JP6233593B2 - バックル取外装置 - Google Patents
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Description
また自動車では、使い勝手の向上のためにシートの側方(車幅方向)には、コンソールボックス(本願の車両内装部品に相当)が据え付けられているものがある。その中には、バックル位置を越える高さ寸法をもつコンソールボックスが用いられることもある。
バックルが挟まれた場合、バックルには、大きな荷重が加わるため、バックルが変形したり破損したりするおそれがある。このような事態が生じると、バックルからタングが取り外し難くなる。
そこで、本発明の目的は、シートベルトによる乗員の保持が確保されつつ、バックルがシートと車両内装部品間に挟まれ、タングが外し難くなる場合に、外部操作によりバックルが外せるようにしたバックル取外装置を提供する。
好ましくは、引出し機構部は、操作部と、車両内装部品に設けられ、車両内装部品へ接近する支持軸に対して係合する係合子と、操作部からの操作により、係合子を車両内装部品方向へ変位させる駆動機構部とを有するものとした(請求項3)。
図1は本発明を適用した車両(例えば自動車)の一部を示していて、図1中1は、車室内を示している。車室内1は、ドア(図示しない)やセンタピラー3など形成される内壁
部、フロア部材5、ルーフ部材(図示しない)などで囲まれる空間で形成される。
この車室内1のフロア面には、車幅方向両側にそれぞれシート7,9が据え付けられている。ちなみにシート7,9は、いずれも例えば左右一対のシートレール11及び枠形のシートフレーム13を介してフロア部材5に組み付くシートクッション15と、同シートクッション15に組み付くシートバック17とを有して構成される。
各シート7,9には、それぞれシートベルト装置21が装備されている。シートベルト装置21は、例えばセンタピラー3の下段側に配置したリトラクタ23、シート7,9とコンソールボックス19との間にそれぞれ配置したバックル25とを有している。ちなみにコンソールボックス19は、車両側面視において、シート7,9やバックル25の位置よりも高く、シート7,9やバックル25と重畳(オーバラップ)している。リトラクタ23から引き出されたシートベルト27の先端部は、センタピラー3の上段に設けたベルトガイド29に通じて、センタピラー3の下段に設けたベルトアンカー31に固定されている。そして、シートベルト27の途中に組み込まれたタング33を、バックル25へ差し込み接続(係合)することにより、リトラクタ23から引き出されるシートベルト部分が、シート7(あるいはシート9)に着座した乗員αの肩部や腰部を跨るように配置され、乗員αの保持が行える(図1)。
例えば図3に示されるように支持構造部42は、短軸の軸部材で構成されるバックル支持軸46(本願の支持軸に相当)を有する。このバックル支持軸46は、シートフレーム13のコンソールボックス19側の縦壁部13aの長手方向と直交または略直交する方向に挿通可能に挿通されている。そして、バックル支持軸46の先端側を縦壁部13aからコンソールボックス19(車幅方向)へ突出させている。バックル支持軸46の、一端側となる基端部(シートフレーム13側)の同一外周面には、複数の突没可能な支持軸用の係止爪48(軸係止部)が設けられている。係止爪48は、斜辺48aをバックル支持軸46の基端側に配置した三角形状の部材から構成される。これら係止爪48によりバックル支持軸46は、シート7方向へは変位するが、コンソールボックス19方向へは規制される。この係止構造により、バックル支持軸46の基端部を、シートフレーム13に挿通可能に支持している。
この点を図4および図5を参照して詳細に説明すると、例えば図1に示されるように車両側部で衝突が発生したとする(側面衝突)。
側面衝突を終えても、バックル25はシート7から外れることはないので、側面衝突中から側面衝突後まで、乗員αは、シートベルト27により保持され続けられる。
それ故、バックル取外装置40の採用により、シートベルト27による乗員αの保持が確保されるだけでなく、側面衝突後、バックル25が、シート7とコンソールボックス19間に挟まれたとしても、容易にバックル25をシート7から外すことができる。
そのうえ、引出し機構60(引出し機構部)も、解除ボタン62(操作部)の操作により、リンク機構68(駆動機構部)で、係合具66を用い、バックル支持軸46をコンソールボックス19側へ引き出す機構を用いたので、簡単な構造ですむ。
なお、上述した実施形態における各構成およびそれの組合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能であることはいうまでもない。また本発明は、実施形態によって限定されることはなく、「特許請求の範囲」によってのみ限定されることはいうまでもない。例えば一実施形態では、係止爪、没入ガイド、リンク機構、コンソールボックスなどを用いたが、他の部品や他の電気的なアクチュエータを用いても構わない。また一実施形態では、バックル支持軸の先端側部のステー部材を係止する係止爪を被係止部として用いて、係合具と係合させる構造を挙げたが、これに限らず、別途、バックル支持軸に被係止部を設ける構造でもよい。
7 シート
19 コンソールボックス(車両内装部品)
25 バックル
26 ステー部材
40 バックル取外装置
42 支持構造部
44 取外機構部
46 バックル支持軸(支持軸)
53 係止爪(係止部)
55 係止解除部
57 没入ガイド(没入ガイド部、係止解除部)
60 引出し機構(引出し機構部)
62 解除ボタン(操作部)
66 係合具(係合子)
68 リンク機構(駆動機構部)
Claims (3)
- 車室内に設けられたシートと、
前記シートと車幅方向に並んで配置された車両内装部品と、
前記シートと前記車両内装部品との間に配置されるシートベルトのバックルおよび同バックルと一体なステー部材と、
前記ステー部材を前記シートのシートフレームに取外し可能に支持する支持構造部と、
前記バックルを取外す取外機構部と、
を備え、
前記支持構造部は、
一端側が前記シートフレームに挿通可能に支持され、他端側が前記ステー部材に挿通可能に挿通される支持軸と、
前記ステー部材を前記支持軸に係止する係止部と、
側面衝突時におけるシート変位により、前記バックルが前記車両内装部品に接近するのに伴い、前記係止部の係止を解除する係止解除部と、
を有し、
前記取外機構部は、
前記バックルと前記車両内装部品が衝突した際に、外部操作により、前記支持軸を前記車両内装部品側へ引き出す引出し機構部を有する、
ことを特徴とするバックル取外装置。 - 前記係止部は、前記支持軸の外周面に突没可能に設けられた係止爪を有し、
前記係止解除部は、前記係止爪を没入させる没入ガイド部を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックル取外装置。 - 前記引出し機構部は、
操作部と、
前記車両内装部品に設けられ、前記車両内装部品へ接近する前記支持軸に対して係合する係合子と、
前記操作部からの操作により、前記係合子を車両内装部品方向へ変位させる駆動機構部と、
を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバックル取外装置。
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