JP6218694B2 - クロロプレンゴム組成物及びケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、クロロプレンゴム組成物及びケーブルに関する。
クロロプレンゴムは、耐オゾン性、耐油性、耐熱性、及び機械特性に優れており、ケーブルのシース部分、モータ、クラッチ等の電気部品を構成する絶縁材料として広く用いられている。しかし、電気部品のうちモーター等の高圧電流が流れる電気部品からはオゾンが発生するため、これらの部品の周囲で電気部品を使用する場合、このような電気部品にはより高い耐オゾン性が必要となる。
例えば下記特許文献1には、クロロプレンゴムに3種類の特定の老化防止剤を特定量添加してなるクロロプレンゴム組成物の架橋体を被覆層として用いることによりケーブルの耐オゾン性を向上させることが提案されている。
特開2013−171711号公報
ところで、ケーブルは、その敷設作業時にコンクリートなどの上で引き摺られることが多いため、ケーブルのシース等は、耐オゾン性に優れるだけでなく、耐摩耗性に優れることも求められる。
しかし、上記特許文献1に記載のクロロプレンゴム組成物は、架橋によって、耐オゾン性に優れることが可能であるものの、耐摩耗性に劣る場合があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、架橋によって、優れた耐オゾン性及び耐摩耗性を有するクロロプレンゴム組成物、及びケーブルを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、高動粘度のプロセスオイルをクロロプレンゴム100質量部に対して特定量配合することで上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、クロロプレンゴムと、プロセスオイルとを含有し、前記プロセスオイルが前記クロロプレンゴム100質量部に対して10〜20質量部の割合で配合され、前記プロセスオイルの40℃における動粘度が200mm/s以上250mm/s以下であり、前記プロセスオイルがナフテン系オイルである、クロロプレンゴム組成物である。
このクロロプレンゴム組成物によれば、架橋によって、優れた耐オゾン性及び耐摩耗性を有することが可能となる。
上記効果が得られる理由は定かではないが、本発明者は以下のように推測している。
すなわち、高動粘度のプロセスオイル分子は、嵩高い構造であるか、大きい分子量を有するため、ブリードによってクロロプレンゴム組成物の表面に排出されにくくなり、クロロプレンゴムの主鎖間に留まりやすくなる。このとき、プロセスオイル分子がなければ、オゾン分子は、クロロプレンゴムの主鎖中の二重結合と反応して主鎖の分解を促進するが、プロセスオイル分子がクロロプレンゴムの主鎖間に留まっていると、このプロセスオイル分子がオゾン分子とクロロプレンゴムの主鎖中の二重結合との反応をブロックするものと考えられる。こうして本発明のクロロプレンゴム組成物は、架橋によって耐オゾン性を有することが可能になると考えられる。またプロセスオイル分子がクロロプレンゴム100質量部に対して10〜20質量部の割合だけ配合されていると、クロロプレンゴムの主鎖間の分子間距離が大きくなりすぎることが抑制される。その結果、本発明のクロロプレンゴム組成物は、架橋によって優れた耐摩耗性を有することが可能になるものと考えられる。
上記クロロプレンゴム組成物は、老化防止剤を更に含有し、前記老化防止剤が、前記クロロプレンゴム100質量部に対して1.5質量部以下の割合で配合されていることが好ましい。
この場合、クロロプレンゴム100質量部に対する老化防止剤の配合量が1.5質量部を超える場合に比べて、スコーチ性の低下がより十分に抑制される。
上記クロロプレンゴム組成物は、補強剤を更に含有し、前記補強剤が、前記クロロプレンゴム100質量部に対して40質量部より大きく60質量部以下の割合で配合されていることが好ましい。
この場合、クロロプレンゴム100質量部に対する補強剤の配合量が上記範囲内にあると、40質量部以下である場合に比べて、耐摩耗性に優れるという利点が得られる。また補強剤の配合量が上記範囲内にあると、60質量部を超える場合に比べて、押出し性が良いという利点が得られる。
上記クロロプレンゴム組成物は、軟化剤を更に含有し、前記軟化剤が、前記クロロプレンゴム100質量部に対して5質量部以上10質量部未満の割合で配合されていることが好ましい。
この場合、クロロプレンゴム100質量部に対する軟化剤の配合量が上記範囲内にあると、5質量部未満である場合に比べて、混練時の作業性及び押出し時の成型性がより向上する。また軟化剤の配合量が上記範囲内にあると、10質量部以上である場合に比べて、軟化剤のブリードが起こりにくく、架橋によって、耐オゾン性及び耐摩耗性の経時的な低下をより十分に抑制することができる。
また本発明は、導体を含む少なくとも1本の電線で構成されるコア部と、前記コア部を被覆するシースとを備え、前記シースが、上述したクロロプレンゴム組成物を架橋して得られるものである、ケーブルである。
このケーブルによれば、シースが、上記クロロプレンゴム組成物を架橋して得られるものであり、優れた耐オゾン性及び耐摩耗性を有するため、優れた耐オゾン性及び耐摩耗性を有するケーブルを実現することが可能となる。
なお、本発明において、プロセスオイルの「動粘度」は、40℃において毛細管粘度計を用いて測定したものである。プロセスオイルの「動粘度」は、具体的には一定体積の液体(プロセスオイル)が毛細管を通って滴下する時間tを測定し、下記の式に代入することで算出される。
ν=Kt
(ν:動粘度、K:粘度計固有の定数)
本発明によれば、架橋によって、優れた耐オゾン性及び耐摩耗性を有するクロロプレンゴム組成物、及びこれを用いて得られるケーブルが提供される。
本発明のケーブルの一実施形態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図1を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るケーブルの一実施形態を示す断面図である。図1に示すように、ケーブル10は、コア部1と、コア部1を被覆するシース2とを備えている。本実施形態では、コア部1は、内部導体3と、内部導体3を被覆する絶縁層4とを含む3本の電線5で構成されている。シース2は、クロロプレンゴム組成物を架橋して得られるものである。ここで、クロロプレンゴム組成物は、クロロプレンゴムと、プロセスオイルと、架橋剤とを含有し、プロセスオイルがクロロプレンゴム100質量部に対して10〜20質量部の割合で配合され、プロセスオイルの動粘度は200mm/s以上である。
このケーブル10によれば、シース2が、上記クロロプレンゴム組成物を架橋して得られるものであり、優れた耐オゾン性及び耐摩耗性を有するため、優れた耐オゾン性及び耐摩耗性を有することが可能となる。
次に、ケーブル10の製造方法について説明する。
[コア部形成工程]
まず内部導体3を準備する。
内部導体3は、1本の素線のみで構成されてもよく、複数本の素線を束ねて構成されたものであってもよい。また、内部導体3は、導体径や導体の材質などについて特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜定めることができる。
次に、内部導体3を被覆するように絶縁層4を形成し、内部導体3と絶縁層4とからなる3本の電線5を準備する。こうしてコア部1が得られる。
絶縁層4は、絶縁層形成用樹脂組成物を用意し、内部導体3を絶縁層形成用樹脂組成物で被覆すればよい。このとき、必要に応じて絶縁層形成用樹脂組成物を架橋してもよい。絶縁層4は、ケーブル10の電気特性を向上させる観点から、エチレンプロピレンゴム(EPゴム)を加硫させてなるものが好ましいが、EPゴム以外の樹脂(例えばブチルゴム又はニトリルゴムを含んでいてもよい。
[シース形成工程]
次に、コア部1上にシース2を形成する。シース2は、コア部1上にクロロプレンゴム組成物を例えば押出被覆し、クロロプレンゴム組成物を加熱架橋することによって得ることができる。こうしてケーブル10が得られる。クロロプレンゴム組成物は、上述したように、クロロプレンゴムと、プロセスオイルと、架橋剤とを含む。
(クロロプレンゴム)
クロロプレンゴムは、その粘度などについて特に制限されるものではなく、クロロプレンゴムとしては、40〜90ML(1+4、100℃)であるムーニー粘度を有するクロロプレンゴムが好ましく用いられる。
(プロセスオイル)
プロセスオイルは特に制限されるものではないが、例えばナフテン系オイル、パラフィン系オイルなどが挙げられる。中でも、ナフテン系オイルが、クロロプレンゴムとの相溶性が良く、プロセスオイルがブリードしにくいという理由から好ましい。ここで、ナフテン系オイルとは、ナフテン(環状構造を有する飽和炭化水素)を含むオイルを言う。
プロセスオイルの動粘度は200mm/s以上であればよい。プロセスオイルの動粘度が200mm/s未満では、シース2の耐オゾン性が低下する。
プロセスオイルの動粘度は250mm/s以下であることが好ましい。この場合、プロセスオイルの動粘度が250mm/sを超える場合に比べて、シース2の耐摩耗性がより優れたものとなる。
クロロプレンゴム100質量部に対するプロセスオイルの配合量は10〜20質量部である。この場合、クロロプレンゴム100質量部に対するプロセスオイルの配合量が10質量部未満である場合に比べて、シース2の耐オゾン性がより向上する。またクロロプレンゴム100質量部に対するプロセスオイルの配合量が10〜20質量部であると、クロロプレンゴム100質量部に対するプロセスオイルの配合量が20質量部を超える場合に比べて、シース2の耐摩耗性がより向上する。
(架橋剤)
架橋剤としては、例えば酸化マグネシウム、酸化亜鉛などの金属酸化物を用いることができる。中でも、架橋速度が適度に大きく、スコーチしにくいという理由から、酸化マグネシウムと酸化亜鉛との混合物を用いることが好ましい。
クロロプレンゴム100質量部に対する架橋剤の配合量は特に制限されるものではないが、好ましくは5〜10質量部である。架橋剤の配合量が上記範囲内にあると、5質量部未満である場合に比べて、架橋度がより高く、より優れた耐摩耗性が得られる。また架橋剤の配合量が上記範囲内にあると、10質量部を超える場合に比べて、スコーチしにくいという利点が得られる。
架橋の温度は、通常は160〜350℃の範囲で、好ましくは200〜350℃の範囲で、クロロプレンゴム組成物中の架橋剤の種類に応じて適宜選択される。
架橋の時間は、通常は1〜40分の範囲で、好ましくは1〜15分の範囲で、クロロプレンゴム組成物中の架橋剤の種類に応じて適宜選択される。
なお、クロロプレンゴム組成物は、必要に応じ、補強剤、充填剤、軟化剤、架橋助剤、老化防止剤などの添加剤をさらに含んでいてもよい。
(補強剤)
補強剤としては、例えばカーボンブラックや、シリカなどが挙げられる。これらは1種類単独で又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
クロロプレンゴム100質量部に対する補強剤の配合量は、40質量部より大きく60質量部以下であることが好ましい。この場合、クロロプレンゴム100質量部に対する補強剤の配合量が40質量部以下である場合に比べて、より優れた耐摩耗性が得られる。また補強剤の配合量が上記範囲内にあると、60質量部を超える場合に比べて、クロロプレンゴム組成物の押出し性がより向上する。
(充填剤)
充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、クレー、アルミナ、ジルコニア、タルク、マイカ、窒化ホウ素などが挙げられる。これらは1種類単独で又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
クロロプレンゴム100質量部に対する充填剤の配合量は、50〜80質量部であることが好ましい。この場合、クロロプレンゴム100質量部に対する充填剤の配合量が上記範囲内にあると、50質量部未満である場合に比べて、加工性や電気絶縁性がより向上する。また充填剤の配合量が上記範囲内にあると、80質量部を超える場合に比べて、分散不良による物性低下をより十分に抑えることができる。
(軟化剤)
軟化剤としては、例えば脂肪酸、パラフィン、エステル系可塑剤などが挙げられる。これらは1種類単独で又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
クロロプレンゴム100質量部に対する軟化剤の配合量は、特に制限されるものではないが、5質量部以上10質量部未満であることが好ましい。この場合、クロロプレンゴム100質量部に対する軟化剤の配合量が上記範囲内にあると、5質量部未満である場合に比べて、混練時の作業性及び押出し時の成型性がより向上する。また軟化剤の配合量が上記範囲内にあると、10質量部以上である場合に比べて、軟化剤のブリードが起こりにくく、シース2の耐オゾン性及び耐摩耗性の経時的な低下をより十分に抑制することができる。
(架橋助剤)
架橋助剤としては、例えばエチレンチオウレア、ジベンゾチアジルジスルフィド、トリメチルチオ尿素などが挙げられる。これらは1種類単独で又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
クロロプレンゴム100質量部に対する架橋助剤の配合量は、0.5〜2質量部であることが好ましい。この場合、クロロプレンゴム100質量部に対する架橋助剤の配合量が上記範囲内にあると、0.5質量部未満である場合に比べて、架橋がより進行しやすくなり、生産性がより向上する。また架橋助剤の配合量が上記範囲内にあると、2質量部を超える場合に比べて、スコーチが起こりにくくなる。
(老化防止剤)
老化防止剤は、例えばジフェニルアミン系老化防止剤、フェニレンジアミン系老化防止剤、イミダゾール系老化防止剤などを含む。老化防止剤はこれらを1種類単独で又は2種以上を組み合せて含んでもよい。中でも、老化防止剤は、ジフェニルアミンのみで構成されることが好ましい。
クロロプレンゴム100質量部に対する老化防止剤の配合量は、通常は2質量部以下であるが、1.5質量部以下であることが好ましい。この場合、クロロプレンゴム100質量部に対する老化防止剤の配合量が1.5質量部を超える場合に比べて、スコーチ性の低下がより十分に抑制される。但し、クロロプレンゴム100質量部に対する老化防止剤の配合量は、0.3質量部以上であることが好ましく、0.5質量部以上であることがより好ましい。
またクロロプレンゴム組成物は、ゴム成分としてクロロプレンゴムのほか、エチレンプロピレンゴムなどのオレフィン系ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴムなどのジエン系ゴム、シリコーンゴムなどを併用してもよい。
上記クロロプレンゴム組成物は、例えばクロロプレンゴム、プロセスオイル、並びに、必要に応じて補強剤、充填剤、軟化剤、及び老化防止剤を混練した後、架橋剤及び必要に応じて架橋助剤を添加し、架橋が開始しない温度でさらに混練を行うことによって得ることができる。混練は、例えばバンバリーミキサ、タンブラ、加圧ニーダ、混練押出機、二軸押出機、ミキシングロール等の混練機で行うことができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、コア部1を構成する電線5は内部導体3と絶縁層4とから構成されているが、電線5は内部導体1のみで構成されてもよい。
また上記実施形態では、コア部1は、内部導体3と絶縁層4とを含む3本の電線で構成されているが、コア部1は、内部導体3と絶縁層4とを含む1本又は2本の電線で構成されてもよいし、4本以上の電線で構成されてもよい。
また上記実施形態では、クロロプレンゴム組成物が架橋剤を含有しているが、クロロプレンゴム組成物の架橋が電子線で行われる場合には、クロロプレンゴム組成物は架橋剤を含有していなくてもよい。
さらに上記実施形態では、クロロプレンゴム組成物がケーブル10のシース2を形成するための材料として使用されているが、クロロプレンゴム組成物は、耐オゾン性及び耐摩耗性を必要とする、モーターやクラッチなどの電気部品を構成する絶縁材料としても使用することが可能である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の内容をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜3及び比較例1〜3)
まず、ベースゴムであるクロロプレンゴム、補強剤、充填剤、プロセスオイル、軟化剤、及び老化防止剤を、50℃でオープンロールにて混練を行った。その後、架橋剤及び架橋助剤を表1に示す配合量となるように添加し、室温で混練を行った。混練後、ロールのギャップを調整してシート状のクロロプレンゴム組成物を得た。なお、表1において、特に示さない限り、数値の単位は質量部である。またクロロプレンゴム、補強剤、充填剤、プロセスオイル、軟化剤、老化防止剤、架橋剤及び架橋助剤としては、具体的には下記のものを用いた。
(A)クロロプレンゴム
商品名「バイプレン216」、バイエル社製
(B)補強剤
(B1)カーボンブラックA
商品名「THAI CARBON N330」、HAF級カーボン、Thai Carboblack社製
(B2)カーボンブラックB
商品名「旭#50UG」、SRF級カーボン、旭カーボン社製
(C)充填剤
(C1)炭酸カルシウム
商品名「エスカロン#800」、三共精粉社製
(C2)クレー
商品名「クラウンクレー」、白石カルシウム社製
(D)プロセスオイル
(D1)ナフテン系オイル(動粘度97mm/s)
商品名「サンセン450」、日本サン石油社製
(D2)ナフテン系オイル(動粘度237mm/s)
商品名「ダイアナNM280」、出光興産社製
(E)軟化剤
(E1)脂肪酸
商品名「アフラックス42」、ラインケミー社製
(E2)パラフィン
商品名「パラフィンワックス135」、日本精蝋社製
(F)老化防止剤(ジフェニルアミン)
商品名「ノクラックAD−F」、大内新興化学社製
(G)架橋剤
(G1)酸化マグネシウム
商品名「マグサラット30N」、協和化学社製
(G2)酸化亜鉛
商品名「酸化亜鉛2種」、三井金属鉱業社製
(H)架橋助剤
(H1)エチルチオウレア
商品名「サンミックス22/80E」、三新化学社製
(H2)ジベンゾチアジルジスルフィド
商品名「アルファグランDM80E」、東知社製
[特性評価]
(1)引張特性
上記のようにして得られた実施例1〜3及び比較例1〜3で得られたクロロプレンゴム組成物について、プレス機(型番「VS−216」、江東工業所製)を用いて200℃で15分間プレス加工し、20cm×20cm×厚さ2mmのシート試料を得た。そして、上記シート試料から、第3号ダンベル状試験片を切り出し、この試験片を用いて、JIS C3005に準拠した引張試験を行い、200%伸長時の弾性率(以下、「200%M」と呼ぶ)、破断強度(MPa)及び破断伸び(%)を測定した。試験は、引張速度500mm/min、標線間隔20mmの条件で行った。結果を表1に示す。
(2)ショアA硬度
上記のようにして得られた実施例1〜3及び比較例1〜3で得られたクロロプレンゴム組成物について、上記と同様にして20cm×20cm×厚さ2mmのシート試料を得た。このシート試料から、25mm×50mmの硬度試験用の試験片を切り出し、この試験片について、JIS K7215に準拠してデュロメータ硬度計でショアA硬度の瞬間値および5秒値を測定した。結果を表1に示す。
(3)耐オゾン性
上記のようにして得られた実施例1〜3及び比較例1〜3で得られたクロロプレンゴム組成物について、上記と同様にして20cm×20cm×厚さ2mmのシート試料を得た。このシート試料について、JIS K6259に記載の耐オゾン静的試験および動的試験を行った。静的試験および動的試験はいずれも以下の条件で行った。

オゾン濃度:500ppb
試験温度:40℃
試験湿度:65%以下
試験時間:80時間
引張ひずみ:20%

また動的試験においては、往復運動の周波数を0.5Hzとした。
耐オゾン性についての結果を表1に示す。表1では、静的試験において、シート試料に亀裂が見られなかった場合には「○」と表示し、シート試料に亀裂が見られた場合には「△」と表示し、シート試料が破断した場合には「×」と表示した。結果を表1に示す。なお、表1において、静的試験の結果が「○」で且つ動的試験の結果が「○」又は「△」であれば合格とし、静的試験の結果が「△」又は「×」であるか又は動的試験の結果が「×」であれば不合格とした。
(4)耐ブリード性
上記のようにして得られた実施例1〜3及び比較例1〜3で得られたクロロプレンゴム組成物について、上記と同様にして20cm×20cm×厚さ2mmのシート試料を得た。このシート試料から、10cm×10cm×2mmの試験片を切り出し、質量(m0)を測定した。その後、試験片を50℃にて70日間オーブンに入れて放置した。その後、オーブンから試験片を取り出し、エタノールを含ませた布で試験片の表面を拭い、再び試験片の質量(m1)を測定した。そして、下記式に基づいてブリード率を算出した。結果を表1に示す。

ブリード率(%)=100×(m0−m1)/プロセスオイル量
プロセスオイル量=m0×プロセスオイルの配合量(質量部)/クロロプレンゴム組成物の配合量(質量部)の合計
(5)耐摩耗性
まず以下のようにしてケーブルを製造した。すなわちはじめに、外径0.44mmの素線34本を撚り合わせた撚線を更に7本撚り合わせた構造からなる内部導体を準備した。次いで、EPゴムをベースとする絶縁層形成用樹脂組成物を準備した。続いて、絶縁層形成用樹脂組成物を200℃の温度で加熱架橋させて内部導体上に押出被覆し、絶縁層を形成した。こうして作製した絶縁電線を3本撚り合わせて、コア部を得た。次に、実施例1〜3及び比較例1〜3のクロロプレンゴム組成物を押出機に投入して80℃に加熱した後、このクロロプレンゴム組成物でコア部を押出被覆した。次に、クロロプレンゴム組成物を、200℃で10分加熱して架橋させ、コア部上にシースを形成した。こうして長さ200cmのケーブルを得た。こうして得られたケーブルに対し、36番の砥石を備えた摩耗輪を、その回転軸がケーブルの長手方向と平行となるように配置し、毎分60回転の回転速度で750回転に達するまでケーブルのシースに押し当てた。その後、ケーブルのシースにおける摩耗痕のケーブルの長手方向に沿った長さ(以下、単に「摩耗痕の長さ」と呼ぶ)を定規にて測定した。結果を表1に示す。なお、摩耗痕の長さが100mm以下であれば、耐摩耗性に優れるとして合格とし、摩耗痕の長さが100mmを超える場合には、耐摩耗性に劣るとして不合格とした。
Figure 0006218694
表1に示す結果より、実施例1〜3のクロロプレンゴム組成物は、耐オゾン性及び耐摩耗性の点で合格基準に達していた。これに対し、比較例1〜3のクロロプレンゴム組成物は、耐オゾン性及び耐摩耗性のうち少なくとも一方の点で合格基準に達していなかった。
以上のことから、本発明のクロロプレンゴム組成物は、架橋によって、優れた耐オゾン性及び耐摩耗性を有することが確認された。
1…コア部
2…シース
3…内部導体
4…絶縁層
5…電線
10…ケーブル

Claims (5)

  1. クロロプレンゴムと、プロセスオイルとを含有し、
    前記プロセスオイルが前記クロロプレンゴム100質量部に対して10〜20質量部の割合で配合され、
    前記プロセスオイルの40℃における動粘度が200mm/s以上250mm/s以下であり、
    前記プロセスオイルがナフテン系オイルである、クロロプレンゴム組成物。
  2. 老化防止剤を更に含有し、
    前記老化防止剤が、前記クロロプレンゴム100質量部に対して1.5質量部以下の割合で配合されている、請求項1に記載のクロロプレンゴム組成物。
  3. 補強剤を更に含有し、
    前記補強剤が、前記クロロプレンゴム100質量部に対して40質量部より大きく60質量部以下の割合で配合されている、請求項1又は2に記載のクロロプレンゴム組成物。
  4. 軟化剤を更に含有し、
    前記軟化剤が、前記クロロプレンゴム100質量部に対して5質量部以上10質量部未満の割合で配合されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のクロロプレンゴム組成物。
  5. 導体を含む少なくとも1本の電線で構成されるコア部と、
    前記コア部を被覆するシースとを備え、
    前記シースが、請求項1〜4のいずれか一項に記載のクロロプレンゴム組成物を架橋して得られるものである、ケーブル。
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