JP4246581B2 - 車輪用軸受等における磁気エンコーダの取付方法 - Google Patents

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Description

この発明は、相対回転する軸受部の回転検出装置等に用いられる磁気エンコーダの取付方法、特に車輪用軸受における磁気エンコーダの取付方法に関し、例えば自動車のアンチロックブレーキシステムにおける前後の車輪回転数を検出する回転検出装置に装着されるベアリングシールの構成部品とされる磁気エンコーダの取付方法に関する。
従来、自動車のスキッドを防止するためのアンチスキッド用回転検出装置として、次のような構造が多く用いられている。すなわち、前記回転検出装置は歯付ローターと感知センサからなっており、軸受を密封するシール装置よりそれぞれ離間させて配置し、一つの独立した回転検出装置を構成しているものが一般的である。このような従来例は、回転軸に嵌合された歯付ローターを、ナックルに取付けられた回転検出センサで感知検出する構造を持ち、使われている軸受は、その側部に独立して設けられたシール装置によって、水分あるいは異物の侵入から守られる。
その他の例として特許文献1には、回転検出装置の装着スペースを削減せしめ感知性能を飛躍的に向上させることを目的として、車輪回転検出のための回転検出装置を有したベアリングシールにおいて、そこに使用するスリンガーの径方向に磁性粉の混入された弾性部材を周状に加硫成形接着し、そこに交互に磁極を配置した構造が示されている。
また、特許文献2には、軸方向の寸法を小さくし、回転部材と固定部材との間の密閉度を良好にし、容易に取付け可能にすることを目的として、回転部材と固定部材との間がシールされ、この回転部材に回転ディスクが取付けられ、その回転ディスクに多極化されたコーダが取付けられたコーダ内蔵密閉構造としたものが示されている。使用するコーダは、磁性粒子を添加したエラストマーからなるものが用いられ、このコーダの側面を固定部材とほぼ同一平面としたシール手段とされている。
磁性粉や磁性粒子を含有するプラスチック(プラストマー)製のコーダは、やはり従来の射出成形や圧縮成形等のように、製品形状に適応した金型を使用して腑形したり、つまり金型どうりの形に成形したり、T形のダイスを用いた押出し成形やカレンダー成形のようなシート成形でシートを成形し打ち抜き加工などにより製品形状にして、その後、金属基板上に接着剤などで接着固定し製作してもよい。またこの場合、インサート成形のようにあらかじめ金型内に金属基板を組込んでおき、その後、溶融樹脂を流し入れて接着工程を同時加工して製作してもよい。
また、磁性部材を磁性粉体の混入された合成樹脂塗料としたものも提案されている(特許文献3)。
特許第2816783号公報 特開平6−281018号公報 特開2003−35565号公報
しかし、上記の各磁気エンコーダは、いずれも多極磁石に磁性粉を含むものであり、一方、自動車用軸受等に使用される場合、路面の塩泥水に曝される厳しい環境下に置かれるため、長期使用の間の錆が発生し易くなる。特に、小型化のために磁性粉の含有量を多くした場合に、錆が発生し易くなる。そこで、磁気エンコーダの多極磁石を防錆処理することを考えたが、適切な防錆材料の選定が難しい。
また、多極磁石が上記のような磁性粉を含有させたエラストマーやプラストマーでは、次に説明するように種々の課題があるため、本出願人は、多極磁石を、磁性粉と非磁性金属粉との混合粉を焼結させた焼結体としたものを提案した(特願2001−290300号)。このような多極磁石とした場合、その特性に応じた防錆処理が必要となる。
さらに、本出願人は、多極磁石の表面に、クリヤー形の高防食性塗料の防錆皮膜を形成したものも提案した(特願2003−012710号)。しかし、多極磁石への変性エポキシ系クリヤー塗料のディップ方式やスプレー方式による塗料は、自動車用足回り部品に要求される耐食性能を満足するために、膜厚を厚くする必要があり、コストが高くなる場合がある。またマスキングが必要になることもあり、工程が煩雑になることがある。さらに、成膜面の膜厚均一性および平坦度を確保するため、成膜時の塗工および焼付などの工程管理幅が狭く、歩留りが悪い場合がある。また、焼結体である多極磁石を芯金に加締めた状態において、芯金と焼結体の間の耐食性を向上させるため、変性エポキシ系クリヤー塗料の含浸処理を施したり、焼結体単体塗装や封孔処理等を施すことがあるが、コストが高くなり経済的ではない。
そこで、本願出願人は、磁性粉と非磁性金属粉との混合粉を焼結させた焼結体からなる多極磁石を芯金に加締によって固定し、この焼結体芯金一体品に防食用の表面処理を施したものも提案した(特願2003−279563号)。上記表面処理は例えばカチオン電着により樹脂塗膜を形成するものである。しかし、このように防食用樹脂塗膜を形成した焼結金属製の磁気エンコーダの場合、工程途中にすり傷が発生したり、塗料の焼きつけ時にピンホールが発生したりして、部分的に塗膜が薄くなり、その部分の耐食性が低下する。このような不具合は、多極磁石の表面にクリヤー形の防食性塗膜を形成する磁気エンコーダの場合でも同様である。すなわち、コーティング、ディッピング、電着塗装などの処理により形成される樹脂塗膜は、通常15μm以上の膜厚を確保できるが、工程途中にすり傷が発生したり、塗料の焼きつけ時にピンホールが発生した場合、膜厚は部分的に5μmより小さくなる可能性があり耐食性が低下する。耐食性の低下は磁力の低下につながるので好ましくない。
また、磁気エンコーダを製品として使用する場合、焼結体芯金一体品の状態で、多極磁石の表面をパンチで押して、軸受内輪などの外径面に圧入する。すなわち、上記のような防錆処理を施した磁気エンコーダを加圧しながら圧入していた。しかし、上記の焼きつけ時のピンホールやすり傷のような不具合がそのまま残り、不具合部分が耐食性の低下やその耐食性低下による磁力低下の要因となっている。
この発明の目的は、圧入時に樹脂塗膜の極端に薄い部分などの不具合が改善できて、耐食性に優れ、長期の使用,厳しい環境下の使用においても錆の発生の問題がなく、かつ生産性に優れ、低コスト化が図れる磁気エンコーダ取付方法を提供することである。
この発明の他の目的は、部品点数を増やすことなく、コンパクトな構成で回転検出が行え、かつ回転検出のための磁気エンコーダの耐食性、生産性に優れ、低コスト化が図れる車輪用軸受の磁気エンコーダの取付方法を提供することである。
この発明は、磁気エンコーダを被取付部材の外周に圧入する磁気エンコーダの取付方法であって、上記磁気エンコーダは、円周方向に交互に磁極を形成した多極磁石と、この多極磁石を支持する芯金とを備え、上記多極磁石が磁性粉と非磁性金属粉との混合粉を焼結させた焼結体であり、この焼結体を上記芯金の加締によってこの芯金に固定し、この焼結体を芯金に固定した焼結体芯金一体品に樹脂塗膜による防食用の表面処理が施してあり、この磁気エンコーダは、被取付部材の外周に圧入するときに、圧入パンチまたはこの磁気エンコーダの少なくとも一方を60〜150℃に加温した状態として前記樹脂塗膜が軟化した状態で圧入を行うことを特徴とする。上記芯金は、例えば円環状とされ、また多極磁石も円環状とされる。
この構成によると、焼結体芯金一体品に樹脂塗膜による防食用の表面処理が施したことによる効果と、圧入を加温した状態で行うことによる効果が、次のように得られる。すなわち、焼結体である多極磁石を芯金に加締によって固定した焼結体芯金一体品に防食用の表面処理を施したため、耐食性に優れたものとなるうえ、個別に表面処理を行う場合に比べて工程が少なく、生産性に優れ、コスト低下が図れる。
また、磁気エンコーダは、被取付部材の外周に圧入するときに、圧入パンチまたはこの磁気エンコーダの少なくとも一方を60〜150℃に加温した状態で行うので、樹脂塗膜が軟化した状態で圧入できる。そのため、樹脂塗膜表面にピンホールや擦り傷等が生じていても、軟化した樹脂が、ピンホールや擦り傷等の塗膜の極端に薄い部分に移動して、極端に薄い部分を減らすことができる。このようにピンホールや擦り傷等に基本する極端に薄い部分を減らすことができれば、磁気エンコーダの耐食性が大幅に向上する。単に圧入時に加温するだけで良いため、工程の増加も少ない。
これらにより、長期の使用,厳しい環境下の使用においても錆の発生の問題がないものとでき、かつ生産性にも優れ、低コスト化が図れる。
加温の範囲については、60℃未満では樹脂塗膜の軟化による圧入時の移動性が十分に得られず、また150℃を超えると軟化については好ましいが、この磁気エンコーダと共に用いるゴムシールやシール性確保のためのグリースの劣化を引き起こす恐れがあるために好ましくなく、したがって60〜150℃の範囲が好ましい。
この発明において、上記表面処理は、電着、コーティング、およびディッピング等のいずれであっても良い。このうち、電着、つまり電着塗装は、コーティング方式の塗装よりもつきまわり性が良いことから、焼結体芯金一体品の全面を塗装でき、そのため焼結体からなる多極磁石全体を塗装できて、多極磁石全体の耐食性を向上させることができる。また、電着塗装では焼結体と芯金の隙間に塗料が入り込み易いので、接着効果が得られ、加締と接着の両方の効果により多極磁石を芯金に強固に保持させることができる。例えば加締が緩くても、上記接着効果で芯金からの多極磁石の分離を防ぐことができ、製品としての信頼性が向上する。さらに、電着塗装は、コーティング方式や含浸方式と比べて、均一な塗膜を形成できるので、製品としての磁気エンコーダの寸法管理を容易にできる。
電着塗装としては、焼結体芯金一体品をプラス極によるアニオンタイプと、マイナス極とするカチオンタイプの2種類があるが、自動車部品等のように耐食性が強く要望される場合は、カチオンタイプの電着塗装がより好ましい。
上記磁気エンコーダにおいて、上記磁性粉は、サマリウム系磁性粉であっても良く、またネオジウム系磁性粉であっても良い。これらサマリウム系磁性粉やネオジウム系磁性粉を用いると、強い磁力を得ることができる。サマリウム系磁性粉としては、サマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉が、またネオジウム系磁性粉としてはネオジウム鉄(NdFeN)系磁性粉が用いられる。上記磁性粉は、この他に、マンガンアルミ(MnAl)ガスアトマイズ粉であっても良い。
上記非磁性金属粉は、スズ粉であっても良い。磁性粉がフェライト粉やサマリウム系磁性粉やネオジウム系磁性粉である場合に、非磁性金属粉にスズ粉を用いても良い。
上記混合粉は2種以上の磁性粉を含むものであっても良く、また2種以上の非磁性金属粉を含むものであっても良い。また、上記混合粉は、2種以上の磁性粉を含み、かつ2種以上の非磁性金属粉を含むものであっても良い。2種以上の磁性粉または2種以上の金属粉を含むものとした場合は、任意に複数種の粉を混合することで所望の特性を得ることができる。例えばフェライト粉だけでは磁力が足りない場合に、フェライト粉に希土類系磁性材料であるサマリウム系磁性粉やネオジウム系磁性粉を必要量だけ混合し、磁力向上を図りつつ安価に製作することができる。
この発明の車輪用軸受の磁気エンコーダの取付方法は、この発明における上記いずれかの構成の磁気エンコーダの取付方法を用いる方法である。車輪用軸受は、一般に路面の環境下にさらされた状態となり、磁気エンコーダが塩泥水を被ることがあるが、磁気エンコーダを構成する焼結体芯金一体品の全体に防食性の表面処理が施されており、さらに軸受の回転側部材の外径に圧入する場合に、圧入パンチまたはこの磁気エンコーダの少なくとも一方を60〜150℃に加温した状態で行うことから、樹脂塗膜の軟化で圧入時に樹脂塗膜の不具合が改善されるため、塩泥水により磁気エンコーダに錆が発生することの防止効果が高い。
また、磁気エンコーダとこれに対面させる磁気センサとの間に砂粒等の粒子が噛み込むことがあるが、この噛み込みに対して、次のように保護される。すなわち、磁性粉と非磁性金属粉とからなる焼結体の多極磁石の表面硬度は、従来の磁性粉や磁性粒子の含有する弾性部材やエラストマー製のコーダに比べて硬い。そのため、車輪回転検出のための磁気エンコーダを有した車輪用軸受において、車両走行中に回転側の多極磁石の表面と固定側の磁気センサの表面との隙間に、砂粒などの粒子が噛み込まれても、多極磁石の摩耗損傷に大幅な低減効果がある。
上記車輪用軸受は、軸受空間をシールするシール装置の構成要素を磁気エンコーダとしても良い。例えば、この車輪用軸受は、複列の転走面を内周面に形成した外方部材と、この外方部材の転走面と対向する転走面を形成した内方部材と、これら両転走面間に介在させた複列の転動体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受であって、上記外方部材と内方部材との間の環状空間を密封するシール装置を設けたものとされる。このシール装置の構成要素を磁気エンコーダとする。この場合に、上記シール装置は、上記外方部材または内方部材のうちの回転側部材に嵌合した断面L字状の第1のシール板と、この第1のシール板に対向し、上記外方部材または内方部材のうちの固定側部材に嵌合した断面L字状の第2のシール板とからなり、上記第1のシール板の立板部に摺接するサイドリップ、および円筒部に摺接するラジアルリップが上記第2のシール板に固着され、上記第1のシール板が上記磁気エンコーダにおける芯金となり、その立板部に少なくとも一部を重ねて上記多極磁石が設けられたものであっても良い。
この構成の車輪用軸受の場合、シール装置の構成要素を磁気エンコーダとしたため、部品点数を増やすことなく、よりコンパクトな構成で車輪の回転を検出することができる。また、このようにシール装置に磁気エンコーダを構成した場合、上記の路面環境下にさらされることによる磁気エンコーダと磁気センサ間の砂粒等の噛み込みが問題となるが、この噛み込みに対して、上記と同様に多極磁石の表面硬度が硬いことにより、摩耗損傷の低減効果が得られる。防食用の表面処理による防食効果もある。また、この構成の場合、第2のシール板に固着されたサイドリップおよびラジアルリップが第1のシール板に摺接すること等により、優れたシール効果が得られる。
上記第1のシール板は、例えば断面概ね逆Z字状とされて、上記回転側部材に嵌合される嵌合側の円筒部と、立板部と、他円筒部とでなるものであっても良い。シール板が断面概ね逆Z字状であると、他円筒部を焼結体の加締固定に利用でき、焼結体の加締固定により容易に行える。
第1のシール板を上記の断面概ね逆Z字状または断面L字状とした場合に、次の各構成としても良い。ただし、外周側円筒部を用いるものは、断面概ね逆Z字状としたものだけに適用される。
・第1のシール板の立板部が、内周側部分と外周側部分とで互いに軸方向にずれた2段形状であっても良い。
・第1のシール板の立板部が、内周側部分と外周側部分とで互いに軸方向にずれた2段形状であっても良い。
・第1のシール板の立板部に、上記多極磁石を第1のシール板の外周側円筒部の加締によって固定しても良い。
・第1のシール板における外周側円筒部の周方向複数箇所に、内径側へ突出状態に塑性変形させた塑性変形部を設け、上記第1のシール板における立板部に重ねた多極磁石を、上記塑性変形部によって加締固定しても良い。
・第1のシール板の立板部に、上記多極磁石を、第1のシール板の外周部に設けた爪状突起の塑性変形によって固定しても良い。
この発明の磁気エンコーダの取付方法は、磁気エンコーダを被取付部材の外周に圧入する磁気エンコーダの取付方法であって、上記磁気エンコーダは、円周方向に交互に磁極を形成した多極磁石と、この多極磁石を支持する芯金とを備え、上記多極磁石が磁性粉と非磁性金属粉との混合粉を焼結させた焼結体であり、この焼結体を上記芯金の加締によってこの芯金に固定し、この焼結体を芯金に固定した焼結体芯金一体品に樹脂塗膜による防食用の表面処理が施してあり、この磁気エンコーダは、被取付部材の外周に圧入するときに、圧入パンチまたはこの磁気エンコーダの少なくとも一方を60〜150℃に加温した状態として前記樹脂塗膜が軟化した状態で行う方法であるため、焼結体芯金一体品の全体に防食効果が得られるうえ、圧入時に樹脂塗膜の不具合部分が改善されて、樹脂塗膜の極端に薄い部分が無くなる。そのため、耐食性に優れ、長期の使用,厳しい環境下の使用においても錆の発生の問題がなく、また生産性に優れ、低コスト化が図れるという効果があ
この発明の第1の実施形態を図1ないし図4と共に説明する。図1に示すように、この磁気エンコーダ10は、金属製の環状の芯金11と、この芯金11の表面に周方向に沿って設けられた多極磁石14とを備える。多極磁石14は周方向に多極に磁化され、交互に磁極N,Sが形成された部材であり、多極に磁化された磁気ディスクからなる。磁極N,Sは、ピッチ円直径PCD(図2)において、所定のピッチpとなるように形成されている。多極磁石14は磁性粉と非磁性金属粉との混合粉の圧粉体を焼結させた焼結体であり、この多極磁石14を上記芯金11の加締によってこの芯金11に固定する。この焼結体を芯金11に固定した焼結体芯金一体品21に、防食用の表面処理として樹脂塗膜22を施している。この磁気エンコーダ10は、回転部材(図示せず)に取付けられ、図3に示すように多極磁石14に磁気センサ15を対面させて回転検出に使用されるものであり、磁気エンコーダ10と磁気センサ15とで回転検出装置20が構成される。同図は、磁気エンコーダ10を軸受(図示せず)のシール装置5の構成要素とした応用例を示し、磁気エンコーダ10は、軸受の回転側の軌道輪に取付けられる。シール装置5は、磁気エンコーダ10と、固定側のシール部材9とで構成される。シール装置5の具体構成については後に説明する。
多極磁石14に混入する磁性粉としては、バリウム系およびストロンチウム系などの等方性または異方性フェライト粉であっても良い。これらのフェライト粉は顆粒状粉体であっても、湿式異方性フェライトコアからなる粉砕粉であっても良い。この湿式異方性フェライトコアからなる粉砕粉を磁性粉とした場合、非磁性金属粉との混合粉を磁場中で成形された異方性のグリーン体とする必要がある。
上記磁性粉は、希土類系磁性材料であっても良い。例えば希土類系磁性材料であるサマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉やネオジウム鉄(NdFeB)系磁性粉のそれぞれ単独磁性粉であっても良い。また、磁性粉はマンガンアルミ(MnAl)ガスアトマイズ粉であっても良い。
また、上記磁性粉は、サマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉、ネオジウム鉄(NdFeB)系磁性粉、およびマンガンアルミ(MnAl)ガスアトマイズ粉のいずれか2種以上を混合させたものであっても良い。例えば、上記磁性粉はサマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉とネオジウム鉄(NdFeB)系磁性粉とを混合させたもの、マンガンアルミガスアトマイズ粉とサマリウム鉄系磁性粉とを混合させたもの、およびサマリウム鉄系磁性粉とネオジウム鉄系磁性粉とマンガンアルミガスアトマイズ粉とを混合させたもの、のいずれかであっても良い。例えば、フェライト粉だけでは磁力が足りない場合に、フェライト粉に希土類系磁性材料であるサマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉や、ネオジウム鉄(NdFeB)系磁性粉を必要量だけ混合し、磁力向上を図りつつ安価に製作することもできる。
多極磁石14を形成する非磁性金属粉には、スズ、銅、アルミ、ニッケル、亜鉛、タングステン、マンガンなどの粉体、または非磁性のステンレス系金属粉のいずれか単独(1種)の粉体、もしくは2種以上からなる混合した粉体、もしくは2種以上からなる合金粉末を使用することができる。
芯金11の材質となる金属は、磁性体、特に強磁性体となる金属が好ましく、例えば磁性体でかつ防錆性を有する鋼板が用いられる。このような鋼板として、フェライト系のステンレス鋼板(JIS規格のSUS430系等)や、防錆処理された圧延鋼板等を用いることができる。
芯金11の形状は、種々の円環状の形状とできるが、多極磁石14を固定できる形状が好ましい。特に、加締固定や嵌合固定等の機械的な固定が行える形状が好ましい。加締固定の場合、芯金11は、例えば図1(B)に示すように、嵌合側となる内径側の円筒部11aと、その一端から外径側へ延びる立板部11bと、外径縁の他円筒部11cとでなる断面概ね逆Z字状の円環状とする。なお、芯金11は断面L字状のものとしても良く、その場合は図1(B)の芯金11において、他円筒部11cが省略された形状のものとされる。芯金11を断面L字状とした場合は、例えば爪部等を立板部11b等に設けて加締固定する。
図1(B)の芯金11において、円筒部11a、立板部11b、および他円筒部11cは、鋼板等の金属板から一体にプレス成形されたものである。立板部11bは平坦に形成されており、その平坦な立板部11bの表面に重ねて多極磁石14の未着磁の焼結体を組み込み、外周縁の他円筒部11cを加締めることで、芯金11の立板部11bに重なり状態に多極磁石14が固定されて、焼結体芯金一体品21とされる。上記他円筒部11cは、その断面における先端側部分または略全体が、加締部となる。また、この加締部は、芯金11の円周方向の全周にわたって延び、したがって円環状となっている。なお、多極磁石14の他円筒部11cにより固定される部分は、多極磁石14の被検出面となる表面よりも凹む凹み部14bとなっていて、これにより他円筒部11cの加締部が多極磁石14の被検出面となる表面に突出しないように成されている。
加締固定は、上記のように全周に連続して行う他に、図5,図6に断面図および正面図で示すように行っても良い。この例では、芯金11を図1の例と同じく、内径側の円筒部11aと、その一端から外径側へ延びる立板部11bと、その外径縁の円筒状の他円筒部11cとでなる断面概ね逆Z字状の円環状としている。また、他円筒部11cにおける周方向の複数箇所に、ステーキング等によって、内径側へ突出状態に塑性変形させた塑性変形部11caを設け、その塑性変形部11caにより多極磁石14を芯金11の立板部11bに固定している。この例においても、多極磁石14の塑性変形部11caにより固定される部分は、多極磁石14の被検出面となる表面よりも凹む凹み部14bとなっていて、これにより塑性変形部11caが多極磁石14の被検出面となる表面に突出しないように成されている。凹み部14bは、外径側に至るに従って表面から背面側へ近づく傾斜面14bとされている。
図1および図5に示す各例において、芯金11は、図7のように、立板部11bが、内周側部分11baと外周側部分11bbとで互いに軸方向にずれた2段形状を成すものとしても良い。図7において、図示は省略するが、多極磁石14は、図1の例と同様に立板部11bにおける他円筒部11cの突出側の面に配置される。
さらに、図8に示すように、図1の例と同様に断面概ね逆Z字状とされた芯金11において、その他円筒部11cの端縁における円周方向複数箇所に舌片状の爪部11cbを設け、この舌片状爪部11cbを矢印のように内径側へ塑性変形させることにより、つまり折り曲げるように加締ることにより、多極磁石14を芯金11に固定しても良い。多極磁石14は、図1などの例と同様に立板部11bにおける他円筒部11cの突出側の面に配置される。この例においても、図7の例と同様に、立板部11bを2段形状としている。立板部11bを2段形状とした場合、多極磁石14の立板部11b側の側面形状は、図8(B)に示すように、立板部11bの2段形状に沿った側面形状としても良い。
上記各例のようにして、多極磁石14を芯金11に加締固定してなる焼結体芯金一体品21の表面に、電着法で樹脂塗膜22を施して磁気エンコーダ10が構成される。この場合の樹脂塗膜22の電着塗装は、水溶性塗料中に浸漬した焼結体芯金一体品21に電流を流し、電気泳動によって電気化学的に焼結体芯金一体品21の表面に樹脂塗膜22を施すものである。上記電着塗装は、大別して、焼結体芯金一体品21をプラス極にするアニオン電着塗装と、焼結体芯金一体品21をマイナス極にするカチオン電着塗装の2種類がある。上記エンコーダ10が車輪用軸受に装着するものである場合は、耐食性が要求されるため、カチオン電着塗装により樹脂塗膜22を施すのが好ましい。上記電着塗装により施される電着塗膜である樹脂塗膜22の含水率は約10%以下とし、乾燥・焼き付けを行って最終の皮膜を形成する。
上記電着塗装の特長は、溶剤塗装などに比べて均一膜厚性が良く、さらに、つきまわりも良いことから、凹凸の大きい製品でも全表面に均一に塗装処理できる。また、マスキング技術を用いれば、電着塗装とメッキの併用、或いは電着塗装の2回繰り返しにより2色塗装も簡単に行うことができる。このため、既存の変性エポキシ系クリヤー塗料をディッピング(浸漬)方式やスプレー(吹付け)方式で塗布するものでは比較的塗装が容易でない端面部分の塗工性が、上記電着塗装では大幅に向上する。また、上記電着塗装では、焼結体芯金一体品21における焼結体加締部および内径側端面部への電着塗料の電気泳動によるつきまわり、侵入により、塗料が焼結体(多極磁石14)と芯金11との間に接着剤として作用するため、既存の変性エポキシ系クリヤー塗料をディッピング(浸漬)方式やスプレー(吹付け)方式で塗布するものに比べて、焼結体(多極磁石14)と芯金11の密着性が大幅に向上する。
また、上記焼結体芯金一体品21における焼結体(多極磁石14)と芯金11の密着性を向上させるために、例えば図9や図10に示すように、焼結体(多極磁石14)の裏面(芯金11と接する面)に水溶性電着塗料の侵入を許容する溝23,24を有するものとしても良い。図9の例では、径方向に延びる複数本の放射状溝23を成形しており、図10の例では、複数本の放射状溝23と、焼結体(多極磁石14)と同心状で上記放射状溝23と交差するリング状溝24を成形している。
このように、焼結体(多極磁石14)の裏面に溝23,24を成形することにより、上記電着塗装工程において、これらの溝23,24内に水溶性電着塗料が電気泳動によって侵入し、その後の乾燥・焼付け工程によって焼結体(多極磁石14)と芯金11とを電着塗料で接着させることができる。
なお、図9および図10では、焼結体(多極磁石14)の裏面に溝23,24を成形した場合を示したが、これに限らず、図11〜図13に示すように、芯金11の立板部11bまたは立板部11bから他円筒部11cにまたがって、水溶性電着塗料の侵入を許容する溝25,25A,26を形成しても良い。図11の例では、立板部11bの焼結体(多極磁石14)と接する面に径方向に延びる複数本の放射状溝25をプレス加工あるいは切削加工により形成している。図12の例では、立板部11bから他円筒部11cに跨がる複数本の放射状溝25Aをプレス加工あるいは切削加工により形成している。図13の例では、立板部11bに複数本の放射状溝25と、芯金11と同心状で上記放射状溝25と交差するリング状溝26を、プレス加工あるいは切削加工により形成している。
この構成の磁気エンコーダ10は、図3と共に前述したように、多極磁石14に磁気センサ15を対面させて回転検出に使用される。磁気エンコーダ10を回転させると、多極磁石14の多極に磁化された各磁極N,Sの通過が磁気センサ15で検出され、パルスのかたちで回転が検出される。磁極N,Sのピッチp(図2)は細かく設定でき、例えばピッチpが1.5mm、ピッチ相互差±3%という精度を得ることもでき、これにより精度の高い回転検出が行える。ピッチ相互差は、磁気エンコーダ10から所定距離だけ離れた位置で検出される各磁極間の距離の差を目標ピッチに対する割合で示した値である。磁気エンコーダ10が図3のように軸受のシール装置5に応用されたものである場合、磁気エンコーダ10の取付けられた軸受の回転が検出されることになる。
図4のように、上記磁気エンコーダ10を被取部材30の外周に圧入するときには、円筒状の圧入パンチ31を用いて行う。磁気エンコーダ10を軸受の回転側の軌道輪(例えば内輪)に嵌合させる場合、回転側軌道輪が上記被取付部材30となる。この圧入嵌合は、磁気エンコーダ10の焼結体(多極磁石14)表面に圧入パンチ31を当てて押し込む。このとき、圧入パンチ31および磁気エンコーダ10のいずれか一方または両方を60〜150℃、好ましくは80〜120℃に加温度した状態で行う。また、焼結体表面を覆っている樹脂塗膜22に圧力を加えながら圧入する。
上記磁気エンコーダ10の全表面は先述したように防食用の表面処理により樹脂塗膜22が形成されているが、耐食性を維持するのに必要な上記樹脂塗膜22の膜厚は、樹脂塗膜22の樹脂の種類が例えばエポキシ径樹脂の場合だと10μm程度である。なお、その膜厚は樹脂の種類によって異なる。上記防食用の表面処理として、先述したように電着塗装を採用する場合には、上記樹脂塗膜22の膜厚として、通常15μm以上の膜厚を確保できる。なお、電着塗装に限らず、既存の変性エポキシ系クリヤー塗料をディッピング(浸漬)方式やコーティング方式で塗布する場合でも15μm以上の膜厚を確保できる。しかし、このような電着塗装、ディッピング、スプレー等の工程途中に擦り傷が発生したり、塗料の焼き付け時にピンホールが発生した場合、樹脂塗膜22の膜厚は部分的に5μmより小さくなる可能性がある。
ところが、この実施形態では、上述したように圧入パンチ31または磁気エンコーダ10の少なくとも一方を60〜150℃に加温して磁気エンコーダ10を被取付部材30に圧入するので、樹脂塗膜22が加温されて軟化することになる。圧入パンチ31が加温される場合は、圧入パンチ31からの伝熱で樹脂塗膜22が加温されて軟化する。樹脂塗膜22が軟化すると、流動化した樹脂が擦り傷やピンホール部に流れ込むので、樹脂塗膜22が平坦化する。この平坦化により擦り傷やピンホールが無くなることで、樹脂塗膜22の膜厚を5μm以上にすることができ、樹脂塗膜22の耐食性を大幅に向上させることができる。なお、上記加温温度が60℃以下の場合、樹脂塗膜22はほとんど軟化しないので、平坦化効果は期待できない。また、上記加温温度が150℃より高い場合、平坦化効果は向上するものの、図3のようにシール装置5の一部構成部材として磁気エンコーダ10が用いられるとき、ゴムシールのゴムやシール性確保のために封入されるグリースの劣化を引き起こす恐れがあるので好ましくない。
これにより、磁気エンコーダ10を耐食性に優れたものとでき、長期の使用,厳しい環境下の使用においても錆の発生の問題のない磁気エンコーダとなる。例えば車輪用軸受のような錆の発生し易い環境下で使用することができる。
また、多極磁石14は、磁性粉の混入した焼結体からなるため、次に示すように、安定したセンシングの得られる磁力を確保しながら薄肉化できて、磁気エンコーダ10のコンパクト化が図れるうえ、耐摩耗性に優れ、また生産性にも優れたものとなる。
さらに、多極磁石14の表面硬度は、従来の磁性粉や磁性粒子の含有する弾性部材やエラストマー製のコーダに比べて硬い。そのため、車輪回転検出のための回転検出装置20に応用した場合に、車両走行中に回転側の多極磁石14の表面と固定側の磁気センサ15の表面の隙間に、砂粒などの粒子が噛み込まれても、多極磁石14の摩耗損傷が生じ難く、従来の弾性体製としたものに比べて、摩耗の大幅な低減効果がある。
この実施形態の特に特長的な利点をまとめると、次のとおりである。
・焼結体芯金一体品21に樹脂塗膜22による防食用の表面処理を施してなる磁気エンコーダ10を、被取付部材30の外周に圧入するときに、圧入パンチ31または磁気エンコーダ10の少なくとも一方を60〜150℃に加温した状態で行うので、上記表面処理の工程途中で生じた樹脂塗膜22の擦り傷やピンホール部の膜厚低下を、上記加温による樹脂塗膜22の軟化,膜厚平坦化効果により改善でき、耐食性を向上させることができる。
・電着塗装は、コーティング方式の塗装よりも、つきまわり性が良いことから、製品全体を塗装できるので、焼結体(多極磁石14)全体の耐食性が向上する。
・電着塗装は、コーティング方式の塗装よりも、つきまわり性が良いことから、焼結体(多極磁石14)と芯金11の隙間に入り込み易いので、接着効果があり、「加締」と「接着」の両方で焼結体と芯金を保持できる。仮に、加締が緩くても接着効果で分離を防ぐことができるので、製品の信頼性が向上する。
・電着塗装は、コーティング方式と比べて、均一な塗膜を形成できるので、製品の寸法管理が容易になる。
・焼結体(多極磁石14)または芯金(11)の少なくともいずれか一方に凹みを設けることで、焼結体と芯金の密着性を向上させることができる。
つぎに、上記磁気エンコーダ10の各サンプルについて行った以下の各試験の結果を、表1と共に説明する。この場合の各サンプルは、焼結体(多極磁石14)の磁性粉がサマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉とネオジウム鉄(NdFeB)系磁性粉の混合粉からなり(それら磁性粉とバインダ(Sn)の配合比を表1に示す)、その混合粉と非磁性金属粉を混合させたものを54mmφ×66mmφ×1.5mmのグリーン体として加圧プレスで成形し、大気中で1時間焼成して焼結体(多極磁石14)とし、これを芯金11に組み込み、加締処理で焼結体芯金一体品21とし、これに各種の表面処理を施して樹脂塗膜22を形成したものである。その表面処理では、ピンホールが出来易いように、洗浄工程および焼成条件を調整した。焼結体(多極磁石14)表面のピンホール部の膜厚は2〜3μmである。なお、樹脂塗膜22の膜厚は15μm程度となるように調整した。この磁気エンコーダ10を、図3のようにシール部材9と組み合わせてシール装置5を構成し、表1に示す加温処理を行いながら軸受内輪に模した被取付部材30(図4)の外径へ圧入した。ただし、各サンプルとなる磁気エンコーダ10は、焼結体(多極磁石14)を未着磁のものとした。
上記各サンプルについて、次の2種類の試験を行った。その1つの試験は、ピンホール部の膜厚測定である。具体的には、ピンホール部の膜厚を、樹脂塗膜22の膜厚から凹み深さを差し引くことで、計算により求めた。凹み深さは、表面形状の測定から求めた。
他の1つの試験は、磁気エンコーダ10に対して、35℃,5%のNaCl溶液による塩水噴霧を行い、樹脂塗膜22のピンホール部に発生する錆の観察を行ったものである。塩水噴霧してから500時間経過後に磁気エンコーダ10を取り出し、ピンホール部に錆が発生しているかどうかを観察した。表1では、錆の発生があったものに×のマークを、錆の発生のないものに○のマークを付した。○のマークのものについては継続して同じ試験を行い、800時間経過後に再度取り出して、錆の発生していなものに◎のマークを付した。
Figure 0004246581
表1中の各例は、次に詳細を示す例であり、表1に示す結果から、次の事項がわかる。 実施例1〜5:焼結体(多極磁石14)にSm−Fe−N系磁性体を用い、焼結体芯金一体品21にカチオン電着を行って磁気エンコーダ10とし、これを所定の加温処理(60〜150℃)を施しながら軸受内輪を模した軸体の外径面に圧入した。この例では、焼結体(多極磁石14)表面の樹脂塗膜22のピンホール部での膜厚が6〜10μmであり、耐食性は全て○以上となり優れていた。
実施例6:焼結体(多極磁石14)にSm−Fe−N系磁性体を用い、焼結体芯金一体品21にカチオン電着を行って磁気エンコーダ10とし、これを所定の加温処理(100℃)を施しながら軸受内輪を模した軸体の外径面に圧入した。この例では、焼結体(多極磁石14)表面の樹脂塗膜22のピンホール部での膜厚が10μmであり、耐食性は◎となり優れていた。
実施例7:焼結体(多極磁石14)にSm−Fe−N系磁性体を用い、焼結体芯金一体品21にカチオン電着を行って磁気エンコーダ10とし、圧入に用いるパンチおよび磁気エンコーダ10に加温処理(100℃)を施しながら軸受内輪を模した軸体の外径面に磁気エンコーダ10を圧入した。この例では、焼結体(多極磁石14)表面の樹脂塗膜22のピンホール部での膜厚が10μmであり、耐食性は◎となり優れていた。
実施例8:焼結体(多極磁石14)にNd−Fe−B系磁性体を用い、焼結体芯金一体品21にアニオン電着を行って磁気エンコーダ10とし、圧入に用いるパンチに加温処理(100℃)を施しながら軸受内輪を模した軸体の外径面に磁気エンコーダ10を圧入した。この例では、焼結体(多極磁石14)表面の樹脂塗膜22のピンホール部での膜厚が8μmであり、耐食性は○となり優れていた。
実施例9:焼結体(多極磁石14)にSm−Fe−N系磁性体を用い、焼結体芯金一体品21にクリヤーコーティング処理(東京ペイント製:TPR−RC クリヤー)を行って磁気エンコーダ10とし、圧入に用いるパンチに加温処理(100℃)を施しながら軸受内輪を模した軸体の外径面に磁気エンコーダ10を圧入した。この例では、焼結体(多極磁石14)表面の樹脂塗膜22のピンホール部での膜厚が10μmであり、耐食性は◎となり優れていた。
実施例10:焼結体(多極磁石14)にSm−Fe−N系磁性体を用い、エポキシ系クリヤー(東京ペイント製:TPR−RC クリヤー)をシンナーで希釈した希釈液に焼結体芯金一体品21を浸して焼結体(多極磁石14)と芯金11の隙間に強制的に樹脂を含浸させ、一定時間後に上記希釈液から取り出して180℃で20分間の焼き付けを行って磁気エンコーダ10とし、圧入に用いるパンチに加温処理(100℃)を施しながら軸受内輪を模した軸体の外径面に磁気エンコーダ10を圧入した。この例では、焼結体(多極磁石14)表面の樹脂塗膜22のピンホール部での膜厚が10μmであり、耐食性は◎となり優れていた。
比較例1:焼結体(多極磁石14)にSm−Fe−N系磁性体を用い、焼結体芯金一体品21にカチオン電着を行って磁気エンコーダ10とし、圧入に用いるパンチに加温処理(50℃)を施しながら軸受内輪を模した軸体の外径面に磁気エンコーダ10を圧入した。この例では、焼結体(多極磁石14)表面の樹脂塗膜22のピンホール部での膜厚が3μmと薄く、耐食性は×となり劣っていた。
比較例2:焼結体(多極磁石14)にSm−Fe−N系磁性体を用い、焼結体芯金一体品21にカチオン電着を行って磁気エンコーダ10とし、圧入に用いるパンチに加温処理(160℃)を施しながら軸受内輪を模した軸体の外径面に磁気エンコーダ10を圧入した。この例では、焼結体(多極磁石14)表面の樹脂塗膜22のピンホール部での膜厚は10μmとなり、耐食性は優れいてたが、加温処理温度が160℃と高いため、ゴムシールおよびシール用グリースが劣化していた。
比較例3:焼結体(多極磁石14)にSm−Fe−N系磁性体を用い、焼結体芯金一体品21にカチオン電着を行って磁気エンコーダ10とし、圧入に用いるパンチに加温処理(50℃)を施しながら軸受内輪を模した軸体の外径面に磁気エンコーダ10を圧入した。この例では、焼結体(多極磁石14)表面の樹脂塗膜22のピンホール部での膜厚は2μmと薄く、耐食性は×となり劣っていた。
比較例4:焼結体(多極磁石14)にSm−Fe−N系磁性体を用い、焼結体芯金一体品21にカチオン電着を行って磁気エンコーダ10とし、圧入に用いるパンチおよび磁気エンコーダ10に加温処理(50℃)を施しながら軸受内輪を模した軸体の外径面に磁気エンコーダ10を圧入した。この例では、焼結体(多極磁石14)表面の樹脂塗膜22のピンホール部での膜厚は3μmと薄く、耐食性は×となり劣っていた。
つぎに、この磁気エンコーダ10を備えた車輪用軸受の一例、およびそのシール装置5の例を、図14,図15と共に説明する。図14に示すように、この車輪用軸受は、内方部材1および外方部材2と、これら内外の部材1,2間に収容される複数の転動体3と、内外の部材1,2間の端部環状空間を密封するシール装置5,13とを備える。一端のシール装置5は、磁気エンコーダ10付きのものである。内方部材1および外方部材2は、転動体3の軌道面1a,2aを有しており、各軌道面1a,2aは溝状に形成されている。内方部材1および外方部材2は、各々転動体3を介して互いに回転自在となった内周側の部材および外周側の部材のことであり、軸受内輪および軸受外輪の単独であっても、これら軸受内輪や軸受外輪と別の部品とが組合わさった組立部材であっても良い。また、内方部材1は、軸であっても良い。転動体3は、ボールまたはころからなり、この例ではボールが用いられている。
この車輪用軸受は、複列の転がり軸受、詳しくは複列のアンギュラ玉軸受とされていて、その軸受内輪は、各転動体列の軌道面1a,1aがそれぞれ形成された一対の分割型の内輪18,19からなる。これら内輪18,19は、ハブ輪6の軸部の外周に嵌合し、ハブ輪6と共に上記内方部材1を構成する。なお、内方部材1は、上記のようにハブ輪6および一対の分割型の内輪18,19からなる3部品の組立部品とする代わりに、ハブ輪6および片方の内輪18が一体化された軌道面付きのハブ輪と、もう片方の内輪19とで構成される2部品からなるものとしても良い。
ハブ輪6には、等速自在継手7の一端(例えば外輪)が連結され、ハブ輪6のフランジ部6aに車輪(図示せず)がボルト8で取付けられる。等速自在継手7は、その他端(例えば内輪)が駆動軸に連結される。外方部材2は、軸受外輪からなり、懸架装置におけるナックル等からなるハウジング(図示せず)に取付けられる。転動体3は各列毎に保持器4で保持されている。
図15は、磁気エンコーダ付きのシール装置5を拡大して示す。このシール装置5は、図3に示したものと同じであり、その一部を前述したが、図15において、詳細を説明する。このシール装置5は、磁気エンコーダ10またはその芯金11がスリンガとなり、内方部材1および外方部材2のうちの回転側の部材に取付けられる。この例では、回転側の部材は内方部材1であるため、磁気エンコーダ10は内方部材1に取付けられる。
このシール装置5は、内方部材1と外方部材2に各々取付けられた第1および第2の金属板製の環状のシール板(11),12を有する。第1のシール板(11)は、上記磁気エンコーダ10における芯金11のことであり、以下、芯金11として説明する。磁気エンコーダ10は、図1ないし図3と共に前述した第1の実施形態にかかるものであり、その重複する説明を省略する。この磁気エンコーダ10における多極磁石14に対面して、同図のように磁気センサ15を配置することにより、車輪回転速度の検出用の回転検出装置20が構成される。
第2のシール板12は、上記シール部材9(図3)を構成する部材であり、第1のシール板である芯金11の立板部11bに摺接するサイドリップ16aと円筒部11aに摺接するラジアルリップ16b,16cとを一体に有する。これらリップ16a〜16cは、第2のシール板12に加硫接着された弾性部材16の一部として設けられている。これらリップ16a〜16cの枚数は任意で良いが、図15の例では、1枚のサイドリップ16aと、軸方向の内外に位置する2枚のラジアルリップ16c,16bとを設けている。第2のシール板12は、固定側部材である外方部材2との嵌合部に弾性部材16を抱持したものとしてある。すなわち、弾性部材16は、円筒部12aの内径面から先端部外径までを覆う先端覆い部16dを有するものとし、この先端覆い部16dが、第2のシール板12と外方部材2との嵌合部に介在する。第2のシール板12の円筒部12aと第1のシール板である芯金11の他円筒部11cとは僅かな径方向隙間をもって対峙させ、その隙間でラビリンスシール17を構成している。
磁気エンコーダ10は、第1のシール板である芯金11の円筒部11aを内輪19の外径面に圧入嵌合することで、内方部材1に取付けられる。その嵌合は、図4の場合と同様に、図16に示すように、磁気エンコーダ10の焼結体(多極磁石14)の表面に円筒状の圧入パンチ31を当てて、軸方向に押し込むことにより行う。この圧入を、圧入パンチ31または磁気エンコーダ10の少なくとも一方を60〜150℃に加温した状態で行うことは図4の場合と同様である。これにより、磁気エンコーダ10に防食用の表面処理を施したとき、樹脂塗膜22の一部に擦り傷やピンホール部が発生しても、それらの擦り傷やピンホール部が平坦化されるので、樹脂塗膜22の膜厚低下が改善され、耐食性が向上する。
この構成の車輪用軸受によると、車輪と共に回転する内方部材1の回転が、この内方部材1に取付けられた磁気エンコーダ10を介して磁気センサ15で検出され、車輪回転速度が検出される。
磁気エンコーダ10は、シール装置5の構成要素としたため、部品点数を増やすことなく、車輪の回転を検出することができる。車輪用軸受は、一般に路面の環境下にさらされた状態となり、磁気エンコーダ10が塩泥水を被ることがあるが、磁気エンコーダ10を構成する焼結状態芯金一体品21の全体に防食性の表面処理が施されていることと、上述した内輪19への圧入において加温処理を行うことから、塩泥水により磁気エンコーダ10に錆が発生するのを確実に防止することができる。また、磁気エンコーダ10と、これに対面させる磁気センサ15との間に砂粒等の粒子が噛み込むことがあるが、磁気のように磁気エンコーダ10の多極磁石14は焼結状態からなるものであって硬質であるため、多極磁石14の表面の摩耗損傷は従来の弾性体製のものに比べて大幅に低減される。
内外の部材1,2間のシールについては、第2のシール板12に設けられた各シールリップ16a〜16cの摺接と、第2のシール板12の円筒部12aに第1のシール板である芯金11の他円筒部11cが僅かな径方向隙間で対峙することで構成されるラビリンスシール17とで得られる。
なお、図1および図15に示す車輪用軸受では、磁気エンコーダ10の芯金11を、図1の形状のものとした場合について示しているが、磁気エンコーダ10として図5〜図8に示した各例のものを用いても良い。
また、磁気エンコーダ10を軸受のシール装置5の構成要素とする場合等において、多極磁石14を、上記各実施形態とは逆に軸受に対して内向きに設けても良い。すなわち、多極磁石14を芯金11の軸受内側の面に設けても良い。その場合、芯金11は非磁性体製のものとすることが好ましい。
また、外方部材が回転側部材となる車輪用軸受では、外方部材に磁気エンコーダを取付ける。
(A)はこの発明の第1の実施形態にかかる磁気エンコーダの取付方法を適 用する磁気エンコーダの部分斜視図、(B)は同磁気エンコーダの組立過程を示す部分斜視図である。 同磁気エンコーダを正面から示す磁極の説明図である。 同磁気エンコーダを備えたシール装置と磁気センサとを示す部分破断正面図である。 同磁気エンコーダの被取部材への圧入処理を示す説明図である。 同磁気エンコーダにおける多極磁石の一例の裏面を示す斜視図である。 同磁気エンコーダにおける多極磁石の他の例の裏面を示す斜視図である。 同磁気エンコーダにおける芯金の一例を示す部分斜視図である。 同磁気エンコーダにおける芯金の他の例を示す部分斜視図である。 同磁気エンコーダにおける芯金のさらに他の例を示す部分斜視図である。 この発明の他の実施形態にかかる磁気エンコーダの部分斜視図である。 同磁気エンコーダの正面図である。 芯金の変形例の部分断面図である。 (A),(B)は、それぞれ芯金の他の変形例、およびその芯金を用いた磁気エンコーダの部分斜視図である。 第1の実施形態にかかる磁気エンコーダを備えた車輪用軸受の全体の断面図である。 同車輪用軸受の部分断面図である。 同車輪用軸受の内輪への磁気エンコーダの圧入処理を示す説明図である。
符号の説明
1…内方部材
2…外方部材
3…転動体
5…シール装置
10…磁気エンコーダ
11…芯金(第1のシール板)
11a…円筒部
11b…立板部
11c…他円筒部
12…第2のシール板
14…多極磁石
15…磁気センサ
16a…サイドリップ
16b,16c…ラジアルリップ
20…回転検出装置
21…焼結体芯金一体品
22…樹脂塗膜
30…被取付部材
31…圧入パンチ

Claims (15)

  1. 磁気エンコーダを被取付部材の外周に圧入する磁気エンコーダの取付方法であって、上記磁気エンコーダは、円周方向に交互に磁極を形成した多極磁石と、この多極磁石を支持する芯金とを備え、上記多極磁石が磁性粉と非磁性金属粉との混合粉を焼結させた焼結体であり、この焼結体を上記芯金の加締によってこの芯金に固定し、この焼結体を芯金に固定した焼結体芯金一体品に樹脂塗膜による防食用の表面処理が施してあり、この磁気エンコーダ、被取付部材の外周に圧入するときに、圧入パンチまたはこの磁気エンコーダの少なくとも一方を60〜150℃に加温した状態として前記樹脂塗膜が軟化した状態で圧入を行うことを特徴とする磁気エンコーダの取付方法
  2. 請求項1において、上記芯金が円環状であり、かつ多極磁石が円環状である磁気エンコーダの取付方法。
  3. 請求項1または請求項2において、上記表面処理が電着である磁気エンコーダの取付方法
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、上記表面処理が、カチオン電着である磁気エンコーダの取付方法
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、上記磁性粉がサマリウム系磁性粉である磁気エンコーダの取付方法
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、上記磁性粉がネオジウム系磁性粉である磁気エンコーダの取付方法
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかにおいて、上記非磁性金属粉がスズ粉である磁気エンコーダの取付方法。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかにおいて、上記混合粉が2種以上の磁性粉または2種以上の非磁性金属粉を含む磁気エンコーダの取付方法。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の磁気エンコーダの取付方法によって磁気エンコーダを取付ける車輪用軸受の磁気エンコーダの取付方法。
  10. 請求項9において、上記車輪用軸受が、複列の転走面を内周面に形成した外方部材と、この外方部材の転走面と対向する転走面を形成した内方部材と、これら両転走面間に介在させた複列の転動体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受であって、
    上記外方部材と内方部材との間の環状空間を密封するシール装置を設け、このシール装置は、上記外方部材または内方部材のうちの回転側部材に嵌合した断面L字状の第1のシール板と、この第1のシール板に対向し、上記外方部材または内方部材のうちの固定側部材に嵌合した断面L字状の第2のシール板とからなり、上記第1のシール板の立板部に摺接するサイドリップ、および円筒部に摺接するラジアルリップが上記第2のシール板に固着され、上記第1のシール板が上記磁気エンコーダにおける芯金となり、その立板部に重ねて上記多極磁石が設けられる車輪用軸受の磁気エンコーダの取付方法。
  11. 請求項9において、上記車輪用軸受が、複列の転走面を内周面に形成した外方部材と、この外方部材の転走面と対向する転走面を形成した内方部材と、これら両転走面間に介在させた複列の転動体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受であって、
    上記外方部材と内方部材との間の環状空間を密封するシール装置を設け、このシール装置は、上記外方部材または内方部材のうちの回転側部材に嵌合した断面概ね逆Z字状の第1のシール板と、この第1のシール板に対向し、上記外方部材または内方部材のうちの固定側部材に嵌合した断面L字状の第2のシール板とからなり、上記第1のシール板の立板部に摺接するサイドリップ、および円筒部に摺接するラジアルリップが上記第2のシール板に固着され、上記第1のシール板が上記磁気エンコーダにおける芯金となり、その立板部に重ねて上記多極磁石が設けられる車輪用軸受の磁気エンコーダの取付方法。
  12. 請求項11において、上記第1のシール板の上記多極磁石が重ねられる立板部が、内周側部分と外周側部分とで互いに軸方向にずれた2段である車輪用軸受の磁気エンコーダの取付方法。
  13. 請求項11または請求項12において、上記第1のシール板における上記多極磁石を重ねた立板部に、上記多極磁石を第1のシール板の外周部の加締によって固定する車輪用軸受の磁気エンコーダの取付方法。
  14. 請求項11または請求項12において、上記第1のシール板における上記多極磁石を重ねた立板部に、上記多極磁石を第1のシール板の外周部の塑性変形によって固定する車輪用軸受の磁気エンコーダの取付方法。
  15. 請求項11または請求項12において、上記第1のシール板における上記多極磁石を重ねた立板部に、上記多極磁石を、第1のシール板の外周部に設けた爪状突起の塑性変形によって固定する車輪用軸受の磁気エンコーダの取付方法。
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