JP6243218B2 - シートベルト装置 - Google Patents

シートベルト装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6243218B2
JP6243218B2 JP2013266061A JP2013266061A JP6243218B2 JP 6243218 B2 JP6243218 B2 JP 6243218B2 JP 2013266061 A JP2013266061 A JP 2013266061A JP 2013266061 A JP2013266061 A JP 2013266061A JP 6243218 B2 JP6243218 B2 JP 6243218B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
lever
front side
motor
webbing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013266061A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015120454A (ja
Inventor
克也 島津
克也 島津
真 松崎
真 松崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Rika Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Tokai Rika Co Ltd
Priority to JP2013266061A priority Critical patent/JP6243218B2/ja
Priority to PCT/JP2014/081286 priority patent/WO2015098410A1/ja
Publication of JP2015120454A publication Critical patent/JP2015120454A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6243218B2 publication Critical patent/JP6243218B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/02Semi-passive restraint systems, e.g. systems applied or removed automatically but not both ; Manual restraint systems
    • B60R22/03Means for presenting the belt or part thereof to the wearer, e.g. foot-operated
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/18Anchoring devices
    • B60R22/20Anchoring devices adjustable in position, e.g. in height
    • B60R22/201Anchoring devices adjustable in position, e.g. in height with the belt anchor connected to a slider movable in a vehicle-mounted track
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/18Anchoring devices
    • B60R22/24Anchoring devices secured to the side, door, or roof of the vehicle
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/18Anchoring devices
    • B60R2022/1818Belt guides
    • B60R2022/1831Belt guides comprising a slotted plate sliding in its plane, e.g. inside circular guides

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Description

本発明は、乗員がタングを把持しやすいようにウェビングを車両前側へ移動させるリーチャを備えたシートベルト装置に関する。
リーチャを備えたシートベルト装置には、リーチャの上端側が車幅方向を軸方向として回動可能にピラーに支持されたものがある。モータの駆動力によってリーチャが上端側を中心に回動されると、リーチャの下端側が車両前上側へ回動される。これによって、リーチャの下端部側が車両後側からウェビングに係合されると、ウェビングのリーチャとの係合部分がリーチャの下端側と共に車両前上側へ回動される。これによって、ウェビングに設けられたタングが車両前側へ移動させる(一例として、下記特許文献1を参照)。
特開平6−211104号公報
このような構成では、ウェビングのリーチャとの係合部分がリーチャの下端側と共に車両前上側へ回動されるため、乗員の着座姿勢等によっては乗員はタングを把持し難く、未だ改良の余地が残されている。
本発明は、上記事実を考慮して、乗員がタングを把持しやすいリーチャを備えたシートベルト装置を得ることが目的である。
請求項1に記載のシートベルト装置は、車両のピラーの上端側から車両下側へ延びると共に、最上部と下端部との間にタングが設けられたウェビングと、前記ピラーに設けられたモータと、前記モータの駆動力が入力される送出用伝達機構と、前記ピラーに設けられ、可撓性を有する長尺状に形成されると共に長手方向中間部にて撓曲されて、長手方向基端側が車両上側又は車両下側へ延ばされる送出部材を有し、前記モータの駆動力が前記送出用伝達機構を介して前記送出部材へ伝達されて前記送出部材が長手方向へ移動されることによって車両前後方向へスライドされる送出機構と、前記送出部材の長手方向先端側に固定されて、前記送出機構と共に車両前後方向へスライドされると共に、前記送出機構が車両前側へスライドされることによって前記ウェビングの中間部に係合されて、前記ウェビングの中間部を車両前側へ移動させるリーチャと、を備えている。
請求項1に記載のシートベルト装置によれば、車両のピラーに設けられたモータが駆動されると、モータの駆動力が送出用伝達機構によって送出機構に伝達される。これによって、送出機構が車両前側へ移動されて、リーチャが車両前側にスライドされる。また、請求項1に記載のシートベルト装置では、ピラーの上端側からウェビングが車両下側へ延びており、ウェビングの最上部と下端部との間にタングが設けられている。リーチャが車両前側にスライドされることによってリーチャがウェビングの中間部に係合される。これによって、ウェビングの中間部が車両前側へ移動されて、タングがウェビングと共に車両前側へ移動されるため、シートに着座した乗員はタングを容易に把持できる。
また、本シートベルト装置によれば、送出機構は可撓性を有する長尺状の送出部材を備えている。送出部材の長手方向先端側にはリーチャが固定される。また、送出部材の長手方向中間部は撓曲されて、送出部材の長手方向基端側が車両上側又は車両下側へ延ばされる。これによって、送出部材の長手方向基端側をピラーに沿って配置できる。
請求項に記載のシートベルト装置は、請求項1において、前記リーチャは、格納位置から前記ウェビングの中間部に係合可能な係合位置へ変位可能なレバーを備えている。
請求項に記載のシートベルト装置によれば、リーチャのレバーが格納位置から係合位置へ変位され、これによって、レバーがウェビングの中間部に係合可能になる。ここで、レバーは係合位置へ変位されることによってウェビングの中間部に係合可能になるため、レバーが変位する前の状態でレバーを格納しておくことができる。
請求項に記載のシートベルト装置は、請求項において、前記送出機構が前記レバーに対して車両前側へ相対移動されることによって前記レバーが前記格納位置から前記係合位置へ変位されるように構成されている。
請求項に記載のシートベルト装置によれば、送出機構がレバーに対して車両前側へ相対移動されることによってレバーが格納位置から係合位置へ変位される。このため、送出機構を移動させるためのモータとは別にレバーを格納位置から係合位置へ変位させるための駆動装置を設ける必要がない。
請求項4に記載のシートベルト装置は、請求項2又は請求項3に記載のシートベルト装置において、前記ピラーにはピラーガーニッシュが設けられ、前記ピラーガーニッシュは、前記リーチャが格納されると共に前記リーチャの格納状態では前記リーチャの車両後側端部が縁へ当接される格納孔を備え、前記格納孔の縁への前記リーチャの車両後側端部の当接状態で前記送出機構が車両後側へ移動されることによって前記レバーが前記係合位置から前記格納位置へ変位される。
請求項4に記載のシートベルト装置によれば、ピラーに設けられたピラーガーニッシュは、格納孔を備えており、この格納孔にリーチャが格納される。この格納孔へのリーチャの格納状態では、リーチャの車両後側端部が格納孔の縁へ当接され、この状態で送出機構が車両後側へ移動されることによってリーチャのレバーが係合位置から格納位置へ変位される。このため、モータとは別にレバーを係合位置から格納位置へ変位させるための駆動装置を設ける必要がない。
請求項5に記載のシートベルト装置は、請求項4において、前記レバーの車両前側への移動を制限すると共に、前記送出機構が前記レバーに対して車両前側へ所定ストローク相対移動されることによって、前記レバーが車両前側へ移動可能となって前記レバーが前記送出機構と共に車両前側へ移動される制限部材を備えている。
請求項5に記載のシートベルト装置によれば、レバーの車両前側への移動が制限部材によって制限される。このため、送出機構が車両前側へ移動されると、送出機構がレバーに対して車両前側へ相対移動される。これによってレバーが係合位置へ変位されてウェビングに係合可能となる。送出機構がレバーに対して車両前側へ所定ストローク相対移動されることによって、レバーが車両前側へ移動可能となってレバーが送出機構と共に車両前側へ移動される。このように、制限部材がレバーの車両前側への移動を制限することによって、送出機構が車両前側へ移動された際に送出機構をレバーに対して車両前側へ相対移動させることができる。
請求項6に記載のシートベルト装置は、請求項2から請求項5の何れか1項において、前記送出機構は、車両前後方向に伸縮可能にされて、前記リーチャが支持されると共に車両前側の部分に前記送出部材の長手方向先端が固定されて、前記送出部材の先端が車両前側へ移動されることによって車両前側へ伸びて前記リーチャを車両前側へ移動させる伸縮部材を備えている。
請求項6に記載のシートベルト装置によれば、送出機構は伸縮部材を備えており、送出部材の長手方向先端が伸縮部材に固定される。伸縮部材は車両前後方向に伸縮可能とされ、送出部材の長手方向先端が車両前側へ移動されることによって伸縮部材が車両前側へ伸びる。これによって、リーチャが車両前側へ移動される。ここで、リーチャは伸縮部材に支持される。このため、リーチャの支持に必要な剛性は伸縮部材が有していればよい。これによって、送出部材の剛性を低くでき、送出部材を無理なく撓曲できる。
請求項7に記載のシートベルト装置は、請求項1から請求項6の何れか1項において、前記ピラーに設けられたピラーガーニッシュによって前記モータが車幅方向室内側から覆われると共に、前記ピラーガーニッシュと前記モータとの間に、車幅方向室内側からの衝撃を吸収可能な衝撃吸収スペース又は衝撃吸収構造が設定されている。
請求項7に記載のシートベルト装置によれば、ピラーに設けられたピラーガーニッシュによってモータが車幅方向室内側から覆われる。このピラーガーニッシュとモータとの間には、車幅方向室内側からの衝撃を吸収可能な衝撃吸収スペース又は衝撃吸収構造が設定される。このため、車幅方向室内側からの衝撃によって変形されたピラーガーニッシュがモータに当接するまでの間に衝撃のエネルギーの少なくとも一部が吸収されるため、ピラーガーニッシュがモータに当接した際の衝撃を緩和できる。
請求項8に記載のシートベルト装置は、請求項1から請求項7の何れか1項において、前記ウェビングの最上部を支持するスリップジョイントと、前記モータの駆動力が伝わることによって前記スリップジョイントを昇降させる昇降用伝達機構と、前記駆動力を前記送出用伝達機構及び前記昇降用伝達機構の一方に伝えて他方への前記駆動力の伝達を遮断すると共に、前記一方と前記他方とを切替可能な切替機構と、を備えている。
請求項8に記載のシートベルト装置によれば、モータの駆動力が切替機構によって送出用伝達機構及び昇降用伝達機構の一方に伝達されると、他方への駆動力の伝達が遮断される。モータの駆動力が昇降用伝達機構に伝達されると、ウェビングの最上部を支持するスリップジョイントが昇降用伝達機構によって昇降される。これによって、ウェビングの最上部の高さを調節できる。
ここで、切替機構は、送出用伝達機構及び昇降用伝達機構のうち、モータの駆動力が伝達される方と、モータの駆動力の伝達が遮断される方との切替えが可能である。このため、送出部材を移動させるためのモータと、スリップジョイントを昇降させるためのモータとを共用できる。
以上、説明したように、請求項1に記載のシートベルト装置では、リーチャが車両前側へスライドされてウェビングの中間部に係合されることによってタングがウェビングと共に車両前側へ移動されるため、シートに着座した乗員はタングを容易に把持できる。
しかも、送出部材の長手方向基端側をピラーに沿って配置できる。
請求項に記載のシートベルト装置では、レバーが係合位置へ変位する前の状態でレバーを格納位置で格納しておくことができる。
請求項に記載のシートベルト装置では、送出機構を移動させるためのモータとは別にレバーを格納位置から係合位置へ変位させるための駆動装置を設ける必要がない。
請求項4に記載のシートベルト装置では、送出機構を移動させるためのモータとは別にレバーを係合位置から格納位置へ変位させるための駆動装置を設ける必要がない。
請求項5に記載のシートベルト装置では、制限部材がレバーの車両前側への移動を制限することによって、送出機構が車両前側へ移動された際に送出機構をレバーに対して車両前側へ相対移動させることができ、レバーを格納位置から係合位置へ移動させることができる。
請求項6に記載のシートベルト装置では、リーチャの支持に必要な剛性は伸縮部材が有していればよく、送出部材の剛性を低くでき、送出部材を無理なく撓曲できる。
請求項7に記載のシートベルト装置では、ピラーガーニッシュに対する車幅方向室内側からの衝撃のエネルギーの少なくとも一部を吸収でき、ピラーガーニッシュがモータに当接した際の衝撃を緩和できる。
請求項8に記載のシートベルト装置では、送出部材を移動させるためのモータと、スリップジョイントを昇降させるためのモータとを共用できる。
第1の実施の形態に係るシートベルト装置を搭載した車両の車幅方向室内側から見た側面図である。 モータ、送出用伝達機構、送出部材、及び伸縮部材の車幅方向室内側から見た拡大側面図である。 モータ設置位置近傍でのピラーの平断面図である。 送出用伝達機構の出力ギヤ及び送出部材の車幅方向室内側から見た拡大側面図である。 リーチャ及びその近傍を拡大した車幅方向室内側で且つ車両前側から見た拡大斜視図である。 リーチャによってウェビングのリーチャとの係合部分が車両前側へ移動した状態を示す車幅方向室内側で且つ車両前側から見た拡大斜視図である。 リーチャ及び送出部材の車幅方向室内側の構成を示す拡大斜視図である。 リーチャ及び送出部材の車幅方向外側の構成を示す拡大斜視図である。 第2の実施の形態に係るシートベルト装置の昇降装置を示す車両後側からの背面図である。
次に、本発明の各実施の形態を図1から図9の各図に基づいて説明する。なお、各図において矢印FRは車両前側を示し、矢印INは車幅方向室内側を示し、矢印UPは車両上側を示している。
<第1の実施の形態の構成>
図1に示されるように、第1の実施の形態に係るシートベルト装置10はリトラクタ12を備えている。リトラクタ12は、車両のピラーとしてのセンターピラー14の下側に設けられている。リトラクタ12は、ボルト等によってセンターピラー14のセンターピラーインナ16(図1では図示省略、図3参照)に締結固定されており、更に、ピラーガーニッシュ18によって車幅方向室内側から覆われている。リトラクタ12はスプール(図示省略)を備えており、ウェビング20の長手方向基端側がスプールに係止されている。ウェビング20は長手方向基端側からリトラクタ12のスプールに巻取られていると共に、ウェビング20の先端側はリトラクタ12のスプールから車両上側へ引出されている。
リトラクタ12の上側にはスリップジョイント22がセンターピラーインナ16に取付けられている。リトラクタ12のスプールから引出されたウェビング20は、スリップジョイント22に形成されたスリット孔を貫通している。スリップジョイント22のスリット孔を貫通したウェビング20は、ピラーガーニッシュ18に形成された開口部24を車幅方向室内側へ貫通して車両前下側へ延びている。また、シートベルト装置10はアンカプレート26を備えている。アンカプレート26は、シート30の車幅方向外側でシート30のシートクッション32を構成する骨格部材等に固定されており、ウェビング20の先端がアンカプレート26に係止されている。
ウェビング20におけるピラーガーニッシュ18の開口部24とアンカプレート26との間にはタング28がウェビング20に沿って移動可能に設けられている。ウェビング20には図示しないストッパが設けられており、タング28はストッパによってアンカプレート26側への移動が阻止されている。ウェビング20がリトラクタ12のスプールに巻取られて格納された状態で、ストッパはシート30のシートバック34よりも上側に位置している。なお、このウェビング20の格納状態でのストッパの位置は、シートバック34よりも上側に限定されるものではなく、ウェビング20の格納状態でストッパの位置がシートバック34の上端と同じ位置や、シートバック34の上端よりも下側に位置する構成であってもよい。
シート30に着座した乗員(図示省略)の身体にウェビング20が装着される際には、タング28が乗員によって把持されて引張られる。これによって引出されたウェビング20が乗員の身体に掛回され、シート30の車幅方向室内側に設けられたバックル36にタング28が係合される。
一方、本シートベルト装置10は、リーチャ装置40を備えている。図2に示されるように、リーチャ装置40はモータ42を備えている。モータ42はスリップジョイント22(図2では図示省略)の下側に設けられていると共に、図3に示されるように、センターピラーインナ16に固定されている。ここで、図3に示されるように、モータ42はピラーガーニッシュ18によって車幅方向室内側から覆われ、これによって、車幅方向室内側からモータ42は見えない。さらに、ピラーガーニッシュ18とモータ42との間には衝撃吸収スペース43が形成されている。車両後側で且つ車幅方向室内側からの所定の大きさの荷重Fがピラーガーニッシュ18にかかるとピラーガーニッシュ18が変形される。これによって、ピラーガーニッシュ18が衝撃吸収スペース43内を変位してモータ42に当接するまでの間に、荷重Fの少なくとも一部をピラーガーニッシュ18の変形によって吸収できるようになっている。
また、図2に示されるように、リーチャ装置40は送出用伝達機構としての減速装置44を備えている。減速装置44はギヤボックス46を備えている。ギヤボックス46はセンターピラーインナ16に固定されている。ギヤボックス46内には減速ギヤ列が設けられており、この減速ギヤ列の入力ギヤはモータ42の出力軸に接続されている。図4に示されるように、減速装置44の減速ギヤ列は出力ギヤ48を備えており、モータ42の駆動力が減速装置44の減速ギヤ列に入力されると、出力ギヤ48が回転される。
出力ギヤ48には、送出部材として送出機構を構成するフレキシブルラック50のラック歯が噛合っている。フレキシブルラック50は合成樹脂材によって撓曲可能に形成されている。また、フレキシブルラック50は長尺状に形成されており、フレキシブルラック50の出力ギヤ48との噛合位置よりも長手方向基端側は、ギヤボックス46に設けられたラックガイド52に案内されて車両後上側へ延びている。また、フレキシブルラック50の出力ギヤ48との噛合位置よりも長手方向先端側は、ギヤボックス46に設けられたラックガイド54に案内されて車両前側へ延びている。
このため、モータ42の駆動力によって出力ギヤ48が送出方向へ回転されると、フレキシブルラック50は長手方向先端側へ移動されて、フレキシブルラック50が車両前側へ延びる。また、モータ42の駆動力によって出力ギヤ48が送出方向とは反対の格納方向へ回転されると、フレキシブルラック50は長手方向基端側へ移動される。
一方、図2に示されるように、モータ42にはポール支持体56が取付けられており、ポール支持体56には、伸縮部材として送出機構を構成する伸縮ポール60が取付けられている。伸縮ポール60は、複数(本実施の形態では4本)のポール62、64、66、68を備えている。各ポール62〜68の各々は中心軸線方向が車両前後方向に沿った円筒形状に形成されている。また、ポール62〜68の各々の長さは、伸縮ポール60の設置位置でのピラーガーニッシュ18の車両前後方向寸法よりも短い。ポール62はポール支持体56に固定されている。ポール62の内側にはポール64が収容されており、ポール64はポール62に案内されて車両前側へスライド可能とされている。ポール64の内側にはポール66が収容されており、ポール66はポール64に案内されて車両前側へスライド可能とされている。ポール66の内側にはポール68が収容されており、ポール68はポール66に案内されて車両前側へスライド可能とされている。
ポール68の車両前側端部には取付片70が固定されている。上述したフレキシブルラック50の長手方向先端側は、ポール68の内側を通って取付片70に固定されている。フレキシブルラック50は撓曲可能とされているが、ポール62〜68の内側では、フレキシブルラック50がポール62〜68の内面に当接されることによってフレキシブルラック50の撓曲が制限される。このため、フレキシブルラック50が長手方向先端側へ移動されて、フレキシブルラック50が車両前側へ延びると、ポール68がポール66から車両前側へ延出る。さらに、ポール66がポール64から車両前側へ延出て、ポール64がポール62から車両前側へ延出る。これによって、取付片70が車両前側へスライドされる。この状態からフレキシブルラック50が長手方向基端側へ移動されると、ポール68がポール66に収容されて、ポール66がポール64に収容され、更に、ポール64がポール62に収容される。これによって、取付片70が車両後側へスライドされる。
一方、図2に示されるように、上記の取付片70には、リーチャ80を構成するカバー82が取付けられており、取付片70の車両後側にはカバー82と共にリーチャ80を構成するガイド84が設けられている。ガイド84は、カバー82に対して車両前後方向へ相対移動可能にカバー82に取付けられている。図5及び図6に示されるように、カバー82及びガイド84に対応してピラーガーニッシュ18には格納孔86が形成されている。格納孔86は、開口部24の車両下側で且つ伸縮ポール60の車幅方向室内側に形成されて、ピラーガーニッシュ18の車幅方向室内側部分及び車両前側部分で開口している。カバー82及びガイド84は格納孔86の内側に格納され、伸縮ポール60のポール62〜68が車両前側へ延出ることによってカバー82及びガイド84が格納孔86から車両前側へ押出される。
また、カバー82及びガイド84の格納孔86への格納状態で、カバー82の表面及びガイド84の表面はピラーガーニッシュ18の表面に倣うように形成されている。これによって、カバー82及びガイド84の格納孔86への格納状態では、カバー82及びガイド84がピラーガーニッシュ18の一部のようになり、カバー82及びガイド84とピラーガーニッシュ18とが一体感を出している。さらに、カバー82及びガイド84の格納孔86への格納状態で、ガイド84の車両後側端部は格納孔86の縁に当接しており、ガイド84の車両後側へのスライドが阻止されている。
一方、図7に示されるように、ガイド84の車両前側端部近傍には、ばね係止部88が形成されており、制限部材としての圧縮コイルばね90の車両前側端部が係止されている。また、カバー82にはプレート92が設けられている。プレート92は、ガイド84のばね係止部88よりも車両後側に設けられており、圧縮コイルばね90の車両後側端部が係止されている。カバー82及びガイド84の格納孔86への格納状態で、圧縮コイルばね90は伸ばされてカバー82に対してガイド84を車両後側へ付勢している。このため、カバー82がポール68によって格納孔86から車両前側へ押出されても、圧縮コイルばね90が自然長になるまでガイド84の車両前側のスライドが制限される。
図8に示されるように、プレート92の車両後側ではカバー82にラック94が形成されている。ラック94は長手方向が車両前後方向とされている。ラック94の車幅方向外側にはピニオン96がラック94に噛合可能に設けられている。ピニオン96は中心軸線方向が車両上下方向に沿っており、ガイド84に回転自在に支持されている。ピニオン96にはレバー98が設けられている。レバー98は、図1に示されるドアベルトラインBLよりも車両上側に位置している。また、レバー98は、スリップジョイント22でのウェビング20の折返位置、すなわち、ウェビング20の最上部よりも車両下側に位置している。なお、本実施の形態では、レバー98がドアベルトラインBLよりも車両上側に位置するように設けられた構成であった。しかしながら、レバー98の位置がドアベルトラインBLよりも車両上側に限定されるものではなく、レバー98の位置をドアベルトラインBLと同じ位置や、ドアベルトラインBLよりも車両下側に設けてもよい。
さらに、ウェビング20がリトラクタ12のスプールに巻取られて格納された状態では、レバー98は、タング28よりも車両上側に位置している。レバー98はピニオン96の半径方向外側へ延出されており、更に、レバー98の先端側は車両上側へ鉤状に屈曲されている。レバー98は、カバー82及びガイド84と共にピラーガーニッシュ18の格納孔86に格納可能とされており、レバー98は、ウェビング20のピラーガーニッシュ18の外側に位置する部分よりも車両後側で格納される。レバー98の格納状態でレバー98のピニオン96からの延出方向は車両後側へ向く。ラック94が車両前側へスライドされて、これによってピニオン96が回転されるとレバー98が係合位置まで回動される。レバー98が係合位置まで回動した状態で、レバー98のピニオン96からの延出方向は車幅方向室内側を向き、レバー98はウェビング20の車両後側でウェビング20と対向する。
<第1の実施の形態の作用、効果>
本シートベルト装置10では、車両に乗込んだ乗員がシート30に着座することによってモータ42が正転駆動される。モータ42の駆動力が減速装置44の入力ギヤに伝達されると、減速装置44の出力ギヤ48が送出方向へ回転される。これによって出力ギヤ48に噛合うフレキシブルラック50がその長手方向先端側へ移動され、フレキシブルラック50が車両前側へ延出る。このように車両前側へ延出たフレキシブルラック50の先端に取付片70が押圧されると、ポール68がポール66から延出て、カバー82が格納孔86内の格納位置から車両前側へスライドされる。
カバー82及びガイド84の格納孔86への格納状態で、圧縮コイルばね90は伸ばされている。このため、カバー82が車両前側へスライドされても、ガイド84の後端部が圧縮コイルばね90の付勢力によって格納孔86の縁に押付けられる。これによって、ガイド84の車両前側へのスライドが制限されるため、ガイド84はカバー82に追従しない。これによって、ガイド84に設けられたレバー98に対し、フレキシブルラック50の先端や伸縮ポール60のポール68の先端が車両前側へ相対移動される。
このようにして、カバー82がガイド84に対して車両前側へ相対移動されると、カバー82のプレート92に形成されたラック94が、ガイド84に設けられたピニオン96に対して車両前側へ相対移動される。これによって、ピニオン96が回転されて、レバー98が係合位置まで回動される。圧縮コイルばね90の長さが自然長になるまでカバー82がガイド84に対して車両前側へ相対移動されると、ガイド84は圧縮コイルばね90によってカバー82と共に車両前側へスライドされる。さらに、ポール66がポール64から延出て、ポール64がポール62から延出るまでカバー82及びガイド84が車両前側へスライドされると、ウェビング20の最上部(スリップジョイント22での折返位置)とタング28との間の部分が車両後側からレバー98によって係合されて押圧される。これによって、ウェビング20がレバー98と共に車両前側へ移動されて、タング28が車両前側へ移動される。
この状態で、タング28が乗員によって把持されて引張られると、リトラクタ12のスプールからウェビング20が引出される。ウェビング20が乗員の身体の前側から乗員の身体に掛回され、この状態で、タング28がバックル36に係合されると、ウェビング20が乗員の身体に装着される。
また、タング28がバックル36に装着されると、モータ42が逆転駆動される。モータ42の駆動力が出力ギヤ48に伝達されると、出力ギヤ48が格納方向へ回転される。これによって出力ギヤ48に噛合うフレキシブルラック50がその長手方向基端側へ移動されると、取付片70がフレキシブルラック50によって車両後側へ引張られる。これによって、ポール68がポール66に格納されると共に、ポール66がポール64に格納され、更に、ポール64がポール62に格納される。また、取付片70がフレキシブルラック50によって車両後側へ引張られて取付片70が車両後側へスライドされると、カバー82及びガイド84が車両後側へスライドされる。これによって、ガイド84がピラーガーニッシュ18の格納孔86に格納されてガイド84の後端部が格納孔86の縁に当接される。
この状態では、ガイド84の車両後側へのスライドが阻止される。この状態で、更に、フレキシブルラック50の先端が車両後側へ移動されて、カバー82が車両後側へスライドされると、カバー82のプレート92に形成されたラック94が、ガイド84に設けられたピニオン96に対して車両後側へ相対移動される。これによって、ピニオン96が回転されて、レバー98が格納位置まで回動される。さらに、このようにカバー82がピラーガーニッシュ18の格納孔86に格納されるまでカバー82がガイド84に対して車両後側へ相対移動されると、圧縮コイルばね90が、その付勢力に抗して伸ばされる。このように、ピラーガーニッシュ18の格納孔86にカバー82及びガイド84が格納されるとモータ42が停止される。
ここで、本実施の形態では、係合位置まで回動されたレバー98が、車両前側へ直線的にスライドされることによって、ウェビング20の最上部とタング28との間の部分がレバー98に押圧されて車両前側へ移動される。このため、ウェビング20のレバー98に押圧される部分がレバー98に持上げられて上昇することなく、ウェビング20のレバー98に押圧される部分が十分に車両前側へ移動される。これによって、タング28が十分に車両前側へ移動されるため、シート30に着座した乗員はタング28を容易に把持でき、ウェビング20を容易に装着できる。
また、本実施の形態では、カバー82及びガイド84の格納孔86への格納状態で、ガイド84を格納位置に格納しておくことができる。このため、リーチャ装置40を使用しない状態でレバー98の先端側が車幅方向室内側へ向くことがなく、ピラーガーニッシュ18の表面から車幅方向室内側へ突出する部位をなくし、又は、このような突出部位を少なくできる。しかも、カバー82及びガイド84が格納孔86に格納された状態では、カバー82及びガイド84がピラーガーニッシュ18の一部のようになり、カバー82及びガイド84とピラーガーニッシュ18とが一体感を出している。このため、見栄えがよい。さらに、ピラーガーニッシュ18とモータ42との間には衝撃吸収スペース43が形成される。車両後側で且つ車幅方向室内側からの所定の大きさの荷重Fによってピラーガーニッシュ18が変形されると、ピラーガーニッシュ18が衝撃吸収スペース43内を変位してモータ42に当接するまでの間に、荷重Fの少なくとも一部が吸収される。このため、車両衝突時にリヤシートの乗員の頭部がピラーガーニッシュ18に衝突した際の傷害値を効果的に軽減できる。
また、本実施の形態では、カバー82がガイド84に対して車両前後方向に相対移動されることによってレバー98が回動される。しかも、カバー82のガイド84に対する車両前側への相対移動は、圧縮コイルばね90の付勢力によって生じる。また、カバー82のガイド84に対する車両後側への相対移動は、ガイド84の車両後ろ側へのスライドが阻止された状態で、圧縮コイルばね90の付勢力に抗してカバー82が車両後側へスライドされることによって生じる。また、ガイド84の車両後側へのスライドが阻止された状態でカバー82が圧縮コイルばね90の付勢力に抗して車両後側へスライドされることによって、カバー82のガイド84に対する車両後側への相対移動が生じる。このように、本実施の形態では、カバー82をガイド84に対して車両前後方向に相対移動可能に設けて、カバー82とガイド84とを圧縮コイルばね90によって連結するだけでレバー98の回動機構を構成できる。このため、モータ42とは別にレバー98を回動させるためのモータ等を設けなる必要がなく、しかも、構成も簡素である。
さらに、本実施の形態では、フレキシブルラック50の先端側が車両前側へ移動されることによってカバー82、ガイド84、及びレバー98が車両前側へスライドされる。ここで、フレキシブルラック50は撓曲可能とされており、フレキシブルラック50の出力ギヤ48との噛合部分よりも長手方向基端側は、センターピラー14に沿うように車両後上側へ延びている。このため、フレキシブルラック50の全長がピラーガーニッシュ18の車両前後方向寸法より長くても、フレキシブルラック50をピラーガーニッシュ18の車幅方向外側で格納できる。これによって、フレキシブルラック50の先端側の車両前側への移動量を十分に長くでき、レバー98を十分に車両前側へスライドさせることができる。
また、本実施の形態では、カバー82が取付片70を介して伸縮ポール60のポール68の先端に取付けられる。このため、カバー82、ガイド84、及びレバー98を支持するための支持剛性は、ポール68が有していればよく、フレキシブルラック50は、このような支持剛性を有する必要がない。このため、フレキシブルラック50を出力ギヤ48との噛合位置で無理なく撓曲させることができる。しかも、フレキシブルラック50は撓曲可能であるが、フレキシブルラック50が伸縮ポール60のポール62〜68の内側に挿入されると、フレキシブルラック50の撓曲がポール62〜68の内面によって制限される。このため、フレキシブルラック50の先端側が車両前側へ移動を、ポール64〜68の車両前側への延出しに効果的に寄与させることができる。
<第2の実施の形態の構成>
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態を説明するにあたり、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
図9に示されるように、第2の実施の形態に係るシートベルト装置110は昇降装置112を備えている。昇降装置112はベース114を備えており、ベース114の上壁118と下壁120とにガイドねじ122が回転自在に支持されている。ガイドねじ122は矩形ブロック状のスライダ124に形成された雌ねじを貫通している。スライダ124は、ベース114のガイド部116に形成されたガイド孔126を貫通しており、ガイドねじ122が回転することによってスライダ124が車両上下方向に昇降される。スライダ124にはスリップジョイント22が取付けられており、スリップジョイント22はスライダ124と共に昇降される。
一方、ガイドねじ122の下側には昇降用伝達機構としての減速装置132が設けられている。減速装置132はギヤボックス134を備えており、ギヤボックス134内には減速ギヤ列が設けられている、減速装置132の減速ギヤ列の出力ギヤはガイドねじ122の下端に接続されている。
また、本シートベルト装置110は切替機構としてのクラッチ装置140を備えている。クラッチ装置140はクラッチボックス142を備えており、クラッチボックス142にはモータ側入力ギヤと、昇降装置側出力ギヤと、リーチャ側出力ギヤとが設けられている。クラッチ装置140のモータ側入力ギヤはモータ42の出力軸に接続されており、モータ42の駆動力によって回転される。クラッチ装置140の昇降装置側出力ギヤは、減速装置132の減速ギヤ列の入力ギヤに接続されている。これに対して、クラッチ装置140のリーチャ側出力ギヤは、第1の実施の形態で説明した送出用伝達機構としての減速装置44の入力ギヤに接続されている。すなわち、本実施の形態では、モータ42と送出用伝達機構としての減速装置44との間にクラッチ装置140が介在している。
さらに、クラッチ装置140はクラッチを備えている。クラッチは、クラッチ装置140の入力ギヤと昇降装置側出力ギヤとの間に介在していると共に、クラッチ装置140の入力ギヤとリーチャ側出力ギヤとの間に介在している。クラッチ装置140のクラッチは、通常状態でクラッチ装置140の入力ギヤとリーチャ側出力ギヤとを接続しており、したがって、通常状態では、モータ42の駆動力を減速装置44の出力ギヤ48に伝達することができる。また、この通常状態で、クラッチ装置140のクラッチは、クラッチ装置140の入力ギヤと昇降装置側出力ギヤとの接続を解除している。このため、通常状態では、モータ42が作動しても、モータ42の駆動力はガイドねじ122に伝達されない。
一方、昇降装置112は、シート30の近傍や車両のインスツルメントパネルに設けられた昇降用スイッチを備えており。昇降用スイッチが操作されると、クラッチ装置140が操作される。これによって、クラッチ装置140の入力ギヤと昇降装置側出力ギヤとが接続されて、クラッチ装置140の入力ギヤとリーチャ側出力ギヤとの接続が解除されると共に、モータ42が駆動される。
また、リーチャ装置40の減速装置44の出力ギヤ48の回転軸方向は車幅方向とされている。これに対して、昇降装置112のガイドねじ122の回転軸方向は車両上下方向とされている。このため、本実施の形態では、減速装置44及び減速装置132の少なくとも一方に、かさ歯車等の回転軸方向変換機構が設けられ、これによって、モータ42の駆動力を減速装置44出力ギヤ及び昇降装置112のガイドねじ122の何れにも伝達可能とされている。
なお、本実施の形態は、上記の昇降装置112が設けられている点及びクラッチ装置140がモータ42とリーチャ装置40の減速装置44との間に介在している点を除いて、基本的に前記第1の実施の形態と構成が同じである。
<第2の実施の形態の作用、効果>
本実施の形態では、シート30の近傍や車両のインスツルメントパネルに設けられた昇降用スイッチが操作されると、クラッチ装置140が操作される。これによって、クラッチ装置140の入力ギヤと昇降装置側出力ギヤとがクラッチによって接続されて、クラッチ装置140の入力ギヤとリーチャ側出力ギヤとの接続が解除される。さらに、昇降用スイッチが操作されることによってモータ42が駆動されると、ガイドねじ122が回転される。これによって、スライダ124と共にスリップジョイント22が上昇又は下降される。このため、本実施の形態では、乗員は昇降用スイッチを操作するだけで、ウェビング20のスリップジョイント22での折返位置を所望の高さに調節できる。
一方、昇降装置112のガイドねじ122を回転させるためのモータ42は、クラッチ装置140を介してリーチャ装置40の減速装置44に接続されている。昇降用スイッチが操作されなければ、クラッチ装置140のクラッチは、入力ギヤとリーチャ側出力ギヤとを接続して、クラッチ装置140の入力ギヤと昇降装置側出力ギヤとの接続を解除している。このため、車両に乗込んだ乗員がシート30に着座した場合や、タング28がバックル36に装着された場合には、リーチャ装置40を作動させて、フレキシブルラック50の先端側を車両前後方向へ移動させることができる。
このように、本実施の形態では、リーチャ装置40及び昇降装置112の双方を1つのモータ42で作動させることができ、コストを安価にできる。
また、リーチャ装置40については、クラッチ装置140がモータ42とリーチャ装置40の減速装置44との間に介在している点を除いて、本実施の形態と前記第1の実施の形態とで構成が同じである。このため、リーチャ装置40に関する効果は、前記第1の実施の形態で説明した効果と同じ効果を本実施の形態でも得ることができる。
なお、上記の各実施の形態では、レバー98はピニオン96に一体とされているため、レバー98の回動軸が車両上下方向に沿う構成であった。しかしながら、レバー98とピニオン96とを別体で構成してもよく、また、レバー98の回動軸が車両上下方向に沿わない構成であってもよい。例えば、格納位置でレバー98の先端側が車両下側を向き、カバー82がガイド84に対して車両前側へ相対移動されることによって、レバー98の先端側が上昇するように回動する構成としてもよい。
また、上記の各実施の形態では、送出部材がフレキシブルラック50とされた構成であった。しかしながら、送出部材は撓曲可能で、先端側が車両前側へ移動することによってカバー82を車両前側へスライドさせることができれば、その具体的な態様に限定されるものではない。例えば、長手方向中間部がプーリに巻回されたワイヤを送出部材とし、プーリが回転されることによって、ワイヤの先端側が車両前後方向へ移動する構成としてもよい。
さらに、上記の各実施の形態では、送出部材としてのフレキシブルラック50の出力ギヤ48との噛合位置よりも長手方向基端側が車両後上側へ延ばされた構成であった。しかしながら、フレキシブルラック50の長手方向基端側は、センターピラー14に沿うように、車両前下側へ延ばされる構成であってもよいし、巻取軸等に巻取られる構成であってもよい。
また、上記の各実施の形態では、ピラーガーニッシュ18とモータ42との間に衝撃吸収スペース43を設定した構成であった。しかしながら、荷重Fがピラーガーニッシュ18に作用した際に、変形又は破壊される格子状リブ等の衝撃吸収構造をピラーガーニッシュ18とモータ42との間に設定する構成としてもよい。
10 シートベルト装置
14 センターピラー(ピラー)
18 ピラーガーニッシュ
20 ウェビング
22 スリップジョイント
28 タング
42 モータ
44 減速装置(送出用伝達機構)
50 フレキシブルラック(送出部材、送出機構)
60 伸縮ポール(伸縮部材、送出機構)
80 リーチャ
90 圧縮コイルばね(制限部材)
98 レバー
110 シートベルト装置
132 減速装置(昇降用伝達機構)
140 クラッチ装置(切替機構)

Claims (8)

  1. 車両のピラーの上端側から車両下側へ延びると共に、最上部と下端部との間にタングが設けられたウェビングと、
    前記ピラーに設けられたモータと、
    前記モータの駆動力が入力される送出用伝達機構と、
    前記ピラーに設けられ、可撓性を有する長尺状に形成されると共に長手方向中間部にて撓曲されて、長手方向基端側が車両上側又は車両下側へ延ばされる送出部材を有し、前記モータの駆動力が前記送出用伝達機構を介して前記送出部材へ伝達されて前記送出部材が長手方向へ移動されることによって車両前後方向へスライドされる送出機構と、
    前記送出部材の長手方向先端側に固定されて、前記送出機構と共に車両前後方向へスライドされると共に、前記送出機構が車両前側へスライドされることによって前記ウェビングの中間部に係合されて、前記ウェビングの中間部を車両前側へ移動させるリーチャと、
    を備えるシートベルト装置。
  2. 前記リーチャは、格納位置から前記ウェビングの中間部に係合可能な係合位置へ変位可能なレバーを備える請求項1に記載のシートベルト装置。
  3. 前記送出機構が前記レバーに対して車両前側へ相対移動されることによって前記レバーが前記格納位置から前記係合位置へ変位される請求項に記載のシートベルト装置。
  4. 前記ピラーにはピラーガーニッシュが設けられ、前記ピラーガーニッシュは、前記リーチャが格納されると共に前記リーチャの格納状態では前記リーチャの車両後側端部が縁へ当接される格納孔を備え、前記格納孔の縁への前記リーチャの車両後側端部の当接状態で前記送出機構が車両後側へ移動されることによって前記レバーが前記係合位置から前記格納位置へ変位される請求項2又は請求項3に記載のシートベルト装置。
  5. 前記レバーの車両前側への移動を制限すると共に、前記送出機構が前記レバーに対して車両前側へ所定ストローク相対移動されることによって、前記レバーが車両前側へ移動可能となって前記レバーが前記送出機構と共に車両前側へ移動される制限部材を備える請求項4に記載のシートベルト装置。
  6. 前記送出機構は、車両前後方向に伸縮可能にされて、前記リーチャが支持されると共に車両前側の部分に前記送出部材の長手方向先端が固定されて、前記送出部材の先端が車両前側へ移動されることによって車両前側へ伸びて前記リーチャを車両前側へ移動させる伸縮部材を備える請求項2から請求項5の何れか1項に記載のシートベルト装置。
  7. 前記ピラーに設けられたピラーガーニッシュによって前記モータが車幅方向室内側から覆われると共に、前記ピラーガーニッシュと前記モータとの間に、車幅方向室内側からの衝撃を吸収可能な衝撃吸収スペース又は衝撃吸収構造が設定された請求項1から請求項6の何れか1項に記載のシートベルト装置。
  8. 前記ウェビングの最上部を支持するスリップジョイントと、
    前記モータの駆動力が伝わることによって前記スリップジョイントを昇降させる昇降用伝達機構と、
    前記駆動力を前記送出用伝達機構及び前記昇降用伝達機構の一方に伝えて他方への前記駆動力の伝達を遮断すると共に、前記一方と前記他方とを切替可能な切替機構と、
    を備える請求項1から請求項7の何れか1項に記載のシートベルト装置。
JP2013266061A 2013-12-24 2013-12-24 シートベルト装置 Expired - Fee Related JP6243218B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013266061A JP6243218B2 (ja) 2013-12-24 2013-12-24 シートベルト装置
PCT/JP2014/081286 WO2015098410A1 (ja) 2013-12-24 2014-11-26 シートベルト装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013266061A JP6243218B2 (ja) 2013-12-24 2013-12-24 シートベルト装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015120454A JP2015120454A (ja) 2015-07-02
JP6243218B2 true JP6243218B2 (ja) 2017-12-06

Family

ID=53478280

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013266061A Expired - Fee Related JP6243218B2 (ja) 2013-12-24 2013-12-24 シートベルト装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6243218B2 (ja)
WO (1) WO2015098410A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11697391B1 (en) * 2022-05-20 2023-07-11 Ford Global Technologies, Llc Vehicle seatbelt system

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3343619C1 (de) * 1983-12-02 1985-09-05 Audi AG, 8070 Ingolstadt Vorrichtung zum Zufuehren der Schlosszunge eines Sicherheitsgurtsystems in eine fuerden anzugurtenden Insassen griffguenstige Position
JPS6127752U (ja) * 1984-07-25 1986-02-19 トヨタ自動車株式会社 シ−トベルト装着補助装置
GB8506079D0 (en) * 1985-03-08 1985-04-11 Britax Wingard Ltd Safety belt presenter
JPH0511095Y2 (ja) * 1985-07-11 1993-03-18
JP3295160B2 (ja) * 1993-01-20 2002-06-24 本田技研工業株式会社 シートベルト装着補助装置
DE19901276B4 (de) * 1999-01-15 2007-11-08 Bayerische Motoren Werke Ag Bringeinrichtung für den Sicherheitsgurt in einem Kraftfahrzeug
JP2000225921A (ja) * 1999-02-05 2000-08-15 Takata Corp 乗員拘束保護装置及びその設定システム
JP2001151055A (ja) * 1999-11-29 2001-06-05 Kojima Press Co Ltd 曲面を有する車両部品の衝撃吸収構造
DE102004036361C5 (de) * 2004-07-22 2018-03-29 Brose Fahrzeugteile Gmbh & Co. Kommanditgesellschaft, Coburg Gurtbringer für ein Kraftfahrzeug
JP2006131088A (ja) * 2004-11-05 2006-05-25 Takata Corp タング取出し補助装置およびこれを用いたシートベルト装置
DE102005017750A1 (de) * 2005-04-12 2006-10-19 Brose Fahrzeugteile Gmbh & Co. Kommanditgesellschaft, Coburg Gurtbringer für ein Kraftfahrzeug
DE102006008930A1 (de) * 2006-02-23 2007-08-30 Brose Fahrzeugteile Gmbh & Co. Kommanditgesellschaft, Coburg Verfahren zur Steuerung eines Gurtbringers und Gurtbringer für ein Kraftfahrzeug
DE102008032243B4 (de) * 2008-07-01 2015-03-26 Bos Gmbh & Co. Kg Zuführsystem für einen Sicherheitsgurt eines Fahrzeugs
JP2011168098A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Asmo Co Ltd シートベルト装置
JP5556642B2 (ja) * 2010-12-17 2014-07-23 トヨタ自動車株式会社 リトラクタ取付装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015098410A1 (ja) 2015-07-02
JP2015120454A (ja) 2015-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5364809B2 (ja) シートベルト装置
CN103228180B (zh) 抽屉拉出引导装置
JP6096537B2 (ja) 移動装置
US10399537B2 (en) Adjusting device for a safety belt with an extendable belt guiding element
JP5389545B2 (ja) 全方位型シートベルト装置
CN111267773B (zh) 改进的四点式安全带和包括该四点式安全带的车辆
DE102012221586B3 (de) Schutzvorrichtung für einen Raumabschnitt eines Kraftfahrzeugs
JP5102713B2 (ja) シートベルト装置
JP6243218B2 (ja) シートベルト装置
JP2007015556A (ja) 乗り物用シートのシートスライドロック装置
JP5523856B2 (ja) シートベルト装置
JP2020062996A (ja) 車両用シート
EP2058165B1 (en) Seat restraining device
CN111074770B (zh) 一种双重减震式可拓宽桥面的桥梁护栏
EP2364888A1 (en) Seatbelt device
JP6259732B2 (ja) シートベルト装置
JP2008037237A (ja) 自動車
SE516558C2 (sv) Fordonssäte
JP6240577B2 (ja) シートベルト装置
JP2016030536A (ja) シートベルト装置
JP6371621B2 (ja) シートベルト装置
JP5314442B2 (ja) プリテンショナを備えるシートベルト装置
WO2019007804A1 (de) Flächenanordnung mit einer mehrzahl von flächenelementen zur ausbildung einer fläche in einem fahrzeug
JP2010058534A (ja) シートベルトバックル装置
WO2006104505A2 (en) Seat belt pretensioner

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171017

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171109

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6243218

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees