JP2005106091A - 磁気エンコーダおよびそれを備えた車輪用軸受 - Google Patents

磁気エンコーダおよびそれを備えた車輪用軸受 Download PDF

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達雄 中島
Akinari Ohira
晃也 大平
Arihito Matsui
有人 松井
Kazutoyo Murakami
和豊 村上
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【課題】 焼結体製の多極磁石を用いた磁気エンコーダにおいて、じん性に優れ、取扱い性の良いものを提供する。
【解決手段】 円周方向に交互に磁極を形成した多極磁石14と、この多極磁石14を支持する芯金11とを備えた磁気エンコーダとする。多極磁石14は、磁性粉と、少なくとも銅粉を含む非磁性金属粉との混合粉を焼結させた焼結体とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、相対回転する軸受部の回転検出装置等に用いられる磁気エンコーダ、およびそれを備えた車輪用軸受に関し、例えば自動車のアンチロックブレーキシステムにおける前後の車輪回転数を検出する回転検出装置に装着されるベアリングシールの構成部品とされる磁気エンコーダに関する。
従来、自動車のスキッドを防止するためのアンチスキッド用回転検出装置として、次のような構造が多く用いられている。すなわち、前記回転検出装置は歯付ローターと感知センサからなっており、軸受を密封するシール装置よりそれぞれ離間させて配置し、一つの独立した回転検出装置を構成しているものが一般的である。このような従来例は、回転軸に嵌合された歯付ローターを、ナックルに取付けられた回転検出センサで感知検出する構造を持ち、使われている軸受は、その側部に独立して設けられたシール装置によって、水分あるは異物の侵入から守られる。
その他の例として特許文献1には、回転検出装置の装着スペースを削減せしめ感知性能を飛躍的に向上させることを目的として、車輪回転検出のための回転検出装置を有したベアリングシールにおいて、そこに使用するスリンガーの径方向に磁性粉の混入された弾性部材を周状に加硫成形接着し、そこに交互に磁極を配置した構造が示されている。
また、特許文献2には、軸方向の寸法を小さくし、回転部材と固定部材との間の密閉度を良好にし、容易に取付け可能にすることを目的として、回転部材と固定部材との間がシールされ、この回転部材に回転ディスクが取付けられ、その回転ディスクに多極化されたコーダが取付けられたコーダ内蔵密閉構造としたものが示されている。使用するコーダは、磁性粒子を添加したエラストマーからなるものが用いられ、このコーダの側面を固定部材とほぼ同一平面としたシール手段とされている。
磁性粉や磁性粒子を含有するプラスチック(プラストマー)製のコーダは、やはり従来の射出成形や圧縮成形等のように、製品形状に適応した金型を使用して腑形したり、つまり金型どおりの形に成形したり、T形のダイスを用いた押出し成形やカレンダー成形のようなシート成形でシートを成形し打ち抜き加工などにより製品形状にして、その後、金属基板上に接着剤などで接着固定し製作してもよい。またこの場合、インサート成形のようにあらかじめ金型内に金属基板を組込んでおき、その後、溶融樹脂を流し入れて接着工程を同時加工して製作してもよい。
特許第2816783号公報 特開平6−281018号公報
しかし、上記の各磁気エンコーダは、いずれも多極磁石に磁性粉を含むものであり、一方、自動車用軸受等に使用される場合、路面の塩泥水に曝される厳しい環境下に置かれるため、長期使用の間の錆の発生が問題となる。特に、小型化のために磁性粉の含有量を多くした場合、錆が発生し易くなる。そこで、磁気エンコーダの多極磁石を防錆処理することを考えたが、適切な防錆材料の選定が難しい。
また、多極磁石が上記のような磁性粉を含有させたエラストマーやプラストマーでは種々の課題があるため、本出願人は、多極磁石を、磁性粉と非磁性金属粉との混合粉を焼結させた焼結体としたものを提案した(特願2001−290300号、特願2003−047530号)。これは、希土類系磁性粉に、スズや亜鉛等の低融点の非磁性金属粉をバインダーとして配合した混合粉を焼結したものである。焼結体製とすることで、磁性粉の配合量を増やし、薄型化することができ、かつ耐摩耗性を向上させることができる。また焼結体製の磁気エンコーダでは原料粉体同士のドライブレンドが可能であるため、磁性粉の配合量が多くても、混練機の損傷,摩耗が生じ難く、過熱時の磁性粉の酸化による磁気特性劣化の問題も生じない。
しかし、焼結体の磁気エンコーダの材料がスズや亜鉛等の低融点の非磁性金属粉であると、焼結体である多極磁石の伸び(じん性)が小さくなる。そのため、製品である磁気エンコーダの搬送時や、芯金への多極磁石の組込み時に、クラックが進展し易くなり、その取扱いが非常に難しくなるという問題点がある。
この発明の目的は、焼結体製の多極磁石を用いた磁気エンコーダにおいて、じん性に優れ、取扱い性の良いものを提供することである。
この発明のさらに他の目的は、部品点数を増やすことなく、コンパクトな構成で回転検出が行え、かつ回転検出のための磁気エンコーダの耐久性、生産性に優れ、低コストが図れる車輪用軸受を提供することである。
この発明の磁気エンコーダは、円周方向に交互に磁極を形成した多極磁石と、この多極磁石を支持する芯金とを備えた磁気エンコーダにおいて、上記多極磁石が磁性粉と少なくとも銅粉を含む非磁性金属粉との混合粉を焼結させた焼結体であることを特徴とする。
この構成の磁気エンコーダは、多極磁石に磁気センサを対面させて回転検出に使用される。この磁気エンコーダを回転させると、多極磁石の各磁極の通過が磁気センサで検出され、パルスの形で回転が検出される。多極磁石が焼結体からなるため、磁性粉の配合量を増やして薄型化することができ、かつ耐摩耗性に優れたものとなる。
また、上記多極磁石は、磁性粉と少なくとも銅粉を含む非磁性金属粉との混合粉を焼結させた焼結体からなるため、じん性に優れ、伸びの大きく得られるものとできる。すなわち、例えば希土類磁性粉に、スズ粉や亜鉛粉等の低融点の非磁性金属粉をバインダとして配合する際に、銅粉も所定量配合して混合粉とし、これら低融点の金属粉の融点よりも高い温度で焼結すると、銅粉と混合したスズ粉あるいは亜鉛粉、またはこれらの混合粉が銅粒子中に固溶するため、焼結体からスズや亜鉛が外部に溶け出さない。さらに、低融点金属であるスズや亜鉛が銅と固溶・合金化することで、原料粉の粒子同士の結着力が増加し、これによって焼結体のじん性が大幅に向上し、伸びを大きく得ることが可能となる。
焼結体からなる多極磁石がじん性に優れていると、磁気エンコーダの製品の搬送や、多極磁石の芯金への組込み、また実車で使用中に発生する振動や小石のぶつかり等に対して有利である。多極磁石のじん性が小さい場合、伸びが生じ難く、クラックが進展し易いので、取扱に注意する必要があるが、じん性を大きくすることで、伸び量を増やすことができ、取扱性が向上する。
この発明の磁気エンコーダにおいて、上記磁性粉がサマリウム系磁性粉であっても良く、またネオジウム系磁性粉であっても良い。これらサマリウム系磁性粉やネオジウム系磁性粉を用いると、強い磁力を得ることができる。上記サマリウム系磁性粉としては、サマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉が、またネオジウム系磁性粉としてはネオジウム鉄(NdFeB)系磁性粉が用いられる。上記磁性粉は、この他に、マンガンアルミ(MnAl)ガスアトマイズ粉であっても良い。
上記非磁性金属粉が銅粉とスズ粉、または銅粉と亜鉛粉であっても良い。低融点の非磁性金属粉がスズ粉または亜鉛粉である場合に、上記のように銅粉を混合して、これらスズ粉または亜鉛粉の融点よりも高い温度で焼結することで、焼結体のじん性が向上することが、試験により確認された。
上記混合粉が2種以上の磁性粉、または3種以上の非磁性金属粉を含むものであっても良い。2種以上の磁性粉または3種以上の非磁性金属粉を含むものとした場合は、任意に複数種の粉を混合することで所望の特性を得ることができる。
この発明の車輪用軸受は、この発明における上記いずれかの構成の磁気エンコーダを備えたものである。この発明の磁気エンコーダは、安定したセンシングの得られる磁力を確保しながら、取扱い性の向上が可能であるため、これを車輪用軸受に備えることで、生産性に優れたものとなる。
この発明の車輪用軸受は、軸受空間をシールするシール装置の構成要素を磁気エンコーダとしても良い。例えば、この車輪用軸受は、複列の転走面を内周面に形成した外方部材と、この外方部材の転走面と対向する転走面を形成した内方部材と、これら両転走面間に介在させた複列の転走体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受であって、上記外方部材と内方部材との間の環状空間を密閉するシール装置を設けたものとされる。このシール装置の構成要素を磁気エンコーダとする。この場合に、上記シール装置は、上記外方部材または内方部材のうちの回転側部材に嵌合された断面L字状の第1のシール板と、この第1のシール板に対向し、上記外方部材または内方部材のうちの固定側部材に嵌合した断面L字状の第2のシール板とからなり、上記第1のシール板の立板部に摺接するサイドリップ、および円筒部に摺接するラジアルリップが上記第2のシール板に固着され、上記第1のシール板が上記磁気エンコーダにおける芯金となり、その立板部に少なくとも一部を重ねて上記多極磁石が設けられたものであっても良い。
この構成の車輪用軸受の場合、シール装置の構成要素を磁気エンコーダとしたため、部品点数を増やすことなく、コンパクトな構成で車輪の回転を検出することができる。また、このようなシール装置に磁気エンコーダを構成した場合、第2のシール板に固着されたサイドリップおよびラジアルリップが第1のシール板に摺接することにより、優れたシール効果が得られる。
上記第1のシール板は、例えば断面概ね逆Z字状とされて、上記回転側部材に嵌合される嵌合側の円筒部と、立板部と、他円筒部とでなるものであっても良い。シール板が断面概ね逆Z字状であると、他円筒部を焼結体の加締固定に利用でき、焼結体の加締固定がより容易に行える。
第1のシール板を上記の断面概ね逆Z字状とした場合に、次の各構成としても良い。ただし、外周側円筒部を用いるものは、断面概ね逆Z字状としたものだけに適用される。
・第1のシール板の立板部が、内周側部分と外周側部分とで互いに軸方向にずれた2段形状であっても良い。
・第1のシール板における外周側円筒部の周方向複数箇所に、内径側へ突出状態に塑性変形させた塑性変形部を設け、上記第1のシール板における立板部に重ねた多極磁石を、上記塑性変形部によって加締固定しても良い。
・第1のシール板の立板部に、上記多極磁石を、第1のシール板の外周部に設けた爪状突起の塑性変形によって固定しても良い。
この発明の磁気エンコーダは、円周方向に交互に磁極を形成した多極磁石と、この多極磁石を支持する芯金とを備えた磁気エンコーダにおいて、上記多極磁石が、磁性粉と、少なくとも銅粉を含む非磁性金属粉との混合粉を焼結させた焼結体であり、銅粉を非磁性金属粉に混合したため、焼結体のじん性、伸びが増大し、搬送時や、芯金への多極磁石の組込み等における取扱い性を向上させることができ、耐久性も向上する。
この発明の車輪用軸受は、この発明の磁気エンコーダを備えたものであるため、多極磁石が焼結体であることによる薄型化、磁力向上による検出性の向上、耐摩耗性の向上効果を得ながら、上記銅粉を混合したことによる取扱性の向上による生産性の向上、および耐久性の向上の効果が得られる。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図3と共に説明する。図1に示すように、この磁気エンコーダ10は、金属製の環状の芯金11と、この芯金11の表面に周方向に沿って設けられた多極磁石14とを備える。多極磁石14は周方向に多極に磁化され、交互に磁極N,Sが形成された部材であり、磁気ディスクからなる。磁極N,Sは、ピッチ円直径PCD(図2)において、所定のピッチpとなるように形成されている。多極磁石14は、磁性粉と、少なくとも銅粉を含む非磁性金属粉との混合粉の圧粉体を焼結させた焼結体である。この多極磁石14を上記芯金11の加締によってこの芯金11に固定する。この磁気エンコーダ10は、回転部材(図示せず)に取付けられ、図3に示すように多極磁石14に磁気センサ15を対面させて回転検出に使用されるものであり、磁気エンコーダ10と磁気センサ15とで回転検出装置20が構成される。同図は、磁気エンコーダ10を軸受(図示せず)のシール装置5の構成要素とした応用例を示し、磁気エンコーダ10は、軸受の回転側の軌道輪に取付けられる。シール装置5は、磁気エンコーダ10と、固定側のシール部材9とで構成される。シール装置5の具体構成については後に説明する。
多極磁石14に混入する磁性粉としては、バリウム系およびストロンチウム系などの等方性または異方性フェライト粉であっても良い。これらのフェライト粉は顆粒状粉体であっても、湿式異方性フェライトコアからなる粉砕粉であっても良い。この湿式異方性フェライトコアからなる粉砕粉を磁性粉とした場合、非磁性金属粉との混合粉を磁場中で成形された異方性のグリーン体とする必要がある。
上記磁性粉は、希土類系磁性材料であっても良い。例えば希土類系磁性材料であるサマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉やネオジウム鉄(NdFeB)系磁性粉のそれぞれ単独磁性粉であっても良い。また、磁性粉はマンガンアルミ(MnAl)ガスアトマイズ粉であっても良い。
また、上記磁性粉は、サマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉、ネオジウム鉄(NdFeB)系磁性粉、およびマンガンアルミ(MnAl)ガスアトマイズ粉のいずれか2種以上を混合させたものであっても良い。例えば、上記磁性粉はサマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉とネオジウム鉄(NdFeB)系磁性粉とを混合させたもの、およびサマリウム鉄系磁性粉とネオジウム鉄系磁性粉とマンガンアルミガスアトマイズ粉とを混合させたもの、のいずれかであっても良い。例えば、フェライト粉だけでは磁力が足りない場合に、フェライト粉に希土類系磁性材料であるサマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉や、ネオジウム鉄(NdFeB)系磁性粉を必要量だけ混合し、磁力向上を図りつつ安価に製作することもできる。
多極磁石14を形成するバインダーとしての非磁性金属粉には、銅粉の他に、スズ、アルミ、ニッケル、亜鉛、タングステン、マンガンなどの粉体、または非磁性のステンレス系金属粉のいずれか単体(1種)の粉体、もしくは2種以上からなる混合した粉体、もしくは2種以上からなる合金粉末を使用することができる。
ここで使用できる銅粉の粒子形状には、樹枝状、片状、角状、球状、不規則形状、粒状などがある。特に、成形性が良く、かつ焼結性に優れた銅粉とするには、樹枝状銅粉単体、もしくは樹枝状銅粉と他の粒子形状の銅粉との混合粉とするのが好ましい。このように樹枝状銅粉を含有することで、上記圧粉体(グリーン体)の強度が向上し、かつ焼結時に低融点金属の溶融(液)体との「ぬれ」の表面積が大きくなるため、焼結体の機械的強度が大幅に向上する。
銅粉の製造法としては、電解法(Electrolysis method )、とう砕法(Stamping method )、粉砕法(Pulverizng method )、ガスアトマイズ法(Gas Atomization method)、水アトマイズ法(Water Atomization method)、熱処理法(Hert treatment method )、化学的製法(Chemical method )等を採用できる。特に、成形性が良く、かつ焼結性に優れた形状の樹枝状銅粉の製造には、上記電解法を用いることが望ましい。
銅粉の平均粒径は、0.11μm以上200μm以下の範囲にあることが望ましく、さらに好適な平均粒径範囲としては、3μm以上100μm以下が良い。平均粒径が0.1μmより小さいと、原料粉として流動が悪くグリーン体成形時の金型内への安定した充填が困難になる場合がある。また平均粒径が200μmより大きいと、たとえ樹枝状形状としてもグリーン体強度が上がらないことがある。
多極磁石14を形成する混合粉中の配合において、磁性粉の配合量は10〜80wt%以上であることが好ましい。多極磁石14の磁性粉の配合量が10wt%未満であると、磁力不足となる。また、磁性粉の配合量が80wt%を超えると、焼結体の機械的強度が不足するため好ましくない。
非磁性金属粉が、銅粉と、スズや亜鉛等の低融点金属粉の混合粉である場合、その配合比は重量比で(9.5:0.5)〜(0.5〜9.5)の範囲であることが好ましい。銅粉の配合量が95wt%より多くなると、低融点金属粉の配合量が少なすぎて成形体の強度が低くなり、実用上問題がある。また、銅粉の配合量が5wt%よりも少なくなると、成形体中で合金化できない低融点金属粉の存在が多くなり、脆くなる傾向があるので好ましくない。
得られたグリーン体は、図4のように炉内で加熱焼結することで、ディスク形状の焼結体とされる。この炉内の加熱焼結の雰囲気は、大気中、真空中、還元雰囲気中等、とくに限定しない。電気炉で行っても良く、また真空炉により、または不活性ガスを流入しながらプッシャー炉、もしくはイナート炉で行っても良い。しかし、焼結雰囲気を窒素雰囲気とするのが、耐食性向上の点で好ましい。窒素雰囲気下で焼結した場合、磁性粉の酸化を低く抑えることができるからである。
芯金11の材質となる金属は、磁性体、特に強磁性体となる金属が好ましく、例えば磁性体でかつ防錆性を有する鋼板が用いられる。このような鋼板として、フェライト系のステンレス鋼板(JIS規格のSUS430系等)や、防錆処理された圧延鋼板を用いることができる。
芯金の形状は、種々の円環状の形状とできるが、多極磁石14を固定できる形状が好ましい。特に、加締固定や嵌合固定等の機械的な固定が行える形状が好ましい。加締固定の場合、芯金11は、例えば図1(B)に示すように、嵌合側となる内径側の円筒部11aと、その一端から外径側へ延びる立板部11bと、外径縁の他円筒部11cとでなる断面概ね逆Z字状の円環状とする。なお、芯金11は図5のように断面L字状のものとしても良く、その場合は図1(B)の芯金11において、他円筒部11cが省略された形状のものとされる。芯金11を断面L字状とした場合は、例えば爪部11ba等を立板部11b等に設けて、図5(B)のように多極磁石14を加締固定する。
図1(B)の芯金11において、円筒部11a、立板部11b、および他円筒部11cは、鋼板等の金属板から一体にプレス成形されたものである。立板部11bは平坦に形成されており、その平坦な立板部11bの表面に重ねて多極磁石14の未着磁の焼結体を組み込み、外周縁の他円筒部11cを加締めることで、芯金11の立板部11bに重なり状態に多極磁石14が固定されて、焼結体芯金一体品とされる。上記他円筒部11cは、その断面における先端側部分または略全体が、加締部となる。また、この加締部は、芯金11の円周方向の全周にわたって延び、したがって円環状となっている。なお、多極磁石14の他円筒部11cにより固定される部分は、多極磁石14の被検出面となる表面よりも凹む凹み部14aとなっていて、これにより芯金他円筒部11cの塑性変形部11caが多極磁石14の被検出面となる表面に突出しないように成されている。上記凹み部14aは、多極磁石14の被検出面となる表面よりも若干背面側に後退した段差部として形成されている。多極磁石14の外周縁における凹み部14aよりも裏面側の部分は、断面が円弧状の曲面とされ、この曲面部分に沿うように、他円筒部11cの加締部が形成される。
多極磁石14の加締固定は、上記のように全周にわたって行う他に、図6,図7に断面図および正面図で示すように行っても良い。この例では、芯金11を図1の例と同じく、内径側の円筒部11cと、その一端から外径側へ延びる立板部1bと、その外径縁から延びる他円筒部11cとでなる断面概ね逆Z字状の円環状としている。また、他円筒部11cにおける周方向の複数箇所に、ステーキング等によって、内径側へ突出状態に塑性変形させた塑性変形部11caを設け、その塑性変形部11caにより多極磁石14を芯金11の立板部11bに固定している。この例においても、多極磁石14の塑性変形部11caにより固定される部分は、多極磁石14の被検出面となる表面よりも凹む凹み部14bとなっていて、これにより塑性変形部11caが多極磁石14の被検出面となる表面に突出しないように成されている。凹み部14bは、外径側に至るに従って表面から背面側へ近づく傾斜面とされている。
図1および図6に示す各例において、芯金11は、図8のように、立板部11bが、内周側部分11baと外周側部分11bbとで互いに軸方向にずれた2段形状を成すものとしても良い。図8において、図示は省略するが、多極磁石14は、図1の例と同様に立板部11bにおける他円筒部11cの突出側の面に配置される。
さらに、図9に示すように、図1の例と同様に断面概ね逆Z字状とされた芯金11において、その他円筒部11cの端縁における円周方向複数箇所に舌片状の爪部11cbを設け、この舌片状爪部11cbを矢印のように内径側へ塑性変形させることにより、つまり折り曲げるように加締ることにより、多極磁石14を芯金11に固定しても良い。多極磁石14は、図1などの例と同様に立板部11bにおける他円筒部11cの突出側の面に配置される。この例においても、図8の例と同様に、立板部11bを2段形状としている。立板部11bを2段形状とした場合、多極磁石14の立板部11b側の側面形状は、図9(B)に示すように、立板部11bの2段形状に沿った側面形状としても良い。
なお、例えば図10に示すように、芯金11を、内径側の円筒部11aと、その一端から外径側へ低く延びる立板部11b”とでなる断面L字状の円環状としても良い。円筒部11aと立板部11b”とは、鋼板等の金属板から一体にプレス成形されたものである。立板部11b”は平坦に形成されており、その平坦な立板部11b”まで、多極磁石14となるディスク状の焼結体を円筒部11aの外周に圧入して固定する。立板部11b”の高さは、多極磁石14の内周部付近が当たる高さとされ、図1の例に比べて低いものとされる。
また、上記各例では芯金11を鋼板プレス成形品製としたが、図11に示すように、芯金11は、鋼材等の削り出し品からなるものとしても良い。同図の例の芯金11は立板部11bの溝部11baを切削加工溝としている。
この構成の磁気エンコーダ10は、図3と共に前述したように、多極磁石14に磁気センサ15を対面させて回転検出に使用される。磁気エンコーダ10を回転させると、多極磁石14の多極に磁化された各磁極N,Sの通過が磁気センサ15で検出され、パルスのかたちで回転が検出される。磁極N,Sのピッチp(図2)は細かく設定でき、例えばピッチpが1.5mm、ピッチ相互差±3%という精度を得ることもでき、これにより精度の高い回転検出が行える。ピッチ相互差は、磁気エンコーダ10から所定距離だけ離れた位置で検出される各磁極間の距離の差を目標ピッチに対する割合で示した値である。磁気エンコーダ10が図3のように軸受のシール装置5に応用されたものである場合、磁気エンコーダ10の取付けられた軸受の回転が検出されることになる。
この磁気エンコーダ10は、芯金11で支持される多極磁石14が、磁性粉と少なくとも銅粉を含む非磁性金属粉との混合粉を焼結させた焼結体からなるものとしているので、伸び(じん性)の大きい多極磁石14とでき、搬送や芯金11への組込みにおいてもクラックが進展し難く、取扱いが容易になり、耐久性も向上する。すなわち、例えば希土類磁性粉に、スズ粉や亜鉛粉等の低融点の非磁性金属粉をバインダとして配合する際に、銅粉も所定量配合して混合粉とし、これら低融点の金属粉よりも高い温度で焼結すると、銅粉と混合したスズ粉あるいは亜鉛粉、またはこれらの混合粉が銅粒子中に固溶するため、焼結体からスズや亜鉛が外部に溶け出さない。さらに、低融点金属であるスズや亜鉛が銅と固溶・合金化することで、原料粉の粒子同士の結着力が増加するため、焼結体の伸び(じん性)が大幅に向上する。
つぎに、上記磁気エンコーダ10における多極磁石(焼結体)14の破壊時の歪み量と耐食性能の試験結果を、表1と共に説明する。試験は、この発明の実施例1〜12、および比較例1〜6となる各サンプルにつき行った。上記サンプルには、焼結体の多極磁石14を構成する磁性粉として、サマリウム鉄(Sm−Fe−N)系磁性粉を用いたものと、ネオジウム鉄(Nd−Fe−B)系磁性粉を用いたものを準備した。バインダには、銅粉にスズ粉を配合したもの、および亜鉛粉を配合したものを準備した。いずれの磁性粉、バインダを用いたか、および配合割合については、表1の中に示した。この配合割合で、4mm×20mm×1.5mmのグリーン体(未焼結圧粉体)を加圧プレスで成形し、所定の雰囲気下で1時間焼成した。
これらサンプルについて、支点間距離:14mmで三点曲げ試験を行い、破壊時の歪み量を測定した。また、各サンプルについて、個数n=3の試験を行い、その平均値から、歪み量を次の3水準に分類した。歪み量が60μm未満の場合:×、60μm以上〜80μm未満の場合:○、80μm以上の場合:◎である。その結果を表1に併記する。なおクロスヘッドの速度は:1mm/min 、支点に用いた治具の先端:Rは1mmである。
また、各サンプルに対する耐食試験は以下のように行った。55℃、5%NaCl溶液中に24時間浸漬して、発生する錆の観測を行った。表面積に対し、錆の発生部が80%以上の場合:×、50%以上〜80%未満の場合:○、50%未満の場合:◎と判定した。試験結果を表1に併記する。
Figure 2005106091
表1中の各例は、次に詳細を示す例であり、表1に示す試験結果から、次の事項がわかる。
実施例1〜4:焼結体(多極磁石14)の磁性粉にSm−Fe−N系磁性粉を用い、バインダとして銅粉およびスズ粉を所定量配合して、窒素雰囲気下で焼成した。この例では、歪み量および耐食性とも優れていた。銅粉に電解粉を使用した場合、歪み量が特に優れていた。
実施例5,6:焼結体(多極磁石14)の磁性粉にSm−Fe−N系磁性粉を用い、バインダとして銅粉およびスズ粉を所定量配合して、大気雰囲気下で焼成した。この例では、窒素雰囲気下の場合と比較して耐食性が若干劣るものの、歪み量および耐食性ともに優れていた。銅粉に電解粉を使用した場合、歪み量が特に優れていた。
実施例7,8:焼結体(多極磁石14)の磁性粉にSm−Fe−N系磁性粉を用い、バインダとして銅粉およびスズ粉を所定量配合して、窒素雰囲気下で焼成した。この例では歪み量および耐食性ともに優れていた。銅粉に電解粉を使用した場合、歪み量が特に優れていた。
実施例9,10:焼結体(多極磁石14)の磁性粉にNd−Fe−B系磁性粉を用い、バインダとして銅粉および亜鉛粉を所定量配合して、窒素雰囲気下で焼成した。この例では、歪み量および耐食性ともに優れていた。
実施例11,12:焼結体(多極磁石14)の磁性粉にSm−Fe−N系磁性粉を用い、バインダとして銅粉および亜鉛粉を所定量配合して、窒素雰囲気下で焼成した。この例では、歪み量および耐食性ともに優れていた。銅粉に電解粉を使用した場合、歪み量が特に優れていた。
比較例1,2:焼結体(多極磁石14)の磁性粉にSm−Fe−N系磁性粉を用い、バインダとして銅粉およびスズ粉を所定量配合して、窒素雰囲気下で焼成した。この例では、低融点金属のスズ量が少ないため、焼結体が非常に脆く、歪み量および耐食性を測定することができなかった。
比較例3,4:焼結体(多極磁石14)の磁性粉にSm−Fe−N系磁性粉を用い、バインダとして銅粉およびスズ粉を所定量配合して、窒素雰囲気下で焼成した。この例では、銅粉とスズ粉の配合バランスが悪いため、歪み量が少なくなった。ただし、耐食性は比較的良好であった。
比較例5,6:焼結体(多極磁石14)の磁性粉にSm−Fe−N系磁性粉を用い、バインダとしてスズ粉のみを所定量配合して、大気雰囲気下で焼成した。この例では、銅粉とスズ粉の合金化によるじん性の向上効果が認められなかったため、歪み量が少なくなった。また、耐食性も悪かった。
つぎに、この磁気エンコーダ10を備えた車輪用軸受の一例、およびそのシール装置5の例を、図12,図13と共に説明する。図12に示すように、この車輪用軸受は、内法部材1および外方部材2と、これら内外の部材1,2間に収容される複数の転動体3と、内外の部材1,2間の端部環状空間を密封するシール装置5,13とを備える。一端のシール装置5は、磁気エンコーダ10付きのものである。内方部材1および外方部材2は、転動体3の軌道面1a,2aを有しており、各軌道面1a,2aは溝状に形成されている。内方部材1および外方部材2は、各々転動体3を介して互いに回転自在となった内周側の部材および外周側の部材のことであり、軸受内輪および軸受外輪の単独であっても、これら軸受内輪や軸受外輪と別の部品とが組合わさった組立部材であっても良い。また、内方部材1は、軸であっても良い。転動体3は、ボールまたはころからなり、この例ではボールが用いられている。
この車輪用軸受は、複列の転がり軸受、詳しくは複列のアンギュラ玉軸受とされていて、その軸受内輪は、各転動体列の軌道面1a,1aがそれぞれ形成された一対の分割型の内輪18,19からなる。これら内輪18,19は、ハブ輪6の軸部の外周に嵌合し、ハブ輪6と共に上記内方部材1を構成する。なお、内方部材1は、上記のようにハブ輪6および一対の分割型の内輪18,19からなる3部品の組立部品とする代わりに、ハブ輪6および片方の内輪18が一体化された軌道面付きのハブ輪と、もう片方の内輪19とで構成される2部品からなるものとしても良い。
ハブ輪6には、等速自在継手7の一端(例えば外輪)が連結され、ハブ輪6のフランジ部6aに車輪(図示せず)がボルト8で取付けられる。等速自在継手7は、その他端(例えば内輪)が駆動軸に連結される。外方部材2は、軸受外輪からなり、懸架装置におけるナックル等からなるハウジング(図示せず)に取付けられる。転動体3は各列毎に保持器4で保持されている。
図13は、磁気エンコーダ付きシール装置5を拡大して示す。このシー装置5は、図3に示したものと同じであり、その一部を前述したが、図13において、詳細を説明する。このシール装置5は、磁気エンコーダ10またはその芯金11がスリンガとなり、内方部材1および外方部材2のうちの回転側の部材に取付けられる。この例では、回転側の部材は内方部材1であるため、磁気エンコーダ10は内方部材1に取付けられる。
このシール装置5は、内方部材1と外方部材2に各々取付けられた第1および第2の金属板製の環状のシール板(11),12を有する。第1のシール板(11)は、上記磁気エンコーダ10における芯金11のことであり、以下、芯金11として説明する。磁気エンコーダ10は、図1ないし図3と共に前述した第1の実施形態にかかるものであり、その重複する説明を省略する。この磁気エンコーダ10における多極磁石14に対面して、同図のように磁気センサ15を配置することにより、車輪回転速度の検出用の回転検出装置20が構成される。
第2のシール板12は、上記シール部材9(図3)を構成する部材であり、第1のシール板である芯金11の立板部11bに摺接するサイドリップ16aと円筒部11aに摺接するラジアルリップ16b,16cとを一体に有する。これらリップ16a〜16cは、第2のシール板12に加硫接着された弾性部材16の一部として設けられている。これらリップ16a〜16cの枚数は任意で良いが、図13の例では、1枚のサイドリップ16aと、軸方向の内外に位置する2枚のラジアルリップ16c,16bとを設けている。第2のシール板12は、固定側部材である外方部材2との嵌合部に弾性部材16を抱持したものとしてある。すなわち、弾性部材16は、円筒部12aの内径面から先端部外径までを覆う先端覆い部16dを有するものとし、この先端覆い部16dが、第2のシール板12と外方部材2との嵌合部に介在する。第2のシール板12の円筒部12aと第1のシール板である芯金11の他円筒部11cとは僅かな径方向隙間をもって対峙させ、その隙間でラビリンスシール17を構成している。
この構成の車輪用軸受によると、車輪と共に回転する内方部材1の回転が、この内方部材1に取付けられた磁気エンコーダ10を介して、磁気センサ15で検出され、車輪回転速度が検出される。磁気エンコーダ10は、安定したセンシングの得られる磁力を確保しながら、取扱い性の向上が可能であるため、これを車輪用軸受に備えることで、生産性に優れたものとなる。
磁気エンコーダ10は、シール装置5の構成要素としたため、部品点数を増やすことなく、車輪の回転を検出することができる。また、第2のシール板12に固着されたサイドリップ16aおよびラジアルリップ16b,16cが第1のシール板(芯金)11に摺接する構成としているので、優れたシール効果が得られる。
内外の部材1,2間のシールについては、第2のシール板12に設けられた各シールリップ16a〜16cの摺接と、第2のシール板12の円筒部12aに第1のシール板である芯金11の他円筒部11cが僅かな径方向隙間で対峙することで構成されるラビリンスシール17とで得られる。
なお、図12および図13に示す車輪用軸受では、磁気エンコーダ10の芯金11を、図1の形状のものとした場合について示しているが、磁気エンコーダ10として図6〜図9に示した各例のものを用いても良い。
また、磁気エンコーダ10を軸受のシール装置5の構成要素とする場合等において、多極磁石14を、上記各実施形態とは逆に軸受に対して内向きに設けても良い。すなわち、多極磁石14を芯金11の軸受内側の面に設けても良い。その場合、芯金11は非磁性体製のものとすることが好ましい。
また、外方部材が回転側部材となる車輪用軸受では、外方部材に磁気エンコーダを取付ける。
さらに、磁気エンコーダ10は、上記各実施形態のように多極磁石14を軸方向に向けたものに限らず、例えば図14に示すように、径方向に向けて設けても良い。同図の例は、シール装置5のスリンガとなるシール板である芯金11Aに、その立板部11bから軸方向の外側へ延びる第2の円筒部11dを設け、第2の円筒部11dの外周に多極磁石14を固定している。すなわち、第2の円筒部11dの先端には外径側へ延びる加締板部11eを一体に設け、この加締板部11eを加締ることで、多極磁石14に第2の円筒部11dの外周面に固定している。立板部11bは円筒部11aから外径側に延びている。すなわち、この例の芯金11Aは、円筒部11a、立板部11b、および第2の円筒部11dが順次続く断面概ね逆Z字状の部分に、その第2の円筒部11dの先端から加締板部11eが外径側へ一体に延びた形状のものとされている。磁気センサ15は、多極磁石14に対して径方向に対面配置する。
なお、上記各実施形態の磁気エンコーダ10は、いずれも軸受のシール装置5の構成部品とした場合につき説明したが、これら各実施形態の磁気エンコーダ10は、シール装置5の構成部品とするものに限らず、単独で回転検出に利用することができる。例えば、図1の実施形態における磁気エンコーダ10を、シール装置5とは別に独立して軸受に設けても良い。
(A)はこの発明の第1の実施形態にかかる磁気エンコーダの部分斜視図、(B)は同磁気エンコーダの組立過程を示す部分斜視図である。 同磁気エンコーダを正面から示す磁極の説明図である。 同磁気エンコーダを備えたシール装置と磁気センサとを示す部分破断正面図である。 グリーン体を焼結体とする工程図である。 (A)は前記磁気エンコーダにおける芯金の他の例を示す部分斜視図、(B)は同芯金に多極磁石を組み込んだ状態を示す部分斜視図である。 同磁気エンコーダにおける芯金のさらに他の例を示す部分斜視図である。 同芯金の裏面図である。 同磁気エンコーダにおける芯金のさらに他の例を示す断面図である。 (A)は同磁気エンコーダにおける芯金のさらに他の例を示す部分斜視図、(B)は同芯金に多極磁石を組み込んだ状態を示す部分斜視図である。 この発明の他の実施形態にかかる磁気エンコーダの部分斜視図である。 この発明のさらに他の実施形態にかかる磁気エンコーダの部分斜視図である。 第1の実施形態にかかる磁気エンコーダを備えた車輪用軸受の全体の断面図である。 同車輪用軸受の部分断面図である。 この発明の他の実施形態にかかる車輪用軸受の磁気エンコーダ部分の断面図である。
符号の説明
1…内方部材
2…外方部材
3…転動体
5…シール装置
10…磁気エンコーダ
11,11A…芯金(第1のシール板)
11a…円筒部
11b…立板部
11c…他円筒部
12…第2のシール板
14…多極磁石
15…磁気センサ
16a…サイドリップ
16b,16c…ラジアルリップ
20…回転検出装置

Claims (12)

  1. 円周方向に交互に磁極を形成した多極磁石と、この多極磁石を支持する芯金とを備えた磁気エンコーダにおいて、上記多極磁石が磁性粉と、少なくとも銅粉を含む非磁性金属粉との混合粉を焼結させた焼結体であることを特徴とする磁気エンコーダ。
  2. 請求項1において、上記磁性粉がサマリウム系磁性粉である磁気エンコーダ。
  3. 請求項1において、上記磁性粉がネオジウム系磁性粉である磁気エンコーダ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、上記非磁性金属粉が銅粉とスズ粉、または銅粉と亜鉛粉である磁気エンコーダ。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、上記混合粉が2種以上の磁性粉または3種以上の非磁性金属粉を含む磁気エンコーダ。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の磁気エンコーダを備えた車輪用軸受。
  7. 請求項6において、上記車輪用軸受が、複列の転走面を内周面に形成した外方部材と、この外方部材の転走面と対向する転走面を形成した内方部材と、これら両転走面間に介在させた複列の転走体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受であって、
    上記外方部材と内方部材との間の環状空間を密閉するシール装置を設け、このシール装置は、上記外方部材または内方部材のうちの回転側部材に嵌合された断面L字状の第1のシール板と、この第1のシール板に対向し、上記外方部材または内方部材のうちの固定側部材に嵌合した断面L字状の第2のシール板とからなり、上記第1のシール板の立板部に摺接するサイドリップ、および円筒部に摺接するラジアルリップが上記第2のシール板に固着され、上記第1のシール板が上記磁気エンコーダにおける芯金となり、その立板部に重ねて上記多極磁石が設けられる車輪用軸受。
  8. 請求項6において、上記車輪用軸受が、複列の転走面を内周面に形成した外方部材と、この外方部材の転走面と対向する転走面を形成した内方部材と、これら両転走面間に介在させた複列の転走体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受であって、
    上記外方部材と内方部材との間の環状空間を密閉するシール装置を設け、このシール装置は、上記外方部材または内方部材のうちの回転側部材に嵌合された断面概ね逆Z字状の第1のシール板と、この第1のシール板に対向し、上記外方部材または内方部材のうちの固定側部材に嵌合した断面L字状の第2のシール板とからなり、上記第1のシール板の立板部に摺接するサイドリップ、および円筒部に摺接するラジアルリップが上記第2のシール板に固着され、上記第1のシール板が上記磁気エンコーダにおける芯金となり、その立板部に重ねて上記多極磁石が設けられている車輪用軸受。
  9. 請求項8において、上記第1のシール板の上記多極磁石が重ねられる立板部が、内周側部分と外周側部分とで互いに軸方向にずれた2段形状である車輪用軸受。
  10. 請求項8または請求項9において、上記第1のシール板における立板部に重ねた多極磁石を、第1のシール板の外周側円筒部の加締によって固定した車輪用軸受。
  11. 請求項8または請求項9において、上記第1のシール板における外周側円筒部の周方向複数箇所に内径側へ突出状態に塑性変形させた塑性変形部を設け、上記第1のシール板における立板部に重ねた多極磁石を、上記塑性変形部によって加締固定した車輪用軸受。
  12. 請求項8または請求項9において、上記第1のシール板における上記立板部に重ねた多極磁石を、第1のシール板の外周円筒部に設けた爪状突起の塑性変形によって固定した車輪用軸受。
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