JP2008002629A - 液体封入式防振装置 - Google Patents

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JP2008002629A JP2006174243A JP2006174243A JP2008002629A JP 2008002629 A JP2008002629 A JP 2008002629A JP 2006174243 A JP2006174243 A JP 2006174243A JP 2006174243 A JP2006174243 A JP 2006174243A JP 2008002629 A JP2008002629 A JP 2008002629A
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Katsuhiro Sakurai
勝弘 櫻井
Shinya Yoshida
信也 吉田
Koji Sumi
浩司 須見
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Abstract

【課題】大振幅振動時においてキャビテーションを防止し、小振幅振動時において高減衰性を維持できる液体封入式防振装置。
【解決手段】ダイヤフラム部材12の変形が小さい小振幅振動時(A)ではストッパー14はダイヤフラム部材12に接触せずダイヤフラム部材12の変形を抑制しないのでオリフィス通路10cによる共振効果も十分に加味されて高減衰性を維持できる。ダイヤフラム部材12の変形が大きい大振幅振動時(B)ではストッパー14はダイヤフラム部材12に接触し変形を抑制するので受圧室16内の圧力を高圧にすることができ、直後の受圧室16の拡大時においても大きく減圧することが防止される。したがって共振抑制効果も加えて、キャビテーション防止効果がより高いものとなる。
【選択図】図4

Description

本発明は自動車用のエンジンマウントなどに用いられる液体封入式防振装置に関する。
内部に液体が封入された受圧室(主液室)及び平衡室(副液室)を備え、更に平衡室の背後に空気室を備えて、受圧室と平衡室とをオリフィス通路にて連通した液体封入式防振装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
この液体封入式防振装置では受圧室内部に発生したキャビテーションの崩壊・消滅時の水撃により生じる異音や衝撃を防止するために上述したごとく空気室を配置している。この空気室はダイヤフラムの変形が大きくなると高圧化することから、受圧室の縮小時に受圧室内も高圧化することになり、この高圧化直後の受圧室拡大時において受圧室内の圧力低下が抑制されることになる。この圧力低下抑制により受圧室内でのキャビテーション発生を防止している。
特開平8−170683号公報(第4頁、図1)
しかし前記特許文献1ではダイヤフラムの背面にある空気室により常に受圧室の高圧化が維持されるので大振幅振動時にはキャビテーション発生が防止できても、通常時の小振幅振動時では減衰性が悪化するという問題がある。
本発明は大振幅振動時においてキャビテーションを防止し、小振幅振動時において高減衰性を維持できる液体封入式防振装置の提供を目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の液体封入式防振装置は、本体ゴム状弾性体が壁部の一部を形成していると共に内部に液体が封入されていることで前記本体ゴム状弾性体にて連結された2つの取付部材の間に生じた振動に伴って液圧変動が生じる受圧室と、内部に液体が封入されていると共に可撓性膜が壁部の一部を形成していることで該可撓性膜の変形に基づいて容積変化が許容される平衡室と、前記受圧室と前記平衡室とを連通するオリフィス通路とを備えた液体封入式防振装置であって、前記可撓性膜の変形が大きい側で該可撓性膜の変形を抑制したことを特徴とする。
可撓性膜の変形が小さい側では可撓性膜の変形を抑制していない。したがって小振幅振動時では高減衰性を維持できる。可撓性膜の変形が大きい側では可撓性膜の変形を抑制しているので、オリフィス通路による共振が抑制されて、受圧室内の圧力変動幅が抑えられる。このため大振幅振動時において大きく低圧化しないのでキャビテーションを防止できる。
請求項2に記載の液体封入式防振装置では、請求項1において、前記可撓性膜が支持されている前記取付部材から突出して形成されたストッパーが設けられていることで、該ストッパーが前記可撓性膜の変形が大きくなると該可撓性膜に接触することで該可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする。
このようにストッパーを設けることで、簡易な構成にて可撓性膜の変形が大きい側で可撓性膜の変形を容易に抑制できる。
請求項3に記載の液体封入式防振装置では、請求項2において、前記ストッパーは、前記平衡室の容積拡大時における前記可撓性膜の変形側に配置されていることで、前記平衡室の容積拡大時に前記可撓性膜の変形が大きくなると該可撓性膜に前記ストッパーが接触することで該可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする。
特に平衡室の容積拡大時にて可撓性膜の変形が大きくなると可撓性膜にストッパーが接触するように構成することで、受圧室の圧縮時に平衡室の容積拡大を抑制できる。このことから受圧室内の圧力を高圧にすることができ、その後の受圧室の拡大時においても大きく減圧することが防止される。したがって前記共振抑制効果も加えてキャビテーション防止効果が更に高まる。
請求項4に記載の液体封入式防振装置では、請求項2において、前記ストッパーは、前記平衡室の容積縮小時における前記可撓性膜の変形側に配置されていることで、前記平衡室の容積縮小時に前記可撓性膜の変形が大きくなると該可撓性膜に前記ストッパーが接触することで該可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする。
平衡室の容積縮小時に可撓性膜の変形が大きくなると可撓性膜にストッパーが接触するように構成することでオリフィス通路による共振が抑制される。このことからキャビテーション防止効果が生じる。
請求項5に記載の液体封入式防振装置では、請求項2において、前記ストッパーは、前記平衡室の容積拡大時における前記可撓性膜の変形側及び前記平衡室の容積縮小時における前記可撓性膜の変形側に共に配置されていることで、前記平衡室の容積拡大時と容積縮小時との両方で前記可撓性膜の変形が大きくなると該可撓性膜に前記ストッパーが接触することで該可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする。
このように平衡室の容積拡大時と容積縮小時とで共にストッパーが接触することで可撓性膜の変形を抑制することとしても良く、共振抑制効果と受圧室圧力を高める効果とによりキャビテーション防止効果が更に高まる。
請求項6に記載の液体封入式防振装置では、請求項1において、前記可撓性膜の中心側と該可撓性膜の周縁部又は該可撓性膜を支持している部材との間を接続する弛緩部材が設けられていることで、前記可撓性膜の変形が大きくなると前記弛緩部材の両端が離されて該弛緩部材が緊張状態となることで前記可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする。
弛緩部材は可撓性膜の小さい変形の抑制はしないが、可撓性膜の変形が大きくなると両端が離されて緊張状態となるため可撓性膜の変形を抑制できる。このため可撓性膜の変形が小さい小振幅振動時では高減衰性を維持できる。しかし可撓性膜の変形が大きい側では弛緩部材は緊張状態となり可撓性膜の変形を抑制するので、オリフィス通路による共振が抑制されて、受圧室内の圧力変動幅が抑えられる。このため大振幅振動時において大きく低圧化しないのでキャビテーションを防止できる。
請求項7に記載の液体封入式防振装置では、請求項6において、前記弛緩部材は、前記平衡室の容積縮小時における前記可撓性膜の変形側に配置されていることで、前記平衡室の容積拡大時に前記可撓性膜の変形が大きくなると両端が離されて緊張状態となることで前記可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする。
特に平衡室の容積拡大時に可撓性膜の変形が大きくなると弛緩部材が緊張状態となるように構成することで、受圧室の圧縮時に平衡室の容積拡大を抑制できる。このことから受圧室内の圧力が高圧化して、この直後の受圧室の拡大時において大きく減圧することが防止される。したがって前記共振抑制効果も加えてキャビテーション防止効果が更に高まる。
請求項8に記載の液体封入式防振装置では、請求項6において、前記弛緩部材は、前記平衡室の容積拡大時における前記可撓性膜の変形側に配置されていることで、前記平衡室の容積縮小時に前記可撓性膜の変形が大きくなると両端が離されて緊張状態となることで前記可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする。
平衡室の容積縮小時に可撓性膜の変形が大きくなると弛緩部材が緊張状態となるように構成することで、オリフィス通路による共振が抑制されるため、キャビテーション防止効果が生じる。
請求項9に記載の液体封入式防振装置では、請求項6において、前記弛緩部材は、前記平衡室の容積縮小時における前記可撓性膜の変形側及び前記平衡室の容積拡大時における前記可撓性膜の変形側に共に配置されていることで、前記平衡室の容積拡大時と容積縮小時との両方で前記可撓性膜の変形が大きくなると両端が離されて緊張状態となることで前記可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする。
このように平衡室の容積拡大時と容積縮小時とで共に弛緩部材が緊張状態となるように構成することで可撓性膜の変形を抑制することとしても良く、共振抑制効果と受圧室高圧化効果とによりキャビテーション防止効果が更に高まる。
請求項10に記載の液体封入式防振装置では、請求項6〜9のいずれかにおいて、前記弛緩部材は紐状又は帯状をなし、前記可撓性膜と一体に形成されていることを特徴とする。
このように弛緩部材を可撓性膜と一体に形成することにより、部品点数を増加させずに液体封入式防振装置を形成することができ、製造コストの増加を抑制できる。
[実施の形態1]
図1に上述した発明が適用された自動車用のエンジンマウント2(液体封入式防振装置に相当)の縦断面図を示す。エンジンマウント2は、2つの取付金具4,6(取付部材に相当)が本体ゴム状弾性体8にて連結された状態で形成されている。2つの取付金具4,6の一方の上部取付金具4はエンジン側に取り付けられ、他方の下部取付金具6が車体側に取り付けられる。このことによりエンジンを車体に対して防振支持している。
上部取付金具4は円板形状であり、中央部にはエンジンを固定するためのボルト4a及び位置決め用のピン4bが取り付けられている。
下部取付金具6は有底の略円筒形状をなし、円筒部材6aと底部材6bとから構成されている。この内、円筒部材6a側の内面と上部取付金具4の底面との間に本体ゴム状弾性体8が加硫接着されていることにより、本体ゴム状弾性体8を介して上部取付金具4と円筒部材6aとが一体化している。
円筒部材6aの下端部と底部材6bの周縁部との間は、かしめ加工により一体化されている。このかしめ部分において、オリフィス部材10、ダイヤフラム部材12及びストッパー14がその周縁部分にて同時にかしめられて固定されている。底部材6bには底面側に車体側への取付ボルト6cが設けられており、側面にはダイヤフラム部材12の下側の空間を大気開放する貫通孔6dが形成されている。
オリフィス部材10は金属板の周縁部分を屈曲させることにより、被かしめ部10aと当接部10bとを全周に渡って形成している。被かしめ部10aが前述したごとく円筒部材6aと底部材6bとの間にて、かしめ加工時に挟持されることで本体ゴム状弾性体8の内面に密着する。これと共に当接部10bの先端が本体ゴム状弾性体8の内面に密着することで、被かしめ部10aと当接部10bとの間に断面三角形状のリング状空間が形成され、このリング状空間がオリフィス通路10cとされている。
オリフィス部材10と本体ゴム状弾性体8との間の空間は液体が封入されて受圧室16を形成している。オリフィス部材10とゴム状弾性体にて形成された可撓性膜であるダイヤフラム部材12との間の空間には液体が封入されて平衡室18を形成している。オリフィス部材10の当接部10bには1つの貫通孔10dが形成されて、この貫通孔10dとは隣接して被かしめ部10aにおいて1つの貫通孔10eが形成されている。尚、これらの貫通孔10d,10eはオリフィス通路10cを1カ所にて塞ぐ隔壁10fにより離隔状態にある。このことにより受圧室16と平衡室18との間は、貫通孔10d、オリフィス通路10c、貫通孔10eを介して連通状態とされている。
したがって上部取付金具4と下部取付金具6との間での衝撃振動により、本体ゴム状弾性体8が壁部の一部を形成している受圧室16内に液圧変動が生じると、平衡室18はダイヤフラム部材12の変形により容積変化が許容されているので、受圧室16と平衡室18との間で内部の液体が往復流動する。この時に液体はオリフィス通路10cを通過することにより防振作用が生じる。
ストッパー14は、図2に示すごとく中央に円形に開口部14aを有するリング状の金属製(例えば、ばね鋼などの鉄合金やアルミニウム合金等が挙げられる)円板から構成されている。図2の(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は斜視図である。ストッパー14の周縁を形成する被かしめ部14bは平板リング状に形成されているが、この被かしめ部14bと開口部14aとの間の領域は湾曲している。このことによりストッパー14がオリフィス部材10及びダイヤフラム部材12と共に、かしめ加工にて下部取付金具6に固定された場合に、図3の破断斜視図に示すごとく被かしめ部14bを除いてダイヤフラム部材12には接触しないようにされている。
このようなストッパー14とダイヤフラム部材12との関係は、通常時の小振幅振動においても維持される。すなわち図4の(A)に示すごとくに小振幅振動時に上部取付金具4が下部取付金具6に最も近づいた状態では、受圧室16側の液体がオリフィス通路10cを介して平衡室18側に流れ込んで、ダイヤフラム部材12はストッパー14に近づくが接触することはない。
しかし図4の(B)に示すごとく、大振幅振動時では平衡室18に通常時より大量に液体が流入する。このためダイヤフラム部材12がストッパー14に接触する。ストッパー14の中央部分には開口部14aが存在するので、ダイヤフラム部材12の変形は完全に阻止されるのではなく、開口部14aの領域での変形となる。すなわちダイヤフラム部材12は変形がストッパー14に接触するほど大きくなるとその変形が抑制されることになる。このため受圧室16から平衡室18には液体が流れ込みにくくなり、ダイヤフラム部材12の変形がストッパー14により抑制されない場合に比較して、受圧室16内の圧力は高圧となる。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).上述したごとくダイヤフラム部材12の変形が小さい小振幅振動ではストッパー14はダイヤフラム部材12に接触せず、ダイヤフラム部材12の変形を抑制していない。したがって小振幅振動時では、オリフィス通路10cによる共振効果も十分に加味されて高減衰性を維持できる。そしてダイヤフラム部材12の変形が大きい大振幅振動ではストッパー14はダイヤフラム部材12に接触するようになり、その変形を抑制するようになる。このダイヤフラム部材12の変形抑制が大振幅振動側で生じたことによってオリフィス通路10cによる共振特性も変化して共振が抑制される。このため大振幅振動時においては受圧室16内は大きく低圧化することがないのでキャビテーションを防止できる。
ストッパー14は平衡室18の容積拡大時にダイヤフラム部材12が変形する側に配置されており、この容積拡大時の変形が大きくなるとストッパー14がダイヤフラム部材12に接触することから、特に受圧室16の圧縮時での平衡室18の容積拡大を抑制できる。したがって受圧室16内の圧力を高圧にすることができるので、直後の受圧室16の拡大時においても大きく減圧することが防止される。したがって上述した共振抑制効果も加えて、キャビテーション防止効果がより高いものとなる。
(ロ).ストッパー14は下部取付金具6から突出して形成され、下側に湾曲するリング状の部材である。このような簡易な構成にてダイヤフラム部材12の変形が大きくなるとその変形を容易に抑制できるので、製造が容易である。
[実施の形態2]
図5に示すごとく本実施の形態のエンジンマウント102はストッパーを用いていない。この代わりにダイヤフラム部材112において、図6に示すごとく弛緩状態にある屈曲リブ112a(弛緩部材に相当)が、ダイヤフラム部材112の周縁に存在するリング状金属部材112bから中央凸部112cにかけて平衡室118側に形成されている。ここでは6つの屈曲リブ112aが、等位相間隔で、ダイヤフラム部材112の一部として一体に形成されている。図6の(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は斜視図である。ダイヤフラム部材112は、屈曲リブ112a及び中央凸部112cを含めて、リング状金属部材112b以外はゴム状弾性体から構成されている。このようにストッパーが存在しないこととダイヤフラム部材112に屈曲リブ112aが設けられていること以外は、前記実施の形態1の構成と同じである。
ここで通常時の小振幅振動にて、図7の(A)に示すごとく、上部取付金具104が下部取付金具106に最も近づいた状態では、受圧室116側の液体がオリフィス通路110cを介して平衡室118側に流れ込んで、ダイヤフラム部材112の中央凸部112cは低くなる。この時、ダイヤフラム部材112の周縁部と中央凸部112cとを接続している屈曲リブ112aはその上辺部分の両端が離されて伸びる。しかしこの時には小振幅振動であることから屈曲が完全に伸びきるまでには至らない。このためダイヤフラム部材112の変形を屈曲リブ112aが抑制するには至らない。
しかし図7の(B)に示すごとく、大振幅振動では平衡室118に通常時より大量に液体が流入する。このためダイヤフラム部材112の中央凸部112cが大きく低下する。したがって屈曲リブ112aの上辺において両端は大きく離されて屈曲が伸びきり、屈曲リブ112aのゴム状弾性力にて中央凸部112cを持ち上げようとする力が働く。このことによりダイヤフラム部材112の変形は抑制されることになる。すなわちダイヤフラム部材112は変形が大きくなるとその変形が抑制されることになる。このため受圧室116から平衡室118には液体が流れ込みにくくなり、ダイヤフラム部材112の変形が屈曲リブ112aにより抑制されない場合に比較して、受圧室116内の圧力は高圧となる。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).ストッパーを用いずに屈曲リブ112aをダイヤフラム部材112に一体に成形したことによっても、前記実施の形態1の(イ)の効果を生じさせることができる。
金属であるストッパーを用いず、ゴム状弾性体の屈曲リブ112aを用いているので軽量化に貢献できる。
[実施の形態3]
図8に示すごとく本実施の形態のエンジンマウントに用いられるダイヤフラム部材212は、屈曲リブの代わりに弛緩状態にある紐体212a(弛緩部材に相当)を用いている。この紐体212aは合成繊維やガラス繊維などにて構成され、ゴム状弾性体のような伸びを示すことはない。したがって小振幅振動ではダイヤフラム部材212の変形を抑制しないが、大振幅振動では紐体212aの両端が伸びきると中央凸部212cが凹むことを強力に阻止しダイヤフラム部材212の変形を十分に抑制できる。
このことにより前記実施の形態2と同様な効果を生じさせることができる。
[実施の形態4]
前記実施の形態1のストッパー(図1)は、平衡室の容積拡大時におけるダイヤフラム部材の変形側に配置されていたが、本実施の形態では、図9に示すごとくストッパー314を平衡室318側に設けている。このように平衡室318の容積縮小時におけるダイヤフラム部材312の変形側に配置されていることで、平衡室318の容積縮小時にダイヤフラム部材312の変形が大きくなるとストッパー314が接触することでダイヤフラム部材312の変形が抑制される。
このため小振幅振動時ではオリフィス通路310cによる共振効果も十分に加味されて高減衰性を維持できると共に、大振幅振動時にはオリフィス通路310cによる共振特性が変化して共振が抑制されるため、キャビテーション防止効果が生じる。
[その他の実施の形態]
(a).前記実施の形態1,4ではダイヤフラム部材の片方のみにストッパーを配置したが、ダイヤフラム部材の両方にストッパーを配置しても良い。このことによりキャビテーション防止効果が更に高まる。
(b).前記実施の形態2,3では屈曲リブや紐体を平衡室側に設けたが、反対側に設けても良い。この構成によってもオリフィス通路による共振特性が変化して共振が抑制されるため、キャビテーション防止効果が生じる。
更に(a)にて述べたごとく、ダイヤフラム部材の片方のみに屈曲リブや紐体を配置するのではなく、ダイヤフラム部材の両方に屈曲リブや紐体を配置しても良い。このことによりキャビテーション防止効果が更に高まる。
(c).前記実施の形態2では屈曲リブはゴム状弾性体であったが、前記実施の形態3の紐体のごとく合成繊維やガラス繊維などにて構成しても良い。逆に前記実施の形態3の紐体をゴム状弾性体で形成しても良い。
(d).前記実施の形態2,3では屈曲リブや紐体の外周側の端はダイヤフラム部材の周縁部に存在したが、ダイヤフラム部材を支持している下部取付金具側に、屈曲リブや紐体の外周側の端を設けても良い。
(e).前記実施の形態1,4におけるストッパーの剛性を高めるために、ストッパーの開口部に、ダイヤフラム部材に埋め込まれたリング状金属部材のごとく、軸方向に立ち上がった縁部を形成しても良い。
実施の形態1の自動車用のエンジンマウントの縦断面図。 実施の形態1のストッパーの構成説明図。 実施の形態1のダイヤフラム部材とストッパーとの関係を示す部分破断斜視図。 実施の形態1のストッパーの機能を表す説明図。 実施の形態2の自動車用のエンジンマウントの縦断面図。 実施の形態2のダイヤフラム部材の構成説明図。 実施の形態2の屈曲リブの機能を表す説明図。 実施の形態3のダイヤフラム部材の構成説明図。 実施の形態4の自動車用のエンジンマウントの縦断面図。
符号の説明
2…エンジンマウント、4…上部取付金具、4a…ボルト、4b…用のピン、6…下部取付金具、6a…円筒部材、6b…底部材、6c…取付ボルト、6d…貫通孔、8…本体ゴム状弾性体、10…オリフィス部材、10a…被かしめ部、10b…当接部、10c…オリフィス通路、10d,10e…貫通孔、10f…隔壁、12…ダイヤフラム部材、14…ストッパー、14a…開口部、14b…被かしめ部、16…受圧室、18…平衡室、102…エンジンマウント、104…上部取付金具、106…下部取付金具、110c…オリフィス通路、112…ダイヤフラム部材、112a…屈曲リブ、112b…リング状金属部材、112c…中央凸部、116…受圧室、118…平衡室、212…ダイヤフラム部材、212a…紐体、212c…中央凸部、310c…オリフィス通路、312…ダイヤフラム部材、314…ストッパー、318…平衡室。

Claims (10)

  1. 本体ゴム状弾性体が壁部の一部を形成していると共に内部に液体が封入されていることで前記本体ゴム状弾性体にて連結された2つの取付部材の間に生じた振動に伴って液圧変動が生じる受圧室と、内部に液体が封入されていると共に可撓性膜が壁部の一部を形成していることで該可撓性膜の変形に基づいて容積変化が許容される平衡室と、前記受圧室と前記平衡室とを連通するオリフィス通路とを備えた液体封入式防振装置であって、
    前記可撓性膜の変形が大きい側で該可撓性膜の変形を抑制したことを特徴とする液体封入式防振装置。
  2. 請求項1において、前記可撓性膜が支持されている前記取付部材から突出して形成されたストッパーが設けられていることで、該ストッパーが前記可撓性膜の変形が大きくなると該可撓性膜に接触することで該可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする液体封入式防振装置。
  3. 請求項2において、前記ストッパーは、前記平衡室の容積拡大時における前記可撓性膜の変形側に配置されていることで、前記平衡室の容積拡大時に前記可撓性膜の変形が大きくなると該可撓性膜に前記ストッパーが接触することで該可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする液体封入式防振装置。
  4. 請求項2において、前記ストッパーは、前記平衡室の容積縮小時における前記可撓性膜の変形側に配置されていることで、前記平衡室の容積縮小時に前記可撓性膜の変形が大きくなると該可撓性膜に前記ストッパーが接触することで該可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする液体封入式防振装置。
  5. 請求項2において、前記ストッパーは、前記平衡室の容積拡大時における前記可撓性膜の変形側及び前記平衡室の容積縮小時における前記可撓性膜の変形側に共に配置されていることで、前記平衡室の容積拡大時と容積縮小時との両方で前記可撓性膜の変形が大きくなると該可撓性膜に前記ストッパーが接触することで該可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする液体封入式防振装置。
  6. 請求項1において、前記可撓性膜の中心側と該可撓性膜の周縁部又は該可撓性膜を支持している部材との間を接続する弛緩部材が設けられていることで、前記可撓性膜の変形が大きくなると前記弛緩部材の両端が離されて該弛緩部材が緊張状態となることで前記可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする液体封入式防振装置。
  7. 請求項6において、前記弛緩部材は、前記平衡室の容積縮小時における前記可撓性膜の変形側に配置されていることで、前記平衡室の容積拡大時に前記可撓性膜の変形が大きくなると両端が離されて緊張状態となることで前記可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする液体封入式防振装置。
  8. 請求項6において、前記弛緩部材は、前記平衡室の容積拡大時における前記可撓性膜の変形側に配置されていることで、前記平衡室の容積縮小時に前記可撓性膜の変形が大きくなると両端が離されて緊張状態となることで前記可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする液体封入式防振装置。
  9. 請求項6において、前記弛緩部材は、前記平衡室の容積縮小時における前記可撓性膜の変形側及び前記平衡室の容積拡大時における前記可撓性膜の変形側に共に配置されていることで、前記平衡室の容積拡大時と容積縮小時との両方で前記可撓性膜の変形が大きくなると両端が離されて緊張状態となることで前記可撓性膜の変形を抑制することを特徴とする液体封入式防振装置。
  10. 請求項6〜9のいずれかにおいて、前記弛緩部材は紐状又は帯状をなし、前記可撓性膜と一体に形成されていることを特徴とする液体封入式防振装置。
JP2006174243A 2006-06-23 2006-06-23 液体封入式防振装置 Pending JP2008002629A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2447771A (en) * 2007-03-22 2008-09-24 Tokai Rubber Ind Ltd Fluid filled vibration damping device for use as an engine mount, has a fluid filled unit as a seperate component to the main rubber body
JP2013036540A (ja) * 2011-08-08 2013-02-21 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 液封入式防振装置
JP2015017621A (ja) * 2014-10-30 2015-01-29 株式会社デンソー パルセーションダンパ

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