JP2005326439A - 位相差板材料、重合体、位相差板および画像表示装置 - Google Patents

位相差板材料、重合体、位相差板および画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ディスコティック液晶性化合物を支持体に対して略垂直にムラなく配向させ得る光官能性配向膜を用いた位相差板を提供する。
【解決手段】少なくとも一種の光官能性基を有する重合体からなる光官能性配向膜と、該光官能性配向膜上に設けられた、単一方向からの直線偏光による光照射によって配向制御され、配向状態に固定された少なくとも一種のディスコティック液晶性化合物を含有する光学異方性層とを有し、かつ、前記ディスコティック液晶性化合物が、前記光官能性配向膜の膜面に対して略垂直に配向していることを特徴とする位相差板材料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ディスコティック液晶性化合物を、光官能性配向膜に対して略垂直に配向させ得る光官能性配向膜を用いた位相差板材料等に関する。特に、本発明の光官能性配向膜によって配向させられたディスコティック液晶性化合物を有する光学異方性層を有する位相差板材料に関する。さらには、前記位相差板材料を用いた位相差板、およびこれを用いた画像表示装置に関する。
液晶表示装置は、通常、液晶セル、偏光素子および光学異方性層からなる。透過型液晶表示装置では、通常、二枚の偏光素子を液晶セルの両側に取り付け、一枚または二枚の光学異方性層を液晶セルと偏光素子との間に配置する。反射型液晶表示装置では、通常、反射板、液晶セル、一枚の光学異方性層、そして一枚の偏光素子の順に配置する。液晶セルは、棒状液晶性化合物層、それを封入するための二枚の基板、棒状液晶性化合物に電圧を加えるための電極層、および棒状液晶性化合物の配向を制御する配向膜層からなる。液晶セルは、通常、棒状液晶性化合物の配向状態の違いで、透過型については、TN(Twisted Nematic)、IPS(In-Plane Switching)、FLC(Ferroelectric LiquidCrystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper TwistedNematic)、VA(Vertically Aligned)、ECB(Electrically ControlledBirefringence )、反射型については、TN、HAN(Hybrid Aligned Nematic)、GH(Guest-Host)のような様々な表示モードが提案されている。
光学異方性層は、画像着色を解消したり、視野角を拡大したりするために、様々な液晶表示装置で用いられている。光学異方性層としては、延伸複屈折重合体フィルムが従来から使用されていた。近年、延伸複屈折フィルムからなる光学異方性層に代えて、支持体上に液晶性化合物から形成された光学的異方性層を有する光学異方性層を使用することが提案されている。液晶性化合物には多様な配向形態があるため、液晶性化合物を用いることで、従来の延伸複屈折重合体フィルムでは得ることができない光学的性質を実現することが可能になった。
光学異方性層の光学的性質は、液晶セルの光学的性質、具体的には上記のような表示モードの違いに応じて決定する。液晶性化合物を用いると、液晶セルの様々な表示モードに対応する様々な光学的性質を有する光学異方性層を製造することができる。液晶性化合物としては、一般に、棒状液晶性化合物またはディスコティック液晶性化合物が用いられている。そして、液晶性化合物を用いた光学異方性層では、様々な表示モードに対応するものが既に提案されている。
これら多種多様の表示モードに対応するためには、ディスコティック液晶性化合物および棒状液晶性化合物のそれぞれの分子を、所望の配向角度に制御できる配向膜が必須である。しかし、その角度によっては従来の配向膜をラビングする事によって配向性を与える方法では十分に配向することができないものもあった。例えば、特許文献1および2に記載のIPSモード等には、ディスコッティック液晶性化合物の分子を、その円盤面を配向膜平面に対して略垂直に配向させた位相差板が好適に使用できることが記載されている。しかしながら、この様な配向状態にディスコティック液晶性化合物をムラなく配向させることは従来のラビングによる配向制御では困難であり、IPSモードに適用できる新たな配向膜および位相差板の開発が望まれていた。
また、ラビング以外の配向制御方法としては、光を用いた光配向技術が良く知られている。例えば、特許文献3および4にはディスコティック液晶性化合物を配向させるために、光官能性基(例えばシンナモイル基およびアゾ基等)が置換した重合体を配向膜とし、これに非偏光照射を行う事で配向性を付与させる技術が開示されている。しかしながら、これらに記載の方法では、ディスコティック液晶性化合物は配向膜側から空気界面側に向かって連続的にチルト角が上昇する配向のみが可能であり、ディスコティック液晶性化合物を配向膜に対して略垂直に配向させる事はできていなかった。
特開平9−292522号公報 特開平10−54982号公報 特開平10−278123号公報 特開2002−131534号公報
本発明が解決しようとする課題は、ディスコティック液晶性化合物を光官能性配向膜に対して略垂直にムラなく配向させ得る光官能性配向膜を提供することである。さらに、本発明は、該光官能性配向膜に直線偏光を照射し、配向状態に固定されたディスコティック液晶性化合物を含有する光学異方性層を有する位相差板材料および位相差板を提供し、視野角特性の優れた液晶表示装置、特にIPS(In-Plane Switching)モードの液晶表示装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段は以下の通りである。
(1)少なくとも一種の光官能性基を有する重合体からなる光官能性配向膜と、該光官能性配向膜上に設けられた、単一方向からの直線偏光による光照射によって配向制御され、配向状態に固定された少なくとも一種のディスコティック液晶性化合物を含有する光学異方性層とを有し、かつ、前記ディスコティック液晶性化合物が、前記光官能性配向膜の膜面に対して略垂直に配向していることを特徴とする位相差板材料。
(2)前記光官能性配向膜が、少なくとも1種の桂皮酸誘導体を側鎖に有する構成単位を含有する重合体からなる(1)に記載の位相差板材料。
(3)前記光官能性配向膜の表面エネルギーが30mJ/m2〜55mJ/m2である(1)または(2)に記載の位相差板材料。
(4)前記光官能性配向膜が、少なくとも1つのフッ素原子で置換された構成単位を含有する重合体からなる(1)〜(3)のいずれかに記載の位相差板材料。
(5)前記光官能性配向膜が、少なくとも1種の桂皮酸誘導体を側鎖に有する構成単位と、少なくとも1つのフッ素原子で置換された構成単位との重合体である(1)または(3)に記載の位相差板材料。
(6)前記ディスコティック液晶性化合物の分子が、空気界面側において分子の円盤面と空気界面とのなす角を略垂直にして配向固定されている(1)〜(5)のいずれかに記載の位相差板材料。
(7)少なくとも1種の下記一般式(I)で表される構成単位と、少なくとも1つのフッ素原子で置換された構成単位とを含有する重合体。
一般式(I)
Figure 2005326439
(一般式(I)中、Xは二価の連結基を表し、Yは水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、または、ヘテロ環基を表し、Zは水素原子またはメチル基を表す。)
(8)支持体と、該支持体上に設けられた、(1)〜(7)のいずれかに記載の位相差板材料とを有する位相差板。
(9)液晶セルと、(8)に記載の位相差板とを有する画像表示装置。
(10)前記液晶セルがIPS(In−Plane Switching)モードである(9)に記載の画像表示装置。
(11)少なくとも1種の桂皮酸誘導体を側鎖に有する構成単位と、少なくとも1つのフッ素原子で置換された構成単位とを含有する重合体からなる光官能性配向膜。
(12)少なくとも1種の下記一般式(I)で表される構成単位と、少なくとも1つのフッ素原子で置換された構成単位とを含有する重合体からなる光官能性配向膜。
一般式(I)
Figure 2005326439
(一般式(I)中、Xは二価の連結基を表し、Yは水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、または、ヘテロ環基を表し、Zは水素原子またはメチル基を表す。)
本発明によれば、特定の光官能性配向膜を用いることによって、従来は困難であったディスコティック液晶性化合物を光官能性配向膜平面に対して略垂直に配向させることができる。また、本発明の光官能性配向膜を用いると、低照射量の光照射でディスコティック液晶性化合物を配向させる機能を付与でき、且つラビング屑が発生しないため、配向欠陥のない光学的均一性の高い位相差板を作製できる。さらに、直線偏光の照射方向を変えることにより、任意の方向にディスコティック液晶性化合物の配向方向を厳密に制御することができる。また、上記配向状態に固定された液晶性化合物を含有する光学異方性層を有する位相差板は、画像表示装置の表示特性の向上に寄与する。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
なお、本明細書において、「略垂直」および「略直交」は、正確に90°である態様以外にも、90±5°である態様も含む意味である。また、本発明における「重合体」には、1種のみの構成単位からなるものの他、2種類以上の構成単位からなる「共重合体」も含む趣旨である。
まず、本発明の光官能性配向膜および、位相差板材料、本発明の位相差板について順次説明する。
1.光官能性配向膜
本発明の光官能性配向膜は、少なくとも1種の光官能性基を含有する重合体からなる。本発明でいう光官能性基とは、単一方向から直線偏光の光照射によって配向機能が付与される置換基であり、例えば、アゾ化合物に代表されるフォトクロミック化合物(例えば、Langmuir, vol. 4, page 1214 (1988); Langmuir, vol.8, page 1007 (1992), Appl. Phys. Lett., vol. 63, No.4, page 449(1993); Liquid Crystals, vol.13, No. 2, page 189(1993); 高分子論文集、第47巻、10号、771項(1990); 特公平7−92567号公報;特公平7−101264号公報等)、および、桂皮酸誘導体に代表される光反応性基(二量化および架橋化等)化合物(例えばChem. Mater., vol. 11, page 656 (1999); Jpn. J. Appl. Phys., vol. 38, page 145 (1999)等)を有する置換基を表す。
本発明に用いられる光官能性配向膜として好ましくは、光二量化反応を起こす桂皮酸誘導体を側鎖に有する重合体であり、該重合体の主鎖骨格としては、炭化水素系重合体(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリスチレン、重合体レインイミド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、ポリアクリルアニリド等)、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカルボナート、ポリアミド、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリウレタンまたはポリウレイドが好ましく、主鎖骨格は置換もしくは無置換のポリエチレン骨格がより好ましい。
また、本発明の光官能性配向膜は、好ましくは、下記一般式(I)で表される構成単位を少なくとも一種含有する重合体である。
一般式(I)
Figure 2005326439
一般式(I)中、Xで表される二価の連結基としては、−O−、−NH−、−S−、−C(=O)−、置換もしくは無置換の直鎖もしくは分岐のアルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基等)、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基(例えば、1,4−シクロヘキシレン基等)、置換もしくは無置換のアリーレン基(例えば、1,4−フェニレン基および1,5−ナフチレン基等)、ならびに、ヘテロ環連結基(例えばピリジル基およびイミダゾリル基等)、さらには、これら二価の連結基が二つ以上連結して形成される連結基(例えば、アルキレンオキシ基およびアミド基等)等が挙げられる。
また、一般式(I)中のXとして好ましくは、−O−、−NH−、−O−(Cn2n+1)−O−である。また、nは2〜6の整数を表す。
一般式(I)中、Yで表される置換基としては、水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、または、ヘテロ環基を表す。脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜30の置換もしくは無置換の直鎖もしくは分岐のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基およびヒドロキシエチル基等)、炭素数1〜30の置換もしくは無置換の環状アルキル基(例えば、シクロヘキシル基等)、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルケニル基ならびにアルキニル基等が挙げられ、アリール基としては、炭素数6〜30の置換もしくは無置換フェニル基(例えば、無置換フェニル基、トリル基およびメトキシフェニル基等)、または、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のナフチル基等が挙げられ、ヘテロ環基としては、例えば、ピリジル基、イミダゾリル基およびフリル基等が挙げられる。上記の置換されている場合としては、一部または全部がフッ素原子で置換されたものが好ましい。
また、一般式(I)中、Yで表される置換基として、好ましくは、水素原子または炭素数1〜10の置換もしくは無置換の直鎖もしくは分岐のアルキル基であり、より好ましくは、水素原子またはメチル基である。
一般式(I)中、Zで表される置換基は水素原子またはメチル基を表す。
以下に、本発明の光官能性配向膜に含有される光官能性基が置換した構成単位の好ましい具体例について記載するが、本発明は、以下の具体例によってなんら制限されるものではない。
Figure 2005326439
本発明の光官能性配向膜に用いられる重合体は、前記光官能性基を有する構成単位の1種のみからなる重合体でもよいし、これら構成単位の2種以上重合体でも良いが、より好ましくは、これら構成単位の1種以上とそれ以外の構成単位の1種以上との重合体が用いられる。光官能性基を含有する構成単位以外の構成単位としては、特に制限はない。例えば、炭化水素系重合体(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、重合体レインイミド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミドおよびポリアクリルアニリド等)、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカルボナート、ポリアミド、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリウレタン、ならびに、ポリウレイドであり、光官能性基を含有する構成単位と同一の骨格であることが好ましい。
また、前記共重合される構成単位には、少なくとも1つのフッ素原子が置換している事が好ましく、2つ以上のフッ素原子が置換している事がより好ましく、3つ以上のフッ素原子が置換している事がさらに好ましい。
以下に光官能性基を有する構成単位以外の構成単位の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら制限されるものではない。
Figure 2005326439
Figure 2005326439
Figure 2005326439
前記光官能性配向膜に用いられる重合体が、前記光官能性置換基を含有する構成単位と他の構成単位との重合体である場合、光官能性基を含有する構成単位の含率は、10質量%以上100質量%未満が好ましく、より好ましくは20質量%〜98質量%であり、さらに好ましく50質量%〜95質量%である。
前記光官能性配向膜に用いられる重合体(光官能性配向膜用重合体)は、架橋性基を有する構成単位を含んでいてもよい。架橋性基を有する構成単位を含む重合体を用いて光官能性配向膜を形成すると、液晶性化合物が重合性基を有する場合等は、前記光官能性配向膜用重合体と液晶性化合物が架橋基によって架橋され、光官能性配向膜層と光学異方性層との密着性の改善に寄与するので好ましい。架橋性基は、光官能性基を有する構成単位中に含まれていてもよいし、他の構成単位中に含まれていてもよい。前記光官能性配向膜用重合体中に含まれる架橋性基は、付加、縮合、置換反応性基など特に制限なく用いることができる。一方で、液晶性化合物としては、アクリロイル基およびメタクリロイル基等エチレン性不飽和基を有する材料を用いて、光ラジカル重合開始剤の存在下で紫外線照射により固定するのが好ましく、従って、前記光官能性配向膜用重合体も紫外線照射により、架橋反応し得る架橋性基を有することが好ましい。紫外線照射により架橋しうる反応の好ましい例として、紫外線照射によりカチオンを発生する化合物を併用したエポキシ環およびオキセタン環等のヘテロ環化合物の開環重合反応と紫外線照射によりラジカルを発生する化合物を併用したエチレン性不飽和基を有する化合物のラジカル重合反応が挙げられる。これらのうち重合体中に含まれる最も好ましい架橋性基はエチレン性不飽和基(例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基およびスチリル基等)である。また、前記光官能性配向膜用重合体中への架橋性基導入方法としては特に制限はない。
以下に架橋性基を有する構成単位の好ましい具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。
Figure 2005326439
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Figure 2005326439
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Figure 2005326439
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本発明に用いられる光官能性配向膜用重合体は、付加、縮合、置換反応など種々の方法により製造することができる。一方、前記光官能性配向膜用重合体が、架橋性基を有する構成単位を含む場合、該重合体は、(a)対応するモノマー(即ち、架橋性基となる置換基を有するモノマー)を重合して、直接エチレン性不飽和基を導入する手法、または(b)任意の官能基を有するモノマーを重合して得られた重合体に、高分子反応によりエチレン性不飽和基を導入する手法により合成することができる。前記高分子反応は、I)例えば2−クロロエチル基から塩酸を脱離させるようなエチレン性不飽和基をプレカーサー化した官能基を含む重合体を生成させた後に、官能基変換(脱離反応、酸化反応、還元反応または脱保護反応など)によりエチレン性不飽和基に誘導する方法、およびII)任意の官能基を含む重合体を生成させた後に、該重合体中の官能基と結合生成反応が進行し、共有結合を生成し得る官能基とエチレン性不飽和基の両方を有する化合物(以降、「反応性モノマー」と称する。)を反応させる方法等が挙げられる。また前記I)およびII)の方法を組み合わせて、前記重合体を合成してもよい。ここで言う結合形成反応とは、本発明の趣旨を逸脱しない限り、一般に有機合成分野で用いられる結合生成反応のなかで共有結合を形成する反応であれば特に制限なく使用できる。一方で、重合体に含まれるエチレン性不飽和基が反応中に熱重合し、ゲル化してしまう場合があるので、できるだけ低温(好ましくは60℃以下、特に好ましくは室温(例えば、18〜25℃)以下で反応が進行するものが好ましい。また反応の進行を促進させる目的で触媒を用いてもよく、ゲル化を抑制する目的で重合禁止剤を用いてもよい。
前記光官能性配向膜が、架橋性基を有する構成単位を含む場合、その構成単位の割合は0.1質量%〜60質量%が好ましく、0.3質量%〜50質量%がより好ましく、0.5質量%〜40質量%がさらに好ましい。
前記光官能性配向膜用重合体の好ましい分子量範囲は、重量平均分子量で1000〜100万、より好ましくは2000〜20万、さらに好ましくは3000〜10万である。
また、本発明の光官能性配向膜は、水もしくはアルコール系の溶媒に溶解させるために少なくとも1つの水溶性基(例えば、カルボキシル基等)が置換している事が好ましい。ただし、良好なディスコティック液晶性化合物の垂直配向状態を作製するには表面エネルギーをできる限り小さくすることが必要である。配向膜表面の表面エネルギーは、30〜55mJ/m2である事が好ましく、より好ましくは、40〜50mJ/m2である。
本発明に用いられる光官能性配向膜用重合体は、光官能性基を有する構成単位(好ましくは、一般式(I)で表される構成単位)75〜100モル%と、光官能性基を含有しない構成単位(好ましくは、炭化水素系重合体)0〜15モル%と、架橋性基を有する構成単位(好ましくは、エチレン性不飽和基)0〜15モル%と、からなる重合体が好ましい。より好ましい、光官能性配向膜用重合体の例を表1に示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。なお、前記光官能性基を含有する構成単位、光官能性基を含有しない構成単位、および、架橋性置換基を含む構成単位については、上記の具体的な例示化合物の番号により示し、共重合組成比はモル%で付記した。
Figure 2005326439
本発明に用いられる光官能性配向膜用重合体は、既知の方法を利用して容易に合成することができる。例えば、一般的な連鎖重合であるラジカル重合やイオン重合等によって容易に合成する事が可能であり、より具体的には、実験化学講座、第28巻、高分子合成(日本化学会編)に記載の方法等を適用する事ができる。
本発明の光官能性配向膜は、前記光官能性配向膜用重合体を溶媒に溶解して調製した塗布液を、支持体表面に塗布し、25℃〜13℃で塗布液中に含まれる溶媒を乾燥除去することで作製することができる。また、可能であれば蒸着によって形成することもできるが、塗布により形成するのがより好ましい。前記光官能性配向膜の厚さは、0.01〜5μmであることが好ましく、0.05〜2μmであることがさらに好ましい。
前記光官能性配向膜形成用塗布液の調製に用いられる溶媒としては、例えば、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノールおよびイソプロパノール等)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド等)、アセトニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンならびに酢酸エチル等が挙げられるが、好ましくは、水、アルコール類およびこれらの混合溶媒である。前記塗布液中の光官能性配向膜用重合体の濃度は、0.1質量%〜40質量%であるのが好ましく、0.5質量%〜20質量%であるのがより好ましく、2質量%〜10質量%であるのがさらに好ましい。前記塗布液の粘度は、0.1cp〜100cpであるのが好ましく、0.5cp〜50cpであるのがより好ましい。
本発明の光官能性配向膜は、前記光官能性配向膜用重合体を主成分として含有するのが好ましい。前記光官能性配向膜は、前記光官能性配向膜用重合体以外にも、適宜添加剤を含有していてもよい。各種添加剤は、塗布液の調製時に、前記光官能性配向膜用重合体とともに、塗布液中に添加される。例えば、前記光官能性配向膜用重合体が水溶性の溶媒に溶解し難い場合は、塩基性化合物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムおよびトリエチルアミンなど)や、酸性化合物(例えば、塩酸、酢酸およびコハク酸等)を添加して溶解を促進してもよい。
上記方法によって形成された光官能性配向膜に配向機能を付与するために、膜に対して単一方向から光を照射する事が必要である。照射する光はX線、電子線、紫外線、可視光が使用されている。紫外線を用いることが好ましい。紫外線の波長は400nm以下であることが好ましく、180〜360nmであることがさらに好ましい。光源として、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、ショートアーク放電ランプおよび高圧放電ランプが好ましく用いられる。直線偏光の光は可能な限り単一方向に揃えて膜に照射する。膜平面(光の方向と膜平面に投影した向き)に対して垂直な方向が好ましい。光の照射量は100〜1000mJ/cm2が好ましい。
本発明の光官能性配向膜は、種々の液晶性化合物の配向が可能であるが、特にディスコティック液晶性化合物を特異な方向に配向させるのに適している。本発明の光官能性配向膜を利用することによって、液晶性化合物からなる光学異方性層およびそれを有する位相差板を安定的に作製することができる。以下、本発明の位相差板について詳細に説明する。
2.位相差板
本発明の位相差板は、支持体上に、本発明の位相差板材料を設けることによって得られる。より具体的には、本発明の位相差板は、上記支持体上に形成された光官能性配向膜上に直線偏光照射する事よって配向制御され、且つその配向状態に固定されたディスコティック液晶性化合物を含有する光学異方性層を有する。以下に本発明の位相差板材料および位相差板に用いられるディスコティック液晶性化合物、さらにこれら液晶性化合物の配向固定化された層を形成するための各種添加剤(例えば、光重合開始剤、増感剤および配向制御剤等)の詳細を述べる。
(1)ディスコティック液晶性化合物
ディスコティック液晶性化合物は、様々な文献(C.Destrade et al.,Mol.Crysr.Liq.Cryst.,vol.71,page 111(1981);日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B.Kohne et al.,Angew.Chem.Soc.Chem.Comm.,page 1794(1985);J.Zhang et al.,J.Am.Chem.Soc.,vol.116,page 2655(1994))等に記載されている。ディスコティック液晶性化合物の重合については、特開平8−27284公報に記載がある。ディスコティック液晶性化合物を重合により固定するためには、ディスコティック液晶性化合物の円盤状コアに、置換基として重合性基を結合させる。ただし、円盤状コアに重合性基を直結させると、重合反応において配向状態を保つことが困難になる。そこで、円盤状コアと重合性基との間に、連結基を導入する方法を採用することが好ましい。従って、重合性基を有するディスコティック液晶性化合物は、下記式(V)で表わされる化合物であることが好ましい。
式(V) D(−M−P)n
式(V)中、Dは円盤状コアであり、Mは二価の連結基であり、Pは重合性基であり、nは4〜12の整数である。
式(V)において、二価の連結基(M)は、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−CO−、−NH−、−O−および−S−ならびにそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。二価の連結基(M)は、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−CO−、−NH−、−O−および−S−からなる群より選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み合わせた基であることがさらに好ましい。二価の連結基(M)は、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−CO−および−O−からなる群より選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み合わせた基であることが最も好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1〜12であることが好ましい。アルケニレン基の炭素原子数は、2〜12であることが好ましい。アリーレン基の炭素原子数は、6〜10であることが好ましい。アルキレン基、アルケニレン基およびアリーレン基は、置換基(例、アルキル基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子)、シアノ、アルコキシ基、アシルオキシ基)を有していてもよい。
式(V)の重合性基(P)は、重合反応の種類に応じて決定する。
重合性基(P)は、不飽和重合性基(例えば、後述するP1、P2、P3、P7、P8、P15、P16およびP17)またはエポキシ基(例えば、後述するP6およびP18)であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基(例えば、後述するP1、P7、P8、P15、P16、P17)であることが最も好ましい。
式(V)において、nは4〜12の整数である。具体的な数字は、ディスコティックコア(D)の種類に応じて決定される。
なお、複数のMとPの組み合わせは、異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
さらに、二種類以上のディスコティック液晶性化合物(例えば、二価の連結基に不斉炭素原子を有する分子と有していない分子)を併用してもよい。
二価の連結基(M)の例を以下に示す。左側が円盤状コア(D)に結合し、右側が重合性基(P)に結合する。ALはアルキレン基またはアルケニレン基を意味し、ARはアリーレン基を意味する。
M1:−AL−CO−O−AL−
M2:−AL−CO−O−AL−O−
M3:−AL−CO−O−AL−O−AL−
M4:−AL−CO−O−AL−O−CO−
M5:−CO−AR−O−AL−
M6:−CO−AR−O−AL−O−
M7:−CO−AR−O−AL−O−CO−
M8:−CO−NH−AL−
M9:−NH−AL−O−
M10:−NH−AL−O−CO−
M11:−O−AL−
M12:−O−AL−O−
M13:−O−AL−O−CO−
M14:−O−AL−O−CO−NH−AL−
M15:−O−AL−S−AL−
M16:−O−CO−AL−AR−O−AL−O−CO−
M17:−O−CO−AR−O−AL−CO−
M18:−O−CO−AR−O−AL−O−CO−
M19:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−CO−
M20:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−AL−O−CO−
M21:−S−AL−
M22:−S−AL−O−
M23:−S−AL−O−CO−
M24:−S−AL−S−AL−
M25:−S−AR−AL−
重合性基(P)の例を以下に示す。
Figure 2005326439
Figure 2005326439
Figure 2005326439
Figure 2005326439
Figure 2005326439
Figure 2005326439
式(V)の円盤状コア(D)の例を以下に示す。以下の各例において、MP(またはPM)は、二価の連結基(M)と重合性基(P)との組み合わせを意味する。
Figure 2005326439
Figure 2005326439
Figure 2005326439
Figure 2005326439
Figure 2005326439
Figure 2005326439
Figure 2005326439
Figure 2005326439
(2)光学異方性層形成に用いられるその他の材料
(2−1) 光重合開始剤、および、増感剤
液晶性化合物は、配向状態を維持して固定することが好ましく、固定化は、液晶性化合物に導入した重合性基(上記式(V)で表すところのP)の重合反応により実施することが好ましい。固定化は所望の光学異方性の発現と安定化が目的であり、その結果、液晶性が失われる事は何ら差し支えない。前記目的達成のためには、前記塗布液中には、重合開始剤を含有させるのが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応、および電子線を用いるEB硬化が含まれる。このうち、光重合反応(光硬化)およびEB硬化が好ましい。光の作用によりラジカルを発生させる重合開始剤の例としては、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、米国特許2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、米国特許2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)、アセトフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ベンジル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ならびに、チオキサントン系化合物等が好ましい。アセトフェノン系化合物としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシメチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、p−ジメチルアミノアセトン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノンおよびp−アジドベンザルアセトフェノン等が挙げられる。ベンジル系化合物としては、例えば、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタールおよび1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられる。ベンゾインエーテル系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテルおよびベンゾインイソブチルエーテル等が挙げられる。ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラーズケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノンおよび4,4’−ジクロロベンゾフェノン等が挙げられる。チオキサントン系化合物としては、例えば、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントンおよび2,4−ジエチルチオキサントン等が挙げられる。このような芳香族ケトン類からなる感光性ラジカル重合開始剤の中でも、アセトフェノン系化合物およびベンジル系化合物が、硬化特性、保存安定性および臭気等の面で特に好ましい。これらの芳香族ケトン類からなる感光性ラジカル重合開始剤は、1種または2種以上を所望の性能に応じて配合して使用することができる。また、感度を高める目的で重合開始剤に加えて、増感剤を用いてもよい。増感剤の例には、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、およびチオキサントン等が含まれる。
光重合開始剤は複数種を組み合わせてもよく、使用量は、塗布液の固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜5質量%であることがさらに好ましい。液晶性化合物の重合のための光照射は紫外線を用いることが好ましい。
これら液晶性組成物由来の層を形成する方法としては、液晶性化合物、および所望により重合性開始剤や他の添加剤を含む塗布液を塗布し、液晶性化合物を配向、固定化することで形成することができる。液晶性化合物を配向および固定化した後は、支持体を剥離してもよい。
(2−2) 光学異方性層組成物
前記光学異方性層を構成する組成物(光学異方性層組成物)中には、上記光重合開始剤以外にも適宜添加剤を添加してもよい。例えば、可塑剤、モノマー、界面活性剤、セルロースエステル、配向制御剤およびカイラル剤等が挙げられる。以下に、配向制御剤について詳細に説明する。本発明における配向制御剤とは、液晶性化合物の塗布液に添加され、塗布後に液晶性化合物の層の表面、つまり、空気界面側に偏在することによって、空気界面側での液晶性化合物の配向を制御するのに寄与する化合物を意味する。この配向制御剤の構造によっては、液晶性化合物を空気界面側で略垂直に配向させたり、逆に略水平に配向させることもできるが、本発明においてはディスコティック液晶性化合物を空気界面側で略垂直に配向させる添加剤が好ましく、特に少なくとも1つのフッ素原子を有する低分子化合物、もしくは、重合体を添加剤として用いるのが好ましい。例えば、ディスコティック液晶性化合物の場合には、特開2000−344734号公報等に記載の下記一般式(VII)で表されるような化合物が挙げられる。
一般式(VII)
(Hb−)mL(−Bu)n
式(VII)中、Hbは、炭素原子数が1〜40のフッ素置換アルキル基、炭素原子数が6〜40のフッ素置換アリール基、炭素原子数が6〜60のアルキル基および炭素原子数が1〜60のアルキル置換オリゴシロキサノキシ基からなる群より選ばれる疎水性基であり、Buは少なくとも2つの環状構造を含む排除体積効果を有する基であり、Lは(m+n)価の連結基であり、mおよびnはそれぞれ独立に、1〜12の整数である。
配向制御剤として好ましくは、トリヒドロキシベンゼン骨格およびトリアジン骨格に、フッ素アルキル基、長鎖アルキル基およびアリール基が置換した低分子配向制御剤が挙げられる。空気界面側でディスコティック液晶性化合物を垂直に配向させるための配向制御剤の具体例としては、例えば、以下のd−1、d−2等が挙げられ、水平に配向させるための配向制御剤としてd−3、d−4等が挙げられる。
Figure 2005326439
また、配向制御剤としては、以下に示すような高分子化合物でもよい。添加される高分子配向制御剤は液晶層の塗布液に溶解しうる重合体であればよい。好ましい高分子配向制御剤の一例を以下に示す。
ポリプロピレンオキシド
ポリテトラメチレンオキシド
ポリ−ε−カプロラクトン
ポリ−ε−カプロラクトン ジオール
ポリ−ε−カプロラクトン トリオール
ポリビニルアセテート
ポリメラミン
ポリ(エチレン アジペート)
ポリ(1,4−ブチレン アジペート)
ポリ(1,4−ブチレン グルタレート)
ポリ(1,2−ブチレン グリコール)
ポリ(1,4−ブチレン スクシネート)
ポリ(1,4−ブチレン テレフタレート)
ポリ(エチレンテレフタレート)
ポリ(2−メチル−1,3−プロピレンアジペート)
ポリ(2−メチル−1,3−プロピレン グルタレート)
ポリ(ネオペンチルグリコールアジペート)
ポリ(ネオペンチルグリコール セバケート)
ポリ(1,3−プロピレン アジペート)
ポリ(1,3−プロピレン グルタレート)
ポリビニルブチラール
ポリビニルホルマール
ポリビニルアセタール
ポリビニルプロパナール
ポリビニルヘキサナール
ポリビニルピロリドン
ポリアクリル酸エステル
ポリメタクリル酸エステル
ポリ(3−ヒドロキシブチリックアシッド)
また、少なくとも1つのフッ化アルキル基を有するモノマーからなる構成単位を含有した重合体がより好ましく用いられ、例えば、以下に示したd−5の重合体等が好適に用いられる。尚、d−5中の0.8、0.15および0.05数字は、(各構成単位の質量%)である。
d−5
Figure 2005326439
配向制御剤の添加量は、該制御剤の添加する液晶組成物中の液晶性化合物に対し0.05質量%〜10質量%添加することが好ましい。より好ましくは0.1質量%〜5質量%である。
上記光学異方性層組成物の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましい。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、トルエン、ヘキサン)アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、2−ブタノン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)などが含まれる。この中でアルキルハライド、ケトンが好ましい。2種類以上の有機溶剤を併用してもよい。
光学異方性層組成物中の液晶性化合物およびその他の添加剤の固形分濃度としては、0.1質量%〜60質量%が好ましく、0.5質量%〜50質量%がより好ましく、2質量%〜40質量%がさらに好ましい。また、塗布液の粘度は、0.01cp〜100cpが好ましく、0.1cp〜50cpがより好ましい。
(3)光学異方性層の形成方法
本発明の光学異方性層は、前記(仮)支持体上に形成され、且つ、配向性が付与された光官能性配向膜上に上記光学異方性層組成物を用いて形成する工程を含む。該工程は塗布する液晶性化合物を可溶できる溶媒に溶解して調製した塗布液を、光官能性配向膜上に塗布することによって作製することができる。また、可能であれば蒸着により形成してもよいが、塗布により形成するのが好ましい。塗布方法としてはカーテンコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、印刷コーティング、スプレーコーティング、スロットコーティング、ロールコーティング、スライドコーテティング、ブレードコーティング、グラビアコーティングおよびワイヤーバー法等の公知の塗布方法が挙げられる。次いで、25℃〜130℃において用いた溶媒を乾燥すると同時に、液晶性化合物を配向させ、さらに、所望により紫外線照射等によって固定化することによって、液晶性化合物による光学異方性層が形成される。重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm2〜50J/cm2であることが好ましく、100〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。このようにして形成された液晶性化合物組成物由来の層の厚さは、用途に応じて、言い換えれば、最適なレターデーションの値に応じて、その好ましい範囲も異なる。光官能性配向膜上に形成されるディスコティック液晶性組成物由来の光学異方性層の厚さは一般的には0.1〜10μmであるのが好ましく、0.5〜5μmであるのがさらに好ましい。
3.支持体
本発明の位相差材料は、好ましくは、支持体上に設けて位相差板とする。支持体は、作製時に用いられる支持体と必ずしも同一でなくてもよく、前記光学異方性層を作製した後、作製時に用いた仮支持体から他の支持体に転写して用いてもよい。支持体は、透明のものが好ましく、さらに、光学異方性が小さく、波長分散が小さい重合体フィルムを支持体として用いることがより好ましい。ここで支持体が透明であるとは、光透過率が80%以上であることを意味する。波長分散が小さいとは、具体的には、Re400/Re700の比が1.2未満であることが好ましい。光学異方性が小さいとは、具体的には、面内レターデーション(Re)が20nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがさらに好ましい。支持体は、ロール状または長方形のシート状の形状を有することが好ましく、ロール状の支持体を用いて、光学異方性層を積層してから、必要な大きさに切断することが好ましい。重合体の例には、セルロースエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレートおよびポリメタクリレートが含まれる。セルロースエステルが好ましく、アセチルセルロースがさらに好ましく、トリアセチルセルロースが最も好ましい。重合体フィルムは、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。支持体の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、50〜200μmであることがさらに好ましい。支持体とその上に設けられる層(接着層、光官能性配向膜あるいは光学異方性層)との接着を改善するため、支持体に表面処理(例、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理および火炎処理)を実施してもよい。支持体の上に、接着層(下塗り層)等を設けてもよい。
4.位相差板の具体例
本発明の位相差板は、支持体上に、少なくとも1種の光官能性配向膜と、その上にディスコティック液晶性化合物を含む光学異方性層組成物由来の学異方性層を有する。光官能性配向膜上に、光学異方性層組成物からなる塗布液を適用すると、ディスコティック液晶性化合物の分子は、光官能性配向膜の表面に施された直線偏光による光照射された方向、および組成物中の他の添加剤の作用等により、その配向が制御され、特定の配向状態となる。本発明の位相差板に好ましく用いられる光官能性配向膜を使用すると、図1に示した様にディスコティック液晶性化合物を、その円盤面を略直交して配向させることができる。こうして配向したディスコティック液晶性化合物の配向は、固定化しても、固定しなくてもよいが、UV照射等により配向を固定化するのが好ましい。また、支持体の面に対する配向角度は、ディスコティック液晶性化合物組成物に含まれる配向制御剤によって異なるが、概ね図1に示した様に、略垂直にするのが好ましい。
図1は、本発明の位相差板の一例であって、(a)側面模式図と(b)正面模式図である。位相差板は、支持体01と、光官能性配向膜02によって配向制御されたディスコティック液晶性化合物05からなる光学異方性層04を有する。光官能性配向膜02は、前記光官能性基を有する構成単位を含む重合体を主成分とする。光官能性配向膜02の表面にディスコティック液晶性化合物05は、略直交にして垂直配向している。また、図2は、ディスコティック液晶性化合物の配向方向が直線偏光の偏光面に対して直交(a)と平行(b)の2種類の状態を光官能性配向膜の選択から実現できることを意味する。さらに、配向制御剤と組み合わせることによって、円盤面の光官能性配向膜平面に対する傾斜角を調整することもできるので、所望の光学特性を有する位相差板を容易に作製することができる。
5.偏光板
本発明の位相差板に、直線偏光膜または透明保護膜を貼り合せ、偏光板とした後に、実際の液晶表示素子(画像表示装置)に用いるのが好ましい。以下に該偏光膜および透明保護膜について説明する。
(1)偏光膜
偏光膜には、ヨウ素系偏光膜あるいは二色性染料を用いる染料系偏光膜およびポリエン系偏光膜がある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造する。偏光膜の透過軸は、フィルムの延伸方向に垂直な方向に相当する。ディスコティック液晶性化合物を光学異方性層に用いた場合には、偏光膜の透過軸は、光官能性配向膜側のディスコティック液晶性化合物の面に対し、実質的に平行になるように配置される。通常は、位相差板の支持体側に張り合わせるのが好ましいが、必要によっては、光学異方性層側と張り合わせてもよい。
(2)透明保護膜
位相差板の光学異方性層側に透明保護膜として、透明な重合体フィルムが用いられることが好ましい。保護膜が透明であるとは、光透過率が80%以上であることを意味する。透明保護膜としては、一般にセルロースエステルフィルム、好ましくはトリアセチルセルロースフィルムが用いられる。セルロースエステルフィルムは、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。透明保護膜の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、50〜200μmであることがさらに好ましい。
5.液晶表示装置
本発明の位相差板は、様々な表示モードの液晶セルを有する液晶表示装置に用いることができる。前述した様に、本発明の位相差板は、液晶セルの光学補償シートとして有用である。液晶性化合物からなる光学異方性層有する光学補償シートは、透過型については、TN(Twisted Nematic)、IPS(In-Plane Switching)、FLC(Ferroelectric LiquidCrystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper TwistedNematic)、VA(Vertically Aligned)およびECB(Electrically ControlledBirefringence)、反射型については、TN、HAN(Hybrid Aligned Nematic)およびGH(Guest-Host)等の液晶セルに対応するものが既に提案されている。本発明によって得られる位相差板および偏光板は、その配向状態によって種々の液晶表示モードに適用できるが、特に透過型のIPSモードに好適に使用できる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、操作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限されるものではない。
[合成例1]
(AL−5)の合成例
Figure 2005326439
500mLの三口フラスコにp−ヒドロキシ桂皮酸(上記I−1''、10g、61mmol)とジイソプロピルエチルアミン17g(13.2mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解し、溶液を5℃に冷却し、メタクリル酸クロリド(7g、67mmol)をゆっくり滴下した。反応液を室温で1時間攪拌した後、ピリジン(2.5mL)と水(1mL)を加え、さらに室温で2時間攪拌した。生成物を、酢酸エチル/水で抽出し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって生成し、I−1‘を10.2g(収率73%)得た。別の500mLの三口フラスコにZ−27’(10g、42mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解し、溶液を5℃に冷却し、アタクリル酸クロリド(5.7g、63mmol)をゆっくり滴下した。反応液を2時間攪拌した後、酢酸エチル/水で抽出し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって生成し、上記Z−27‘を10.7g(収率90%)得た。次に、脱水ジメチルアセトアミド(40ml)にI−1'(5g)とZ−27‘(0.3g)およびラジカル開始剤(AIBN(製造元:和光純薬、019−04932)またはV−65(製造元:和光純薬、015−11085)50mgを溶解し、窒素フローしながら60℃5時間で重合し、メタノール中で再沈を行い、AL−3を2.5g得た(収率48%)。
[実施例1]
1.位相差板の作製
(1)光官能性配向膜の形成
支持体として厚さ100μmのトリアセチルセルロースフィルムを用いた。本発明の光官能性配向膜(AL−2)をメチルエチルケトンまたはテトラヒドロフランで溶解して1.5質量%の溶液を調整した。この溶液を、スピンコーターを用い、支持体に塗布し80℃の温風で2分間乾燥した。波長313nm付近の輝線スペクトルを有する直線偏光の紫外線をフィルム面に垂直な方向から照射し、光官能性配向膜AL−2の層を設けた。照射光量は500mJ/cm2であり、光照射後の表面エネルギーは45mJ/cm2であった。
(2)光学異方性層の形成
前記光官能性配向膜上に、下記の組成の塗布液を、バーコーターを用いて連続的に塗布した。塗布層を125℃で1分間加熱して、ディスコティック液晶性化合物を配向させた。その温度で4秒間、600mJ/cm2の紫外線を照射してディスコティック液晶性化合物を重合させ、配向状態を固定した。このようにして光学的異方性層(厚み1.6μm)を形成し、本発明の位相差板RL−101を作製した。波長550nmにおける面内レターデーション(Re)をエリプソメーター(M−150、日本分光(株)製)を用いて測定したところ、Reは110nmであった。
───────────────────────────────────
ディスコティック液晶性化合物組成物層の塗布液組成
───────────────────────────────────
下記のディスコティック液晶性化合物 30.0質量%
下記の増感剤 0.15質量%
下記の光重合開始剤 0.45質量%
下記の配向制御剤 0.10質量%
メチルエチルケトン 69.3質量%
───────────────────────────────────
ディスコティック液晶性化合物
Figure 2005326439
増感剤
Figure 2005326439
光重合開始剤
Figure 2005326439
配向制御剤
Figure 2005326439
(3)位相差板の配向状態と配向欠陥の評価
作製した位相差板を、偏光顕微鏡下で観察し、配向状態および配向欠陥の評価を行った。配向状態は光学顕微鏡を用いて目視評価した結果、光学異方性層において、ディスコティック液晶性化合物が、図1に示す配向状態に固定されていることを確認した。即ち、作製した光学異方性層中において、ディスコティック液晶性化合物が光官能性配向膜平面に対し垂直であり、配向している垂直型の配向状態に固定されていることを確認した。さらに、生じた配向欠陥の数を光学顕微鏡で観察して調べた結果、点欠陥の個数(1.0mm2範囲の平均値)は1.0mm2範囲で、RL−101では8個以下であった。
(4)密着性の評価
位相差板作製後、その表面を金具で引っ掻き、光学異方性層の光官能性配向膜からの剥がれやすさを評価した。評価基準としては、A:全く剥がれない、B:少し剥がれる、C:剥がれやすい、の3段階で評価した結果、RL−101はBレベルであった。
2.偏光板の作製
厚さ80μmのロール状ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で連続して5倍に延伸し、乾燥して偏光膜を得た。偏光膜の一方の面に、ケン化処理したロール状セルローストリアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フィルム(株)製)を、他方の面にケン化処理した、上記作製したロール状位相差板(RL−101)の支持体を、連続して貼り合わせ、偏光板HL−101を作製した。作製した偏光板を透過型IPS用液晶セルに貼り付け、人物画像を表示した状態を目視で観察した結果、斜め45度からの視野角が改善され、且つ、ムラの無い画像が得られた。画像評価基準として5点満点で採点した。5点が一番好ましく、ムラなく良好な画像の場合である。
[実施例2]
本発明の光官能性配向膜AL−5を水/メタノール混合溶液に4質量%になるように希釈し、中和剤としてトリエチルアミンを添加し、光官能性配向膜の塗布液を調液した。この塗布液を、支持体の片面に連続塗布し、塗布層を120℃で2分間加熱して、乾燥し、厚さ1μmの膜を形成した。波長313nm付近の輝線スペクトルを有する直線偏光の紫外線をフィルム面に垂直な方向から照射し、光官能性配向膜AL−5を設けた。照射光量は800mJ/cm2であった。光照射後の表面エネルギーは42mJ/cm2であった。
作製した位相差板について、上記と同様に位相差板中の液晶性化合物の配向状態を観察したところ、本発明の位相差板RL−104の液晶性化合物の配向は、RL−101と同様であった。また、上記位相差板を用い、実施例1と同様の手法で偏光板(HL−102)を作製し、画像表示性能を評価した。
[実施例3]
さらに、光官能性配向膜の組成以外、実施例1と同様にして、光官能性配向膜AL−3、AL-4を作製した。また、光官能性配向膜の組成以外、実施例2と同様にして、光官能性配向膜(AL−5〜AL−9)を作製した。
こうして作製した光官能性配向膜についても、実施例1と同様に、位相差板および偏光板それぞれ作製した(RL−101〜108、HL−101〜108)。
作製した上記偏光板について、上記と同様に画像表示性能を評価した。結果を表2に示す。作製した上記位相差板について上記と同様にして求めた配向欠陥の数、および密着性の評価結果を以下の表2に示した。
また、作製した上記位相差板を用い、実施例1と同様の手法で画像表示性能を評価した。
[比較例1]
比較例1として実施例1と同様な光官能性配向膜の繰り返し単位構成の重合体を用いて配向膜を作製した。ただし、光照射する際に波長313nm付近の輝線スペクトルを有する非偏光の紫外線をフィルム面に斜め45°から照射し、配向膜AM−1の層を設けた。照射光量は900mJ/cm2であり、光照射後の表面エネルギーは45mJ/cm2であった。この光官能性配向膜を用いて、位相差板RM−101および偏光板HM−101を作製し、前記と同様な評価を行った。その結果も表2に示す。
Figure 2005326439
以上の結果から、本発明のように、光官能性配向膜上に位相差板を作製することによって、従来の位相差板では困難であったディスコティック液晶性化合物を略垂直に配向した光学異方性層を有する位相差板が得られた。また、結果として良好なIPSモードの画像表示性能を与える偏光板を得ることができた。
本発明の位相差板の一実施形態の(a)側面模式図および(b)正面模式図である 直線偏光の偏光面に対して光官能性配向膜上に(a)直交配向(b)平行配向したディスコティック液晶分子の配向形態。
符号の説明
01 支持体
02 光官能性配向膜
03 光学異方層
04 位相差板
05 ディスコティック液晶性化合物
06 直線偏光の偏光面

Claims (10)

  1. 少なくとも一種の光官能性基を有する重合体からなる光官能性配向膜と、該光官能性配向膜上に設けられた、単一方向からの直線偏光による光照射によって配向制御され、配向状態に固定された少なくとも一種のディスコティック液晶性化合物を含有する光学異方性層とを有し、かつ、前記ディスコティック液晶性化合物が、前記光官能性配向膜の膜面に対して略垂直に配向していることを特徴とする位相差板材料。
  2. 前記光官能性配向膜が、少なくとも1種の桂皮酸誘導体を側鎖に有する構成単位を含有する重合体からなる請求項1に記載の位相差板材料。
  3. 前記光官能性配向膜の表面エネルギーが30mJ/m2〜55mJ/m2である請求項1または2に記載の位相差板材料。
  4. 前記光官能性配向膜が、少なくとも1つのフッ素原子で置換された構成単位を含有する重合体からなる請求項1〜3のいずれかに記載の位相差板材料。
  5. 前記光官能性配向膜が、少なくとも1種の桂皮酸誘導体を側鎖に有する構成単位と、少なくとも1つのフッ素原子で置換された構成単位との重合体である請求項1または3に記載の位相差板材料。
  6. 前記ディスコティック液晶性化合物の分子が、空気界面側において分子の円盤面と空気界面とのなす角を略垂直にして配向固定されている請求項1〜5のいずれかに記載の位相差板材料。
  7. 少なくとも1種の下記一般式(I)で表される構成単位と、少なくとも1つのフッ素原子で置換された構成単位とを含有する重合体。
    一般式(I)
    Figure 2005326439
    (一般式(I)中、Xは二価の連結基を表し、Yは水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、または、ヘテロ環基を表し、Zは水素原子またはメチル基を表す。)
  8. 支持体と、該支持体上に設けられた、請求項1〜7のいずれかに記載の位相差板材料とを有する位相差板。
  9. 液晶セルと、請求項8に記載の位相差板とを有する画像表示装置。
  10. 前記液晶セルがIPS(In−Plane Switching)モードである請求項9に記載の画像表示装置。
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