JP6236948B2 - 抗体精製用溶出液および当該溶出液を用いた抗体精製方法 - Google Patents

抗体精製用溶出液および当該溶出液を用いた抗体精製方法 Download PDF

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Description

本発明は、抗体を吸着可能な分離剤に吸着した前記抗体を、温和な条件下で溶出可能な溶出液、および当該溶出液を用いた前記抗体の精製方法に関する。特に本発明は、抗体を吸着可能な分離剤としてFc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化した分離剤を用いたときの、温和な条件下で抗体を溶出可能な溶出液、および当該溶出液を用いた抗体の精製方法に関する。
近年、ガンや感染症等の治療に抗体を含む医薬品(抗体医薬)が用いられている。抗体医薬に用いる抗体は、遺伝子工学的手法により得られた、当該抗体を発現可能な細胞(たとえば、CHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞等)を培養後、カラムクロマトグラフィー等を用いて高純度に精製し、製造する。
カラムクロマトグラフィーのうち、アフィニティークロマトグラフィーは、吸着対象物質に対し特異的に結合可能な物質(リガンド)を不溶性担体に固定化して得られる分離剤を用いたクロマトグラフィーであり、多くの夾雑物を含む培養液から吸着対象物質を特異的に吸着/分離させることができる。
抗体精製のためのアフィニティークロマトグラフィー用分離剤として一般に用いられているのは、黄色ブドウ球菌由来のタンパク質であるプロテインAをリガンドとして不溶性担体に固定化した分離剤(プロテインA固定化ゲル)である。プロテインA固定化ゲルを用いた抗体精製は、通常、中性付近で当該ゲルに抗体を吸着させた後、当該ゲルの平衡化に用いた緩衝液で当該ゲルを洗浄することで夾雑物を除去し、最後に酸性緩衝液で当該ゲルに吸着した抗体を溶出させることで行なう。本操作を1回行なうことで抗体の純度を90%以上まで向上させることができる。しかしながらプロテインAは病原菌である黄色ブドウ球菌由来のタンパク質であり、プロテインA固定化ゲルからプロテインAが漏れた場合における免疫原性発生のリスクが否定できない。
黄色ブドウ球菌由来のタンパク質であるプロテインAよりも安全性が高く、かつ抗体と特異的に結合する物質として、抗体のFc領域を高度に認識し特異的に結合する、Fc結合性タンパク質がある。Fc結合性タンパク質をリガンドとして不溶性担体に固定化した分離剤(Fc結合性タンパク質固定化ゲル)を用いた抗体精製は、プロテインA固定化ゲルを用いたときと同様、中性付近で当該ゲルに抗体を吸着させた後、当該ゲルの平衡化に用いた緩衝液で当該ゲルを洗浄することで夾雑物を除去し、最後に酸性緩衝液で当該ゲルに吸着した抗体を溶出させることで行なう(特許文献1)。
特許文献1に開示の方法では、Fc結合性タンパク質固定化ゲルに吸着した抗体の溶出に用いる酸性緩衝液として、pH3.5以下の緩衝液を用いる。しかしながら、抗体が当該酸性緩衝液にさらされることで、抗体の構造変化や抗体同士の会合・凝集反応が生じるおそれがあった。抗体分子の酸による構造変化や会合・凝集反応は抗体の力価を落とすのみならず、抗体を医薬品として投与した際に抗原性が現れるなどの品質上の問題となることから、より温和な条件(より中性に近い条件)で抗体を溶出可能な溶液が望まれた。
特開2012−072091号公報
本発明の目的は、Fc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化した分離剤に抗体を含む溶液を添加することで前記分離剤に吸着した前記抗体を、より温和な条件(より中性に近い条件)で溶出可能な溶出液、および当該溶出液を用いた抗体の精製方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、溶出液に一定濃度の溶出改善剤を添加することで、Fc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化した分離剤(Fc結合性タンパク質固定化ゲル)に吸着した抗体を、より温和な条件(より中性に近い条件)で溶出できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の(A)から(H)の態様を包含する。
(A)Fc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化した分離剤に抗体を含む溶液を添加することで前記分離剤に吸着した前記抗体を溶出させるための溶出液であって、当該溶出液が0.1Mから3.5Mのアミノ酸を含むpH3.9からpH5.0の緩衝液である、前記溶出液。
(B)アミノ酸が、アルギニン、プロリン、スレオニン、ヒスチジンから選ばれる1つ以上である、(A)に記載の溶出液。
(C)アミノ酸が、アルギニン、プロリン、またはアルギニンおよびプロリンである、(B)に記載の溶出液。
(D)さらに以下の(1)から(3)のうちいずれか1つを含む、(A)から(C)のいずれかに記載の溶出液。
(1)5%(v/v)から50%(v/v)のエタノール
(2)0.1Mから3Mのイミダゾール
(3)0.1Mから3Mの尿素
(E)Fc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化した分離剤に抗体を含む溶液を添加することで前記分離剤に吸着した前記抗体を溶出させるための溶出液であって、当該溶出液が5%(v/v)から50%(v/v)のエタノールを含むpH3.9からpH5.0の緩衝液である、前記溶出液。
(F)Fc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化した分離剤に抗体を含む溶液を添加することで前記分離剤に吸着した前記抗体を溶出させるための溶出液であって、当該溶出液が0.1Mから3Mのイミダゾールを含むpH3.9からpH5.0の緩衝液である、前記溶出液。
(G)Fc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化した分離剤に抗体を含む溶液を添加することで前記分離剤に吸着した前記抗体を溶出させるための溶出液であって、当該溶出液が0.1Mから3Mの尿素を含むpH3.9からpH5.0の緩衝液である、前記溶出液。
(H)Fc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化した分離剤に抗体を含む溶液を添加することで前記分離剤に前記抗体を吸着させ、前記分離剤に吸着した前記抗体を(A)から(G)のいずれかに記載の溶出液を用いて溶出させる、抗体の精製方法。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明においてFc結合性タンパク質とは、ヒトFcγRIの細胞外領域(具体的には天然型ヒトFcγRIの場合、配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち16番目のグルタミンから292番目のヒスチジンまでの領域)を構成するタンパク質のことをいう。ただし必ずしもヒトFcγRI細胞外領域の全領域でなくてもよく、ヒトFcγRI細胞外領域を構成するポリペプチドのうち、少なくとも抗体のFc領域に結合する本来の機能を発現し得る領域のポリペプチドを含んでいればよい。当該ヒトFc結合性タンパク質の一例として、
(i)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち少なくとも16番目のグルタミンから289番目のバリンまでのアミノ酸残基を含むタンパク質や、
(ii)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち少なくとも16番目のグルタミンから289番目のバリンまでのアミノ酸残基を含み、かつ前記アミノ酸残基のうちの一つ以上が他のアミノ酸残基に置換、挿入または欠失したタンパク質、があげられる。
前記(ii)の具体例としては、特開2011−206046号公報に開示のFc結合性タンパク質や、配列番号2に記載のアミノ酸配列のうち34番目から307番目までのアミノ酸残基において以下の(1)から(42)のうち少なくともいずれか1つの置換が生じている、Fc結合性タンパク質(特願2012−270375号)があげられる。
(1)配列番号2の37番目のスレオニンがイソロイシンに置換
(2)配列番号2の38番目のプロリンがセリンに置換
(3)配列番号2の53番目のロイシンがグルタミンに置換
(4)配列番号2の62番目のグルタミン酸がバリンに置換
(5)配列番号2の63番目のバリンがアラニンまたはグルタミン酸に置換
(6)配列番号2の66番目のロイシンがグルタミンまたはプロリンに置換
(7)配列番号2の67番目のセリンがプロリンに置換
(8)配列番号2の69番目のアラニンがバリンまたはスレオニンに置換
(9)配列番号2の71番目のセリンがスレオニンまたはロイシンに置換
(10)配列番号2の78番目のアスパラギン酸がグルタミン酸に置換
(11)配列番号2の81番目のイソロイシンがバリンに置換
(12)配列番号2の84番目のセリンがスレオニンに置換
(13)配列番号2の88番目のフェニルアラニンがチロシンに置換
(14)配列番号2の95番目のグルタミン酸がアスパラギン酸に置換
(15)配列番号2の119番目のヒスチジンがグルタミンに置換
(16)配列番号2の127番目のバリンがアラニンに置換
(17)配列番号2の146番目のアルギニンがリジンに置換
(18)配列番号2の147番目のアスパラギン酸がアスパラギンに置換
(19)配列番号2の151番目のヒスチジンがチロシンに置換
(20)配列番号2の178番目のスレオニンがアラニンに置換
(21)配列番号2の191番目のアルギニンがリジンに置換
(22)配列番号2の199番目のスレオニンがアラニンに置換
(23)配列番号2の200番目のロイシンがメチオニンに置換
(24)配列番号2の213番目のスレオニンがアラニンに置換
(25)配列番号2の216番目のバリンがアラニンに置換
(26)配列番号2の221番目のロイシンがアルギニンに置換
(27)配列番号2の229番目のセリンがアスパラギンに置換
(28)配列番号2の236番目のイソロイシンがリジンに置換
(29)配列番号2の244番目のチロシンがヒスチジンに置換
(30)配列番号2の253番目のスレオニンがアラニンに置換
(31)配列番号2の290番目のアルギニンがグルタミンに置換
(32)配列番号2の293番目のリジンがアスパラギンに置換
(33)配列番号2の297番目のリジンがグルタミン酸に置換
(34)配列番号2の306番目のプロリンがスレオニンに置換
(35)配列番号2の34番目のグルタミンがアルギニンに置換
(36)配列番号2の45番目のグルタミンがリジンに置換
(37)配列番号2の82番目のグルタミンがプロリンに置換
(38)配列番号2の177番目のアスパラギンがアスパラギン酸に置換
(39)配列番号2の213番目のスレオニンがセリンに置換
(40)配列番号2の242番目のグルタミンがアルギニンに置換
(41)配列番号2の253番目のスレオニンがセリンに置換
(42)配列番号2の271番目のグルタミン酸がアスパラギン酸に置換
本発明において不溶性担体とは、抗体の吸着/溶出に用いる溶液や溶剤に対して不溶性であり、かつ前述したFc結合性タンパク質を共有結合で固定化するための官能基(例えばヒドロキシ基、エポキシ基、トレシル基、ビニル基、アミノ基、カルボキシ基、マレイミド基、カルボニルイミダゾール基)を有した物質であればよく、ジルコニア、ゼオライト、シリカ、皮膜シリカ等の無機系物質に由来した担体であってもよいし、セルロース、アガロース、デキストラン等の天然有機高分子物質に由来した担体であってもよいし、ポリアクリル酸、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリメタクリレート、ビニルポリマー等の合成有機高分子物質に由来した担体であってもよい。なお担体表面に有する官能基がヒドロキシ基の場合、活性化剤を用いて、当該ヒドロキシ基から、Fc結合性タンパク質と共有結合可能な活性化基を形成させるとよい。前記活性化剤の具体例として、エピクロロヒドリン(活性化基としてエポキシ基を形成)、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(活性化基としてエポキシ基を形成)、トレシルクロリド(活性化基としてトレシル基を形成)、ビニルブロミド(活性化基としてビニル基を形成)があげられる。またヒドロキシ基をアミノ基やカルボキシ基などに変換した後、活性化剤を作用させて活性化する手法も例示することができ、活性化剤の具体例として3−マレイミドプロピオン酸N−スクシンイミジル(活性化基としてマレイミド基を形成)、1,1’−カルボニルジイミダゾール(活性化基としてカルボニルイミダゾール基を形成)があげられる。
本発明は、Fc結合性タンパク質固定化ゲルに吸着した抗体を溶出させるのに用いる溶出液として、一定濃度の溶出改善剤を添加したpH3.9からpH5.0の溶出液を用いることを特徴とする。なお本明細書において一定濃度の溶出改善剤は、0.1Mから3.5Mのアミノ酸、5%(v/v)から50%(v/v)のエタノール、0.1Mから3Mのイミダゾール、0.1Mから3Mの尿素、のいずれかを指す。溶出改善剤の添加濃度は、前述した濃度範囲の中から、Fc結合性タンパク質固定化ゲルや前記ゲルを用いて精製する抗体が変性しない条件で、適宜決定すればよい。なお前述した溶出改善剤を2種類以上組み合わせてもよい。溶出改善剤を2種類以上組み合わせた本発明の溶出液の一例として、
0.1Mから3.5Mのアミノ酸と0.1Mから3.5Mの前記アミノ酸とは異なるアミノ酸とを含むpH3.9からpH5.0の溶出液や、
0.1Mから3.5Mのアミノ酸と5%(v/v)から50%(v/v)のエタノールとを含むpH3.9からpH5.0の溶出液や、
0.1Mから3.5Mのアミノ酸と0.1Mから3Mのイミダゾールとを含むpH3.9からpH5.0の溶出液や、
0.1Mから3.5Mのアミノ酸と0.1Mから3Mの尿素とを含むpH3.9からpH5.0の溶出液や、
0.1Mから3Mの尿素と5%(v/v)から50%(v/v)のエタノールとを含むpH3.9からpH5.0の溶出液、
があげられる。
溶出改善剤としてアミノ酸を用いる場合、アルギニン単独、プロリン単独、スレオニン単独、ヒスチジン単独、前記4つのアミノ酸の組み合わせ、のいずれかを用いると好ましく、アルギニン単独、プロリン単独、アルギニンとプロリンの組み合わせ、のいずれかを用いると、より好ましい。
一定濃度の溶出改善剤を添加した本発明の溶出液は、特許文献1(特開2012−072091号公報)に開示の方法と比較し、より温和な条件(具体的にはpH3.9からpH5.0の範囲)でFc結合性タンパク質結合ゲルに吸着した抗体を溶出させることができる。本発明の溶出液を製造するには、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液、グリシン緩衝液など、pH3.9からpH5.0で緩衝能を有する緩衝液に、前述した一定濃度の溶出改善剤を添加して製造すればよい。
Fc結合性タンパク質固定化ゲルに抗体を含む溶液を添加して前記ゲルに前記抗体を吸着させた後、本発明の溶出液を用いて前記分離剤に吸着した前記抗体を溶出させることで、前記抗体を高い回収率で精製することができる。本発明の精製方法で精製可能な抗体は、リガンドであるFc結合性タンパク質と結合可能なFc領域を少なくとも含んだ抗体であればよく、完全な形の抗体である必要はない。具体的には、抗体のFc領域を含むキメラ抗体や、抗体のFc領域と他のタンパク質との融合体が例示できる。
本発明は、Fc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化した分離剤に抗体を含む溶液を添加することで前記分離剤に吸着した前記抗体を溶出させるための溶出液として、0.1Mから3.5Mのアミノ酸を含むpH3.9からpH5.0の緩衝液を用いることを特徴としており、特許文献1(特開2012−072091号公報)に開示の方法と比較し、より温和な条件(より中性に近い条件)で前記分離剤に吸着した抗体を高回収率で溶出させることができる。そのため、溶出した抗体の構造変化や当該抗体同士の会合・凝集反応が生じるリスクを低減でき、抗体医薬などを高歩留まりでかつ高品質に製造可能となる。なお、5%(v/v)から50%(v/v)のエタノールを含むpH3.9からpH5.0の緩衝液や、0.1Mから3Mのイミダゾールを含むpH3.9からpH5.0の緩衝液や、0.1Mから3Mの尿素を含むpH3.9からpH5.0の緩衝液も、同様の効果を有する。
本発明の溶出液を用いて、Fc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化した分離剤(Fc結合性タンパク質固定化ゲル)に吸着した抗体を溶出させたときの、抗体の回収率を示した図。黒ひし形がクエン酸緩衝液のみを溶出液としたときの、白三角が1Mのアルギニンと10%(v/v)のエタノールを含むクエン酸緩衝液(溶出液A)を溶出液としたときの、白丸が1Mのアルギニンと0.5Mのイミダゾールを含むクエン酸緩衝液(溶出液B)を溶出液としたときの、それぞれ結果である。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 Fc結合性タンパク質固定化ゲルの調製
(1)配列番号3に記載のアミノ酸配列からなるFc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むプラスミドで大腸菌を形質転換して得られた形質転換体を培養し、得られた菌体から前記Fc結合性タンパク質を精製することで、不溶性担体に固定化させるリガンドを調製した。なお、配列番号3に記載のアミノ酸配列からなるFc結合性タンパク質のうち、1番目のメチオニンから22番目のアラニンまでがPelBシグナルペプチド(配列番号5)のアミノ酸配列、25番目のグルタミンから298番目のアスパラギン酸までがFc結合性タンパク質FcRm68のアミノ酸配列、299番目のシステインから300番目のグリシンまでがシステインタグ(アミノ酸配列:CG)のアミノ酸配列である。また配列番号3において、FcRm68のアミノ酸配列(25番目のグルタミンから298番目のアスパラギン酸までの領域)は、Fc結合性タンパク質FcRm60c(配列番号4に記載のアミノ酸配列中34番目のグルタミンから307番目のアスパラギン酸までの領域、特開2011−206046号公報)のうち、
配列番号4の37番目のスレオニンがイソロイシンに、
配列番号4の63番目のバリンがグルタミン酸に、
配列番号4の69番目のアラニンがバリンに、
配列番号4の71番目のセリンがロイシンに、
配列番号4の84番目のセリンがスレオニンに、
配列番号4の95番目のグルタミン酸がアスパラギン酸に、
配列番号4の292番目のプロリンがリジンに、
配列番号4の293番目のグルタミン酸がリジンに、
配列番号4の297番目のグルタミンがリジンに、
配列番号4の301番目のヒスチジンがリジンに、
配列番号4の304番目のプロリンがリジンに、
それぞれ置換したFc結合性タンパク質である。またFc結合性タンパク質FcRm60cのアミノ酸配列は、配列番号1に記載のヒトFc受容体FcγRIのアミノ酸配列において16番目のグルタミンから289番目のバリンまでの領域に相当し、当該領域において60箇所置換が生じている(特開2011−206046号公報)。
(2)ビニルポリマーゲル(トヨパール、東ソー製)に1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルおよびエチレンジアミンを順次反応させることによってアミノ基を導入後、3−マレイミドプロピオン酸N−スクシンイミジルを反応させることで、活性化基としてマレイミド基を有したビニルポリマーゲルを得た。
(3)(2)で得られたマレイミド基を有したビニルポリマーゲルに、(1)で調製したリガンドを反応させることにより、Fc結合性タンパク質をビニルポリマーゲルに固定化した分離剤(Fc結合性タンパク質固定化ゲル)を調製し、当該ゲルをカラムに充填することでアフィニティーカラム(5mmφ×5mm、容量0.1mL)を作製した。
比較例1 クエン酸緩衝液を溶出液としたときの各pHにおける抗体回収率評価
実施例1で作製したアフィニティーカラムをクロマトグラフ(AKTAprime、GEヘルスケア社製)に取り付け、以下に示す方法にて抗体回収率評価を行なった。なお、流速は0.5mL/分、検出器の波長は280nmにて実施した。
(1)カラムをPBS(Phosphate Buffered Saline)で平衡化し、3mg/mLのガンマグロブリン溶液2mLをカラムにアプライする。
(2)カラムにPBSを6mL流し、カラム未吸着の抗体を洗浄する。
(3)pH3.0、pH3.4、pH3.8、pH4.2、pH4.6またはpH5.0に調整した50mMクエン酸緩衝液をカラムに2mL流し、カラムから溶出した液を回収する(回収液1)。
(4)カラムにPBSを1.5mL流し、カラムを中性に戻す。
(5)pH3.0に調整した50mMクエン酸緩衝液をカラムに2mL流し、カラムに残留した抗体を完全に溶出させる(回収液2)。
(6)(3)で得られた回収液1、および(5)で得られた回収液2にそれぞれ含まれる抗体を、280nmの吸光度測定にて定量し、下記の式に従って回収率を算出する。
回収率[%]=回収液1の抗体量/(回収液1の抗体量+回収液2の抗体量)×100
結果を表1に示す。pH3.8以下の酸性緩衝液を用いると抗体をほぼ回収することができるが、pH3.8よりも中性側の緩衝液を用いると抗体の回収率が大きく低下するのがわかる。
Figure 0006236948
実施例2 アルギニンまたは塩化ナトリウムを添加した溶出液の抗体回収率評価
実施例1で作製したアフィニティーカラムをクロマトグラフ(AKTAprime、GEヘルスケア社製)に取り付け、以下に示す方法にてアルギニンまたは塩化ナトリウムを含む溶出液の抗体回収率評価を行なった。なお、流速は0.5mL/分、検出器の波長は280nmにて実施した。
(1)カラムをPBS(Phosphate Buffered Saline)で平衡化し、3mg/mLのガンマグロブリン溶液2mLをカラムにアプライする。
(2)カラムにPBSを6mL流し、カラム未吸着の抗体を洗浄する。
(3)アルギニンまたは塩化ナトリウム(それぞれ濃度は1Mまたは3M)を含む50mMクエン酸緩衝液(pH4.6)をカラムに2mL流し、カラムから溶出した液を回収する(回収液1)。
(4)カラムにPBSを1.5mL流し、カラムを中性に戻す。
(5)pH3.0に調整した50mMクエン酸緩衝液をカラムに2mL流し、カラムに残留した抗体を完全に溶出させる(回収液2)。
(6)比較例1(6)と同様な方法で回収率を算出する。
結果を表2に示す。クエン酸緩衝液(pH4.6)にアルギニンを1Mから3M添加した溶出液を用いることで、クエン酸緩衝液(pH4.6)のみを溶出液として用いたときと比較し、抗体の回収率が大幅に向上することがわかる。一方、クエン酸緩衝液(pH4.6)に塩化ナトリウムを添加した溶出液を用いると、抗体の回収率が大幅に低下するため、溶出液への塩化ナトリウムの添加は好ましくないといえる。
Figure 0006236948
実施例3 アルギニンを添加した溶出液の各pHにおける抗体回収率評価
実施例1で作製したアフィニティーカラムをクロマトグラフ(AKTAprime、GEヘルスケア社製)に取り付け、以下に示す方法にてアルギニンを含む溶出液の抗体回収率評価を行なった。なお、流速は0.5mL/分、検出器の波長は280nmにて実施した。
(1)カラムをPBS(Phosphate Buffered Saline)で平衡化し、3mg/mLのガンマグロブリン溶液2mLをカラムにアプライする。
(2)カラムにPBSを6mL流し、カラム未吸着の抗体を洗浄する。
(3)アルギニン(濃度は1Mまたは3M)を含む50mMクエン酸緩衝液(pH3.4、pH3.8、pH4.2またはpH4.6)をカラムに2mL流し、カラムから溶出した液を回収する(回収液1)。
(4)カラムにPBSを1.5mL流し、カラムを中性に戻す。
(5)pH3.0に調整した50mMクエン酸緩衝液をカラムに2mL流し、カラムに残留した抗体を完全に溶出させる(回収液2)。
(6)比較例1(6)と同様な方法で回収率を算出する。
結果を表3に示す。pH3.8以下の酸性領域ではアルギニン添加による抗体回収率の向上はみられなかった。一方、pH3.8よりも中性側の領域では、溶出液にアルギニンを添加することで、クエン酸緩衝液のみを溶出液として用いたときと比較し、抗体の回収率が向上することがわかる。
Figure 0006236948
実施例4 溶出改善剤の検討
実施例1で作製したアフィニティーカラムをクロマトグラフ(AKTAprime、GEヘルスケア社製)に取り付け、以下に示す方法にて緩衝液に添加する添加剤の検討を行なった。なお、流速は0.5mL/分、検出器の波長は280nmにて実施した。
(1)カラムをPBS(Phosphate Buffered Saline)で平衡化し、3mg/mLのガンマグロブリン溶液2mLをカラムにアプライする。
(2)カラムにPBSを6mL流し、カラム未吸着の抗体を洗浄する。
(3)以下に示す添加剤のいずれかを含む50mMクエン酸緩衝液(pH4.2)をカラムに2mL流し、カラムから溶出した液を回収する(回収液1)。
検討した添加剤:1Mのアルギニン、0.5Mまたは1Mのプロリン、0.5Mのスレオニン、0.5Mのヒスチジン、10%(v/v)のエタノール、0.5Mのイミダゾール、0.5Mの尿素、0.5%(v/v)のTween20(商品名)
(4)カラムにPBSを1.5mL流し、カラムを中性に戻す。
(5)pH3.0に調整した50mMクエン酸緩衝液をカラムに2mL流し、カラムに残留した抗体を完全に溶出させる(回収液2)。
(6)比較例1(6)と同様な方法で回収率を算出する。なお280nmの光を吸収する成分を含む回収液は、事前に透析により緩衝液交換を行なっている。
結果を表4に示す。Tween20を添加したときはクエン酸緩衝液(pH4.2)のみを溶出液として用いたときとほぼ同じ抗体回収率であったが、アミノ酸(アルギニン、プロリン、スレオニン、ヒスチジン)、エタノール、イミダゾール、尿素を添加したときは、クエン酸緩衝液(pH4.2)のみを溶出液として用いたときと比較し抗体回収率が向上していた。従って、アミノ酸、エタノール、イミダゾール、尿素は溶出改善剤として使用可能といえる。中でも、アルギニン、プロリン、尿素は、クエン酸緩衝液への添加により抗体回収率が特に向上しているため、好ましい溶出改善剤といえる。
Figure 0006236948
実施例5 溶出改善剤を組み合わせたときの抗体回収率評価
実施例4よりアミノ酸、エタノール、イミダゾール、尿素が溶出改善剤として使用可能であることが判明した。そこで、これらの溶出改善剤を組み合わせることで抗体回収率がさらに向上するか、検討した。検討は、実施例1で作製したアフィニティーカラムをクロマトグラフ(AKTAprime、GEヘルスケア社製)に取り付けた後、以下に示す方法で行なった。なお、流速は0.5mL/分、検出器の波長は280nmにて実施した。
(1)カラムをPBS(Phosphate Buffered Saline)で平衡化し、3mg/mLのガンマグロブリン溶液2mLをカラムにアプライする。
(2)カラムにPBSを6mL流し、カラム未吸着の抗体を洗浄する。
(3)以下に示す溶出改善剤の組み合わせのいずれかを含む50mMクエン酸緩衝液(pH4.2)をカラムに2mL流し、カラムから溶出した液を回収する(回収液1)。
検討した溶出改善剤の組み合わせ:1Mのアルギニンと0.5Mのプロリンとの組み合わせ、1Mのアルギニンと10%(v/v)のエタノールとの組み合わせ、1Mのアルギニンと0.5Mのイミダゾールとの組み合わせ、1Mのアルギニンと0.5Mの尿素との組み合わせ、0.5Mのプロリンと10%(v/v)のエタノールとの組み合わせ、0.5Mのプロリンと0.5Mの尿素との組み合わせ、0.5Mの尿素と10%(v/v)のエタノールとの組み合わせ
(4)カラムにPBSを1.5mL流し、カラムを中性に戻す。
(5)pH3.0に調整した50mMクエン酸緩衝液をカラムに2mL流し、カラムに残留した抗体を完全に溶出させる(回収液2)。
(6)比較例1(6)と同様な方法で回収率を算出する。なお280nmの光を吸収する成分を含む回収液は、事前に透析により緩衝液交換を行なっている。
結果を表5に示す。溶出改善剤(アミノ酸、エタノール、イミダゾール、尿素)を組み合わせることで、一種類の溶出改善剤を用いたときと比較し、抗体の回収率がさらに向上することがわかる。
Figure 0006236948
実施例6 改善された溶出液による、各pHにおける抗体回収率評価
実施例5で検討した溶出液のうち、1Mのアルギニンと10%(v/v)のエタノールを含むクエン酸緩衝液(溶出液A)と、1Mのアルギニンと0.5Mのイミダゾールを含むクエン酸緩衝液(溶出液B)について、各溶出液のpHにおける抗体回収率の変化を確認した。確認は、実施例1で作製したアフィニティーカラムをクロマトグラフ(AKTAprime、GEヘルスケア社製)に取り付けた後、以下に示す方法で行なった。なお、流速は0.5mL/分、検出器の波長は280nmにて実施した。
(1)カラムをPBS(Phosphate Buffered Saline)で平衡化し、3mg/mLのガンマグロブリン溶液2mLをカラムにアプライする。
(2)カラムにPBSを6mL流し、カラム未吸着の抗体を洗浄する。
(3)溶出液Aまたは溶出液B(溶出液のpHは、pH3.4、pH3.8、pH4.2またはpH4.6)をカラムに2mL流し、カラムから溶出した液を回収する(回収液1)。
(4)カラムにPBSを1.5mL流し、カラムを中性に戻す。
(5)pH3.0に調整した50mMクエン酸緩衝液をカラムに2mL流し、カラムに残留した抗体を完全に溶出させる(回収液2)。
(6)比較例1(6)と同様な方法で回収率を算出する。なお280nmの光を吸収する成分を含む回収液は、事前に透析により緩衝液交換を行なっている。
結果を表6および図1に示す。クエン酸緩衝液のみを溶出液としたときはpH3.8よりも中性側では抗体の回収率が大幅に減少している一方、溶出液Aおよび溶出液Bを溶出液としたときはpH3.8よりも中性側であっても高い回収率を保っていることがわかる。
Figure 0006236948
本発明により、抗体のアフィニティークロマトグラフィー精製において、従来よりも中性に近い温和な条件で、かつ高い回収率で精製することができる。これにより、抗体の品質劣化を抑制しながら、歩留り良く製造することが可能となる。すなわち、抗体医薬品の安全性を向上させると同時にコスト削減が可能であり、産業上大変有益である。

Claims (4)

  1. Fc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化した分離剤に抗体を含む溶液を添加することで前記分離剤に吸着した前記抗体を溶出させるための溶出液であって、当該溶出液が0.1Mから3.5Mのアミノ酸および5%(v/v)から50%(v/v)のエタノールを含むpH3.9からpH5.0の緩衝液であ前記アミノ酸がアルギニンおよびプロリンから選択される1つ以上である、前記溶出液。
  2. 前記アミノ酸がアルギニンである、請求項1に記載の溶出液。
  3. 前記アミノ酸がプロリンである、請求項1に記載の溶出液。
  4. Fc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化した分離剤に抗体を含む溶液を添加することで前記分離剤に前記抗体を吸着させ、前記分離剤に吸着した前記抗体を請求項1からのいずれか一項に記載の溶出液を用いて溶出させる、抗体の精製方法。
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