JP5531572B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両に設置される車両用シートに関し、詳しくは、シートベルトを構成するウェビングの一端側を車両用シート内部に配設するようにしたシートベルト内蔵型の車両用シートに関する。
自動車等の車両に設置される車両用シートは、乗員が着座するシートクッション、乗員が着座した場合の背凭れとなるシートバック、を備える。また、このような車両シートは、シートベルトを配設することにより、着座者を車両用シートに拘束して、車両衝突時における着座者の安全確保を図るものが知られている。
一方、シートベルトにあっては、着座者の肩口鎖骨周辺から腰周りにかけてを車両用シートに拘束するようにした、所謂3点式シートベルトが知られている。このような3点式シートベルトは、概略、ウェビングと、ウェビングを巻き取るリトラクタと、ウェビングを締結するバックルとを備える。具体的には、着座者肩口近くのBピラーにリトラクタを配設し、リトラクタにウェビングの一端側を巻き取り可能に連結し、車両フロアにウェビングの他端側をアンカ固定する。ここで、ウェビングの中間部はバックルにてインナーベルトに締結されるようになっており、もって着座者はシートベルトにより車両用シートに対して3点支持されるように拘束される。
他方、上記したシートベルトにあっては、ウェビングの一端側を巻き取るリトラクタを車両用シートの内に配設するようにした、所謂シートベルト内蔵型の車両用シートが知られている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、ウェビングの他端側を車両フロアにアンカ固定するとともに、このウェビングの中間部を車両用シート肩口に設けられた引出し口から引き出せるようにしている。このように車両用シートを構成した場合には、例えばBピラーが車両に存しない場合であっても、シートベルトを配設することができるようになる。
特開2004−352135
ところで、上記した車両用シートを含め、広く利用されている車両用シートにあっては、車両が後方から追突された場合や車両後退時に車両が障害物に衝突した場合(いわゆる「後突」と称される場合)に、着座者はシートバックに対して、後方への衝撃荷重を急激にかけることとなる。この際、シートバックは、この急激な後方への衝撃荷重により、後ろに傾き易くなってしまうきらいがあり、このような傾き易さの解消が広く望まれていた。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シートベルトを構成するウェビングの一端側を車両用シート内部に配設するようにしたシートベルト内蔵型の車両用シートにおいて、車両後突時におけるシートバックの急激な後方への傾きを抑えるようにすることにある。
上記した課題を解決するにあたって、本発明に係る車両用シートは、次の手段を採用する。
すなわち、本発明の第1の発明に係る車両用シートは、乗員が着座するシートクッションと乗員が着座した場合の背凭れとなるシートバックとを備え、シートベルトを構成するウェビングの一端側を車両用シート内部に配設するようにしたシートベルト内蔵型の車両用シートであって、着座者の背凭れとなるシートバックの肩口には、前記シートバックの内から該シートバックの外に、前記ウェビングの中間部を引き出せるようにするウェビング引出し口が設けられており、前記シートバックの肩口に対して上方に近接する車両の内部には、前記ウェビング引出し口から引き出された前記ウェビングの中間部を経由させ該ウェビングを支持する経由支持部が配設されており、前記ウェビングの一端側から延ばされ前記シートバックの内に存する前記ウェビングは、該シートバックの骨組みをなすシートバックフレームの下部から前記ウェビング引出し口までの範囲に亘って該シートバックフレームの背面側と接し、該シートバックフレームの背面側への倒れ込みを支持することを特徴とする。
この第1の発明に係る車両用シートによれば、シートバックの骨組みをなすシートバックフレームの下部からウェビング引出し口までの範囲に亘ってシートバックフレームの背面側と接し、シートバックフレームの背面側への倒れ込みを支持するので、車両後突時にシートバックに対して着座者は急激に後方に衝撃荷重をかけることとなっても、この衝撃荷重によるシートバックフレームの背面側への倒れ込みを支持することができる。
これによって、この第1の発明に係る車両用シートによれば、車両後突時におけるシートバックの急激な後方への傾きを抑えることができる。
第2の発明に係る車両用シートは、前記第1の発明に係る車両用シートにおいて、前記ウェビングの前記一端側は、該ウェビングの該一端側を巻き取り且つ前記車両用シート内部に配設されるリトラクタに収容されており、前記経由支持部は、前記車両の内部に上部アンカにて固定され且つ前記ウェビングの中間部を挿通支持するループ形状を有して形成されており、中間部が前記経由支持部に挿通支持された前記ウェビングの他端側は、前記シートクッションの下方に近接する車両の内部に下部アンカにて固定されており、前記ウェビングの前記他端側から前記中間部までの間には、これら前記他端側から前記中間部までの間を移動可能に掛着し、且つ前記シートクッションを挟んで該下部アンカが配設される個所とは反対側に配設されるインナーベルトと締結する、バックルが配設されていることを特徴とする。
この第2の発明に係る車両用シートによれば、ウェビングの一端側はウェビングの一端側を巻き取るリトラクタに収容され、経由支持部は上部アンカにて固定され且つウェビングの中間部を挿通支持するループ形状を有して形成され、ウェビングの他端側はシートクッションの下方に近接する車両の内部に下部アンカにて固定され、このウェビングにはシートクッションを挟んで下部アンカの配設個所とは反対側の個所に配設されるインナーベルトと締結するバックルが配設されているので、通常のシートベルトとして機能させることができる。
これによって、この第2の発明に係る車両用シートによれば、上記したようにシートバックの後方へ急激な傾きを抑えることができる上、車両前進時に車両が障害物に衝突した場合(いわゆる「前突」と称される場合)であっても、通常のシートベルトとして機能させることができて、着座者を車両用シートに拘束することができる。
第3の発明に係る車両用シートは、前記第2の発明に係る車両用シートにおいて、前記リトラクタは、前記シートクッションの骨組みをなすシートクッションフレームに配設されていることを特徴とする。
この第3の発明に係る車両用シートによれば、リトラクタはシートクッションの骨組みをなすシートクッションフレームに配設されているので、この車両用シートを例えば前後方向に移動させることがあっても、リトラクタも一緒に移動させることができ、リトラクタが外部に露出することが無くなる。
これによって、リトラクタを常に隠した状態とすることができ、車両用シートとしての見栄えの良さを維持することができる。
第1の発明に係る車両用シートによれば、車両後突時におけるシートバックの急激な後方への傾きを抑えることができる。
第2の発明に係る車両用シートによれば、車両前突時にも、通常のシートベルトとして機能させることができて、着座者を車両用シートに拘束することができる。
第3の発明に係る車両用シートによれば、リトラクタを常に隠した状態とすることができ、車両用シートとしての見栄えの良さを維持することができる。
車両内に設置される車両用シートを示す車両用シートの斜視図である。 図1に示す車両用シートのシートフレーム構造を示す車両用シートの斜視図である。 後突による衝突荷重が車両用シートにかかった瞬間の状態を模式的に示す模式的作用図である。 後突による衝突荷重が車両用シートにかかっている状態を模式的に示す模式的作用図である。
以下、本発明の車両用シートを実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、車両本体11室内に設置される車両用シート10を示す車両用シート10の斜視図である。図1に示すように、車両用シート10は、自動車等の車両本体11室内に設置されるものであり、乗員が着座するシートクッション20と、乗員が着座した場合の背凭れとなるシートバック30とを備える。
なお、図1に示す符号40は、図2には図示していないが、乗員が着座した場合の頭凭れとなるヘッドレストである。また、図1に示す符号45は、レール部材15(図2参照)等の目隠しとなる樹脂カバー部材である。
図2は、図1に示す車両用シート10のシートフレーム構造を示す車両用シート10の斜視図である。図2に示すように、車両用シート10は、シートベルト50を構成するウェビング51の一端51a側を車両用シート10内部に配設するようにしたシートベルト内蔵型の車両用シート10である。なお、このウェビング51の一端51a側は、後に説明するリトラクタ53に巻き取られるようになっており、このリトラクタ53内に収容されている。このリトラクタ53は、通常の場合には着用している着座者の身体の動きを阻害しないようにウェビング51の引出しが可能となっているが、衝突時等の急激な荷重がかかった場合にはウェビング51の引出しをロックするようになっている。また、リトラクタ53は、車両用シート10内部に固定状態で配設されるものであり、詳しくはシートクッションフレーム21にリトラクタブラケット54を介して固定状態で配設されている。ここで、後にも説明するが、ヘッドレスト40の近くに存することとなるシートバック30の肩口には、シートバック30の内からシートバック30の外に、ウェビング51の中間部51cを引き出せるようにするウェビング引出し口39(図1参照)が設けられている。なお、このウェビング51の中間部51cとは、上記したウェビング51における一端51aおよび他端51bを除き、これら一端51aから他端51bまでの間に存するウェビング51を総じて称するものであり、シートバックフレーム31の背面側に存するウェビング51を含む。
図2を参照しながら、この車両用シート10を構成することとなる、シートクッションフレーム21、シートバックフレーム31、シートベルト50等について説明する。なお、この車両用シート10は、車両本体11の車両フロア11aに対して設置されるレール部材15に、シートクッションフレーム21を固定設置することにより、車両本体11室内に設置されるものとなっている。
レール部材15は、概略、ロアレール15aと、アッパーレール15bとを備える。ロアレール15aは、車両本体11の車両フロア11aに対して固定設置されるものである。このロアレール15aは、適宜のレール形状にて形成される。アッパーレール15bは、ロアレール15aに対して相対的にスライド移動可能に嵌め込み取り付けされるものである。このアッパーレール15bは、ロアレール15aに対してスライド移動可能に設置される適宜のレール形状にて形成される。このアッパーレール15bには、締結具16により、次に説明するシートクッションフレーム21が締結される。
シートクッションフレーム21は、シートクッション20の骨組みをなすものである。このシートクッションフレーム21は、概略、レール取付けブラケット22,23と、クッションフレーム本体24,25と、後側連結軸材26と、前側連結軸材27と、を備える。レール取付けブラケット22,23は、クッションフレーム本体24,25を取り付けるために、締結具16を介してレール部材15に対して取り付けられるものである。クッションフレーム本体24,25は、シートクッション20の各部材を支持する主たる骨格部材として機能する部分である。具体的には、クッションフレーム本体24,25は、図1に示すクッションパッド29や、図示していないパッド支持部材等を連結支持する。
後側連結軸材26および前側連結軸材27は、これらクッションフレーム本体24,25間に配設されるものであり、レール取付けブラケット22,23に対してクッションフレーム本体24,25が連結支持されるように配設される。後側連結軸材26は、これらクッションフレーム本体24,25間に配設されるにあたって、シートクッション20の後側位置に配設される。この後側連結軸材26は、シートクッションフレーム21とシートバックフレーム31とを連結する回転連結部材17の下側位置に配設されている。これに対し前側連結軸材27は、これらクッションフレーム本体24,25間に配設されるにあたって、シートクッション20の前側位置に配設される。ここで、この前側連結軸材27は、リトラクタブラケット54を介してリトラクタ53を固定設置する部材である。なお、これら後側連結軸材26および前側連結軸材27は、適宜のスポット溶接を用いて、レール取付けブラケット22,23、クッションフレーム本体24,25に連結されている。
シートバックフレーム31は、シートバック30の骨組みをなすものである。このシートバックフレーム31は、概略、バックフレーム本体32,33と、アッパーフレーム34と、補強板部材35とを備える。
このシートバックフレーム31は、シートクッションフレーム21に対して、回転連結部材17を介して連結される。具体的には、回転連結部材17は、シートクッションフレーム21に対して相対回転可能にシートバックフレーム31を連結する部材であり、一般にリクライニング装置と称されるものである。この回転連結部材17は、シートクッションフレーム21に対するシートバックフレーム31の相対位置を決めた場合には、この相対位置にて互いを固定する。具体的には、回転連結部材17は、回転連結体17a,17aと、連動軸部材17bとを備える。回転連結体17a,17aは、シートクッションフレーム21(詳しくはクッションフレーム本体24,25)とシートバックフレーム31(詳しくはバックフレーム本体32,33)との間に介装されるものである。連動軸部材17bは、図示していない他方のシートクッションフレーム21とシートバックフレーム31との間に介装され、2つ回転連結体17a,17aを連動させるためのものである。
バックフレーム本体32,33は、シートバック30の各部材を支持する主たる骨格部材として機能する部分である。具体的には、バックフレーム本体32,33は、図1に示すクッションパッド38や、図示していないパッド支持部材等を連結支持する。アッパーフレーム34は、バックフレーム本体32,33のうち上記した回転連結部材17介装側とは反対側の端部同士を連結するように配設されるものであり、適宜のスポット溶接を用いてバックフレーム本体32,33に連結されている。補強板部材35は、上記した回転連結部材17介装側のバックフレーム本体32,33を補強するように配設されるものであり、適宜のスポット溶接を用いてバックフレーム本体32,33に連結されている。
ところで、上記したシートバックフレーム31には、後に説明するシートベルト50のウェビング51を挿通し、シートバックフレーム31に対するウェビング51の位置を決める第1ガイド部材36および第2ガイド部材37が配設されている。なお、第1ガイド部材36は、シートバックフレーム31のうちシートクッション20側(図示下側)に配設されるものであり、第2ガイド部材37は、シートバックフレーム31のうちヘッドレスト40側(図示上側)となるアッパーフレーム34に配設されるものである。
具体的には、第1ガイド部材36は、上記したシートバックフレーム31の下部に相当するシートバックフレーム31の回転連結部材17介装側(図示下側)に配設される。第1ガイド部材36は、適宜のスポット溶接を用いて上記した補強板部材35とバックフレーム本体32,33とに連結される。この第1ガイド部材36には、ウェビング51を挿通するための挿通孔36aが設けられている。これに対して、第2ガイド部材37は、上記したシートバックフレーム31のアッパーフレーム34(図示上側)に配設されるものである。第2ガイド部材37は、図示するように、金属棒を適宜に折り曲げ加工することにより形成されるものであり、適宜のスポット溶接を用いてアッパーフレーム34に連結されている。この第2ガイド部材37は、アッパーフレーム34と協働してウェビング51を挿通するための挿通孔37aが形成される。なお、図1に示すように、シートバック30の第2ガイド部材37の配設個所と対応する外部露出個所には、上記したウェビング51の中間部51cを引き出せるようにするウェビング引出し口39が設けられている。このように第1ガイド部材36および第2ガイド部材37の挿通孔36a,37aにウェビング51を挿通した場合には、このウェビング51は、この挿通孔36a,37aによりガイドされた状態となり、シートバックフレーム31に対するウェビング51の位置が決められることとなる。なお、これら第1ガイド部材36と第2ガイド部材37とは、互いの位置がシートバックフレーム31の対角位置に存するように配設されている。
上記した車両用シート10には、シートベルト50が設置されている。このシートベルト50は、広く利用されるシートベルトと同様、車両前突時に、車両用シート10に着座する着座者を車両用シート10に拘束して着座者の安全確保を図るものである。このシートベルト50は、着座者の肩口鎖骨周辺から腰周りにかけてを車両用シート10に拘束するようにした、所謂3点式シートベルトである。
具体的には、シートベルト50は、概略、ウェビング51と、ウェビング51を巻き取るリトラクタ53と、ウェビング51を締結するバックル58とを備える。また、ウェビング51の一端51a側は、上記したように、リトラクタブラケット54を介して前側連結軸材27に対して固定設置されたリトラクタ53に巻き取られて収容されている。したがって、このウェビング51の一端51aは、リトラクタ53内部にて連結されており、図示では見えない。これに対して、ウェビング51の他端51b側は、シートクッション20の下方に近接する車両本体11の内部に相当する車両フロア11aに下部アンカ55にて固定されている。この下部アンカ55は、ウェビング51の他端51b側を留める留め具55aと、この留め具55aを車両フロア11aに固定するための固定リベット55bとを備える。なお、このウェビング51の他端51bは、留め具55aに留めるために適宜のループ形状が形成されている。
次に、上記したようにリトラクタ53に一端51aが連結されるウェビング51は、下部アンカ55にて固定される他端51bまで、次のように中間部51cが配設されている。すなわち、ウェビング51の一端51a側から延ばされシートバック30の内に存するウェビング51の中間部51cは、シートバック30の骨組みをなすシートバックフレーム31の下部に配設される第1ガイド部材36からウェビング引出し口39と対応関係にある第2ガイド部材37までの範囲に亘ってシートバックフレーム31の背面側と接するようになっており、このシートバックフレーム31の背面側への倒れ込みを支持する。具体的には、図2に示すように、前側連結軸材27に配設されたリトラクタ53から引き出されたウェビング51は、前側連結軸材27に対して後側に存する後側連結軸材26の下側を回り込み、回転連結部材17および補強板部材35の背面側を通って、上記した第1ガイド部材36の挿通孔36aに挿通されている。また、この第1ガイド部材36の挿通孔36aに挿通されたウェビング51は、シートバックフレーム31の上側に向かって延びていき、上記した第2ガイド部材37の挿通孔37aに挿通される。このため、この第1ガイド部材36の挿通孔36aから第2ガイド部材37の挿通孔37aまでの範囲に亘るウェビング51は、シートバックフレーム31およびパッド支持部材等の背面側と接し、シートバックフレーム31の背面側への倒れ込みを支持することとなる。なお、これら第1ガイド部材36と第2ガイド部材37とは、互いの位置がシートバックフレーム31の対角位置に存するようになっているので、第1ガイド部材36の挿通孔36aと第2ガイド部材37の挿通孔37aとに挿通されるウェビング51の中間部51cは、シートバックフレーム31の対角方向に延びることとなる。なお、次に説明するループ部材56は、このウェビング51の中間部51cが延びる方向(シートバックフレーム31の対角方向)の延長上に存する車両本体11の内部に相当するBピラー11bに配設されている。なお、Bピラー11bとは、周知の如く、車両本体11のフロントドアとリアドアとの間に配設される中間支柱である。
このように、シートバックフレーム31およびパッド支持部材等の背面側と接するように配設されるウェビング51の中間部51cは、第2ガイド部材37と対応関係にあるウェビング引出し口39から引き出され、この引き出されたウェビング51の中間部51cは、シートバック30の肩口に対して上方に近接配置されるループ部材56に挿通されている。このループ部材56は、本発明に係る経由支持部に相当するものであり、ウェビング引出し口39から引き出されたウェビング51の中間部51cを挿通経由させウェビング51を支持するものである。このループ部材56は、ウェビング51の中間部51cを挿通するループ形状を有して形成される。具体的には、シートバック30の肩口に対して上方に近接する車両本体11のBピラー11bに上部アンカ57が固定状態で設けられている。ループ部材56は、上部アンカ57によりBピラー11bに固定された状態で、ウェビング51の中間部51cを挿通支持するループ形状を有するように形成される。具体的には、ループ部材56は、上部アンカ57に連結されるアンカ支持部56aと、このアンカ支持部56aと一体化しループ形状をなすループ部56bとを有する。なお、図2に示す符号52は、ループ部材56に挿通されたウェビング51の中間部51cを束ねる結束部材である。この結束部材52も、ループ形状を有して形成される。
また、このウェビング51の他端51b側から中間部51cまでの間には、バックル58が配設されている。このバックル58は、シートクッション20を挟んで下部アンカ55が配設される個所とは反対側に配設されるインナーベルト59と締結するものである。具体的には、バックル58は、このウェビング51の他端51b側から中間部51cまでの間を移動可能にウェビング51に掛着するループ形状掛着部58aと、このループ形状掛着部58aと一体化しインナーベルト59に挿し抜き係着する挿抜係着部58bとを有する。なお、インナーベルト59は、詳細を図示していないが、一般のインナーベルトと同様、車両本体11の車両フロア11aに固定設置され、このバックル58を挿し抜き係着可能に構成される。
上記のように構成された車両用シート10によれば、次のような作用効果を奏することができる。
図3は、後突による衝突荷重が車両用シート10にかかった瞬間の状態を模式的に示す模式的作用図である。図4は、後突による衝突荷重が車両用シート10にかかっている状態を模式的に示す模式的作用図である。なお、図3および図4においては、シートバック30とシートベルト50との関係をより分かり易いものとするために、これら以外の図示を簡略化して模式的に示している。また、図3および図4に示す符号Pは、この車両用シート10に着座する着座者を示している。また、図3および図4におけるシートベルト50は、バックル58をインナーベルト59に締結させた状態となっている。つまり、図3および図4に示す着座者Pは、シートベルト50を着用しているものとなっている。
図3に示すように、車両後突時には、着座者Pは、シートバック30に対して後方への衝撃荷重を急激にかけることとなる。この際、ウェビング51の一端51aを収容するリトラクタ53は、ウェビング51の引出しをロックするので、衝突後のウェビング51の長さは、衝突前のウェビング51の長さと変わらない長さとなる。ここで、このウェビング51の中間部51cは、第1ガイド部材36および第2ガイド部材37により案内されて、シートバックフレーム31(例えば、アッパーフレーム34、補強板部材35)の背面側と接した状態となっている。
これによって、図4に示すように、着座者Pがシートバック30に後方への衝撃荷重をかけてシートバック30が背面側に倒れそうになっても、ウェビング51の中間部51cは、そのテンションにより後側連結軸材26とループ部材56とにより支持されることとなり、シートバックフレーム31の背面側への倒れ込みを抑えるように、シートバックフレーム31の背面側への倒れ込みを支持することができる。
したがって、この車両用シート10によれば、シートバック30の骨組みをなすシートバックフレーム31の下部からウェビング引出し口39までの範囲に亘ってシートバックフレーム31の背面側と接し、シートバックフレーム31の背面側への倒れ込みを支持することができる。これによって、車両後突時に、シートバック30に対して着座者は急激に後方に衝撃荷重をかけることとなっても、この衝撃荷重によるシートバックフレーム31の背面側への倒れ込みを抑えるように、シートバックフレーム31の背面側への倒れ込みを支持することができる。もって、この車両用シート10によれば、車両後突時におけるシートバック30の急激な後方への傾きを抑えることができる。
また、上記したシートベルト50にあっては、ウェビング51の一端51a側はウェビング51の一端51a側を巻き取るリトラクタ53に収容され、ウェビング51の他端51b側はシートクッション20の下方に近接する車両フロア11aに下部アンカ55にて固定されている。ループ部材56は、上部アンカ57にて固定され且つウェビング51の中間部51cを挿通支持するループ形状を有して形成されている。このウェビング51にはシートクッション20を挟んで下部アンカ55の配設個所とは反対側の個所に配設されるインナーベルト59と締結するバックル58が配設されている。これによって、上記したシートベルト50は、通常のシートベルトとして機能させることができる。もって、この車両用シート10によれば、上記したようにシートバック30の後方へ急激な傾きを抑えることができる上、車両前突時に、通常のシートベルトと同様に機能させることができて、着座者を車両用シートに拘束することができる。
また、この車両用シート10によれば、リトラクタ53はシートクッション20の骨組みをなすシートクッションフレーム21に配設されているので、この車両用シート10を例えば前後方向に移動させることがあっても、リトラクタ53も一緒に移動させることができ、リトラクタ53が外部に露出することが無くなる。これによって、リトラクタ53を常に隠した状態とすることができ、車両用シート10としての見栄えの良さを維持することができる。
また、この車両用シート10によれば、シートバックフレーム31(例えば、アッパーフレーム34、補強板部材35)の背面側と接し、シートバックフレーム31の背面側への倒れ込みを支持するにあたって、ウェビング51の中間部51cは、後側連結軸材26とループ部材56とにより支持されることとなる。ここで、この後側連結軸材26は、シートクッションフレーム21とシートバックフレーム31とを連結し前後の回転力を受け易い回転連結部材17の下側位置に配設されている。これによって、後側連結軸材26とループ部材56とにより支持されるウェビング51の中間部51cは、通常時においては、シートバックフレーム31の前面側へ倒れるように付勢することもなく、上記したシートバック30が背面側に倒れそうになる緊急時においてのみ、シートバックフレーム31に対して作用するものとなる。
なお、本発明に係る車両用シートにあっては、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜に変更することができる。
すなわち、上記した実施の形態における車両用シート10のシートベルト50は、着用した場合に、通常のシートベルトのように前突に対して機能するように構成されるものであった。しかしながら、本発明に係る車両用シートにあっては、これに限定されることなく、通常のシートベルトの機能を必ずしも要して構成されるものではない。
また、上記した実施の形態における車両用シート10のリトラクタ53は、車両用シート10内部に配設されるウェビング51の一端51a側を巻き取り且つ収容するように設けられるものであった。しかしながら、本発明に係る車両用シートのリトラクタは、これに限定されることなく、例えば、上記したウェビング51の他端51b側を巻き取り且つ収容するように設けられるものであってもよい。
また、上記した実施の形態における車両用シート10のリトラクタ53の配設個所は、シートクッションフレーム21(前側連結軸材27)に対して配設されるものであった。しかしながら、本発明に係る車両用シートのリトラクタの配設個所としては、これに限定されることなく、例えば、シートクッションフレーム21の下側に位置する車両フロア11aに対して配設されるものであってもよく、シートクッションフレーム21ならば後側連結軸材26に対して配設されるものであってもよい。
また、上記した実施の形態における車両用シート10のウェビング51は、衝突時等の急激な荷重がかかった場合にリトラクタ53によりウェビング51の引出しをロックするように構成されるものであった。しかしながら、本発明に係る車両用シートのウェビングは、これに限定されることなく、例えば、車両本体11が後突した場合や車両本体11が後突する寸前の場合に、ウェビングのテンションを上げるように適宜構成されるものであってもよい。具体的には、車両に後突時や後突寸前時を検出する検出器を搭載し、さらにウェビングには広く利用されるプリテンショナー装置を配設し、この検出器により検出された検出情報に基づきウェビングのテンションを上げるように構成されるものであってもよい。なお、プリテンショナー装置としては、公知のインフレータ構造を備えた構成が挙げられ、リトラクタ53や上部アンカ57(ループ部材56)等の適宜個所に配設されるものが挙げられる。
10 車両用シート
11 車両本体
11a 車両フロア
11b Bピラー
15 レール部材
15a ロアレール
15b アッパーレール
16 締結具
17 回転連結部材
17a 回転連結体
17b 連動軸部材
20 シートクッション
21 シートクッションフレーム
22,23 ブラケット
24,25 クッションフレーム本体
26 後側連結軸材
27 前側連結軸材
29 クッションパッド
30 シートバック
31 シートバックフレーム
32,33 バックフレーム本体
34 アッパーフレーム
35 補強板部材
36 第1ガイド部材
36a 挿通孔
37 第2ガイド部材
37a 挿通孔
38 クッションパッド
39 ウェビング引出し口
40 ヘッドレスト
45 樹脂カバー部材
50 シートベルト
51 ウェビング
51a ウェビングの一端
51b ウェビングの他端
51c ウェビングの中間部
52 結束部材
53 リトラクタ
54 リトラクタブラケット
55 下部アンカ
56 ループ部材
57 上部アンカ
58 バックル
59 インナーベルト
P 着座者

Claims (1)

  1. 乗員が着座するシートクッションと乗員が着座した場合の背凭れとなるシートバックとを備え、シートベルトを構成するウェビングの一端側を車両用シート内部に配設するようにしたシートベルト内蔵型の車両用シートであって、
    前記ウェビングの前記一端側は、該ウェビングの該一端側を巻き取り且つ前記車両用シート内部の前記シートクッションの骨組みをなすシートクッションフレームに配設されるリトラクタに収容されており、
    着座者の背凭れとなるシートバックの肩口には、前記シートバックの内から該シートバックの外に、前記ウェビングの中間部を引き出せるようにするウェビング引出し口が設けられており、
    前記シートバックの肩口に対して上方に近接する車両の内部には、前記ウェビング引出し口から引き出された前記ウェビングの中間部を経由させ該ウェビングを支持する経由支持部が配設されており、
    前記経由支持部は、前記車両の内部に上部アンカにて固定され且つ前記ウェビングの中間部を挿通支持するループ形状を有して形成されており、
    中間部が前記経由支持部に挿通支持された前記ウェビングの他端側は、前記シートクッションの下方に近接する車両の内部に下部アンカにて固定されており、
    前記ウェビングの前記他端側から前記中間部までの間には、これら前記他端側から前記中間部までの間を移動可能に掛着し、且つ前記シートクッションを挟んで該下部アンカが配設される個所とは反対側に配設されるインナーベルトと締結する、バックルが配設されており、
    前記リトラクタから引き出され前記シートバックの内に存する前記ウェビングは、該リトラクタから引き出されたまま、該シートバックの骨組みをなすシートバックフレームの下部に設けられる第1ガイド部材から、前記ウェビング引出し口に対応して設けられ且つ前記第1ガイド部材と対角位置に存する前記シートバックフレームの上部の第2ガイド部材までの範囲でガイドされることにより該シートバックフレームの背面側と接し、該リトラクタによる該ウェビングの引出しをロックする機能を利用して急激な該シートバックフレームの背面側への倒れ込みを支持することを特徴とする車両用シート。
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