JP6240373B2 - 金属酸化物ナノシートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属酸化物ナノシートを簡便に製造する方法に関するものであり、詳しくは、ポリアミンと金属電解質化合物とからなる不溶性ゲル複合体を空気雰囲気下で加熱焼成することによる金属酸化物ナノシートの製法及びこれで得られる金属酸化物ナノシートに関する。
金属酸化物(セラミックス)ナノシートは電子、光学、触媒、医用、宇宙など領域で用いられる機能性素材として産業上広く求められる。従って、金属酸化物ナノシートの効果的な製造技術開発はナノテクノロジーにおける一つ大きな課題である。
今までの金属酸化物ナノシートの代表的な製法には、3つの技術を取り上げることができる。一つは、層状のミネラル結晶体を原料として用い、剥離法により層を遊離させた後、それを一定厚みに積層させ、その後積層体を加熱焼成することで金属酸化物ナノシートを作ること(例えば、非特許文献1〜2参照。);一つは、界面活性剤と金属アルコキシド化合物(例えばゲルマニウムアルコキシド)の水性ゾル液を出発原料として用い、それをオイル液にて膜状態として分散し、ゲル化せしめた後、単離、加熱焼成すること(例えば、特許文献1参照。);一つは、金属アルコキシドの水性ゾル液を基板表面に連続的に滴下し、ゲル状に成膜させた後、それを剥離、焼成すること(例えば、特許文献2参照。)などである。これらの製法は、いずれの場合、出発原料そのものは安価ではなく、製造プロセスも大量生産に不向きである。
T. Sasaki et al,Chem.Mater.14巻,3524頁(2002) 長田 実ら、粉砕、No.51、44頁(2008)
国際公開第2006/006425号 特開2004−224623号
本発明が解決しようとする課題は、多層性ミネラル物質でもなく、金属アルコキシドでもない、通常の工業的入手が容易な水溶性金属イオン化合物(金属電解質化合物)を金属ソースとして用いることを基本前提に、その金属イオン化合物とポリアミンとのゲル複合体を加熱焼成することによる、安価かつ簡便なプロセスで金属酸化物ナノシートを製造することである。さらには、二次元の金属酸化物ナノシート中にポア構造を有する多孔性の金属酸化物ナノシート及びその製法を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、金属イオンを配位することが可能で、また、水素イオンによるプロトン化できるポリアミン骨格を有するポリマーと、酸根アニオンを有する金属電解質化合物とが、配位及び水素結合により形成するポリアミン金属塩からなる架橋状態の不溶性ゲル複合体を調製し、そのゲル複合体が加熱下で可塑性と発泡性を示すことに着目し、加熱温度を上げる過程で、当該複合体が発泡膜を形成すること、その発泡膜中での熱分解と酸化を経由して、金属酸化物のナノシートを形成することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、金属酸化物ナノシートを製造する方法であって、
ポリアミン骨格を有するポリマーの水溶液(A)と、鉄、スズ及びアルミニウムからなる群から選ばれる1種以上の金属元素のカチオンである金属カチオン(b1)と硫酸根アニオン(b2)との組成からなる金属電解質化合物の水溶液(B)と、を混合し、その混合液から前記ポリマーと金属カチオン(b1)と硫酸根アニオン(b2)とからなる不溶性ゲル複合体(C)を得る工程、
前記工程で得られた不溶性ゲル複合体(C)を乾燥して初期粉末を得る工程、
前記初期粉末を空気雰囲気下で加熱して、相変換と熱分解により内部ガス発生に伴う発泡化を進行せしめることで発泡膜を成形し、その膜をさらに高温側で焼成して多孔体を得る工程、
得られた多孔体を粉砕して2次元方向での大きさが1μm以上の金属酸化物ナノシートを得る工程、
を有することを特徴とする金属酸化物ナノシートの製造方法を提供するものである。
更、本発明は、金属酸化物ナノシートそのものに、金属酸化物ナノ粒子が二次元方向で結合されてなる、2次元のネットワーク構造を特徴とする多孔性ナノシーの製造方法を提供するものである。
本発明の金属酸化物ナノシートの製造方法は、工業的に安価で、入手が容易な金属電解質化合物を出発原料として、簡便なプロセスで、厚みが数十ナノメートル以下の金属酸化物ナノシートを得るものであり、ナノシートの広範な応用への供給を可能とする製造法である。
また、本発明の金属酸化物ナノシートにおいて、金属種としては、遷移金属ないし第14族金属までを対象とすることができるので、例えば、エネルギー関連の太陽電池、燃料電池、リチウム電池の周辺の素材として応用できる。また、触媒関連の殺菌、抗菌、抗ウイルス、浄水、防臭材料への応用も可能である。さらに、蛍光材料、誘電材料、磁性材料、耐高熱材料、センサーなど幅広い範囲での応用が期待できる。
実施例1におけるポリアミンアルミニウム塩からなるゲル複合体Al−0.4、Al−0.5のTG−DTAチャートである。図1aはDTA、図1bはTG。 実施例1におけるゲル複合体焼成前(下)と800℃焼成(中間)1000℃焼成(上)後のXRDチャートである。 実施例1におけるアルミナシートのTEM写真である。左:低倍率;右:高倍率。 実施例1におけるアルミナシートのガス吸着−脱着等温線である。 実施例2におけるポリアミンスズ塩からなるゲル複合体のTG−DTAチャートである。 実施例2における酸化スズナノシートのTEM写真である。左:低倍率;右:高倍率。 実施例2における酸化スズナノシートのXRDチャートである。 実施例3におけるポリアミン鉄塩からなるゲル複合体のTG−DTAチャートである。 実施例3における酸化鉄シートのSEM写真である。左:低倍率;右:高倍率。 実施例3における酸化鉄シートのXRDチャートである。 実施例4における鉄ドープ酸化スズシートのTEM写真である。左:低倍率;右:高倍率。 実施例4における鉄ドープ酸化スズシートのESRスペクトルである。
本発明での金属酸化物ナノシートの作製は、金属イオンが大量に含まれたポリマーフィルムをシート形成用テンプレートとして用いることを基本モデルとする。このモデルの特徴は従来には考えられなかったポリマーの可塑性を利用することにある。つまり、金属イオンを多く含むポリマーに可塑性を付与した場合、そのポリマーは加工性に優れ、射出成形、または発泡成形に用いることができると考えられる。成形されたフィルム中の金属イオンは加熱焼成により、フィルムの形状にそって酸化物シートに変換されうる。
しかしながら、金属イオンを大量に含むポリマーが相分離することなく、可塑性ポリマーのように振る舞うことは通常はできない。本発明では、金属イオンが安定かつ均一にポリマー中に分布されうる複合体をターゲットにした。一般的に、ポリアミンは金属イオンと錯形成することができる。しかし、ポリアミンそのものは、分子構造由来の高い極性と強い親水性のゆえ、可塑性樹脂として用いることはない。本発明者らは、これを逆手に利用することを考案した。即ち、水性媒体中、ポリアミンに金属化合物の金属カチオンの対イオンとなる酸根アニオンを加えると、それがポリアミンのプロトン化を引き起こし、カチオン状態のポリアミンと酸根アニオン間には静電気的相互作用が働き、物理架橋状態のゲルを誘導できる。それと同時に、金属カチオンには水酸基が結合するなどし、その金属カチオンもまた物理架橋に関わり、ゲル中に取り込まれることになる。このようにして得られるポリマーと金属カチオンと酸根アニオンとから形成されるゲル複合体は、伸びたり、縮んだりするゲルの特徴と可塑性とを発現しうるはずである。
本発明では、このような発想を元に、ポリアミンと金属イオンとを含むゲル複合体の形成について詳細検討し、1級、2級又は3級アミノ基を含むポリアミン骨格を有する水溶性のポリマー、酸根アニオン、金属カチオンを基本組成とする錯体が、水中で不溶なガム状の複合体として析出することを見出した。更に、このガム状の複合体を乾燥させると粉末状にもなるが、その粉末のガラス転移温度は室温以上の範囲で現れ、加熱過程により、相変換と熱分解しながら内部ガス発生に伴う風船のような発泡化が進行し、初期粉末は膜状に成形され、その膜がさらに高温側で焼成されることにより、ポリマーの有機成分が完全熱分解されながら、膜中に含まれた金属カチオンは酸化物に変わり、最終的に2次元構造の金属酸化物ナノシートとして残留することを見出したものである。以下、本発明を詳細に記述する。
[ポリアミン骨格を有するポリマー]
本発明でいうポリアミン骨格を有するポリマーは、アミン官能基を有するポリマーであれば良く、そのアミン官能基は、1級、2級、3級アミンのいずれでもよい。また、2種以上のアミン官能基を有するものであっても良い。
ポリアミン骨格を有するポリマーとしては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリリジン、キトサン、ポリジアリルアミン、ポリ(N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート)、ポリ(N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート)、ポリ(4−ビニルピリジン)、ポリ(2−ビニルピリジン)、ポリ[4−(N,N−ジメチルアミノメチルスチレン)]等を挙げることができる。また、これらのポリマーとその他のポリマーとの共重合体等であってもよい。これらの中でも、ポリエチレンイミンは工業的に入手しやすく、化学的安定性に優れ、金属カチオンとの配位性が強いので、特に好ましく用いることができる。
また、前記ポリマーの分子量としては、不溶性のゲル複合体(C)が容易に得られる点から500〜1,000,000の範囲であればよく、水に溶解し易い分子量範囲であれば特に制限することがない。また、当該ポリマーは水溶液として用いるが、その水溶液の濃度としては5〜30wt%範囲であればよい。すなわち、ポリマー濃度としてこの範囲で均一の水溶液となるものであることが好ましく、特に室温(20〜30℃の範囲)で均一の水溶液となるものであることが最も好ましい。取り扱い上、容易である(粘度が過度の高くない等)等の観点から、実際には12〜18wt%の範囲に調整することが好ましい。
[金属電解質化合物]
本発明で用いる金属電解質化合物は、金属カチオン(b1)と酸根アニオン(b2)とで構成された水溶性の電解質であることが特徴である。
前記金属カチオン(b1)としては、元素周期表の第2族から第14族までの元素に広げることができ、特には、アルミニウム、第4周期における第3族から第14族までの金属元素、第5、6周期の第2族から第14族まで金属元素のいずれかの金属のカチオンを用いることができる。これらの金属元素の中でも、特に鉄、スズ、アルミニウム等、地球上埋蔵量が多く、かつ安価である金属カチオンを好適に用いることができる。また、金属種としては単一からなるものであっても、2種以上のものからなるものであってもよく、目的とする用途に応じて適宜選択することができる。
前記酸根アニオン(b2)としては、前述の金属カチオン(b1)との組み合わせで水溶性の化合物になればよく、特に限定されないが、硫酸根アニオン、リン酸根アニオン、硝酸根アニオン等が汎用性に優れ、好適に用いることができる。
また、酸根アニオン(b2)は、金属化合物と結合してなるものであってもよく、それらのプロトン結合状態の酸そのもの、またはアンモニウムカチオンと結合した塩類を加えて用いてもよい。
本発明において金属電解質化合物は、これを水溶液(B)として用いるものであるが、その際、水溶液の濃度としては5〜30wt%の範囲に調整することが好ましい。
[不溶性ゲル複合体(C)]
前述のポリマーの水溶液(A)と、金属電解質化合物の水溶液(B)とを、室温(20℃程度)〜80℃で、攪拌しながら混合することにより、混合水溶液中からガム状の不溶性ゲル複合体(C)を析出させることができる。この析出物は水中加熱されても溶解することができず、その他の有機溶剤中でも溶解できない。
不溶性ゲル複合体(C)は、ポリマー、金属カチオン(b1)、及び酸根アニオン(b2)で構成され、その中、金属カチオン(b1)と酸根アニオン(b2)はポリマー中のアミノ基と相互作用し、架橋構造を形成し、不溶性のゲルになる。具体的に言えば、酸根アニオン(b2)の場合、溶液中のpH値の酸性寄りにより、ポリマー中のアミノ基が水溶液中でプロトン化され、ポリマーがポリカチオンとして振る舞い、酸根アニオン(b2)はポリカチオンとの静電的相互作用により架橋構造を形成する。また、金属カチオン(b1)はポリマー中のアミノ基に配位されるが、その配位結合はポリマー分子間で起きる場合、ゲル構造を引き起こすこともできる。このような相互作用の結果、ゲル複合体(C)中には、混合の際に用いた金属カチオン(b1)と酸根アニオン(b2)の電解質が均一に含まれることになる。
不溶性ゲル複合体(C)を得る工程において、ポリマー中のアミノ基と金属カチオン(b1)とのモル比は4:1〜1:4の範囲に設定することが好ましい。また、金属カチオン(b1)の種類により、安定した不溶性ゲル複合体(C)を収率よく得るためには、そのモル比を0.3〜1.5の範囲に設定することが望ましい。
析出した不溶性ゲル複合体(C)は、水中では一つの塊になりやすく、上澄みをデカンテーション法で除去し、蒸留水またはエタノール、アセトンなどの溶剤を加えて洗浄することができる。洗浄後の不溶性ゲル複合体(C)は、室温または60〜90℃の加熱下で乾燥し、粉末状態にすることができる。
粉末状のゲル複合体(C)は、室温以上の温度域でガラス転移温度を示すこともできる。即ち、ポリマー、金属カチオン(b1)、酸根アニオン(b2)からなる不溶性ゲル複合体(C)は異物の混合状態ではなく、静電気的相互作用をベースとして架橋を伴いながら形成したポリマー錯体の様な物質であり、その故、単一の物質として特異的物性を示すことができる。
[不溶性ゲル複合体(C)の加熱焼成による金属酸化物ナノシートを得る工程]
上記で得られた乾燥状態の不溶性ゲル複合体(C)をルツボに入れ、それを電気炉内にセットしてから、炉内温度を設定したプログラムにそって上昇させることで、不溶性ゲル複合体(C)を金属酸化物ナノシートに変換させることができる。
加熱焼成の最高温度は1500℃までに設定することができるが、金属種により最高焼成温度を1000℃、800℃、または600℃に適宜調整することが望ましい。最高温度設定のもう一つの目安は、不溶性ゲル複合体(C)中の非金属の成分、例えば、ポリマー及び酸根アニオン(b2)由来の非金属元素を分解、除去できる温度である。これは不溶性ゲル複合体(C)の熱重量損失の測定における重量損失が停止した温度を目安に選定できる。温度上昇は段階的な過程を経て目的温度まで上昇することができるし、また単位時間上昇速度を一定にして一直線的に目的温度まで到達させることもできる。いずれの温度上昇でも、金属酸化物ナノシートに変換できる。焼成時間は、温度にも関係するが、概ね1時間〜5時間の範囲に設定することが好ましい。
[金属酸化物ナノシート]
上記工程を経ることで得られる本発明の金属酸化物ナノシートは、その厚みが5〜150nmの範囲であることを特徴とする。
前記金属酸化物ナノシートは、金属種により、2次元の緻密な板状構造(構造中に空洞がない)を示す。更には、金属種により、2次元の板状構造中にナノサイズの空洞を多く有する多孔性ナノシートを示すことができる。このような多孔性ナノシートは、金属酸化物のナノ粒子が密に焼結されて2次元に広がることにより形成されていることを特徴とする。その際の金属酸化物ナノ粒子は数ナノメートルから30ナノメートルの範囲であり、その際のポアサイズは5〜60nmの範囲である。
上記いずれの構造のナノシートでも、2次元方向での大きさは、1μm〜5mmの範囲である。さらに、2次元方向での大きさは、粉砕の方法で数百ナノメートルのサイズまでに小さくすることもできる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を表す。
[X線回折法による分析]
単離乾燥した試料を測定試料用ホルダーにのせ、それを株式会社リガク製広角X線回折装置「Rint−Ultma」にセットし、Cu/Kα線、40kV/30mA、スキャンスピード1.0°/分、走査範囲10〜70°の条件で測定を行った。
[示差走査熱量分析]
単離乾燥した試料を測定パッチにより秤量し、それをSIIナノ技術示差走査熱量分析測定装置(TG−TDA6300)にセットし、昇温速度を10℃/分として、20℃から800℃の温度範囲にて測定を行った。
[走査電子顕微鏡による形状分析]
単離乾燥した試料をガラススライドに載せ、白金蒸着後にそれをキーエンス社製表面観察装置VE−7800にて観察した。
[透過型電子顕微鏡による微細構造分析]
エタノールで分散された試料をサンプル支持膜に載せ、それを日本電子株式会社製透過型電子顕微鏡装置(JEM−2000FS)にて観察した。
[電子スピン共鳴法(ESR)によるFe3+イオンの検出]
試料をESR装置専用石英セル中に入れ、室温下、ブルカー・バイオスピン株式会社EPR(ESR)装置にて測定した。
[原子間力顕微鏡による厚み分析]
単離乾燥した酸化金属試料をガラススライドに載せ、それをSII社製原子間力顕微鏡(SPA400,SPI4000)にて観察し、シートの厚みを見積もった。
実施例1<ポリマーとアルミニウムイオンを含有する不溶性ゲル複合体の調製>
5%の多分岐状ポリエチレンイミン(エポミン、sp−200、株式会社日本触媒)の水溶液を調製し、その水溶液10g中に、表1に示した通りのモル濃度が異なる硫酸アルミニウム水溶液10mLを滴下し、その混合液を室温(25℃)下で1時間攪拌した。溶液からの沈殿物を遠心分離器にて単離し(10000rpm、10分)、上澄みを除いた後、蒸留水で三回洗浄した。得られた固形物を90℃で10時間減圧乾燥して、固体粉末を得た。
表1に示した様に、水溶液を混合する際に、アルミニウムカチオンとポリマー中の窒素とのモル比を増大させるにつれて、収量が増大した。不溶性ゲル複合体の粉末の熱分析(TG−DTA)の結果、例えばAl−0.5の場合(図1a)、326℃での吸熱ピーク及び553℃での放熱ピークが現れ、800℃までの焼成により、全体の重量損失は82.7%に達した(図1b)。また、DSCC測定の結果(表2)、当該複合体は室温より高い温度範囲でガラス転移挙動を示した。
<アルミナナノシートの合成>
上記で得られた各複合体を、大気中の条件下、800℃または1000℃までの高温で焼成した。室温からの昇温速度を5℃/分にし、目標温度での保温時間を3時間に設定した。焼成後、すべての前駆体が白色となった。Al−0.2とAl−0.3複合体の場合、焼成前後の体積変化がほぼ見られなかったが、Al−0.4以上の複合体(特にAl−0.5の場合)は焼成された後、膨らんだ多孔体になることが分かった。この多孔体を潰して走査型電子顕微鏡にて観察した結果、粉末はシート状構造体であった。図2には〔Al−0.5〕複合体の焼成前と高温焼成後のX線回折パターンを示した。焼成前はアモルファス状態の複合体が800℃以上の温度下で焼成後、そのXRD回折パターンはγ−アルミナ結晶構造(JCPDSカード番号:421468)と一致した。また、各回折ピーク幅は広く、この粉末には数ナノメートルのアルミナ結晶子が存在することが示唆された。図3には、この粉末サンプルの高解像度透過式電子顕微鏡写真を示した。800℃の高温で焼成したアルミナは多孔質のナノシート構造を有することを示された。また、比表面積のBET測定結果(図4)、ガス吸着とガス脱着の曲線間の大きなループが現れた。このことは、アルミナシートにはメソポーラス構造を有することを示唆する。未焼成複合体のBET比表面積がほぼゼロであったが、800℃焼成後、有機成分が完全分解されることによって得られたアルミナシートの比表面積は106.77m/gに増大した。原子間力顕微鏡により見積もったアルミナシートの厚みは120nm前後であった。
実施例2<ポリマーとスズイオンを含有する不溶性ゲル複合体の調製>
5wt%のsp−200水溶液10g中に、10mlの0.58mol/L硫酸スズ(キシダ化学)水溶液を滴下し(sp−200中の窒素原子とスズイオンのモル比が0.5)、この混合物を1時間攪拌した。糊状の固形物が形成した後、デカンテーション法で上澄みを除き、固形分を蒸留水で三回洗浄した後、90℃にて10時間で減圧乾燥し、7.34gのゲル複合体(Sn0.5)を得た(収率:84.20%)。Sn0.5複合体のTG−DTAの熱分析結果(図5)、309℃での吸熱ピーク、479℃での放熱ピークを経て、800℃までの焼成により、65.9%の重量損失が確認された。
<酸化スズナノシートの合成>
大気中雰囲気下(圧縮空気使用、流量は5L/min)、Sn−0.5複合体を加熱焼成(温度上昇5℃/分)し、500℃にて1時間保持した。この焼成により、複合体の体積は大きく膨張した黄色の構造体を得た。この構造体は非常に脆く、乳鉢で簡単に粉砕された。粉末を高分解能TEMの観察したところ、大きなナノシート構造であること、また、シートは、10nm以下のナノ粒子が二次元方向で緻密に配列してなる構造であることが明らかとなった(図6)。このナノシート粉末のX線回折パターン(図7)では、酸化錫の結晶であることが確認できた。原子間力顕微鏡による厚みは、12〜15nmの範囲であった。
実施例3 <ポリマーと鉄イオンを含有するゲル複合体の調製>
2wt%のsp−200水溶液10g中に、11.6mlの0.1mol/L硫酸鉄(キシダ化学)水溶液を滴下し(sp−200中の窒素原子と鉄イオンのモル比が0.5)、この混合物を1時間攪拌した。糊状の固形物が形成した後、デカンテーション法で上澄みを除き、固形分を蒸留水で三回洗浄した後、90℃にて10時間減圧乾燥し、7.34gのゲル複合体(Fe−0.5)を得た(収率:78.8%)。Fe−0.5複合体のTG−DTA熱分析結果(図8)、516℃での非常に強い放熱ピークと800℃まで焼成による83.5%の重量損失が確認された。
<酸化鉄ナノシートの合成>
大気中雰囲気下(圧縮空気使用、流量は5L/min)、Fe−0.5複合体を加熱焼成(温度上昇5℃/分)し、900℃にて1時間保持した。この焼成により、体積が大きく膨らんだ赤褐色の粉体を得た。この粉体を乳鉢で軽く粉砕した後、表面上に白金蒸着してからSEMの観察を行った。図9で見えるように、シート状構造体が確認された。このシートはナノ粒子の二次元方向での緻密配列で形成した。この粉末のX線回折パターン(図10)から、hematite結晶構造を持つ酸化鉄であることが確認された。酸化鉄ナノシートの厚みは、90〜120nm範囲であった。
実施例4 <ポリマーと、スズイオン・鉄イオンを含有するゲル複合体の調製>
5wt%のsp−200の水溶液50mL中に、50mLの0.696mol/L硫酸スズ水溶液と10mLの0.5mol/Lの硫酸鉄水溶液を滴下し、その混合物を1時間攪拌した。糊状の固形物が形成した後、デカンテーション法で上澄みを除き、固形分を蒸留水で三回洗浄した後、90℃にて10時間減圧乾燥し、8.85gのゲル複合体(Sn/Fe−0.6)を得た。
<鉄ドープ酸化スズナノシートの合成>
大気中雰囲気下(圧縮空気使用、流量は5L/min)、上記で得たゲル複合体を加熱焼成(温度上昇5℃/分)し、700℃にて1時間保持した。この焼成により、体積が大きく膨らんだ黄色の粉体を得た。この粉体を乳鉢で軽く粉砕した後のTEM観察から、ナノシート確認された(図11)。このナノシートはナノ粒子の2次元方向での焼結状態であった。蛍光X線分析結果、このナノシートには、大部分に酸化スズ以外、0.57wt%の酸化鉄成分が含まれた。また、このナノシートのESRスペクトから、1650gの磁場あたりにFe3+イオン由来のスピンのシグナルが現れた(図12)。この結果はナノシート状酸化錫中にFe3+イオンの存在が示唆する。このナノシートの厚みは15〜20nm範囲であった。

Claims (6)

  1. 金属酸化物ナノシートを製造する方法であって、
    ポリアミン骨格を有するポリマーの水溶液(A)と、鉄、スズ及びアルミニウムからなる群から選ばれる1種以上の金属元素のカチオンである金属カチオン(b1)と硫酸根アニオン(b2)との組成からなる金属電解質化合物の水溶液(B)と、を混合し、その混合液から前記ポリマーと金属カチオン(b1)と硫酸根アニオン(b2)とからなる不溶性ゲル複合体(C)を得る工程、
    前記工程で得られた不溶性ゲル複合体(C)を乾燥して初期粉末を得る工程、
    前記初期粉末を空気雰囲気下で加熱して、相変換と熱分解により内部ガス発生に伴う発泡化を進行せしめることで発泡膜を成形し、その膜をさらに高温側で焼成して多孔体を得る工程、
    得られた多孔体を粉砕して2次元方向での大きさが1μm以上の金属酸化物ナノシートを得る工程、
    を有することを特徴とする金属酸化物ナノシートの製造方法。
  2. 前記ポリアミン骨格を有するポリマーがポリエチレンイミンである請求項1記載の金属酸化物ナノシートの製造方法。
  3. 前記水溶液(B)において金属種が2種以上含まれている請求項1又は2記載の金属酸化物ナノシートの製造方法。
  4. 前記金属酸化物ナノシートの厚みが5〜150nmの範囲である請求項1〜3の何れか1項記載の金属酸化物ナノシートの製造方法。
  5. 金属酸化物のナノ粒子が焼結され2次元に広がることにより形成された多孔性ナノシートである請求項記載の金属酸化物ナノシートの製造方法。
  6. 多孔性ナノシートにおけるポアサイズが5〜60nmの範囲である請求項記載の金属酸化物ナノシートの製造方法。
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