JP2008081067A - シートベルト装置を備えたシート - Google Patents

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Abstract

【課題】シートベルト装置を備えたシートを提供することである。
【解決手段】本発明による、シートベルト装置を備えたシートは、前記シートバックの上端部より高さが低い位置に設置されたリトラクタと、該リトラクタから延びるシートベルトが、前記シートバックの上端部より上方のシート以外の支持体に支持されることなく、シートバック前方に出る、前記シートバックの上端部に設けられた引出部と、車両の衝突時、或いは、該衝突を予知したときに、前記リトラクタによって前記シートベルトを強制的に巻き取るようになったプリテンショナ機構とを備え、前記シートクッションが取り付けられる支持面に対する前記シートクッションの高さを変えるためのリフタ機構と、前記プリテンショナ機構の作動時に前記支持面に対する前記シートクッションの下方変位を抑制するための下方変位抑制機構とを有する、ことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、シートベルト装置を備えたシートに関し、特に、シートベルト装置のリトラクタを内臓した、自動車用シートに関する。
ドアを車両前後方向に摺動自在とした所謂スライドドアを採用する自動車があり、このスライドドア車においてはまた、車両乗降時の開放感を高める目的で所謂Bピラーをなくしたものが知られている。同様に、後席の乗降性を高める目的で前後のドアを所謂観音開きとし、Bピラーをなくした車両がまた知られている。このようなBピラーを備えない車両においては、前席用のシートベルト装置のリトラクタやショルダーアンカ等をBピラーに設けることができないので、リトラクタ等をシートに設けている。
また、ワンボックス車等においては2列目シートや3列目シートが長い距離車両前後方向にスライドすることができるようになっているものがあり、このようなロングスライドシートでは、Cピラー又はDピラーとシートとの位置関係や、シートのスライド可能量との関係において、Cピラー、Dピラーにリトラクタ等を設けることが適切でない場合があり、そのような場合もまた、リトラクタ等がシートに設けられている。
このようなリトラクタが内蔵された所謂リトラクタインタイプのシートでは、シートベルトの一方端部がリトラクタに取り付けられ、シートベルトの他方端部は、リトラクタからシート内部を上方に延び、シートバックの頂部における車両外方側側部に設けられた開口部又は引出部からシートバックの外に出て、例えば、シートクッションの車両外方側側部に設けられたアンカに固定される。
そして、シートベルト装置は、今日多く、所謂プリテンショナ機構を採用する。このプリテンショナ機構では、リトラクタは、車両に減速Gが働いて乗員が前方に移動し、これによりシートベルトが所定の速さでリトラクタから繰り出されたときにシートベルトをロックする。或いは、加えて、車両の衝突のおそれを予知したときなど、実際に乗員の移動によりシートベルトがリトラクタから繰り出される前にシートベルトを比較的弱い張力で予め巻き取って(プリテンションして)乗員を予めシートに拘束するようにしても良い。
ところで、運転席に関しては、多くの者が適切な運転姿勢を取ることができるように、シート/シートクッションの高さ(及び前後方向位置)を変えるためのリフタ機構を採用する車両がまた少なくない。
しかして、リトラクタがピラー内に設けられ、リトラクタから延びたシートベルトが、同ピラーの上部に設けられたショルダーアンカによって支持されるシートベルト装置では、シートベルトがプリテンションされたときにシートベルトにかかる引張荷重は、多く、ピラーが受け持つけれども、このようなピラーのないリトラクタインタイプのシートでは、ショルダーアンカを構成するシートバックの頂部(の引出部)に多くの下向き荷重がかかることになり、これにより、リフタ機構を介してシート/シートクッションが意図せずに下方に変位してしまう恐れがある。
特許文献1は、リトラクタインタイプのシートにおいて、車両衝突時、リフタ機構の後側回動アームの回動を固定するための装置を開示するけれども、同特許文献には、プリテンショナ機構の作動によりリフタ機構を介してシートが下方変位してしまうという技術的課題の認識がなく、従ってまた、同課題を解決するための手段を開示しない。
特開2004−352135号公報
従って、本発明は、上述した問題を解決するために発明されたものであって、プリテンショナ機構を備えるシートベルト装置と、リフタ機構とを有する、リトラクタインタイプのシートの下方変位を抑制して、プリテンショナ機構による乗員の拘束性を向上できるシートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による、シートベルト装置を備えたシートは、シートクッションと、前記シートの前後方向に回動可能に前記シートクッションに連結されたシートバックとを有し、前記シートベルト装置は、前記シートバックの上端部より高さが低い位置に設置されたリトラクタと、該リトラクタから延びるシートベルトが、前記シートバックの上端部より上方のシート以外の支持体に支持されることなく、シートバック前方に出る、前記シートバックの上端部に設けられた引出部と、車両の衝突時、或いは、該衝突を予知したときに、前記リトラクタによって前記シートベルトを強制的に巻き取るようになったプリテンショナ機構とを備え、前記シートクッションが取り付けられる支持面に対する前記シートクッションの高さを変えるためのリフタ機構と、前記プリテンショナ機構の作動時に前記支持面に対する前記シートクッションの下方変位を抑制するための下方変位抑制機構とを有する、ことを特徴とする。
本発明は、シートに下方変位抑制機構を設けたので、リトラクタインタイプのシートにおいてプリテンショナ機構が作動することによってシートバックの引出部が下方に押し下げられて、ひいては、リフタ機構を介してシートクッションが下方に変位されるのを抑制することができる。
また、本発明では、前記リフタ機構は、前記支持面に対する前記シートの第1側部の高さを変えるための第1リフタ機構部と、前記シートの第1側部の反対側に位置する、前記支持面に対する前記シートの第2側部の高さを変えるための第2リフタ機構部とを備え、前記第1リフタ機構部及び第2リフタ機構部の一方には、前記シートに加わった力によっては前記シートの第1側部の高さが変えられないようにするための、前記下方変位抑制機構を構成する保持機構が設けられている、のが好ましい。
この構成では、第1リフタ機構部及び第2リフタ機構部の一方の下方変位を抑制することができる。
更に、前記第1リフタ機構部及び第2リフタ機構部の前記一方が位置する、前記シートの側部に、前記シートベルトの前記引出部が設けられているのが好ましい。
この構成では、下向きの荷重を多く受ける引出部が設けられたシートの側部側に保持機構が配置されるので、シートクッションの下方変位を効果的に抑制することができる。
更にまた、前記第1リフタ機構部及び第2リフタ機構部の他方には、前記シートが設けられる移動体の前方衝突時に前記シートの第2側部の高さが変えられないようにするための、前記下方変位抑制機構を構成する変位抑制機構が設けられているのが好ましい。
この構成では、保持機構が配置されていないシートの側部側の下方変位を抑制することができ、シート全体の下方変位を抑制することができる。
本発明によれば、プリテンショナ機構を備えるシートベルト装置と、リフタ機構とを有する、リトラクタインタイプのシートの下方変位を抑制して、プリテンショナ機構による乗員の拘束性を向上することができるシートを提供することことができる。
以下、添付図面を参照して、本発明による自動車用シートの実施形態について説明する。
図1を参照すると、自動車の前席左側に位置する運転席用のシートが全体的に参照番号1で示されている。シート1は、シートクッション10と、シートバック30とを有する。
図1、図4から良く分かるように、シートクッション10は、その四隅において車両のフロアFに取り付けられたシートマウントブラケット11を有する。シート1の右側(車幅方向内方側)/前側のシートマウントブラケット11及びシート1の右側/後側のシートマウントブラケット11には、これらの間を延びるシートレール12Aが固定され、シートレール12Aと平行に延びるように、シートレール12Bが、シート1の左側(車幅方向外方側)/前側のシートマウントブラケット11及びシート1の左側/後側のシートマウントブラケット11に固定されている。
各シートレール12A、12Bは、図1で良く分かるように、中空の矩形フレームからなり、頂面には全長に亘って頂部スリットが形成されている。
各シートレール12A、12Bの中空内部下部には車幅(シート幅)方向に延びるシャフトが取り付けられ、このシャフトにはローラ13が回転自在に取り付けられている。
各シートレール12A、12Bの中空内部には、シートレール12A、12Bのほぼ全長に亘って延びるスライダ14が設けられる。スライダ14は、車幅方向に二股状に延び、ローラ13で支持される下部と、シートレール12A、12Bの頂部スリットから上方に延びる上部とを備え、スライダ14の下部頂面と、上部各側面と、シートレール12A、12Bの頂壁下面とによって構成される空間には複数のボールベアリング15が挿入される。従って、スライダ14は、シートレール12A、12Bに対して車両前後方向に円滑に移動することができる。
シートレール12A、12Bから上方に突出する各スライダ14には、後述するリフタ機構を介して、クッションシートサイドフレーム、すなわち、ロワーサイドフレーム16が連結され、これらのロワーサイドフレーム16は、クロスバー(図示せず)によって連結されている。ロワーサイドフレーム16及びクロスバーは、クッショ材及び表皮19で全体的に覆われる。水平支持プレート18がまた、各シートレール12A、12Bから上方に突出するスライダ14間に延びる。
図4で良く分かるように、各ロワーサイドフレーム16は、シートクッション10の前部から後方に全体的に水平に延び、後部において上方に曲がって延び、各ロワーサイドフレーム16の後部上端部16Aは、クッショ材及び表皮19を貫通して上方に延び、ヒンジシャフト20が、これらロワーサイドフレーム16の後部上端部16Aを連結する。
シートバック30は、シート1を正面から見たとき、全体的に逆U字形のシートバックフレーム31を有し、シートバックフレーム31は、車内側シートバックフレーム31Aと、車外側シートバックフレーム31Bと、車内側シートバックフレーム31Aの上端部と車外側シートバックフレーム31Bの上端部とを連結する上部フレーム31Cとを備える。上部フレーム31Cの車外側側端部には上方に延びる支持ブラケット32が固定され、支持ブラケット32には上下方向に貫通して延びる開口部(図示せず)が形成されている。この開口部(図示せず)には、ほぼ車幅方向、水平に延びるシャフト(図示せず)が設けられ、かかるシャフトにはシートベルトローラ(図示せず)が回転自在に取り付けられている。
車内側シートバックフレーム31Aの下端部、車外側シートバックフレーム31Bの下端部は、夫々、各ロワーサイドフレーム16の後部上端部16Aに隣接して配置され、ヒンジシャフト20に回動自在に取り付けられる。従って、シートバックフレーム31をロワーサイドフレーム16に対してヒンジシャフト20を中心に或る角度をなすように回動させることができる、すなわち、シートバック30をシートクッション10に対してシート1の前方、後方に回動させることができる。
シートバックフレーム31、支持ブラケット32の一部及びロワーサイドフレーム16の後部上端部16Aの一部は、クッション材及び表皮33で覆われる。
シート1は、シートバック30をシートクッション10に対して所望の角度に解放自在に保持するための位置決め機構、すなわち、リクライニング機構(図示せず)を有する。リクライニング機構(図示せず)は、シートバックフレーム31をヒンジシャフト20に対してある角度に係止するための係止機構と、係止機構による係止を解くための解放機構とを備え、解放機構は、シートクッション10の車外側側部に設けられリクライニングレバー(図示せず)を有し、このリクライニングレバー(図示せず)は、これを操作しいている間だけ、作動ワイヤ(図示せず)を介してヒンジシャフト20に対するシートバックフレーム31の係止を解くようになっている。
シート1は更に、乗員をシート1に拘束するためのシートベルト装置を有する。シートベルト装置は、水平支持プレート18に固定された、シートベルトSBを繰り出し自在に収納するリトラクタ50を有する。このリトラクタ50にはシートベルトSBの一方端部(図示せず)が取り付けられ、シートベルトSBの他方端部SB1は、リトラクタ50からシートクッション10、シートバック30の内部を上方に延び、支持ブラケット32の引出部、すなわち、開口部(図示せず)からシートバック30の外に出て、シートクッション10の車両外方側側部に固定されたアンカ51に固定される。シートベルト1にはアンカ51と支持ブラケット32との間でフック部材52が取り付けられ、フック部材52は、シート1の車両内方側側部に取り付けられたバックルアンカに固定されたバックル53に着脱自在に取り付けられるようになっている。
シートベルトSBが通って延びるシートクッション10、シートバック30内の経路にガイドチューブを設置しても良い。
シートベルト装置は、車両の衝突時、或いは、該衝突を予知したときに、リトラクタ50によってシートベルトSBを強制的に巻き取るようになったプリテンショナ機構を有する。プリテンショナ機構の構造それ自体は公知のものであって、例えば、車両の減速Gを検知する減速Gセンサ(図示せず)、或いは、シート1が設けられる車両と前方障害物との距離を検出するセンサ(図示せず)などと共に、これらのセンサに接続された制御装置(図示せず)とを備え、制御装置(図示せず)は、前記センサからの信号に基づいて、車両と前方障害物との距離が所定値以下となるような衝突する可能性が高いと判断されたときに第1の引込力でシートベルトSBをリトラクタ50に引き込み(プリテンションし)、Gセンサ等により衝突が検出されたときには第1の引込力よりも大きい第2の引込力でシートベルトSBを引き込む(プリテンションする)ようになっている。
シート1では、減速Gセンサをリトラクタ50に備える。減速Gセンサをシートバック30に取り付けると、例えば、リクライニング操作によりシートバック30が大きく後傾している場合に、減速Gを正確に検知することができなくなる恐れがあるところ、本実施形態では、減速Gセンサ/リトラクタ50をほぼ水平な水平支持プレート18に取り付けるので、より正確に減速Gを検知することができる。
上述したように、ロワーサイドフレーム16は、リフタ機構を介してスライダ14に連結されている。以下、リフタ機構について説明する。
リフタ機構は、図2、図5に示されるように、各スライダ14の前部、後部から夫々上方に突出する取付プレート110A、110Bを有する。これらの取付プレート110A、110Bには、夫々、前方リンク部材111Aの下端部、後方リンク部材111Bの下端部がピン110a、110bを介して回動自在に取り付けられ、前方リンク部材111Aの上端部、後方リンク部材111Bの上端部は、夫々、ロワーサイドフレーム16の前端部、後端部にピン112A、112Bを介して回動自在に取り付けられている。
車幅方向外方側に位置するシートレール12Bとロワーサイドフレーム16とを連結する、前方リンク部材111A、後方リンク部材111Bによりリフタ機構の第1リフタ機構部が構成され、車幅方向内方側に位置するシートレール12Aとロワーサイドフレーム16とを連結する、前方リンク部材111A、後方リンク部材111Bによりリフタ機構の第2リフタ機構部が構成される。
図2で良く分かるように、車幅方向外方側に位置するシートレール12Bとロワーサイドフレーム16とを連結する後方リンク部材111Bはピン112Bを越えて上方に延びる。この後方リンク部材111Bの上端部には中間リンク部材113の後端部がピン113Aを介して回動自在に取り付けられ、中間リンク部材113の前端部はセクターギヤ部材114の上端部にピン113Bを介して回動自在に取り付けられている。セクターギヤ部材114は、ピン113Aよりも下方で、シャフト114Aを介してロワーサイドフレーム16に回動自在に取り付けられている。
シャフト114Aには巻きバネ115の内端部が固定され、巻きバネ115の外端部はセクターギヤ部材114の下部に設けられた係止部114Bに係止されている。セクターギヤ部材114はまた、その前部外周に歯116を備える。
リフタ機構はまた、シャフト114Aの上方、車両前後方向前方において、車幅方向外方側のロワーサイドフレーム16に回転自在に取り付けられた回転シャフト120を有する。回転シャフト120は、ロワーサイドフレーム16を車幅方向に貫通して延び、回転シャフト120の車幅方向外方端部にはリフタ操作レバー121が固定されている。他方、回転シャフト120の車幅方向内方端部には歯車122が固定され、歯車122は、その歯122Aがセクターギヤ部材114の歯116に係合するように、配置されている。
従って、図2で見たとき、リフタ操作レバー121の先端部を引き上げると、回転シャフト120が反時計方向に回転され、これにより、歯車122がシャフト114Aを中心にセクターギヤ部材114を時計方向に回転させる。セクターギヤ部材114がシャフト114Aを中心に時計方向に回転されると、中間リンク部材113を介して後方リンク部材111Bがピン110bを中心に時計方向に回動され、これにより、車幅方向外方側のロワーサイドフレーム16の後部が前方、上方に移動され、これに連動して、前方リンク部材111Aがピン110aを中心に時計方向に回動されることによって、ロワーサイドフレーム16全体が、前方、上方に移動される。更に、車幅方向外方側のロワーサイドフレーム16全体が、前方、上方に移動されると、これにクロスバー及び水平支持プレート18によって連結されている車幅方向内方側のロワーサイドフレーム16もまた前方、上方に移動され、ひいては、シートクッション10全体が前方、上方に移動されることになる。
図2で見たとき、リフタ操作レバー121の先端部を引き下げたときには、上述した動作と逆の動作が生じ、シートクッション10が、後方、下方に移動されることになる。
図1に示されるように、回転シャフト120にはロワーサイドフレーム16とリフタ操作レバー121との間にドラム式ブレーキ130が設けられる。図3は、ドラム式ブレーキ130を分解斜視図で示す。
ドラム式ブレーキ130は、外筒131と、内筒132とを有し、外筒131のフランジ部131bがロワーサイドフレーム16の外面にリベット等で固定される。外筒131と内筒132との間には一対のブレーキスプリング133A、133Bが介装される。回転シャフト120の外端部120aが外筒131の中心穴131aで支持され、内端部120bがロワーサイドフレーム16で回転自在に支持される。回転シャフト120の中問部にはピニオン134が回動可能に取り付けられている。回転シャフト120の外端部120aは、内筒132の中心穴132aに挿通された状態で、内筒132が回転シャフト120に固定されている。
外側のブレーキスプリング133Aは、一方端部133aが内筒132の切り込み132cに係止され、他方端部133dがピニオン134のスリット134aに係止され、内側のブレーキスプリング133Bは、一方端部133cがピニオン134のスリット134aに係止され、他方端部133bが内筒132の切り込み132dに係止されている。
ドラム式ブレーキ130は、回転シャフト120をリフタ操作レバー121によって回転させるときは、ブレーキスプリング133A、133Bの端部133b、133d(又は、133c、133a)が縮径方向に作用して内筒132が回動可能になるのに対して、シートクッション10に作用した力によってピニオン134を回動させる力が加わった場合であっても、ブレーキスプリング133A、133Bの端部133c、133a(又は、133d、133b)が拡径方向に作用して外筒131の内周面に接触して回転シャフト120を回転不能にする公知の構成である。
本発明によるシート1では、上述したプリテンショナ機構にこのドラム式ブレーキ130を組み合わせることにより、プリテンショナ機構の作動によるリフタ機構/シートクッション10の下方変位を抑制する。すなわち、シート1にプリテンショナ機構を設けた場合、プリテンショナ機構が作動してリトラクタ50によりシートベルトSBが巻き取られると、リトラクタインタイプのシート1では、シートバック30、ひいては、シートクッション10に対して下向きの荷重がかかり、この結果、リフタ機構を介してシートクッション10が下方に押し下げられる、すなわち、下方に変位される恐れがあるところ、ドラム式ブレーキ130を合わせて採用することにより、シートクッション10/リフタ機構に作用した力によりシャフト120が回転されることを阻止し、これにより、シートクッション10、特に、ドラム式ブレーキ130を設けた、シート1の車幅方向外方側の第1リフタ機構部の下方変位を抑制することができる。
ところで、シート1の車幅方向内方側の第2リフタ機構部に、このような下方変位を阻止するための機構を設けないときには、車両の前突時に、車幅方向内方側のみが移動してしまう(シート1全体が車幅方向外方側を中心に回動してしまう、従って、シートが変形してしまう)恐れがある。そして、このようなシートの移動は、シートの車幅方向内方側に設けられた、シートベルト装置のバックルアンカの移動をも招くことになるが、このようなバックルアンカの移動は、これを法規制している地域もある。
そこで、本発明によるシート1には、ドラム式ブレーキ130が設けられていないシート1の車幅方向内方側が、リフタ機構(第2リフタ機構部)を介して移動されてしまうのを阻止するための変位抑制機構が設けられている。
図5、図6に示されるように、この変位抑制機構は、車幅方向内方側のロワーサイドフレーム16に設けられたピン112Bに回転自在に取り付けられ、且つ、後方リンク部材111Bの上端部の車幅方向内方側側面に固定された歯車170を有する。ロワーサイドフレーム16から車幅方向外方に突出するピン112Bの外端部は拡径部171Aを構成し、歯車170から車幅方向内方に突出するピン112Bの内端部は拡径部171Bを構成する。
車内側ロワーサイドフレーム16には、歯車170の車両前後方向後方において、車両前後方向に延びる第1スロット172が形成される。この第1スロット172では係止ピン173の外端部が支持され、第1スロット172から車幅方向内方(シート1外方)に突出する係止ピン173の外端部は、第1スロット172よりも大きな拡径部173Aを構成する。係止ピン173の内端部は、車内側ロワーサイドフレーム16から延びた延長垂直壁174に、第1スロット172と対向して形成された第2スロット175によって支持され、第2スロット175から車幅方向内方に突出する係止ピン173の内端部は、第2スロット175よりも大きな拡径部173Bを構成する。
係止ピン173の車両前後方向後方には引張ばね176が設けられ、引張ばね176は、前方端部が係止ピン173に取り付けられ、後方端部が係止ピン173よりも後方に位置するシートクッション10の適所に取り付けられている。
この変位抑制機構では、車両が正面衝突すると、慣性力により、係止ピン173が引張ばね176の力に抗して、第1スロット172、第2スロット175を車両前方に移動され、歯車170の隣接する歯170A、170A間に嵌り込み、かくして、係止ピン173は、第1スロット172、第2スロット175との組み合わせにより、歯車170の上下方向移動を、従ってまた、歯車170に固定された後方リンク部材111Bの、ピン110bを中心とする回動を阻止し、ひいては、前方リンク部材111Aのピン110aを中心とする回動、車幅方向内方側のシート1の移動を阻止する。
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく以下のような種々の変更が可能である。
例えば、本発明のシート1は、シートベルト装置のリトラクタやショルダーアンカを設けるピラーのない車両のみならず、当該ピラーを有するが、長い距離車両前後方向にスライドすることができ、当該ピラーにリトラクタ等を設けることが適切でないロングスライドシートにも適用することができ、この場合にも上述した多くの利点を提供することができる。
また、本実施形態では、リトラクタ50はシートクッション10に設置したが、これに限らず、リトラクタをシートバックの上端部(ヘッドレストを含む)より下方に設けることもできる。例えば、リトラクタをシートバックや、シート周辺のフロア部に設置し、シートベルトをシートバックの上端部まで延ばした構造に適用しても良い。
上述した実施形態ではいずれも、本発明によるシート1を自動車のシートに適用した例を説明したけれども、本発明のシートは、鉄道車両のシートなど、広く移動体に設けられるシートに適用することができる。
本発明による実施形態のシートの概略正面図である。 図1のシートのシートクッションの車幅方向外方側をシート内方から示す概略側面図である。 図1のシートのドラム式ブレーキ機構の概略分解斜視図である。 図1のシートの車外側の概略側面図である。 図1のシートの車内側の概略部分側面図である。 図5のVI−VI線における概略部分断面図である。
符号の説明
1 シート
10 シートクッション
30 シートバック
50 リトラクタ
SB シートベルト
F フロア(支持面)
130 ドラム式ブレーキ機構、170 歯車、173 係止ピン(下方変位抑制機構)

Claims (4)

  1. シートベルト装置を備えたシートであって、
    シートクッションと、
    前記シートの前後方向に回動可能に前記シートクッションに連結されたシートバックとを有し、
    前記シートベルト装置は、
    前記シートバックの上端部より高さが低い位置に設置されたリトラクタと、
    該リトラクタから延びるシートベルトが、前記シートバックの上端部より上方のシート以外の支持体に支持されることなく、前記シートバックの前方に出る、前記シートバックの上端部に設けられた引出部と、
    車両の衝突時、或いは、該衝突を予知したときに、前記リトラクタによって前記シートベルトを強制的に巻き取るようになったプリテンショナ機構とを備え、
    前記シートクッションが取り付けられる支持面に対する前記シートクッションの高さを変えるためのリフタ機構と、
    前記プリテンショナ機構の作動時に前記支持面に対する前記シートクッションの下方変位を抑制するための下方変位抑制機構とを有する、
    シート。
  2. 前記リフタ機構は、前記支持面に対する前記シートの第1側部の高さを変えるための第1リフタ機構部と、前記シートの第1側部の反対側に位置する、前記支持面に対する前記シートの第2側部の高さを変えるための第2リフタ機構部とを備え、
    前記第1リフタ機構部及び第2リフタ機構部の一方には、前記シートに加わった力によっては前記シートの第1側部の高さが変えられないようにするための、前記下方変位抑制機構を構成する保持機構が設けられている、
    請求項1記載のシート。
  3. 前記第1リフタ機構部及び第2リフタ機構部の前記一方が位置する、前記シートの側部に、前記シートベルトの前記引出部が設けられている、請求項2記載のシート。
  4. 前記第1リフタ機構部及び第2リフタ機構部の他方には、前記シートが設けられる移動体の前方衝突時に前記シートの第2側部の高さが変えられないようにするための、前記下方変位抑制機構を構成する変位抑制機構が設けられている、請求項2又は請求項3記載のシート。
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