JP6238347B2 - テープタイプ使い捨ておむつ - Google Patents
テープタイプ使い捨ておむつ Download PDFInfo
- Publication number
- JP6238347B2 JP6238347B2 JP2013203378A JP2013203378A JP6238347B2 JP 6238347 B2 JP6238347 B2 JP 6238347B2 JP 2013203378 A JP2013203378 A JP 2013203378A JP 2013203378 A JP2013203378 A JP 2013203378A JP 6238347 B2 JP6238347 B2 JP 6238347B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- tape
- nonwoven fabric
- waist
- disposable diaper
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
Description
テープタイプ使い捨ておむつは、一般に、月齢が低く、仰向けに寝ている乳児から腹這いになって移動する乳幼児まで使われている。そのため、仰向けや腹這いの姿勢のときに、背側や腹側の製品端部から排泄物が漏れやすい。その漏れを防止するために、背側や腹側の製品端部に伸長させたウレタン材を配置して製品端部が収縮するようにした製品や、通気性不織布間に、前後方向に間隔を置いて複数幅方向に伸縮する伸縮部材を有するウエストシートを、背側の吸収体より裏面側に設けて製品端部が収縮するようにした製品が提供されている(特許文献1、2、5〜7参照)。
<請求項1記載の発明>
身体側の透液性トップシートと、裏面側の液不透過性シートと、これら透液性トップシートと液不透過性シートとの間に、幅方向中央における前後方向に沿って配置された吸収体と、背側の両側部に設けられ腹側外面に止着されるファスニングテープとを備えたテープタイプ使い捨ておむつにおいて、
通気性不織布間に、前後方向に間隔を置いて複数幅方向に伸縮する伸縮部材を有するウエストシートを背側の前記吸収体より裏面側に備え、
前記ウエストシートの裏面側に製品の最外面を形成する通気性のバックシート、並びに、製品の両側に着用者側に起立する立体ギャザーを有し、
前記ウエストシートは、厚み方向における前記バックシートと前記立体ギャザー形成用通気性ギャザーシートとの間に、幅方向外側に延在し、
前記ファスニングテープの取付部は、前記バックシートと前記立体ギャザー形成用通気性ギャザーシートとの間に固定され、
前記ウエストシートの少なくとも一方面側不織布は、少なくとも前記吸収体の側縁よりも側方に、開口形状がおむつの表裏少なくとも一方から視認可能であるムレ防止用通気孔を間隔を空けて多数有している、ことを特徴とするテープタイプ使い捨ておむつ。
本発明では、ウエストシートの少なくとも一方面側不織布がムレ防止用通気孔を有しているもとともに、その開口形状がおむつの表裏少なくとも一方から視認可能であるため、使用者が通気性向上をはっきりと視認できるとともに、通気性向上によりムレ防止も図られる。ここで、「通気孔」は所定の開口面積を有するものを意味し、スリットは含まない。しかも、このような開口を有する通気孔を多数有していると、ウエストシートの強度は低下せざるを得ないが、本発明のウエストシートは、バックシートと立体ギャザー形成用通気性ギャザーシートとの間に固定されているので、ムレ防止用通気孔を形成したとしても、ウエストシートはバックシート及び立体ギャザー形成用通気性ギャザーシートとの全体として十分な強度を示すものとなる。なお、「視認可能である」とはウエストシートに重なる部材を透して目視できること意味する。
前記ウエストシートは、通気性不織布間に伸縮部材を伸長状態で配置し、少なくとも一方の通気性不織布の端部への熱溶着により前記伸縮部材を切断し、その伸縮部材を収縮させたものであり、
前記ムレ防止用通気孔は、前記熱溶着による前記伸縮部材の切断位置とは別の位置に形成され、かつ、前記ウエストシートと前記ファスニングテープの取付部が重ならない位置において形成されている、請求項1記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
通気性のために、ムレ防止用通気孔は、熱溶着切断位置とは別の位置に形成され、かつ、ウエストシートとファスニングテープの取付部が重ならない位置において形成されているのが望ましい。
前記ウエストシートの少なくとも一方面側不織布のムレ防止用通気孔は、ウエストシートの両端部のみに形成されている請求項1又は2記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
ウエストシートの通気孔をウエストシートの両端部のみに形成することで、ムレ防止用通気孔によるウエストシートの強度低下を抑制しつつ、装着時に両側部のフラップやファスニングテープが重なる部分の通気性を向上することができる。
前記ウエストシートの少なくとも一方面側不織布がメッシュ状不織布とされ、このメッシュ状不織布の開口がムレ防止用通気孔とされている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
ウエストシートの少なくとも一方面側不織布にメッシュ状不織布を使うことで、製造ラインにおいてウエストシートにスリット加工工程又は通気孔を設ける加工工程を追加しなくても、ウエストシートにムレ防止用通気孔を備えることができるため好ましい。
前記通気性のバックシート及び前記ウエストシートの少なくとも一方に、親水剤を含ませた請求項1〜4のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
バックシートの内面に、親水剤を含有させると、ウエストシートのムレ防止用通気孔を通る水分が外気に放出され易くなる。また、ウエストシートの内面及びまたは外面に、親水剤を含有させると、ウエストシートのムレ防止用通気孔を通る水分が外装バックシートを通して外気に放出され易くなる。
<請求項6記載の発明>
腹側の脇部にムレ防止用通気孔を形成した請求項1〜5のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
腹側の脇部に通気用スリット又は通気孔、メッシュ素材などを用いることで、装着時に腹側と背側とが重なる部分の通気性を向上することができる。
腹側ウエストシートを腹側の脇部に設け、この腹側ウエストシートは、通気性不織布間に伸縮部材を伸長状態で配置し、少なくとも一方の通気性不織布の端部への熱溶着により前記伸縮部材を切断し、その伸縮部材を収縮させたものであり
前記腹側ウエストシートの少なくとも一方面側不織布が、前記吸収体の側縁よりも側方に、開口形状が表裏少なくとも一方から視認可能であるムレ防止用通気孔を有している、請求項1〜6のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
腹側ウエストシートにも、背側ウエストシートと同様に、ムレ防止用通気孔を形成すると、さらにムレが防止される。
前記ウエストシートは、隣接する伸縮部材の間に、前記通気性不織布が接合されていない通気間隙が幅方向に連続的に形成されており、かつ前記ムレ防止用通気孔は前記通気間隙と少なくとも一部重なるように形成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
ウエストシートの通気性不織布間にこのような通気間隙を設けるとともに、ムレ防止用通気孔の位置を少なくとも一部は通気間隙と重ねることにより、通気性不織布の厚み方向の通気性が向上するだけでなく、通気間隙を介した横方向の通気性も向上し、しかもこの通気間隙に対する通気性がムレ防止用通気孔により向上するため、本発明の通気性向上効果がより一層のものとなる。
前記ウエストシートの少なくとも一方面側不織布が、高吸水性繊維及び非高吸水性繊維を混合した不織布である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
ウエストシートに高吸水性繊維を用いることにより、ウエストシートにおける吸汗保持性が高まり、ムレ防止効果がより一層のものとなる。ただし、高吸水性繊維のみを用いると、吸水した高吸収性繊維が膨張してばらけた際にトップシートを介して肌に付着し易くなるおそれがある。また、トップシートが裏側のシートに対してズレ動き易くなり、装着感を悪化させるおそれもある。これに対して、上述のように、高吸水性繊維集合体を高吸水性繊維及び非高吸水性繊維を混合した不織布とすると、高吸水性繊維が吸水しても非高吸水性繊維との絡まり合いによって保持されるため、そのような問題点は発生し難くなる。
前記ウエストシートにおける前記ムレ防止用通気孔を有する領域の一部又は全部が、前記伸縮部材による収縮の無い部分とされている、請求項1〜9のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
ウエストシートにおけるムレ防止用通気孔を有する領域の一部又は全部が、伸縮部材による収縮を受ける部分であると、ウエストシートをある程度まで伸ばした状態(例えば装着状態)では開口形状がはっきりとし、また通気性も十分に発揮されるが、ウエストシートが収縮した状態では開口形状が崩れて見え難くなり、通気性も低下する。これに対して、上述のように、ウエストシートにおけるムレ防止用通気孔を有する領域の一部又は全部が、伸縮部材による収縮の無い部分とされていると、収縮の無い部分ではムレ防止用通気孔が常に完全に開口した状態となり、ウエストシートの伸縮に関係なく、しっかりとした開口形状が視認でき、また通気性向上効果もより一層のものとなる。
図1〜図7はテープタイプ使い捨ておむつの一例を示しており、断面図中の点模様部分はホットメルト接着剤の塗布部分を示している。
以下の用語「前後方向(縦方向)」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味し、「上下方向」とはおむつの装着状態、すなわちおむつの腹側部分と背側部分を重ね合わせるようにおむつを股間部で2つに折った際に幅方向と直交する方向を意味する。
(外装バックシート)
外装バックシート12は吸収要素50を支持し、着用者に装着するための部分である。外装バックシート12は、両側部の前後方向中央部が括れた砂時計形状とされており、ここが着用者の脚を囲む部位となる。
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に液不透過性を確保した不織布(この場合は、防水フィルムと不織布とで液不透過性シートが構成される。)などを例示することができる。もちろん、このほかにも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている液不透過性かつ透湿性を有する素材も例示することができる。この液不透過性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。さらに、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、防水フィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
トップシート30は液透過性を有するものであれば足り、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
トップシート30を透過した排泄物を吸収体へ移動させ、逆戻りを防ぐために、トップシート30と吸収要素50との間に中間シート(セカンドシートもいわれる)40を設けることができる。この中間シート40は、排泄物を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した排泄物の吸収体からの逆戻りを防止し、トップシート30表面を肌触りを良くするものである。中間シート40は省略することもできる。
トップシート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を阻止し、横漏れを防止するために、製品の両側に、使用面側に突出(起立)する側部立体ギャザー60、60を設けるのは好ましい。
各サイドフラップ部SF,SFには、ギャザーシート62の固着部分のうち固着始端近傍の幅方向外側において、ギャザーシート62と液不透過性シート11との間に、糸ゴム等からなる脚周り弾性伸縮部材64が前後方向に沿って伸長された状態で固定されており、これにより各サイドフラップ部SF,SFの脚周り部分が平面ギャザーとして構成されている。脚周り弾性伸縮部材64はサイドフラップ部SFにおける液不透過性シート11と外装バックシート12との間に配置することもできる。脚周り弾性伸縮部材64は、図示例のように各側で複数本設ける他、各側に1本のみ設けることもできる。
吸収要素50は、尿や軟便などの液を吸収保持する部分である。吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の少なくとも裏面及び側面を包む包装シート58とを有している。包装シート58は省略することもできる。吸収要素50は、その裏面においてホットメルト接着剤等の接着剤を介して液不透過性シート11の内面に接着することができる。
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。
吸収体56は、高吸収性ポリマー粒子を含むのが好ましく、特に、少なくとも液受け入れ領域において、繊維の集合体に対して高吸収性ポリマー粒子(SAP粒子)が実質的に厚み方向全体に分散されているものが望ましい。
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。繊維目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
図1、図2及び図5に示されるように、ファスニングテープ13は、おむつの側部に固定されたテープ取付部13C、及びこのテープ取付部13Cから突出するテープ本体部13Bをなすシート基材と、このシート基材におけるテープ本体部13Bの幅方向中間部に設けられた、腹側に対する係止部13Aとを有し、この係止部13Aより先端側が摘み部とされたものである。ファスニングテープ13のテープ取付部13Cは、サイドフラップ部における内側層をなすギャザーシート62及び外側層をなす外装バックシート12間に挟まれ、かつホットメルト接着剤により両シート62,12に接着されている。また、係止部13Aはシート基材に接着剤により剥離不能に接合されている。
腹側Fにおけるファスニングテープ13の係止箇所には、係止を容易にするためのターゲット有するターゲットシート12Tを設けるのが好ましい。ターゲットシート12Tは、係止部がフック材13Aの場合、フック材の係合突起が絡まるようなループ糸がプラスチックフィルムや不織布からなるシート基材の表面に多数設けられたものを用いることができ、また粘着材層の場合には粘着性に富むような表面が平滑なプラスチックフィルムからなるシート基材の表面に剥離処理を施したものを用いることができる。 また、腹側Fにおけるファスニングテープ13の係止箇所が不織布からなる場合、例えば図示形態の外装バックシート12が不織布からなる場合であって、ファスニングテープ13の係止部がフック材13Aの場合には、ターゲットシート12Tを省略し、フック材13Aを外装バックシート12の不織布に絡ませて係止することもできる。この場合、ターゲットシート12Tを外装バックシート12と液不透過性シート11との間に設けてもよい。
エンドフラップ部は、吸収性本体部10の前側及び後側にそれぞれ延出する部分であって、且つ吸収要素50を有しない部分であり、前側の延出部分が腹側エンドフラップ部EFであり、後側の延出部分が背側エンドフラップ部EFである。
図示形態では、両ファスニングテープ13間に、幅方向に弾性伸縮する帯状の背側伸縮ウエストシート70が設けられ、おむつ背側部におけるフィット性を向上させている。背側伸縮ウエストシート70の両端部は両ファスニングテープ13の取り付け部分と重なる部位まで延在されているのが好ましいが、幅方向中央側に離間していても良い。背側伸縮ウエストシート70の前後方向寸法は、ファスニングテープ13の取り付け部分の前後方向寸法と概ね同じにするのが適当であるが、±20%程度の寸法差はあってもよい。また、図示のように背側伸縮ウエストシート70が背側エンドフラップ部EFと吸収要素50の境界線と重なるように配置されていると、吸収要素50の背側端部がしっかりと体に押し当てられるため、好ましい。背側伸縮ウエストシート70は、ゴムシート等のシート状弾性部材を用いても良いが、通気性の観点から不織布や紙を用いるのが好ましい。この場合、伸縮不織布のような通気性を有するシート状弾性部材を用いることもできるが、図5に示すように、二枚の通気性不織布からなるシート基材(基材不織布シート)71をホットメルト接着剤等の接着剤により張り合わせるとともに、両シート基材71間に細長状(糸状又は紐状等)等の弾性伸縮部材72を幅方向に沿って伸長した状態で固定したものが好適に用いられる。この場合におけるシート基材71としては、外装バックシート12と同様のものを用いることができる。弾性伸縮部材72の伸長率は150〜250%程度であるのが好ましい。また、弾性伸縮部材72として細長状(糸状又は紐状等)のものを用いる場合、太さ420〜1120dtexのものを3〜10mmの間隔72dで5〜15本程度設けるのが好ましい。
さて、本発明の具体例は、身体側の透液性トップシート30と、裏面側の液不透過性シート11と、これら透液性トップシート30と液不透過性シート30との間に、幅方向中央において前後方向に沿って配置された吸収体56と、背側の両側部に設けられ腹側外面に止着されるファスニングテープ13,13とを備えたテープタイプ使い捨ておむつにおいて、通気性不織布71,71間に、前後方向に間隔を置いて複数幅方向に伸縮する伸縮部材72,72…を有するウエストシート70を背側の吸収体56より裏面側に備え、ウエストシート70の裏面側に製品を最外面を形成する通気性のバックシート12、並びに、製品の両側に着用者側に起立する立体ギャザー60,60を有し、ウエストシート70は、厚み方向におけるバックシート12と立体ギャザー形成用通気性ギャザーシート62との間に幅方向外側に延在し、ファスニングテープ13の取付部13Cは、バックシート12と立体ギャザー形成用通気性ギャザーシート62との間に固定され、ウエストシート70の少なくとも一方面側不織布71が、少なくとも吸収体56の側縁よりも側方に、開口形状がおむつの表裏少なくとも一方から視認可能であるムレ防止用通気孔74を有しているを有しているものである。よって、ムレ防止用通気孔74を視認可能とするために、ウエストシート74の表側、裏側に重なる部材として、完全に不透明なものは選択せず、ある程度の透過性を有するものを選択する必要がある。
特に、ムレ防止用通気孔74を有する領域の一部又は全部が、伸縮部材72による収縮の無い部分であると、収縮の無い部分ではムレ防止用通気孔が常に完全に開口した状態となり、ウエストシートの伸縮に関係なく、しっかりとした開口形状が視認でき、また通気性向上効果もより一層のものとなる。このような収縮の無い部分は、例えば対象部分に位置する伸縮部材72を熱溶着等により細かな小片に切断し、実質的に収縮力を殺す等により形成することができる。
この腹側ウエストシート76も、背側ウエストシート70と同様に、基材不織布シート間に伸縮部材を伸長状態で配置し、少なくとも一方の基材不織布シートの端部への熱溶着により伸縮部材を切断し、その伸縮部材を収縮させた伸縮シートである。
各種ウエストシートのサンプルを作成し、自然長の状態で、KZ型通気量測定器(型番:AP−500KZ)で一定量の空気が通気する速度(秒)を測定し、通気性を評価した。測定に際しては、125Paの測定圧で、500Lの空気が、直径50mmの円を通過する速度(秒)を測定した。
(サンプル1)
サンプル寸法:縦10cm×横 10cm
シート基材:肌側及びバックシート側ともに、繊度1.8dtex、目付18g/m2のSMS不織布。
通気孔等:なし。
伸縮部材:太さ470dtexのスパンデックス糸ゴム、本数5本、間隔5mm、固定時の伸長率270%。
2枚のシート基材の接着:ホットメルト接着剤のスパイラル塗布、塗布量15g/m2。
通気性の測定結果:25.9cc/cm2/sec
(サンプル2)
サンプル寸法:縦10cm×横10cm
シート基材:肌側及びバックシート側ともに、繊度1.8dtex、目付18g/m2のSMS不織布に孔を多数形成したメッシュ不織布。
通気孔等:孔の寸法形状は長径3.0mm、短径2.5mmの楕円形、孔と孔との間隔は縦方向及び横方向にそれぞれ1.5mm。
伸縮部材:太さ470dtexのスパンデックス糸ゴム、本数5本、間隔5mm、固定時の伸長率270%。
2枚のシート基材の接着:ホットメルト接着剤のスパイラル塗布、塗布量15g/m2。
通気性の測定結果:21.6cc/cm2/sec
(サンプル3)
サンプル寸法:縦10cm×横10cm
シート基材:肌側及びバックシート側ともに、繊度1.8dtex、目付18g/m2のSMS不織布に孔を多数形成したメッシュ不織布。
通気孔等:孔の寸法形状は長径10.0mm、短径5.0mmの楕円形、孔と孔との間隔は縦方向及び横方向にそれぞれ5mm。
伸縮部材:太さ470dtexのスパンデックス糸ゴム、本数5本、間隔5mm、固定時の伸長率270%。
2枚のシート基材の接着:ホットメルト接着剤のスパイラル塗布、塗布量15g/m2。
通気性の測定結果:15.1cc/cm2/sec
Claims (10)
- 身体側の透液性トップシートと、裏面側の液不透過性シートと、これら透液性トップシートと液不透過性シートとの間に、幅方向中央における前後方向に沿って配置された吸収体と、背側の両側部に設けられ腹側外面に止着されるファスニングテープとを備えたテープタイプ使い捨ておむつにおいて、
通気性不織布間に、前後方向に間隔を置いて複数幅方向に伸縮する伸縮部材を有するウエストシートを背側の前記吸収体より裏面側に備え、
前記ウエストシートの裏面側に製品の最外面を形成する通気性のバックシート、並びに、製品の両側に着用者側に起立する立体ギャザーを有し、
前記ウエストシートは、厚み方向における前記バックシートと前記立体ギャザー形成用通気性ギャザーシートとの間に、幅方向外側に延在し、
前記ファスニングテープの取付部は、前記バックシートと前記立体ギャザー形成用通気性ギャザーシートとの間に固定され、
前記ウエストシートの少なくとも一方面側不織布は、少なくとも前記吸収体の側縁よりも側方に、開口形状がおむつの表裏少なくとも一方から視認可能であるムレ防止用通気孔を間隔を空けて多数有している、ことを特徴とするテープタイプ使い捨ておむつ。 - 前記ウエストシートは、通気性不織布間に伸縮部材を伸長状態で配置し、少なくとも一方の通気性不織布の端部への熱溶着により前記伸縮部材を切断し、その伸縮部材を収縮させたものであり、
前記ムレ防止用通気孔は、前記熱溶着による前記伸縮部材の切断位置とは別の位置に形成され、かつ、前記ウエストシートと前記ファスニングテープの取付部が重ならない位置において形成されている、請求項1記載のテープタイプ使い捨ておむつ。 - 前記ウエストシートの少なくとも一方面側不織布のムレ防止用通気孔は、ウエストシートの両端部のみに形成されている請求項1又は2記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
- 前記ウエストシートの少なくとも一方面側不織布がメッシュ状不織布とされ、このメッシュ状不織布の開口がムレ防止用通気孔とされている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
- 前記通気性のバックシート及び前記ウエストシートの少なくとも一方に、親水剤を含ませた請求項1〜4のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
- 腹側の脇部にムレ防止用通気孔を形成した請求項1〜5のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
- 腹側ウエストシートを腹側の脇部に設け、この腹側ウエストシートは、通気性不織布間に伸縮部材を伸長状態で配置し、少なくとも一方の通気性不織布の端部への熱溶着により前記伸縮部材を切断し、その伸縮部材を収縮させたものであり
前記腹側ウエストシートの少なくとも一方面側不織布が、前記吸収体の側縁よりも側方に、開口形状が表裏少なくとも一方から視認可能であるムレ防止用通気孔を有している、請求項1〜6のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。 - 前記ウエストシートは、隣接する伸縮部材の間に、前記通気性不織布が接合されていない通気間隙が幅方向に連続的に形成されており、かつ前記ムレ防止用通気孔は前記通気間隙と少なくとも一部重なるように形成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
- 前記ウエストシートの少なくとも一方面側不織布が、高吸水性繊維及び非高吸水性繊維を混合した不織布である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
- 前記ウエストシートにおける前記ムレ防止用通気孔を有する領域の一部又は全部が、前記伸縮部材による収縮の無い部分とされている、請求項1〜9のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013203378A JP6238347B2 (ja) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | テープタイプ使い捨ておむつ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013203378A JP6238347B2 (ja) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | テープタイプ使い捨ておむつ |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015066197A JP2015066197A (ja) | 2015-04-13 |
JP2015066197A5 JP2015066197A5 (ja) | 2016-09-29 |
JP6238347B2 true JP6238347B2 (ja) | 2017-11-29 |
Family
ID=52833604
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013203378A Active JP6238347B2 (ja) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | テープタイプ使い捨ておむつ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6238347B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6144805B1 (ja) * | 2016-06-09 | 2017-06-07 | 大王製紙株式会社 | 吸収性物品 |
BR112018068790B1 (pt) * | 2017-10-12 | 2023-04-18 | Unicharm Corporation | Artigo absorvente |
EA036327B1 (ru) * | 2017-10-12 | 2020-10-27 | Юничарм Корпорейшн | Впитывающее изделие |
JP6654671B2 (ja) * | 2018-07-30 | 2020-02-26 | 大王製紙株式会社 | 使い捨て着用物品の伸縮構造、及びこの伸縮構造を有するパンツタイプ使い捨て着用物品 |
Family Cites Families (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0644533U (ja) * | 1991-01-31 | 1994-06-14 | 新王子製紙株式会社 | 使い捨ておむつ |
JPH11318978A (ja) * | 1998-05-14 | 1999-11-24 | Oji Paper Co Ltd | パンツ型使いすておむつ |
JP3820043B2 (ja) * | 1998-12-28 | 2006-09-13 | ユニ・チャーム株式会社 | 使い捨ておむつ |
JP2001327534A (ja) * | 2000-05-25 | 2001-11-27 | Uni Charm Corp | 使い捨て着用物品 |
JP4184591B2 (ja) * | 2000-12-11 | 2008-11-19 | 大王製紙株式会社 | 伸縮性シートの製造方法およびこれを用いた紙おむつ |
JP3993763B2 (ja) * | 2001-12-17 | 2007-10-17 | 大王製紙株式会社 | 使い捨ておむつ |
JP3960817B2 (ja) * | 2002-02-19 | 2007-08-15 | 花王株式会社 | 使い捨ておむつ |
JP3808056B2 (ja) * | 2002-07-26 | 2006-08-09 | 花王株式会社 | 前後どちらからでも装着が容易なおむつ |
JP4750545B2 (ja) * | 2005-12-06 | 2011-08-17 | 大王製紙株式会社 | 使い捨て紙おむつ |
JP4805858B2 (ja) * | 2007-01-31 | 2011-11-02 | 大王製紙株式会社 | 紙おむつ |
JP4750774B2 (ja) * | 2007-10-31 | 2011-08-17 | 大王製紙株式会社 | 伸縮性シートを用いたパンツ型使い捨ておむつ |
JP5033750B2 (ja) * | 2008-09-30 | 2012-09-26 | 王子ネピア株式会社 | ウエストバンド及び吸収性物品 |
JP5592714B2 (ja) * | 2010-06-30 | 2014-09-17 | 株式会社リブドゥコーポレーション | 使い捨ておむつ |
JP6016206B2 (ja) * | 2011-12-28 | 2016-10-26 | 大王製紙株式会社 | 使い捨ておむつ |
-
2013
- 2013-09-30 JP JP2013203378A patent/JP6238347B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015066197A (ja) | 2015-04-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5960404B2 (ja) | トップシート及びこれを用いた吸収性物品 | |
JP5717473B2 (ja) | ペット用止着式使い捨ておむつ | |
JP5941278B2 (ja) | テープタイプ使い捨ておむつ | |
JP6238347B2 (ja) | テープタイプ使い捨ておむつ | |
JP6074470B2 (ja) | 吸収性物品用シート状素材及びこれを用いた吸収性物品 | |
JP2015066197A5 (ja) | ||
JP6025209B2 (ja) | テープタイプ使い捨ておむつ | |
JP5967689B2 (ja) | テープタイプ使い捨ておむつ | |
JP5705659B2 (ja) | 使い捨ておむつ | |
JP5960388B2 (ja) | 使い捨ておむつ | |
JP2013066556A (ja) | テープタイプ使い捨ておむつ | |
JP5719896B2 (ja) | 使い捨ておむつ | |
JP5479836B2 (ja) | 使い捨ておむつ | |
JP5406652B2 (ja) | 吸収性物品 | |
JP6032665B2 (ja) | 使い捨ておむつ | |
JP6156815B2 (ja) | 吸収性物品 | |
JP5674330B2 (ja) | 使い捨ておむつ | |
JP5782269B2 (ja) | 使い捨ておむつ | |
JP5885981B2 (ja) | 吸収性物品用シート状素材及びこれを用いた吸収性物品 | |
JP5329295B2 (ja) | アウター付使い捨ておむつ | |
JP5931473B2 (ja) | テープタイプ使い捨ておむつ | |
JP6319562B2 (ja) | 吸収性物品 | |
JP5782284B2 (ja) | 使い捨ておむつ | |
JP5902424B2 (ja) | テープタイプ使い捨ておむつ | |
JP5748818B2 (ja) | 使い捨ておむつの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160816 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160816 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170406 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170428 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170524 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20171006 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171026 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6238347 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |