JP6248839B2 - 水噴射式織機における水噴射装置 - Google Patents

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本願発明は、緯入れノズルへ圧力水を供給するポンプを備えた水噴射式織機における水噴射装置に関する。
水噴射式織機においては、緯糸の種類により、緯入れ中の緯糸と圧力水との馴染みの良し悪しが生じる。圧力水と馴染み難い緯糸は、圧力水に保持され難く、緯入れ遅れを生じ易いため、緯入れ中の圧力水の圧力勾配を小さくし、圧力水の高い圧力状態を持続して緯入れする必要がある。逆に、圧力水と馴染み易い緯糸は、圧力水に保持され易いため、圧力勾配が小さい場合、緯糸切れを生じ易くなるため、圧力勾配を大きくして緯入れ中の緯糸に対する圧力を早期に弱める必要がある。
水噴射式織機では、水噴射装置のポンプから緯入れノズルへ供給された圧力水の水圧が、緯入れ中に、初期の最高水圧から徐々に低下し、この低下する割合が圧力勾配である。圧力勾配は、コイルばねのばね定数をポンプのプランジャーの断面積で割った値に依存する。このため、従来、圧力水の圧力勾配を変更する手段としては、水噴射装置にばね定数の異なる複数のコイルばねを準備し、使用する緯糸に応じてばね定数の異なるコイルばねを都度交換する方法が一般的である。また、例えば、特許文献1のように、水噴射式織機の圧力水供給装置に設けた引張りコイルばねに、ばね定数変更装置を設け、コイルばねを交換すること無く、ばね定数を変更する方法がある。
特許文献1の圧力水供給装置には、固定軸を中心に回転可能な三又レバー、プランジャーポンプ、ポンプ駆動カム及び引張りコイルばねが設けられている。三又レバーの第1の腕はコネクティングロッドを介してプランジャーポンプのプランジャーに連結され、第2の腕は先端に設けたカムフォロワーによりポンプ駆動カムに連結し、第3の腕は引張りコイルばねに連結している。引張りコイルばねの一端は第3の腕にピンにより取付けられた保持具の螺合部に螺合され、引張りコイルばねの他端はボルトの螺合部に螺合されている。引張りばねの他端に螺合するボルトは、織機のフレームから突出するステーを貫通し、2つのナットによりステーに固定されている。
ボルトの螺合部は、ナットを弛めてボルトを右又は左に回転し、引張りコイルばねに対するねじ込み位置を変えることにより引張りコイルばねの有効長さを変え、引張りコイルばねのばね定数を変更することができる。従って、引張りコイルばねの他端に螺合するボルトの螺合部は、ばね定数変更装置を構成している。また、ナットを弛めてボルトを上下に移動してステーに対するボルトの固定位置を変更し、引張りコイルばねの初期荷重を変更することができる。
特許文献1の圧力水供給装置は、ボルトの回転により、ボルトの螺合部と引張りコイルばねとの螺合位置を変更し、引張りコイルばねのばね定数を変更することができる。従って、特許文献1の圧力水供給装置では、ばね定数変更装置を備えることにより、引張りコイルばねを交換すること無く、緯糸の種類に応じた送給水圧特性(圧力勾配に相当する)を有する圧力水により緯入れを行うことができる。
実開昭63−85683号公報
従来一般的に行われているばね定数変更手段は、ばね定数の異なるコイルばねを多数準備しておかなければならず、予備のコイルばねの保管スペースが必要となり、また、コイルばねの保管管理に大きな労力を費やす必要がある。
特許文献1は、圧力水供給装置に大掛かりなばね定数変更装置を設置しなければならず、構造が複雑化し、ばね定数変更作業に大きな労力を必要とする。また、引張りコイルばねは、ばね定数変更装置を構成するボルトの頭部に形成した螺合部との螺合により保持する構成であるため、ばね定数変更装置の使用に伴い、水噴射式織機の運転中の負荷により、引張りコイルばねと螺合部との結合が緩んで螺合位置にずれが生じ、設定したばね定数に変化を及ぼす恐れがある。
本願発明は、コイルばねのばね定数を変更すること無く、圧力水の圧力勾配を変更可能にすることを目的とする。
請求項1は、水槽及び緯入れノズルに水路により接続したポンプを備え、前記ポンプのプランジャーを駆動部材により往動方向へ駆動して前記水槽の水を吸入し、コイルばねの蓄勢された力により前記プランジャーを復動方向へ駆動して圧力水を前記緯入れノズルに供給し、前記緯入れノズルから噴射される圧力水により緯入れを行う水噴射式織機における水噴射装置において、
前記駆動部材に連結する駆動アーム、前記プランジャーに連結するプランジャーアーム及び前記コイルばねの取付けアームを同一の軸心に対して一体回転可能に設け、前記軸心から前記コイルばねの作用点までの長さを変更して前記緯入れノズルから噴射される圧力水の圧力勾配を変更することを特徴とする。
請求項1によれば、軸心から前記コイルばねの作用点までの長さを変更することにより、ポンプから緯入れノズルへ供給する圧力水の圧力勾配を異なる状態に簡単に設定することができる。この結果、使用する緯糸の種類に合わせて最適な圧力勾配を簡単に設定し、緯糸を最適な圧力勾配を有する圧力水の噴射により緯入れすることができる。
請求項2は、前記軸心から前記コイルばねの作用点までの長さの変更は、前記コイルばねの作用点を前記取付けアームの長手方向に移動可能に設けた構成であることを特徴とする。請求項2によれば、取付けアームに対するコイルばねの取付け位置を変更し、取付けアームの軸心からコイルばねの作用点までの長さを変更することができる。従って、圧力水の圧力勾配の変更が簡単である。
請求項3は、前記取付けアームにおける前記コイルばねの取付け面を円弧面で形成したことを特徴とする。請求項3によれば、コイルばねの取付け位置を変えてもコイルばねの特性が変わらないため、コイルばねの位置調整が容易であり、圧力勾配の変更を簡単かつ正確に行うことができる。
請求項4は、前記取付けアームには、前記コイルばねの取付け位置を示す複数の目盛を形成したことを特徴とする。請求項4によれば、複数の圧力勾配に対応した複数の目盛を取付けアームに形成しておくことにより、コイルばねの取付け位置の調整を容易に行うことができる。
請求項5は、前記コイルばねの初期荷重を変更するばね圧調整機構が備えられていることを特徴とする。請求項5によれば、噴射する圧力水の最高水圧を簡単に変更することができ、緯糸や織幅に適した最高水圧を容易に得ることができる。
請求項6は、前記駆動アーム、前記プランジャーアーム及び前記取付けアームを回転軸に固定した三又アームで構成し、前記駆動部材を最高点から最低点に至る落差を有するカムで構成し、前記コイルばねを引張りばねで構成したことを特徴とする。請求項6によれば、圧力水の圧力勾配を簡単に設定できる水噴射装置を最も簡単な構成で実現することができる。
本願発明は、コイルばねのばね定数を変更すること無く、圧力水の圧力勾配を変更することができる。
第1の実施形態を示す水噴射装置の概略図である。 プランジャーの往動時を示す水噴射装置の概略図である。 圧力勾配を変更した水噴射装置の概略図である。 コイルばねの初期荷重を変更した水噴射装置の概略図である。 圧力水の特性図を示し、(A)は圧力水の圧力勾配を示す特性図、(B)はコイルばねの初期荷重を変更した時の特性図である。 第2の実施形態を示す水噴射装置の概略図である。
(第1の実施形態)
第1の実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。図1は、水噴射式織機における水噴射装置1を示す。水噴射装置1の一部を構成するポンプ2は、水槽3と水路4で接続され、緯入れノズル5と水路6により接続されている。水路4と接続するポンプ2の入り口側には、逆止弁7が配設され、水路6と接続するポンプ2の出口側には、逆止弁8が配設され、逆止弁7、8は流路9により接続されている。ポンプ2のプランジャー10が摺動するシリンダー11は、流路9と交差する方向で接続されている。
一方、ポンプ2の近辺に配設された回転軸12には、駆動アーム13、プランジャーアーム14及び取付けアーム15からなる三又アーム16が固定されている。三又アーム16は、回転軸12の軸心を中心に時計回りの方向及び反時計回りの方向に一体回転することができる。なお、本願明細書では、後述するプランジャー10の移動方向を示すために、三又アーム16の反時計回りの方向を往動方向とし、時計回りの方向を復動方向として説明する。
駆動アーム13は、駆動アーム13の先端に設けたカムフォロワー17を介して駆動部材としてのカム18に連結する。カム18は、カム面の最高点18Aと最低点18Bとの間に落差Hを有するように形成されている。カム18は、例えば、モータ等の駆動手段(図示せず)により、矢印で示す時計回りの方向に回転され、カムフォロワー17を介して駆動アーム13を往動方向及び復動方向に回転することができる。
駆動アーム13の先端には、駆動アーム13と反対の方向に突出するレバー19が設けられている。レバー19は、ストッパー20と対向する位置にまで突出し、ストッパー20と当接可能である。ストッパー20は、駆動アーム13の復動方向に配置され、図示しないフレームに固定されたブラケット21に、突出位置の調節可能に設けられている。ストッパー20の突出位置の調整は、レバー19の復動方向への回転量、即ち、駆動アーム13の復動方向への回転量を調整できる。また、ストッパー20は、ダンパーの役割もしている。
プランジャーアーム14の先端は、連結レバー22の一端と回転可能に連結され、連結レバー22の他端はプランジャー10と連結されている。従って、駆動アーム13がカム18により往動方向に回転されると、プランジャーアーム14は連結レバー22を介してプランジャー10を往動(図1の右方向)することができる。プランジャー10は、往動によりシリンダー11及び流路9内を負圧にして逆止弁7を開き、水槽3の水を流路9及びシリンダー11内に吸入することができる(図2参照)。
駆動アーム13において、回転軸12の軸心からカム18の駆動力を受けるカムフォロワー17の中心までの長さをL1とする。プランジャーアーム14において、回転軸12の軸心からプランジャーアーム14と連結レバー22との連結中心までの長さをL2とする。本実施形態では、駆動アーム13の長さL1とプランジャーアーム14の長さL2とが同一長さとなるように設定されている。なお、他の例として、長さL1と長さL2とを異なる長さに設定しても構わない。
取付けアーム15には、コイルばね23の一端を保持する保持具24が取付けられている。保持具24を取付ける取付けアーム15の取付け面15Aは、コイルばね23とロッド28との固定部を曲率半径の中心とする円弧面で形成されている。従って、後述する保持具24の取付け位置の調整を行っても、コイルばね23の特性は一定に保たれる。保持具24は、ボルト25を弛めることにより取付けアーム15の長手方向に移動して取付け位置を変更することができ、変更した位置でボルト25を締めることにより、保持具24を取付けアーム15に固定することができる。また、取付けアーム15には、保持具24の取付け位置を設定し易いように、保持具24の取付け位置を示す目盛S1、S2、S3、S4が形成されている。目盛S1、S2、S3、S4は、線状の刻印で形成されている。また、図1では、保持具24は目盛S3の位置に取付けられている。
コイルばね23は、所定のばね定数を有する引張りばねで構成されている。コイルばね23の一端は、保持具24にねじ26で遊転可能に取付けられた保持部材27にねじ込みの形態で固定されている。コイルばね23の他端は、ねじを切ったロッド28の頭部にねじ込みの形態で固定されている。ロッド28は、フレーム(図示せず)に回転可能に取付けたブラケット29を貫通し、固定用の2つのナット30と緩み止め用のナット31によりブラケット29に固定されている。ロッド28は、ナット30、31を緩めることによりロッド28の長手方向に固定位置を変更し、コイルばね23の初期荷重を変更することができる。従って、ロッド28、ナット30、31は、コイルばね23の初期荷重を変更するためのばね圧調整機構を構成している。
コイルばね23は、図2に示すように、カム18の回転により取付けアーム15が往動方向に回転されると、引き伸ばされて力を蓄勢する。カムフォロワー17がカム18の最高点18Aを過ぎると、取付けアーム15及びプランジャーアーム14は、コイルばね23の蓄勢された力により復動方向に回転され、プランジャー10を復動する。プランジャー10はシリンダー11内の水を加圧するため、シリンダー11内の圧力水が逆止弁8を開いて水路6に流れ、緯入れノズル5へ供給される。
取付けアーム15に取付けたコイルばね23とプランジャーアーム14に連結したプランジャー10との関係を以下に説明する。コイルばね23の蓄勢された力は、プランジャー10に掛かる力となり、シリンダー11内の水を加圧する。蓄勢された力は、コイルばね23の復元に伴い減少するため、緯入れノズル5から噴射される圧力水の水圧は、コイルばね23の初期荷重による最高水圧から一定の割合で減圧する。この減圧割合を、圧力水の圧力勾配と称する。
緯入れノズル5から噴射される圧力水の圧力勾配は、緯糸の搬送に大きく影響し、緯糸の種類に応じて適切な圧力勾配に設定する必要がある。従来、一般的には、コイルばねのばね定数を変更することにより、使用する緯糸に対応する圧力勾配を得ていた。本実施形態では、ばね定数を変更すること無く、圧力勾配を変更できるように構成しており、本実施形態における圧力勾配の設定について以下に説明する。
カムフォロワー17がカム18の最低点18Bから最高点18Aに至る落差Hだけ移動する時、コイルばね23の引張り方向への変位Aは式(1)で表される。なお、回転軸12の軸心から取付けアーム15上のコイルばね23の作用点X1までの長さをL3とする。
式(1) A=L3/L2×H
コイルばね23で蓄勢される力Fの増加量ΔFは式(2)で表される。なお、kはコイルばね23のばね定数であり、ΔAは変位Aの増加量である。
式(2) ΔF=ΔA×k
式(2)に式(1)を導入すると、式(3)となる。なお、ΔHはカムフォロワー17の復動変位増加量である。
式(3) ΔF=L3/L2×ΔH×k=(L3/L2×k)ΔH
コイルばね23で蓄勢される力Fとプランジャー10に掛かる力Pとの回転軸12に対するモーメントの関係は、式(4)となる。
式(4) F×L3=P×L2
式(4)から、プランジャー10に掛かる力Pにおける変化量ΔPは、式(5)で表される。
式(5) ΔP=L3/L2×ΔF
式(5)に式(3)を導入すると、式(6)となる。
式(6) ΔP=L3/L2(L3/L2×k)ΔH=(L3/L2)×k×ΔH
プランジャー10に掛かる力Pにおける変化量ΔPは、緯入れノズル5から噴射される圧力水の圧力勾配に相当し、式(6)から明らかなように、プランジャーアーム14の長さL2と取付けアーム15におけるコイルばね23の作用点X1の長さL3との比の2乗に依存し、カムフォロワー17の復動変位増加量ΔHに比例する。従って、プランジャー10に掛かる力Pの変化量ΔP、即ち、圧力水の圧力勾配は、長さL2は変化しないので、長さL3の変更、即ち、コイルばね23の取付け位置を変えることにより変更することができる。
回転軸12の軸心から目盛S1〜S4までの長さは、順次増大する距離にある。図1に示したコイルばね23の取付け位置である目盛S3におけるコイルばね23の作用点X1までの長さL3は、回転軸12の軸心から比較的離れた位置である。比較のために、図3に示したコイルばね23は、目盛S1の位置に取付けられている。回転軸12の軸心からコイルばね23の作用点X2までの長さL5は、目盛S1〜S4に対応する取付け位置の中で最も短い距離にある。従って、コイルばね23の取付け位置の変更は、回転軸12の軸心からコイルばね23の作用点までの長さを目盛S1〜S4の間で変更することが可能である。
図1及び図3に示したコイルばね23の取付け位置の違いによる圧力水の特性図を図5(A)に示している。図1のように、目盛S3の位置に取付けたコイルばね23は、PS1で示した圧力勾配となる。プランジャー10が緯入れ開始時期である時間T1で復動を開始すると、ポンプ2から緯入れノズル5へ供給される圧力水は、水圧が急激に上昇し、時間T2で最高水圧P1に達し、その後、目盛S3の位置に対応する圧力勾配PS1で水圧が低下して水圧P2となり、時間T3で水圧が零となる。時間T3は、プランジャー10の復動が終了し、緯入れが終了した時期である。
図3のように、目盛S1の位置に取付けたコイルばね23では、長さL5が図1のコイルばね23の長さL3より小さく、長さL2との比が小さくなる。このため、コイルばね23の変位量ΔAが小さく、プランジャー10に掛かる力Pの変化量ΔPが小さくなり、PS2で示した圧力勾配のように、圧力勾配PS1より小さな変化となる。図3のコイルばね23では、時間T1で緯入れが開始されると、圧力水は、時間T2で図1のコイルばね23と同じ最高水圧P1となるが、その後、水圧が大きく低下せずに水圧P3となり、時間T4で緯入れを終了する。
圧力勾配PS2では、水圧が大きく低下しないため、緯糸に対する牽引力を高い状態に保つことが可能となり、圧力水に馴染み難い緯糸に対して有効である。逆に、圧力勾配PS1では、水圧が最高水圧P1から早く低下するため、緯糸に対する牽引力が早期に弱くなり、圧力水に馴染み易い緯糸に対して有効となる。
図4は、図1に示したコイルばね23に対して、初期荷重を変更した水噴射装置1を示している。ロッド28は、固定用のナット30及び緩み止め用のナット31を緩めることにより、ブラケット29に対してロッド28の長手方向に自由に移動可能となる。図4の例では、ロッド28は、図1に示した突出長さL4と図4に示した突出長さL6との差(L6<L4)だけ取付けアーム15側に移動した位置でナット30及びナット31を締め付け、ブラケット29に固定してある。従って、コイルばね23は、図1の場合より縮められた状態となり、初期荷重が小さくなるように設定される。
図4のコイルばね23では、図5(B)に示すように、時間T1の緯入れ開始後、緯入れノズル5に供給される圧力水の水圧は、時間T2において最高水圧P4となる。最高水圧P4は、コイルばね23の初期荷重が小さいため、図1のコイルばねの最高水圧P1(図5(A)参照)に比して低く設定された状態となる。図4のコイルばね23は目盛S3の位置に取付けてあるため、圧力勾配PS1の変更は無く、圧力水の水圧は比較的大きく低下して水圧P5に達し、時間T3で緯入れが終了する。
第1の実施形態では、コイルばね23の取付け位置を変更し、プランジャーアーム14の長さL2と、回転軸12の軸心からコイルばね23の作用点までの長さとの比率を変更するのみで、コイルばね23のばね定数を変更すること無く、圧力水の圧力勾配を変変更することができる。従って、使用する緯糸に応じて、最適な圧力勾配を簡単に設定することができる。また、コイルばね23の初期荷重がナット30、31の操作のみで、簡単に変更することができ、緯入れノズル5に供給する圧力水の最高水圧を緯糸種類や織幅に合わせて簡単に設定することができる。
(第2の実施形態)
図6は第2の実施形態を示したもので、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。第2の実施形態は、コイルばね23の取付けアーム32の取付け面32Aを平面で形成している。取付けアーム32には、第1の実施形態と同様に、目盛S1〜S4が形成されている。図6では、コイルばね23の一端を保持する保持具24が取付けアーム32の目盛S3の位置に取付けられている。
コイルばね23の他端を保持するロッド28は、フレーム(図示せず)に固定されたブラケット33に固定用のナット30及び緩み止め用のナット31により固定されている。ブラケット33は、平板で構成され、取付けアーム32と平行に配置されている。また、ブラケット33には、長孔34が穿設され、ロッド28は長孔34を貫通してナット30、31により固定されている。
取付けアーム32に対するコイルばね23の取付け位置の変更は、次のように行われる。保持具24を固定するボルト25及びロッド28を固定するナット30、31が緩められる。保持具24、コイルばね23及びロッド28は、共に取付けアーム32上及びブラケット33の長孔34内を移動され、例えば目盛S1の位置に配置される(コイルばね23の仮想線参照)。保持具24が、ボルト25の締め付けにより目盛S1の位置に固定される。
ロッド28は、ブラケット33からの突出長さを実線で示すコイルばね23の場合と同一に設定してから、ナット30、31の締め付けによりブラケット33に固定される。なお、ロッド28の突出長さを設定し易くするため、ロッド28に目盛(図示せず)等を形成しておくことが好ましい。また、ブラケット33には、取付けアーム32の目盛S1〜S4と一致する位置に目盛(図示せず)を形成しておくことが好ましい。
第2の実施形態において、コイルばね23の初期荷重の変更は、ナット30、31を緩めた後、ロッド28を希望の初期荷重が得られる位置まで、ロッド28の長手方向に移動し、ナット30、31を締め付けることにより、簡単に行うことができる。
第2の実施形態は、コイルばね23を取付けアーム32に対して平行移動することにより、コイルばね23の取付け位置の変更を行う構成であるが、コイルばねのばね定数を変えること無く、圧力水の圧力勾配を変更することができる。従って、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
本願発明は、前記した各実施形態の構成に限定されるものではなく、本願発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、次のように実施することができる。
(1)第1及び第2の実施形態は以下のように変更して実施することができる。第1及び第2の実施形態の取付けアーム15、32は回転軸12に対して取り付け、取り外し可能に構成しておく。織布工場には、長さの異なる取付けアーム、即ち緯糸に応じた圧力勾配を生成するために必要な長さを有する取付けアームを種々の緯糸に応じて複数保管しておく。水噴射式織機に使用する緯糸が変更された場合、変更した緯糸に応じた圧力勾配を生成するために必要な長さの取付けアームを古い取付けアームと交換して回転軸12に固定し、コイルばね23を取付ける。また、他の変更例として、保管してある複数の取付けアームにそれぞれコイルばね23を取付けた状態で保管しておき、変更された緯糸に応じた取付けアームをコイルばねとともに交換するように構成することも可能である。
(2)第1及び第2の実施形態において、コイルばね23は引張りばねに限らず、圧縮ばねを使用した構成としても良い。
(3)第1及び第2の実施形態において、ポンプ2にプランジャー10の往動により蓄勢される第2のコイルばねを設けた構成としても良い。この例では、コイルばね23及び第2のコイルばねに蓄勢された力がプランジャー10に掛かり、第1及び第2の実施形態の場合より水圧の高い圧力水を緯入れノズルへ供給することができる。
(4)第1及び第2の実施形態において、回転軸12を固定軸とし、三又アーム16を固定軸に回転可能に取付けるように構成してもよい。
(5)第1及び第2の実施形態に示した目盛S1〜S4は、線状の刻印に限らず、色、形状、文字等、他の表示に置き換えても良い。
(6)第1の実施形態において、取付けアーム15の取付け面15Aは、曲率半径の異なる湾曲面に形成しても良い。
(7)第1及び第2の実施形態において、取付けアーム15、32は以下のように構成してもよい。取付けアーム15、32は2部材で形成され、一方の部材が回転軸12に固定され、他方の部材が一方の部材に対してスライド可能に装着され、他方の部材にコイルばね23を取付ける。コイルばね23は、他方の部材を一方の部材に対してスライドすることにより、回転軸12の軸心からコイルばね23の作用点までの長さを変更することができる。
1 水噴射装置
2 ポンプ
3 水槽
5 緯入れノズル
10 プランジャー
11 シリンダー
12 回転軸
13 駆動アーム
14 プランジャーアーム
15、32 取付けアーム
15A、32A 取付け面
16 三又アーム
18 カム(駆動部材)
23 コイルばね
24 保持具
28 ロッド
29、33 ブラケット
34 長孔
L1〜L3、L5 長さ
P1、P4 最高水圧
PS1、PS2 圧力勾配
S1〜S4 目盛
X1、X2 作用点

Claims (6)

  1. 水槽及び緯入れノズルに水路により接続したポンプを備え、前記ポンプのプランジャーを駆動部材により往動方向へ駆動して前記水槽の水を吸入し、コイルばねの蓄勢された力により前記プランジャーを復動方向へ駆動して圧力水を前記緯入れノズルに供給し、前記緯入れノズルから噴射される圧力水により緯入れを行う水噴射式織機における水噴射装置において、
    前記駆動部材に連結する駆動アーム、前記プランジャーに連結するプランジャーアーム及び前記コイルばねの取付けアームを同一の軸心に対して一体回転可能に設け、前記軸心から前記コイルばねの作用点までの長さを変更して前記緯入れノズルから噴射される圧力水の圧力勾配を変更することを特徴とする水噴射式織機における水噴射装置。
  2. 前記軸心から前記コイルばねの作用点までの長さの変更は、前記コイルばねの作用点を前記取付けアームの長手方向に移動可能に設けた構成であることを特徴とする請求項1に記載の水噴射式織機における水噴射装置。
  3. 前記取付けアームにおける前記コイルばねの取付け面を円弧面で形成したことを特徴とする請求項2に記載の水噴射式織機における水噴射装置。
  4. 前記取付けアームには、前記コイルばねの取付け位置を示す複数の目盛を形成したことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の水噴射式織機における水噴射装置。
  5. 前記コイルばねの初期荷重を変更するばね圧調整機構が備えられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の水噴射式織機における水噴射装置。
  6. 前記駆動アーム、前記プランジャーアーム及び前記取付けアームを回転軸に固定した三又アームで構成し、前記駆動部材を最高点から最低点に至る落差を有するカムで構成し、前記コイルばねを引張りばねで構成したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の水噴射式織機における水噴射装置。
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