式(I)の重合体において、重合性基Bは、重合可能な基であれば特に限定されるものではないが、前述した重合性部位(B)と同様のものが挙げられる。
式(I)の重合体において、x、yおよびzは、コポリマーのモル分率を表すものであって、いずれの場合にも0<x<1かつ0<y<1かつ0≦z<1であり、0.1≦x≦0.8、0.2≦y≦0.9が好ましく、0.3≦x≦0.7、0.3≦y≦0.7がより好ましく、xおよびyをこれらの範囲で設定して合計が1とならない場合、残りをzのモル分率とすることができる。nは、10〜300の整数を表し、20〜100の整数がより好ましい。
式(I)の重合体は、前述した光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体の製造方法と同様の方法により製造することができる。式(I)の重合体中、AまたはS2−Aは光配向性部位(A)に対応してもよく、BまたはS1−Bは重合性部位(B)に対応してもよい。
本発明による光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体は、有機溶媒に溶解し、光配向膜用組成物とすることができ、通常、有機溶媒に光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体を1〜10重量%の濃度で溶解させて使用することが好ましい。
本発明の光配向膜用組成物には、有機溶媒の他、必要に応じて、光・熱重合開始剤、界面活性剤、架橋剤、光および熱により重合を起こさせる重合性組成物に通常含まれる成分を適宜添加することができる。また、これら任意成分の含有量は特に限定されないが、通常、光配向膜用組成物に含まれる光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体の総重量に対し、光・熱重合開始剤は約1〜約10重量%、界面活性剤は約0.1〜約5重量%、架橋剤は約10〜約40重量%含まれていることが好ましい。
光配向膜用組成物に配合可能な光・熱重合開始剤は、たとえば、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスシクロヘキシルニトリルなどのアゾニトリル化合物、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノールパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)−ヘキサン、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、1,3−ビス−(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)−ベンゼンなどのジアルキルパーオキサイド;1,1−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキサン等のパーオキシケタール、tert−ブチルパーオキシベンゾエートなどのアルキルパーエステル;ジイソプロピルパーオキシジカーボネートなどのパーカーボネートなどの有機過酸化物、イルガキュア907(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、イルガキュア369(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)などのα−アミノケトン系光重合開始剤、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンなどのアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイドなどのベンゾフェノン系光重合開始剤、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソンなどのチオキサンソン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジンなどのトリアジン系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤;さらには、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、チオキサンソンなどの光重合開始剤が挙げられる。これらの光・熱重合開始剤は、いずれかを単独で用いてもよいし、2種以上を併せて用いてもよい。
光配向膜用組成物に配合可能な界面活性剤としては、均一な膜を形成させるために一般に用いられている界面活性剤をいずれも用いることができる。具体例としては、例えば、ラウリル硫酸ソーダ、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルホスフェート、ナトリウムオレイルスクシネート、ミリスチン酸カリウム、ヤシ油脂肪酸カリウム、ナトリウムラウロイルサルコシネートなどのアニオン性界面活性剤;ポリエチレングリコールモノラウレート、ステアリン酸ソルビタン、ミリスチン酸グリセリル、ジオレイン酸グリセリル、ソルビタンステアレート、ソルビタンオレエートなどのノニオン性界面活性剤;ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウムクロリドなどのカチオン性界面活性剤;ラウリルベタイン、アルキルスルホベタイン、コカミドプロピルベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリン、ラウロイルサルコシンナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウムなどの両性界面活性剤;さらに、BYK−361、BYK−306、BYK−307(ビックケミージャパン社製)、フロラードFC430(住友スリーエム社製)、メガファックF171、R08(大日本インキ化学工業社製)などの界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤は、何れかを単独で用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
光配向膜用組成物に配合可能な溶媒としては、この分野で通常使用される溶媒をいずれも用いることができ、そのような溶媒の具体例としては、トルエン、エチルベンゼン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジブチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、エタノール、プロパノール、シクロヘキサン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、n−ヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。これらは何れかを単独で用いることもでき、2種以上を併用することもできる。
光配向膜用組成物に配合可能な架橋剤としては、この分野で通常使用される架橋剤をいずれも用いることができ、そのような架橋剤の具体例としては、メチロール化合物、多官能チオール化合物、多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
メチロール化合物の具体例としては、(1)例えば、1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(ブトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)グリコールウリル、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(ブトキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(メトキシメチル)尿素、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−4,5−ジヒドロキシ−2−イミダゾリノン、および1,3−ビス(メトキシメチル)−4,5−ジメトキシ−2−イミダゾリノンなどのアルコキシメチル化グリコールウリル;(2)テトラメトキシメチルベンゾグアナミン、テトラブトキシメチルベンゾグアナミンなどのアルコキシメチル化ベンゾグアナミン;および(3)ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミンなどのアルコキシメチル化メラミンなどが挙げられる。これらは何れかを単独で用いることもでき、2種以上を併用することもできる。たとえばアルコキシメチル化グリコールウリルの市販品としては、日本サイテックインダストリーズ(株)製のグリコールウリル化合物(商品名サイメル1170、パウダーリンク1174)、メチル化尿素樹脂(商品名UFR65)およびブチル化尿素樹脂(商品名UFR300、U−VAN10S60、U−VAN10R、U−VAN11HV)など、大日本インキ化学工業(株)製の尿素/ホルムアルデヒド系樹脂(高縮合型、商品名ベッカミンJ−300S、ベッカミンP−955、ベッカミンN)、およびブチル化尿素樹脂(商品名ベッカミンP−138、ベッカミンP−196−M、ベッカミンG−1850)などが挙げられる。アルコキシメチル化ベンゾグアナミンの市販品としては、日本サイテックインダストリーズ(株)製(商品名サイメル1123)、(株)三和ケミカル製(商品名ニカラックBX−4000、ニカラックBX−37、ニカラックBL−60、ニカラックBX−55H)、大日本インキ化学工業(株)製のブチル化ベンゾグアナミン樹脂(商品名スーパーベッカミンTD−126、スーパーベッカミン15−594)などが挙げられる。アルコキシメチル化メラミンの市販品としては、日本サイテックインダストリーズ(株)製のメトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名サイメル300、サイメル301、サイメル303、サイメル350)、およびブトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名マイコート506、マイコート508)、(株)三和ケミカル製のメトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名ニカラックMW−30、ニカラックMW−22、ニカラックMW−11、ニカラックMS−001、ニカラックMX−002、ニカラックMX−730、ニカラックMX−750、ニカラックMX−035)、およびブトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名ニカラックMX−45、ニカラックMX−410、ニカラックMX−302)、大日本インキ化学工業(株)製のブチル化メラミン樹脂(スーパーベッカミンJ−820−60、スーパーベッカミンL−109−65、スーパーベッカミンL−117−60、スーパーベッカミンL−127−60、スーパーベッカミン13−548、スーパーベッカミンG−821−60、スーパーベッカミンL−110−60、スーパーベッカミンL−125−60、スーパーベッカミンL−166−60B)、メチル化メラミン樹脂(商品名スーパーベッカミンL−105−60)などが挙げられる。また、その他、大日本インキ化学工業(株)製の商品名ウォーターゾールS−695やS−683−IMなどの水性メラミン樹脂や商品名ベッカミンP−198なども使用することができる。
また、このようなアミノ基の水素原子がメチロール基またはアルコキシメチル基で置換されたメラミン化合物、尿素化合物、グリコールウリル化合物およびベンゾグアナミン化合物を縮合させて得られる化合物も架橋剤として使用することができる。このようなメラミン化合物の市販品としては、商品名サイメル303(日本サイテックインダストリーズ(株)製)などがあげられ、このようなベンゾグアナミン化合物の市販品としては、商品名サイメル1123(日本サイテックインダストリーズ(株)製)が挙げられる。
多官能チオール化合物とは、1分子中に2個以上のチオール基を有する化合物を意味する。
多官能チオール化合物の具体的例としては、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、ブタンジオールビスチオプロピオネート、ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、トリスヒドロキシエチルトリスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタンなどが挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートとは、1分子中に2個以上のエチレン性不飽和結合を有する(メタ)アクリレートを意味する。
多官能(メタ)アクリレートの具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
そのほか、光および熱により重合を起こさせる重合性組成物に通常含まれる成分には、アルコキシシラン化合物に代表されるシランカップリング剤、エポキシ樹脂、多官能イソシアネート、ブロックイソシアネートに代表されるイソシアネート樹脂、ヒドラジド、カルボジイミド、アセトアセキトンなどを含む多官能化合物が挙げられる。
このようにして得られる本発明の光配向膜用組成物を基板に塗布し、必要に応じ溶媒を留去した後、これに、直線偏光を照射することにより、光配向膜とすることができる。
基板を構成する基材としては、たとえば、石英ガラス、アルカリガラス、無アルカリガラスなどのガラス基材、ポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、シクロオレフィンポリマー、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ三フッ化塩化エチレンなどの樹脂基材、鉄、アルミニウム、銅などの金属基材などが挙げられ、ガラス基材がより好ましい。
光配向膜用組成物の塗布方法としては、当該分野において一般的に知られている何れの方法を使用してもよく、たとえば、スピンコート法、バーコード法、ダイコーター法、スクリーン印刷法、スプレーコーター法などがある。
乾燥工程は、この分野で通常用いられている何れの方法で実施してもよく、樹脂層の膜が形成される限り特に限定は無い。たとえば、温風乾燥機、ホットプレート、遠赤外線ヒーターにより行うことができる。
直線偏光は、光配向膜に対して垂直方向からまたは斜めの方向からのいずれからも照射することができるが、垂直な方向から照射するのが好ましい。
本発明において、直線偏光とは、電場(または磁場)の振動方向を含む面が一つに特定される光である。直線偏光は、光源からの光に、偏光フィルタや偏光プリズムを用いることで得ることができる。照射する光は、赤外線、可視光線、紫外線(近紫外線、遠紫外線など)、X線、荷電粒子線(たとえば、電子線など)など、照射により光配向性部位(A)に液晶層の光配向能を付与することができる照射線であれば、特に限定されないが、通常、照射線は200nm〜500nmの波長を有する場合が多く、効率性の観点からは、350nm〜450nmの近紫外線が好ましい。光源としては、たとえば、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプなどが挙げられる。このような光源から得た紫外光や可視光は、干渉フィルタや色フィルタなどを用いて、照射する波長範囲を制限してもよい。
本発明に係る光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体を用いることにより、従来の光配向膜とくらべて低い照射エネルギーにより配向膜に液晶配向能を付与することができる。したがって、照射エネルギーは、膜厚に応じても異なるが、例えば1μmの厚みで、通常、約1mJ/cm2〜500mJ/cm2であり、好ましくは約1〜100mJ/cm2である。
直線偏光を照射する際に、フォトマスクを使用すれば、光配向膜に、2以上の異なった方向にパターン状に、液晶などの配向能を生じさせることができる。具体的には、本発明の光配向膜用組成物を塗布、乾燥した後に、その上にフォトマスクを被せて直線偏光を照射し、露光部分にのみ配向能を与え、必要に応じて、方向を変えてこれを複数回繰り返すことにより、複数方向にパターン状に配向能を生じさせることができる。
本発明の光配向膜について、その膜厚は、約10nm〜約500nmであることが好ましく、より好ましくは、約100nm〜約500nm、さらに好ましくは、約100〜約200nmの範囲である。
このようにして得られる本発明の光配向膜上に、位相差膜材料を塗布した後、液晶の相転移温度まで加熱することで該位相差膜材料を液晶状態とし、これを光硬化させることにより位相差フィルム、視野角向上フィルム、輝度向上フィルム、偏光フィルムなどの各種光学異方性フィルムを得ることができる。
また、本発明の光配向層を備えた基板を作製し、2枚の基板を、一方の光配向層における直線偏光照射時の偏光軸の方向と、他方の光配向膜における直線偏光照射時の偏光軸の方向が、互いに所定の角度(例えば、90°、180°〜270°のいずれかの角度など)をなすように対向させ、該対向させた光配向層のあいだに液晶性化合物を充填することにより、液晶セルを作製することもできる。
位相差膜材料としては、重合性の液晶材料であれば特に限定されるものではなく、当該技術分野において通常に使用されている、重合性基を有する液晶モノマー、特に1分子中に2個以上のエチレン性不飽和結合を有する多官能性モノマーを含む材料が好適に使用される。このような重合性の液晶材料は、水平配向、コレステリック配向、垂直配向、ハイブリッド配向などの配向性を有するものがあり、それぞれ必要とされる位相差に応じて使い分けることができる。
1分子中に2個以上のエチレン性不飽和結合を有する多官能性モノマーとしては、たとえば、多官能(メタ)アクリレートモノマー、多官能(メタ)アクリルアミドモノマー、多官能ビニルモノマー、多官能アリルモノマーが挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートモノマーの具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
多官能(メタ)アクリルアミドモノマーの具体例としては、N,N’−メチレンビスアクリルアミドやエチレンジアミン、フェニレンジアミンなどから合成される多官能(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
多官能ビニルモノマーの具体例としては、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジビニルエーテル、アジピン酸ジビニル、コハク酸ジビニルなどが挙げられる。
多官能アリルモノマーの具体例としては、ジアリルフタレート、ジアリルエーテル、マロン酸ジアリル、p−アリルスチレンなどが挙げられる。
位相差膜用組成物に用いることができる溶媒、光重合開始剤、架橋剤、界面活性剤などは、前述の光配向膜組成物の製造におけるものと同様のものを使用することができる。また、位相差膜用組成物の塗布においては、前述の光配向膜組成物の塗布方法を使用することができる。
本発明の液晶セルに使用する液晶化合物は、本技術分野において通常使用されるものであれば、特に制限なく使用することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例に限定されることを意図するものではない。
合成例1:4−メトキシ桂皮酸フェニルメタクリレート
Figure 0006250324
ヒドロキシフェニルメタクリレート10.0g(56ミリモル)、4−メトキシ桂皮酸10.5g(59ミリモル)およびN,N−ジメチルアミノピリジン1.4g(11ミリモル)をジクロロメタン50gに溶解した。この溶液に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)12.7g(62ミリモル)を加えた。室温で2時間反応後、水30gを加えた。分離した有機層を濃縮し、残渣をトルエン100gから再結晶して、表題の化合物16g(47ミリモル)を白色結晶として得、NMRで構造確認を行なった。収率84.3%。
合成例2:1−(4−メトキシフェニルアゾ)−4−[6−(アクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ]ベンゼン
Figure 0006250324
4−メトキシフェニルアゾフェノール10.0g(44ミリモル)、炭酸カリウム6.7g(48ミリモル)を水40gに溶解した。この溶液に6−クロロヘキサノール6.3g(46ミリモル)を1時間かけて滴下した。ついで、100℃で加熱還流を行った。20時間後反応液を冷却し、激しく撹拌しつつ、35%塩酸5.5g(53ミリモル)を室温で滴下した。析出した固体を濾取し、酢酸エチル100gで再結晶して、アルコール体11.5g(35ミリモル)を赤色固体として得、NMRで構造確認を行なった。収率80.5%。
得られたアルコール体10.0g(30ミリモル)、トリエチルアミン4.1g(40ミリモル)をTHF40gに溶解した。この溶液に、アクリル酸クロリド3.0g(34ミリモル)を1時間かけて滴下した。ついで、40℃に加熱した。4時間後反応液を冷却し、水30gを加えた。分離した有機層に、10%塩酸16g(44ミリモル)を加え、撹拌した。分離した有機層を濃縮し、残渣をトルエン30.0gで再結晶して、表題の化合物11.0g(28ミリモル)を、橙色結晶として得、NMRで構造確認を行った。収率91.1%。
実施例1
4−メトキシ桂皮酸フェニルメタクリレート10.0g(30ミリモル)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート2.5g(13ミリモル)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.2g(1ミリモル)をシクロペンタノン29gに溶解した。この溶液に窒素を1時間通気した。ついで、80℃に加熱した。10時間後反応液を冷却し、アクリル酸1.0g(14ミリモル)、トリフェニルホスフィン0.1g(0.4ミリモル)を室温で添加した。ついで、120℃に加熱した。30時間後反応液を冷却し、下記構造単位からなる重合体1を42g得た。
Figure 0006250324
<重量平均分子量(MW)の測定>
上記で得られた重合体1の重量平均分子量(MW)を、ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定した。得られた重量平均分子量(MW)は60400であった。
<酸価の測定>
測定方法は以下のとおりである。すなわち、100mL三角フラスコにTHF約60mLを採り、フェノールフタレインを指示薬として、0.1mol/L水酸化ナトリウム水溶液で中和した。重合体1約1.5gを精秤し、上記溶液に均一に溶解、攪拌し、0.1mol/L水酸化ナトリウム水溶液で滴定を行い、微赤色が約30秒間消えない点を滴定終点とした。
次式に従い、酸価を算出した。
酸価=(0.1×f×A×56.1/B)/(C/100)
A:滴定量(mL)
f:水酸化ナトリウム水溶液の力価
B:重合体1の組成物量(g)(重合体1を含む、滴定終了後の溶液の量)
C:重合体1の濃度(%)(重合体1の量/重合体1の組成物量×100)
上記で得られた重合体1の酸価は、10.0mgKOH/gであった。
実施例2
4−メトキシ桂皮酸フェニルメタクリレート10.0g(30ミリモル)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート5.8g(30ミリモル)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.3g(2ミリモル)をシクロペンタノン36gに溶解した。この溶液に窒素を1時間通気した。ついで、80℃に加熱した。10時間後反応液を冷却し、メタクリル酸2.8g(33ミリモル)、トリフェニルホスフィン0.2g(1ミリモル)を室温で添加した。ついで、120℃に加熱した。30時間後反応液を冷却し、下記構造単位からなる重合体2を55g得た。
Figure 0006250324
重合体2について実施例1と同様に重量平均分子量および酸価を測定した結果、重量平均分子量(MW)は58900、酸価は9.0mgKOH/gであった。
実施例3
4−メトキシ桂皮酸フェニルメタクリレート10.0g(30ミリモル)、グリシジルメタクリレート1.8g(13ミリモル)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.2g(1ミリモル)をシクロペンタノン27gに溶解した。この溶液に窒素を1時間通気した。次いで、80℃に加熱した。10時間後反応液を冷却し、アクリル酸1.0g(14ミリモル)、トリフェニルホスフィン0.1g(0.4ミリモル)を室温で添加した。次いで、120℃に加熱した。30時間後反応液を冷却し、下記構造単位からなる重合体3を40g得た。
Figure 0006250324
重合体3について実施例1と同様に重量平均分子量および酸価を測定した結果、重量平均分子量(MW)は44500、酸価は2.0mgKOH/gであった。
実施例4
4−メトキシ桂皮酸フェニルメタクリレート10.0g(30ミリモル)、グリシジルメタクリレート4.2g(30ミリモル)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.3g(2ミリモル)をシクロペンタノン33gに溶解した。この溶液に窒素を1時間通気した。次いで、80℃に加熱した。10時間後反応液を冷却し、メタクリル酸2.8g(33ミリモル)、トリフェニルホスフィン0.2g(1ミリモル)を室温で添加した。次いで、120℃に加熱した。30時間後反応液を冷却し、下記構造単位からなる重合体4を50g得た。
Figure 0006250324
重合体4について実施例1と同様に重量平均分子量および酸価を測定した結果、重量平均分子量(MW)は43000、酸価は1.8mgKOH/gであった。
実施例5
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート10.0g(51ミリモル)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.2g(1ミリモル)をシクロペンタノン42gに溶解した。この溶液に窒素を1時間通気した。次いで、80℃に加熱した。10時間後反応液を冷却し、4−メトキシ桂皮酸6.4g(36ミリモル)、アクリル酸1.1g(15ミリモル)、トリフェニルホスフィン0.5g(2ミリモル)を室温で添加した。次いで、120℃に加熱した。30時間後反応液を冷却し、下記構造単位からなる重合体5を60g得た。
Figure 0006250324
重合体5について実施例1と同様に重量平均分子量および酸価を測定した結果、重量平均分子量(MW)は39000、酸価は6.3mgKOH/gであった。
実施例6
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート10.0g(51ミリモル)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.2g(1ミリモル)をシクロペンタノン42gに溶解した。この溶液に窒素を1時間通気した。次いで、80℃に加熱した。10時間後反応液を冷却し、4−メトキシ桂皮酸4.5g(25ミリモル)、メタクリル酸2.2g(25ミリモル)、トリフェニルホスフィン0.5g(2ミリモル)を室温で添加した。次いで、120℃に加熱した。30時間後反応液を冷却し、下記構造単位からなる重合体6を59g得た。
Figure 0006250324
重合体6について実施例1と同様に重量平均分子量および酸価を測定した結果、重量平均分子量(MW)は37300、酸価は6.9mgKOH/gであった。
実施例7
1−(4−メトキシフェニルアゾ)−4−[6−(アクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ]ベンゼン11.7g(30ミリモル)、グリシジルメタクリレート4.2g(30ミリモル)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.3g(2ミリモル)をシクロペンタノン47gに溶解した。この溶液に窒素を1時間通気した。次いで、80℃に加熱した。10時間後反応液を冷却し、アクリル酸2.1g(30ミリモル)、トリフェニルホスフィン0.2g(1ミリモル)を室温で添加した。次いで、120℃に加熱した。30時間後反応液を冷却し、下記構造単位からなる重合体7を64g得た。
Figure 0006250324
重合体7について実施例1と同様に重量平均分子量および酸価を測定した結果、重量平均分子量(MW)は40200、酸価は1.1mgKOH/gであった。
実施例8
4−メトキシ桂皮酸フェニルメタクリレート10.0g(30ミリモル)、ヒドロキシエチルメタクリレート3.9g(30ミリモル)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.3g(2ミリモル)をシクロペンタノン42gに溶解した。この溶液に窒素を1時間通気した。次いで、80℃に加熱した。10時間後反応液を冷却し、2−イソシアナトエチルメタクリレート4.6g(30ミリモル)、トリフェニルホスフィン0.2g(1ミリモル)を室温で添加した。次いで、80℃に加熱した。10時間後反応液を冷却し、下記構造単位からなる重合体8を60g得た。
Figure 0006250324
重合体8について実施例1と同様に重量平均分子量を測定した結果、重量平均分子量(MW)は34600であった。
比較例1
4−メトキシ桂皮酸フェニルメタクリレート10.0g(30ミリモル)、メチルメタクリレート3.0g(30ミリモル)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.3g(2ミリモル)をシクロペンタノン31gに溶解した。この溶液に窒素を1時間通気した。次いで、80℃に加熱した。10時間後反応液を冷却し、下記構造単位からなる重合体9を44g得た。
Figure 0006250324
重合体9について実施例1と同様に重量平均分子量を測定した結果、重量平均分子量(MW)は25000であった。
比較例2
4−メトキシ桂皮酸フェニルメタクリレート10.0g(30ミリモル)、ヒドロキシエチルメタクリレート3.9g(30ミリモル)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.3g(2ミリモル)をシクロペンタノン33gに溶解した。この溶液に窒素を1時間通気した。次いで、80℃に加熱した。10時間後反応液を冷却し、下記構造単位からなる重合体10を47g得た。
Figure 0006250324
重合体10について実施例1と同様に重量平均分子量を測定した結果、重量平均分子量(MW)は43000であった。
実施例9〜16ならびに比較例3および4:光配向膜用組成物の調製
実施例1〜8ならびに比較例1および2で製造した重合体1〜10を、それぞれシクロペンタノンに5重量%の濃度で溶解させ、光配向膜用組成物1〜10とした。
実施例17〜32および比較例5〜8:光配向膜の製造
実施例9で得られた光配向膜用組成物1をガラス基板上にスピンコーターを用いて、約100nmの厚みになるように塗布した。その後、ホットプレートにより200℃で5分間乾燥させ、続いて直線偏光UV光線を10mJ/cm2および300mJ/cm2照射し、それぞれ光配向膜1および2を作製した(それぞれ実施例17および18)。つぎに、実施例10〜16で得られた光配向膜用組成物2〜8を用いて、実施例17と同様にして光配向膜3〜16を作製した(実施例19〜32:ただし、光配向膜用組成物7については、直線偏光UV光線10mJ/cm2に代えて5mJ/cm2を使用した。)。比較例3および4で得られた光配向膜についても実施例17と同様にして光配向膜17〜20を作製した(比較例5〜8)。
実施例33〜49および比較例9〜12:位相差膜の製造
下記構造の二官能液晶性アクリレート19重量%、光重合開始剤(イルガキュア907(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製))1重量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80重量%で位相差膜用組成物を調製した。
Figure 0006250324
調製した位相差膜用組成物を実施例17〜32および比較例5〜8にて作製した光配向膜1〜20上にスピンコーターを用いて、約1μmの厚みになるように塗布した。その後、70℃で配向させ、続いて無偏光UV光線を100mJ/cm2照射し、位相差膜1〜20を作製した。
試験例1:配向性の評価
光配向膜上に作製した位相差膜基板の偏光顕微鏡観察および輝度測定を行い、配向性の評価を行った。
偏光顕微鏡観察において、位相差膜の配向欠陥を確認し、配向欠陥が見られたものは×、部分的に配向欠陥が見られたものを△、配向欠陥がなかったものを○とした。
輝度測定において、クロスニコル(黒表示)時の輝度とパラレルニコル(白表示)時の輝度から、下記式を用いてコントラストを算出した。コントラストが700以上のものが配向性良好と判断した。結果を表1に示す。
コントラスト=白表示時輝度(cd/m2)/黒表示時輝度(cd/m2
実施例33〜48では、いずれも配向欠陥は見られず、配向性は良好であったが、比較例9〜12では偏光UV露光量が10mJ/cm2で全体的に配向欠陥が見られ、300mJ/cm2でも部分的に配向欠陥が見られた。実施例33〜48いずれもコントラスト700以上であり、比較例9〜12においてはコントラストが偏光UV露光量300mJ/cm2でさえも80以下であるのと比較して、低露光量で良好なコントラストを示した。
試験例2:密着性の評価
実施例33〜49および比較例9〜12にて光配向膜上に位相差膜を作製した位相差膜基板にカッターナイフを使用してクロスカット(1mm×1mm×100マス)を入れ、その後、セロハンテープを貼り付け、次いで、そのセロハンテープを剥がした時に基板上の位相差膜が剥がれずに残っているマス目の数を数えた。位相差膜が剥がれずに残っているマス目が90以上であるものが密着性良好であると判断した。結果を表1に示す。
実施例33〜48では、いずれも配向膜の液晶層との接着性が良好であったが、比較例9〜12では、全てのマス目で位相差膜の重合性液晶層が完全に剥がれたのが確認された。
Figure 0006250324
試験結果より、光配向膜材料である重合体に、光配向性部位に加えて重合性基を導入したことにより、重合性液晶層との密着性が改善し、低露光量で良好な配向性を示す配向効率の優れた光配向膜を提供できることがわかる。
本発明の光配向膜用組成物および光配向性を有する重合体は、これを用いて製造する光配向膜、さらには、該光配向膜に重合性液晶性化合物を配向させてなる位相差フィルム、視野角向上フィルム、輝度向上フィルム、偏光フィルムなどの各種光学フィルムや、液晶ディスプレイの液晶配向層などとして、光学フィルムの分野や液晶ディスプレイの分野において広く利用することができる。また、有機薄膜トランジスタおよび有機薄膜太陽電池などの電子材料分野における各種材料としても利用することができる。

Claims (7)

  1. 光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体からなる光配向膜用組成物であって、
    光配向性部位(A)および重合性部位(B)を有する重合体が、一般式(I):
    Figure 0006250324
    (式中、M a 、M b およびM c はコポリマーの主鎖を形成するモノマー単位を表し;
    x、yおよびzは、コポリマーのモル分率を表すものであって、いずれの場合にも0<x<1かつ0<y<1かつ0≦z<1であり;
    1 およびS 2 は、それぞれ独立してスペーサー単位を表し;
    Bは、CH 2 =CW−、CH 2 =CW−X−(式中、Wは水素、メチルであり、Xは−COO−、−O−、−CONH−または−CN−である)で表される重合性基を表し;
    Aは、一般式(1)、(3)または(4)で表される光配向性単位を表し;
    Figure 0006250324
    (式中、R 1 は、水素、C 1 〜C 6 の低級アルキル基、ヒドロキシ基、C 1 〜C 6 の低級アルコキシ基、C 1 〜C 6 の低級アルコキシカルボニル基、フェニル基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジヒドロベンゾトリアゾール基またはシアノ基である。)
    Figure 0006250324
    (式中、R 3 は、水素、C 1 〜C 6 の低級アルキル基、ヒドロキシ基、C 1 〜C 6 の低級アルコキシ基、C 1 〜C 6 の低級アルコキシカルボニル基、フェニル基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジヒドロベンゾトリアゾール基またはシアノ基である。)
    Figure 0006250324
    (式中、R 4 は、水素、C 1 〜C 6 の低級アルキル基、ヒドロキシ基、C 1 〜C 6 の低級アルコキシ基、C 1 〜C 6 の低級アルコキシカルボニル基、フェニル基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジヒドロベンゾトリアゾール基またはシアノ基である。)
    nは10〜300の整数を表す。)
    で表される重合体である光配向膜用組成物
  2. さらに、有機溶媒、架橋剤および光・熱重合開始剤を含む請求項1記載の光配向膜用組成物。
  3. 請求項1または2記載の光配向膜用組成物から形成される光配向膜。
  4. 請求項1または2記載の光配向膜用組成物を基板表面に塗布し、硬化させてなる光配向膜を備えた基板。
  5. 請求項記載の光配向膜上にさらに重合性液晶性化合物を積層した光学異方性フィルム。
  6. 一対の請求項記載の基板を、配向膜層を内側にして対向させ、該対向させた配向膜層のあいだに液晶化合物を充填した液晶セル。
  7. 一般式(I):
    Figure 0006250324
    (式中、Ma、MbおよびMcはコポリマーの主鎖を形成するモノマー単位を表し;
    x、yおよびzは、コポリマーのモル分率を表すものであって、いずれの場合にも0<x<1かつ0<y<1かつ0≦z<1であり;
    1およびS2は、それぞれ独立してスペーサー単位を表し;
    Bは、CH 2 =CW−、CH 2 =CW−X−(式中、Wは水素、メチルであり、Xは−COO−、−O−、−CONH−または−CN−である)で表される重合性基を表し;
    Aは、一般式(1)、(3)または(4)で表される光配向性単位を表し;
    Figure 0006250324
    (式中、R 1 は、水素、C 1 〜C 6 の低級アルキル基、ヒドロキシ基、C 1 〜C 6 の低級アルコキシ基、C 1 〜C 6 の低級アルコキシカルボニル基、フェニル基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジヒドロベンゾトリアゾール基またはシアノ基である。)
    Figure 0006250324
    (式中、R 3 は、水素、C 1 〜C 6 の低級アルキル基、ヒドロキシ基、C 1 〜C 6 の低級アルコキシ基、C 1 〜C 6 の低級アルコキシカルボニル基、フェニル基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジヒドロベンゾトリアゾール基またはシアノ基である。)
    Figure 0006250324
    (式中、R 4 は、水素、C 1 〜C 6 の低級アルキル基、ヒドロキシ基、C 1 〜C 6 の低級アルコキシ基、C 1 〜C 6 の低級アルコキシカルボニル基、フェニル基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジヒドロベンゾトリアゾール基またはシアノ基である。)
    nは10〜300の整数を表す。)
    で表される重合体。
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