JP6214040B2 - トレー - Google Patents

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Description

本発明は、シャフト部からカム部、ギヤ部その他の拡径部が側方に張り出した構造のワークのうち拡径部の外周面が浮いた状態になるようシャフト部が載置されるトレーに関する。
従来、この種のトレーとして、ワークのシャフト部が載置される台座部の側面に軸方向移動規制突部を設けて拡径部の端面に突き合わせ、ワークの軸方向の移動を規制したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−157127号公報(図12)
しかしながら、上述した従来のトレーでは、樹脂で射出成形する際に、軸方向移動規制突部がアンダーカット形状となるため、金型の構造が複雑となって製造コストが高くなるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、従来より製造コストを抑えることが可能なトレーの提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るトレーは、シャフト部から拡径部が側方に張り出した構造のワークのうち拡径部の外周面が浮いた状態になるようシャフト部が載置されるトレーであって、シャフト部の外周面に当接してその径方向の移動を規制する径方向移動規制部と、シャフト部より下方で拡径部の端面に対向する拡径部対向部から突出し、拡径部の端面に突き合わされてワークの軸方向の移動を規制する軸方向移動規制突部とを備えた樹脂製のトレーにおいて、真上から見て軸方向移動規制突部と重なる部分全体を含む範囲に突部近傍孔を貫通形成し、軸方向移動規制突部を有した拡径部対向部は、トレーの上面側に膨出しかつ裏側が凹み、ワークの軸方向で下方に向かって末広がり形状となった膨出突部の傾斜側壁として備えられると共に、傾斜側壁のうち軸方向移動規制突部より下側部分が突部近傍孔によって切除され、ワークが空の状態でトレー同士を上下に積み重ねたときに、下側のトレーの軸方向移動規制突部が、上側のトレーの突部近傍孔に受容されて、下側のトレーの膨出突部が上側のトレーの膨出突部の裏側に嵌合されるように構成されたところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項に記載のトレーにおいて、膨出突部の上面は、水平でかつシャフト部と略同心円弧状の溝内面を有した上面溝を備え、軸方向移動規制突部は、傾斜側壁における上面溝の開口縁に配置され、突部近傍孔は、傾斜側壁のうち上面溝から両側方に離れた2位置間の全体を切除してなるところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1のトレーでは、真上から見て軸方向移動規制突部と重なる部分全体を含む範囲に突部近傍孔を貫通形成したので、従来のようなアンダーカット形状とならず、従来より金型製作費を低減させて製造コストを抑えることができる。
また、ワークが空の状態でトレー同士を積み上げたときに、下側のトレーの軸方向移動規制突部が、上側のトレーの突部近傍孔に受容されることで、下側のトレーの膨出突部が上側のトレーの膨出突部の裏側に嵌合されるので、トレー同士の積み上げ高さを抑えることができ、複数の空のトレーの搬送、収納等が容易になる。
[請求項の発明]
請求項の構成では、シャフト部と略同心円弧状の上面溝を上面に有した膨出突部の傾斜側壁のうちの上面溝から両側方に離れた2位置間の全体を切除して突部近傍孔を形成したので、軸方向移動規制突部の突出量を小さくしても、突部近傍孔により傾斜側壁と拡径部との干渉を回避することができる。
本発明の一実施形態に係るトレーを上方から見た斜視図 トレーを下方から見た斜視図 ワーク収容溝の斜視図 図3における第5の架橋突部周辺の拡大図 図2における第5の裏中間溝周辺の拡大図 ワークを収容したワーク収容溝の側断面図 上下に積み上げられたトレーの側断面図 図6における第5の架橋突部周辺の拡大図 図7における第5の架橋突部側の拡大図 射出成形金型の側断面図 変形例に係るトレーの軸方向移動規制突部周辺の側断面
以下、本発明の一実施形態を図1〜図10に基づいて説明する。図1に示した本実施形態のトレー10は、樹脂の射出成形品であって、その平面形状は、四角形における1対の対角を斜めに横切るようにカットして1対のコーナーカット部10A,10Aを設けた形状になっている。また、トレー10には、外縁部全体に水平な帯板状の外枠フランジ部11が備えられ、その外枠フランジ部11の内側部分に、互いに平行なワーク収容溝12と土手部40とが複数ずつ交互に並べて配置されている。
土手部40は、外枠フランジ部11より僅かに下がった位置に、水平な平板状をなした天井壁41を有し、ワーク収容溝12は、その土手部40の天井壁41より下がった位置に、水平な平板状をなした底壁13を有している。これら天井壁41と底壁13とは略同一の幅をなし、隣り合った天井壁41と底壁13の間は、上下方向に対して傾斜した傾斜側壁15によって連絡されている。そして、天井壁41とその両隣の傾斜側壁15,15とから土手部40が構成されると共に、隣り合った土手部40,40同士の間、及び、土手部40と次述するサブ土手部51との間がワーク収容溝12になっている。
交互に並んだ土手部40群及びワーク収容溝12群の一方の端部はワーク収容溝12になっていて、そのワーク収容溝12と外枠フランジ部11との間にはサブ土手部51が設けられている。サブ土手部51は、土手部40の天井壁41を幅方向の中間で分割した大きさの天井壁52を備え、その天井壁52と底壁13の一側縁部同士の間が前記した傾斜側壁15にて連絡されている。なお、サブ土手部51の一端部は、コーナーカット部10Aに配置されて斜めにカットされている。
交互に並んだ土手部40群及びワーク収容溝12群の他方の端部は土手部40になっていて、その土手部40と外枠フランジ部11との間にはサブ溝部53が設けられている。サブ溝部53は、ワーク収容溝12の底壁13を幅方向の中間で分割した大きさの底壁54を備え、その底壁54と天井壁41の一側壁同士の間が前記した傾斜側壁15にて連絡されている。なお、サブ溝部53の一端部は、コーナーカット部10Aに配置されて斜めにカットされている。
外枠フランジ部11の内縁部全体からは、トレイ側壁16が斜め内側に向かって垂下されていて、そのトレイ側壁16の下端部が、上記した天井壁52及び底壁54の側縁部、各天井壁41,52、底壁13,54及び傾斜側壁15の両端縁部に繋がっている。
図2に示すように、トレー10の下面では、土手部40の裏側が裏側溝部60となり、ワーク収容溝12及びサブ溝部53の裏側が裏側土手部61になっている。そして、トレー10を上下に積み上げる際に、下側のトレー10に対して上側のトレー10を、垂直軸回りに180度回転させて積み上げて(これを以下、「スタッキングする」という。)、それら上下のトレー10,10の外縁同士がずれないように配置すると、下側のトレー10における土手部40及びサブ土手部51の上面に、上側のトレー10の裏側土手部61の下面が載置される。一方、トレー10を上下に積み上げる際に、下側のトレー10に対して上側のトレー10を回転させずに積み上げて(これを以下、「ネスティングする」という。)、それら上下のトレー10,10の外縁同士がずれないように配置すると、下側のトレー10におけるワーク収容溝12及びサブ溝部53の内側に、上側のトレー10の裏側土手部61が受容される。
図1に示すように、トレイ側壁16のうち各土手部40の天井壁41における各端部の上面と外枠フランジ部11の上面とに挟まれた部分から末端突部42が段付き状に突出している。また、土手部40群の長手方向の一端寄り位置には、矢印形の目印45が刻印されている。なお、サブ土手部51のうちコーナーカット部10Aと反対側の一端部にも土手部40の末端突部42と同様の末端突部55が形成されている。
土手部40群のうちの1つの土手部40(具体的には、サブ土手部51側から数えて2番目の土手部40)には、第1と第2の位置決突部43,44が形成されている。第1の位置決突部43は、土手部40の一端部において天井壁41の上面から段付き状に突出し、平面形状が四角形をなすと共に、その一辺が末端突部42に重なった構造をなしている。また、第2の位置決突部44は、天井壁41の上面から段付き状に突出し、平面形状が第1の位置決突部43より一回り小さい四角形をなすと共に、その一辺が末端突部42に重なった構造をなしている。
また、ワーク収容溝12群のうちの1つのワーク収容溝12(具体的には、サブ溝部53側から数えて2番目のワーク収容溝12)には、位置決突部49が形成されている。この位置決突部49は、上述した第2の位置決突部44とほぼ同じ大きさの四角形状であって、トレー10の裏側では図2に示すように、位置決凹部65をなしている。
外枠フランジ部11には、第1と第2の位置決突部43,44を有した土手部40の両側に位置する土手部40,40の延長線上に、指掛け凹部11Aがそれぞれ形成されている。各指掛け凹部11Aは、外枠フランジ部11の先端角部を面取りした構造になっている。なお、指掛け凹部11Aは、指が挿入可能な大きさになっていて、ネスティングされた複数のトレー10のうち下側のトレー10の指掛け凹部11Aに作業者の指が挿入されることで、そのすぐ上のトレー10を容易に持ち上げることが可能となっている。
土手部40の長手方向の複数箇所には、土手部40群全体を横切るように中間溝46が形成されている。中間溝46は、各土手部40の上端から下端寄り位置に亘って形成され、下方に向かうに従い溝幅が狭いV溝構造になっている。そして、各中間溝46は、トレー10の裏面側では図2に示すように、裏側溝部60を横切る裏架橋突部62になっている。また、裏架橋突部62の中央には裏円弧溝62Mが形成され、その裏円弧溝62Mが上方に向かって円弧状に膨出した溝内膨出部46Tになって中間溝46内に備えられている。そして、溝内膨出部46Tの外周面に、中間溝46内の対向面間を連絡するように複数のリブが形成されている。
土手部40の長手方向の中心より僅かに目印45側にずれた位置には、土手部40群全体を横切るように第1位置決突条47が形成され、その第1位置決突条47がトレー10の裏面側では図2に示すように裏側溝部60の底面を横切る第1位置決溝63になっている。なお、図1に示すように、第1位置決突条47の上面は、外枠フランジ部11の上面と面一になっている。
ワーク収容溝12の長手方向の中心より僅かに目印45から離れる側にずれた位置には、ワーク収容溝12群全体を横切るように第2位置決突条48が形成され、その第2位置決突条48がトレー10の裏面側では図2に示すように裏側土手部61の上面を横切る第2位置決溝64になっている。そして、図7の下側部分に示すように、トレー10,10同士をネスティングしたときに、下側のトレー10の第2位置決突条48が、上側のトレー10の第2位置決溝64に嵌合し、上下のトレー10,10がワーク収容溝12及び土手部40の長手方向で位置決めされる。一方、図7の上側部分に示すように、トレー10,10同士をスタッキングしたときに、下側のトレー10の第1位置決突条47が、上側のトレー10の第2位置決溝64に嵌合し、上下のトレー10,10がワーク収容溝12及び土手部40の長手方向で位置決めされる。なお、このとき、上述した下側のトレー10の土手部40における第2の位置決突部44(図1参照)が、上側のトレー10の裏側土手部61における位置決凹部65(図2参照)に嵌合し、下側のトレー10の第1の位置決突部43(図1参照)が、後に詳述する裏末端凹部86(図2参照)に嵌合する。
図3に示すように、ワーク収容溝12の内部には、トレー10の裏面における裏側溝部60内の裏架橋突部62と同様の構造をなした第1〜第5の架橋突部71〜75がワーク収容溝12の長手方向の一端側(図3の左側)から順に形成され、それら第1〜第5の架橋突部71〜75の中央には円弧溝71M〜75Mが形成されている。なお、ワーク収容溝12のうち第1〜第5の架橋突部71〜75で区画された部分の底壁13には、1又は複数の水抜き孔13Aが形成されている。
また、第1〜第5の架橋突部71〜75は、トレー10の裏面側では図2に示すように、裏側土手部61を横切る第1〜第5の裏中間溝81〜85をなし、円弧溝71M〜75Mが、下方に向かって円弧状に膨出した裏溝内膨出部81T〜85Tになって第1〜第5の裏中間溝81〜85内に備えられている。そして、裏溝内膨出部81T〜85Tの外周面に、第1〜第5の裏中間溝81〜85内の対向面間を連絡するように複数のリブが形成されている。
詳細には、第1〜第5の架橋突部71〜75は、ワーク収容溝12の長手方向では、下方に向かって末広がり形状をなし、上下方向に対して傾斜した傾斜側壁71H〜75Hを備えている。また、トレー10の裏側では、第1〜第5の裏中間溝81〜85は、長手方向で上方に向かって窄まった形状をなし、傾斜側壁71〜75が裏中間溝対向壁81H〜85Hになっている。なお、各裏中間溝81〜85には、裏中間溝対向壁81H〜85H同士を連絡するように複数のリブが形成されている。
また、図3に示すように、第1〜第4の架橋突部71〜74は、土手部40と同じ高さになっていて、上面が土手部40の天井壁41と面一になっている。一方、第5の架橋突部75は、第1〜第4の架橋突部71〜74よりも高さが低くなっている。なお、円弧溝71M〜75Mは、ワーク収容溝12の長手方向から見たときに、略同心円上に配置され、第4の架橋突部74の円弧溝74Mのみ一回り小さくなっている。
ワーク収容溝12のうち長手方向で第5の架橋突部75と対向する端部壁には、溝幅方向の中間位置で溝内へ突出した末端突部76が形成されている。末端突部76は、ワーク収容溝12の上端から下端に亘って形成され、末端突部76の上面は土手部40上面と略面一になっている。また、末端突部76の第5の架橋突部75と対向する壁は、図8に示すように、上下方向に対して傾斜した傾斜対向壁76Hになっている。末端突部76は、トレー10の裏面側では図5に示すように、裏末端凹部86になっていて、その裏末端凹部86内には、図8にすように、末端突部76の天井壁と傾斜対向壁76Hとの間を連絡するようにリブが形成されている。
図4に示すように、第5の架橋突部75のうち末端突部76と対向する傾斜側壁75Hの上端部からは、軸方向移動規制突部77が末端突部76側に突出している。詳細には、軸方向移動規制突部77は、円弧溝75Mの開口縁に配置されて円弧溝75Mに沿った円弧状をなしている。さらに詳細には、図8に示すように、第5の架橋突部75のうち円弧溝75Mを構成する円弧壁75Aは、軸方向移動規制突部77側の端部が上方に膨出して肉厚となっていて、その円弧壁75Aの肉厚部分と軸方向移動規制突部77とが、同じ厚さになっている。この構成によれば、軸方向移動規制突部77の強度アップが図られる。なお、上述した裏溝内膨出部85Tの外周面の複数のリブは、図5に示すように、軸方向移動規制突部77の裏側まで延びて、先端部が上方に向かって傾斜した先細り形状になっている。
また、末端突部76側の傾斜側壁75Hのうち軸方向移動規制突部77の下方には、突部近傍孔78が貫通形成されている。詳細には、突部近傍孔78は、トレー10を真上から見たときに軸方向移動規制突部77と重なる部分全体を含む範囲に配置され、傾斜側壁75Hとワーク収容溝12の底壁13との両方に亘って形成されている。また、突部近傍孔78は、円弧溝75Mよりも幅広になっていて、傾斜側壁75Hにおいて、円弧溝75Mから溝幅方向の両側に離れた2位置間に挟まれた帯状の領域を切除して形成されている。
ここで、図7の下側に示したように、複数のトレー10がネスティングされると、下側のトレー10の第1〜第5の架橋突部71〜75が上側のトレーの第1〜第5の裏中間溝81〜85と嵌合する。このとき、図9の下側に拡大して示すように、下側のトレー10の軸方向移動規制突部77は、上側のトレー10の突部近傍孔78内に受容される。これにより、本実施形態では、トレー10同士の積み上げ高さを抑えることができ、複数の空のトレー10の搬送、収納等が容易になる。
さて、トレー10は、図1に示すように、ワーク収容溝12にワーク90を収容可能となっている。ワーク90は、シャフト部90Sの一端側から順に第1〜第5の拡径部91〜95が側方に張り出した構造になっていて、具体的には、カムシャフトである。なお、詳細には、シャフト部90Sは、図6に示すように、第2の各径部よりも一端側(図6の左側)部分、及び、第3の各径部93と第4の各径部94とに挟まれた部分に比べて、第2の拡径部92と第3の拡径部93とに挟まれた部分、及び、第4の拡径部94より他端側部分が細くなっている。
そして、ワーク収容溝12にワーク90が収容されると、図6に示すように、シャフト部90Sのうち第1の拡径部91と第2の拡径部92とに挟まれた部分、第3の拡径部93と第4の拡径部94とに挟まれた部分及び第4の拡径部94と第5の拡径部95とに挟まれた部分が、それぞれ、第1の架橋突部71、第3の架橋突部73及び第4の架橋突部74の上に載置され、第1〜第5の拡径部91〜95がワーク収容溝12の底壁13から浮いた状態になる。
なお、ワーク収容溝12にワーク90を収容したトレー10の上に別のトレー10を積み上げるには、図7の上側に示したように、スタッキングすればよい。すると、下側のトレー10のワーク収容溝12と上側のトレー10の裏側溝部60の溝開口同士が突き合わされ、ワーク90は、下側部分がワーク収容溝12に、上側部分が裏側溝部60に収容された状態となる。ここで、ワーク90のシャフト部90Sは、ワーク収容溝12における第1〜第4の架橋突部71〜74の円弧溝71M〜74Mと、裏側溝部60における裏架橋突部62の裏円弧溝62Mとに受容されて、径方向の移動が規制される。
図8に示すように、ワーク収容溝12にワーク90が収容された状態では、ワーク90の第5の拡径部が、第5の架橋突部75と末端突部76との間に配置される。そして、シャフト部90Sの端面90Mが末端突部76に突き合わされ、第5の拡径部95が第5の架橋突部75に突き合わされることで、ワーク90の軸方向の移動が規制される。
ここで、軸方向移動規制突部77は、第5の拡径部95の外周面よりもシャフト部90Sの中心軸寄りに配置されて、第5の拡径部95の端面95Mと当接可能となっている。また、突部近傍孔78は、第5の拡径部95の外周部を受容可能となっている。これらにより、第5の拡径部95の外周面とトレー10との接触が防がれ、第5の拡径部95の外周面に傷が付くことが防がれる。しかも、突部近傍孔78は、傾斜側壁75Hにおいて、円弧溝75Mから溝幅方向の両側に離れた2位置間に挟まれた帯状の領域を切除して形成されているので、ワーク90が中心軸回りの任意の回転位置に配置されても、第5の拡径部95と傾斜側壁75Hとの干渉を避けることができる。
なお、本実施形態では、第1〜第4の架橋突部71〜74の円弧溝71M〜74Mが本発明の「径方向移動規制部」に相当する。また、第5の架橋突部75が本発明の「膨出突部」に、傾斜側壁75Hが本発明の「拡径部対向部」に、円弧溝75Mが本発明の「上面溝」にそれぞれ相当する。
次に、トレー10の製造方法について説明する。具体的には、トレー10は、図10に示した射出成形金型100にて樹脂を成形することで製造される。射出成形金型100は、トレー10の上面側、即ち、ワーク収容溝12、土手部40等を成形する上金型101と、トレー10の下面側、即ち、裏側溝部60、裏側土手部61等を成形する下金型102とで構成されている。そして、それら上下の金型101,102を閉じた状態で射出成形金型100内に溶融状態の樹脂を射出した後、その樹脂を冷却固化することで、トレー10が得られる。
ここで、軸方向移動規制突部77は、第5の架橋突部75の傾斜側壁75Hからワーク収容溝12の長手方向に突出しているので、アンダーカット形状となるようにも思える。しかしながら、本実施形態のトレー10では、真上から見て軸方向移動規制突部77と重なる部分に突部近傍孔78が形成されているので、実際には、軸方向移動規制突部77はアンダーカット形状とならず、射出成形金型100にスライド型等を設ける必要がなくなる。以上が、トレー10の製造方法の説明である。
本実施形態のトレー10の構成に関する説明は以上である。次に、トレー10の作用効果について説明する。本実施形態のトレー10では、真上から見て軸方向移動規制突部77と重なる部分全体を含む範囲に突部近傍孔78を貫通形成したので、従来のようなアンダーカット形状とならず、射出成形金型100の製作費を従来より低減させて製造コストを抑えることができる。
また、ワーク90が空の状態でトレー10同士を積み上げたとき(ネスティングしたとき)に、下側のトレー10の軸方向移動規制突部77が、上側のトレー10の突部近傍孔78に受容されることで、下側のトレー10の第5の架橋突部75が上側のトレーの第5の裏中間溝85に嵌合されるので、トレー10同士の積み上げ高さを抑えることができ、複数の空のトレー10の搬送、収納等が容易になる。
しかも、突部近傍孔78は、シャフト部90Sと略同心円弧状の円弧溝75Mを上面に有した第5の架橋突部75の傾斜側壁75Hのうちの円弧溝75Mから両側方に離れた2位置間の全体を切除して形成されているので、軸方向移動規制突部77の突出量を小さくしても、突部近傍孔78により傾斜側壁75Hと第5の拡径部95との干渉を回避することができる。
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
)軸方向移動規制突部77及び突部近傍孔78を、ワーク収容溝12の長手方向の中間部に配置された架橋突部、例えば、第2の架橋突部72に形成して、第3の拡径部93の端面と当接するようにしてもよい。なお、上記実施形態によれば、軸方向移動規制突部77と末端突部76との距離が短いので、公差が小さくなる。
)軸方向移動規制突部77を長くして、ワーク収容溝12にワーク90を収容したときに、第5の拡径部95の外周部が突部近傍孔78に受容されない構成としてもよい。なお、この構成では、突部近傍孔78は、真上から見たときに軸方向移動規制突部77と重なる部分にのみ配置されればよい。
)上記実施形態では、ワーク90の第1〜第5の拡径部91〜95がカムであったが、ギヤであってもよい。
)図11に示すように、上記実施形態で末端突部76を設ける代わりに、第5の架橋突部75と略対称な形状の第6の架橋突部76Xを設け、第5と第6の架橋突部75,76Xの軸方向移動規制突部77,77が、ワーク90の第5の拡径部95の端面95Mに突き当てられる構成としてもよい。
)上記実施形態における、第5の架橋突部75の円弧壁75Aの厚さを円弧溝75Mが延びる方向で均一にし、軸方向移動規制突部77の突出方向の中間位置より基端側を円弧壁75Aと同じ厚さにすると共に、その中間位置よりも先端側を上方に膨出させて肉厚にした構成としてもよい。本構成によっても、軸方向移動規制突部77の強度アップが図られる。
)上記実施形態では、軸方向移動規制突部77は、ワーク90における第5の拡径部95の端面95Mのうち第5の拡径部95の外周面から離れた位置に当接する構成であったが、ワーク90が第5の拡径部95の外周面にトレー10が接触しても支障がないものであれば、軸方向移動規制突部77が端面95Mの外周部に当接する構成であってもよい。
10 トレー
71M,73M,74M 円弧溝(径方向移動規制部)
75 第5の架橋突部(膨出突部)
75H 傾斜側壁(拡径部対向部
5M 円弧溝(上面溝)
77 軸方向移動規制突部
90 ワーク
90S シャフト部
95 第5の拡径部(拡径部)

Claims (2)

  1. シャフト部から拡径部が側方に張り出した構造のワークのうち前記拡径部の外周面が浮いた状態になるよう前記シャフト部が載置されるトレーであって、
    前記シャフト部の外周面に当接してその径方向の移動を規制する径方向移動規制部と、
    前記シャフト部より下方で前記拡径部の端面に対向する拡径部対向部から突出し、前記拡径部の端面に突き合わされて前記ワークの軸方向の移動を規制する軸方向移動規制突部とを備えた樹脂製のトレーにおいて、
    真上から見て前記軸方向移動規制突部と重なる部分全体を含む範囲に突部近傍孔を貫通形成し
    前記軸方向移動規制突部を有した前記拡径部対向部は、前記トレーの上面側に膨出しかつ裏側が凹み、前記ワークの軸方向で下方に向かって末広がり形状となった膨出突部の傾斜側壁として備えられると共に、前記傾斜側壁のうち前記軸方向移動規制突部より下側部分が前記突部近傍孔によって切除され、
    前記ワークが空の状態で前記トレー同士を上下に積み重ねたときに、下側の前記トレーの前記軸方向移動規制突部が、上側の前記トレーの前記突部近傍孔に受容されて、下側の前記トレーの前記膨出突部が上側の前記トレーの前記膨出突部の裏側に嵌合されるように構成されたことを特徴とするトレー。
  2. 前記膨出突部の上面は、水平でかつ前記シャフト部と略同心円弧状の溝内面を有した上面溝を備え、
    前記軸方向移動規制突部は、前記傾斜側壁における前記上面溝の開口縁に配置され、
    前記突部近傍孔は、前記傾斜側壁のうち前記上面溝から両側方に離れた2位置間の全体を切除してなることを特徴とする請求項1に記載のトレー。
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