JP6222990B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走査光学ユニットを備える画像形成装置に関する。
複数色のトナー像を重ねてカラー画像を形成する画像形成装置では、印刷物上で各色が所定の位置に正確に印刷されていること、すなわち、色ずれを発生させない高い印字精度が、製品の品質上、重要視される。
印字精度悪化の要因としては、様々なものがあり得るものの、影響度の大きな要因の一つに、走査光学装置の熱変形に伴って生じる、感光体上でのレーザ照射位置の変動がある。従来、レーザ照射位置を変動させる要因として、画像形成装置の機内昇温と、ポリゴンミラーを駆動するポリゴンモータの発熱に起因した走査光学装置の自己昇温が知られている。
一般的に、走査光学装置は、光源から照射されるレーザ光を、回転するポリゴンミラーで反射させて走査する構成になっている。レーザ光は、光源から感光体に到達までの間に、折り返しミラーで反射されて進行方向を変えられ、レンズを介してスポットや感光体上でのレーザ照射位置が調整される。レーザの光路を決定するこれら光学部品は、走査光学装置を形成する筐体に固定されている。
画像形成装置の動作に伴う昇温によって筐体に熱変形が生じると、これら光学部品の姿勢も変化し、レーザ光の光路の方向に影響する。光路方向の変化は、感光体に到達するまでの光路長に比例して拡大されるため、走査光学装置の筐体変形が非常に微小であっても照射位置の変動として表れる。
また、従来は、カラー画像を形成する為に必要な走査光学装置を、色毎に専用に設ける構成が主流であった。しかし、昨今、画像形成装置に要求されている小型化と低コスト化を実現する上では、作像部の大幅なコンパクト化と部品点数の削減を図る必要があり、一つの走査光学装置が複数のレーザ光を走査可能な構成が主流となってきている。これにより、色間のレーザ照射位置のサーマルシフト(昇温による変動)が異なる傾向を示し、色間の相対差が大きくなり、色ずれが増大する。
従来の昇温によるレーザ照射位置のサーマルシフトの対策には、走査光学装置の露光動作時に、モータ保持筐体又は光源保持筐体が熱を持っても、熱がこれらの筐体から効率的に放熱される構成を施したものがある。例えば、特許文献1では、モータ保持筐体又は光源保持筐体のうち少なくとも一方の熱伝導率が、学部品保持筐体の熱伝導率よりも高い構成としている。このような構成により、光学部品を保持する筐体の熱膨張を抑制し、比較的熱伝導率の低い光学部品保持筐体への熱の伝達を抑制することで、光学部品を保持する筐体の熱変形を抑制し、感光体に対してより精度の高い露光を行うことが可能となっている。
特開2006−27158号公報
特許文献1の構成においては、レーザ照射位置を変動させる要因として認識されているポリゴンモータの発熱に起因する走査光学装置の自己昇温による筐体の熱変形は減少される。しかしながら、画像形成装置の機内昇温に起因する筐体の熱膨張を抑制することは困難である。すなわち、画像形成装置の機内昇温に起因するレーザ照射位置変動が発生してしまう虞がある。
これを回避するためには、冷却用のファンと風路を設け、機内昇温に起因する筐体周辺の熱を積極的に放熱するという手段がある。しかし、昨今、画像形成装置に要求されている小型化と低コスト化を実現する上では、風路を構成する領域を確保することや、冷却用のファンを設けることが困難である。
上記課題に鑑みて、本発明の目的は、感光体に対するレーザ光の照射位置変動を低減することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、
画像情報に応じて変調されたレーザ光を出射する複数の光源と、
モータによって回転する回転多面鏡を有し、前記複数の光源から出射複数のレーザ光を偏向する偏向手段と、
前記モータを基準にして対称な位置配置されており、前記偏向手段によって偏向された複数のレーザ光を夫々射する複数の反射ミラーと、
前記偏向手段と前記複数の反射ミラーを収容する筐体であって、前記複数の反射ミラーによって反射された前記レーザ光を夫々前記筐体外部へ導くため複数の開口、前記光源、前記モータ、前記複数の反射ミラーを夫々支持する複数の支持部を保持する底面部と、前記底面部の外縁において前記複数の開口からのレーザ光出射方向とは反対方向に突出する側壁部と、を備える筐体と、
を有する走査光学ユニットと
前記開口から出射する複数のレーザ光によって走査される複数の感光体と、
を有する画像形成装置において、
前記底面部は、前記偏向手段による偏向方向に平行な側壁部側から前記モータに近接するに連れて前記感光体から遠ざかるように湾曲又は傾斜した形状であり、
前記モータから発生する熱による前記筐体の変形による前記感光体への前記レーザ光の照射位置変動方向と、画像形成装置内の昇温による前記筐体の変形による前記感光体への前記レーザ光の照射位置変動方向と、が逆方向であることを特徴とする。
本発明によれば、感光体に対するレーザ光の照射位置変動を低減することができる。
実施例1に係る画像形成装置の全体構成を示す概略断面図 走査光学装置の固定方法を説明するための概略斜視図 走査光学装置の内部構成を示す概略斜視図 実施例1に係る走査光学装置の副走査方向における断面図 ポリゴンモータの発熱による筐体の温度分布を示す図 実施例1におけるレーザ照射位置の変動について説明する図 従来例におけるレーザ照射位置の変動について説明する図 湾曲面の変形について説明するための図 湾曲の曲率と、照射位置の変動量の関係を示すグラフ 実施例2におけるレーザ照射位置の変動について説明する図 実施例2の変形例におけるレーザ照射位置の変動について説明する図 各実施例におけるレーザ照射位置の変動量を比較するグラフ
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。従って、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
以下、実施例1に係るカラー画像形成装置(以下、単に画像形成装置という)の全体構成、画像形成動作の概略、画像形成装置への走査光学装置の固定方法、走査光学装置の全体構成、筐体の詳細について説明を行う。
<画像形成装置の全体構成>
まず、図1を用いて、実施例1に係る画像形成装置の全体構成を示す概略断面図について説明する。図1は、実施例1に係る画像形成装置の全体構成を示す概略断面図である。
画像形成装置100は、後述する走査光学装置1と、画像形成部とから構成される。画像形成部には、像担持体としての複数の感光体102(102Y、102M、102C、102K)が配設される。ここで、符号に付したY、M、C、Kは、各画像形成部で現像される色であるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックにそれぞれ対応している。なお、以下の説明においては、特に区別を要しない場合、符号に与えた添え字Y、M、C、Kは省略して説明を行う。
各感光体102の周辺には、一次帯電器103(103Y、103M、103C、103K)、現像器104(104Y、104M、104C、104K)、中間転写ユニット105、クリーナ106(106Y、106M、106C、106K)が配設される。一次帯電器103は、感光体102の表面を一様に帯電する。現像器104は、感光体102の表面上に担持される静電潜像に現像剤としてのトナーを供給することにより、現像剤像としてのトナー像を形成する。中間転写ユニット105は、図1中の矢印C方向に回転可能に設けられており、各感光体102の表面に形成されたトナー像を紙等の転写材Pに転写する。クリーナ106は、転写されずに感光体102の上に残ったトナーをクリーニングする。
また、中間転写ユニット105と当接して二次転写ローラ107は設けられている。さらに、中間転写ユニット105の下部には、給送トレイ121と、給送ローラ122と、レジストローラ123と、が設けられている。給送トレイ121は、転写材Pを積載保持している。給送ローラ122は、給送トレイ121から転写材Pを繰り出し、レジストローラ123は、転写材Pの姿勢を整えつつタイミングを合わせて転写材Pを中間転写ユニット105へ供給する。
また、中間転写ユニット105の転写材P搬送方向下流には、転写材P上に転写された現像されたトナー像を定着する定着器125と、装置外に転写材Pを排出する排出ローラ126と、が配設される。
<画像形成動作の概略>
さらに、実施例1に係る画像形成装置の画像形成動作の概略について説明する。まず、一次帯電器103により一様に帯電された状態の感光体102に対して、走査光学装置1からレーザ光LY、LM、LC、LKが照射される。このレーザ光は、画像情報に基づいて光変調されているため、各感光体102上には、所望の画像を形成するため静電潜像が形成されることになる。静電潜像は、現像器104により、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーが供給されることにより可視像化され、中間転写ユニット105上に順次重畳されて一次転写される。
その後、感光体102の表面上に残っている残留トナーはクリーナ106によりクリーニングされ、次のカラー画像を形成するために、感光体102は、再度1次帯電器103によって一様に帯電される。一方、給送トレイ121上に積載されている転写材Pは、給
送ローラ122によって1枚ずつ順に給送される。搬送されている間に、二次転写ローラ107と中間転写ユニット105とのニップ部(二次転写ニップ部)に導入される。これにより、用紙Pがニップ部を挟持搬送されていく過程で中間転写ユニット105上の4色重畳のトナー像が用紙Pの面に順次に一括転写されてカラー画像が形成される。転写材P上に形成されたカラー画像は定着器125によって熱定着されたのち、排出ローラ126などによって搬送されて装置外に出力される。以上のような動作によって一連の画像形成動作が完了する。
<走査光学装置の固定方法>
次に、図2を用いて、画像形成装置100本体への走査光学装置1の固定方法を説明する。図2は、走査光学装置の固定方法を説明するための概略斜視図である。図2に示すように、走査光学装置1は、筐体20が画像形成装置100本体の本体ステー110に取り付けられることにより固定される。
図2に示すように、画像形成装置の本体ステー110には走査光学装置1を支持するための図2中X方向の取り付け基準となる3箇所の基準面が形成されている。また、図2中Z方向の取り付け基準となる長穴111が形成されている。同様に、Y方向とZ方向の取り付け基準となる基準穴112が形成されている。
走査光学装置1は、筐体20の3箇所の固定部70、71、72に設けられた基準面を本体ステー110の基準面に突き当てることによって、X方向に位置決めされる。また、筐体20の底面部に形成された2つの基準ボスと基準穴112、及び長穴111との嵌合によって、Y方向とZ方向に位置決めされる。すなわち、本体フレーム(本体ステー110)は、走査光学装置をX方向に3点、Y方向に1点、Z方向に2点で支持することになる。
このように本体ステー110に位置決めされた走査光学装置1の3箇所の固定部70、71、72は、本体ステー110に図示しない固定手段により固定される。この際、ばね等の弾性部材で固定することで、画像形成装置の機内(画像形成装置内)昇温に起因する筐体の局部的な熱変形を低減させることが可能となり、光学部品の姿勢悪化が低減される。
<走査光学装置の構成>
さらに、図3を用いて、実施例1に係る走査光学装置1について説明する。図3は、走査光学装置の内部構成を示す概略斜視図である。実施例1に係る走査光学装置1は、半導体レーザを含む光源11(11a、11b、11c、11d)、回転多面鏡としてのポリゴンミラー4を備えている。さらに、走査レンズ5(5a、5b)、反射ミラーとしての折り返しミラー6(6M、6C)、7(7Y、7M、7C、7K)を備えている。
折り返しミラー6Mと、折り返しミラー6Cとは、ポリゴンミラー4の回転軸に対して略対称に配置されている。また、折り返しミラー7Yと、折り返しミラー7Kとは、ポリゴンミラー4の回転軸に対して略対称に配置されており、折り返しミラー7Mと、折り返しミラー7Cとは、ポリゴンミラー4の回転軸に対して略対称に配置されている。そして、図3に示すように、これら各光学部品は、樹脂性の筐体20内に保持されて収容されている。また、筐体20の上部開口は不図示のカバーによって閉塞される。
光源11a、11b、11c、11dは、レーザ光を出射する。出射されたレーザ光LY、LM、LC、LKは、ポリゴンモータ3によって回転駆動されるポリゴンミラー4に入射し、それぞれ異なる方向に偏向される。ポリゴンミラー4によって偏向されたレーザ光LY、LM、LC、LKは、それぞれ走査レンズ5を透過し、折り返しミラー6M、6
C、折り返しミラー7Y、7M、7C、7Kによって方向を変えられて、感光体102Y〜102K上に結像する。
<走査光学装置の筐体の詳細な説明>
次に、図4を用いて、走査光学装置1の筐体20の詳細について説明する。以下、感光体102の回転方向を主走査方向とし、感光体102の回転軸方向を副走査方向(走査方向)とする。図4は、実施例1に係る走査光学装置の副走査方向における断面図である。
図4に示すように、筐体20は、内壁面20a、及び内壁面20aに略沿って形成された外壁面20bで底面部を構成している。そして、筐体20の底面部には、複数の感光体102Y〜102Kに対応する複数の開口22Y〜22Kが設けられており、レーザ光LY〜LKは、開口22Y〜22Kを通過して感光体102Y〜102K上に照射される。
また、筐体20の底面部(内壁面20a)には、開口22Y〜22Kへレーザ光LY〜LKを導く光学部品(実施例1では折り返しミラー7)を支持するためのミラー支持部17(17Y、17M、17C、17K)が保持されている。さらに、熱発生源となるポリゴンモータ3が底面部(内壁面20a)に保持されている。
実施例1において、筐体20は、内壁面20a側の外縁から感光体102から遠ざかる方向に突出した側壁部としての外周側壁21が、副走査方向(走査方向)に平行又は垂直に形成され、箱形状になっている。そして、図4に示すように、内壁面20a及び外壁面20bは、外周側壁21側(側壁部側)から熱発生源であるポリゴンモータ3へ近接するに従い、感光体102から遠ざかる方向に湾曲しており、熱発生源となるポリゴンモータ3に対称な形状になっている。
ここで、図5は、熱発生源の熱(ポリゴンモータの発熱)による筐体の温度分布を示す図である。図5に示すように、内壁面20a及び外壁面20bの熱発生源付近の温度が高く、熱発生源から遠い外周側壁21の温度は筐体20の外気と同じ温度で低いことが分かる。また、筐体20の形状は、熱発生源に対称な形状であるため、温度分布も熱発生源に対称になっている。
次に、図6、図7を用いて、筐体20の撓みと、筐体20の撓みによるレーザ照射位置のサーマルシフト(昇温による変動)について説明する。図6は、実施例1におけるレーザ照射位置の変動について説明する図である。図6(a)は、熱発生源の熱に起因する筐体20の撓みによるレーザ照射位置の変動について示す図である。図6(b)は、機内昇温に起因するレーザ照射位置の変動について示す図である。図7は、従来例におけるレーザ照射位置の変動について説明する図である。図7(a)は、熱発生源の熱に起因する筐体30の撓みによるレーザ照射位置の変動について示す図である。図7(b)は、機内昇温に起因するレーザ照射位置の変動について示す図である。なお、図6(a)、図6(b)、図7(a)、図7(b)は、副走査方向における概略断面図である。
ここで、X=筐体の長さ、ΔX=変形量、S=筐体の線膨張係数、Δt=温度上昇量とすると、一般的にΔX=S・Δt・Xという関係式で表される。
図7(a)に示すように、従来通り筐体30の内壁面30a及び外壁面30bで構成される底面部が平面形状になっていると、熱発生源であるポリゴンモータ3の発熱により筐体30の内壁面30a及び外壁面30bの長さはXからX+ΔXに熱膨張する。その一方
、外周側壁21の温度は筐体外気と同じ温度のためXから変化がない。
このため、筐体30の内壁面30a側の外周が拘束された状態に近くなり、熱膨張によ
る変形量ΔX分が変形する方向は、拘束されていない筐体30の外壁面30b側になる。この時、ミラー支持部17Y、17Mは図7中矢印Aの方向に回転し、ミラー支持部17C、17Kは図7中矢印Bの方向に回転する。そして、感光体102上の照射位置変動の符号を、Z方向プラス側(上側)を+方向、X方向マイナス側(下側)を−方向とすると、レーザ光LY、LMは+方向に変動し、レーザ光LC、LKは−方向に変動する。また、筐体30の形状を熱発生源に対称な形状にしたため、変動量がレーザ光LY、LKで同量に、レーザ光LM、LCで同量になっている。
なお、図7(a)では筐体の熱膨張(変形)後の形状を実線、熱膨張(変形)前の形状を点線で示している。また、筐体の熱膨張(変形)後のレーザ光を実線、熱膨張(変形)前のレーザ光を点線で示している。以降、同様な図での筐体の形状及び、レーザ光の実線、点線の関係は図7(a)と同様である。
次に、図6(a)に示すように、実施例1のように筐体20の内壁面20a及び外壁面20bが湾曲していると、従来例と同様に、ポリゴンモータ3の発熱により筐体20の内壁面20a及び外壁面20bの長さはXからX+ΔXに熱膨張する。その一方、外周側壁
21の温度は筐体外気と同じ温度のためXから変化がない。このため、従来例と同様に、筐体20の内壁面20a側の外周が拘束された状態に近くなる。しかし、熱膨張による変形量ΔX分の変形は、拘束されていない筐体20の外壁面20b側ではなく、筐体20の内壁面20a側になる。この理由を、以下、図8を用いて説明する。
図8は、湾曲面の変形について説明するための図である。湾曲した面に外部から作用する荷重Fを与えると仮定した場合、図8(a)に示すように、外壁面20b側から与えると、内部では圧縮応力と引張応力が発生し、筐体20の内壁面20a側が引張り応力により開き、撓みが発生する(C部拡大図参照)。一方、図8(b)に示すように、内壁面20a側から荷重Fを与えると、内部において全て圧縮応力に変換され両端の支点へ伝達され、断面内はほぼ一様な圧縮応力のみの発生にとどまり、撓みが発生しにくい(D部拡大図参照)。このため、熱膨張により変形する方向は、より撓みが発生し易い筐体の内壁面20a側になる。
この時、図6(a)に示すように、ミラー支持部17Y、17Mは矢印Bの方向に回転し、ミラー支持部17C、17Kは矢印Aの方向に回転する。そして、感光体102上では、レーザ光LY、LMは−側に変動し、レーザ光LC、LKは+側に変動し、従来例で示した図7(a)の逆方向になる。
図7(b)は、図7(a)で示したポリゴンモータ3の発熱による筐体30の撓みに、機内昇温起因の熱膨張による筐体30の広がりが重ね合わされた、実質的な感光体102上の照射位置変動(サーマルシフト)を示している。図7(b)に示すように、ポリゴンモータ3の発熱による筐体30の撓みによる照射位置変動方向と、熱膨張による筐体30の広がりにより照射位置変動方向が各色で同方向になり、感光体102上での照射位置変動が増幅されている。
一方、図6(b)は、図6(a)で示したポリゴンモータ3の発熱による筐体20の撓みに、機内昇温起因の熱膨張による筐体20の広がりが重なり合わされた、実質的な感光体102上の照射位置変動を示している。図6(b)に示すように、ポリゴンモータ3の発熱による筐体20の撓みによる照射位置変動方向と、熱膨張による筐体20の広がりによる照射位置変動方向が各色で逆方向になる。そのため、感光体102上での照射位置変動がキャンセルされ変動が抑制されている。
ここで、図9は、底面部(内壁面及び外壁面)の湾曲の曲率と、照射位置サーマルシフ
ト量の関係を示すグラフである。図9において、横軸が湾曲の曲率、縦軸が照射位置サーマルシフト量である。曲率が大きくなると照射位置サーマルシフト量が多くなる関係(およそ比例の関係)があるため、曲率の調整により照射位置サーマルシフト量をコントロールすることが可能である。そして、ポリゴンモータの発熱に起因する筐体の撓みによる照射位置サーマルシフト量をコントロールし、熱膨張による筐体の広がりに起因する照射位置サーマルシフトをキャンセルする量を調整できる。
上述したように、実施例1においては、内壁面20a(底面部)にミラー支持部17とポリゴンモータ3を保持する。そして、内壁面20a(底面部)の外周側壁21側からポリゴンモータ3へ近接するに従い、感光体102から遠ざかるように内壁面20a及び外壁面20bが湾曲する構成とした。このような構成を採用することにより、追加部品を用いることなく、筐体20の熱変形量を低減することができ、レーザ照射位置のサーマルシフトを抑制し、感光体102に対して精度の高い露光を行うことが可能となる。
なお、本実施例ではポリゴンモータ3をZ方向基準付近に配置し、感光体102に対しての照射位置サーマルシフトと色ずれを防止した。仮に、ポリゴンモータ3をZ方向基準付近に配置しない場合、上下対称に熱膨張しないため、ポリゴンモータをZ方向基準付近に配置した場合に比べ、感光体102に対しての照射位置サーマルシフト量は大きくなってしまう。しかし、内壁面20a及び外壁面20bを湾曲させたことで、ポリゴンモータ3の発熱に起因する筐体の撓みによる照射位置変動(サーマルシフト)と、熱膨張による筐体20の広がりによる照射位置変動は、各色の照射位置の相対差という観点ではキャンセルされる。そのため、照射位置の相対差で現れる色ずれを抑制する効果はある。
(実施例2)
次に、実施例2について説明する。実施例1の構成と同様の構成については同じ符号を用いて、その説明は省略する。画像形成装置100に要求されている小型化等の理由で、筐体40の内壁面40a及び外壁面40bの熱発生源に近い2つのミラー支持部17の間を実質的な湾曲形状にすることができずに平面形状にする必要がある場合がある。この場合、筐体40の内壁面40a及び外壁面40bの形状のうち、熱発生源に近いミラー支持部17と熱発生源に遠いミラー支持部17との間の形状によって、効果の現れ方に差がでてくる。この点に関し、本発明の実施例2として詳細な説明を行う。
図10、図11を用いて、筐体の撓みと、筐体の撓みによるレーザ照射位置のサーマルシフト(昇温による変動)について説明する。図10は、実施例2におけるレーザ照射位置の変動について説明する図である。図10(a)は、レーザ照射位置の変動がない状態における、実施例2の係る走査光学装置を示す図である。図10(b)は、レーザ照射位置が発生した状態における、実施例2の走査光学装置を示す図である。図11は、実施例2の変形例におけるレーザ照射位置の変動について説明する図である。図11(a)は、レーザ照射位置の変動がない状態における、変形例の走査光学装置を示す図である。図11(b)は、レーザ照射位置が発生した状態における、変形例の走査光学装置を示す図である。なお、図10(a)、図10(b)、図11(a)、図11(b)は、副走査方向における概略断面図である。
以下、図10(a)、図10(b)、図11(a)、図11(b)に示すように、筐体を、筐体α、β、γの3つに分割して考える。図10、図11に示すように、実施例2及びその変形例においては、筐体のうち、ポリゴンモータ3に近い側のミラー支持部17Mとミラー支持部17Cとの間付近の部分を筐体αとする。また、ミラー支持部17Mとミラー支持部17Yとの間付近の部分を筐体γとし、ミラー支持部17Cとミラー支持部17Kとの間付近の部分を筐体βとする。
図10に示すように、実施例2においては、筐体αが平面形状で、筐体β及び筐体γが湾曲した形状となっている。すなわち、筐体40の内壁面40a及び外壁面40bは実質的に湾曲している。ここでいう実質的に湾曲とは、内壁面40a及び外壁面40bで構成される断面が複数の要素の集合体で構成されていると仮定した場合、各要素の重心位置を近似した線が湾曲しているということを意味する。
一方、図11に示すように、変形例においては、筐体αが平面形状で、筐体β及び筐体γが平面部と傾斜部で形成される形状となっており、この場合においても、筐体50の第1面及び第2面は実質的に湾曲しているといえる。ここで、筐体β及び筐体γの傾斜部は、外周側壁21側(側壁部側)から、平面形状である筐体αに近接するに従い、感光体102から遠ざかる方向に傾斜した形状となっている。
図10(b)に示すように、筐体αが平面形状になっていると、ポリゴンモータ3の発熱により筐体40の内壁面40a及び外壁面40bの長さは熱膨張する一方、外周側壁21の温度は筐体外気と同じ温度のため変化がない。このため、筐体αの内壁面40a側の外周側壁21が拘束された状態に近くなり、熱膨張により変形する方向は、拘束されていない筐体の外壁面40b側になる。
この変形により発生した力は外周側壁21等を介して、筐体β及び筐体γの湾曲形状部の内壁面40a側に加わる。実施例1で説明した通り、湾曲した面の内壁面側に外部から作用する荷重を与えると、内部において全て圧縮応力に変換され両端の支点へ伝達され、断面内はほぼ一様な圧縮応力のみの発生にとどまり、撓みが発生しにくい。このため、外周側壁21等を介して伝わる力による外壁面40b側への撓みは抑制される。
次に、筐体β及び筐体γの熱膨張による変形は撓みが発生し易い筐体の内壁面40a側に撓もうとする。しかし、熱発生源に近い筐体αに比べ、筐体β及び筐体γの温度上昇は少ないため、前記力により筐体β及び筐体γは内壁面側に撓むことができない。
そのため、次に撓みが発生し易い筐体β及び筐体γの両端の支点がZ方向外側に変形する。この結果、ミラー支持部17Y、17Mは矢印Aの方向に回転し、ミラー支持部17C、17Kは矢印Bの方向に回転する。そして、感光体102上では、レーザ光LY、LMは+側に変動し、レーザ光LC、LKは−側に変動する。この照射位置サーマルシフト量は、筐体の内壁面と外壁面の湾曲形状の違いによりそれぞれ異なってくるため、図6、図7、図10、図11で示すそれぞれの照射位置サーマルシフト量の比較とその説明は図12でまとめて後述する。
図11(b)に示すように、筐体αが平面形状になっていると、図10(b)と同様に、熱膨張により変形する方向は、筐体50の外壁面50b側になる。この変形により発生した力は、外周側壁21等を介して、筐体β及び筐体γの平面部と傾斜部の内壁面50a側に加わる。
平面部の内壁面50a側に外部から作用する荷重を与えると、そのまま外壁面50b側に撓む。平面部と傾斜部の結合部55付近に内壁面50a側に外部から作用する荷重を与えると、結合部55内部において全て圧縮応力に変換され傾斜部端部の支点へ伝達され、断面内はほぼ一様な圧縮応力のみの発生にとどまり、撓みが発生しにくい。このため、外周側壁21等を介して伝わる力による外壁面50b側への撓みは平面部のみで発生し、傾斜部での発生は抑制される。
次に、筐体β及び筐体γの熱膨張による変形は撓みが発生し易い筐体50の内壁面50a側に撓もうとする。しかし、熱発生源に近い筐体αに比べ、筐体β及び筐体γの温度上
昇は少ないため、上記力により筐体β及び筐体γは内壁面50a側に撓むことができない。そのため、傾斜部では次に撓みが発生し易い筐体β及び筐体γの端部の支点がZ方向外側に変形し、平面部は外壁面50b側に変形する。この結果、ミラー支持部17Y、17Mは矢印Aの方向に回転し、ミラー支持部17C、17Kは矢印Bの方向に回転する。そして、感光体102上では、レーザ光LY、LMは+側に変動し、レーザ光LC、LKは−側に変動する。
ここで、図12は、図6、図7、図10、図11で示した各実施例におけるレーザ照射位置変動量(サーマルシフト量)を比較するグラフである。横軸が筐体の内壁面及び外壁面の形状の違い、縦軸が照射位置サーマルシフト量である。また、実線がポリゴンモータの発熱による照射位置サーマルシフト量、点線がポリゴンモータの発熱による筐体の撓みと、機内昇温起因の熱膨張による筐体の広がりとが重ね合わされた、実質的な感光体上の照射位置サーマルシフトを示す。
図12に示すように、筐体αが平面形状の場合、ポリゴンモータの発熱による筐体の撓みによる照射位置変動方向と、熱膨張による筐体の広がりにより照射位置変動方向が同方向になって感光体上での照射位置変動が増幅されている。しかし、筐体β及び筐体γの形状を工夫し、筐体の内壁面及び外壁面を実質的に湾曲させることで、ポリゴンモータの発熱による筐体の撓みによる照射位置サーマルシフト量を大幅に抑制することが可能となる。その結果、機内昇温起因の熱膨張による筐体の広がりとが重ね合わされた、実質的な感光体上の照射位置サーマルシフトが改善される。
以上説明したように、実施例2の構成及び実施例2の変形例の構成においても、追加部品の必要なく、光学部品を支持する筐体の熱変形を抑制することが可能となり、感光体102に対して精度の高い露光を行うこと可能となる。
上記実施例において、図1に示すように、中間転写ユニット105として中間転写ドラムを用いたことで各色に対応する各感光体ドラム102の中心位置が中間転写ドラムの同心円上になっている。しかしながら、本発明はこのような構成の画像形成装置のみに適用できるものではなく、中間転写ユニットとして中間転写ベルトを用い、各色に対応する各感光体中心位置が略直線となっている構成のものにも適用することができる。
1…走査光学装置、3…ポリゴンモータ(モータ)、4…ポリゴンミラー(回転多面鏡)、6…折り返しミラー(反射ミラー)、11…光源、17…ミラー支持部(支持部)、20…筐体

Claims (2)

  1. 画像情報に応じて変調されたレーザ光を出射する複数の光源と、
    モータによって回転する回転多面鏡を有し、前記複数の光源から出射複数のレーザ光を偏向する偏向手段と、
    前記モータを基準にして対称な位置配置されており、前記偏向手段によって偏向された複数のレーザ光を夫々射する複数の反射ミラーと、
    前記偏向手段と前記複数の反射ミラーを収容する筐体であって、前記複数の反射ミラーによって反射された前記レーザ光を夫々前記筐体外部へ導くため複数の開口、前記光源、前記モータ、前記複数の反射ミラーを夫々支持する複数の支持部を保持する底面部と、前記底面部の外縁において前記複数の開口からのレーザ光出射方向とは反対方向に突出する側壁部と、を備える筐体と、
    を有する走査光学ユニットと
    前記開口から出射する複数のレーザ光によって走査される複数の感光体と、
    を有する画像形成装置において、
    前記底面部は、前記偏向手段による偏向方向に平行な側壁部側から前記モータに近接するに連れて前記感光体から遠ざかるように湾曲又は傾斜した形状であり、
    前記モータから発生する熱による前記筐体の変形による前記感光体への前記レーザ光の照射位置変動方向と、画像形成装置内の昇温による前記筐体の変形による前記感光体への前記レーザ光の照射位置変動方向と、が逆方向であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記底面部は、
    前記モータに対して略対称に設けられた2つの前記支持部のうち、前記モータに最も近くに設けられる2つの支持部の間の部分が平面形状であって、
    前記平行な側壁部側から前記平面形状の部分に近接するに従い、前記感光体から遠ざかるように湾曲又は傾斜した形状であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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