JP6221084B2 - 電磁弁 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば油圧を制御する電磁弁に関する。
従来、油圧回路において油圧を制御する際には、電磁弁が用いられていた(例えば、特許文献1参照。)。
この電磁弁は、入力ポート側にボール弁が設けられており、該ボール弁は、前記入力ポートからの油圧を受けて入力ポートを閉鎖するように構成されている。
一方、ソレノイドによってプランジャーを吸引した際には、該プランジャーに設けられたロッドのプッシャーが前記ボール弁を押圧することにより、前記入力ポートを開放できるように構成されており、この際に前記ロッドに設けられたテーパー弁が排出ポートを閉鎖するように構成されている。
特開2007−057062公報
しかしながら、このような従来の電磁弁にあっては、入力ポートへの供給圧が「0」になると出力ポートからの出力圧も「0」になってしまう。
ここで、アイドリングストップ方式の車両においては、アイドリングストップによりオイルポンプが停止した際にも圧力を保持する機能を備えた電磁弁が要求されている。
また、供給圧が比較的高い場合、供給圧が加えられた状態で排出ポートを閉鎖する際には大きな力が必要となり、ソレノイドの大型化を招いてしまう。これにより、電磁弁が大型化してしまう。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、大型化を招くことなく、供給圧が低下した場合であっても出力圧を保持することができる電磁弁を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために本発明の請求項1の電磁弁にあっては、カバー内に配置された筒状のソレノイドと、該ソレノイド内に配置された固定鉄心と、該固定鉄心に吸引されて作動する可動鉄心とを備え、前記ソレノイドで励磁された前記固定鉄心で前記可動鉄心を吸引して弁を駆動する電磁弁であって、カバー内に配置された筒状のソレノイドと、該ソレノイド内に配置された固定鉄心と、該固定鉄心に吸引されて作動する可動鉄心とを備え、前記ソレノイドで励磁された前記固定鉄心で前記可動鉄心を吸引して弁を駆動する電磁弁であって、前記弁は、供給油圧を導入する導入通路と前記導入通路の供給油圧を蓄圧する蓄圧通路との連通と遮断を、前記ソレノイドの励磁と非励磁との変更、または前記導入通路と前記蓄圧通路との差圧により行う第一切換弁と、前記導入通路と余剰油圧を逃がすドレン通路との間に配置され、前記ソレノイドの非励磁状態における前記導入通路から前記蓄圧通路への油圧供給状態と、前記ソレノイドの励磁状態における前記蓄圧通路側から前記導入通路側への油圧解放状態とにおいて前記導入通路の油圧を保持する第二切換弁とから構成されるとともに、前記第一切換弁と前記第二切換弁は、前記ソレノイドの可動鉄心と略同軸に配置されかつ当接、離間が可能となる分離構造を持つ。
すなわち、前記弁は、供給油圧を導入する導入通路と前記導入通路の供給油圧を蓄圧する蓄圧通路との連通と遮断を、前記ソレノイドの励磁と非励磁との変更、または前記導入通路と前記蓄圧通路との差圧により行う第一切換弁を備えている。
このため、前記導入通路より油圧が供給されている間に前記第一切換弁が開弁することで、前記導入通路からの供給油圧を前記蓄圧通路から送出してアキュムレータ等に蓄圧することができる。
そして、前記導入通路からの供給油圧が遮断された際には、前記第一切換弁が閉弁することで、前記アキュムレータ等に蓄圧された圧力が保持される。
一方、前記弁は、前記導入通路から前記蓄圧通路への油圧供給が行われかつ前記ソレノイドの非励磁の状態と、前記蓄圧通路側から前記導入通路側への油圧が解放されかつ前記ソレノイドの励磁状態の双方で前記導入通路の油圧を保持する第二切換弁を備えており、当該第二切換弁は、前記第一切換弁と離間が可能な分離構造を備えている。
このため、ソレノイド非励磁状態において、前記供給油圧が供給されている間は、その供給油圧を受けて前記第二切換弁が閉弁することで、前記供給油圧の前記ドレン通路からの漏れが防止される。
また、請求項2の電磁弁においては、アイドリングストップ時に前記蓄圧通路に接続されたアキュムレータの油圧を保持又は解放するオートマチックトランスミッションにおける油圧供給装置において、通常走行時には、ポンプから前記導入通路に送られた油圧を前記第一切換弁を解放することで前記アキュムレータに蓄圧する一方、前記第二切換弁は、前記ポンプからの油圧によって閉作動して前記導入通路と前記ドレン通路との連通を遮断する。
さらに、請求項3の電磁弁では、アイドリングストップ時に前記蓄圧通路に接続されたアキュムレータの油圧を保持又は解放するオートマチックトランスミッションにおける油圧供給装置において、前記導入通路に油圧を供給するポンプが停止したアイドリングストップ時には、前記蓄圧通路と前記導入通路との差圧によって前記第一切換弁を閉弁して前記アキュムレータの圧力を保持する。
加えて、請求項4の電磁弁にあっては、アイドリングストップ時に前記蓄圧通路に接続されたアキュムレータの油圧を保持又は解放するオートマチックトランスミッションにおける油圧供給装置において、アイドリングストップ状態から再始動する際に、前記ソレノイドを励磁して前記第一切換弁を開作動し、前記アキュムレータの油圧を前記導入通路に送出するとともに、前記第二切換弁により前記導入通路と前記ドレン通路との連通を遮断する。
また、請求項5の電磁弁においては、前記第一切換弁は、前記ソレノイドの励磁時に弁体が前記可動鉄心側と接触する一方、前記ソレノイドの非励磁時に前記弁体が前記可動鉄心側と離間自在となり、前記導入通路と前記蓄圧通路との差圧により連通遮断を行う第一逆止弁である。
これにより、前記第一切換弁を、第一逆止弁で構成することができる。
さらに、請求項6の電磁弁では、前記第一逆止弁はボール弁である。
すなわち、前記第一逆止弁はボール弁で構成することができる。
加えて、請求項7の電磁弁にあっては、前記第二切換弁は、前記ソレノイドの励磁時に弁体が前記可動鉄心側と対向する方向に向けて着座する第一弁シール部と、前記ソレノイドの非励磁時でかつ前記導入通路の油圧が前記ドレン通路の油圧よりも大きい時に、前記ソレノイドの前記可動鉄心側に向けて着座する第二弁シール部をもつ第二逆止弁である。
これにより、前記第二切換弁を、第二逆止弁で構成することができる。
また、請求項8の電磁弁においては、前記第二切換弁は、第一弁シール部に着座する第一弁体と、第二弁シール部に着座する第二弁体と隣接して一体とした。
さらに、請求項9の電磁弁では、前記第二切換弁は、第一弁シール部に着座する第一弁体と、第二弁シール部に着座する第二弁体とが軸部材を介して離間する。
すなわち、前記第二切換弁は、第一弁シール部に着座する第一弁体と、第二弁シール部に着座する第二弁体とが軸部材を介して離間する構造で構成することもできる。
加えて、請求項10の電磁弁にあっては、前記ソレノイドの前記可動鉄心と前記第二切換弁は別体として分離している。
これにより、可動鉄心と第二切換弁とにおいて軸ずれが生じた場合であっても、閉弁動作に支障を来すことがない。
以上説明したように本発明の請求項1の電磁弁にあっては、導入通路より油圧が供給されている間に第一切換弁が開弁することで、前記導入通路からの供給油圧を前記蓄圧通路から送出してアキュムレータ等に蓄圧することができる。
そして、前記導入通路からの供給油圧が遮断された際には、前記蓄圧通路からの油圧によって前記第一切換弁を閉弁することで、前記アキュムレータ等に蓄圧された圧力を保持することができる。
このため、アイドリングストップ方式の車両で本願発明の電磁弁を使用することによって、アイドリングストップによりオイルポンプが停止して供給油圧が遮断された場合であっても、アキュムレータ等に蓄圧された油圧を保持することができる。
したがって、供給油圧が低下した場合であっても出力圧を保持できる。
一方、ソレノイド非励磁状態において、前記供給油圧が供給されている間は、その供給油圧を受けて第二切換弁を閉弁することができる。
このため、ソレノイドの大型化及びソレノイドの大型化に伴う電磁弁の大型化を招くことなく、前記供給油圧のドレン通路からの漏れを防止することができる。
本発明の第一の実施の形態を示す断面図である。 同実施の形態の動作を示す説明図である。 図2に続く動作を示す説明図である。 図3に続く動作を示す説明図である。 本発明の第二の実施の形態を示す要部拡大図である。 本発明の第三の実施の形態を示す断面図である。
(第一の実施の形態)
以下、本発明の第一の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施の形態にかかる電磁弁1を示す図であり、該電磁弁1は、オートマチックトランスミッションの油圧回路にて油圧を制御するものである。
この電磁弁1は、円筒状のカバー11を備えており、該カバー11内には、樹脂成形部品12が収容された状態で固定されている。この樹脂成形部品12には、固定ブラケット13がインサート成型されており、該固定ブラケット13より上端側には、前記カバー11内に収容されるボビン14が形成されている。前記固定ブラケット13より下端側には、ノズル15が設けられており、該ノズル15は、基端側に設けられた鍔部16が前記カバー11にカシメられて固定されている。
前記ボビン14は、円筒状に形成されており、その上端及び下端には、鍔21,21が形成されている。このボビン14には、巻き線が巻回されコイル22が形成されており、該コイル22の巻き線は、前記鍔21より延出した接続端子23に接続されている。これにより、この接続端子22に供給される信号に応じて磁力を発生するソレノイド24が形成されている。
このソレノイド24内には、固定鉄心としてのコア31が内嵌されており、該コア31は、下端部に形成された小径部32が前記固定ブラケット13に内嵌した状態で位置決め固定されている。前記コア31は、固定された状態において、その上端部が前記ソレノイド24の上端面33より突出する長さに設定されており、当該コア31の上端面は、磁力による吸引面34を構成している。
前記ソレノイド24と前記カバー11の端部との間には、前記コア31に吸引されて上下移動する可動鉄心としてのプランジャー41が収容されている。このプランジャー41は、前記ソレノイド24の前記上端面33に沿って延在する円板状に形成されており、前記プランジャー41の外周面は、前記カバー11の内側面に近接するように構成されている。これにより、前記プランジャー41の外周面には、前記カバー11との間で磁束の受け渡しを行う受渡部42が設定されている。
前記プランジャー41の中央部には、円柱状のロッド51が固定されており、該ロッド51は、前記コア31に設けられた挿通穴52へ上下動自在に挿入されている。前記プランジャー41には、前記ロッド51が設けられた中央部の回りに、上下に貫通する逃げ穴53,53が設けられており、当該プランジャー41が上下動した際のオイルの逃げ道を形成している。
前記ノズル15には、基端側に設けられた大径部61と、先端側に設けられた小径部62とが形成されている。前記大径部61の基端側には、ドレン室63が設けられており、該ドレン室63は、後述する導入通路101からの余剰油圧を逃がすドレン通路64を介して左右に解放されている。前記ドレン室63の中央部には、基端側座繰り穴65が設けられており、該基端側座繰り穴65には、内嵌部材66が内嵌された状態で固定されている。該内嵌部材66は、筒状に形成されており、その先端側には、基端側弁室67が設けられている。
この内嵌部材66には、前記ロッド51が挿入されており、該ロッド51の先端からは、当該ロッド51より小径の軸部71が延出している。該軸部71には、第二切換弁としての圧力保持弁72が形成されており、該圧力保持弁72は、前記基端側弁室67内で上下動できるように構成されている。
すなわち、前記圧力保持弁72は、前記軸部71の先端側から前記ロッド51側へ向かうに従って大径となるテーパー状の第一弁体81と、該第一弁体81の基端より前記ロッド51側へ向かうに従って小径となるテーパー状の第二弁体82とからなり、前記第一弁体と前記第二弁体とは、隣接して一体形成されている。
前記基端側座繰り穴65の底面を形成する前記基端側弁室67の底面には、基端側連通穴91が開設されており、該基端側連通穴91の外周部には、前記第一弁体81が離着座するすり鉢状の第一弁シール部92が形成されている。また、前記基端側弁室67の天面には、前記第二弁体82が離着座するすり鉢状の第二弁シール部93が前記内嵌部材66の貫通穴94の外周部に形成されている。
この基端側弁室67の先端側には、導入通路101が設けられており、該導入通路101は、前記ノズル15を横断するように形成されている。
前記ノズル15の先端には、先端側座繰り穴111が設けられており、該先端側座繰り穴111と前記導入通路101とは、先端側連通穴112で連通されている。
前記先端側座繰り穴111には、ボール弁で構成されたチェック弁121が収容されており、この収容状態において、筒状のキャップ122により抜け止めされている。
これにより、前記ノズル15の先端部には、前記チェック弁121が移動自在に収容された先端側弁室131が形成されており、該先端側弁室131の天面には、前記チェック弁121が離着座するすり鉢状の第三弁シール部132が前記先端側連通穴112の外周部に形成されている。
また、前記圧力保持弁72と前記チェック弁121とは、前記プランジャー41と略同軸に配置されかつ当接、離間が可能となる分離構造となっている。
前記ロッド51より延出した前記軸部71の先端には、該軸部71より小径のプッシャー141が延出しており、該プッシャー141は、前記先端側連通穴112を挿通して前記チェック弁121を押圧できるように構成されている。
これにより、前記基端側弁室131では、前記ソレノイド24非励磁状態において、前記導入通路101より油圧が加えられ、該導入通路101側の油圧が大気開放された前記ドレン通路64側より高くなった場合には、その差圧を受けて前記圧力保持弁72が後退するように構成されており、この際に前記圧力保持弁72の前記第二弁体82が前記第二弁シール部93に着座して前記導入通路101と前記ドレン通路64との連通を遮断する第二逆止弁として機能するように構成されている。
また、前記ソレノイド24が励磁された際には、前記圧力保持弁72が先端側へ移動されように構成されており、この際に前記圧力保持弁72の前記第一弁体81が前記第一弁シール部92に着座して前記導入通路101と前記ドレン通路64との連通を遮断するように構成されている。
そして、前記先端側弁室131では、前記導入通路101より油圧が加えられ、該導入通路101側の油圧が前記キャップ122に形成された蓄圧通路151側より高くなった場合には、その差圧を受けて前記チェック弁121が先端側へ後退するように構成されており、前記導入通路101側の油圧が前記蓄圧通路151側へ送出されるように構成されている。
また、前記導入通路101側の油圧が前記蓄圧通路151側より低くなった場合には、その差圧を受けて前記チェック弁121が移動して前記第三弁シール部132に着座するように構成されており、これにより前記蓄圧通路151側の油圧の逃げを防止する第一逆止弁として機能するように構成されている。
さらに、前記ソレノイド24が励磁された際には、前記先端側連通穴112を閉鎖した前記チェック弁121を前記ロッド51に設けられた前記プッシャー141で押圧して前記先端側連通穴112を解放できるように構成されており、前記蓄圧通路151側の油圧を前記導入通路101側へ供給できるように構成されている。
図2〜図4は、アイドリングストップ方式を採用した車両において、前記電磁弁1をオートマチックトランスミッションの油圧供給装置201に用いた例を示すものであり、当該電磁弁1の前記導入通路101には、油圧を供給するポンプ及び油圧の供給を受けるクラッチが接続されている。また、前記蓄圧通路151には、油圧を蓄圧する為のアキュムレータ202が接続されている。
この油圧供給装置201において、通常走行時には、図2に示したように、前記ポンプから前記導入通路101に供給された油圧によって前記チェック弁121を解放することで前記ポンプからの油圧を前記アキュムレータ202に蓄圧する。
このとき、前記圧力保持弁72は、前記ポンプからの油圧によって閉作動して前記導入通路101と前記ドレン通路64との連通を遮断する。これにより、前記ソレノイド24を励磁すること無く、前記導入通路101からの油圧の前記ドレン通路64への漏れを防止することができる。
また、前記ポンプが停止したアイドリングストップ時には、図3に示したように、前記ポンプからの油圧の供給が「0」となる。すると、前記蓄圧通路151と前記導入通路101との差圧によって前記チェック弁121を閉弁して前記アキュムレータ202の圧力を保持することができる。
このとき、前記圧力保持弁72は、フリー状態となるが、もし前記導入通路101側に圧力が残っている、もしくは油圧が発生しても、前記導入通路101側と前記ドレン通路64側との差圧によって、前記第二弁体82が前記第二弁シール部93に着座して前記導入通路101と前記ドレン通路64との連通を遮断することができる。
そして、アイドリングストップ状態から再始動する際には、図4に示すように、前記ソレノイド24を励磁して前記チェック弁121を開作動し、前記アキュムレータ202の油圧を前記導入通路101に送出する。
このとき、前記圧力保持弁72の前記第一弁体81が前記第一弁シール部92に着座することで、前記導入通路101と前記ドレン通路64との連通を遮断することができる。
これにより、前記アキュムレータ202で蓄圧された油圧を漏れなく、前記導入通路101を介してクラッチに供給することができる。
以上の構成にかかる本実施の形態にあっては、電磁弁1の弁は、ポンプからの供給油圧を導入する導入通路101と該導入通路101の供給油圧を蓄圧する蓄圧通路151との連通と遮断をソレノイド24の励磁又は前記導入通路101と前記蓄圧通路151との差圧により行うチェック弁121を備えている。
このため、前記導入通路101より油圧が供給されている間に前記チェック弁121が開弁することで、前記導入通路101からの供給油圧を前記蓄圧通路151から送出してアキュムレータ202に蓄圧することができる。
そして、前記導入通路101からの供給油圧が遮断された際には、前記蓄圧通路151からの油圧によって前記チェック弁121を閉弁することで、前記アキュムレータ202に蓄圧された圧力を保持することができる。
このため、アイドリングストップ方式を採用した車両で前記電磁弁1を使用することにより、アイドリングストップによりオイルポンプが停止して供給油圧が遮断された場合であっても、アキュムレータ202に蓄圧された油圧を保持することができる。
したがって、供給油圧が低下した場合であっても出力圧を保持できる。
一方、前記電磁弁1の弁は、前記導入通路101との連通を前記ソレノイド24の励磁又は前記導入通路101と前記ドレン通路64との差圧により行う圧力保持弁72を備えており、当該圧力保持弁72は、前記チェック弁121と離間が可能な分離構造を備えている。
このため、ソレノイド24非励磁状態において、前記供給油圧が供給されている間は、その供給油圧を受けて前記圧力保持弁72が閉弁することで、前記ソレノイド24の大型化及びソレノイド24の大型化に伴う電磁弁1の大型化を招くことなく、前記供給油圧のドレン通路64からの漏れを防止することができる。
なお、本実施の形態では、前記圧力保持弁72の第一弁体81と第二弁体82とを隣接して一体にした場合について説明したが、これに限定されるものではない。
(第二の実施の形態)
図5は、本発明の第二の実施の形態を示す図であり、第一の実施の形態と同一又は同等部分については、同符号を付して説明を割愛するとともに、異なる部分に付いてのみ説明する。
すなわち、ノズル15の基端側座繰り穴65に設けられた内嵌部材66には、ロッド51より延出した軸部71が挿通している。前記ロッド51と前記軸部71との間には、先端側へ向かうに従って小径となるテーパー状の第一弁体301が形成されている。
また、前記軸部71の先端からは、当該軸部71より小径の小径軸部311が延出しており、該小径軸部311の先端は、前記内嵌部材66より延出できるように構成されている。この小径軸部311の先端には、先端側から前記ロッド51側へ向かうに従って小径となるテーパー状の第二弁体312が形成されている。
そして、前記内嵌部材66の基端面には、前記第一弁体301が離着座するすり鉢状の第一弁シール部321が貫通穴94の外周部に形成されており、前記内嵌部材66の先端面には、前記第二弁体312が離着座するすり鉢状の第二弁シール部322が貫通穴94の外周部に形成されている。
これにより、前記ロッド51の先端には、前記第一弁体301と前記第二弁体312とで構成された圧力保持弁331が設けられており、該圧力保持弁331は、離間して設けられた前記第一弁体301と前記第二弁体312とで構成されている。
このような構造であっても、ソレノイド24非励磁状態において、前記導入通路101からの油圧を受けて前記第二弁体312が閉弁することで、前記導入通路101と前記ドレン通路64との連通状態を遮断できるとともに、ソレノイド24励磁時には、前記第一弁体301が閉弁することで、前記導入通路101と前記ドレン通路64との連通状態を遮断できる。
これにより、第一の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、第一及び第二の実施の形態では、ロッド51が単一の部材で構成された場合について説明したが、これに限定されるものではない。
(第三の実施の形態)
図6は、本発明の第三の実施の形態を示す図であり、第一の実施の形態と同一又は同等部分については、同符号を付して説明を割愛するとともに、異なる部分に付いてのみ説明する。
すなわち、本実施の形態の電磁弁401にあっては、前記ロッド51が、第一ロッド構成部材402と第二ロッド構成部材403とにより構成されており、前記ソレノイド24における前記プランジャー41側と前記圧力保持弁72側とが別体として分離されている。
これにより、前記プランジャー41と前記圧力保持弁72とにおいて軸ずれが生じた場合であっても、閉弁動作に支障を来すことがない。
1 電磁弁
11 カバー
24 ソレノイド
31 コア
41 プランジャー
64 ドレン通路
72 圧力保持弁
81 第一弁体
82 第二弁体
92 第一シール部
93 第二シール部
101 導入通路
121 チェック弁
151 蓄圧通路
201 油圧供給装置
202 アキュムレータ
301 第一弁体
312 第二弁体
321 第一弁シール
322 第二弁シール
331 圧力保持弁
401 電磁弁
402 第一ロッド構成部材
403 第二ロッド構成部材

Claims (10)

  1. カバー内に配置された筒状のソレノイドと、該ソレノイド内に配置された固定鉄心と、
    該固定鉄心に吸引されて作動する可動鉄心とを備え、前記ソレノイドで励磁された前記固定鉄心で前記可動鉄心を吸引して弁を駆動する電磁弁であって、
    前記弁は、
    供給油圧を導入する導入通路と前記導入通路の供給油圧を蓄圧する蓄圧通路との連通と遮断を、前記ソレノイドの励磁と非励磁との変更、または前記導入通路と前記蓄圧通路との差圧により行う第一切換弁と、
    前記導入通路と余剰油圧を逃がすドレン通路との間に配置され、前記ソレノイドの非励磁状態における前記導入通路から前記蓄圧通路への油圧供給状態と、前記ソレノイドの励磁状態における前記蓄圧通路側から前記導入通路側への油圧解放状態と、において前記導入通路の油圧を保持する第二切換弁とから構成されるとともに、
    前記第一切換弁と前記第二切換弁は、前記ソレノイドの可動鉄心と略同軸に配置されかつ当接、離間が可能となる分離構造を持つことを特徴とする電磁弁。
  2. アイドリングストップ時に前記蓄圧通路に接続されたアキュムレータの油圧を保持又は解放するオートマチックトランスミッションにおける油圧供給装置において、
    通常走行時には、ポンプから前記導入通路に送られた油圧を前記第一切換弁を解放することで前記アキュムレータに蓄圧する一方、
    前記第二切換弁は、前記ポンプからの油圧によって閉作動して前記導入通路と前記ドレン通路との連通を遮断することを特徴とした請求項1記載の電磁弁。
  3. アイドリングストップ時に前記蓄圧通路に接続されたアキュムレータの油圧を保持又は解放するオートマチックトランスミッションにおける油圧供給装置において、
    前記導入通路に油圧を供給するポンプが停止したアイドリングストップ時には、前記蓄圧通路と前記導入通路との差圧によって前記第一切換弁を閉弁して前記アキュムレータの圧力を保持することを特徴とした請求項1記載の電磁弁。
  4. アイドリングストップ時に前記蓄圧通路に接続されたアキュムレータの油圧を保持又は解放するオートマチックトランスミッションにおける油圧供給装置において、
    アイドリングストップ状態から再始動する際に、前記ソレノイドを励磁して前記第一切換弁を開作動し、前記アキュムレータの油圧を前記導入通路に送出するとともに、
    前記第二切換弁により前記導入通路と前記ドレン通路との連通を遮断することを特徴とした請求項1記載の電磁弁。
  5. 前記第一切換弁は、前記ソレノイドの励磁時に弁体が前記可動鉄心側と接触する一方、
    前記ソレノイドの非励磁時に前記弁体が前記可動鉄心側と離間自在となり、前記導入通路と前記蓄圧通路との差圧により連通遮断を行う第一逆止弁であることを特徴とした請求項1から4にいずれか記載の電磁弁。
  6. 前記第一逆止弁はボール弁であることを特徴とした請求項5記載の電磁弁。
  7. 前記第二切換弁は、前記ソレノイドの励磁時に弁体が前記可動鉄心側と対向する方向に向けて着座する第一弁シール部と、前記ソレノイドの非励磁時でかつ前記導入通路の油圧が前記ドレン通路の油圧よりも大きい時に、前記ソレノイドの前記可動鉄心側に向けて着座する第二弁シール部をもつ第二逆止弁であることを特徴とした請求項1から4にいずれか記載の電磁弁。
  8. 前記第二切換弁は、第一弁シール部に着座する第一弁体と、第二弁シール部に着座する第二弁体と隣接して一体としたことを特徴とする請求項1から5にいずれか記載の電磁弁。
  9. 前記第二切換弁は、第一弁シール部に着座する第一弁体と、第二弁シール部に着座する第二弁体とが軸部材を介して離間することを特徴とした請求項1から5にいずれか記載の電磁弁。
  10. 前記ソレノイドの前記可動鉄心と前記第二切換弁は別体として分離していることを特徴とする請求項1から9にいずれか記載の電磁弁。
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