JP6237703B2 - 車両の前部車体構造 - Google Patents
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Description
また、上述のクラッシュカン84は平面視でその前後方向前側が拡幅形成されており、これにより、フロントサイドフレーム86よりも車幅方向外側から衝突荷重が入力した場合でも、クラッシュカン84の前側拡幅部における車幅方向外側で衝突荷重を受止めて、この荷重をフロントサイドフレームに伝達して、衝突エネルギを吸収すべく構成している。
この結果、車両デザインの確保と、衝突性能の確保との両立を図ることができる。
図面は車両の前部車体構造を示し、図1は当該前部車体構造の平面図、図2は図1の要部拡大図、図3は図2のA−A線矢視断面図である。
上述のダッシュロアパネル3から車両前後方向の前方に延びる左右一対のフロントサイドフレーム5,5を設けている。これら左右一対のフロントサイドフレーム5,5はエンジンルーム1の側部に位置すると共に、フロントサイドフレームインナ6とフロントサイドフレームアウタ7とを、その接合フランジ部6a,7a(図2参照)にて接合して、車両の前後方向に延びる閉断面を形成した車体強度部材である。
上述のクラッシュカン16は衝突エネルギを吸収する衝突エネルギ吸収部材であって、図3に示すように、この実施例では、該クラッシュカン16はインナ部材17とアウタ部材18とを組合せて、これら両部材17,18内に中空十字断面19を形成している。
また、図2に示すように、フロントサイドフレーム5のフロントサイドフレームアウタ7の前端と、クラッシュカン16のアウタ部材18の後端とが、平面視で車幅方向の略同じ位置に位置して連続するように形成されている。
さらに、図2に示すように、上述のクラッシュカン16の車幅方向内端17aの前端Dは、当該クラッシュカン16の車幅方向外端18aの前端Bよりも車両前後方向の前方で上述のバンパレイン20に結合されている。
上述の脆弱部31は、車両前後方向の軸圧縮荷重に対する耐力を低くするためのものである。
上述の脆弱部31を設けることで、平面視で両端が後方傾斜した形状のバンパレイン20を備えたものにおいて、前突荷重入力時にクラッシュカン16の車幅方向内端17a側を先に軸圧縮させ、その後、クラッシュカン16の車幅方向内端17a側と車幅方向外端18a側とを車両前後方向に可及的同等のタイミングで軸圧縮させて、安定した衝突エネルギの吸収を可能とすべく構成している。
上述の高剛性部16X,16Yは、図3に示すように、インナ部材17の上辺部17bとアウタ部材18の上辺部18bとを溶接により重合(図2に溶接箇所をX印にて示す)するクラッシュカン16の上面部と、インナ部材17の下辺部17cとアウタ部材18の下辺部18cとを溶接により重合するクラッシュカン16の下面部とにそれぞれ形成されている。
上述のクラッシュカン16の車幅方向外端18aと略平行の上下の高剛性部16X,16Yにより、当該クラッシュカン16を安定して軸圧縮変形させるよう構成している。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
図4の(a)は衝突前の状態を示す平面図、図4の(b)はクラッシュカン16の車幅方向内端側の軸圧縮状態を示す平面図、図4の(c)はクラッシュカン16の車幅方向内外両端側の軸圧縮状態を示す平面図である。
この結果、車両デザインの確保と、衝突性能の確保との両立を図ることができる。
なお、図5〜図10において、図1〜図4で示した先の実施例と同一の部分には同一符号を付している。
また、上記各後端部E,Gの位置関係により、クラッシュカン16の車幅方向外端18aの車両前後方向の長さが、その車幅方向内端17aの車両前後方向の長さに対して、長くなるように形成されている。
上述のクラッシュカン16側のセットプレート15は、車両軽衝突時の交換性(いわゆるリペア性)を考慮して、実施例1と同様に、フロントサイドフレーム5側のセットプレート14前部に、複数組のボルト、ナット24(取付け部材)を用いて着脱可能に取付けられている。
これにより、衝突性能を確保しつつ、フロントサイドフレーム5の生産性を確保すべく構成したものである。
上述の連結部材25を設けることで、クラッシュカン16の車幅方向外側に入力された衝突荷重を、セットプレート後壁15B,14Bおよび当該連結部材25を介して、フロントサイドフレーム5に円滑に荷重伝達するよう構成している。
15…セットプレート
16…クラッシュカン
20…バンパレイン
31…脆弱部
Claims (3)
- 車幅方向に延びるバンパレインと、
上記バンパレインを左右一対のクラッシュカンを介して支持する左右一対のフロントサイドフレームと、
上記クラッシュカンを上記フロントサイドフレームに結合するセットプレートと、を備えた車両の前部車体構造であって、
上記バンパレインは、その両端部が平面視で車幅方向の外側ほど後方に傾斜しており、
上記クラッシュカンは、平面視で車幅方向外端の前端が上記フロントサイドフレームの車幅方向外端の前端よりも車幅方向外側に位置すると共に、
上記クラッシュカンの車幅方向内端の前端は、当該クラッシュカンの車幅方向外端の前端よりも前方で上記バンパレインに結合されており、
上記クラッシュカンの車幅方向の内端及び外端のうち内端のみに脆弱部が設けられ、
上記脆弱部は、上記クラッシュカンの車幅方向外端の前端に相当する位置において、上記クラッシュカンの車幅方向内端に設けられたことを特徴とする
車両の前部車体構造。 - 上記クラッシュカンの車幅方向の外端は、車両前後方向に沿って平坦である
請求項1に記載の車両の前部車体構造。 - 上記セットプレートの車幅方向外端は、当該セットプレートの車幅方向内端よりも、車両前後方向の後方に位置しており、
上記クラッシュカンの車幅方向外端の後端部を上記セットプレートに連結する前後方向位置が、
上記クラッシュカンの車幅方向内端の後端部を上記セットプレートに連結する前後方向位置よりも、後方となるように形成された
請求項1又は2記載の車両の前部車体構造。
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JP2015111200A JP6237703B2 (ja) | 2015-06-01 | 2015-06-01 | 車両の前部車体構造 |
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JP2015111200A Active JP6237703B2 (ja) | 2015-06-01 | 2015-06-01 | 車両の前部車体構造 |
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JP2015096392A (ja) * | 2013-11-15 | 2015-05-21 | トヨタ自動車株式会社 | 車両前部構造 |
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