JP6215071B2 - 磁気エンコーダおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、軸受等に装着されて回転数検出用として機能する磁気エンコーダおよびその製造方法に関する。
磁気エンコーダは、例えば、自動車の車輪用軸受装置に組み込まれ、アンチロックブレーキシステム(ABS)における車輪の回転数を検出する回転検出装置として用いられる。この種の回転検出装置は、ロータに設けられた凹凸歯の動きを磁気の大きさとして読み取るパッシブタイプと、磁気エンコーダの回転に伴う磁気の強弱の変化をホールIC等の磁気センサで読み取るアクティブタイプとに大別される。これらのうちアクティブタイプの回転検出装置は、安価かつ低速域での回転速度検出に優れるため、近年多用される傾向にある。
アクティブタイプの回転検出装置は、例えば、回転側部材に設けられた磁気エンコーダと、固定側部材に設けられた磁気センサとからなる。前記磁気エンコーダは、円周方向に多極に着磁された円環状の多極磁石と、この多極磁石に固定した芯金とを備える。前記多極磁石としては、磁性粉と非磁性粉とを含む磁石材料を圧粉・焼結して得られるいわゆる焼結磁石、磁性粉とゴムとを含む磁石材料を射出成形して得られるいわゆるゴム磁石(以下、「ゴムマグ」と称す)、磁性粉と樹脂とを含む磁石材料を射出成形して得られるいわゆるプラスチック磁石(以下、「プラマグ」と称す)等が公知である。
自動車の車輪用軸受装置は過酷環境下で使用されるため、高い信頼性を摩擦損失の低減が求められ、磁気センサとして、非磁性の金属キャップを介して磁気エンコーダの磁力を検出する高密封タイプが求められる傾向にある。高密封タイプの磁気センサを用いる場合、エアギャップの増大から、磁気エンコーダの磁力向上が必要となる。従来、磁気エンコーダの磁力向上のために、フェライト磁粉の充填量を増やしたり、磁力の高い希土類系磁粉を添加したり、材料面から磁力向上の改善を行っていた。
特開2003−057070号公報 特開2008−233110号公報 特開2005−274436号公報
フェライト磁粉の充填量を増やして磁力向上を図る場合、配合する樹脂等のつなぎ材の量が低減するため材料強度の低下が起こる。磁気エンコーダに求められる環境試験をクリアする組成バランスとしては、既に限界となっており、これ以上に磁粉添加量を増やすことは困難である。
また、磁力の高い希土類系磁粉(サマリウムSm−鉄Fe−窒素N系、ネオジウムNd−鉄Fe−ボロンB系)の添加も考えられるが、大幅な原料コストの上昇を招くため、実際にはほとんど採用されないのが実情である。
そこで、本発明者等は、磁粉添加量を増やすことなく検出精度を向上させる構成を考えたところ、互いに隣合う磁極S,N間の磁界の打消し合いによる磁力低下があり、この磁力低下を抑えることで、磁粉添加量を増やすことなく、磁力向上を向上させ、検出精度を向上させることができるという考えに至った。しかし、各磁極間に磁気シールド部材を介在させるのでは、製造が困難となる。
この発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、材料強度を低下させることなく、磁力の向上を図ることができ、製造が簡単で比較的低コストで製造可能であり、高い回転検出精度を長期にわたって維持することができる磁気エンコーダ、およびその製造方法を提供することである。
この発明の磁気エンコーダは、環状の芯金に、円周方向に交互に磁極S,Nが形成された多極磁石を設けた磁気エンコーダであって、
前記芯金に磁石材料のインサート成形によって前記多極磁石が一体成形され、
前記多極磁石は、前記互いに隣合う磁極S,Nの境界部に、これら互いに隣合う磁極S,N間の磁界の打消し合いによる磁力低下を抑える磁力低下抑制手段が、前記磁石材料の成形の形態によって形成されたことを特徴とする。
この構成によると、多極磁石が、隣合う磁極S,N間の打消し合いによる磁力低下を抑える磁力低下抑制手段を有するため、上記打ち消しあいによる磁力低下が抑えられ、多極磁石の表面磁束密度が向上する。このため、磁石材料の磁粉添加量を増やすことなく、高い回転検出精度が得られ、その高い回転検出精度を長期にわたって維持され、かつ多極磁石の材料強度の低下が抑えられる。
前記磁力低下抑制手段は、磁石材料の成形の形態によって形成されるものであるため、別部材の磁気シールド部材を追加するものと異なり、製造が簡単で比較的低コストで製造可能である。
この発明において、前記磁力低下抑制手段は、前記多極磁石のそれぞれの磁極S,Nに相当する箇所のゲートから磁石材料を充填して着磁前の前記多極磁石を成形することによって前記互いに隣合う磁極S,Nの境界部に形成されたウェルドであっても良い。
それぞれの磁極S,Nに相当する箇所のゲートから磁石材料を充填すると、各ゲートから充填された磁石材料が磁極Sとなる箇所と磁極Nとなる箇所の境界部でぶつかり合い、この境界部にウェルドが形成される。このウェルドが介在することで、後で多極磁石に着磁した場合、互いに隣合う磁極S,N間の打消し合いによる磁力低下が抑えられる。
また、前記磁力低下抑制手段は、前記磁力低下抑制手段は、前記多極磁石の各磁極S,NにおけるS極部とN極部とで時間差をあけて磁石材料を充填して着磁前の前記多極磁石を成形することによって前記互いに隣合う磁極S,Nの境界部に形成された境界層であっても良い。この場合に、前記S極部の成形に使用される磁石材料と前記N極部の成形に使用される磁石材料の種類が互いに異なっていても良い。
S極部とN極部とで時間差をあけて磁石材料を充填すると、先に磁石材料が充填された磁極部と、後で磁石材料が充填された磁極部の境界部に境界層が形成される。この境界層が介在することで、後で多極磁石に着磁した場合、互いに隣合う磁極S,N間の打消し合いによる磁力低下が抑えられる。
S極部の成形に使用される磁石材料とN極部の成形に使用される磁石材料の種類が互いに異なっていれば、前記境界層がより顕著なものとなり、磁力低下を抑制する効果が大きくなる。
さらに、前記磁力低下抑制手段は、前記多極磁石の各磁極S,NにおけるS極部の着磁面とN極部の着磁面とを隔てる溝であっても良い。この溝は、インサート成形により形成することが可能であるが、場合によっては、インサート成形後に切削加工等により形成しても良い。
S−Nの着磁面を同一の連続したフラット面ではなく、S極部の着磁面とN極部の着磁面とを隔てる溝を有すると、磁力線を集中させて表面磁束密度を向上させることができ、互いに隣合う磁極S,N間の打消し合いによる磁力低下が抑えられる。
この発明において、前記多極磁石は、磁性体粉と熱可塑性樹脂とが混合されたプラマグであっても良い。
磁性体粉を高充填したプラマグは、線膨張係数を小さくすることができるため、プラマグの線膨張係数と、芯金に使用される金属系材料の線膨張係数との差を少なくすることができる。多極磁石は高温環境下で膨張し低温環境下で収縮するが、前記のように多極磁石と芯金の線膨張係数の差を少なくできるため、多極磁石と芯金との膨張量および収縮量の差を少なくすることができる。したがって、多極磁石が高温膨張時にこの多極磁石に過度の負荷がかかることはなく不具合を防止し得る。また多極磁石の低温収縮時のガタつきも僅かとなる。
この発明において、前記多極磁石には磁性体粉が混入され、この磁性体粉は、少なくともストロンチウムフェライトを含有するものであっても良い。フェライト系磁性粉は、コストおよび耐候性の面で優位を示すため、好ましい。特にストロンチウムフェライト、この利点に優れる。
前記多極磁石は、磁性体粉と熱可塑性樹脂とが混合され、前記熱可塑性樹脂は、ポリアミド12、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリフェニレンサルファイドからなる群から選択される1以上の化合物を含むものであっても良い。熱可塑性樹脂としては、吸水による多極磁石の磁気特性の低下を極力抑制するため、吸水性の少ないものが望ましい。熱可塑性樹脂は、前記1以上の化合物を含むものとすることで吸水性を少なくし、多極磁石の磁気特性の低下を極力抑制することができる。なお、ポリフェニレンサルファイドは、線膨張係数が前記他の化合物よりも小さく、芯金と同等の線膨張係数を達成しやすいため、より望ましい。
この発明において、前記芯金は、内径円筒部と、この内径円筒部の一端から外径側へ延びる立板部と、この立板部の外径側端から軸方向に延びる外径円筒部とを有し、前記芯金における、前記立板部および前記外径円筒部にわたる環状部分に、前記多極磁石を、前記外径円筒部の先端面が埋まるように、インサート成形によって一体成形しても良い。
芯金の外径円筒部の先端面が埋まるように多極磁石が成形されていると、先端面が露出している物と比べて、多極磁石の被検出面の径方向の有効長さを長くすることが可能となり、磁気検出範囲を広くすることができる。
この発明の磁気エンコーダの製造方法は、環状の芯金に、円周方向に交互に磁極S,Nが形成された多極磁石を設けた磁気エンコーダの製造方法であって、
前記芯金に磁石材料のインサート成形によって前記多極磁石を一体成形し、
このインサート成形を、個々の磁極S,Nとなる部分毎に前記磁石材料を充填することによって、前記互いに隣合う磁極S,Nの境界部に、これら互いに隣合う磁極S,N間の磁界の打消し合いによる磁力低下を抑える磁力低下抑制手段となるウェルドまたは境界層を形成することを特徴とする。前記ウェルドは、磁石材料を同時充填するときに磁石材料の衝突によって生じる層状の部分であり、前記境界層は、時間差を開けて磁石材料を充填したときにその境界に生じる層である。
この製造方法によると、着磁後に互いに隣合う磁極S,Nの境界部に、隣合う磁極S,N間の打消し合いによる磁力低下を抑える磁力低下抑制手段が形成されるため、上記打ち消しあいによる磁力低下が抑えられ、多極磁石の表面磁束密度向上が可能である。このため、製造された磁気エンコーダは、高い回転検出精度が得られ、従来品よりも高い磁気エンコーダリングを達成することができる。多極磁石に磁力低下抑制手段が形成されることで、表面磁束密度の向上のために磁石材料の磁粉添加量を増やさなくてもよくなり、多極磁石の材料強度を高めることができる。前記磁力低下抑制手段は、磁石材料の成形の形態により形成されるものであり、磁石材料以外の材料を必要とせず、かつインサート成形により形成することが可能であるため、製造コストの向上をほとんど招かない。
この発明の磁気エンコーダは、環状の芯金に、円周方向に交互に磁極S,Nが形成された多極磁石を設けた磁気エンコーダであって、前記芯金に磁石材料のインサート成形によって前記多極磁石が一体成形され、前記多極磁石は、前記互いに隣合う磁極S,Nの境界部に、これら互いに隣合う磁極S,N間の磁界の打消し合いによる磁力低下を抑える磁力低下抑制手段が、前記磁石材料の成形の形態によって形成されたものであるため、材料強度を低下させることなく、磁力の向上を図ることができ、製造が簡単で比較的低コストで製造可能であり、高い回転検出精度を長期にわたって維持することができる。
この発明の磁気エンコーダの製造方法は、環状の芯金に、円周方向に交互に磁極S,Nが形成された多極磁石を設けた磁気エンコーダの製造方法であって、前記芯金に磁石材料のインサート成形によって前記多極磁石を一体成形し、このインサート成形を、個々の磁極S,Nとなる部分毎に前記磁石材料を充填することによって、前記互いに隣合う磁極S,Nの境界部に、これら互いに隣合う磁極S,N間の磁界の打消し合いによる磁力低下を抑える磁力低下抑制手段となるウェルドまたは境界層を形成するため、材料強度を低下させることなく、磁力の向上を図ることができ、製造が簡単で比較的低コストで製造可能であり、高い回転検出精度を長期にわたって維持できる磁気エンコーダを製造することができる。
この発明の一実施形態に係る磁気エンコーダの破断斜視図である。 同磁気エンコーダの断面図である。 同磁気エンコーダの製造方法を概略示すフローチャートである。 同磁気エンコーダのインサート成形過程を概略示す説明図である。 同磁気エンコーダの多極磁石における磁力低下抑制手段を形成する方法の一例を示す説明図である。 同磁気エンコーダの多極磁石における磁力低下抑制手段を形成する方法の異なる例を示す説明図である。 さらに異なる磁力低下抑制手段を有する多極磁石の斜視図とその部分拡大図である。 さらに異なる磁力低下抑制手段を有する多極磁石の斜視図とその部分拡大図である。 同磁気エンコーダの封孔処理過程を概略示す説明図である。 同磁気エンコーダの封孔処理過程の具体的な処理手順を示す説明図である。 同磁気エンコーダを使用した車輪用軸受装置の要部の断面図である。
この発明の第1の実施形態に係る磁気エンコーダを図1ないし図7と共に説明する。以下の説明は、磁気エンコーダの製造方法についての説明をも含む。
図1、図2に示すように、磁気エンコーダ20は、環状の芯金1と、この芯金1に設けた多極磁石2とを有する。これら芯金1と多極磁石2の間の微小な隙間には、封孔処理剤11が埋められている。多極磁石2は、円周方向に交互に磁極S,Nが形成されている。この磁気エンコーダ20は、図示外の回転側部材に取り付けられ、多極磁石2に磁気センサ3を対面させて回転検出に使用される。
芯金1は、磁性体、特に強磁性体の金属鋼板、例えば、フェライト系ステンレス鋼板(JIS規格のSUS430)や冷間圧延鋼板(JIS規格のSPCC)等で形成される。この芯金1は、前記回転側部材に嵌合される内径円筒部4と、この内径円筒部4の一端から外径側へ延びる立板部5と、この立板部5の外径側端から軸方向に延びる外径円筒部6とを有する。内径円筒部4は、立板部5の内径側端から軸方向一方に延び、外径円筒部6は、立板部5の外径側端から軸方向他方に延びる。この例の外径円筒部6の軸方向長さは、内径円筒部4の軸方向長さよりも短く形成される。
多極磁石2は、例えば、磁性体粉と熱可塑性樹脂とを含む磁石材料を射出成形して得られるプラマグであり、芯金1における立板部5および外径円筒部6にわたる環状部分8に、インサート成形によって一体成形されている。多極磁石は、磁性体粉とゴムを含む磁石材料を射出成形して得られるゴムマグであっても良い。
多極磁石2の断面形状は、芯金1の立板部5の前記磁気センサ3側に位置する本体部9と、この本体部9の外径側に続き芯金1の外径円筒部6の先端面に被さる外径端部10とからなる。よって、芯金1の外径円筒部6の先端面6aは、多極磁石2に埋もれた状態となっている。また、前記本体部9は、表面が磁気センサ3に対面し外径端部10と同一平面とされた平面部9aと、この平面部9aの内径側に続き表面が内径側に向かうに従って立板部5に近づくように傾斜する傾斜面部9bとからなる。本体部9の平面部9aおよび外径端部10の表面が、多極磁石2の被検出面2aとなる。この被検出面2aは、内径円筒部4の基準面である嵌合面4aに対し、定められた直角度公差内で且つ定められた円周振れ公差内に収まるように形成されている。
磁性体粉として、例えば、ストロンチウムフェライトやバリウムフェライト等に代表される異方性あるいは等方性のフェライト系磁性粉や、ネオジウム−鉄−ボロン,サマリウム−コバルト,サマリウム−鉄−窒素等に代表される希土類系磁性粉等、公知の磁性粉を使用することができ、これらは単独で、あるいは複数組み合わせて使用される。本実施形態では、コストおよび耐候性の面で優位性を示す、フェライト系磁性粉を主として使用している。
熱可塑性樹脂としては、吸水による多極磁石2の磁気特性の低下を極力抑制するため、吸水性の少ないものが望ましく、例えば、ポリアミド11(PA11)、ポリアミド12(PA12)、ポリアミド612(PA612)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)の群から選択される少なくとも1つの化合物を含むものが使用される。なお、ポリフェニレンサルファイド(PPS)は、線膨張係数が前記他の加工物よりも小さく、芯金1と同等の線膨張係数を達成しやすいため、より望ましい。
前記プラマグを構成する前記磁性体粉と前記熱可塑性樹脂の配合量は、次のように調整される。多極磁石2の線膨張係数と芯金1の線膨張係数との差が2.0×10−5以下となるように、前記配合量が調整される。この配合量および線膨張係数の差は、冷熱耐久試験の試験結果から導き出されたものである。
前記封孔処理剤11は、例えばアクリレート系、メタクリレート系、およびエポキシ系の群から選択される少なくとも1つの化合物からなる。これらの化合物は、柔軟性に富み、緩衝材としての機能に優れるので、封孔処理剤11として適している。
図3は、磁気エンコーダの製造方法を概略示すフローチャートである。この実施形態に係る磁気エンコーダの製造方法は、準備過程(ステップS0)と、インサート・磁場成形過程(ステップS1)と、封孔処理過程(ステップS2)と、脱磁/着磁過程(ステップS3)と、検査、梱包・発送過程(ステップS4)とを有する。
準備過程では、所定の形状に加工された芯金1と、多極磁石2の材料(例えばプラマグの場合、磁性体粉および熱可塑性樹脂)とを準備する。
インサート・磁場成形過程では、図4に示すように、芯金1を射出成形機12のキャビティ内にセットし、この芯金1の環状部分8に多極磁石2をインサート成形によって一体成形する。射出成形機12は、例えば、組み合わされる第1,第2の金型12a,12bを有する。第1の金型12aは、芯金1を位置決めした状態で保持する。第1および第2の金型12a,12bを互いに組み合わせた状態で、多極磁石2を成形する環状のキャビティが形成される。射出成形機12において、キャビティに多極磁石2の材料を充填する図示外のゲートが設けられている。
インサート成形に際しては、例えば図5(A)に示すように、それぞれの磁極S,Nに相当する箇所のゲート21から、キャビティ内に磁石材料を充填する。これにより、各ゲート21から充填された磁石材料が磁極Sとなる箇所と磁極Nとなる箇所の境界部でぶつかり合い、この境界部にウェルド22が形成される。ウェルド22が形成されることで、後で多極磁石2に着磁するとき、互いに隣合う磁極S,N間の打消し合いによる磁力低下が抑えられる。つまり、ウェルド22が、互いに隣合う磁極S,N間の打消し合いによる磁力低下を抑える磁力低下抑制手段となっている。その後、図5(B)のように、ゲート21を除去し、着磁される。なお、図5および後で示す図6〜図8では、多極磁石2を単純化した形状を図示している。
図5のインサート成形方法に代えて、図6に示すように、多極磁石2の各磁極S,NにおけるS極部2SとN極部2Nとで時間差をあけて磁石材料を充填して、着磁前の多極磁石2を成形しても良い。図示の例では、1回目の充填でS極部2Sを成形し(同図(A))、2回目の充填でN極部2Nを成形する(同図(B))。このように、S極部2SとN極部2Nとで時間差をあけて磁石材料を充填すると、先に磁石材料が充填された磁極部と、後で磁石材料が充填された磁極部の境界部に境界層23が形成される。境界層23が形成されることで、前記ウェルド22と同様に、後で多極磁石2に着磁するとき(同図(C))、互いに隣合う磁極S,N間の打消し合いによる磁力低下が抑えられる。つまり、境界層23が、互いに隣合う磁極S,N間の打消し合いによる磁力低下を抑える磁力低下抑制手段となっている。
図6のインサート成形方法において、S極部2Sの成形に使用される磁石材料とN極部2Nの成形に使用される磁石材料の種類が互いに異なっていても良い。磁石材料の種類が互いに異なっていれば、境界層23がより顕著なものとなり、磁力低下を抑制する効果が大きくなる。
また、図7、図8に示すように、多極磁石2の各磁極S,NにおけるS極部2Sの着磁面とN極部2Nの着磁面とを隔てる溝24,25を形成し、これら溝24,25を、互いに隣合う磁極S,N間の打消し合いによる磁力低下を抑える磁力低下抑制手段としても良い。図7の溝24は断面形状がV字形とされ、図8の溝25は断面形状が矩形とされているが、溝の断面形状は特に限定しない。また、溝24,25は、インサート成形により形成することが可能であるが、場合によっては、インサート成形後に切削加工等により形成しても良い。
また、多極磁石2に異方性の磁性粉を使用する場合には、上記インサート成形と同時に、磁場配向を加えながら磁場成形を行う。このときの磁場配向によって、磁紛の配向(磁化容易軸)がアキシャル方向に揃う単極着磁された状態となり、後記脱磁/着磁過程における着磁後の表面磁束密度を向上することができる。
図4に示すように、インサート成形後には、磁石材料の成形収縮により、芯金1と多極磁石2との間に僅かな隙間27が残る。なお、図4では、隙間27を誇張して図示してある。多極磁石2を芯金1に一体成形しつつ磁場成形を行った後、第1,第2の金型12a,12bを開いて多極磁石2および芯金1を取り出す。
封孔処理過程では、射出成形機12から取り出した芯金1と多極磁石2の一体成形品28に対して、図9のように、インサート成形時に生じた芯金1と多極磁石2の間の前記隙間27を封孔処理剤11によって埋めて、芯金1と多極磁石2を接着する処理を行う。その処理方法は、例えば、図10(A)のように、溶融した封孔処理剤11の中に一体成形品28を投入して、芯金1と多極磁石2の隙間27(図9)に封孔処理剤11を浸透させた後、同図(B)のように、封孔処理剤11から一体成形品28を取り出し、この一体成形品28を加熱して隙間27内の封孔処理剤11を硬化させることで行う。
脱磁/着磁過程では、封孔処理を施した芯金1と多極磁石2の一体成形品28に対して、前記インサート・磁場成形過程における磁場配向時の残留磁気を完全脱磁し、要求精度を満足する着磁ヨークを用いて、多極磁石2を着磁させる。これにより、磁気エンコーダ20が完成する。
その後、検査、梱包・発送過程において、完成した磁気エンコーダ20を、検査をしてから、梱包および発送をする。
作用効果について説明する。
この構成の磁気エンコーダ20は、多極磁石2が、互いに隣合う磁極S,N間の打消し合いによる磁力低下を抑える磁力低下抑制手段22,23,24,25を有するため、上記打ち消しあいによる磁力低下が抑えられ、多極磁石2の表面磁束密度向上が可能である。このため、高い回転検出精度が得られ、従来品よりも高い磁気エンコーダリングを達成することができる。多極磁石2が磁力低下抑制手段22,23,24,25を有することで、表面磁束密度の向上のために磁石材料の磁粉添加量を増やさなくてもよくなり、多極磁石の材料強度の低下が抑えられる。また、多極磁石2が磁力低下抑制手段22,23,24,25を有することで、磁石材料に高価な希土類系磁粉を添加しなくても良い。各磁力低下抑制手段22,23,24,25は、磁石材料の形態により形成されるものであり、磁石材料以外の材料を必要とせず、かつインサート成形により形成することが可能であるため、製造コストの向上をほとんど招かない。
また、この構成の磁気エンコーダ20は、芯金1の環状部分8に多極磁石2をインサート成形によって一体成形した後、封孔処理剤11によって芯金1と多極磁石2の隙間27を埋めることにより製造される。芯金1の環状部分8に多極磁石2をインサート成形しただけでは、多極磁石2の成形収縮により芯金1との間に僅かな隙間27が発生し、この隙間27によって多極磁石2がガタつく可能性がある。多極磁石2が僅かでも動くと、磁気精度が悪化する。そこで、前記隙間27を封孔処理剤11で埋めることにより、芯金1と多極磁石2とが強固に固定され、多極磁石2のガタつきが防止される。これにより、高温環境下の膨張や低温環境下の収縮により発生する応力で、多極磁石2が変形するのを防止できる。また、低温収縮時における多極磁石2のガタつきも皆無となる。つまり、この構成の磁気エンコーダ20は、接着やかしめをしなくても、インサート成形と封孔処理剤11による埋め込みという簡易的な方法で強固に固定することができる。強固に固定できるため、高い回転検出精度を長期にわたって維持することができる。
芯金1の外径円筒部6の先端面6aが埋まるように多極磁石2が成形されているため、先端面6aが露出している場合と比べて、多極磁石2の被検出面2aの径方向の有効長さを長くすることが可能となり、磁気検出範囲を広くすることができる。多極磁石2を上記のような断面形状とすることが可能なのは、従来のように芯金1の外径円筒部6をかしめる等の処理をする必要がないからである。
封孔処理剤11を用いて芯金1と多極磁石2を固定すると、従来の接着、焼付け、かしめ等による固定と比べて、一度に多数の製品を処理することができ、製造コストの低減を図れる。また、芯金1と多極磁石2の隙間に柔軟性に富む封孔処理剤11が介在することで、この封孔処理剤11が緩衝材として作用し、多極磁石2への熱応力の負荷が軽減する。一般に、磁性粉を高充填したプラマグ等の多極磁石は、樹脂分等のつなぎ材が少ないため破壊強度が劣る傾向があり、磁気エンコーダに用いることが難しかったが、この構成の磁気エンコーダ20は、多極磁石2への熱応力の負荷が少ないため、磁性粉を高充填した高磁力のプラマグ等を多極磁石2に採用することが可能である。
この実施形態では、多極磁石2は、磁性体粉と熱可塑性樹脂とが混合されたプラマグとされている。磁性体粉を高充填したプラマグは、線膨張係数を小さくすることができるため、プラマグの線膨張係数と、芯金1に使用される金属製材料の線膨張係数との差を少なくすることができる。多極磁石2は高温環境下で膨張し低温環境下で収縮するが、前記のように多極磁石2と芯金1の線膨張係数の差を少なくできるため、多極磁石2と芯金1との膨張量および収縮量の差を少なくすることができる。したがって、多極磁石2が高温膨張時にこの多極磁石2に過度の負荷がかかることはなく不具合を防止し得る。また多極磁石2の低温収縮時のガタつきも僅かとなる。
多極磁石2における熱可塑性樹脂は、ポリアミド12、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリフェニレンサルファイドからなる群から選択される1以上の化合物を含むものとすることで吸水性を少なくし、多極磁石2の磁気特性の低下を極力抑制することができる。
プラマグの線膨張係数と芯金1の線膨張係数との差が2.0×10−5以下となるように、前記プラマグを構成する磁性体粉と熱可塑性樹脂の配合量を調整したため、従来品よりも磁性体粉を高充填した磁力の高いプラマグを使用することが可能となり、表面磁束密度を向上させ、さらにコスト低減に寄与することができる。
図11は、この磁気エンコーダ20を使用した車輪用軸受装置の要部の断面図である。車輪用軸受装置は、回転側部材である内方部材14と、車両における図示外のナックル等に取付けられる外方部材15と、これら内方部材14と外方部材15との間に介在される転動体16とを備えている。この例では、転動体16としてボールが適用されているが、ころを適用することも可能である。内方部材14における、車幅方向中央寄り側であるインボード側の外周面に、実施形態に係る磁気エンコーダ20の芯金1が圧入状態に嵌合されている。
この例では、外方部材15のインボード側の内周面に、保護カバー17が圧入され、外方部材15のインボード側の開口部を閉塞している。この保護カバー17により、軸受内部に封入されたグリースの漏洩を防止できると共に、外部から軸受内部に泥水や異物等が侵入することを防止し得る。この保護カバー17は、磁気エンコーダ20の多極磁石2に対向する磁気センサ3の感知性能に影響を及ぼさないような、例えば、非磁性体の鋼板、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼板が使用されている。なお保護カバー17に代えて、例えば、外方部材15の内周面に、内径円筒部4の外周面および立板部5の内側面にリップが摺接するシール装置(図示せず)を設けても良い。
1…芯金
2…多極磁石
4…内径円筒部
5…立板部
6…外径円筒部
6a…先端面
8…環状部分
20…磁気エンコーダ
21…ゲート
22…ウェルド(磁力低下抑制手段)
23…境界層(磁力低下抑制手段)
24,25…溝(磁力低下抑制手段)

Claims (6)

  1. 環状の芯金に、円周方向に交互に磁極S,Nが形成された多極磁石を設けた磁気エンコーダであって、
    前記芯金に磁石材料のインサート成形によって前記多極磁石が一体成形され、
    前記多極磁石は、前記互いに隣合う磁極S,Nの境界部に、これら互いに隣合う磁極S,N間の磁界の打消し合いによる磁力低下を抑える磁力低下抑制手段が、前記磁石材料の成形の形態によって形成されたことを特徴とする磁気エンコーダ。
  2. 請求項1記載の磁気エンコーダにおいて、前記磁力低下抑制手段は、前記多極磁石のそれぞれの磁極S,Nに相当する箇所のゲートから磁石材料を充填して着磁前の前記多極磁石を成形することによって前記互いに隣合う磁極S,Nの境界部に形成されたウェルドである磁気エンコーダ。
  3. 請求項1記載の磁気エンコーダにおいて、前記磁力低下抑制手段は、前記多極磁石の各磁極S,NにおけるS極部とN極部とで時間差をあけて磁石材料を充填して着磁前の前記多極磁石を成形することによって前記互いに隣合う磁極S,Nの境界部に形成された境界層である磁気エンコーダ。
  4. 請求項3記載の磁気エンコーダにおいて、前記S極部の成形に使用される磁石材料と前記N極部の成形に使用される磁石材料の種類が互いに異なる磁気エンコーダ。
  5. 請求項1記載の磁気エンコーダにおいて、前記磁力低下抑制手段は、前記多極磁石の各磁極S,NにおけるS極部の着磁面とN極部の着磁面とを隔てる溝である磁気エンコーダ。
  6. 環状の芯金に、円周方向に交互に磁極S,Nが形成された多極磁石を設けた磁気エンコーダの製造方法であって、
    前記芯金に磁石材料のインサート成形によって前記多極磁石を一体成形し、
    このインサート成形を、個々の磁極S,Nとなる部分毎に前記磁石材料を充填することによって、前記互いに隣合う磁極S,Nの境界部に、これら互いに隣合う磁極S,N間の磁界の打消し合いによる磁力低下を抑える磁力低下抑制手段となるウェルドまたは境界層を形成することを特徴とする磁気エンコーダの製造方法。
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