JP4122325B2 - 利得制御機能付きデルタシグマ変調回路 - Google Patents
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Description
この場合、デルタシグマ変調器3の利得(1/A)は、以下の値となる。
このように、デルタシグマ変調器3の利得を1/Aに絞り、過負荷状態になることを防ぐ。そのかわり、後段のフィルタ回路4に利得A(スケーリング係数とよぶ)を与えることにより、デルタシグマ変調器3において制限された利得を補償することが可能である。このようなスケーリングを行うことにより、効果的にノイズを低減することができる。式(1)、(2)の例では、スケーリング係数A=1.25となる。
XMAX=VMAX・Ga
となり、図12に示したデルタシグマ変調器3の出力信号振幅レベルYは、スケーリング係数をAとおくと、以下の伝達関数で表すことができる。
=VMAX・Ga/Aa+(1−Z-1)Q (3)
フィルタ回路4の出力Doutは、次の関数として表される。
=VMAX・Ga+(1−Z-1)Q・Aa (4)
式(4)の結果から、デルタシグマ変調器3の出力信号中に含まれる量子化ノイズはスケーリング係数Aaに比例しており、量子化ノイズを低減するには、スケーリング係数Aaをできるだけ小さく設定する必要があることがわかる。図12においては、デルタシグマ変調器3のスケーリング係数は、デルタシグマ変調器3に入力される最大信号振幅レベルすなわちVMAX・Gaの信号が入力されても過負荷状態にならないように設定される。
Ya=VMAX・Ga/Aa+(1−Z-1)Q (5)
Yb=VMAX・Gb/Aa+(1−Z-1)Q (6)
Yc=VMAX・Gc/Aa+(1−Z-1)Q (7)
となる。
Douta=VMAX・Ga+(1−Z-1)Q・Aa (8)
Doutb=VMAX・Gb+(1−Z-1)Q・Aa (9)
Doutc=VMAX・Gc+(1−Z-1)Q・Aa (10)
となる。
Y1=V1/A1+(1−Z-1)Q (11)
Y2=V2/A1+(1−Z-1)Q (12)
Y3=V3/A1+(1−Z-1)Q (13)
となる。
Dout1=V1+(1−Z-1)Q・A1 (14)
Dout2=V2+(1−Z-1)Q・A1 (15)
Dout3=V3+(1−Z-1)Q・A1 (16)
となる。
縦続型デルタシグマ変調器は、
入力信号と第1の帰還参照レベルとを入力とする第1の積分回路と、第1の積分回路の出力を量子化する第1の量子化器と、第1の量子化器の出力から第1の帰還参照レベルを生成する第1の変換器とからなる初段のデルタシグマ変調型量子化ループと、
前段のデルタシグマ変調型量子化ループ内の任意の位置から出力される信号からなる量子化ループ間信号と第2の帰還参照レベルとを入力とする第2の積分回路と、第2の積分回路の出力を量子化する第2の量子化器と、第2の量子化器の出力から第2の帰還参照レベルを生成する第2の変換器とからなり、初段のデルタシグマ変調型量子化ループに対して縦続接続される一つもしくは複数の2段目以降のデルタシグマ変調型量子化ループと、
初段および2段目以降のデルタシグマ変調型量子化ループについて、各段のデルタシグマ変調型量子化ループの量子化器の出力を遅延器で遅延させた出力と次段のデルタシグマ変調型量子化ループの量子化器の出力を微分器で微分した出力とを加算した値を出力信号とするノイズ除去回路とを備え、
制御手段により、デルタシグマ変調器の利得制御を行うとともに、ノイズ除去回路の利得制御を行う。
また、上記の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路においては、制御手段は、可変利得増幅器の出力信号の振幅を検出して出力するレベル検出回路と、基準レベルを発生する基準レベル発生器と、レベル検出回路の出力と基準レベル発生器から発生した基準レベルとを比較し、その比較結果に応じて可変利得増幅器およびデルタシグマ変調器の利得を制御する制御信号をそれぞれ出力して可変利得増幅器およびデルタシグマ変調器の利得制御を実現する比較器とからなることが好ましい。
上記構成においては、基準レベル発生器は複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択的に出力する構成を有し、複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択する制御信号を基準レベル発生器に与えるデジタルシグナルプロセッサをさらに備えることが好ましい。
上記構成においては、基準レベル発生器は複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択的に出力する構成を有し、複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択する制御信号を基準レベル発生器に与えるデジタルシグナルプロセッサをさらに備えることが好ましい。
上記構成においては、基準レベル発生器は複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択的に出力する構成を有し、複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択する制御信号を基準レベル発生器に与えるデジタルシグナルプロセッサをさらに備えることが好ましい。
上記構成においては、基準レベル発生器は複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択的に出力する構成を有し、複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択する制御信号を基準レベル発生器に与えるデジタルシグナルプロセッサをさらに備えることが好ましい。
上記構成においては、基準レベル発生器は複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択的に出力する構成を有し、複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択する制御信号を基準レベル発生器に与えるデジタルシグナルプロセッサをさらに備えることが好ましい。
上記構成においては、基準レベル発生器は複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択的に出力する構成を有し、複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択する制御信号を基準レベル発生器に与えるデジタルシグナルプロセッサをさらに備えることが好ましい。
Ya=VMAX・Ga・1/Aa+(1−Z-1)Q (17)
Yb=VMAX・Gb・Ga/(Aa・Gb)+(1−Z-1)Q (18)
Yc=VMAX・Gc・Ga/(Aa・Gc)+(1−Z-1)Q (19)
となる。
Douta=Ya・Aa=VMAX・Ga+(1−Z-1)Q・Aa (20)
Doutb=Yb・Aa・Gb/Ga
=VMAX・Gb+(1−Z-1)Q・Aa・Gb/Ga (21)
Doutc=Yc・Aa・Gc/Ga
=VMAX・Gc+(1−Z-1)Q・Aa・Gc/Ga (22)
となる。
Y1=V1・1/A1+(1−Z-1)Q (23)
Y2=V2・V1/(A1・V2)+(1−Z-1)Q (24)
Y3=V3・V1/(A1・V3)+(1−Z-1)Q (25)
となる。
Dout1=Y1・A1=V1+(1−Z-1)Q・A1 (26)
Dout2=Y2・A1・V2/V1
=V2+(1−Z-1)Q・A1・V2/V1 (27)
Dout3=Y3・A1・V3/V1
=V3+(1−Z-1)Q・A1・V3/V1 (28)
となる。
Y1=V1+(1−Z-1)Q2・A1 (29)
Y2=V2+(1−Z-1)Q2・A1・V2/V1 (30)
Y3=V3+(1−Z-1)Q2・A1・V3/V1 (31)
となる。
Dout1=Y1=V1+(1−Z-1)Q2・A1 (32)
Dout2=Y2=V2+(1−Z-1)Q2・A1・V2/V1 (33)
Dout3=Y3=V3+(1−Z-1)Q2・A1・V3/V1 (34)
となる。
2 DSP
3 デルタシグマ変調器
4 フィルタ回路
5,21 積分回路
6,22 量子化器
7,23 レベル可変帰還回路
8,24,26 加減算器
9,25 積分器
10 フィルタ器
11 増幅器
12 AGC回路
13 デジタルフィルタ回路
14 比較器
15 レベル検出器
16 基準レベル発生器
17 縦続型デルタシグマ変調器
18,19 量子化ループ
20 ノイズ除去回路
31 加算器
Claims (18)
- 可変利得増幅器と、前記可変利得増幅器の利得を制御する制御手段と、利得が可変のデルタシグマ変調器とを備え、前記制御手段により前記デルタシグマ変調器の利得制御を行う利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。
- 利得が可変のフィルタ回路をさらに備え、前記制御手段により前記デルタシグマ変調器の利得制御を行うとともに、前記フィルタ回路の利得制御を行う請求項1記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。
- 前記デルタシグマ変調器は縦続型デルタシグマ変調器から構成され、
前記縦続型デルタシグマ変調器は、
入力信号と第1の帰還参照レベルとを入力とする第1の積分回路と、前記第1の積分回路の出力を量子化する第1の量子化器と、前記第1の量子化器の出力から前記第1の帰還参照レベルを生成する第1の変換器とからなる初段のデルタシグマ変調型量子化ループと、
前段のデルタシグマ変調型量子化ループ内の任意の位置から出力される信号からなる量子化ループ間信号と第2の帰還参照レベルとを入力とする第2の積分回路と、前記第2の積分回路の出力を量子化する第2の量子化器と、前記第2の量子化器の出力から前記第2の帰還参照レベルを生成する第2の変換器とからなり、前記初段のデルタシグマ変調型量子化ループに対して縦続接続される一つもしくは複数の2段目以降のデルタシグマ変調型量子化ループと、
前記初段および2段目以降のデルタシグマ変調型量子化ループについて、各段のデルタシグマ変調型量子化ループの量子化器の出力を遅延器で遅延させた出力と次段のデルタシグマ変調型量子化ループの量子化器の出力を微分器で微分した出力とを加算した値を出力信号とするノイズ除去回路とを備え、
前記制御手段により、前記デルタシグマ変調器の利得制御を行うとともに、前記ノイズ除去回路の利得制御を行う請求項1記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。 - 前記制御手段は、デジタルシグナルプロセッサからなる請求項1記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。
- 前記制御手段は、前記可変利得増幅器の出力信号の振幅を検出して出力するレベル検出回路と、基準レベルを発生する基準レベル発生器と、前記レベル検出回路の出力と前記基準レベル発生器から発生した基準レベルとを比較し、その比較結果に応じて前記可変利得増幅器および前記デルタシグマ変調器の利得を制御する制御信号をそれぞれ出力して前記可変利得増幅器および前記デルタシグマ変調器の利得制御を実現する比較器とからなる請求項1記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。
- 前記基準レベル発生器は複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択的に出力する構成を有し、
複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択する制御信号を前記基準レベル発生器に与えるデジタルシグナルプロセッサをさらに備えた請求項5記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。 - 前記制御手段は、前記可変利得増幅器の出力信号の振幅を検出して出力するレベル検出回路と、基準レベルを発生する基準レベル発生器と、前記レベル検出回路の出力と前記基準レベル発生器から発生した基準レベルとを比較し、その比較結果に応じて前記可変利得増幅器、前記デルタシグマ変調器および前記フィルタ回路の利得を制御する制御信号をそれぞれ出力して前記可変利得増幅器、前記デルタシグマ変調器および前記フィルタ回路の利得制御を実現する比較器とからなる請求項2記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。
- 前記基準レベル発生器は複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択的に出力する構成を有し、
複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択する制御信号を前記基準レベル発生器に与えるデジタルシグナルプロセッサをさらに備えた請求項7記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。 - 前記制御手段は、前記可変利得増幅器の出力信号の振幅を検出して出力するレベル検出回路と、基準レベルを発生する基準レベル発生器と、前記レベル検出回路の出力と前記基準レベル発生器から発生した基準レベルとを比較し、その比較結果に応じて前記可変利得増幅器、前記デルタシグマ変調器および前記ノイズ除去回路の利得を制御する制御信号をそれぞれ出力して前記可変利得増幅器、前記デルタシグマ変調器および前記ノイズ除去回路の利得制御を実現する比較器とからなる請求項3記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。
- 前記基準レベル発生器は複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択的に出力する構成を有し、
複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択する制御信号を前記基準レベル発生器に与えるデジタルシグナルプロセッサをさらに備えた請求項9記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。 - フィルタ回路を備え、前記制御手段は、前記フィルタ回路の出力信号の振幅を検出して出力するレベル検出回路と、基準レベルを発生する基準レベル発生器と、前記レベル検出回路の出力と前記基準レベル発生器から発生した基準レベルとを比較し、その比較結果に応じて前記可変利得増幅器および前記デルタシグマ変調器の利得を制御する制御信号をそれぞれ出力して前記可変利得増幅器および前記デルタシグマ変調器の利得制御を実現する比較器とからなる請求項1記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。
- 前記基準レベル発生器は複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択的に出力する構成を有し、
複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択する制御信号を前記基準レベル発生器に与えるデジタルシグナルプロセッサをさらに備えた請求項11記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。 - 前記制御手段は、前記フィルタ回路の出力信号の振幅を検出して出力するレベル検出回路と、基準レベルを発生する基準レベル発生器と、前記レベル検出回路の出力と前記基準レベル発生器から発生した基準レベルとを比較し、その比較結果に応じて前記可変利得増幅器、前記デルタシグマ変調器および前記フィルタ回路の利得を制御する制御信号をそれぞれ出力して前記可変利得増幅器、前記デルタシグマ変調器および前記フィルタ回路の利得制御を実現する比較器とからなる請求項2記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。
- 前記基準レベル発生器は複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択的に出力する構成を有し、
複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択する制御信号を前記基準レベル発生器に与えるデジタルシグナルプロセッサをさらに備えた請求項13記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。 - フィルタ回路を備え、前記制御手段は、前記フィルタ回路の出力信号の振幅を検出して出力するレベル検出回路と、基準レベルを発生する基準レベル発生器と、前記レベル検出回路の出力と前記基準レベル発生器から発生した基準レベルとを比較し、その比較結果に応じて前記可変利得増幅器、前記デルタシグマ変調器および前記ノイズ除去回路の利得を制御する制御信号をそれぞれ出力して前記可変利得増幅器、前記デルタシグマ変調器および前記ノイズ除去回路の利得制御を実現する比較器とからなる請求項3記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。
- 前記基準レベル発生器は複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択的に出力する構成を有し、
複数の基準レベルの中から何れか一つの基準レベルを選択する制御信号を前記基準レベル発生器に与えるデジタルシグナルプロセッサをさらに備えた請求項15記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。 - 前記デルタシグマ変調器が帰還参照レベルを生成する回路を備え、前記帰還参照レベルを切り替えることによりデルタシグマ変調器の利得制御を実現する請求項1記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。
- フィルタ回路が増幅器とフィルタ要素とを備え、前記増幅器の利得を切り替えることにより前記フィルタ回路の利得制御を実現する請求項2記載の利得制御機能付きデルタシグマ変調回路。
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