JPH09256246A - 水噴射式織機のポンプ装置 - Google Patents

水噴射式織機のポンプ装置

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JPH09256246A
JPH09256246A JP8091898A JP9189896A JPH09256246A JP H09256246 A JPH09256246 A JP H09256246A JP 8091898 A JP8091898 A JP 8091898A JP 9189896 A JP9189896 A JP 9189896A JP H09256246 A JPH09256246 A JP H09256246A
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JP
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spring
wire
plunger
water
resonance
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Application number
JP8091898A
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English (en)
Inventor
Koichi Tsujimoto
康一 辻本
Shinya Abe
慎也 阿部
Yasuhisa Takeuchi
安久 竹内
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Nissan Texsys Co Ltd
Original Assignee
Nissan Texsys Co Ltd
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Publication date
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Priority to TW088208127U priority patent/TW397061U/zh
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    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D47/00Looms in which bulk supply of weft does not pass through shed, e.g. shuttleless looms, gripper shuttle looms, dummy shuttle looms
    • D03D47/28Looms in which bulk supply of weft does not pass through shed, e.g. shuttleless looms, gripper shuttle looms, dummy shuttle looms wherein the weft itself is projected into the shed
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D49/00Details or constructional features not specially adapted for looms of a particular type
    • D03D49/24Mechanisms for inserting shuttle in shed
    • D03D49/50Miscellaneous devices or arrangements concerning insertion of weft and not otherwise provided for
    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03JAUXILIARY WEAVING APPARATUS; WEAVERS' TOOLS; SHUTTLES
    • D03J1/00Auxiliary apparatus combined with or associated with looms
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
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    • F04B53/14Pistons, piston-rods or piston-rod connections
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C9/00Oscillating-piston machines or pumps

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 織機を高速化した際に、ポンプのスプリング
自身に生じる共振を確実に抑制するようにし、これによ
って噴射水の脈動を確実に防止することを目的とする。 【解決手段】 プランジャ3の吸入動作に伴わせてスプ
リング5を蓄勢し、該スプリング5の弾発力によりプラ
ンジャ3の吐出動作を行わせて緯入れノズルに、噴射水
を供給する水噴射式織機のポンプ装置30において、所
定時期、特に前記スプリング5の圧縮時に、スプリング
線材5aの共振を積極的に抑制する共振抑制手段を設け
る。この共振抑制手段は、例えばスプリング5の圧縮時
にスプリング線材5aを少なくとも一部拘束する拘束手
段としての弾性部材12で構成され、スプリング5の線
材5a間に配置されている。また、この弾性部材12は
スプリング5の最大圧縮時のスプリング線材5a間隔以
上の厚さを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄勢されたスプリ
ングの弾発力により緯入れ水を吐出して緯入れを行う水
噴射式織機において、織機を高速化した際に、スプリン
グの共振が原因となって、噴射水に脈動が発生するのを
解消するようにしたポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の水噴射式織機のポンプ装置として
は、織機主軸に連動して回転するカムに案内されるカム
フォロアによりプランジャを駆動し、フロートボックス
内に貯蔵された水を吸入側の逆止弁を介して吸入し、こ
のプランジャの吸入動作に伴わせてポンプ本体内に設け
たスプリングに蓄勢し、所定のタイミングでこの蓄勢さ
れたスプリングによりプランジャの吐出動作を行わせ、
吐出側の逆止弁を介して緯入れノズルに噴射水を供給す
る。そしてストロークアジャスタ(ストッパ部材)によ
り吐出動作を規制して噴射を終了するものが知られてい
る。ここで、スプリングはカムとカムフォロアの衝突や
ストロークアジャスタとの衝突、急激な噴射開始動作に
よるポンプ圧力の反力、織機振動等によってスプリング
自体が共振し、ノズルからの噴射圧力に脈動が生じる。
この脈動によって、低圧・低速の噴射水に後からの高圧
・高速の噴射水が追突して爆発的に崩壊するといういわ
ゆる爆発現象が生じる。このような爆発現象によって、
噴射水が拡散し、経糸に衝突してダメージを与え、経
筋、経糸切れを誘発し、織物品位を低下させる恐れがあ
り、また緯入れ水が拡散するから、緯糸を反緯入れ側ま
で確実に牽引できず、緯入れ不良が多発して、織機稼動
の低下をもたらす恐れもある。
【0003】そこで、実開平2−61981号公報に開
示されているような技術が知られている。これは、スプ
リングの両端部ないし、片端部の作用部、すなわちスプ
リングの端部とプランジャに固定された受け座のフラン
ジ或いはスプリングケースとの間に制振鋼鈑等の緩衝部
材を介在させたり、或いはスプリングの線材に樹脂をコ
ーティングすることにより、スプリングの振動を緩衝部
材の制振効果により低減させて圧力水の脈動を弱め、更
にスプリングの弾発によって生じるスプリングからプラ
ンジャに伝達される衝撃や、ポンプ本体側への衝撃を緩
和し、ひいてはカムとカムフォロアの間に生じる衝撃、
カムレバーとストロークアジャスタとの衝突による衝
撃、急激な吐出動作によりプランジャが受ける水圧の反
力による衝撃、織機運転に伴う振動等がスプリングに伝
わることを抑制し、これによっても圧力水の脈動を抑制
する効果がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年ますま
す織機が高速化され、織機回転数が1000RPM或い
はそれ以上になってくると、スプリング端部の作用部に
緩衝部材を介在させる上記の方法では、スプリングで発
生した振動をスプリング端部で遮断して、振動がプラン
ジャや、ポンプ本体との間で伝播するのを低減する効果
が高いものの、スプリング自身の共振そのものを十分抑
制することはできない。なぜなら、スプリング端部の作
用部で緩衝部材を介在させたり、或いは線材に樹脂をコ
ーティングしたとしても、それはあくまで緩衝作用を得
るといった消極的な制振効果を図るものであって、これ
により衝撃を緩和する緩衝作用があるものの、完全に振
動を減衰させることはできない。一方、スプリングの線
材自身には何ら拘束力が作用せず、弾性質を保持したま
まの状態であるから、前記減衰し切れずに残った振動が
スプリングの線材内で伝播し合い、スプリング自身の自
由振動状態となる。ここで、織機の連続運転中にあって
は、前回の緯入れサイクルで残ったスプリング自身の振
動が次回の緯入れサイクルの振動により増幅され、振動
振幅はしだいに増加する。また、特に織機が高速運転に
なるほどスプリングの伸縮動作時間が短くなるから、こ
の共振現象は前回の緯入れサイクルで減衰するに十分な
時間が少なくなることにより、振動状態にあるスプリン
グ自体に次回の振動が加わり、振動振幅は増加し共振が
発生するのである。
【0005】本発明は、前記問題に鑑みてなされたもの
で、織機を高速化した際にもポンプのスプリング自身に
生じる共振を確実に抑制するようにし、これによって噴
射水の脈動を確実に防止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、プラ
ンジャの吸入動作に伴わせてスプリングを蓄勢し、該ス
プリングの弾発力によりプランジャの吐出動作を行わせ
て緯入れノズルに噴射水を供給する水噴射式織機のポン
プ装置を前提とする。そして、第1に所定時期にスプリ
ング線材の共振を積極的に抑制する共振抑制手段を設け
たことを特徴とする。そして、第2に共振抑制手段は、
所定時期にスプリング線材を少なくとも一部拘束する拘
束手段であることを特徴とする。そして、第3に拘束手
段は、スプリングの線材間に配置されると共に、スプリ
ングの最大圧縮時のスプリング線材の間隔以上の厚さを
有する弾性部材で構成されたことを特徴とする。そし
て、第4にスプリングを、スプリングの線材どうしの間
隔が少なくとも一部異なった不等ピッチスプリングで構
成したことを特徴とする。そして、第5にスプリング線
材の有効巻数を圧縮時と伸長時で変更する有効巻数変更
手段を設けたことを特徴とする。そして、第6にスプリ
ングの線材の移動に対して制動を付与する制動手段を設
けたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態として、まずプ
ランジャの吸入動作に伴わせてスプリングを蓄勢し、該
スプリングの弾発力によりプランジャの吐出動作を行わ
せて緯入れノズルに噴射水を供給する水噴射式織機のポ
ンプ装置を前提とする。そして、所定時期、この実施例
では前記スプリングの圧縮時にスプリング線材の共振を
積極的に抑制する共振抑制手段を設けている。すなわ
ち、スプリングの弾発力によりプランジャの吐出動作を
行わせた際には、スプリング自身は弾性質を有している
ことから、スプリング自身が自由振動状態となって共振
しようとする作用が働くが、スプリングの圧縮時にスプ
リングの共振を積極的に抑制する手段によって、次の緯
入れサイクルのプランジャの吐出動作時には、前サイク
ルの共振は抑制され、次回の緯入れサイクルで共振が増
幅されることがなく、織機を高速化した際に確実に脈動
を防止できるのである。
【0008】ここで、共振抑制手段として、所定時期、
この実施例ではスプリングの圧縮時にスプリング線材を
少なくとも一部拘束する拘束手段とすることにより、ス
プリングの弾発力によりプランジャの吐出動作を行わせ
た際に、スプリング自身が弾性質を有して自由振動状態
となっても、圧縮時にスプリングの線材の少なくとも一
部が拘束されるので、振動している部位が拘束されて振
動が低減すると共に、線材自身の共振周波数は拘束部位
で変化し、これによっても共振が積極的に抑制される。
また、拘束部によって、線材が弾性質を有して自由振動
しようとする線材長が短縮されることから、これによっ
ても共振が積極的に抑制される。一方、スプリングの弾
発力によるプランジャの吐出動作時には、スプリングの
線材間隔が広がって開放状態にあるため、噴射水に対し
て何ら影響を及ぼさない。
【0009】また、拘束手段はスプリングの線材間に配
置されると共に、スプリングの最大圧縮時のスプリング
線材の間隔以上の厚さを有する弾性部材で構成すること
によって、スプリングが自由振動状態となって共振しよ
うとしても、圧縮により狭まる線材間隔が、挿入された
弾性部材の厚さ以下になり、線材と弾性部材の拘束状態
が得られ、弾性部材により線材どうしを弾性的に拘束す
るので、弾性部材の緩衝作用によってスプリング自身に
生じる振動を有効に減衰させる効果がある。
【0010】更に、拘束手段が弾性部材であれば、スプ
リングの線材を繰り返し拘束しても弾性変形するから、
その耐久性が高いものとなる。
【0011】また、スプリングを、線材どうしの間隔が
少なくとも一部異なった不等ピッチスプリングで構成し
た場合には、スプリングの圧縮時に、狭いピッチが一定
荷重以上で密着状態となり、線材の拘束を行うことが可
能となり、スプリングの弾発力によりプランジャの吐出
動作を行わせた際に、スプリング自身が弾性質を有して
自由振動状態となっても、圧縮時にスプリングの線材の
少なくとも一部が密着し拘束されるので、線材の密着部
を通過する振動は、その振動により密着、離反を繰り返
し振動が減衰され、更に線材自身の共振周波数が密着部
位で変化し、共振が積極的に抑制される。更に、スプリ
ングの線材の密着による拘束部によって、線材が弾性質
を有して自由振動しようとする線材長が短縮されること
から、これによっても共振が積極的に抑制される。一
方、スプリングの弾発力によるプランジャの吐出動作時
には、線材間隔は広がって開放状態にあるため、噴射水
に対して何ら影響を及ぼさない。
【0012】また、スプリング線材の有効巻数を圧縮時
と伸長時で変更する有効巻数変更手段を設けた場合、具
体的にはスプリングケースからスプリングの線材間の一
部に延びる仕切部材を設けるようにした場合には、スプ
リングの圧縮時に、有効巻数が短くなることから、スプ
リングの伸長時にスプリング自身が弾性質を有して自由
振動状態となっても、線材自身の共振周波数が変化し、
共振が積極的に抑制される。更にまた、線材の巻き数が
短縮されることから、線材が弾性質を有して自由振動し
ようとする線材長が短縮され、これによっても共振が積
極的に抑制される。
【0013】また、スプリングの線材の移動に対し、ス
プリングに制動を付与する制動手段を設けた場合、具体
的にはスプリング線材を複数本、例えば3本の線材を互
いに撚り合わせてスプリングを構成した撚線スプリング
としたり、スプリングケース内面に筒状部材を設け、ス
プリング圧縮時に線材径が拡大して前記筒状部材に接触
することで、制動力を付与するようにしたり、或いはス
プリングの圧縮時に織機の主軸に連動するカムにより接
触部材を接触させてスプリング線材を制動するブレーキ
機構を設ける等の場合には、スプリングの線材自身が自
由振動状態となって共振しようとしても、スプリングの
線材は制動され、確実に共振が抑制できる。
【0014】以上により、織機を高速化した際に、スプ
リングの共振は確実に抑制され、噴射水の脈動は無くな
るので、噴射水の拡散が防止され、経筋、経切れが低減
され、織物品位、織機稼動が確保される。
【0015】
【実施例】以上説明した発明の実施の形態について、具
体的に実施例に基づいて図面を参照し説明する。図1は
線材間に弾性部材12を挿入したスプリング5を装着し
たポンプ装置30の断面図で、ノズル6より噴射水を噴
射する直前のスプリング5と弾性部材12との位置関係
を示し、図2はノズル6より噴射水を噴射した直後のス
プリング5と弾性部材12との位置関係を示すポンプ装
置30の断面図である。まず図1を参照し、ポンプ装置
30のハウジング21には、これを貫通する流路22
と、流路22に連ねて円筒状のシリンダ24が設けてあ
る。そして、シリンダ24内にはプランジャ3を摺動自
在に嵌合させてある。
【0016】そして、図外の供給源からの水道水を定水
位に貯蔵するフロートボックス4から管路20b及び逆
止弁11b(吸入弁)を介してポンプ装置30の流路2
2内に水を吸入し、これを吐出して逆止弁11a(吐出
弁)及び管路20aを介して緯入れノズル6へ噴射水を
供給するようになっている。この吸入動作と吐出動作
は、ポンプ装置30のプランジャ3によって行われる。
このプランジャ3には受け座10が設けられ、この受け
座10に形成されたフランジ10aとハウジング21に
固定されたスプリングケース25との間にスプリング5
が介装されている。なお、スプリング5の両端部には、
それぞれフランジ10a、スプリングケース25との間
に制振鋼鈑等で形成された座金8が介在されている。ま
た、プランジャ3はリンク32を介して一端部にカムフ
ォロア9を設けたL字型のカムレバー2が取り付けられ
ており、カムレバー2は固定軸31中心に揺動可能にな
っている。更にまた、カムレバー2の他端部には止片2
aが設けてある。そして止片2aはストロークアジャス
タ7のボルト頭部7bに当接するようになっている。な
お、ストロークアジャスタ7は、ボルト7aが固定部7
cに螺合し、ロックナット7dにより固定されており、
止片2aとボルト頭部7bとの当接位置が調整可能とな
っている。これによりプランジャ3の吐出限位置が調整
可能になっている。そして、カムフォロア9が図外の織
機主軸に連動してR方向に回転するカム1に案内され、
カム1の山部1aによりプランジャ3を流路22に対し
て後退させることで吸入動作が行われ、流路22内の負
圧により吐出側の逆止弁11aが閉じた状態となる一
方、フロートボックス4の水が吸入側の逆止弁11bを
押し開いてシリンダ24内に吸入され、これに伴いスプ
リング5が圧縮され、図1に示すように、谷部1bに至
る直前、すなわちプランジャ3が吐出動作を開始する直
前でスプリング5は最大圧縮となる。その後カムフォロ
ア9がカム1の谷部1bに至り、スプリング5の弾発力
によってプランジャ3が流路22に対して前進し、吐出
動作が行われ、その後止片2aがストロークアジャスタ
7のボルト頭部7bに当接してプランジャ5の吐出動作
が終了し、このときスプリング5は伸長限となる。な
お、図2はプランジャ3の吐出動作終了直後である。
【0017】ここで、スプリング5の線材5a間には、
スプリング5の圧縮時にスプリング5の線材5aの共振
を積極的に抑制する手段としての弾性部材12が介在し
てあり、この弾性部材12はスプリング5の少なくとも
一部を拘束する拘束手段としても構成される。この弾性
部材12は、例えばゴムやウレタン等の樹脂材で形成さ
れ、図1に示すように断面形状が長方形で、スプリング
線材5a間に沿うような螺旋状に延びている(図3参
照)。またこの実施例では、スプリング5の線材5aの
間隔は圧縮終了時、すなわち緯入れ水の噴射開始直前で
最小となるが、弾性部材12はこの圧縮終了時の線材間
隔より若干大きな厚さを持っており、これがスプリング
5の線材5a間に挿入されているので、スプリング5の
圧縮時にスプリング5の線材5aを拘束することにな
る。これにより、図2に示すスプリング5の弾発時、す
なわち吐出時にスプリング5の共振を誘発する振動が発
生しても、図1に示す圧縮時、すなわち、吸入時に弾性
部材12が線材5を拘束するので、その共振が積極的に
抑制されることになる。
【0018】次に作用を説明する。いま、カム1が織機
主軸に連動してR方向に回転するのに伴い、カムフォロ
ア9が山部1aに乗り上げると、吸入動作が行われる。
すなわち、カムフォロア9がカム1の山部1aから押さ
れ、カムレバー2が固定軸31を中心に反時計方向に回
動しつつ、プランジャ3を引き出すので、流路22内の
負圧によって吐出側の逆止弁11aが閉じた状態となる
一方、フロートボックス4の水が吸入側の逆止弁11b
を押し開いてシリンダ24内へ吸入され、これに伴いス
プリング5が圧縮され蓄勢する。そしてカムフォロア9
がカム1の山部1aから谷部1bに至ると、吐出動作が
行われる。すなわち、カム1の山部1aからの押圧力が
なくなり、蓄勢されたスプリング5はその弾発力によっ
て伸長し、カムフォロア9がカム1の谷部1bに急激に
落ち込むと共に、プランジャ3を流路22に対して前進
駆動する。すると、ポンプ内圧力が急激に高まり、この
圧力により吸入側の逆止弁11bが閉じ、吐出側の逆止
弁11aが開いて、ノズル6に噴射水が圧送される。こ
の吐出動作により水はノズル6から噴射され、規定水量
を噴射したのちカムレバー2の止片2aがストロークア
ジャスタ7のボルト頭部7bに当接し、これにより吐出
動作が規制されて噴射終了となる。
【0019】以上の動作を繰り返すことになるが、スプ
リング5が弾発力によって伸長した後、次の緯入れサイ
クルでスプリング5の圧縮開始から圧縮終了までの間に
スプリング5は弾性質を有して自由振動状態となるが、
特に最大圧縮時に狭まる線材間隔が、挿入された弾性部
材12の厚さ以下になり、線材と弾性部材12の拘束状
態が得られる。すなわち、ポンプ装置30内への水吸入
動作に伴い圧縮されるスプリング5の線材は、線材間に
挿入された弾性部材12の厚さと線材間隔が等しくなる
タイミングから、最小線材間隔であるスプリング5の最
大圧縮時、すなわち、噴射開始までの間に線材間の拘束
を行うこととなる。前記したスプリング5の共振原因と
なる振動は、いずれもスプリング5の圧縮工程にて発生
し、スプリング5に伝播するが、このスプリング5の圧
縮工程後半にてスプリング線材は弾性部材12により拘
束されることとなるから、スプリング5に伝わる振動の
振幅は自由度を規制され、おさまることとなる。また線
材5aの振動を見た場合、弾性部材12による拘束状態
となった部位で共振周波数が異なることから、線材間の
振動位相は一致せずにずれるから、拘束状態では振動を
打ち消す力が働く。
【0020】ここで、共振周波数について更に説明する
と、スプリング5の共振周波数fは公知の次式により求
められる。 f=d*(gG/2γ)1/2/2πnD2 d:スプリングの線材径 n:スプリングの有効巻数 D:スプリングの有効コイル径 g:重力加速度 G:スプリング材料の横弾性係数 γ:スプリング材料の単位体積当たりの重量 ここで、拘束状態にないスプリング5の有効巻数をn、
拘束状態にあるスプリング5の有効巻数をn1、弾性部
材12の巻数をn2とすると、 n=n1+n2 ここで、n2は正なので、n>n1となり、拘束状態に
ないスプリング5の共振周波数をf1、拘束状態にある
スプリング5の共振周波数をf2とすると、f1<f2
の関係が成り立つ。このように、両者で共振周波数が異
なるので、振動を抑制することができるのである。ま
た、弾性部材12に密着し、拘束される部位は、線材間
隔が無いためスプリング5の振動可能幅が無くなり、結
果振動がおさまることとなる。また、弾性部材12によ
り線材どうしを弾性的に拘束するので、弾性部材の緩衝
作用によってスプリング自身に生じる振動を有効に減衰
させる効果がある。
【0021】一方、拘束された線材は吐出動作開始後、
線材間隔が広がり拘束状態から開放状態に戻るため、噴
射水に対して何ら影響を及ぼさない。更に拘束手段を弾
性部材12で構成したので、スプリング5の線材5aを
繰り返し拘束しても弾性変形するから、その耐久性が高
いものとなる。以上のように、スプリング5の共振原因
となる振動はスプリング5の圧縮工程で抑制されること
となるから、噴射水の脈動は無くなり、噴射水の拡散が
防止され、経筋、経切れが低減され、織物品位、織機稼
動が確保される。
【0022】なお、図1〜図3に示す実施例では弾性部
材12の断面を長方形としたが、スプリング5と弾性部
材の接触面の耐久性、取付状態等を考慮し、種々の形状
が考えられる。その一例として、図4(a),(b)は
弾性部材12を線材5aとの接触面積が広い円弧面とし
て線材5aに接着し、線材5aから容易に離脱しないよ
うにしている。全体的には図3に示すような螺旋状にな
っており、図4(b)に一部を斜視図で示したように、
両面が円弧状で、その円弧状の片側面にスプリング5の
線材5aを接着するようにしている。また、図5
(a),(b)は弾性部材12をチューブで形成して接
着を不要にした例を示し、図4(b)に一部を斜視図で
示すように、断面C形状のチューブとし、線材5aに被
服させるようにしている。図6(a),(b)は弾性部
材12を中空円筒状にし、その周囲に螺旋状溝12aを
設けてスプリング5の線材5aに嵌合させた例を示し、
この例も線材5aとの接着が不要である。なお、図6
(b)はその弾性部材12の斜視図である。また、図7
(a),(b)は弾性部材12をW字状として線材5a
間で連結した例を示し、図7(b)に斜視図で示すよう
なW字状の弾性部材12をスプリング5の線材5a間に
複数個、例えば4個接着する。また、図8(a),
(b)は弾性部材12を山形形状としてスプリング5の
線材5aに接着した例で、図8(a)はスプリング5の
伸長時で、図8(b)はスプリング5の圧縮時を示す。
図9(a),(b)は、ゴムやウレタン等の弾性部材1
2を線材間に埋め込んだ例を示し、特に製造時におい
て、スプリング5を圧縮させた状態で接着剤により、或
いは熱溶着等により線材5aに接着したものである。こ
れにより、スプリング5の圧縮時には、弾性部材12の
圧縮応力がかからない、すなわち潰れた状態とならない
ため、弾性部材12の耐久性は飛躍的に向上する。図9
(a)はスプリング5の伸長状態で、図9(b)の圧縮
時には弾性部材は製造時の状態となり、圧縮応力はかか
らない。図10(a),(b)では線材5aどうしを弾
性部材12で包み込み、全体が中空円筒状となるように
した例を示し、図9と同様に製造時において、スプリン
グ5を圧縮させた状態で接着剤により、或いは熱溶着等
により成形したもので、耐久性を飛躍的に向上させたも
のである。図10(a)はスプリング5の伸長状態で、
図10(b)の圧縮状態で、弾性部材12に圧縮応力が
かからない。図11(a)〜(C)では、線材5aの
内、スプリング5の周囲側(スプリングケース25側)
或いは内側(受け座10側)を弾性部材12で連結した
例を示し、特に図11(a)はスプリングがポンプ装置
30に装着されていない状態を示し、11(b)はスプ
リングがポンプ装置30に装着され(通常スプリングは
若干圧縮され、付勢力が働く状態でポンプ装置のスプリ
ングケース内に装着される)、伸長状態にある。そして
図11(C)は圧縮時である。図11では特に、弾性部
材が線材5aにより圧縮されて体積変化するのでなく、
局所で変形するので、耐久性が向上する。なお、前記の
弾性部材12は、図1,図2に示すように、スプリング
5のフランジ10aで支持される側に一部設けた例を示
したが、これに限らずスプリングケース25側で支持さ
れる側に一部設けてもよく、或いはスプリング5全体に
設けても良い。
【0023】第2実施例として、図12は不等ピッチス
プリング40を装着したポンプ装置30の断面図であ
る。図13(a),(b)は不等ピッチスプリング40
の断面図で、図13(a)は不等ピッチスプリング40
が弾発力によって伸長した状態で、図13(b)は圧縮
状態である。不等ピッチスプリング40はスプリング全
長のうち一部のピッチが全体の他の部位と異なるもので
ある。不等ピッチスプリング40はスプリング全長の大
部分の線材部位5cの間隔(ピッチ粗部)に対し、コイ
ル巻終わり部位でその間隔を密としたピッチ密部5bを
有する。ピッチ密部5bは不等ピッチスプリング40が
フランジ10aに支持される側に取り付けられる。スプ
リング圧縮時すなわちポンプの吸入時に、不等ピッチス
プリング40のたわみ量が増加するにつれ線材間隔は次
第に狭まる。不等ピッチスプリング40のピッチ密部5
b間隔は不等ピッチスプリング40の圧縮終了時すなわ
ち吐出開始寸前、遅くとも吐出開始時には互いの線材間
隔が0となるよう設定されている。密着状態にある線材
5aは吐出開始後すなわちスプリング伸長工程に移行す
ると離反する。また、ピッチ密部5bにおける線材間隔
は等間隔でなくても良い。ピッチ密部5bの線材間隔を
順次変化するように配置すれば、スプリングたわみ量が
増すにつれ線材密着箇所は増え、最終的には全てのピッ
チ密部5bの線材は密着状態となる。このことは、最も
狭い線材間隔部分が密着し始めたスプリングたわみ量か
らピッチ密部5bの最も広い線材間隔を持つ部分が密着
するまでのたわみ量において吐出開始時のスプリング荷
重を設定することが可能であることを意味する。
【0024】不等ピッチスプリング40の設置寸法に制
限がある場合は、通常のスプリング5と同程度の荷重を
不等ピッチスプリング40で得ようとするとその全長は
長くなってしまう。この場合は、不等ピッチスプリング
40のコイル形状を円形断面から楕円断面もしくは卵形
断面とし、その長形をスプリング巻半径方向に、短形を
全長方向に配すれば全長を短縮することが可能となる。
また、コイル断面を楕円もしくは卵形にする事によりピ
ッチ密部5bでの線材接触面積は増加し、接触面の耐久
性にも寄与して有効である。
【0025】この構成により、不等ピッチスプリング4
0の最大圧縮時すなわち吐出開始時ではピッチ密部5b
の線材間隔は0となり、狭いピッチが一定荷重以上で密
着状態となって、線材5aの拘束を行うことが可能とな
り、不等ピッチスプリング40の弾発力によりプランジ
ャ3の吐出動作を行わせた際に、不等ピッチスプリング
40自身が弾性質を有して自由振動状態となっても、圧
縮時に不等ピッチスプリング40の線材5aの少なくと
も一部が密着し拘束されるので、線材5aの密着部を通
過する振動は減衰し、更に線材自身の共振周波数が密着
部位で変化し、共振が積極的に抑制される。更にまた、
不等ピッチスプリング40の線材5aの密着による拘束
部によって、線材5aが弾性質を有して自由振動しよう
とする線材長が短縮されることから、これによっても共
振が積極的に抑制される。一方、密着し拘束された線材
5aは不等ピッチスプリング40の伸長開始後、すなわ
ちプランジャ3の吐出開始後に、線材間隔が広がり拘束
状態から開放状態に戻るため、噴射水に対して何ら影響
を及ぼさない。
【0026】第3実施例として、図14(a)、(b)
はスプリングケース18に有効巻数変更手段としての仕
切部材19を設けたポンプの部分断面図で、図14
(a)はスプリング5が弾発力により伸長した状態で、
図14(b)は圧縮した状態である。この仕切部材19
はスプリングケース18の内面に垂直に突出するよう固
定されている。そして、スプリング5はスプリングケー
ス18の開放部18b側よりケース18内挿入され、線
材5aの先端部から仕切部材19を跨ぐようにしてスプ
リング5の螺旋形状に沿って回しながら端部18aに当
接するまで挿入することにより取付られる。仕切部材1
9は図15に見られるように圧縮工程前半ではスプリン
グ5に何等影響を与えない位置に固定されている。ただ
し、スプリング5が吸入工程にて圧縮され、線材位置が
移動し、最大圧縮時すなわち噴射開始時には線材と仕切
部材19が接する位置でなければならない。また、仕切
部材19は最大圧縮時のスプリング5のピッチ角に近い
角度でスプリングケース18に固定されている。
【0027】この構成により、スプリング5は圧縮工程
終了すなわち噴射開始時には仕切部材19と線材は接す
ることになる。よって、スプリング5の有効巻数は減少
する。そのため、スプリング5の弾発力によりプランジ
ャ3の吐出動作を行わせた際に、スプリング自身が弾性
質を有して自由振動状態となっても、線材自身の共振周
波数が変化し、共振が積極的に抑制される。更にまた、
線材5aの巻き数が短縮されることから、線材5aが弾
性質を有して自由振動しようとする線材長が短縮され、
これによっても共振が積極的に抑制される。
【0028】第4実施例として、図15は制動手段とし
て、複数のスプリング線材5d,5e,5f(例えば3
本)を互いに撚り合わせた撚線スプリング50である。
なお、スプリング線材は径が大きいほど、また本数が多
いほど強度が高くなるが、撚線全体の径αが同じであれ
ば、線材が3本のときが最も高強度となり好ましい。
【0029】この構成により、撚線スプリング50は伸
長時から圧縮時に至る際に、撚線スプリング50の線材
5d、5e、5fどうしの相対位置がずれ、これにより
摩擦力が働くことから、撚線スプリング50自体に制動
力が作用し、共振を確実に抑制できる。
【0030】次に第5実施例として、図16はスプリン
グケース18内面に制動手段としての筒状部材23を嵌
合させたものである。
【0031】この構成により、スプリング伸長時は線材
5aは筒状部材に接触しないが、スプリング圧縮時に線
材5aの径が拡大するため、筒状部材23に接触し、制
動が作用する。この構成によれば、極めて簡素な構造で
スプリング5の共振を確実に抑制できる。
【0032】第6実施例として、図17はスプリング5
aの圧縮時に図外の織機の主軸に連動するカム16によ
り接触部材を接触させて制動する制動手段としてのブレ
ーキ機構60を設けるようにしたものである。これによ
り、スプリング5の線材5aは圧縮時に制動され、共振
が抑制される。このブレーキ機構60について説明する
と、スプリング5の外周部にスプリング5の外径と同等
もしくは若干大きな内径を有するブレーキシューサポー
ト13a、13bが互いの一端で連結されている。そし
て、ブレーキシューサポート13a、13bの内面に
は、ブレーキシュー14a、14bが固定されている。
ブレーキサポート13a、13bの連結部と相対する一
端にはカムフォロア15a、15bが固定され、カム1
6の回転運動に連動してブレーキサポート13a、13
bの開閉運動を行う。カムフォロア15a、15bはカ
ム16のカム面にスプリング17a、17bにより押さ
えつけられている。カムリフト量最大位置ではブレーキ
シュー14a、14bはポンプスプリング5からは切り
離され、リフト量最小位置ではスプリング17a、17
bの圧縮力によりスプリング5の外周面に押し付けられ
るようになっている。
【0033】この構成であると、カム16のリフト最小
位置をポンプ装置30のプランジャ3の吐出動作開始以
前のタイミングと一致させることにより、スプリング5
の線材5aの移動はブレーキシュー14a、14bによ
り制動される。そのため、スプリング5の線材5a自身
が自由振動状態となって共振しようとしても、線材は制
動され、確実に共振が抑制できる。
【0034】なお、この例ではカム16による駆動の例
を提示したが、これに限らず例えばブレーキシュー14
a、14bの駆動はアクチュエータにより行ってもよ
い。また、上記実施例ではプランジャの吸入動作に伴わ
せてスプリングを圧縮させることで蓄勢し、スプリング
5の弾発力により伸長させることでプランジャ3の吐出
動作を行わせる、すなわち圧縮スプリングを用いた例を
示したが、これに限らずプランジャ3の吸入動作に伴わ
せてスプリング5を引っ張り伸長させ、スプリング5の
弾発力により圧縮させるようにした引っ張りスプリング
を用いてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、この発明にあって
は、所定時期にスプリング線材の共振を積極的に抑制す
る共振抑制手段を設けている。すなわち、スプリングの
弾発力によりプランジャの吐出動作を行わせた際には、
スプリング自身は弾性質を有していることから、スプリ
ング自身が自由振動状態となって共振しようとする作用
が働くが、スプリングの共振を積極的に抑制する手段に
よって、次の緯入れサイクルのプランジャの吐出動作時
には、前サイクルの共振は抑制され、次回の緯入れサイ
クルで共振が増幅されることがなく、織機を高速化した
際に確実に脈動を防止できるのである。
【0036】ここで、共振抑制手段として、所定時期に
スプリング線材を少なくとも一部拘束する拘束手段とす
れば、スプリングの弾発力によりプランジャの吐出動作
を行わせた際に、スプリング自身が弾性質を有して自由
振動状態となっても、スプリングの線材の少なくとも一
部が拘束されるので、振動している部位が拘束されて振
動が低減すると共に、線材自身の共振周波数は拘束部位
で変化し、これによっても共振が積極的に抑制される。
更に、拘束部によって、線材が弾性質を有して自由振動
しようとする線材長が短縮されることから、これによっ
ても共振が積極的に抑制される。一方、スプリングの弾
発力によるプランジャの吐出動作時には線材間隔が広が
って開放された状態にあるため、噴射水に対して何ら影
響を及ぼさない。
【0037】また、拘束手段をスプリングの線材間に配
置すると共に、スプリングの最大圧縮時のスプリング線
材の間隔以上の厚さを有する弾性部材で構成すれば、ス
プリングが自由振動状態となって共振しようとしても、
圧縮により狭まる線材間隔が、挿入された弾性部材の厚
さ以下になり、線材と弾性部材の拘束状態が得られ、弾
性部材により線材どうしを弾性的に拘束するので、弾性
部材の緩衝作用によってスプリング自身に生じる振動を
有効に減衰させる効果がある。更に拘束手段が弾性部材
であれば、スプリングの線材を繰り返し拘束しても弾性
変形するから、その耐久性が高いものとなる。
【0038】また、スプリングを、線材どうしの間隔が
少なくとも一部異なった不等ピッチスプリングで構成し
た場合には、スプリングの圧縮時に、狭いピッチが一定
荷重以上で密着状態となり、線材の拘束を行うことが可
能となり、スプリングの弾発力によりプランジャの吐出
動作を行わせた際に、スプリング自身が弾性質を有して
自由振動状態となっても、圧縮時にスプリングの線材の
少なくとも一部が密着し拘束されるので、線材の密着部
を通過する振動は、その振動により密着、離反を繰り返
し振動が減衰され、更に線材自身の共振周波数が密着部
位で変化し、共振が積極的に抑制される。更に、線材の
密着による拘束部によって、線材が弾性質を有して自由
振動しようとする線材長が短縮されることから、これに
よっても共振が積極的に抑制される。一方、スプリング
の弾発力によるプランジャの吐出動作時には、スプリン
グの線材間隔が広がって開放された状態にあるため、噴
射水に対して何ら影響を及ぼさない。
【0039】また、スプリング線材の有効巻数を圧縮時
と伸長時で変更する有効巻数変更手段を設けた場合に
は、スプリングの圧縮時に、線材巻数が短くなることか
ら、スプリングの弾発力によりプランジャの吐出動作を
行わせた際に、スプリング自身が弾性質を有して自由振
動状態となっても、線材自身の共振周波数が変化し、共
振が積極的に抑制される。更にまた、線材の巻き数が短
縮されることから、線材が弾性質を有して自由振動しよ
うとする線材長が短縮され、これによっても共振が積極
的に抑制される。
【0040】また、スプリングの線材の移動に対し、ス
プリングに制動を付与する制動手段を設けた場合には、
スプリングの線材自身が自由振動状態となって共振しよ
うとしても、線材は制動され、確実に共振が抑制でき
る。
【0041】以上により、織機を高速化した際に、スプ
リングの共振は確実に抑制され、噴射水の脈動は無くな
るので、噴射水の拡散が防止され、経筋、経切れが低減
され、織物品位、織機稼動が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体説明図
【図2】本発明の一実施例を示す全体説明図
【図3】本発明の一実施例を示す要部説明図
【図4】一実施例を示す要部説明図
【図5】一実施例を示す要部説明図
【図6】一実施例を示す要部説明図
【図7】一実施例を示す要部説明図
【図8】一実施例を示す要部説明図
【図9】一実施例を示す要部説明図
【図10】一実施例を示す要部説明図
【図11】一実施例を示す要部説明図
【図12】第2実施例を示す全体説明図
【図13】第2実施例を示す要部説明図
【図14】第3実施例を示す要部説明図
【図15】第4実施例を示す要部説明図
【図16】第5実施例を示す要部説明図
【図17】第6実施例を示す要部説明図
【符号の説明】
1 カム 2 カムレバー 3 プランジャ 5 スプリング 5a 線材 6 緯入れノズル 9 カムフォロア 12 弾性部材(拘束手段,共振抑制手段) 13a ブレーキシューサポート 13b ブレーキシューサポート 14a ブレーキシュー 14b ブレーキシュー 15a カムフォロア 15b カムフォロア 16 カム 17a スプリング 17b スプリング 18 スプリングケース 19 仕切部材(有効巻数変更手段) 23 筒状部材(制動手段) 30 ポンプ装置 40 不等ピッチスプリング 50 撚線スプリング(制動手段) 60 ブレーキ機構(制動手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プランジャの吸入動作に伴わせてスプリン
    グを蓄勢し、該スプリングの弾発力によりプランジャの
    吐出動作を行わせて緯入れノズルに噴射水を供給する水
    噴射式織機のポンプ装置において、所定時期にスプリン
    グ線材の共振を積極的に抑制する共振抑制手段を設けた
    ことを特徴とする水噴射式織機のポンプ装置。
  2. 【請求項2】共振抑制手段は、所定時期にスプリング線
    材を少なくとも一部拘束する拘束手段であることを特徴
    とする請求項1に記載の水噴射式織機のポンプ装置。
  3. 【請求項3】拘束手段は、スプリングの線材間に配置さ
    れると共に、スプリングの最大圧縮時のスプリング線材
    の間隔以上の厚さを有する弾性部材で構成されたことを
    特徴とする請求項2に記載の水噴射式織機のポンプ装
    置。
  4. 【請求項4】プランジャの吸入動作に伴わせてスプリン
    グを蓄勢し、該スプリングの弾発力によりプランジャの
    吐出動作を行わせて緯入れノズルに噴射水を供給する水
    噴射式織機のポンプ装置において、前記スプリングを、
    線材どうしの間隔が少なくとも一部異なった不等ピッチ
    スプリングで構成したことを特徴とする水噴射式織機の
    ポンプ装置。
  5. 【請求項5】プランジャの吸入動作に伴わせてスプリン
    グを蓄勢し、該スプリングの弾発力によりプランジャの
    吐出動作を行わせて緯入れノズルに噴射水を供給する水
    噴射式織機のポンプ装置において、前記スプリング線材
    の有効巻数をスプリングの圧縮時と伸長時で変更するよ
    う有効巻数変更手段を設けたことを特徴とする水噴射式
    織機のポンプ装置。
  6. 【請求項6】プランジャの吸入動作に伴わせてスプリン
    グを蓄勢し、該スプリングの弾発力によりプランジャの
    吐出動作を行わせて緯入れノズルに噴射水を供給する水
    噴射式織機のポンプ装置において、前記スプリングの線
    材の移動に対して制動を付与する制動手段を設けたこと
    を特徴とする水噴射式織機のポンプ装置。
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