JP6224128B2 - Tftガラス製造のためのチャージング投入物 - Google Patents

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Description

本発明は、「特殊ガラス」であるTFT/LCDガラスなどのアルミノケイ酸ガラスの作製、より具体的にはこのような特殊ガラスを作製するための新規なチャージング投入物(charging load)に関する。本願は2013年1月17日に出願された仮特許出願第61/753,643号(本発明者らの参照RVS−36467)の優先権を主張するものであり、上記出願は参照により本明細書に組み込まれる。
薄膜トランジスタ(TFT)テレビパネルおよびタッチスクリーン装置(スマートフォン、タブレットなど)を含めた様々なディスプレイ装置に用いられる低アルカリ高酸化アルミニウム含有ガラスでは、完成したガラスに粘度が高い、融解温度が高いなどの化学的性質が必要とされるため、製造の過程で融解および精製に多量のエネルギーを投入する必要がある。従来のガラスバッチ化法では、炉に導入する前に個々の成分を乾式混合する。参照により本明細書に組み込まれるCartyに対する特許文献1およびCartyに対する特許文献2に記載されているようなバッチ化にはいくつかの問題点および制約がある。炉内でのバッチ分離により非効率的で不完全な融解が起こる。
高度な技術のディスプレイガラス製品に必要とされる化学組成は、アルカリ含有量がより低く、酸化アルミニウム含有量がより高い組成であるため、従来のガラスバッチ化法の問題点が拡大される。したがって、所定の化学組成を変化させずに炉内での融解工程および精製工程を改善することが極めて重要である。反応性が増大するようにガラスバッチ原料の形態を変化させる、例えば原料の比表面積を増大させることなどによって、効率を高めることができる可能性がある。しかし、バッチ原料の粒径は炉内で生じる損失および問題によって大きな制約を受け、粒径が小さすぎると多数の問題を引き起こし、また融解時に浮遊しやすくなる。原材料の粒子径を小さくするとほかにも、炉内に持ち込まれる混入空気の量が増加し、溶融ガラスを脱泡するため新たに精製が必要となる。
米国特許第7,937,969号明細書 米国特許第7,260,960号明細書
本発明の1つの目的は、炉に投入するバッチの反応性の増大および形態の改善によって、特に低アルカリ高酸化アルミニウムガラスのガラスバッチ原材料の融解効率を高めることである。本発明は、バッチの成分を粉砕し粒子径を小さくして、比表面積および反応性を増大させることによって熱効率を高めるものである。この微細なバッチ成分を完成したガラスの化学的仕様に必要な割合で調合する。調合した微細なバッチ原料を一緒にスラリー化し、十分に混合して均質な懸濁液とし、噴霧乾燥させる。この工程では、様々な微粒子が凝集してできた微小な乾燥ビーズが生成する。次いで、この噴霧乾燥ビーズがガラス製造工程で行われる通常の取扱いおよび混合で砕けにくくなるよう、ビーズを窯で焼結させて構造的完全性をもたせる。本発明の1つの態様は、原材料粒子は最大粒子径D99が30ミクロン未満の「微」粒子、好ましくは一般的な「超微」粉末または「超微」粒子の定義である20ミクロン未満になるような原材料の新規な分粒である。好ましい最大粒子径は3〜20ミクロンのD99である。
この焼結ビーズは、融剤(fluxing agent)を含まないガラスバッチ混合物の粒度が小さい均質な粒子であり、ビーズの粒度が小さいことおよび高度に球形である(角がない)ことにより比表面積が小さくなっている。このようにガラスバッチ原材料の形態を改善することにより、次に挙げるいくつかの点で炉内での熱効率が高くなる。
1.表面積を小さくすることで、炉内に持ち込まれる混入空気が最小限に抑えられ、したがって、溶融ガラスに閉じ込められたガスによって必要となる精製の量が少なくなる。許容されるガラス品質に達するまでの炉内での時間が短縮されることは、必要なエネルギーが少なくなることを意味する。
2.噴霧乾燥ビーズは従来のガラス原材料の分粒よりも熱的に反応性の高い微細な個々の粒子からなり、最初の融解性能が向上し、エネルギー投入量が削減される。
3.融解しにくいバッチ成分(二酸化ケイ素、酸化アルミニウム)と溶解しやすい炭酸塩成分(石灰石、ドロマイト)が緊密に接触することにより、シリカおよびアルミナの溶融性能が向上するほか、不完全な融解および完成したガラスの欠陥の原因となる望ましくない分離が炉内で生じる可能性が最小限に抑えられる。
バッチビーズは、炉に導入する前にホウ酸などの融剤を調合し、自由流動、無塵の状態で取り扱うのが好ましい。あるいは別法として、融剤をビーズ内に導入してもよい。
(発明に関する記述)
本発明は、薄膜トランジスタ(TFT)ガラスなどの高品質ガラス製品の製造における改善に関する。この改善は、この種類の高品質ガラスの生産に関与する資本設備を変えることも、これに影響を及ぼすこともなく、融解工程で使用するチャージング投入物(charging load)の構造を変化させるものである。
本発明によれば、新規なチャージング投入物(charging load)が調製される。この新規なチャージング投入物(charging load)は、チャージング投入物(charging load)の融解に使用する、必要のある融剤とともに、またはこれを含まずに、少なくとも3種類の異なる原材料、例えばシリカ、アルミナ、ドロマイト、石灰石などを含む。これらの原材料は予め選択された百分率で新規なチャージング投入物(charging load)中に含まれる。チャージング投入物(charging load)は、概ね1,500℃を超える温度に加熱することによってアルミノケイ酸ガラス製品に転移する。本発明は構造的に安定化した個々のビーズの塊である(「ビーズ」という用語は厳密な形状を定義するものではないが、一般に表面が全体的に平滑な円形の物体のことである)。ビーズはそれぞれが、作製するガラスに必要な原材料からなる複合体である。ビーズは部分焼結工程によって砕けにくくなっている。本発明の各ビーズは、チャージング投入物(charging load)を構成する3種類以上の異なる鉱物原材料をそれぞれ粉砕し分粒した粒子の均質な混合物を含む。粒子は、最大粒子径が制御され、最終的なガラスの作製に必要な予め選択された百分率で各ビーズ内で混合されている。したがって、本発明は、粒子を微粒子径または超微粒子径に分粒するという独自の概念を用いて、本発明の特殊ガラスの作製に使用する、必要な鉱物原材料から個々のビーズを形成することを含む。粒子は最大粒子径が制御されている。ビーズ形成後、ビーズを部分的に焼結させることにより安定となり、またはガラス製品を作製する施設まで輸送して取り扱えるよう安定したものとなる。したがって、本発明のチャージング投入物(charging load)は、単に既存の原材料を制御可能な構造に作り変えるものであり、その構造にはいくつか利点がみられるが、その一部は既に説明されており、一部についてはのちに説明する。本発明は、テレビをはじめとする薄型スクリーン装置に使用される種類のディスプレイ板になる高品質ガラスを作製するためのこの新規なチャージング投入物(charging load)の形成である。
本発明の第一の態様は、TFTガラスなどのアルミノケイ酸ガラスを作製するためのチャージング投入物(charging load)を提供することである。概略的に述べれば、ガラス融解物に供される鉱物原材料を最終的なガラス製品の予め選択された百分率でスラリーにし、このスラリーを個々にビーズの塊にして、これを部分焼結によって安定化させる。このようなチャージング投入物(charging load)によりガラス作製に多くの利点がもたらされた。
特定の顧客は、多数の利点の全てと共に本発明の新規なビーズ概念を用いることを望むだけでなく、、融解施設で独自の、特別な、または場合によっては秘密の鉱物原材料を加えて最終的な「チャージング投入物(charging load)」を作製することを望むという特異な状況に応じるべく、本発明がなされた後も、本発明のさらなる態様が開発された。この特異な商業的需要に応えるため、本発明の広義の定義が修正される。この修正では、新規な構造的に安定化したビーズは、最終的な融解物のチャージング投入物(charging load)の「少なくとも3種類の」鉱物原材料を組み込むものである。この「少なくとも3種類の」鉱物原材料の重量百分率は、特定のアルミノケイ酸ガラス製品の仕様によって決まる、最終的な融解物のチャージング投入物(charging load)における上記原材料の予め選択された百分率によって決定される。
この修正された本発明の定義を用いると、修正された定義の「少なくとも3種類の」鉱物原材料が実質的に数種類の「チャージング投入物(charging load)」の鉱物原材料の「すべて」である場合、最初の定義のような「最終的な」チャージング投入物(charging load)ビーズが作製される。したがって、この修正された定義により、顧客が製造現場で鉱物原材料を加えないことを望み、かつビーズが「チャージング投入物(charging load)」である場合に本発明の第一の態様が用いられる。したがって、この修正された定義は単に特定の顧客の需要を促進するものであり、依然として本発明の新規なビーズを定義する。本発明のさらなる態様は、ホウ酸などの融剤に関する。新規なビーズは(ビーズを「チャージング投入物(charging load)」とする第一の定義に適合するか、場合によっては最終的なチャージング投入物(charging load)にわずかに至らないビーズとする修正された定義に適合するかに関係なく)、構造的に安定化したビーズによって実現される多数の利点に影響を及ぼさずに微粉末または超微粉末の原材料とともに融剤を組み込むことができるものである。
要約すると、「チャージング投入物(charging load)」とは「特殊」ガラスを作製するために融解工程に使用する全「鉱物」原材料のことである。必要な融剤は通常、融解施設でチャージング投入物(charging load)に加える。「チャージング投入物(charging load)」のほかにも、顧客がチャージング投入物(charging load)に他の原料を加えてガラスまたはその融解パラメータを修正することができる。
本発明の一態様によれば、チャージング投入物(charging load)中の原材料の最大粒子径を20ミクロン未満、好ましくはD99で3〜20ミクロンの範囲内に制御する。本発明を構成するビーズを形成するこのような超微粒子を使用することによって、融解または溶融工程の相互作用が増大して効率的になり、ビーズの安定化が促進される。本発明のまた別の態様によれば、本発明のチャージング投入物(charging load)を含む各種ビーズの有効径は一般に、500ミクロン未満、好ましくは50〜200ミクロンの範囲内にある。本発明のさらなる態様によれば、ビーズの有効径は、最小値が制御されているか制御されていないかに関係なく、最大値が制御されている。
本発明のその他の態様は、本発明の安定化したビーズの形成に使用する各鉱物原材料を粉砕して微粉末にすることを含む。実際には、粉末の粒子は本質的に最大粒子径が同じである。この最大粒子径は、上で定義される通り、30ミクロン未満、好ましくは20ミクロン未満である。実際のところ、D99の大きさを用いる場合、最大粒子径は3〜20ミクロンの範囲内にあるのが好ましい。新規なビーズを構成するチャージング投入物(charging load)は、アルミナの含有量が10%超であり、好ましくはアルミナの含有量が10%〜25%の範囲内にある。さらに、ビーズは表面が平滑で真円度が0.8超である。
本発明に従って形成されたビーズに部分焼結工程を実施することによって、ビーズ内の原材料は非晶質の含有量が20%〜60%の範囲になる。ガラスを作製するのに用いられる温度よりも大幅に低い焼結温度を用い、実際にはその温度は5〜25分などの短時間で900℃〜1,200℃の範囲内にある。
本発明の第一の態様は新規なチャージング投入物(charging load)それ自体または新規な部分的なチャージング投入物(charging load)であるが、本発明のまた別の態様は、上に明記した通り、ガラス製品を作製するために使用するこのようなチャージング投入物(charging load)を作製する方法である。この方法によれば、ガラス製品を形成するための原材料が得られ、これを粒子に粉砕する。このようにして粉砕した粒子または粉末を個別に、または粉末の混合物として一緒に分粒し、その結果、各原材料はD99最大粒子径が30ミクロン未満、好ましくは20ミクロン未満に制御される。制御された最大粒子径は3〜20ミクロンの範囲内にあるのが好ましい。原材料粉末を所望の最終的なガラス製品が得られる予め選択された百分率に調合する。このことに関して、微粉化し分粒した原材料粒子または粉末を最終製品の作製に必要な百分率によって決定される予め選択された百分率で混合する。調合した粒子を好ましくは所望の有効径のビーズが形成されるよう調節した標準的な噴霧乾燥器によって個々にビーズの塊にする。その結果、各ビーズは原材料粉末を予め選択された百分率で含有するが、ここまでに記載したビーズは未だに本発明を構成するものではない。このようなビーズは構造的に不安定であり、効率的に輸送し取り扱うことができない。本発明の1つの態様は原材料の新規な分粒であり、原材料粒子は、最大粒子径D99が「微」粒子となる30ミクロン未満、好ましくは一般的な「超微」粉末または「超微」粒子の定義である20ミクロン未満または3〜20ミクロンの範囲のD99である。不安定なビーズが本発明と正反対のものになるわけではない。ビーズを安定化させる操作をさらに実施することにより本発明を満たすものとなる。微小粒子ビーズの安定化では、部分焼結工程を低温で極めて短時間の間に実施することを含む。これにより、ビーズがのちの包装、取扱い、輸送および混合に対して構造的に安定になる。ビーズの安定化は本発明の極めて重要な態様であり、この安定化により、のちに本発明のビーズをチャージング投入物(charging load)として融解させて所望のガラス製品にするのに使用することが可能になる。したがって、本発明は、各種の微粉化原材料の粒子径を制御することと、このように加工した原材料から形成されるビーズを安定化させることとを含む。この2つの操作を組み合わせることが新規なことであり、本発明の態様を構成するものである。
上に明記した通り、新規なチャージング投入物(charging load)を形成する方法は安定化したビーズの塊を作製することを構成し、このビーズはそれぞれが最終的なガラスの原材料の調合組成をもち、融解工程に気泡の混入をはじめとする懸念を伴わずに流通ならびにのちの溶融および融解に好適な微粒子または超微粒子の大きさである。
この方法は、一般に噴霧乾燥器によって形成され、有効径が好ましくは50〜200ミクロンの概略的な範囲内にあり、500ミクロン未満であるビーズの部分焼結を含む。ビーズは非晶質の含有量が20%〜60%の範囲内にある。本発明の調合処理は極めて微細な粒子から形成される粉末のスラリーの作製を含むのに対して、ビーズの形成処理は、噴霧乾燥器によって実施されるような乾燥工程を含む。
部分焼結は、900℃〜1,200℃の概略的な範囲の温度で、好ましくは10〜20分の範囲、実際には5〜25分範囲の時間の間実施する。これにより、個々の安定化したビーズの非晶相が焼結ビーズの質量の20%〜60%を構成することができる。焼結によりビーズが安定化して、輸送、加工、取扱いが可能であり、TFTガラスなどの、アルミナ含有量が10%〜25%の特殊ガラスに形成することができる個々の物体となる。
好ましい実施では、鉱物原材料をすべて調合して、「安定化したビーズの塊」または「投入物」の安定化したビーズにする。通常、ホウ酸などの融剤は融解施設で加える。代替的な工程では、融剤が既に安定化したビーズに加えられている。また別の修正形態では、原材料をすべて混ぜ合わせて安定化したビーズにするわけではない。少なくとも3種類の鉱物原材料を安定化したビーズに加工し、顧客が融解工程で最後の鉱物原材料および/または融剤などの他の成分を加える。これらの本発明の変形形態は、好ましくは数種類の鉱物原材料からなる超微粒子でビーズを形成した後、好ましくは部分焼結によってビーズを安定化させるという新規な概念を用いるものであることに変わりはない。
本発明の要素として、「ビーズの塊」の安定化した複合体ビーズ中の粉末には最大粒子径に制限がある。この最大粒子径について「制御される」と言うことがあり、これは単に意図的に達成されるという意味であるが、いくつかの実施形態では、粉末が分粒処理によって「制御される」ものの、この用語は粉末を個々に分粒することを意味するのではない。
本発明の方法では、ビーズの原材料成分を粉砕して分粒した後に調合してビーズを形成するか、原材料を予め選択された百分率で混合してスラリーにした後、スラリーとして湿式粉砕し、含まれる全原材料の粒子の大きさを同時に小さくする。最大粒子径が用いられる場合、それは一般にD99粒子径を指すが、一部の供給源では粉末の「最大粒子径」をD99.9または場合によってはD100と定義する。
この発明に関する記述ではチャージング投入物(charging load)のための新規なビーズの作製に用いる概略的な技術が定義され、チャージング投入物(charging load)にはいくつか利点、例えばエネルギーコストが低くなり融解転移が迅速かつ円滑になる、泡が少なくなる、取扱いの時間およびコストが低くなるなどの利点がる。
(目的および利点)
本発明の第一の目的は、ディスプレイ装置用の薄膜トランジスタガラスなどの高アルミナガラス作製のための既存の工程を改善することである。この改善には、最終製品の作製に必要な資本設備を変えることも、最終製品の作製に必要な設備を修正することもなく、融解工程でチャージング投入物(charging load)として使用する原材料を作り変えることが含まれる。本発明の新規なチャージング投入物(charging load)の概念により、熱エネルギーの必要量が少なくなる、融解が迅速になる、気泡などの悪影響を及ぼす物質の混入が少なくなるなどの多数の利点が得られる。その結果、新規なチャージング投入物(charging load)の作製にかかる費用がいくぶん高くなり得るものの、融解工程にかかる費用は総費用で実質的に低くなる。
本発明のさらなる目的は、高品質ガラスを作製するための新規なチャージング投入物(charging load)を提供することであり、チャージング投入物(charging load)は噴霧乾燥器によって作製されるような別個の物体である。この物体は、各鉱物原材料の粒子の最大粒子径が制御されている点で固有のものである。さらに、この物体は安定なビーズと定義される安定な構造に形成されるため、輸送時および加熱工程での取扱い時にその形態を保持すると同時に、チャージング投入物(charging load)を最終的なガラス製品に変換する最終融解工程での転移相に必要な時間およびエネルギーに大幅な影響を及ぼす。
本発明のさらなる態様は、資本設備を修正するのではなく、チャージング投入物(charging load)を修正して総加熱コスト、混合処理のコストおよび融解時間を削減できるようにTFT技術における修正である。本発明を用いることによって、チャージング投入物(charging load)は、密でない原材料または構造的完全性のない原材料によって工程に持ち込まれるような泡の混入がより少ない状態で迅速に融解する。本発明のまた別の目的は、本発明の基本的な態様を構成する新規なビーズの有効径を制御することである。有効径は噴霧乾燥器によって調節され、さらに、安定化したビーズの粗粉カットまたは微粉カットのいずれかを実施することによって分粒することができる。
本発明のさらなる目的は、TFTガラスなどのガラスを作製するための新規なチャージング投入物(charging load)を提供することであり、ここでは、使用することができる原材料の種類に酸化アルミニウム三水和物(ATH)などの代替原材料が含まれるまで拡大される。
本発明のさらなる目的は、それぞれが微粉化され最大粒子径が制御された原材料粉末から形成される安定化したビーズの塊を構成する新規なチャージング投入物(charging load)を提供することであり、ここでは、このようなビーズを部分的に焼結させて、本質的にはシリカを部分的に非晶質状態にして融剤(ホウ酸形態のホウ素など)とビーズとを反応させるため、融剤によるチャージング投入物(charging load)の処理がさらに促進される。原材料中の粒子形成の回収率が高くなるように、原材料を制御された大きさに粉砕することによって新規の安定化したビーズを作製することにおける本発明のさらなる目的。
極めて小さい粒子または微粒子を本発明に使用することによって、融解工程の転移および溶融が増強される。しかし、微粒子は内部流によって容易に浮遊するため、融解物にこのような微粒子を導入することは避けられてきた。小さい粒子は融解時にばらばらになって反応し、炉の内張りに損傷を与え、その他多くの問題を引き起こすことがある。本発明の新規なビーズには安定化という特徴があるため、微粒子または好ましくは超微粒子の使用によって得られる利点が実現される。ビーズを安定化させることによって、密でない極めて小さい粒子に関して知られている問題点を生じることなく、微粒子および好ましくは超微粒子を融解物に導入することができる。最初に個々のビーズが1つの単位として加熱され、粒子同士の密な接触が保持されながら粒子間の溶融が起こる。粒子は個々の微粒子としての自由で無制限な運動が抑制される。その結果、本発明により既存のガラス融解工程が大幅に改善される。
本発明の目的、態様、特徴および利点については上記のものとそれ以外のものを含め、当業者が本発明の説明と次節で説明される添付図面とを併せて読めば明らかになるであろう。
本発明は、ある特定の部分および部分の配置において物理的形態をとり得るものであり、これよりその好ましい実施形態を詳細に説明し、本明細書の一部をなす添付図面に図示する。
混合し最大粒子径が制御された微粒子または超微粒子にした原材料から形成されたビーズの横断面の絵で表した図である。 図1に示されるビーズを部分的に焼結させてビーズ内に非晶相を形成させた後の拡大横断面図である。 ビーズを融解させてガラス製品を作製する際に最初に加熱するときの2つの個々のビーズの概略図である。 本発明の新規なチャージング投入物(charging load)を用いた一般的なガラス加熱工程のブロック図である。 本発明の新規なチャージング投入物(charging load)を作製する方法を示すブロック図である。 特定の種類のガラス用の新規なチャージング投入物(charging load)を作製する方法の一実施形態を示すブロック図である。 本発明のさらなる修正を示すブロック図であり、ここでは、本発明を構成する新規なビーズの有効径をさらに修正して本発明の詰込み率を増大させる。 図7に開示される方法によって修正された本発明の新規なチャージングビーズ(charging beads)の有効径のグラフである。 本発明の新規なチャージング投入物(charging load)を作製するための改善された方法のブロック図である。
これより図面を参照するが、これらの図面は単に本発明の好適な実施形態を説明するのが目的であり、これを限定することを目的とするものではない。ビーズBは複数の分粒された小粒子10、12、14および16から形成され、これらの粒子は特定のまたは「特殊な」ガラスの作製に必要な所望の百分率で混合してスラリーにした後、一般に噴霧乾燥器を使用する形成工程によってビーズにする。噴霧乾燥器の出口は所望のビーズBの有効径に調節し、この有効径は50〜200ミクロンの概略的な範囲内にあるが、約500ミクロンの大きさになってもよい。鉱物原材料粒子を所望の百分率で含み、最大径が極めて小さくなるように分粒されている所与のスラリーからビーズBが多数形成される。次いで、個々のビーズBを部分的に焼結させて、図2に概略的に示される非晶相20を形成させる。この非晶相が、粒子Pとして図示される各種超微粒子を、部分的に焼結したビーズB内につなぎ止めている。粒子Pは二酸化ケイ素粒子が一般的であるが、その他の粒子も非晶相によってつなぎ止められる。のちに記載するように、非晶相は一般にビーズBの20%〜60%の範囲内にある。図1のビーズBを砕けにくくなるように安定化させた後、これを原材料供給業者および融解施設の両方に輸送し取り扱う。融解炉に投入した後、加熱工程のための原材料およびチャージング投入物(charging load)を構成するビーズBの塊に熱を加える。別法では、ビーズは実際のチャージング投入物(charging load)のほとんどのみを形成する。
新規な安定化したビーズBを用いることによる最初の加熱では、加熱により、固定され密に接触した状態の超微粒子を含有するビーズが最初に加熱される。安定化したビーズが加熱され、少なくとも一部が融解すると、熱により原材料間に位相関係が生じ、全ビーズが最終的なガラス製品となる。最初に融解の準備としてビーズを加熱した後、チャージング投入物(charging load)の塊全体に融剤による処理を施す工程を図3に示す。図中、最初に入熱Hがビーズに吸収されて融解および溶融が始まる。次いで、熱により塊全体が融解する。
安定化したビーズBの塊は、図4に概略的に示される標準的な加熱処理または工程100のためのチャージング投入物(charging load)を構成する。必要な総熱エネルギーおよび融解時間が減少し融解工程100のコストが大幅に削減されることを除けば、本発明を用いることにより資本設備および処理が影響を受けることはない。さらに、新規な安定化したビーズBを含むチャージング投入物(charging load)は、浮遊粉塵、ガスをはじめとする環境に有害な物質を考慮する必要もなく容易に取扱われ、運搬され、加工される。微粒子または超微粒子は浮遊することなく融解する。塊になったビーズは投入物110として融解施設に運搬され、融解設備に投入される。次いで、ブロック120に図示されるように設備でチャージング投入物(charging load)が加熱される。図3に概略的に示されるように、この加熱工程によって、つなぎ止められた超微粒子を含むビーズが加熱される。これにより、全融解物を実際に加熱する準備として原材料内部で反応および溶融が起こる。この融解処理はブロック130として図示される。融剤の効果による相互作用がブロック140によって図示される。全融解物150はブロック160に示されるようにガラス板となる。工程100は1つの標準的な加熱工程である。唯一の違いは図3に概略的および図4のブロック130で示される本発明の新規な原材料ビーズの使用およびビーズを形成する超微粒子の加熱工程の相互作用である。本発明のいくつかの使用では、ビーズBは特殊ガラスの融解物に必要な原材料をすべて含むわけではない。製造工場で顧客が新規な安定化したビーズの塊を使用することができるほか、融剤に関して通常行われるように他の原材料を加える。このわずかな修正は図4の操作170として示される。
微粒子または好ましくは超微粒子を含有する安定化したビーズの塊を含む新規なチャージング投入物(charging load)の作製は、いくつかの処理によって達成することができる。チャージング投入物(charging load)の作製に用いる処理操作の1つが、ガラス業界に原材料を供給する業者によって実施される処理200として図示される。方法200は供給業者によって実施され、所望の鉱物原材料の選択を含むものであり、その鉱物原材料のうちの3種類が図5に示されている。この原材料210、220および230が選択され、粉砕されて粉末になる。この粉末は制御された最大粒子径が30ミクロン未満である。実際、好適な実施形態では、制御された最大粒子径D99が20ミクロン未満である。実際のところ、最大粒子径は、D99.9の大きさを用いる場合は5〜20ミクロンのレベルの範囲内に、またD99の大きさを用いる場合は3〜20ミクロンのレベルの範囲内に収まるよう制御される。超微粒子の大きさが実質的に融解処理を促進し、原材料の回収率を増大させることがわかっているため、この分粒操作は本発明に不可欠なものである。実際のところ、原材料210、220、230などのそれぞれの最大粒子径は3〜20ミクロンの範囲内にあり、本質的にすべてが同じ大きさである。しかし、個々の原材料の粒子径は、上に明記した大きさのパラメータの範囲内にある限り、異なっている場合もある。いずれの微粒子または超微粒子も制御された最大粒子径が同じである場合、粉末形態の原材料を予め選択された百分率で混合してスラリーにするか、別の方法で組み合わせた後、湿式または乾式粉砕によって一緒に粉砕することができる。処理200では原材料を別個に分粒するが、超微粒子を含む安定化したビーズの作製にはこの操作は必要ではない。顧客が各種原材料の百分率を決定して所与の融解工程に使用する。この各種原材料の百分率を段階212、222および232に用いて、スラリー装置240が所与のガラス製品の作製の必要性に応じて決定される所望のまたは予め選択された百分率で原材料を受け取るようにする。粒子を所望の百分率で配分してスラリーにした後、ブロック250によって図示されるように、これを十分に混合する。この操作は任意選択のものである。次いで、スラリーからビーズを形成する。この形成操作260は、ブロック250の混合物から形成されるビーズBの一般的な大きさすなわち「有効径」が定まるように出口を調節した噴霧乾燥器によって実施される。次いで、ブロック270によって図示されるようにビーズが乾燥ビーズとなり、ブロック280によって図示されるように部分的に焼結される。焼結は、最終的なガラスの形成に用いる融解温度よりも大幅に低い温度で実施される。実際のところ、この焼結温度は900℃〜1200℃の概略的な範囲内にあり、10〜20分などの短時間で実施される。ビーズBの非晶相20がビーズ同士をつなぎ止めているため、ブロック290によって図示されるように、ビーズを容易に取扱うことができ、輸送することができる。新規なチャージング投入物(charging load)を構成する広く言えば微粒子、好ましくは超微粒子を含む安定化したビーズの輸送、取扱いおよび加工は、本発明の多数の実質的特性のうちの1つである。
シリカと、酸化アルミニウムと、石灰石と、ドロマイトとを含むガラスの具体例では、このようなガラスのための本発明の新規なチャージング投入物(charging load)を作製する方法300が図6に示される。シリカ310を酸化アルミニウム320、石灰石330およびドロマイト340と混合して特定のガラスのための原材料調合物を作製する。加工段階410によって図示されるように、シリカを粉砕しふるい分ける、または分粉する。粉砕工程410aで粒径分布(PSD)が小さくなった粉末を作製し、これを分級機410bでふるい分ける、または分級する。分級機は3〜20ミクロンの範囲内の所望の最大粒子径Xに設定する。これより大きい粒子はライン410cを再循環して粉砕過程410aに戻る。これは標準的な実施方法であり、工程の微粒子または超微粒子が得られる。最大粒子径の制御の回収率は、他の粒子分粒技術と比べると極めて高い。同様にして、加工段階412によって酸化アルミニウム320を粉砕して分粒し、最大粒子径がX未満の粉末を作製する。段階414および416として図示されるように、他の2つの原材料、石灰石およびドロマイトを3〜20ミクロンの範囲内の所望の最大粒子径に粉砕し分粒する。これらの大きさはそれぞれXおよびXである。実際のところ、原材料の粒子径は本質的に同じであるが、必ずしもそうである必要はない。図5の処理200に関して述べたように、方法300は調合段階420を含み、この段階ではそれぞれの原材料の百分率422、424、426および428は予め選択されたものである。この百分率X、Y、Zおよび/またはZ’は所望の最終的なガラス製品を作製するのに必要な百分率である。調合工程420の粉末をブロック500によって図示されるように混合した後、水源512から水を添加することによってブロック510でスラリーにする。スラリーを標準的な実施方法に従ってブロック520で噴霧乾燥させ、微粒子または超微粒子を含むビーズBを作製する。ビーズの形成は、「有効径」が約200ミクロン未満になるようにブロック530に示されている。これは1つの実施形態であるが、意図する本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、直径を500ミクロン未満などさらに大きくすることができる。
方法300のこの段階で、ビーズは最大粒子径が制御された、好ましくは最大粒子径D99が3〜20ミクロンの微粒子または好ましくは超微粒子の物体、すなわちビーズであるため、新規なものである。このビーズには極めて微小な粒子の利点があると思われるが、輸送し設備で取り扱うと砕ける可能性がある。しかし、それらは、利点を有する「小」粒子でさえガラス融解炉で良好に使用されることの妨げとなる特性を示すことになる。このように小粒子を使用できないことは、単にこのような粒子を塊にすることによって変え得るものである。
本発明は、図5のブロック280に対応する部分焼結操作540で壊れやすいビーズBを構造的に安定化させることによって完全なものとなる。この新規な段階ではビーズ内に非晶相20が形成され、残りの部分は主として結晶化したシリカおよびアルミナの粒子となる。本発明は、ライン542によって示されるようにガラス作製施設に運ばれる安定化したビーズを作製する操作540の生成物である。最終的なガラス作製施設では資本設備を修正する必要は全くないが、所望のガラスを作製するのに部分焼結操作540で得られたチャージング投入物(charging load)だけは使用する。施設では、既に述べた通り、ブロック550によって図示されるように融剤を加え、チャージング投入物(charging load)を融解させる。このブロック560の融解工程では、TFT−LCDスクリーン580に適した低アルカリ高酸化アルミニウムガラス570が得られる。
方法200および方法300では、図1に示され、図2に示されるよう安定化した新規のビーズBが得られる。ガラス作製施設での加熱工程は、図3に示される最初のビーズ加熱とそれに続く投入物全体の融解を含む。求めるガラスの作製に必要な原材料調合物を構成する新規な安定化したビーズの使用によって、加熱工程が修正される。最初にビーズをより低い温度で加熱し、分粒された粒子同士の部分的な溶融を引き起こし、20〜60%の非晶相を生じさせる。こののち、ガラスを形成する融解物自体にビーズを導入して特殊ガラスを作製する。
各種ビーズBの有効径は噴霧乾燥器の出力によって決まり、50〜200ミクロン、最大約500ミクロンの範囲内にある。好適な実施形態では、有効径は約200〜300ミクロン未満である。本発明の新規な安定化したビーズは、チャージング投入物(charging load)の詰込み率を制御するようその有効径が修正され得る。この追加の操作では、図7の方法600に示される方法でチャージング投入物(charging load)のビーズに修正が施される。新規なビーズを安定化させた後、ブロック610に示される粗粉カットを施すふるい分けによって処理する。次いで、安定化したビーズをブロック612によって示されるように回収し、ブロック614によって示されるように出荷する。このようにして、新規な安定化したビーズの最大有効径が200ミクロンなどに制御され得る。代替的な概念に従えば、粗粉カット610を施したビーズに微粉カット620を施して、あらゆる小型の安定化したビーズ、例えば50ミクロン未満のビーズなどを除去する。このようにして、所望の総分布径をブロック622で回収し、ブロック624に示されるように出荷する。図8の曲線700は、ブロック622で回収される安定化したビーズの「有効径」の粒子径分布を表す。ビーズは最大有効径が制御され、かつ最小有効径が制御される。
要約すると、本発明は、安定化したビーズの塊から形成され、、当該ビーズのそれぞれが超微粉末の形態である最終的なガラスのための所望の調合物で形成され、当該粉末のそれぞれが最大粒子径D99に制御された、チャージング投入物(charging load)に関する。最大粒子径D99が20ミクロンの超微サイズよりもわずかに大きい、例えば約30ミクロンなどの微粒子の使用が本発明の範囲内にある。単に必要な鉱物原材料のビーズを形成するだけで、本明細書に記載される本発明を構成する発見によって実現される利点および目的が達成されるわけではない。
(実施例)
従来のバッチ原料調製物と本発明の実施形態との間で典型的なTFTガラス組成に関する比較融解試験を実施した。完成したTFTガラスの化学組成を下の表1に示す。
Figure 0006224128
ガラスバッチ調製物を各個々の成分の割合について、従来の分粒および化学組成とともに表2に示す。
Figure 0006224128
従来の方法で調製される調製物の組成物を作製し、またシリカ、酸化アルミニウム、ドロマイトおよび石灰石の各成分を粉砕して最大粒子径D100(D99.9)を15ミクロンに制御した後、これらを調合することにより同じ調製物の比較組成物を作製した。超微粒子を含むこの微細な方の調合組成物をスラリー化して均質な水中懸濁液とし、噴霧乾燥させ、1200℃で10分間、部分的に焼結させた。部分的に焼結し安定化したビーズをしかるべき割合のホウ酸と混合して、両組成物が同じ原材料調合からなるように調合組成を完成させた。
この2種類の調製物を勾配炉に入れ、融解が起こったときに評価して2つの異なる形態間で熱性能を比較した。この比較試験の結果から、この2つの例では同じ温度およびこれより低い温度において本発明の方が融解および反応の度合いが高いことがわかる。したがって、製造市場に出す特殊ガラスを作製する場合、本発明の方が全体的にみてエネルギー効率が高く、コスト効率が高い。表面積の小さい部分焼結ビーズは、無塵形態であり、結晶シリカ吸入のほか、他の鉱物成分の有害な塵の吸入の危険性が排除されるため、健康および安全性の面で有益である。本発明のビーズを構成する個々の粒子の表面積が小さいことにより、バッチを炉内に導入する際の空気の取込みが減少する。これにより炉内での気泡の除去が減り、完成したガラスの欠陥およびエネルギー投入量が低く抑えられる。新規なチャージング投入物(charging load)の方が既存のチャージング投入物(charging load)よりも精製のための炉内での滞留時間が短い。したがって、本発明は、ガラス作製のための通常のバッチを、より微細な粒子になり、より熱効率の高い、より安全で、より均質な融解が確実に行われる凝集ビーズで作り変えるものである。安全に取扱えること、製造業者によるエネルギー必要量が少ないこと、炉内での分離融解が排除されること、融解が速くなり精製時間が短くなることによって炉の性能が高くなる可能性があることはいずれも、本明細書に記載されるチャージング投入物(charging load)の発明によって実現される利点である。
(さらなる実施例)
本発明の主張の利点が確立された後、TFTガラスのためのチャージング投入物(charging load)の作製に使用する新規な安定化したビーズのさらなる実施例を調製した。原材料バッチを測定して酸化物の重量百分率を表3に示した。
Figure 0006224128
この原材料混合物を15ミクロンまたは7ミクロンの目標最大D99粒子径で粉砕し分粒した。図1に示されるようにビーズを超微粒子で形成した後、これを930℃〜1140℃の低温で10分間または20分間、部分的に焼結させた。温度および時間の異なる7ミクロンおよび15ミクロンの実施例に対する安定化したビーズの組成を表4に示す。
Figure 0006224128
非晶質含有量がビーズの部分焼結の時間とともに増加した。非晶質含有量のほとんどが、原材料の石灰石およびドロマイトと結晶石英組成物との相互作用によって生じたものである。ほかにも、最大粒子径を小さくすると、焼結温度の低い方が非晶相含有量が高くなった。930℃を超えると透輝石が出現しはじめる。1140℃でシリカとアルミナの両方の形成を示す灰長石の形成が始まる。これらの試料にはいずれも、ガラス製造施設でのエネルギーコストが低くなり、取扱い費用が削減されるという利点がある。
(明らかになったさらなる利点)
原材料粉末の最大粒子径の制御および得られたビーズまたは物体の安定化によってTFTガラス加工のためのチャージング投入物(charging load)を作り変えることを含む本発明の後、エネルギーコスト、取扱いコストおよび融解効率以外にさらなる利点が明らかになった。超微粒子を含有するビーズでは、融解工程時に熱入力に対する反応性が高くなり、より密な近接性を保持することができる。これは固有の利点である。超微粉末を用いて、シリカのようなより反応性の高い原料を炭酸塩のような他の原料によって融剤処理する。その全体的な効果は、バッチ原料の形態がはるかに効率的なものであることによって総エネルギー消費量が低くなることから、ガラス製造コストが低いわりには加えたエネルギーの効率が高いことである。したがって、最大粒子径D99が3〜20ミクロンの概略的な範囲内にあり、場合によっては約30ミクロンである制御された小さい粒子径の新規な使用は、本発明の全体的な使用に大きな利点をもたらす。最大粒子径の「制御」は、図5および6に示されるように粉砕し分粒するか、単に選択された時間および速度で乾式または好ましくは図9で用いられている湿式で粉砕することによって実施することができる。
安定化されたビーズに超微粉末を使用することにより、さらなる利点がもたらされた。顧客には特定の粒子径のシリカ、石灰石およびドロマイトなどの原材料が必要であり、これにより、顧客が望む原材料粉末の作製時の回収率が低くなることがある。顧客の仕様に合わせて原材料を加工する際には、回収率が炭酸塩で約80%、シリカで約55%となり得ることがわかっている。その結果、原材料製造業者には相当な原材料の損失が生じ、顧客がTFTガラスを製造するためのチャージング投入物(charging load)の作製にかかるコストが高くなる。本発明の微粉砕の態様により回収率が大幅に高くなった。これは、原材料加工にさらに効率改善をもたらすものである。
部分的に焼結したビーズの非晶質含有量が、エネルギーと安定性の間の費用対効果のバランスを判定する1つの工程指標であることがわかっている。粉砕を増やし焼結を減らすことによって本発明の加工コストを削減することが可能であることがわかっている。しかし、この2つの概念はともに本発明の実施形態に必要なものである。粒子が小さいほど融解時の粒子間の溶融がより明確になることがわかっている。したがって、制御された最大粒子径D99が約30ミクロンに及ぶ粒子を本発明に使用することが可能であるが、最大粒子径D99が3〜20ミクロンの範囲に超微粒子の大きさを制限するのが好ましい。
既存のTFT加工施設のための新規なチャージング投入物(charging load)に関して明らかになった上記利点を実現することにより、加熱コストが削減され、取扱いが容易になり、溶融が改善され、時間が短縮され、原材料をより効率的に使用できるようになる。これはすべて、ビーズ内の超微粒子およびのちの取扱い、輸送などのためにビーズを安定化させる非晶相によるものである。したがって、本発明は新規なTFT技術ではなく、単にガラス生産者の既存の設備を用いたTFT加工の改善である。超微粒子は、安定化したビーズ内で互いに近接して位置し、その状態が保持される複数の領域同士または原材料同士がより密に接触するため、溶融を向上させる。
ほかにも、個々のビーズが溶融によって最初に転移するため、本発明によって融解物の融剤処理が容易になることが明らかになっている。
(仮出願)
親仮出願が参照により本明細書に組み込まれているが、その特定の概念を以降に開示する。
TFTガラスに限らず従来のガラス製には、混合および融解技術ならびにのCartyに対する米国特許第7,937,969号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)の導入部分に関する解説で概略的に述べた問題点が含まれる。図1および2に従来の融解工程が開示されている。Cartyは、融解工程に関与する反応経路を制御することによって従来のガラス製造技術に伴う問題点を解決しようと試みている。このような技術は、本発明が企図する技術分野である「特殊ガラス」の作製とは関係がない。またCartyは、本発明の新規な概念と同様の工程を提案することも、背景技術として開示することもしていない。
安定化したビーズの外面は極めて平滑である。この「平滑度」は0.8を上回る真円度と定義され得る。換言すれば、最終的なガラスの加工温度よりも大幅に低い温度に加熱した部分焼結ビーズはぎざぎざではなく平滑である。本明細書で使用される「砕けにくい」は、ビーズがガラス製造工程で直面する通常の取扱いおよび混合に耐え得る程度に構造的に安定であることを意味する。ビーズは「金槌で打つ動作」に耐え得るほど固いものではない。このような状態または安定性は部分焼結ビーズの非晶質含有量によって生じる。「ふるい分け」または「ふるい分ける」という用語は包括的であり、特定の最大粒子径および/または粒子径の範囲を有する粒子を得る1つまたは複数の任意の工程を包含するものである。分粒は空気分級機に限定されない。分粒は個々の粉末に対するものであっても、調合済みの粉末に対するものであってもよい。これにより、あらゆる原材料を所与の大きさにすることができる。「特殊ガラス」という用語は、TFTガラス、平面ガラス、LCDガラスをはじめとする高度な技術のディスプレイガラスに使用されるガラスのことである。本発明は融解工程で生じる反応を増大および/または向上させるものである。新規なビーズは平滑で先行技術のチャージング投入物(charging load)または「バッチ」よりも表面積が小さい。本発明は、融解工程において熱効率を増大させ、内部反応の表面積を大きくし、取り込まれる空気の量を減らし、原材料の均質化を促進する。新規なビーズの表面積が小さいことにより、炉内に「バッチ」または「チャージング投入物(charging load)」を導入する際に取り込まれる空気の量が減少し、炉内での気泡除去の時間が短縮され、完成したガラスの欠陥およびエネルギー効率をともに改善する。
本発明の好適な実施形態は、スラリーおよび噴霧乾燥によって複合体ビーズを形成することである。しかし、新規なビーズは「調合物」を他の既知の方法で凝集またはペレット化させることによって形成することが可能である。新規なビーズは、その作製方法に関係なく本発明の第一の態様である。しかし、安定化したビーズの作製方法はガラス業界における新規な開発である。さらに、本発明はTFLガラス作製を改善することであり、この改善にはガラス作製施設で現在用いられている設備を変えることは含まれない。
広義の特許請求される概念として、特定のガラスのチャージング投入物(charging load)またはバッチに必要な複数の鉱物原材料を微粒子に粉砕し、所望のガラスの調合比に合わせて調合してスラリーにする。このようなスラリーからビーズを形成し、これをガラス融解炉に輸送して導入するまでつなぎ止められるように部分的に焼結させる。
(改善された方法1000)
図5および6に記載される新規な安定化したビーズの塊を作製する元の方法では、複合体ビーズ内の各種原材料を最大粒子径が30ミクロン未満になるように、好ましくはD99の大きさが3〜20ミクロンの範囲内になるように粉砕し分粒した。次いで、この粉砕し分粒した粒子をスラリー化してビーズにし、部分的に焼結させた。粉砕し分粒した鉱物原材料は、好ましくはのちに特殊ガラスの融解工程で融剤とともに使用される原材料をすべて含むものであった。既に述べた通り、本発明の修正形態では、新規な安定化したビーズに鉱物原材料をすべて使用するわけではない。安定化したビーズに関連する本発明が最初に完成した後、第二の発明がなされた。本発明者らは、図9に示される方法1000を発見し開発した。この方法の発明では、特殊アルミノケイ酸ガラスの作製に必要な少なくとも3種類の鉱物原材料、好ましくはすべての原材料を粗形態で準備する。これらを特殊ガラスを作製するための「最終的な」融解物中での所望の原材料の百分率で組み合わせる。次いで、この「準備した」原材料の調合混合物から、すべての原材料粒子を同じ粉砕設備で同時に湿式粉砕し分粒した投入スラリーを形成する。この一般的な粉砕工程は湿式ボールミルであるが、準備した原材料粒子の大きさを元の発明の所望の新規な粒子径まで小さくするのに他の任意のしかるべき既知の粉砕機構を用いてもよい。この粒子径は、30ミクロン未満の「微」粒子径または好ましくは最大粒子径D99が3〜20ミクロンの範囲内にある「超微」粒子径である。すべての「準備した」原材料の投入スラリーに実施するこの粉砕工程により粉砕スラリーが生じる。この粉砕スラリーから、好ましくは噴霧乾燥器によって、ビーズの塊を形成し、次いでこれを部分的に焼結させてビーズを安定化させる。
方法1000の詳細が図9の図表に模式的に開示されている。当然のことながら、顧客がアルミノケイ酸ガラス製品の製造に使用する新規な安定化した複合体ビーズを作製するこの新規な方法に特定の修正を施すことが可能である。最終的なガラス製品は、予め選択された百分率で融剤とともに融解した複数の原材料を含有する。
本方法の発明の最も広義の態様では、方法1000は、複数の原材料のうちの少なくとも3種類を粗粒子として準備する操作を含む。複合体ビーズは融解操作で使用する原材料の一部またはすべてを含む。次いで、特定の原材料を最終融解工程に必要な予め選択された重量百分率で量り分ける。最終融解物の重量百分率によって投入原材料の重量が決まる。次いで、選択された原材料を調合して最終融解工程に必要な予め選択された重量百分率の複合体混合物にする。次いで、製造する特定のビーズに使用する「準備した」原材料を液体と混合して、調合し準備した粗原材料の「投入」スラリーを作製する。投入スラリーを湿式ボールミルなどのしかるべき粉砕装置によって粉砕して、粗原材料を最大粒子径30ミクロン未満の微粒子に砕くことによって、粉砕スラリーから個々のビーズの塊を形成することができるように微粒子の「粉砕」スラリーを作製する。各ビーズには必要な原材料がその予め選択された重量百分率で含まれている。このことに関して、最終融解工程のための所望の原材料の新規な複合体ビーズが作製される。次いで、本願で既に述べたように、ビーズの塊の中のビーズを構造的に安定化させて、本発明の概念である安定化したビーズの塊を作製する。この新規なビーズの加工処理は、方法1000の発明に関する広義の記述を定義するものである。しかし、本開示の実際の方法は、ビーズの塊を組成に関係なく噴霧乾燥器によって形成することを含めた第二の態様をさらに含む。
改善された方法1000には、投入スラリーおよび粉砕スラリーの両方から鉄粒子を磁気的に除去する操作が組み込まれている。このような鉄除去は、図5および6に開示される方法で作製されるスラリーに対して実施することができる。原材料から鉄粒子を除去することによって最終的な融解ガラス中の鉄含有量が減少し、完成したガラス製品の透過率が増大する。酸化鉄はこのようなガラスの透過レベルを低下させる。したがって、酸化物またはその他の形態の鉄粒子の除去は、本発明の新規なビーズを作製する工程に極めて有益である。ディスプレイ製品のガラスの透過率が高くなると、明白な理由で極めて有益であることに加えて、光強度(ディスプレイ)を抑えて電池寿命を延ばすことが可能になる。方法1000では、鉄粒子、主として酸化物の磁気的除去をスラリーに対して実施する。現在の鉄除去操作では通常、磁気分離を粉砕前に乾燥粒子塊に対して実施する。粉砕後では粒子が粒子径に変換され、このような微粉末に対してレアアースロール(RER)磁選機が効率的に機能しない。方法1000で2種類のスラリーを形成することにより、通常の従来のTFT原材料加工ではこれまで実用的または効果的な方法で実施できなかった第二のレベルの磁気分離が可能になる。要約すると、本発明の特殊ガラス用の原材料の作製では通常、粉末が微粒子径になる前のみに磁気分離が可能であった乾燥粉末に対して磁気分離を実施する。図9に開示される方法1000は、粉砕機に投入する前のスラリーおよび粒子の粉砕が完了した後のスラリーに遊離鉄除去操作を可能にするものである。このようにして、鉄除去により大きい粒子だけでなく超微粒子の鉄含有量を減らすことができる。粉砕後に湿式法での鉄除去処理が可能になることの有益性は、粒子が微粒子または超微粒子であっても様々な形態の酸化鉄を容易に除去することができる点にある。ほかにも粉砕後、原材料中の遊離鉄含有量が増加している可能性がある。粉砕工程自体で複数の原材料を含む供給原料から磁性粒子が遊離する。方法1000に開示され用いられる工程操作を用いることによって、個々の粒子のほか、投入スラリーの加工の過程で生じ得るあらゆる潜在的な夾雑物を除去することができる。要約すると、本発明のまた別の態様は、超微粒子に粉砕することによって原材料を変換した後に、原材料のスラリーから鉄粒子を除去することである。これは、特殊ガラス工業で使用される原材料の他の加工では不可能であった。スラリー化した超微粒子に対する鉄除去操作は、図5の工程200および図6の方法300に用いることができる。原材料の超微粒子をビーズにする準備としてスラリー化した後、磁気的鉄除去操作を用いて、本明細書で説明される利点を得る。
既に開示された本発明のビーズの作製方法の場合と同様に、方法1000では原材料を3〜20ミクロンの範囲内の最大粒子径D99に粉砕するのが好ましい。方法1000によって製造するビーズの「準備した」粗原材料は、アルミノケイ酸特殊ガラスを作製する最終融解工程に使用されるすべての原材料であるのが好ましい。さらに、図9に開示されるように、融剤は通常、融解工程で顧客が導入するものであるが、これを本発明の新規なビーズに組み込んでもよい。したがって、「最終」融解工程の原材料の百分率となる所望の重量レベルの新規なビーズは、最終的な原材料の一部または全部を含み得る。さらに、方法1000では、選択した、または「準備した」原材料にホウ酸などの融剤を導入することができる。方法1000は、TFT板製品を作製するためのチャージング投入物(charging load)またはバッチを構成するビーズの作製に用いられる。好ましくは、全原材料を予め選択された百分率で使用するか、既に述べた理由で、これらの百分率を用いて原材料の全てに満たない重量を決定する。
原材料A、B、CおよびDを含むガラス製品に使用する安定化したビーズを作製するために方法1000を実施する。これらの原材料の一般的な例については既に明らかにした。原材料をそれぞれ、粒子が600ミクロンまでの大きさであり得る粗状態で準備する。最終融解工程では、最終製品に原材料Aを百分率1、原材料Bを百分率2、原材料Cを百分率3および原材料Dを百分率4で使用する。これらの粗粒子原材料は、最終融解物の百分率に基づいて必要な重量百分率で選択する。操作1010では、製造する複合体ビーズの原材料のすべてまたは選択した種類数だけ調合する。原材料をすべてビーズに組み込むのが好ましいが、この方法は、最終融解工程で独自の特別な原材料を加えるのを好む顧客にも合わせられる。調合工程1010では、任意選択機構として、最終的なビーズ複合体のために準備した原材料にほかにも融剤1020を調合する。調合工程後、スラリー槽で標準的技法に従い、選択し重量を量った原材料に水1032を加えることによって「投入」スラリー1030を形成する。この投入スラリーは、融剤1020を含む、または含まない選択した粗原材料の調合物である。鉄の磁気的分離または除去工程1040を実施して、投入スラリーから酸化鉄をはじめとする磁性粒子または磁性物質を除去する。次いで、操作1050において投入スラリーを湿式ボールミルなどの標準的な装置で湿式粉砕する。粉砕したスラリーを槽1060に貯蔵する。これは槽1030とほぼ同じものであり、スラリーが十分に混合された均質な形態で保持されるよう電動攪拌操作を含むものである。粉砕スラリーをスラリー槽1060から第二の磁気的鉄除去機構1070に通す。これは、最大粒子径が30ミクロン未満である、好ましくは3〜20ミクロンの範囲内にある粒子で形成される粉砕スラリーに対して磁気分離を実施することから、新規な操作である。供給業者から顧客に送る原材料を加工する他のシステムであれば、微粒子から鉄を除去することは不可能であった。
任意選択の操作として、粉砕スラリーを装置1080に通して、意図せずスラリー処理から方法1000のこの位置まで偶然残ったあらゆる大型の粒子を除去する。このような「篩過」操作は、槽1090に貯蔵される粉砕スラリーに蓄積された大型の粒子が存在しないようにするための処理に過ぎない。槽1090から、粒子径が制御された原材料および/または融剤を含む粉砕スラリーを噴霧乾燥器1092によって個々のビーズの塊に形成されるが、この装置は図5および6の方法に関して記載されるビーズ形成機能を実施するものである。次いで、この複合体ビーズの塊を窯1094で部分的に焼結させて、所望の製品Pを作製する。方法1000は、新規な製品を作製するため新たに開発されたものである。この方法に様々な修正を施して、発明に関する上の記述に記載される本発明の広義の態様を実施することができる。
本願の特許請求項の範囲によって定められる新規な安定化したビーズは様々な方法によって作製されてきたが、このような加工を進歩させることによって方法1000が発明された。この方法には、「粗」形態の選択した原材料の重量百分率を調合すること、「投入」スラリーを作製すること、投入スラリーを原材料が30ミクロン未満に制御された最大粒子径、好ましくは3〜20ミクロンの範囲内のD99粒子径を有する「粉砕」スラリーに粉砕することという広義の態様がある。次いで、粉砕スラリーから個々の複合体ビーズの塊を形成し、これを部分的に焼結させて、記載される特徴を有する構造的に安定化した複合体ビーズの塊を形成する。方法1000のその他の態様は、この基礎となる方法の概念の改善であり、またこの特定の産業における新規な発展を構成するものである。
(結論)
TFTガラス作製のための融解処理が、新たに発見されたチャージング投入物(charging load)の概念によって改善され、ここでは、チャージング投入物(charging load)の鉱物原材料を最大粒子径が制御された粒子に微粉化した後、このような粒子のビーズを形成することによって、安定化したビーズの塊を作製する。これらのビーズを加熱してビーズに非晶相を生じさせることにより、のちの輸送および取扱いのために安定化させる。本発明の範囲および境界については、詳細に開示されるこの説明に参照により組み込まれる添付の特許請求の範囲に記載される。
本明細書に図示および記載される本発明の好適な実施形態にかなりの重点が置かれているが、本発明の他の実施形態を実施可能であることが理解されよう。本発明を逸脱することなく、本開示の好適な実施形態に多数の変更を施すことができる。さらに、上記実施形態を組み合わせて、本発明のさらに別の実施形態を形成することができる。したがって、上の記載内容は単に本発明を例示するものであって、本発明を限定するものではないと解釈しなければならないことを理解するべきである。
(付記)
(付記1)
少なくとも3種類の異なる鉱物原材料を予め選択された百分率で含むチャージング投入物(charging load)であって、
当該チャージング投入物(charging load)は、少なくとも1,200℃の温度に加熱することによってアルミノケイ酸ガラス製品に転移可能であり、かつ構造的に安定化した個々のビーズの塊であり、
前記ビーズがそれぞれ、部分焼結工程によって砕けにくくなった前記少なくとも3種類の異なる鉱物原材料の複合体であり、
前記塊の各ビーズが、前記少なくとも3種類の異なる鉱物原材料を粉砕し分粒した粒子の均質な混合物を含有し、
前記粒子が、30ミクロン未満の最大粒子径を有し、かつ前記ビーズそれぞれの中に前記予め選択された百分率で混合されている、
チャージング投入物(charging load)。
(付記2)
前記最大粒子径が20ミクロン未満である、付記1に記載のチャージング投入物(charging load)。
(付記3)
前記最大粒子径が、D99径であり、かつ3〜20ミクロンの範囲内にある、付記1に記載のチャージング投入物(charging load)。
(付記4)
前記ビーズがそれぞれ、50〜200ミクロンの有効径を有する、付記1に記載のチャージング投入物(charging load)。
(付記5)
前記ビーズがそれぞれ、500ミクロン未満の有効径を有する、付記1に記載のチャージング投入物(charging load)。
(付記6)
前記ビーズがそれぞれ、最大値のある有効径を有する、付記1に記載のチャージング投入物(charging load)。
(付記7)
前記ビーズがそれぞれ、最小値が制御された有効径を有する、付記4に記載のチャージング投入物(charging load)。
(付記8)
前記少なくとも3種類の異なる鉱物原材料のそれぞれの粒子の最大粒子径が本質的に同じである、付記1に記載のチャージング投入物(charging load)。
(付記9)
前記ビーズが、真円度が0.8を上回る表面平滑度を有する、付記1に記載のチャージング投入物(charging load)。
(付記10)
前記焼結ビーズの非晶質含有量が20〜60パーセントの範囲内にある、付記1に記載のチャージング投入物(charging load)。
(付記11)
前記ガラス製品がTFTガラスである、付記1に記載のチャージング投入物(charging load)の使用方法。
(付記12)
アルミノケイ酸ガラス製品を作製する融解工程に使用するためのチャージング投入物(charging load)に使用する少なくとも3種類の鉱物原材料を予め選択された百分率で含む安定化したビーズの塊を作製する方法であって、
当該方法は、
(a)粉末形態で前記予め選択された百分率の前記少なくとも3種類の原材料を含有するスラリーであって、前記原材料それぞれの最大粒子径D99が30ミクロン未満である、スラリーを作製することと、
(b)前記スラリーを、各ビーズが前記少なくとも3種類の原材料を前記予め選択された百分率で含有し、前記少なくとも3種類の原材料の粒子が前記最大粒子径を有する、個々のビーズの塊に形成することと、
(c)安定化したビーズの塊として後に取扱われる際に、各ビーズが構造的に安定しているように、部分焼結工程によって前記塊の各ビーズを安定化させることと、
を含む、方法。
(付記13)
前記スラリーを作製する前に、前記原材料を前記最大粒子径に分粒する処理を実施することを含む、付記12に記載の方法。
(付記14)
前記最大粒子径D99が3〜20ミクロンの範囲内にある、付記12に記載の方法。
(付記15)
前記塊の前記安定化したビーズそれぞれの有効径が500ミクロン未満である、付記12に記載の方法。
(付記16)
前記安定化したビーズがそれぞれ、前記チャージング投入物(charging load)の鉱物原材料をすべて含む、付記15に記載の方法。
(付記17)
前記ビーズの非晶質含有量が20〜60パーセントの範囲内にある、付記12に記載の方法。
(付記18)
前記形成する操作の前に、前記スラリーから鉄を磁気的に除去することを含む、付記12に記載の方法。
(付記19)
融解して、予め選択された百分率で複数の異なる鉱物原材料を含むアルミノケイ酸ガラス製品になる、構造的に安定化した複合体ビーズの塊であって、
前記複数の鉱物原材料が前記ガラスのためのチャージング投入物(charging load)を構成し、
前記安定化したビーズがそれぞれ、前記異なる鉱物原材料のうちの少なくとも3種類の粉砕粒子からなる均質な混合物を含有し、
前記少なくとも3種類の異なる鉱物原材料からなる前記粒子の最大粒子径が30ミクロン未満であり、
前記安定化したビーズそれぞれにおける前記少なくとも3種類の異なる鉱物原材料の百分率が、前記少なくとも3種類の異なる鉱物原材料の前記予め選択された百分率である、
構造的に安定化した複合体ビーズの塊。
(付記20)
前記ビーズが、前記ビーズのそれぞれに非晶質を生じさせる部分焼結工程によって安定化される、付記19に記載の安定化したビーズの塊。
(付記21)
前記最大粒子径が、D99粒子径であり、かつ3〜20ミクロンの範囲内にある、付記20に記載の安定化したビーズの塊。
(付記22)
前記最大粒子径が、D99粒子径であり、かつ3〜20ミクロンの範囲内にある、付記19に記載の安定化したビーズの塊。
(付記23)
前記少なくとも3種類の原材料が、前記複数の鉱物原材料のすべてである、付記19に記載の安定化したビーズの塊。
(付記24)
前記安定化したビーズがそれぞれ、前記アルミノケイ酸ガラス製品を作製するための融剤(fluxing agent)を含有する、付記23に記載の安定化したビーズの塊。
(付記25)
前記安定化したビーズがそれぞれ、前記アルミノケイ酸ガラス製品を作製するための融剤を含有する、付記20に記載の安定化したビーズの塊。
(付記26)
前記安定化したビーズがそれぞれ、前記アルミノケイ酸ガラス製品を作製するための融剤を含有する、付記19に記載の安定化したビーズの塊。
(付記27)
前記安定化したビーズのアルミナ含有量が10〜25パーセントの範囲内にある、付記23に記載の安定化したビーズの塊。
(付記28)
前記部分的に安定化したビーズの非晶質含有量が20〜60パーセントの範囲内にある、付記20に記載の安定化したビーズの塊。
(付記29)
前記安定化したビーズがそれぞれ、500ミクロン未満の有効径を有する、付記23に記載の安定化したビーズの塊。
(付記30)
前記安定化したビーズがそれぞれ、500ミクロン未満の有効径を有する、付記19に記載の安定化したビーズの塊。
(付記31)
前記安定化したビーズがそれぞれ、最大値が制御された有効径を有する、付記23に記載の安定化したビーズの塊。
(付記32)
前記安定化したビーズがそれぞれ、最小径が制御された有効径を有する、付記23に記載の安定化したビーズの塊。
(付記33)
前記安定化したビーズがそれぞれ、最大値が制御された有効径を有する、付記19に記載の安定化したビーズの塊。
(付記34)
前記安定化したビーズがそれぞれ、最小径が制御された有効径を有する、付記19に記載の安定化したビーズの塊。
(付記35)
前記原材料それぞれの前記最大粒子径が本質的に同じである、付記23に記載の安定化したビーズの塊。
(付記36)
前記原材料それぞれの前記最大粒子径が本質的に同じである、付記20に記載の安定化したビーズの塊。
(付記37)
前記原材料それぞれの前記最大粒子径が本質的に同じである、付記19に記載の安定化したビーズの塊。
(付記38)
付記23に記載の前記安定化したビーズの塊をTFTガラスの作製に使用する方法。
(付記39)
付記20に記載の前記安定化したビーズの塊をTFTガラスの作製に使用する方法。
(付記40)
付記19に記載の前記安定化したビーズの塊をTFTガラスの作製に使用する方法。
(付記41)
複数の鉱物原材料を予め選択された重量百分率で含有するガラス製品を作製するために使用される、融剤とともに融解して前記ガラス製品を作製するための新規な安定化した複合体ビーズを作製する方法であって、
(a)粒子形態の前記複数の鉱物原材料のうちの少なくとも3種類を準備することと、
(b)前記準備した原材料を前記予め選択された百分率で調合することと、
(c)前記調合した原材料の投入スラリーを作製することと、
(d)前記調合した原材料の粒子径を小さくして最大粒子径が30ミクロン未満の粒子にすることによって、前記小さくした粒子径の粒子を有する前記準備した原材料の粉砕スラリーを作製するように、前記投入スラリーを粉砕することと、
(e)各ビーズが、前記粉砕して小さくした粒子径の粒子を有する前記準備した原材料を含有する、個々のビーズの塊を前記粉砕スラリーから形成することと、
(f)前記ビーズの塊の中の前記ビーズを構造的に安定化させることと、
を含む、方法。
(付記42)
前記安定化させる操作が、前記ビーズを部分的に焼結させて各ビーズ内に非晶相を生じさせることである、付記41に記載の方法。
(付記43)
前記形成する操作を噴霧乾燥器によって実施する、付記41に記載の方法。
(付記44)
前記投入スラリーから鉄粒子を磁気的に除去することを含む、付記41に記載の方法。
(付記45)
前記塊を形成する操作の前に前記粉砕スラリーから鉄粒子を磁気的に除去することを含む、付記41に記載の方法。
(付記46)
前記最大粒子径が、3〜20ミクロンの範囲のD99粒子径である、付記41に記載の方法。
(付記47)
前記準備した鉱物原材料が、前記ガラス製品のためのチャージング投入物(charging load)を作製するための原材料をすべて含む、付記42に記載の方法。
(付記48)
前記準備した鉱物原材料が、前記ガラス製品のチャージング投入物(charging load)を作製するための原材料をすべて含む、付記41に記載の方法。
(付記49)
前記ビーズの塊の前記個々のビーズが融剤を含むように、前記投入スラリーに融剤を加えることを含む、付記48に記載の方法。
(付記50)
前記ビーズの塊の前記個々のビーズが融剤を含むように、前記投入スラリーに融剤を加えることを含む、付記41に記載の方法。
(付記51)
前記ガラス製品がアルミノケイ酸ガラス製品である、付記48に記載の方法。
(付記52)
前記ガラス製品がアルミノケイ酸ガラス製品である、付記41に記載の方法。
(付記53)
前記準備した原材料が粗粒子径を有する、付記41に記載の方法。

Claims (22)

  1. 少なくとも3種類の異なる鉱物原材料を予め選択された百分率で含み、既存の融解設備において使用するために輸送可能なチャージング投入物(charging load)であって、
    当該チャージング投入物(charging load)は、少なくとも1,200℃の温度に加熱することによって融解ガラスに転移可能であり、かつ構造的に安定化した個々のビーズの塊であり、
    前記ビーズがそれぞれ、20〜60パーセントの範囲内の非晶質含有量を有する、前記少なくとも3種類の異なる鉱物原材料の複合体であり、
    前記塊の各ビーズが、前記少なくとも3種類の異なる鉱物原材料の均質な粒子の混合物を含有し、
    前記粒子が、前記ビーズそれぞれの中に前記予め選択された百分率で混合されており、
    前記ビーズは、非晶相が前記粒子をつなぎ止めている部分焼結体である、
    チャージング投入物(charging load)。
  2. 前記粒子の最大径が30ミクロン未満である、請求項1に記載のチャージング投入物(charging load)。
  3. 前記ガラスがアルミノケイ酸ガラスである、請求項1または2に記載のチャージング投入物(charging load)。
  4. 前記最大粒子径が、D99径であり、かつ3〜20ミクロンの範囲内にある、請求項2または3に記載のチャージング投入物(charging load)。
  5. 前記ビーズがそれぞれ、最大値が制御された有効径を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のチャージング投入物(charging load)。
  6. 前記ビーズがそれぞれ、最小値が制御された有効径を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のチャージング投入物(charging load)。
  7. 前記ガラスがTFTディスプレイ用ガラスである、請求項1〜6のいずれか1項に記載のチャージング投入物(charging load)。
  8. 既存の融解設備において使用するために輸送可能であり、融解ガラスを作製する融解工程に使用するためのチャージング投入物(charging load)に使用する少なくとも3種類の鉱物原材料を予め選択された百分率で含む安定化したビーズの塊を作製する方法であって、
    当該方法は、
    (a)粉末形態で前記予め選択された百分率の前記少なくとも3種類の原材料を含有するスラリーであって、前記原材料それぞれの最大粒子径D99が30ミクロン未満である、スラリーを作製することと、
    (b)前記スラリーを、各ビーズが前記少なくとも3種類の原材料を前記予め選択された百分率で含有し、前記少なくとも3種類の原材料の粒子が前記最大粒子径を有する、個々のビーズの塊に形成することと、
    (c)安定化したビーズの塊として後に取扱われる際に、各ビーズが、20〜60パーセントの範囲内の非晶質含有量を有し、構造的に安定しているように、部分焼結工程によって前記塊の各ビーズを安定化させることと、
    を含む、方法。
  9. 前記スラリーを作製する前に、前記原材料を前記最大粒子径に分粒する処理を実施することを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記塊の前記安定化したビーズそれぞれの有効径が500ミクロン未満である、請求項8または9に記載の方法。
  11. 前記安定化したビーズがそれぞれ、前記チャージング投入物(charging load)の鉱物原材料をすべて含む、請求項8〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記形成する操作の前に、前記スラリーから鉄を磁気的に除去することを含む、請求項8〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 既存の融解設備において使用するために輸送可能であり、融解して、予め選択された百分率で複数の異なる鉱物原材料を含む特殊ガラス製品になる、構造的に安定化した複合体ビーズの塊であって、
    前記複数の鉱物原材料が前記特殊ガラスのためのチャージング投入物(charging load)を構成し、
    前記安定化したビーズがそれぞれ、前記異なる鉱物原材料のうちの少なくとも3種類の粉砕粒子からなる均質な混合物を含有し、かつ20〜60パーセントの範囲内の非晶質含有量を有し、
    前記少なくとも3種類の異なる鉱物原材料からなる前記粒子の最大粒子径が30ミクロン未満であり、
    前記安定化したビーズそれぞれにおける前記少なくとも3種類の異なる鉱物原材料の百分率が、前記少なくとも3種類の異なる鉱物原材料の前記予め選択された百分率であり、
    前記安定化したビーズは、非晶相が前記粒子をつなぎ止めている部分焼結体である、
    構造的に安定化した複合体ビーズの塊。
  14. 前記少なくとも3種類の原材料が、前記複数の鉱物原材料のすべてである、請求項13に記載の安定化したビーズの塊。
  15. 前記安定化したビーズがそれぞれ、前記特殊ガラス製品を作製するための融剤(fluxing agent)を含有する、請求項13または14に記載の安定化したビーズの塊。
  16. 前記安定化したビーズのアルミナ含有量が10〜25パーセントの範囲内にある、請求項13〜15のいずれか1項に記載の安定化したビーズの塊。
  17. 請求項13〜16のいずれか1項に記載の前記安定化したビーズの塊をTFTディスプレイ用ガラスの作製に使用する方法。
  18. 既存の融解設備において使用するために輸送可能であり、複数の鉱物原材料を予め選択された重量百分率で含有するガラス製品を作製するために使用される、融剤とともに融解して前記ガラス製品を作製するための新規な安定化した複合体ビーズを作製する方法であって、
    (a)粒子形態の前記複数の鉱物原材料のうちの少なくとも3種類を準備することと、
    (b)前記準備した原材料を前記予め選択された百分率で調合することと、
    (c)前記調合した原材料の投入スラリーを作製することと、
    (d)前記調合した原材料の粒子径を小さくして最大粒子径が30ミクロン未満の粒子にすることによって、前記小さくした粒子径の粒子を有する前記準備した原材料の粉砕スラリーを作製するように、前記投入スラリーを粉砕することと、
    (e)各ビーズが、前記粉砕して小さくした粒子径の粒子を有する前記準備した原材料を含有する、個々のビーズの塊を前記粉砕スラリーから形成することと、
    (f)前記ビーズがそれぞれ20〜60パーセントの範囲内の非晶質含有量を有するように、前記ビーズを部分的に焼結させることと、
    を含む、方法。
  19. 前記塊を形成する操作の前に前記スラリーから鉄粒子を磁気的に除去することを含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記準備した鉱物原材料が、前記ガラス製品のためのチャージング投入物(charging load)を作製するための原材料をすべて含む、請求項18または19に記載の方法。
  21. 前記ビーズの塊の前記個々のビーズが融剤を含むように、前記投入スラリーに融剤を加えることを含む、請求項18〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記ガラス製品がアルミノケイ酸ガラス製品である、請求項18〜21のいずれか1項に記載の方法。
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