JP6218350B2 - 帯電防止ハードコート樹脂組成物、及び帯電防止ハードコート層を有するフィルム - Google Patents

帯電防止ハードコート樹脂組成物、及び帯電防止ハードコート層を有するフィルム Download PDF

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Description

本発明は、帯電防止ハードコート樹脂組成物、及び帯電防止ハードコート層を有するトリアセチルセルロースフィルムに関し、詳しくは、トリアセチルセルロースフィルム上に塗膜を形成した際に干渉縞が発生しない帯電防止ハードコート樹脂組成物、及び干渉縞のない帯電防止ハードコート層を有するトリアセチルセルロースフィルムに関する。
ディスプレイ等の表示装置には、透明性などの光学特性の観点から、トリアセチルセルロースフィルムが多く使用されている。ところが、トリアセチルセルロースフィルムは、高い電気絶縁性を示すために帯電が起き易く、表面にゴミが付着し易い。更に硬度が低いために傷がつきやすく視認性が低下するといった問題がある。
このため、帯電訪止性、耐擦傷性を兼ね備えたコート膜を設ける検討が行われている。例えば、4級アンモニウム塩基合有ポリマーを添加した帯電防止ハードコート樹脂組成物を使用した帯電防止ハードコート層を形成する試みがなされている(特許文献1、2、3)。しかしながら、これら帯電防止ハードコート層は、トリアセチルセルロースフィルムとの屈折率差があるために干渉縞が発生し、映像の視認性が低下するといった問題がある。
干渉縞の発生を防止するために、種々の検討が行われている。例えばトリアセチルセルロースフィルムに浸透する溶剤を使用し、帯電防止ハードコート膜を形成する試みがなされているが(特許文献4、5)十分ではない。
特開2003−268316号公報 WO2003/055950号公報 特開2008−255301号公報 特開2006−988666号公報 特開2011−81121号公報
本発明は、トリアセチルセルロースフィルム上に塗膜を形成した際に干渉縞が発生しない帯電防止ハードコート樹脂組成物を提供することを課題とする。また、本発明は、干渉縞のない帯電防止ハードコート層を有するトリアセチルセルロースフィルムを提供することを課題とする。
すなわち、本発明の第1の要旨は、トリアセチルセルロースフィルム上に塗布される帯電防止ハードコート樹脂組成物であって、イソホロンジイソシアネート又はヘキサメチレンジイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートとの反応物であるウレタン(メタ)アクリレート(A)、4級アンモニウム塩基含有ポリマー(B)を含有し、アミド基を有する重合性モノマーを含有しないことを特徴とする帯電防止ハードコート樹脂組成物に存する。
そして、本発明の第2の要旨は、トリアセチルセルロースフィルム上に上記の帯電防止ハードコート樹脂組成物を塗布して成ることを特徴とするトリアセチルセルロースフィルムに存する。
本発明によれば前記の課題が解決される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電防止ハードコート樹脂組成物は、イソホロンジイソシアネート又はヘキサメチレンジイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートとの反応物であるウレタン(メタ)アクリレート(A)、4級アンモニウム塩基含有ポリマー(B)を含有する。なお、以下の説明において、イソホロンジイソシアネート又はヘキサメチレンジイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートとの反応物であるウレタン(メタ)アクリレート(A)を単に「ウレタン(メタ)アクリレート(A)」と称する。
上記のウレタン(メタ)アクリレート(A)は、(メタ)アクリロイル基を1以上有する化合物を意味する。本発明では、アクリロイル基とメタアタリロイル基を総称して、(メタ)アクリロイル基という。すなわち、(メタ)アクリロイル基を有する化合物とは、アクリロイル基のみを有する他合物であってもよく、メタアクリロイル基のみを有する化合物であってもよく、アタリロイル基とメタアクリロイル基とを有する化合物であってもよい。また、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸エステルについても同様である。
ウレタン(メタ)アクリレート(A)をるために用いられる水酸基含有(メタ)アクリレートの具体例としては、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられ、特にペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレート(A)の含有量は、帯電防止ハードコート組成物の固形分中、通常5〜98重量%、好ましくは10〜98重量%である。ウレタン(メタ)アクリレート(A)の含有量が少な過ぎると塗膜の耐擦傷性が悪くなり、多過ぎると4級アンモニウム塩基合有ポリマー(B)の濃度が低下し帯電防止性が低下する。
4級アンモニウム塩基含有ポリマー(B)は、4級アンモニウム塩基を1以上有するポリマーである。4級アンモニウム塩基含有ポリマー(B)は、例えば、4級アンモニウム塩基を合有する不飽和基を有するモノマーと、他の不飽和基を有する化合物(例えば、モノマー、オリゴマー)との共重合によって得ることが出来る。このような4級アンモニウム塩基含有ポリマー(B)の具体例としては、以下の(i)〜(v)が挙げられる。
(i)4級アンモニウム塩基を含有した重合性基を有するモノマーと、(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体
(ii)4級アンモニウム塩基を合有した重合性基を有するオリゴマーと、(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体
(iii)4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリル酸エステルと、他の(メタ)アクリル酸エステル及び/又はスチレン系モノマーとの共重合体
(iv)4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリル酸エステルと、他の(メタ)アクリル酸エステル及び/又はスチレン系オリゴマーとの共重合体
(v)4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリル酸エステルと、他の(メタ)アクリル酸エステル及び/又は他の(メタ)アクリル酸エステルオリゴマーとの共重合体
4級アンモニウム塩基を含有した重合性基を有するモノマーの具体例としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの4級塩の如きエステル結合を有する化合物、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドの4級塩の如きアミド結合を有する化合物などが挙げられる。
4級アンモニウム塩基含有ポリマー(B)の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を使用したポリスチレン標準により求められる数平均重量分子量として、通常5000〜500000、好ましくは7000〜300000である。4級アンモニウム塩基含有ポリマー(B)の数平均重量分子量がこの下限を下回ると、硬化塗膜表面へのブリードが起こり易くなる恐れがあり、また、上限を上回ると、帯電防止ハードコート樹脂組成物における相溶性が低下する恐れがある。
上記の4級アンモニウム塩基含有ポリマー(B)は2種以上を混合して使用してもよい。
4級アンモニウム塩基含有ポリマー(B)の含有量は、帯電防止組成物の固形分中、通常0.5〜30重量%、好ましくは1〜20重量%である。4級アンモニウム塩基合有ポリマー(B)の含有量が少な過ぎると4級アンモニウム塩基含有ポリマーによる十分な帯電防止性能を得ることが出来ず、多過ぎると硬化塗膜の透明性が低下する恐れがある。
本発明の帯電防止ハードコート組成物には、塗膜の硬度などを調整するために、ウレタン(メタ)アクリレート(A)の他に、(メタ)アクロイル基を有する化合物を含有させて使用することができる。
(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、以下に記載する多官能(メタ)アクリレート、単官能(メタ)アクリレートのモノマーやオリゴマー又はポリマーが挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートの具体例としては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスルトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化グリセリントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,2,2−トリス(メタ)アクリロイロキシメチルエチルコハク酸、2,2,2−トリス(メタ)アクリロイロキシメチルエチルフタル酸、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート、1分子中に(メタ)アクリレートが2個以上のエポキシ(メタ)アタリレート、1分子中に(メタ)アクリレートが2個以上のウレタン(メタ)アクリレート、1分子中に(メタ)アクリレートが2個以上のポリエステルアクリレート、グリシジルメタアクリレートの単独または共重合体の(メタ)アクリル酸付加物、(メタ)アクリル酸の単独または共重合体のグリシジルメタアクリレート付加物、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテルの単独または共重合体の(メタ)アクリル酸付加物、(メタ)アクリル酸の単独または共重合体の4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル付加物、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートの単独または共重合体の水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物の付加物、水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物の単独または共重合体の2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート付加物が挙げられる。ここで、水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
単官能(メタ)アタリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、4−ヒドロキシブチル(メタ)アタリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フエノキシプロピル(メタ)アタリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アタリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、n-ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールプロピレンオキサイド変性(メタ)アタリレート、ヒドロキシエチル化o−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート等のフタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、べンジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートモノエステル等が挙げられる。
これらの(メタ)アクリロイル基を有する他合物は、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明の帯電防止樹脂組成物は溶剤を含有させて使用することが出来る。硬化後に得られる帯電防止層が所望の厚さとなるよう任意の量の溶剤を含有させることが出来る。
溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、シクロヘキシルベンゼン等の芳香族炭化水素類、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ジブチルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、ジオキサン、ジオキソラン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトール等のエーテル類、また、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン類、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸n−ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酢酸n−ペンチル、およびγ−ブチロラクトン等のエステル類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ類、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類、アセトニトリル等が挙げられる。これらの溶剤は2種以上を組み合わせて使用しでもよい。
溶剤の含有量は、本発明の帯電防止ハードコート組成物中の固形分100重量部に対し、通常1〜10000重量部、好ましくは20〜5000重量部、更に好ましくは40〜1000重量部の範囲である。
本発明の帯電防止ハードコート樹脂組成物は、通常、ガンマ線、電子線、紫外線などの活性エネルギー線や熱よって硬化することが出来る。紫外線で硬化させる場合、本発明の帯電防止ハードコート樹脂組成物には光重合開始剤を添加することが好ましい。光重合開始剤としては、ベンゾフェノン系開始剤、ジケトン系開始剤、アセトフェノン系開始剤、ベンゾイン系開始剤、チオキサントン系開始剤、キノン系開始剤などの公知の重合開始剤を使用しでもよい。熱で硬化する場合、本発明の帯電防止ハードコート樹脂組成物には有機過酸化物を添加することが好ましい。有機過酸化物としては、ケトンパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシエステル等が挙げられる。
重合開始剤の使用量は、帯電防止ハードコート樹脂組成物中の固形分に対し、通常0.1〜20重量%の範囲である。
本発明の帯電防止ハードコート樹脂組成物には、シリコーン系、フッ素系のレべリング剤、N−ビニルホルムアミドのようなアミド結合を有する重合性モノマー等を添加することも可能である。上記以外にも必要に応じてその他の添加剤を含有させてもよい。
本発明の帯電防止ハードコート樹脂組成物は、通常、公知の塗工装置を使用して基材上に塗布した後、溶剤を除去して乾燥し、活性エネルギー線を照射して硬化させることにより、帯電防止ハードコート層を形成する用途に使用される。
公知の塗工装置としては、マイクログラビアコーター、グラビアコーター、マイヤーバーコーター、ダイコーター、スプレー塗装などの塗エ装置を使用することが出来る。
本発明の帯電防止ハードコート樹脂組成物を塗布したトリアセチルセルロースフィルムは、干渉縞がないためにディスプレイ等の表示素子の光学フィルムとして有用である。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1〜2及び比較例1:
各構成成分を表1に示す割合で配合した組成物を、トリアセチルセルロースフィルム(40μm)上に#12バーコーターにて塗布し、約60℃で1分間乾燥後、80W/cmの高圧水銀ランプを使用し、積算光量400mJ/cm、ピーク強度140mW/cmの条件で硬化させた。
(※1):共栄社化学社製ウレタンアクリレート(ヘキサメチレンジイソシアネート/ペンタリスリトールトリアクリレート反応物)
(※2):共栄社化学社製ウレタンアクリレート(イソホロンジイソシアネート/ペンタリスリトールトリアクリレート反応物)
(※3):東亞合成社製ペンタエリスリトールトリアクリレート
(※4):東亞合成社製ジペンタエリスリトールペンタアクリレート/ヘキサアクリレート混合物
(※5):日本化成社製4級アンモニウム塩基含有ポリマー(数平均分子量28000)
(※6):チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
実施例1〜2及び比較例1で得られた帯電防止層を有するフィルムについて下記項目を評価し、評価結果を表2に示した。
(1)表面抵抗:
23℃、50%RHの環境下、三菱化学アナリテック社製ハイレスタUP/URSプロープを使用し、印加電圧500Vで測定した。
(2)干渉縞:
(株)アイ・グラフィックス社製の干渉縞検査ランプ(Naランプ)を用い、目視にて検査し、干渉縞の発生がほとんど見られない場合を良好として○、ぼんやり見えるものを普通として△、はっきり見えるものを不良として×とした。
(3)耐擦傷性:
500g/cmの荷重をかけた#0000スチールウールを用い、10往復し、キズによる外観の変化を目視で評価した。キズが確認できないものを○、キズが確認できるものを×とした。
表2の結果から、本発明の帯電防止ハードコート樹脂組成物を使用することにより、干渉縞の発生のない帯電防止ハードコート層を持つトリアセチルセルロースフィルムを提供することが可能となった。

Claims (3)

  1. トリアセチルセルロースフィルム上に塗布される帯電防止ハードコート樹脂組成物であって、イソホロンジイソシアネート又はヘキサメチレンジイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートとの反応物であるウレタン(メタ)アクリレート(A)、4級アンモニウム塩基含有ポリマー(B)を含有し、アミド基を有する重合性モノマーを含有しないことを特徴とする帯電防止ハードコート樹脂組成物。
  2. イソホロンジイソシアネート又はヘキサメチレンジイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートとの反応物であるウレタン(メタ)アクリレート(A)の含有量が帯電防止ハードコート樹脂組成物の固形分中5〜98重量%である請求項1に記載の帯電防止ハードコート樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の帯電防止ハードコート樹脂組成物を塗布して成ることを特徴とするトリアセチルセルロースフィルム。
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