JP3960817B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿疹、あせも、かぶれ等の発生を効果的に防止し得る使い捨ておむつに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
特開2000−189454号公報には、おむつのウエストフラップの内面に通気性の吸汗シートを接合した使い捨ておむつが記載されている。この使い捨ておむつは、湿疹、あせも、かぶれ等が発生し易いウエストフラップの内面に汗を吸収するシートを配することで、該シートによって着用者から発生する汗を吸収させて、あせも等の発生を防止しようとするものである。
【0003】
前記使い捨ておむつによれば、着用者から発生する汗は前記吸汗シートに吸収される。しかし、汗を吸収して湿潤した状態となっている前記吸汗シートは、着用者の肌に当接した状態となっているので、着用者の肌は湿潤状態にさらされることになる。従って、あせも等の発生を十分に防止することはできない。
【0004】
従って、本発明は、湿疹、あせも、かぶれ等の発生を効果的に防止し得る使い捨ておむつを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、湿疹、あせも、かぶれ等(以下、あせも等という)の発生を十分に防止するためには、着用者から発生した汗を除去し且つ除去された汗を着用者の体から離すことが必要であることを知見した。
【0007】
本発明は前記知見に基づきなされたもので、液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート及び両シート間に介在された液保持性の吸収体を有し、該吸収体の前後端縁からそれぞれ外側へウエストフラップが延出している使い捨ておむつにおいて、
前記おむつの左右両側部それぞれには、前記トップシートの側部を覆うように疎水性の立体ギャザー形成用シートが配されており、各立体ギャザー形成用シートは、その外側部及び前後端部が該トップシートに固着されていると共にその内側部が自由状態となっており、該内側部の側縁に、その長手方向に沿って弾性伸縮部材が固定されており、
少なくとも一方の前記ウエストフラップの肌対向面における該ウエストフラップの端縁と該端縁が対向する前記吸収体の端縁との間の所定領域が、耐水圧1〜10cmの疎水性領域から形成されていると共に該疎水性領域の内面に該疎水領域に隣接して吸水性の親水性領域が形成されており、
前記親水性領域が親水性繊維のシートからなり、前記疎水性領域が疎水性の不織布からなり、
前記親水性繊維のシート及び前記疎水性の不織布が、前記吸収体の前記端縁を越えて吸収体上にまで延出して前記立体ギャザー形成用シートの端部を被覆している使い捨ておむつを提供することにより前記目的を達成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の第1の実施形態の使い捨ておむつをトップシート側からみた平面図が示されており、図2には図1におけるII−II線断面図が示されている。
【0009】
図1及び図2に示すように、本実施形態の使い捨ておむつ1は、液透過性のトップシート2と、液不透過性のバックシート3と、トップシート2及びバックシート3間に介在された液保持性の吸収体4とを有して構成されている。トップシート2及びバックシート3は、おむつ1の股下領域に対応する領域がくびれた砂時計形状に湾曲形成されている。一方、吸収体4もトップシート2及びバックシート3の形状に即して股下領域に対応する領域がくびれた砂時計形状に湾曲形成されている。そして、吸収体4は、トップシート2及びバックシート3によって挟持されている。
【0010】
バックシート3の外面は疎水性シート5で被覆されている。疎水性シート5は、吸収体4の前後端縁及び左右側縁から外方に延出している。吸収体4の前後端縁から延出した疎水性シート5は、トップシート側へ折り返されている。折り返された疎水性シート5の端縁は、吸収体4の端縁を越えて吸収体上にまで達している。これによって、吸収体4の前後端縁からそれぞれ外側へ延出する背側及び腹側のウエストフラップ6,6’が形成されている。疎水性シート5を折り返して形成されたウエストフラップ6,6’内には、おむつの幅方向へ亘って、帯状の弾性伸縮部材6a,6a’が配されている。更に背側のウエストフラップ6においては、トップシート側へ折り返された疎水性シート5の内側に、該疎水性シート5に隣接して親水性シート7が配されている。親水性シート7の一端縁の位置は疎水性シート5の折り返し部の位置とほぼ一致している。一方、親水性シート7の他端縁は吸収体4の縁端を越えて吸収体上にまで達しており、同じく吸収体上にまで達している疎水性シート5の端縁と同じ位置にある。疎水性シート5と親水性シート7とは、ホットメルト粘着剤等の接着剤によって間欠的に接合されている。更に親水性シート7は、トップシート2及び後述する立体ギャザー形成用シート9に、ホットメルト粘着剤等の接着剤によって間欠的に接合されている。
【0011】
吸収体4の左右側縁からはトップシート2が外側へ延出しており、延出したトップシート2は、同じく吸収体の左右側縁から延出している疎水性シート5と接合されて一対のレッグフラップ8,8を形成している。レッグフラップ8,8には、糸状の3本の弾性伸縮部材8a,8aが配されており、該弾性伸縮部材8aはトップシート2及び疎水性シート5によって挟持固定されている。そして、弾性伸縮部材8aが収縮することで、おむつ1の股下部にレッグギャザーが形成される。
【0012】
おむつ1の左右両側部それぞれには、トップシート2の側部を覆うように立体ギャザー形成用シート9,9が配されている。各立体ギャザー形成用シート9は、その外側部及び前後端部がトップシート2に固着されていると共にその内側部が自由状態となっている。そして、該内側部の側縁に、その長手方向に沿って弾性伸縮部材9a,9aが固定されている。そして弾性伸縮部材9aが収縮することで、立体ギャザー形成用シート9の前記内側部が立ち上がり、おむつ1における着用者の肌当接面側に立体ギャザーが形成される。
【0013】
背側のウエストフラップ6においては、着用者肌対向面の全域が、前述した疎水性シート5から形成されており、疎水性領域となっている。該疎水性シート5はその耐水圧(JIS L1092 A法に準拠)が1〜10cm、好ましくは1〜5cmとなっている。つまり疎水性シート5は、無荷重下では水を殆ど或いは全く透過させないが、或る程度(好適には着用者の体圧と同程度)の荷重下において水を透過させるものとなっている。一方、背側のウエストフラップ6における着用者肌対向面を構成する疎水性シート5の内面に配された親水性シート7は吸液性のものから構成されており、肌対向面の内面の領域に親水性領域を形成している。ウエストフラップ6がこのような構成となっていることで、着用者から生じた汗に起因するあせも等を効果的に防止することができる。この理由は以下の通りである。おむつ1の装着中においては、ウエストフラップ6には着用者の体圧が加わった状態となっている。特にあせも等が発生しやすい体勢である横になった体勢においては一層体圧が加わる。この状態下に着用者から生じた汗は、疎水性シート5を透過してその下側に位置する吸水性の親水性シート7に吸収される。これによって、着用者から生じた汗が着用者から除去される。親水性シート7に吸収された汗は、疎水性シート5に阻まれて着用者の肌側に逆戻りしない。これによって、吸収された汗が着用者の体から離されることになる。これらの結果、着用者の肌がドライな状態に保たれ、図3に示すように、同図中Aで示される着用者の腰回りにおけるあせも等の発生が効果的に防止される。
【0014】
更に、本実施形態におむつ1においては、着用者の臀部におけるあせも等の発生も効果的に防止される。この理由は以下の通りである。通常の使い捨ておむつにおいては、着用者の臀部に対向する部位に、立体ギャザーを形成するためのシートが配されている。このシートは排泄物の横漏れを防止するためのものであるから一般に疎水性である。斯かる疎水性のシートが着用者の臀部に対向する部位に存する通常の使い捨ておむつにおいては、着用者から生じた汗の行き場がなくなり、臀部にあせも等が発生し易くなる。これに対して本実施形態のおむつ1においては、前述の疎水性シート5と親水性シート7とが、吸収体4の端縁を越えて吸収体4上にまで延出して立体ギャザー形成用シート9の端部を被覆しており、疎水性領域と親水性領域とを形成しているので、両領域による前述の作用によって着用者の臀部もドライな状態が維持される。その結果、図3中Bで示される着用者の臀部におけるあせも等の発生が効果的に防止される。この観点から、吸収体4の端縁からの疎水性シート5及び親水性シート7の延出の程度は、延出した両シート5,7が、おむつ1の着用状態において着用者の臀部に対向し得る程度とする。
【0015】
疎水性シート5としては、疎水性であって前述の耐水圧を有する各種シート材料が用いられる。特に肌触り、加工性、経済性等の点から不織布を用いる。不織布の具体例としては、スパンボンド不織布(SB)やスパンボンド−メルトブローン−スパンボンド複合不織布(SMS)が好適なものとして挙げられる。これらの不織布を構成する繊維としては、ポリプロピレン(PP)繊維やポリエチレン(PE)繊維などの各種熱可塑性樹脂からなる繊維が挙げられる。疎水性シート5の坪量は、その耐水圧等を考慮して決定される。疎水性シート5として用いられる不織布の坪量は5〜30g/m2、特に7〜23g/m2程度であることが好ましい。
【0016】
親水性シート7としては、親水性であって水の吸収保持が可能なシート材料である親水性繊維のシートが用いられる。具体的には、コットン、レーヨン、パルプ等の親水性繊維を含む不織布(例えばスパンレース不織布)や紙などが好適に用いられる。斯かるシートには、該シートの親水性及び吸水性を阻害しない範囲において、少量の疎水性繊維、例えばポリプロピレン繊維やポリエチレン繊維が含まれていてもよい。親水性シート7の坪量は、その吸水容量等を考慮して決定される。親水性シート7として用いられる親水性繊維の坪量は15〜50g/m2、特に15〜40g/m2程度であることが好ましい。
【0017】
次に、本発明の第2〜第4の実施形態について図4〜図6を参照しながら説明する。これらの実施形態は、本発明の参考例となるものである。これらの実施形態については、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明し、特に説明しない点については、第1の実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、図4〜図6において、図1及び図2と同じ部材に同じ符号を付してある。
【0018】
図4に示す第2の実施形態においては、ウエストフラップ6が、不織布10と複合シート11とから構成されている。不織布10は吸収体4及びバックシート3の端縁を越えてバックシート3の外面を被覆している。一方、複合シート11は吸収体4及びトップシート2の端縁を越えて吸収体4上にまで延出しており、トップシート2及び立体ギャザー形成用シート9の端部を被覆している。吸収体4の端縁からの複合シート11の延出の程度は、延出した複合シート11が、おむつ1の着用状態において着用者の臀部に対向し得る程度とする。ウエストフラップ6における不織布10及び複合シート11間には、帯状の弾性伸縮部材6aが配されている。
【0019】
複合シート11の拡大断面図を図4中、円C内に示す。複合シート11は、親水性繊維の繊維層(以下、親水性繊維層という)11aと疎水性繊維の繊維層(以下、疎水性繊維層という)11bとが積層一体化されて単一のシートを構成している。そして、複合シート11における疎水性繊維層11bが着用者の肌対向面を構成している。疎水性繊維層11bは、その耐水圧が第1の実施形態における疎水性シート5と同様になっている。疎水性繊維層11bは、ウエストフラップ6の全域並びにトップシート2及び立体ギャザー形成用シート9の端部の領域において疎水性領域を形成している。一方、親水性繊維層11aも、ウエストフラップ6の全域並びにトップシート2及び立体ギャザー形成用シート9の端部の領域において親水性領域を形成している。
【0020】
本実施形態のおむつ1においては、着用者から生じた汗が、所定の耐水圧を有する疎水性繊維層11bを透過してその下側に位置する親水性繊維層11aに吸収される。これによって、着用者から生じた汗が着用者から除去される。親水性繊維層11aに吸収された汗は、疎水性繊維層11bに阻まれて着用者の肌側に逆戻りしない。これによって、吸収された汗が着用者の体から離されることになる。これらの結果、着用者の肌はドライな状態が維持され、着用者の腰回り及び臀部におけるあせも等の発生が効果的に防止される。
【0021】
複合シート11における疎水性繊維層11bを構成する繊維としては、第1の実施形態における疎水性シート5を構成する不織布の構成繊維と同様のものを用いることができる。一方、親水性繊維層11aを構成する繊維としては、第1の実施形態における親水性シート7を構成する親水性繊維のシートの構成繊維と同様のものを用いることができる。
【0022】
疎水性繊維層11bの坪量は、その耐水圧等を考慮して決定され、具体的には5〜25g/m2、特に7〜15g/m2程度であることが好ましい。一方、親水性繊維層11aの坪量は、その吸水容量等を考慮して決定され、具体的には15〜50g/m2、特に15〜30g/m2程度であることが好ましい。また、両繊維層11a,11bからなる複合シート11の坪量は20〜75g/m2、特に22〜45g/m2程度であることが好ましい。
【0023】
疎水性繊維層11bと親水性繊維層11aとは、公知の各種接合手段によって一体化されている。例えばホットメルト粘着剤等の接着性による接着や、疎水性繊維層11bと親水性繊維層11aとを繊維交絡によって一体化させることができる。特に、風合い、加工性、経済性等の点から、疎水性繊維層11bを構成する繊維ウエブと、親水性繊維層11aを構成する繊維ウエブとを重ね合わせ、高圧水流による繊維交絡、即ちウエーターニードリングによって両繊維層を一体化させることが好ましい。
【0024】
図5に示す第3の実施形態は、第2の実施形態に類似している。本実施形態が第2の実施形態と相違する点は、第2の実施形態において用いられていた複合シートに代えて、本実施形態においては塗工シート12が用いられている点である。塗工シート12の拡大断面図を図5中、円C内に示す。塗工シート12は、親水性繊維のシート12aを基材シートとして、該シート12aの上面に疎水性のワックス層12bが塗工形成されたものである。そして、塗工シート12におけるワックス層12bが着用者の肌対向面を構成している。ワックス層12bは、その耐水圧が第1の実施形態における疎水性シート5と同様となるように形成されている。そして本実施形態においても、第1及び第2の実施形態と同様に、着用者の肌はドライな状態が維持され、着用者の腰回り及び臀部におけるあせも等の発生が効果的に防止される。
【0025】
塗工シート12における親水性繊維のシート12aを構成する繊維としては、第1の実施形態における親水性シート7を構成する親水性繊維のシートの構成繊維と同様のものを用いることができる。親水性繊維のシート12a上に形成されるワックス層12bは、流動パラフィンやオレフィンワックス等の公知のワックス類から形成することができる。ワックス層12bには、ハマメリスエキス等の各種スキンケア成分や、ラウリルソルビタンエステル等の乳化剤を少量含有させることもできる。ワックス層12は、例えばグラビアコーティング等の公知の塗工手段によって形成することができる。
【0026】
塗工シート12における親水性繊維のシート12aの坪量は、その吸水容量等を考慮して決定され、具体的には15〜50g/m2、特に15〜30g/m2程度であることが好ましい。一方、ワックス層12bの坪量は、その耐水圧等を考慮して決定され、具体的には0.1〜20g/m2、特に3〜10g/m2程度であることが好ましい。塗工シート12の坪量は15〜70g/m2、特に18〜40g/m2程度であることが好ましい。
【0027】
図6に示す第4の実施形態においては、親水性シート7が、ウエストフラップ6にのみ配されている点が第1の実施形態と異なり、その他の点は第1の実施形態と同様となっている。本実施形態のおむつ1によれば、着用者の腰回りにおけるあせも等の発生が効果的に防止される。
【0028】
本発明は前記実施形態に制限されない。例えば第1の実施形態においては、バックシート3の外面を被覆する疎水性シート5を吸収体の端縁から延出させ且つトップシート側に折り返すことでウエストフラップ6を形成したが、これに代えて、バックシート3の外面を被覆する疎水性シートを折り返さず、該疎水性シートとは別に、ウエストフラップの肌対向面を構成するもう1枚の疎水性シートを用い、両疎水性シート間に親水性シートを配してウエストフラップを形成してもよい。
【0029】
また、第1の実施形態においては、背側のウエストフラップ6のみを、疎水性シート5と親水性シート7とから構成したが、これに代えて又はこれに加えて腹側のウエストフラップ6’を疎水性シート5と親水性シート7とから構成してもよい。第2〜第4の実施形態についても同様である。
【0030】
また、第1の実施形態においては、ウエストフラップ6の全域が、疎水性シート5と親水性シート7とから構成されていたが、これに代えて、ウエストフラップ6の端縁と該端縁が対向する吸収体4の端縁との間の所定領域のみが、疎水性シート5と親水性シート7とから構成されていてもよい。第2〜第4の実施形態についても同様である。
【0031】
〔実施例1〜3〕
図1及び図2に示すおむつを製造した。おむつのウエストフラップにおける疎水性シート及び親水性シートとして表1に示すものをそれぞれ用いた。トップシートとしてはポリエチレン/ポリエチレンテレフタレートの芯鞘型複合繊維からなるエアスルー不織布を用い、バックシートとしてはポリプロピレンフィルムからなる透湿性シートを用いた。それ以外の部材には公知の材料を用いた。
【0032】
〔実施例4〕
図4に示すおむつを製造した。おむつのウエストフラップにおける複合シートとして表1に示すものを用いた。それ以外は実施例1と同様とした。本例は、本発明の参考例である。
【0033】
〔実施例5〕
図5に示すおむつを製造した。おむつのウエストフラップにおける塗工シートとして表1に示すものを用いた。それ以外は実施例1と同様とした。本例は、本発明の参考例である。
【0034】
〔比較例1〕
疎水性シートとして表1に示すものを用いた。また親水性シートは用いなかった。これ以外は実施例1と同様にしておむつを得た。
【0035】
〔比較例2〕
図4に示すおむつを製造した。おむつのウエストフラップにおける複合シートとして表1に示すものを用いた。それ以外は実施例1と同様にしておむつを得た。
【0036】
〔比較例3〕
親水性シートとして表1に示すものを用いた。またウエストフラップの着用者肌対向面には疎水性シートを配しなかった。それ以外は実施例1と同様にしておむつを得た。
【0037】
〔比較例4〕
疎水性シート及び親水性シートとしてそれぞれ表1に示すものを用いた。それ以外は実施例1と同様にしておむつを得た。
【0038】
〔性能評価〕
実施例及び比較例で得られたおむつについて、以下の方法で着装内の水分率変化を測定した。結果を表1に示す。
【0039】
〔着装内の水分率変化〕
おむつを10人の乳幼児モニター(14ヶ月〜28ヶ月)に3時間着用させた。次いで、おむつを脱がせて直ちに腰部の肌水分率をモイスチャーチェッカー(スカラ社製)を用いて測定した。対照として、同時刻における太股部の水分率を測定した。おむつを脱がせた直後の水分率と対照の水分率との差を求め、この値を水分率変化とした。
【0040】
【表1】
【0041】
表1に示す結果から明らかなように、実施例のおむつ(本発明品)によれば着装内の水分率変化は着装外と同程度となっており、着用者の肌がドライな状態に保たれていることが判る。これに対して比較例のおむつにおいては、水分率変化の値が高く、着用者の肌が湿潤した状態になっていることが判る。
【発明の効果】
本発明の使い捨ておむつによれば、おむつ内の水分率変化が低く、湿疹、あせも、かぶれ等の発生を効果的に防止できる。特に、あせも等が発生し易い着用者の腰回りや臀部におけるあせも等の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の使い捨ておむつをトップシート側からみた平面図である。
【図2】図1におけるII−II線断面図である。
【図3】図1に示すおむつを着用した場合の、あせも等の発生を防止できる部位を示す模式図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の使い捨ておむつの断面図(図2相当図)である。
【図5】本発明の第3の実施形態の使い捨ておむつの断面図(図2相当図)である。
【図6】本発明の第4の実施形態の使い捨ておむつの断面図(図2相当図)である。
【符号の説明】
1 使い捨ておむつ
2 トップシート
3 バックシート
4 吸収体
5 疎水性シート
6 背側のウエストフラップ
7 親水性シート
11 複合シート
12 塗工シート
Claims (2)
- 液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート及び両シート間に介在された液保持性の吸収体を有し、該吸収体の前後端縁からそれぞれ外側へウエストフラップが延出している使い捨ておむつにおいて、
前記おむつの左右両側部それぞれには、前記トップシートの側部を覆うように疎水性の立体ギャザー形成用シートが配されており、各立体ギャザー形成用シートは、その外側部及び前後端部が該トップシートに固着されていると共にその内側部が自由状態となっており、該内側部の側縁に、その長手方向に沿って弾性伸縮部材が固定されており、
少なくとも一方の前記ウエストフラップの肌対向面における該ウエストフラップの端縁と該端縁が対向する前記吸収体の端縁との間の所定領域が、耐水圧1〜10cmの疎水性領域から形成されていると共に該疎水性領域の内面に該疎水領域に隣接して吸水性の親水性領域が形成されており、
前記親水性領域が親水性繊維のシートからなり、前記疎水性領域が疎水性の不織布からなり、
前記親水性繊維のシート及び前記疎水性の不織布が、前記吸収体の前記端縁を越えて吸収体上にまで延出して前記立体ギャザー形成用シートの端部を被覆している使い捨ておむつ。 - 前記吸収体の端縁からの前記親水性繊維のシート及び前記疎水性の不織布の延出の程度が、延出した該シート及び該不織布が、おむつの着用状態において着用者の臀部に対向し得る程度である請求項1記載の使い捨ておむつ。
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