JP6217737B2 - パルス幅変調器およびそのプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、パルス幅変調器およびそのプログラムに関し、特に、ΔΣ変調器を含み、m値(m:3以上の整数)デジタル信号を2値以上のパルス幅変調信号に変換して出力するパルス幅変調器およびそのプログラムに関する。
PCM(Pulse Code Modulation)音声信号等のマルチビットデジタル音声信号を2値以上のパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)信号に変換するのに、nビットデジタル音声信号を出力するΔΣ変調器を含むパルス幅変調器が用いられる場合がある。
ΔΣ変調器は、量子化器をループフィルタの帰還ループ中に設け、高速で標本化した量子化雑音のパワースペクトル密度分布の形状を整形し、通過帯域のダイナミックレンジを向上させることによって、m値デジタル信号をより小さな量子化語長数であるn値デジタル信号に符号化することができる。このようなノイズシェーピングの動作およびサンプリング周波数を十分に高く設定することにより、ΔΣ変調器が出力する出力信号は、少ない量子化値数で広いダイナミックレンジが得られる利点がある。
ΔΣ変調器の出力信号は、再生する音声信号帯域よりも遙かに高いサンプリング周波数である必要があるので、これを2値のパルス幅変調信号に変換した方が扱いやすい利点がある。したがって、従来には、ΔΣ変調器を含むパルス幅変調器は、デジタルアンプと呼ばれるスイッチング増幅器に用いられる場合がある。
例えば、従来には、ループフィルタとコンパレータとを備えるデルタシグマ変調器において、上記デルタシグマ変調器のループ上に、上記コンパレータによって量子化された信号の最小パルス幅を制御するパルス幅制御回路を備え、上記パルス幅制御回路は、上記最小パルス幅を、上記デルタシグマ変調器の入力信号の
値、または、上記入力信号の成分を含む信号の値に依存して制御することを特徴とするデルタシグマ変調器がある(特許文献1)。また、従来のΔΣ変調器には、スイッチング増幅器でのノイズおよび歪みを低減するのに、ΔΣ変調器での理想的な出力と現実の出力との残差を帰還するものがある(特許文献2、3)。
特許第4116005号公報 米国特許第6373334号公報 米国特許第7714675号公報
また、ΔΣ変調器を含むパルス幅変調器は、マルチビットデジタル音声信号を、CPU(中央演算回路)、DSP(デジタルシグナルプロセッサー)等の演算回路にてデジタル信号処理して出力するのに適している。ただし、これをデジタル信号処理で実現するには、スイッチング増幅器に用いる場合とは異なる課題がある。m値マルチビットデジタル音声信号を、ΔΣ変調を介して2値のパルス幅変調信号に変換する場合には、パルス幅変調信号の長さを大きな値のn値に対応して長くしようとすると、長くなるパルス幅に比例して演算回数・演算量が増加することになり、実現が困難になるという問題がある。ΔΣ変調信号のサンプリング周波数は非常に高い周波数になるので1サンプルあたりの時間が短くなり、演算回数の増加は、信号処理の実現を困難にする。
また、従来のΔΣ変調器を含むパルス幅変調器は、出力信号を安定させるのに、ΔΣ変調器を構成する積分器にリミッターを設けるものがある。リミッターは、入力信号の振幅を、所定の範囲内に抑制して出力する。例えば、特許文献3では、それぞれの積分器における帰還路にリミッターを設けているが、各積分器にリミッター処理を設けることは、演算量がさらに増加するという問題がある。
本発明は、上記の問題をより簡易に解決するためになされたものであり、その目的は、出力するパルス幅変調信号のパルス幅の長さが長くなり、リミッターを設ける場合にも、演算回数が増加せずに信号処理の動作が安定し、良好なパルス幅変調信号が得られるΔΣ変調器を含むパルス幅変調器およびそのプログラムを提供することにある。
本発明のパルス幅変調器は、m値(m:3以上の整数)デジタル信号を2値以上のパルス幅変調信号に変換するパルス幅変調器であって、m値デジタル信号とパルス幅変調信号とを減算する減算部と、減算部の出力信号が入力され、2次以上の積分器を含むΔΣ変調器が従属接続されてサンプリング周波数FSで動作するフィードフォワードフィルタ部と、フィードフォワードフィルタ部のそれぞれの積分器からの出力信号をサンプリング周波数(FS/n)(n:2以上の整数)で動作して積和演算する積和演算部と、サンプリング周波数(FS/n)で動作して、積和演算部の出力信号の絶対値が所定の閾値を超える場合に、フィードフォワードフィルタ部の積分器の遅延器が保持する値をゼロにリセットする積分器制御部と、サンプリング周波数(FS/n)で動作して、積和演算部の出力信号をパルス幅変調してパルス幅変調信号を出力するパルス幅変調部と、を備える。
好ましくは、本発明のパルス幅変調器は、パルス幅変調信号がl値(l:2以上の整数)デジタル信号の場合に、パルス幅変調部が、積和演算器の出力信号を(n+1)値デジタル信号、または、((n+1)*(l−1)−(l−2))値デジタル信号に変換して出力する量子化器と、量子化器の出力信号を、最小幅が(1/FS)であり、最大幅が(n/FS)であるパルス幅変調信号に変換して出力するパルス幅変換部と、を備える。
好ましくは、本発明のパルス幅変調器は、積分器制御部の所定の閾値が、パルス幅変調部の量子化器が出力するデジタル信号の最大値または最小値に応じて設定されている。
また、本発明のプログラムは、m値(m:3以上の整数)デジタル信号を2値以上のパルス幅変調信号に変換する信号処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、プログラムは、コンピュータのプロセッサに、m値デジタル信号とパルス幅変調信号とを減算する信号処理を実行させるステップと、減算された出力信号が入力され、2次以上の積分器を含むΔΣ変調器が従属接続されてサンプリング周波数FSで動作するフィードフォワードフィルタの信号処理を実行させるステップと、フィードフォワードフィルタのそれぞれの積分器からの出力信号をサンプリング周波数(FS/n)(n:2以上の整数)で動作して積和演算する積和演算の信号処理を実行させるステップと、サンプリング周波数(FS/n)で動作して、積和演算の出力信号の絶対値が所定の閾値を超える場合に、フィードフォワードフィルタの信号処理における積分器の遅延器が保持する値をゼロにリセットする積分器制御の処理を実行させるステップと、サンプリング周波数(FS/n)で動作して、積和演算の出力信号をパルス幅変調してパルス幅変調信号を出力する信号処理を実行させるステップと、を含む。
また、好ましくは、本発明のプログラムは、パルス幅変調信号がl値(l:2以上の整数)デジタル信号の場合に、パルス幅変調信号を出力する信号処理を実行させるステップが、積和演算器の出力信号を(n+1)値デジタル信号、または、((n+1)*(l−1)−(l−2))値デジタル信号に変換して出力する量子化器の信号処理を実行させるステップと、量子化器の出力信号を、最小幅が(1/FS)であり、最大幅が(n/FS)であるパルス幅変調信号に変換して出力する信号処理を実行させるステップと、を含む。
また、好ましくは、本発明のプログラムは、積分器の遅延器が保持する値をゼロにリセットする処理を実行させるステップにおいて、所定の閾値が、量子化の信号処理により出力されるデジタル信号の最大値または最小値に応じて設定されている。
以下、本発明の作用について説明する。
本発明のパルス幅変調器は、m値(m:3以上の整数)デジタル信号を2値以上のパルス幅変調信号に変換するパルス幅変調器であって、ハードウェアで構成する場合のほかに、コンピュータに信号処理を実行させる複数のステップを含むプログラムを実行させることにより、実現可能である。特に本発明のパルス幅変調器は、ΔΣ変調を含む演算回数が減少するので、非常に高いサンプリング周波数で動作する2値デジタル信号を出力する1ビットΔΣ変調器を備えても、デジタル信号処理で構成する場合に利点がある。
本発明のパルス幅変調器は、m値デジタル信号とパルス幅変調信号とを減算する減算部と、減算部の出力信号が入力され、2次以上の積分器を含むΔΣ変調器が従属接続されてサンプリング周波数FSで動作するフィードフォワードフィルタ部と、フィードフォワードフィルタ部のそれぞれの積分器からの出力信号をサンプリング周波数(FS/n)(n:2以上の整数)で動作して積和演算する積和演算部と、サンプリング周波数(FS/n)で動作して、積和演算部の出力信号の絶対値が所定の閾値を超える場合に、フィードフォワードフィルタ部の積分器の遅延器が保持する値をゼロにリセットする積分器制御部と、サンプリング周波数(FS/n)で動作して、積和演算部の出力信号をパルス幅変調してパルス幅変調信号を出力するパルス幅変調部と、を備える。
ここで、本発明のパルス幅変調器では、サンプリング周波数FSで動作するΔΣ変調器に対して、積和演算部とパルス幅変調部とが低い周波数であるサンプリング周波数(FS/n)で動作する。したがって、このパルス幅変調器では、入力されるm値デジタル信号が、2値以上のパルス幅変調デジタル信号に変換されて出力されるとともに、積和演算回数が大幅に減少するので、パルス幅変調のデジタル信号処理を実現しやすくなる利点がある。
さらに、本発明のパルス幅変調器では、サンプリング周波数FSで動作するΔΣ変調器に対して、積和演算部の出力信号の絶対値が所定の閾値を超える場合に、フィードフォワードフィルタ部の積分器の遅延器が保持する値をゼロにリセットする積分器制御部が低い周波数であるサンプリング周波数(FS/n)で動作する。したがって、このパルス幅変調器では、フィードフォワードフィルタ部のそれぞれの積分器にリミッターを設ける必要が無く、リミッター動作に関する演算量の増加がわずかで安定したΔΣ変調器の動作が実現でき、その結果として安定したパルス幅変調信号を出力することができる。
また、本発明のパルス幅変調器は、パルス幅変調部が、、パルス幅変調信号がl値(l:2以上の整数)デジタル信号の場合に、積和演算器の出力信号を(n+1)値デジタル信号、または、((n+1)*(l−1)−(l−2))値デジタル信号に変換して出力する量子化器と、量子化器の出力信号を、最小幅が(1/FS)であり、最大幅が(n/FS)であるパルス幅変調信号に変換して出力するパルス幅変換部と、を備えるようにすればよい。量子化器の量子化ビット数に応じてパルス幅変調信号のパルス幅を定めるようにすれば、1ビットΔΣ変調の信号処理を含むパルス幅変調の動作を安定させることができ、出力される2値以上のl値のデジタル信号であるパルス幅変調への変換における量子化誤差が少なくなる利点がある。また、量子化器の量子化ビット数(n+1)に応じた最小幅が(1/FS)であり、最大幅が(n/FS)であるパルス幅変調信号が帰還されるので、実質的にサンプリング周波数FSの帰還信号が帰還されるのに等価であるので、安定的にΔΣ変調の信号処理を行うことができる。
また、好ましくは、本発明のパルス幅変調器は、積分器制御部の所定の閾値が、パルス幅変調部の量子化器が出力するデジタル信号の最大値または最小値に応じて設定されていればよい。積分器制御部およびパルス幅変調部がともにサンプリング周波数(FS/n)で動作するので、リミッター動作に関する演算量の増加の影響が少なく、安定したΔΣ変調器を含むパルス幅変調の信号処理が可能になる。
本発明のパルス幅変調器およびそのプログラムは、出力するパルス幅変調信号のパルス幅の長さが長くなり、リミッターを設ける場合にも、演算回数が増加せずに信号処理の動作が安定し、良好なパルス幅変調信号が得られる。
本発明の好ましい実施形態によるパルス幅変調器1について説明する図である。(実施例1) パルス幅変調器1のパルス幅変調部6の動作を説明する図である。(実施例1) 比較例のパルス幅変調器10について説明する図である。(比較例1) パルス幅変調器1のΔΣ変調器の入力信号レベルに対するSQNRレベルの特性カーブを説明するグラフである。(実施例1、比較例1) パルス幅変調器1のΔΣ変調器の入力信号レベルに対するSQNRレベルの特性カーブを説明するグラフである。(実施例2、比較例2)
以下、本発明の好ましい実施形態によるパルス幅変調器およびそのプログラムについて説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるパルス幅変調器1について説明する図である。具体的には、パルス幅変調器1は、入力端子2に入力されるデジタル音声信号であるm値(m:3以上の整数)デジタル信号を、2値のパルス幅変調信号に変調して出力端子3から出力するパルス幅変調器であり、図1は、その内部構成を示すブロック図である。なお、説明に不要な一部の構成や、内部構造等は、図示ならびに説明を省略する。
パルス幅変調器1は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)で構成され得る。その場合には、DSPを制御する制御回路としての(図示しない)マイクロコンピュータ(マイコン)が接続され、マイコンがDSPにプログラムをロードさせて実行させるように制御する。したがって、パルス幅変調器1は、マルチビットのデジタル音声信号をフィードフォワードフィルタ部4においてΔΣ変調して積和演算し、2値のパルス幅変調信号に変換し、これを変調した音声信号として出力するオーディオ機器に適用し得る。
例えば、本実施例のパルス幅変調器1に入力されるm値デジタル音声信号は、同期したステレオ音声信号LおよびRのデータの組である16ビットPCM信号を可聴音声周波数帯域よりも遙かに高いサンプリング周波数FSにアップサンプリングしたデジタル音声信号である。ただし、入力されるm値デジタル音声信号は、1チャンネルのモノラル信号であっても、3チャンネル以上のマルチチャンネル信号であってもよい。したがって、図1は、モノラル音声信号であるm値デジタル音声信号に対応する一つのシグナルフローとしてまとめて図示している。
パルス幅変調器1は、フィードフォワードフィルタ部4と、積和演算部5と、パルス幅変調信号を出力するパルス幅変調部6と、積分器制御部7と、を備える。パルス幅変調器1の入力端子2に入力されるm値デジタル信号は、後述するフィードフォワードフィルタ部4の減算器11に入力される。フィードフォワードフィルタ部4は、それぞれの積分器からの出力信号を積和演算部5に出力する。積和演算部5は、積和演算部5の出力信号をパルス幅変調してパルス幅変調信号を出力端子3と減算器11とに出力し、パルス幅変調された出力信号は、フィードフォワードフィルタ部4に帰還される。また、積分器制御部7には、積和演算部5の出力信号が分岐されて入力される。後述する積分器制御部7は、出力信号を安定させるリミッターとして動作する。
フィードフォワードフィルタ部4は、2次以上の積分器を含むΔΣ変調器が従属接続されて構成される。具体的には、フィードフォワードフィルタ部4は、入力端子2に入力されたm値デジタル信号と後述する帰還信号とが入力される減算器11と、減算器11の出力信号が入力される積分器12と、積分器12の出力信号が入力される加算器13と、加算器13の出力信号が入力される積分器14と、を含む。積分器14の出力信号は、さらに別の積分器に入力される一方で、分岐されて係数を乗算して加算器13に入力する乗算器15に入力される。なお、積分器14以後の構成は、上記と同様なので説明を省略する。図1に示す場合には、フィードフォワードフィルタ部4は、5次部分帰還1ビットΔΣ変調器を構成する。なお、積分器12は遅延器(Z−1)を含む。遅延器は、入力されるデジタル信号を1サンプル分保持して遅延させて出力する。
また、フィードフォワードフィルタ部4は、積分器12、14を含む全ての積分器からの出力信号を積和演算する積和演算部5に出力する。例えば、積分器12の出力信号は乗算器16で所定の係数を乗算されて、加算器18に出力される。同様に積分器14の出力信号は乗算器17で所定の係数を乗算されて、加算器18に出力される。加算器18は、全ての積分器からの出力信号を積和演算した信号を、後述するパルス幅変調部6に入力する。パルス幅変調部6は、パルス幅変調信号を出力し、分岐した一方を出力端子3に出力し、分岐した他方を帰還信号としてフィードフォワードフィルタ部4の減算器11に帰還する。このように、パルス幅変調器1は、1ビットΔΣ変調の信号処理を含むパルス幅変調処理を行う。
なお、フィードフォワードフィルタ部4は、さらに高次のΔΣ変調器を構成するように、上記の構成から積分器と、加算器と、乗算器と、を追加しても、また、省略してもよい。また、フィードフォワードフィルタ部4は、ループフィルタを含む高次ΔΣ変調器を構成するフィードフォワードフィルタであってもよい。したがって、本実施例のパルス幅変調器1のフィードフォワードフィルタ4の詳しい動作の説明は、ここでは省略する。
ただし、フィードフォワードフィルタ部4は、入力信号のサンプリング周波数FSで動作し、ΔΣ変調の信号処理を実行する。一方で、積和演算部5およびパルス幅変調部6は、サンプリング周波数FSよりも低い周波数であるサンプリング周波数(FS/n)で動作して、パルス幅変調信号を出力する。nは、2以上の整数であって、パルス幅変調部6が含む後述する量子化器の量子化ビット数(n+1)と、後述するパルス幅変調部のパルス幅に関係する。したがって、積和演算部5およびパルス幅変調部6は、サンプリング周波数FSで動作するフィードフォワードフィルタ部4のそれぞれの積分器の出力を、n回に1回積和演算する。そして、このパルス幅変調器1では、量子化器の量子化ビット数(n+1)に応じてパルス幅変調信号のパルス幅を定めることになる。
図2は、パルス幅変調器1のパルス幅変調部6の動作を説明する図である。具体的には、図2(a)はパルス幅変調部6の構成を説明するブロックダイアグラムであり、図2(b)または図2(c)は、それぞれn=2またはn=4の場合のパルス幅変調部6の動作を説明する表である。
図2(a)に示すように、パルス幅変調部6は、入力信号をビット数(n+1)のデジタル信号に変換して出力する量子化器6aと、量子化器6aでビット数(n+1)に量子化された信号をパルス幅変調信号に変換して出力するパルス幅変換部6bと、が従属接続されて構成されている。パルス幅変調部6は、サンプリング周波数(FS/n)で動作するので、パルス幅変換部6bは、量子化器6aの出力信号を、最小幅が(1/FS)であり、最大幅が(n/FS)であるパルス幅変調信号に変換して出力する。
図2(b)に示すように、n=2の場合には、パルス幅変調部6の量子化器6aは、積和演算部5の加算器18からの入力信号xに応じて(11、10、00)の3ビットの値のいずれかを出力する。入力信号xが0.5より大であれば、量子化器6aは値11を出力し、パルス幅変換部6bは値11に応じて最大幅である2/FSの2値のパルス幅変調信号を出力する。同様に、入力信号xが−0.5より大きく0.5以下であれば、量子化器6aは値10を出力し、パルス幅変換部6bは値10に応じて1/FSの期間に高い値を示す2値のパルス幅変調信号を出力する。同様に、入力信号xが−0.5以下であれば、量子化器6aは値00を出力し、パルス幅変換部6bは値00に応じて2値のパルス幅変調信号である“0”を出力する。
また、図2(c)に示すように、n=4の場合には、パルス幅変調部6の量子化器6aは、積和演算部5の加算器18からの入力信号xに応じて(1111、1110、1100、1000、0000)の5ビットの値のいずれかを出力する。入力信号xが0.75より大であれば、量子化器6aは値1111を出力し、パルス幅変換部6bは値1111に応じて最大幅である4/FSの2値のパルス幅変調信号が出力される。同様に、入力信号xが0.25より大きく0.75以下であれば、量子化器6aは値1110を出力し、パルス幅変換部6bは値1110に応じて3/FSの期間に高い値を示す2値のパルス幅変調信号を出力する。同様に、入力信号xが−0.25より大きく0.25以下であれば、量子化器6aは値1100を出力し、パルス幅変換部6bは値1100に応じて2/FSの期間に高い値を示す2値のパルス幅変調信号を出力する。同様に、入力信号xが−0.75より大きく−0.25以下であれば、量子化器6aは値1000を出力し、パルス幅変換部6bは値1000に応じて1/FSの期間に高い値を示す2値のパルス幅変調信号を出力する。同様に、入力信号xが−0.75以下であれば、量子化器6aは値0000を出力し、パルス幅変換部6bは値0000に応じて2値のパルス幅変調信号である“0”を出力する。
したがって、フィードフォワードフィルタ部4の減算器11には、上記の2値のパルス幅変調信号が帰還される。パルス幅変調部6はサンプリング周波数(FS/n)で動作するものの、量子化器6aの量子化ビット数(n+1)に応じた最小幅が(1/FS)であり、最大幅が(n/FS)であるパルス幅変調信号が帰還されるので、サンプリング周波数FSで動作するフィードフォワードフィルタ部4の減算器11にとっては、サンプリング周波数FSの帰還信号が帰還されることに等価であるので、安定的にΔΣ変調の信号処理を行うことができる。
また、積分器制御部7は、積和演算部5およびパルス幅変調部6と同様に、サンプリング周波数FSよりも低い周波数であるサンプリング周波数(FS/n)で動作する。積分器制御部7は、積和演算部5の出力信号の絶対値が所定の閾値を超える場合に、フィードフォワードフィルタ部4の積分器12の遅延器が保持する値をゼロにリセットするように、サンプリング周波数(FS/n)に対応して制御信号を出力する。
積分器制御部7からの制御信号を受信したそれぞれ積分器12は、保持しているデジタル信号を破棄してゼロにする。それぞれの積分器12の遅延器が保持する値がサンプリング周波数(FS/n)に対応するサンプルにおいてゼロになれば、積和演算部5の出力信号の信号レベルは小さくなるので、ΔΣ変調の信号処理が安定する。積分器制御部7を備えるこのパルス幅変調器1では、フィードフォワードフィルタ部4のそれぞれの積分器12にリミッターを設ける必要が無く、リミッター動作に関する演算量の増加がわずかで安定したΔΣ変調器の動作が実現でき、その結果として安定したパルス幅変調信号を出力することができる。
積分器制御部7において設定する所定の閾値は、積和演算部5の出力信号が取り得る値の範囲内であればよいが、好ましくは、パルス幅変調部6の量子化器6aが出力する(n+1)値デジタル信号の最大値または最小値に応じて設定されていればよい。
例えば、積分器制御部7は、図2(b)に示すn=2の場合には、積和演算部5の加算器18からの入力信号xが0.5より大きい値である0.75より大である場合、あるいは、入力信号xが−0.5より小さい値である−0.75以下である場合に、積分器12の遅延器が保持する値をゼロにリセットする制御信号を出力するようにすればよい。また、図2(c)に示すn=4の場合には、積和演算部5の加算器18からの入力信号xが0.75より大きい値である1.00より大である場合、あるいは、入力信号xが−0.75より小さい値である−1.00以下である場合に、積分器12の遅延器が保持する値をゼロにリセットする制御信号を出力するようにすればよい。
図3は、比較例のパルス幅変調器10について説明する図である。具体的には、このパルス幅変調器10は、積和演算部5に相当する乗算器16、17と加算器18とがサンプリング周波数FSで動作する点と、パルス幅変調部6に代わって(n+1)ビットに量子化するための矩形波を生成する信号発生器21および比較器22から構成されるパルス幅変調器がサンプリング周波数FSで動作する点と、で相違する他は、上記実施例のパルス幅変調器1と共通する。以下では、重複する説明を省略する。
パルス幅変調器10のフィードフォワードフィルタ部4と、積和演算部5およびパルス幅変調部(21、22)と、は、入力信号のサンプリング周波数FSで動作してΔΣ変調の信号処理を実行する。つまり、サンプリング周波数FSよりも低い周波数であるサンプリング周波数(FS/n)で動作する部分を有しないので、積和演算部5における積和演算を含む計算処理の負荷が、上記実施例の場合よりも大きくなるという不利な点がある。
例えば、サンプリング周波数FS=11.2MHz、量子化器の量子化ビット数およびパルス幅変調器の最大幅値を3(n=2)とする場合には、音声信号を通常の再生速度で再生する1倍速再生を基準とすると、高い倍率の倍速再生は計算負荷が大きくなる。本実施例のパルス幅変調器1が7.45倍速で動作可能なのに対して、比較例のパルス幅変調器10は6.51倍速で動作可能にとどまっている。これは、本実施例のパルス幅変調器1が、サンプリング周波数FSよりも低い周波数であるサンプリング周波数(FS/n)で動作する積和演算部5およびパルス幅変調部6を含むから、結果的に単位時間あたりの演算回数が減って計算負荷が小さくなることを示している。
実施例の場合でも比較例の場合でも、2以上の整数nを大きくすればパルス幅変調信号の精度を高くすることができる。ただし、比較例の場合には、パルス幅変調信号の長さを大きな値のn値に対応して長くしようとすると、長くなるパルス幅に比例して演算回数が増加することになり、実現が困難になるという問題がある。しかしながら、本実施例の場合には、サンプリング周波数(FS/n)で動作する積和演算部5およびパルス幅変調部6を含むので、演算回数の増加を比較例の場合よりも抑制することができる。
また、実施例のパルス幅変調器1は、n=2の場合に、比較例の場合よりも安定的なパルス幅変調器1を簡易な構成で実現できる利点がある。例えば、n=2の場合には、比較例パルス幅変調器10の信号発生器21および比較器22の動作は、NUPWM(Non-Uniform PWM)としての動作に等しくなる。一方で、本実施例のパルス幅変調部6の動作は、UPWM(-Uniform PWM)としての動作に等しくなり、パルス幅変調の時間的誤差を考慮しなくても、本来的に量子化誤差を少なくして、量子化ノイズを抑制することができる。
なお、実施例のパルス幅変調器1は、パルス幅変調部6が、l値(l:2以上の整数)デジタル信号のパルス幅変調信号を出力するものであってもよい。その場合には、パルス幅変調部6の量子化器6aは、積和演算部5の加算器18からの入力信号xを、(n+1)値デジタル信号、または、((n+1)*(l−1)−(l−2))値デジタル信号に変換して出力すればよい。出力するパルス幅変調信号を2値以上のデジタル信号として多値化することで、パルス幅変調器1は、量子化誤差をより少なくして、量子化ノイズを抑制することができる。また、積分器制御部7において設定する所定の閾値は、パルス幅変調部6の量子化器6aが出力する((n+1)*(l−1)−(l−2))値デジタル信号の最大値または最小値に応じて設定されていればよい。
図4は、パルス幅変調器1のΔΣ変調器の入力信号レベルに対するSQNRレベルの特性カーブを説明するグラフである。横軸は、入力端子2に入力されるm値デジタル信号の正弦波信号入力の振幅レベルを示し、振幅レベルのフルスケールを0dBFSとしている。縦軸は、ΔΣ変調器の変換の精度に関してよく用いられる指標である正弦波信号入力に対する信号対雑音比:SQNR(Signal -to-Quantization-Noise Power Ratio in the signal band)レベルである。SQNRレベルは、出力されるn値デジタル信号の信号レベルが雑音レベルよりも実質的に遙かに大きく、広いダイナミックレンジを有している状態であることを示すように大きな値をとることが好ましい。また、SQNRレベルは、入力信号レベルに対して大きく変化しないことが好ましく、動作が不安定的なΔΣ変調の信号処理では、入力されるm値デジタル信号の信号レベルが大きくなると、急激にSQNRレベルが低下することになる。
図4の(a)に示す曲線は、本実施例のパルス幅変調器1のΔΣ変調器のSQNRレベルの特性カーブを示す。ただし、パルス幅変調器1のフィードフォワードフィルタ部4は、(図示しない)8次のCRFB(Cascade of Resonators with distributed Feedback:分布帰還を有する共振器の縦続構造)を採用する場合である。また、図4の(b)に示す曲線は、比較例のパルス幅変調器10のΔΣ変調器のSQNRレベルの特性カーブを示す。
図4の(b)に示すように、比較例のパルス幅変調器10では、入力されるm値デジタル信号の正弦波信号入力の振幅レベルが−6dBFSを超える程度に大きくなるところで最高値112dBにとどまり、その後急激にSQNRレベルが低下し、SQNRとして0dBに近く低くなることがわかる。これは、パルス幅変調器10の動作が不安定になり、適切なΔΣ変調信号としての1ビットデジタル信号が出力端子3から出力されない状態になることを意味している。
一方で、図4の(a)に示すように、本実施例のパルス幅変調器1では、入力されるm値デジタル信号の正弦波信号入力の振幅レベルが−6dBFSを超える程度に大きくなると、ところで最高値118dBに至り、平均して比較例のパルス幅変調器10よりも高い値を保つことができる。その後急激にSQNRレベルが低下するのは同様であるが、さらに入力の振幅レベルが大きくなったとしても、SQNRとして0dBに到達することがない。これは、本実施例のパルス幅変調器1のΔΣ変調器が絶対安定に動作することになり、比較例に比較して、適切なΔΣ変調信号を行う状態になることを意味している。
このように本実施例のパルス幅変調器1では、従来技術に比べて、入力される入力信号の振幅レベルが相対的に大きくなる場合にも、ΔΣ変調の信号処理の動作を安定させることができる。その結果、入力される入力信号の振幅レベルが相対的に大きくなる場合にも、ΔΣ変調器の内部状態を修正するための介入を行う必要がなくなり、パルス幅変調の信号処理の動作を安定させることができる。
図5は、図4と同様に、パルス幅変調器1のΔΣ変調器の入力信号レベルに対するSQNRレベルの特性カーブを説明するグラフである。図5(a)の場合には、積和演算部5の出力信号の絶対値が所定の閾値を超えた場合に、積分器制御部7がフィードフォワードフィルタ部4の積分器12の遅延器が保持する値をゼロにリセットする制御信号を出力するようにしている。一方で、図5(b)の場合には、積和演算部5の出力信号の絶対値が所定の閾値を超える場合にも、積分器制御部7は、フィードフォワードフィルタ部4の積分器12の遅延器が保持する値をゼロにリセットする制御信号を出力しないようにして、比較例として設定している。
図5の(b)に示す比較例の場合には、入力されるm値デジタル信号の正弦波信号入力の振幅レベルが−1.5dBFSを超える程度に大きくなるところで急激にSQNRレベルが低下し、SQNRとして0dBに低くなることがわかる。これは、積分器制御部7を適切に動作させない場合にはリミッターが働かず、パルス幅変調の動作が不安定になり、適切なΔΣ変調信号としての1ビットデジタル信号が出力端子3から出力されない状態になることを意味している。
一方で、図5の(a)に示すように、本実施例のパルス幅変調器1では、入力されるm値デジタル信号の正弦波信号入力の振幅レベルが−6dBFSを超える程度に大きくなると、ところで最高値118dBに至り、平均して比較例の場合よりも高い値を保つことができる。その後急激にSQNRレベルが低下するのは同様であるが、さらに入力の振幅レベルが大きくなったとしても、SQNRとして0dBに到達することがない。これは、本実施例のパルス幅変調器1のΔΣ変調器が絶対安定に動作することになり、比較例に比較して、適切なΔΣ変調信号を行う状態になることを意味している。このように本実施例のパルス幅変調器1では、入力される入力信号の振幅レベルが相対的に大きくなる場合にも、ΔΣ変調の信号処理の動作を安定させることができ、パルス幅変調の信号処理の動作を安定させることができる。
なお、上記の説明では、m=2^16、n=2の場合を取り上げているが、入力端子2に入力されるデジタル音声信号の量子化値の数を意味するm値は、3以上の整数であればよく、また、出力端子3に出力されるデジタル音声信号の量子化値の数を意味するn値は、mより小さい2以上の整数であればよい。
また、上記実施例では、パルス幅変調器1をデジタルシグナルプロセッサ(DSP)で構成しているが、もちろん、ΔΣ変調を含むパルス幅変調の信号処理を実現するパルス幅変調器1は、音声信号を取り扱う演算能力を有する他の(図示しない)プロセッサのみで構成してもよい。その場合にも、コンピュータのプロセッサには、以下に説明するプログラムがロードされて実行される。したがって、以下では、上述の図1〜図4の図示における図番を共通に用いて説明し、パルス幅変調の信号処理のプログラムのフローチャートは省略する。
このパルス幅変調の信号処理のプログラムは、プロセッサに、m値デジタル信号とパルス幅変調信号とを減算する信号処理を実行させるステップS1と、減算された出力信号が入力され、2次以上の積分器を含むΔΣ変調器が従属接続されてサンプリング周波数FSで動作するフィードフォワードフィルタの信号処理を実行させるステップS2と、フィードフォワードフィルタのそれぞれの積分器からの出力信号をサンプリング周波数(FS/n)(n:2以上の整数)で動作して積和演算する積和演算の信号処理を実行させるステップS3と、サンプリング周波数(FS/n)で動作して、積和演算の出力信号をパルス幅変調してパルス幅変調信号を出力する信号処理を実行させるステップS4と、を実行させる。
このステップS4において、積和演算器の出力信号を(n+1)値デジタル信号に変換して出力する量子化器の信号処理を実行させるステップS5と、量子化器の出力信号を、最小幅が(1/FS)であり、最大幅が(n/FS)であるパルス幅変調信号に変換して出力する信号処理を実行させるステップS6と、が含まれる。したがって、積和演算およびパルス幅変調の信号処理を含むステップS4、S5、S6では、サンプリング周波数FSで動作するフィードフォワードフィルタ部4のそれぞれの積分器の出力を、n回に1回積和演算するようになり、演算回数が低減することになる。
その結果、このパルス幅変調の信号処理のプログラムは、単位時間あたりの演算回数が減って計算負荷を小さくすることができる。また、入力される入力信号の振幅レベルが相対的に大きくなる場合にも、量子化誤差が少なくなる利点がある。ΔΣ変調器の内部状態を修正するための介入を行う必要がなくなり、パルス幅変調の信号処理の動作を安定させることができる。
なお、このパルス幅変調の信号処理のプログラムは、コンピュータのプロセッサに限らず、デジタル音声信号を取り扱うことが出来るプロセッサを搭載する電子機器で実行可能である。例えば、携帯電話、スマートフォン、等の音声信号専用のプロセッサを備えていないものであっても、CPUにおいてデジタル音声信号の演算能力をそなえていればよい。
本発明のパルス幅変調器およびそのプログラムは、ステレオ音声信号を再生するステレオ装置のみならず、マルチチャンネルサラウンド音声再生装置を含む音響再生システム、あるいは、持ち運びが可能なポータブル機器、スマートフォンなどの電子機器にも適用が可能である。
1 パルス幅変調器
2 入力端子
3 出力端子
4 フィードフォワードフィルタ部
5 積和演算部
6 パルス幅変調部
7 積分器制御部
11 減算器
12、14 積分器
13、18 加算器
15、16、17 乗算器

Claims (6)

  1. m値(m:3以上の整数)デジタル信号を2値以上のパルス幅変調信号に変換するパルス幅変調器であって、
    該m値デジタル信号と該パルス幅変調信号とを減算する減算部と、
    該減算部の出力信号が入力され、2次以上の積分器を含むΔΣ変調器が従属接続されてサンプリング周波数FSで動作するフィードフォワードフィルタ部と、
    該フィードフォワードフィルタ部のそれぞれの該積分器からの出力信号をサンプリング周波数(FS/n)(n:2以上の整数)で動作して積和演算する積和演算部と、
    該サンプリング周波数(FS/n)で動作して、該積和演算部の出力信号の絶対値が所定の閾値を超える場合に、該フィードフォワードフィルタ部の該積分器の遅延器が保持する値をゼロにリセットする積分器制御部と、
    該サンプリング周波数(FS/n)で動作して、該積和演算部の出力信号をパルス幅変調して該パルス幅変調信号を出力するパルス幅変調部と、
    を備える、
    パルス幅変調器。
  2. 前記パルス幅変調信号がl値(l:2以上の整数)デジタル信号の場合に、
    前記パルス幅変調部が、
    前記積和演算器の出力信号を(n+1)値デジタル信号、または、((n+1)*(l−1)−(l−2))値デジタル信号に変換して出力する量子化器と、
    該量子化器の出力信号を、最小幅が(1/FS)であり、最大幅が(n/FS)である前記パルス幅変調信号に変換して出力するパルス幅変換部と、
    を備える、請求項1に記載のパルス幅変調器。
  3. 前記積分器制御部の前記所定の閾値が、前記パルス幅変調部の前記量子化器が出力するデジタル信号の最大値または最小値に応じて設定されている、
    請求項2に記載のパルス幅変調器。
  4. m値(m:3以上の整数)デジタル信号を2値以上のパルス幅変調信号に変換する信号処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    該プログラムは、該コンピュータのプロセッサに、
    該m値デジタル信号と該パルス幅変調信号とを減算する信号処理を実行させるステップと、
    該減算された出力信号が入力され、2次以上の積分器を含むΔΣ変調器が従属接続されてサンプリング周波数FSで動作するフィードフォワードフィルタの信号処理を実行させるステップと、
    該フィードフォワードフィルタのそれぞれの該積分器からの出力信号をサンプリング周波数(FS/n)(n:2以上の整数)で動作して積和演算する積和演算の信号処理を実行させるステップと、
    該サンプリング周波数(FS/n)で動作して、該積和演算の出力信号の絶対値が所定の閾値を超える場合に、該フィードフォワードフィルタの信号処理における該積分器の遅延器が保持する値をゼロにリセットする積分器制御の処理を実行させるステップと、
    該サンプリング周波数(FS/n)で動作して、該積和演算の出力信号をパルス幅変調して該パルス幅変調信号を出力する信号処理を実行させるステップと、
    を含む、プログラム。
  5. 前記パルス幅変調信号がl値(l:2以上の整数)デジタル信号の場合に、
    前記パルス幅変調信号を出力する信号処理を実行させるステップが、
    前記積和演算の出力信号を(n+1)値デジタル信号、または、((n+1)*(l−1)−(l−2))値デジタル信号に変換して出力する量子化の信号処理を実行させるステップと、
    該量子化された出力信号を、最小幅が(1/FS)であり、最大幅が(n/FS)である前記パルス幅変調信号に変換して出力する信号処理を実行させるステップと、
    を含む、請求項4に記載のプログラム。
  6. 前記積分器の前記遅延器が保持する値をゼロにリセットする処理を実行させるステップにおいて、前記所定の閾値が、前記量子化の信号処理により出力されるデジタル信号の最大値または最小値に応じて設定されている、
    請求項5に記載のプログラム。


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