JP6222175B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Description
前記制御装置は、前記内燃機関の負荷を増大させる要求を受けて、前記ターボコンプレッサによる過給を実行するとともに前記電動コンプレッサによる過給を実行し、前記ターボコンプレッサによる過給遅れ度合が大きいほど、且つ前記電動コンプレッサによる過給度合が大きいほど、前記EGRバルブの開度を小さな開度に制御するように構成されていることを特徴としている。
前記ターボコンプレッサの吸気下流側且つ前記電動コンプレッサの吸気上流側の圧力である電動コンプレッサ前圧力を取得する手段を備え、
前記制御装置は、前記内燃機関の負荷を増大させる要求を受けた場合に、前記要求に応じた前記電動コンプレッサ前圧力の目標値に対する前記電動コンプレッサ前圧力の割合を、前記過給遅れ度合の指標として用いるように構成されていることが好ましい。
前記ターボコンプレッサの吸気下流側且つ前記電動コンプレッサの吸気上流側の圧力である電動コンプレッサ前圧力を取得する手段と、
前記電動コンプレッサの吸気下流側の圧力である吸気圧を取得する手段と、を備え、
前記制御装置は、前記内燃機関の負荷を増大させる要求を受けた場合に、前記電動コンプレッサ前圧力の実値に対する前記吸気圧の割合又は差を、前記過給度合の指標として用いるように構成されていることが好ましい。
前記ターボコンプレッサを有するターボ過給機のタービンよりも排気上流側の圧力である背圧を取得する手段と、
前記ターボコンプレッサの吸気下流側且つ前記電動コンプレッサの吸気上流側の圧力である電動コンプレッサ前圧力を取得する手段と、を備え、
前記制御装置は、前記内燃機関の負荷を増大させる要求を受けた場合に、前記電動コンプレッサ前圧力と前記背圧の差分値に対する、前記要求に応じた前記電動コンプレッサ前圧力の目標値と前記背圧の目標値との差分値の割合又は差を、前記過給遅れ度合及び前記過給度合の指標として用いるように構成されていることが好ましい。
前記制御装置は、前記内燃機関の負荷を増大させる要求を受けた場合に、前記電動コンプレッサの吸気下流側の圧力である吸気圧が前記要求に応じた目標値になるように、前記電動コンプレッサの回転速度を制御することが好ましい。
前記制御装置は、前記内燃機関の負荷を増大させる要求を受けて前記電動コンプレッサによる過給によって前記ターボコンプレッサによる過給をアシストする場合に、前記還流量又は当該還流量と相関を有する状態量の目標値として、前記要求に応じた目標値を算出し、前記還流量又は当該還流量と相関を有する状態量が前記目標値になるための前記EGRバルブの基本開度を算出し、前記ターボコンプレッサによる過給遅れ度合が大きいほど、且つ前記電動コンプレッサによる過給度合が大きいほど、前記基本開度を小さな開度に補正するように構成されていることが好ましい。
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1の制御装置が適用される内燃機関の構成を示す図である。本実施の形態に係る内燃機関は、ターボ過給機付きのディーゼルエンジン(以下、単に「エンジン」と称する)であり、車両に搭載され、その動力装置とされている。エンジンの本体2にはエアクリーナ(図示せず)から取り込まれた新気が流れる吸気通路10が接続されている。吸気通路10にはターボ過給機12のコンプレッサ12a(以下、「ターボコンプレッサ12a」と称する)が取り付けられている。吸気通路10においてターボコンプレッサ12aの下流にはスロットル14が設けられている。
(過給アシスト制御)
ECU30により実行されるエンジン制御には電動過給機16による過給アシスト制御が含まれる。ターボ過給機12を備えるエンジンではターボラグによる空気量の応答遅れが発生する。このため、負荷の増大要求を受けて目標とする吸気圧が上昇した場合であっても、実際の吸気圧は直ぐには追従しない。そこで、本実施の形態のシステムでは、電動過給機16の過給によりターボ過給機12による過給をアシストする過給アシスト制御が行われる。電動過給機16は、電動機16bにより電動コンプレッサ16aを駆動する構造のため過給応答性に優れている。このため、過給アシスト制御によれば、ターボ過給機12による過給によってターボラグの期間を短縮することができる。
図2は、加速時に実行される過給アシスト制御の動作を示すタイムチャートである。この図に示すように、要求負荷が増大されると、スロットル14が開側(全開)に制御され、可変のノズルの開度(VN開度)が閉側(開口面積を小さくする側)に制御され、そして電動過給機16が駆動される。この際、電動コンプレッサ16aの後圧力に相当する吸気圧“Pim”は応答よく上昇するが、ターボコンプレッサ12aの後圧力に相当する電動コンプレッサ前圧“P3”は遅れて上昇する。
上述したように、電動過給機16の過給による過給アシスト制御においては、ターボ過給機12による過給遅れ度合及び電動過給機16による過給アシスト度合の影響によってEGR量が目標よりも過多となる問題が生じてしまう。そこで、本実施の形態のシステムでは、過給アシスト制御において、ターボ過給機12による過給遅れ度合及び電動過給機16による過給アシスト度合に応じてEGRバルブ28の開度を補正する制御が行われる。より詳しくは、ECU30は、エンジンの回転速度“Ne”と噴射量“Q”を引数とするマップを用いて、EGR率が負荷に応じた目標値となるためのEGR開度のベース値を算出する。そして、ECU30は、ターボ過給機12による過給遅れ度合が大きいほどEGRバルブ28の開度をベース値に対して小さな開度(閉側)に補正する。このような補正の方法としては、例えば、過給遅れ度合が反映されたEGRバルブ開度の閉じ側への補正量を算出し、当該補正量をベース値に加算することが行なわれる。図3は、過給遅れ度合が反映されたEGRバルブ開度の閉じ側への補正量を算出するためのマップの一例である。この図に示すように、補正量はエンジンの回転速度“Ne”と“実P3/目標P3”とを引数とするマップを用いて算出することができる。このマップによれば、例えばエンジン回転速度“Ne”と“実P3/目標P3”とが大側へと変化する加速時には、これらの変化に応じてEGRバルブの閉じ側への補正量が徐々に小さくなるように算出される。
次に、上述したEGRバルブ開度の補正制御における具体的処理についてフローチャートを用いて詳細に説明する。図6は、本発明の実施の形態1のECU30により実行されるEGRバルブ開度の補正制御のためのルーチンのフローチャートである。
次に、本発明の実施の形態2について説明する。本発明に係る実施の形態2は、図7に示すハードウェア構成を用いて、ECU30に後述する図10に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
図7は、本発明の実施の形態2の制御装置が適用される内燃機関の構成を示す図である。図7に示すシステムは、タービン12bの上流側の排気通路22に背圧“P4”を検出するための圧力センサ40を備える点を除き、図1に示すシステムと同様の構成を備えている。
上述した実施の形態1のシステムでは、ターボ過給機12による過給遅れ度合の指標値 “実P3/目標P3”及び電動過給機16による過給アシスト度合の指標値“実Pim/実P3”を用いて、過給アシスト制御を実行する際のEGRバルブ開度を補正することとした。ここで、EGRガス還流量は、EGR通路26の入口圧力(つまり背圧“P4”)と出口圧力(つまり電動コンプレッサ前圧力“P3”)の差圧(以下、「EGRバルブ前後差圧」と称する)“P4−P3”に応じて変化する。このEGRバルブ前後差圧“P4−P3”は、ターボ過給機12による過給遅れ度合又は電動過給機16による過給アシスト度合によって変化する。このため、当該EGRバルブ前後差圧の実値が目標値に対してずれている場合には、EGRガス還流量がベース値からずれることとなる。
次に、上述したEGRバルブ開度の補正制御における具体的処理についてフローチャートを用いて詳細に説明する。図10は、本発明の実施の形態2のECU30により実行されるEGRバルブ開度の補正制御のためのルーチンのフローチャートである。
10 吸気通路
12 ターボ過給機
12a ターボコンプレッサ
12b タービン
14 スロットル
16 電動過給機
16a 電動コンプレッサ
16b 電動機
18 バイパス通路
20 バイパスバルブ
22 排気通路
24 EGR装置
26 EGR通路
28 EGRバルブ
30 ECU(Electronic Control Unit)
32,34 圧力センサ
36 回転速度センサ
38 アクセル開度センサ
40 圧力センサ
Claims (6)
- 吸気通路に配置されて排気によって駆動されるターボコンプレッサと、前記吸気通路の前記ターボコンプレッサよりも下流に配置されて電力によって駆動される電動コンプレッサと、前記吸気通路の前記ターボコンプレッサよりも下流且つ前記電動コンプレッサよりも上流に排気ガスを再循環させるEGR通路と、前記EGR通路に配置されたEGRバルブと、を有する内燃機関を制御する内燃機関の制御装置であって、還流される排気ガスの還流量又は当該還流量と相関を有する状態量が所定の目標値になるように前記EGRバルブの開度を制御する前記内燃機関の制御装置において、
前記制御装置は、前記内燃機関の負荷を増大させる要求を受けて、前記ターボコンプレッサによる過給を実行するとともに前記電動コンプレッサによる過給を実行し、前記ターボコンプレッサによる過給遅れ度合が大きいほど、且つ前記電動コンプレッサによる過給度合が大きいほど、前記EGRバルブの開度を小さな開度に制御するように構成されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記ターボコンプレッサの吸気下流側且つ前記電動コンプレッサの吸気上流側の圧力である電動コンプレッサ前圧力を取得する手段を備え、
前記制御装置は、前記内燃機関の負荷を増大させる要求を受けた場合に、前記要求に応じた前記電動コンプレッサ前圧力の目標値に対する前記電動コンプレッサ前圧力の割合を、前記過給遅れ度合の指標として用いるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記ターボコンプレッサの吸気下流側且つ前記電動コンプレッサの吸気上流側の圧力である電動コンプレッサ前圧力を取得する手段と、
前記電動コンプレッサの吸気下流側の圧力である吸気圧を取得する手段と、を備え、
前記制御装置は、前記内燃機関の負荷を増大させる要求を受けた場合に、前記電動コンプレッサ前圧力の実値に対する前記吸気圧の割合又は差を、前記過給度合の指標として用いるように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記ターボコンプレッサを有するターボ過給機のタービンよりも排気上流側の圧力である背圧を取得する手段と、
前記ターボコンプレッサの吸気下流側且つ前記電動コンプレッサの吸気上流側の圧力である電動コンプレッサ前圧力を取得する手段と、を備え、
前記制御装置は、前記内燃機関の負荷を増大させる要求を受けた場合に、前記電動コンプレッサ前圧力と前記背圧の差分値に対する、前記要求に応じた前記電動コンプレッサ前圧力の目標値と前記背圧の目標値との差分値の割合又は差を、前記過給遅れ度合及び前記過給度合の指標として用いるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記制御装置は、前記内燃機関の負荷を増大させる要求を受けた場合に、前記電動コンプレッサの吸気下流側の圧力である吸気圧が前記要求に応じた目標値になるように、前記電動コンプレッサの回転速度を制御することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記制御装置は、前記内燃機関の負荷を増大させる要求を受けて前記電動コンプレッサによる過給によって前記ターボコンプレッサによる過給をアシストする場合に、前記還流量又は当該還流量と相関を有する状態量の目標値として、前記要求に応じた目標値を算出し、前記還流量又は当該還流量と相関を有する状態量が前記目標値になるための前記EGRバルブの基本開度を算出し、前記ターボコンプレッサによる過給遅れ度合が大きいほど、且つ前記電動コンプレッサによる過給度合が大きいほど、前記基本開度を小さな開度に補正するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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