JP5523856B2 - シートベルト装置 - Google Patents

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本発明は、車両のシートに着座した乗員の身体をウエビングベルトによって拘束するシートベルト装置に関する。
下記特許文献1に開示されたバックル装置では、先端部にバックルが係止されたワイヤの基端部はスライダに係止されている。スライダには雌ねじが形成されており、この雌ねじをガイドねじが通過している。ガイドねじの長手方向一端にはモータに機械的に接続されており、モータの駆動力でガイドねじが回転すると、ガイドねじの長手方向にスライダが移動する。ガイドねじの基端側(モータ側)から先端側(モータとは反対側)へスライダが移動すると、スライダの移動距離分だけワイヤが上方へ伸び出す。このワイヤの伸び出しでバックルが上昇することにより、ウエビングベルトに設けられたタングがバックルに装着しやすくなり、ひいては、ウエビングベルトの装着が簡単になる。
独国特許出願公開第102006048817号の明細書
以上のような構成の場合、ワイヤがその途中で湾曲される。このため、ワイヤの耐久性を考慮すると、剛性が低いワイヤを適用することが望ましい。しかしながら、ワイヤの剛性を下げると、スライダと共にワイヤの基端部をガイドねじの先端側へスライドさせても、ワイヤが撓んでしまってワイヤの先端部を上方へ伸び出させることが難しい。また、ワイヤの先端が伸び出ても、ワイヤの剛性が低いと、伸び出たワイヤが倒れてしまい、バックルを上昇させることが難しい。
本発明は、上記事実を考慮して、乗員がタングをバックルに装着しやすいを装着アシスト位置まで充分にバックルを移動させることができ、しかも、装着アシスト位置や装着位置にてバックルを安定させることができるシートベルト装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るシートベルト装置は、長尺帯状に形成されたウエビングベルトと、前記ウエビングベルトに設けられたタングと、車両のシートの側方に設けられて、上端部に前記タングが挿入される開口が形成され前記タングが装着されるバックルと、可撓性を有する長尺状に形成されて先端側前記バックルに固定された連結部材と、正逆双方の駆動力を出力が可能で且つ前記連結部材の基端側が直接又は間接的に連結された駆動手段を有し、前記駆動手段の正転駆動力で前記連結部材をその長手方向基端側へ引っ張り、逆転駆動力で前記連結部材をその先端側へ送り出す駆動機構と、前記連結部材が前記駆動手段の正転駆動力で引っ張られることで前記バックルが到達する装着位置で前記バックルを安定させると共に、前記駆動手段の逆転駆動力で所定量送り出された前記バックルを前記装着位置よりも前記シートの前方又は上方の装着アシスト位置で安定させ、さらに、前記装着位置よりも前記装着アシスト位置で前記バックルの上端部の向きを前記シートの上方又は後方へ傾ける姿勢制御手段と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係るシートベルト装置では、駆動機構を構成する駆動手段から逆転駆動力が出力されると、先端側にバックルが取り付けられた連結部材がその先端側へ送り出される。このように、連結部材が送り出された状態では、姿勢制御手段によってバックルが装着アシスト位置で安定する。連結部材が送り出される前のバックルの位置である装着位置よりもシートの前方又は上方であるので、バックルが装着アシスト位置で安定していることで、バックルにタングを装着しやすくなり、ウエビングベルトの装着が容易になる。
しかも、連結部材は可撓性を有するので、その長手方向中間部にて連結部材を撓曲させて基端側をシートの前後方向や左右方向へ向ければ連結部材をその長手方向先端側や基端側へ移動させるためのスペースを充分に確保できる。
また、バックルにタングが装着された状態で駆動手段から正転駆動力が出力されると、連結部材がその基端側へ引っ張られてバックルが移動する。このようにして移動したバックルは姿勢制御手段によって装着位置で安定する。
このように、本発明に係るシートベルト装置では、可撓性を有する連結部材の送り出しと引っ張りとでバックルを移動させるが、姿勢制御手段によってバックルを装着アシスト位置や装着位置で安定させることができる。
しかも、本発明に係るシートベルト装置では、連結部材の送り出しと引っ張りとでバックルを移動させるので、連結部材の基端側で連結部材の先端側への引っ張りに抗する構成とすることで、装着位置と装着アシスト位置との間であってもウエビングベルト及びタングを介して引っ張られたバックルが不用意にシート前方へ移動することを防止又は抑制できる。
また、本発明に係るシートベルト装置では、バックルが装着アシスト位置に移動すると、姿勢制御手段がバックルの上端部をバックルが装着位置に位置している状態よりもシート上方又は後方へ傾ける。このため、乗員がウエビングベルトを装着するに際して、更に、バックルにタングが装着しやすくなる。
請求項3に記載の本発明に係るシートベルト装置は、請求項1又は請求項2に記載の本発明において、前記連結部材をその先端側で且つ前記装着アシスト位置側へ付勢する付勢手段を含めて前記姿勢制御手段を構成している。
請求項3に記載の本発明に係るシートベルト装置では、可撓性を有する連結部材は姿勢制御手段を構成する付勢手段によってその先端側で且つ装着アシスト位置側へ付勢される。連結部材が駆動手段の逆転駆動力で送り出されると、連結部材の先端側は付勢手段の付勢力で強制的装着アシスト位置側へ引っ張られる。これにより、バックルは装着アシスト位置に到達でき、しかも、装着アシスト位置でバックルが安定する。
以上説明したように、本発明に係るシートベルト装置は、装着アシスト位置まで充分にバックルを移動させることができ、しかも、装着アシスト位置や装着位置にてバックルを安定させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るシートベルト装置の全体構成を概略的に示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るシートベルト装置の要部の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るシートベルト装置の要部の構成を概略的に示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るシートベルト装置の要部の構成を概略的に示す側面図である。 バックルが装着アシスト位置まで移動した状態を示す図3に対応した正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るシートベルト装置の要部の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係るシートベルト装置の要部の構成を概略的に示す正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るシートベルト装置の要部の構成を概略的に示す側面図である。
<第1の実施の形態の構成>
図1には本発明の第1の実施の形態に係るシートベルト装置10の全体構成が車両側方側からの側面図により示されている。
この図に示されるシートベルト装置10はウエビング巻取装置12を備えている。ウエビング巻取装置12は車両のセンターピラーの下側で車体に固定されたフレーム14を備えている。このフレーム14には軸方向が略車両前後方向に沿ったスプール16が自らの軸周りに回転可能に直接又は間接的に支持されている。このスプール16には長尺帯状のウエビングベルト18の長手方向基端部が係止されている。
スプール16は自らの軸周りの一方である巻取方向に回転するとスプール16がウエビングベルト18をその長手方向基端側から巻き取り、ウエビングベルト18が巻き取られた状態でウエビングベルト18がその先端側へ引っ張られるとスプール16に巻き取られたウエビングベルト18が引き出されつつ、上記の巻取方向とは反対の引出方向にスプール16が回転する。
上記のスプール16に基端部が係止されたウエビングベルト18はセンターピラーに沿ってセンターピラーの上方側へ延ばされている。センターピラーの上端部近傍ではショルダアンカ20が車体に取り付けられている。ショルダアンカ20はスリップジョイント22を備えている。センターピラーの上端部近傍まで延ばされたウエビングベルト18、スリップジョイント22のスリット孔24を通過して折り返され車両の下方側へ延ばされている。スリップジョイント22にて折り返されたウエビングベルト18の先端部はアンカ26の先端部に一体的に固定されている。アンカ26の基端部は本シートベルト装置10が搭載された車両の車体や、本シートベルト装置10が対応するシート28のフレーム30等(本実施の形態では車体)に機械的に連結されている。
一方、図1に示されるように、シート28を介してアンカ26が設けられた側とは反対側には、駆動機構としてのバックル移動装置40が設けられている。ここで、図2にはバックル移動装置40の構成が斜視図により示されている。また、図3にはバックル移動装置40の構成が正面断面図により示されており、図4にはバックル移動装置40の構成が側面断面図により示されている。
これらの図に示されるように、バックル移動装置40はフレーム42を備えている。フレーム42はベースプレート44を備えている。シート28の幅方向に沿ったベースプレート44の一端(本実施の形態では、シート28側の端部)からはガイドプレート46が立設されている。また、ベースプレート44のガイドプレート46が設けられた側とは反対側の上方にはガイドプレート46と対を成すガイドプレート48が設けられており、これらのガイドプレート46とガイドプレート48とがベースプレート44の上方に設けられた上壁50により一体的に繋がっている。
このフレーム42を構成するガイドプレート46とガイドプレート48との間にはスライダ52が設けられている。図2及び図4に示されるように、シート28の幅方向に沿ったスライダ52の両側の端部からはガイド突起54が突出しており、ガイドプレート46及びガイドプレート48において互いに対向する面で開口するように形成されたガイド溝56に嵌め込まれている。ガイド溝56はシート28の前後方向に長手とされており、ガイド突起54をシート28の前後方向にスライド自在に支持しており、スライダ52はシート28の上下方向や左右方向への変位がガイドプレート46やガイドプレート48に規制されつつもシート28の前後方向にスライドが可能とされている。
図2及び図3に示されるように、スライダ52の下端部にはラック部58が形成されており、更に、ラック部58の下側にはピニオン60が設けられている。シート28の幅方向に沿ったピニオン60の側方には駆動手段としてのモータ62がベースプレート44上に取り付けられている。軸方向がウエビングベルト18の幅方向とされたモータ62の出力軸の先端にピニオン60が同軸的且つ一体的に取り付けられており、モータ62が出力する駆動力でピニオン60が回転する。また。このピニオン60は上記のラック部58に噛み合っており、モータ62が出力する正転駆動力でピニオン60が正転すると、ラック部58がシート28の前方側へスライドし、モータ62が出力する逆転駆動力でピニオン60が逆転すると、ラック部58がシート28の後方側へスライドする。
一方、図2及び図3に示されるように、シート28の前後方向に沿ったスライダ52の後端部には連結部材としてのワイヤ70の長手方向基端部が係止されている。ワイヤ70は可撓性を有するものの、比較的剛性が高く、ワイヤ70を撓ませてもその復元力で伸直しようとする。
また、フレーム42よりもシート28の後方側には連結部材変向手段としてのプーリ72が設けられている。プーリ72はシート28の幅方向を軸方向とする軸周りに回転自在にシート28のフレーム30に支持されている。プーリ72にはワイヤ70が掛け回されており、スライダ52からシート28の後方側へ伸びていたワイヤ70はプーリ72に掛け回されることで先端側の向きがシート28の上方に対して前方へ所定角度傾斜した向きに変えられる。このワイヤ70の先端にはバックル74が固定されている。
バックル74のワイヤ70とは反対側の端部には開口76が形成されており、上述したスリップジョイント22とアンカ26との間でウエビングベルト18に設けられたタング78をバックル74に挿し込むことができるようになっている。バックル74の内部にはラッチ等の保持機構が設けられており、開口76からバックル74内にタング78を挿し込むと、保持機構が作動してタング78を保持し、タング78がバックル74から不用意に抜け出ることを防止する。
また、バックル74内には図示しないバックルスイッチが設けられている。このバックルスイッチはバックル74内にタング78が挿し込まれて、保持機構がタング78を保持すると、OFF状態からON状態に切り替わる。このバックルスイッチは図示しないモータ制御手段としてのECUに電気的に接続されており、バックルスイッチがOFF状態からON状態に切り替わるとECUが上記のモータ62を正転駆動させる。このECUは更に車両のドアのロックが解除されたか否かを検出するドアロック検出手段に電気的に接続されており、ドアのロックが解除されたことをドアロック検出手段が検出すると、ECUがモータ62を逆転駆動させるようになっている。
一方、図1から図3に示されるように、フレーム30におけるプーリ72とフレーム42との間にはばね係止片82が設けられており、図2に示されるように、ばね係止片82を上記のワイヤ70が通過している。このばね係止片82とスライダ52との間には圧縮コイルばね84が設けられており、スライダ52とばね係止片82との間でワイヤ70は圧縮コイルばね84の内側を通過している。圧縮コイルばね84の一端はスライダ52に圧接していると共に他端はばね係止片82に圧接し、スライダ52をシート28の前方へ付勢している。
一方、図1から図3に示されるように、プーリ72の上方ではフレーム30にばね係止片92が設けられている。図2に示されるように、プーリ72に掛け回されたワイヤ70はばね係止片92を通過している。ばね係止片92とバックル74との間には付勢手段として姿勢制御手段を構成する圧縮コイルばね94が設けられている。圧縮コイルばね84の一端はばね係止片92に圧接していると共に他端はバックル74に圧接し、バックル74を介してワイヤ70をその先端側へ付勢して、ワイヤ70の伸直状態を保持している。
<第1の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本実施の形態に係るシートベルト装置10では、初期状態で図1及び図3に示されるようなシート28の後端部近傍でシート28を構成するシートクッションの座面の近傍又はシートクッションよりも下側の装着位置にバックル74が位置している。この状態で乗員が乗車するために車両のドアのロックを解除すると、ECUがモータ62を逆転駆動させる。モータ62が逆転駆動することでピニオン60が逆転すると、ピニオン60に噛み合うラック部58がシート28の後方側へ送り出され、これにより、スライダ52がガイドプレート46、48のガイド溝56に案内されて圧縮コイルばね84の付勢力に抗してシート28の後方へスライドする。
スライダ52が後方へスライドすると、スライダ52に係止されたワイヤ70の長手方向基端部がシート28の後方へ移動し、ワイヤ70が後方へ送り出される。ワイヤ70はその長手方向中間部でプーリ72に掛け回されているものの、ワイヤ70は剛性が高く、ワイヤ70自身の復元力で伸直しようとするので、ワイヤ70の基端部が後方へ移動すると、ワイヤ70においてプーリ72に掛け回されている部分は、プーリ72から離間するように撓んでシート28の後方へ移動しようとする。
しかしながら、このようにワイヤ70が撓もうとしても、圧縮コイルばね94がバックル74を介してワイヤ70をその先端側へ付勢している。このため、ワイヤ70は上記のような撓みが生じずに先端側へ移動して、ワイヤ70の先端部はシート28の上方に対して前方へ所定角度傾斜した向きに直線状に移動する。このようにワイヤ70の先端が移動することで、バックル74は、図5に示されるように、上記の装着位置よりもシート28の前方側で且つ上方側の装着アシスト位置に移動する。
さらに、このように装着アシスト位置までバックル74が移動した状態では、例えば、バックル74の重さやワイヤ70の先端側の重さで、ワイヤ70の先端が下降しようとするが、圧縮コイルばね94が付勢力でこのワイヤ70の先端側の下降に抗する。このため、バックル74は装着アシスト位置で安定した状態で保持される。このように、バックル74が装着アシスト位置で安定した状態で保持されるので、乗員がドアを開放して乗車してシート28に着座した状態でタング78をバックル74に容易に装着できる。
次に、タング78がバックル74に装着されることでバックル74内のバックルスイッチがOFF状態からON状態に切り替わると、ECUがモータ62を正転駆動させる。モータ62が正転駆動することでピニオン60が正転すると、ピニオン60に噛み合うラック部58がシート28の前方側へ送り出され、これにより、スライダ52がガイドプレート46、48のガイド溝56に案内されて圧縮コイルばね84の付勢力に抗してシート28の前方へスライドする。
スライダ52が前方へスライドすると、スライダ52に係止されたワイヤ70の長手方向基端部がシート28の前方へ移動し、ワイヤ70が前方へ引っ張られる。ワイヤ70が引っ張られることで、プーリ72に掛け回された部分よりも先端側では、この部分におけるワイヤ70の長手方向に沿って先端が圧縮コイルばね94の付勢力に抗して基端側へ直線的に移動する。このように、ワイヤ70の先端部が移動することでバックル74が装着位置に戻る。このように、バックル74が装着位置に戻った状態でも、圧縮コイルばね94はワイヤ70をその先端側へ付勢するので、バックル74を装着位置で安定した状態で保持できる。
このように、本実施の形態では、バックル74を装着位置や装着アシスト位置で安定した状態で保持できる。しかも、プーリ72に掛け回された部分よりも基端側ではワイヤ70の長手方向がシート28の前後方向に沿い、スライダ52を前後にスライドさせることでバックル74を装着位置と装着アシスト位置との間で移動させるため、装着位置と装着アシスト位置との間隔を充分に長くでき、装着アシスト位置においてバックル74を充分にシート28の前方側で且つ上方に移動させることができる。
さらに、装着位置及び装着アシスト位置、更には、装着位置と装着アシスト位置との間の何れにバックル74が位置していた状態でも、バックル74が引っ張られると、その張力はワイヤ70に付与されてスライダ52を後方へ引っ張ろうとする。このように、スライダ52が後方へ引っ張られると、ピニオン60が正転しようとするが、この状態でモータ62が作動していなければ、モータ62がピニオン60の正転に抗するので、ワイヤ70の引っ張り、ひいては、シート28の前方や上方へのバックル74の不用意な移動を防止又は抑制できる。
<第2の実施の形態の構成>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態を説明するに際して、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
図6には本実施の形態に係るシートベルト装置210のバックル移動装置212の構成が分解斜視図により示されている。
この図に示されるように、バックル移動装置212はフレーム214を備えており、ベースプレート44に代わってフレーム214を構成するベースプレート216上にモータ62が取り付けられている。本実施の形態では、バックル移動装置212がスライダ52やピニオン60を備えておらず、モータ62の出力軸には平歯で外歯のギヤ218がモータ62の出力軸に対して同軸的且つ一体的に取り付けられている。このギヤ218の回転半径方向側方にはギヤ218よりも歯数が多い平歯で外歯のギヤ220が設けられている。
このギヤ220はシート28の幅方向に沿ったベースプレート216の一端側に設けられた支持壁222の側方に配置され、支持壁222に取り付けられた支持軸224にモータ62の出力軸の軸方向と同じ向きを軸方向とする軸周りに回転自在に支持されている。このギヤ220はギヤ218に噛み合っており、モータ62から出力された駆動力でギヤ218が回転すると、このギヤ218の回転がギヤ220に伝わってギヤ220が回転する。
このギヤ220の回転半径方向側方にはギヤ220よりも歯数が多い平歯で外歯のギヤ226が設けられている。ギヤ226は支持壁222の側方に配置され、支持壁222に取り付けられた支持軸228にモータ62の出力軸の軸方向と同じ向きを軸方向とする軸周りに回転自在に支持されている。このギヤ226と支持壁222との間には前記第1の実施の形態におけるプーリ72に代わる巻き取りプーリ230が設けられている。巻き取りプーリ230はギヤ226に対して同軸的且つ一体的に繋がっており、ギヤ226と共に支持軸228に回転自在に支持されている。
この巻き取りプーリ230にはワイヤ70の長手方向基端部が係止されている。前記第1の実施の形態におけるプーリ72とは異なり、モータ62から出力された正転駆動力がギヤ218及びギヤ220を介してギヤ226に伝わってギヤ226と共に巻き取りプーリ230が回転すると、巻き取りプーリ230はワイヤ70をその基端側から外周部に巻き取りつつワイヤ70の先端側をその長手方向基端側へ引っ張る。
また、前記第1の実施の形態では、ワイヤ70の先端にバックル74が取り付けられていたが、本実施の形態では、ワイヤ70の先端には姿勢制御手段を構成するリンクバー232の長手方向基端部が係止されており、このリンクバー232の長手方向先端にバックル74が取り付けられている。
一方、ギヤ220の回転半径方向側方で且つギヤ226の配置位置とは異なる位置には、ギヤ220よりも歯数が多い平歯で外歯のギヤ242が設けられている。ギヤ242は支持壁222の側方に配置され、支持壁222に取り付けられた支持軸244にモータ62の出力軸の軸方向と同じ向きを軸方向とする軸周りに回転自在に支持されている。このギヤ242と支持壁222との間には、リンクバー232と共に姿勢制御手段を構成する駆動アーム252が設けられている。駆動アーム252は厚さ方向がギヤ242の回転軸方向に沿った細幅の板状に形成されている。駆動アーム252の長手方向基端側は上記の支持軸244が貫通していると共にギヤ242に一体的に繋がっており、ギヤ242と共に支持軸244周りに駆動アーム252は回動する。
この駆動アーム252の先端側は軸方向がモータ62の出力軸の軸方向と同じ向きの連結軸254によってリンクバー232に連結されている。連結軸254により連結された駆動アーム252とリンクバー232とは連結軸254周りに相対的に回動自在とされている。
一方、駆動アーム252の上側には、リンクバー232や駆動アーム252と共に姿勢制御手段を構成する従動アーム262が設けられている。従動アーム262は厚さ方向が駆動アーム252の厚さ方向に沿った細幅の板状に形成されている。この従動アーム262は支持壁222に取り付けられた支持軸264に長手方向基端側がモータ62の出力軸の軸方向と同じ向きを軸方向とする軸周りに回転自在に支持されている。この従動アーム262の長手方向先端側はモータ62の出力軸の軸方向と同じ向きの連結軸266によって、リンクバー232における駆動アーム252の連結位置よりもリンクバー232の先端側でリンクバー232に連結されている。連結軸266により連結された従動アーム262とリンクバー232とは連結軸266周りに相対的に回動自在とされている。
以上の説明からもわかるように、支持壁222、駆動アーム252、従動アーム262、及びリンクバー232は四節リンク機構を構成しており、駆動アーム252が支持軸244周りに回動すると、従動アーム262及びリンクバー232が連動して相対回動する。ここで、駆動アーム252はその先端を上昇させるように一定角度回動すると、連結軸254が連結軸266よりもシート28の前方に位置するように駆動アーム252や従動アーム262の長手方向寸法や、支持壁222、駆動アーム252、従動アーム262、及びリンクバー232の互いの連結位置が設定されている。
<第2の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本実施の形態に係るシートベルト装置210では、初期状態で図7に示されるようなシート28の後端部近傍でシート28を構成するシートクッションの座面の近傍又はシートクッションよりも下側の装着位置にバックル74が位置しており、この状態ではワイヤ70の先端部よりも基端側が巻き取りプーリ230に巻き取られている。この状態で乗員が乗車するために車両のドアのロックを解除すると、ECUがモータ62を逆転駆動させる。モータ62が逆転駆動することでギヤ218が逆転すると、ギヤ220、ギヤ226を介して巻き取りプーリ230が逆転し、巻き取りプーリ230からワイヤ70が送り出される。
一方、上記のようにギヤ218が逆転してギヤ220、ギヤ242を介して駆動アーム252がその先端側を上昇させるように回動する。駆動アーム252の先端側にはリンクバー232が連結されているため、駆動アーム252の先端側が上昇するように回動するとリンクバー232が上昇して装着アシスト位置へ向う。ワイヤ70は可撓性を有しているため、巻き取りプーリ230から送り出されると、その先端側はワイヤ70の自重やバックル74の自重によって下降しようとする。しかしながら、駆動アーム252が支持軸244周りに回動して駆動アーム252の先端側が上昇することにより、リンクバー232を介してワイヤ70の先端が引っ張られる。このため、図8に示されるように装着アシスト位置に到達したバックル74が安定する。
また、上記のように、駆動アーム252が一定角度回動してバックル74が装着アシスト位置に到達した状態では、連結軸254が連結軸266よりもシート28の前方に位置する。このため、リンクバー232の長手方向基端側から先端側への向きは、シート28の上方に対して後方へ傾斜した向きになる。この状態では、バックル74の開口76がシート28の上方に対して後方へ傾斜した方向を向くので、タング78を更にバックル74に装着しやすくなる。
次に、タング78がバックル74に装着されることでバックル74内のバックルスイッチがOFF状態からON状態に切り替わると、ECUがモータ62を正転駆動させる。モータ62が正転駆動することでギヤ218が正転すると、巻き取りプーリ230にワイヤ70が長手方向基端側から巻き取られてワイヤ70の先端、ひいては、バックル74が下降する。
一方、上記のようにギヤ218が正転すると、駆動アーム252がその先端側が下降するように回動する。駆動アーム252の先端側にはリンクバー232が連結されているため、駆動アーム252の先端側が下降するように回動するとリンクバー232が下降してバックル74は装着位置へ向う。このようにしてバックル74が装着位置に到達した状態でもバックル74は、リンクバー232を介して駆動アーム252や従動アーム262に支持されるので、装着位置でバックル74が安定する。
なお、上記の各実施の形態の構成に対して、バックル74やワイヤ70がシート28の上方や前方に引っ張られた際に、この引っ張り力に抗してワイヤ70の基端側を直接又は間接的に保持する保持手段を設けて、装着位置と装着アシスト位置との間にバックル74が位置していても、上記のように引っ張られたバックル74が不用意にシート28の上方や前方へ移動することを防止又は抑制する構成としてもよい。
10 シートベルト装置
18 ウエビングベルト
40 バックル移動装置(駆動機構)
62 モータ(駆動手段)
70 ワイヤ(連結部材)
74 バックル
78 タング
94 圧縮コイルばね(付勢手段、姿勢制御手段)
210 シートベルト装置
212 バックル移動装置(駆動機構)
232 リンクバー(姿勢制御手段)
252 駆動アーム(姿勢制御手段)
262 従動アーム(姿勢制御手段)

Claims (2)

  1. 長尺帯状に形成されたウエビングベルトと、
    前記ウエビングベルトに設けられたタングと、
    車両のシートの側方に設けられて、上端部に前記タングが挿入される開口が形成され前記タングが装着されるバックルと、
    可撓性を有する長尺状に形成されて先端側前記バックルに固定された連結部材と、
    正逆双方の駆動力を出力が可能で且つ前記連結部材の基端側が直接又は間接的に連結された駆動手段を有し、前記駆動手段の正転駆動力で前記連結部材をその長手方向基端側へ引っ張り、逆転駆動力で前記連結部材をその先端側へ送り出す駆動機構と、
    前記連結部材が前記駆動手段の正転駆動力で引っ張られることで前記バックルが到達する装着位置で前記バックルを安定させると共に、前記駆動手段の逆転駆動力で所定量送り出された前記バックルを前記装着位置よりも前記シートの前方又は上方の装着アシスト位置で安定させ、さらに、前記装着位置よりも前記装着アシスト位置で前記バックルの上端部の向きを前記シートの上方又は後方へ傾ける姿勢制御手段と、
    を備えるシートベルト装置。
  2. 前記連結部材をその先端側で且つ前記装着アシスト位置側へ付勢する付勢手段を含めて前記姿勢制御手段を構成した請求項1に記載のシートベルト装置。
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