JP6211060B2 - 分水栓形成方法及び同方法に使用する分水栓取付用治具 - Google Patents
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Description
その場合には、水道管の周壁にゲートバルブを付設固定し、ゲートバルブの流水筒内を進退する穿孔機のドリル本体により二重管とした水道管の周壁を穿孔して分水口を穿設することによりゲートバルブを有した分水栓を形成するという分水栓形成方法が採用されている。
図10に示す水道管11は、既設管12と、それを更生するために既設管12内に嵌装した更生管13とからなる。
既設管12は、当初から導入された筒状の水道管であり、経年により老朽化が進んだ管である。
その場合は、水道管の外周で分水栓14を取付ける箇所に予め半環状としたバンド38とサドル30とを一体として形成した円環状のサドルを囲繞装着する。
サドル30は、図10に示すように、断面半環状のサドル本体31と、サドル本体31の両端に設けたバンド連設用の取付フランジ部33とからなり、サドル本体31の中央には分水栓14を連通連設するための取付筒32を突設している。
なお、34は、サドル本体31の取付フランジ部33に断面半環状のバンド38両端を一体に連設するためのボルト・ナットであり、サドル本体31とバンド38により円環状サドルが形成される。
分水栓14には、弁装置であるゲートバルブ15(ソフトシール仕切弁)が設けられており、ゲートバルブ15は、既設管12及び更生管13から分水した水を分水路を介して所定箇所に導く際の開閉弁機能弁を果す。
すなわち、ゲートバルブ15は、弁操作部材(図示せず)と弁操作軸20と弁箱21と弁体22で構成され、弁体22を垂直方向に進退させることにより分水路中途を開閉できる。41は弁座を示す。
図10に示すように、ゴムパッキン23の内周面には金属スリーブ40が遊嵌されており、別途設けた分水栓取付用治具により金属スリーブの周端部を周縁方向に折曲して水道管の更生管13内部で裾広がり状となるように構成する。
このようなゴムパッキン23と金属スリーブ40とを分水口62の周縁に装着することにより分水口62からの水漏れを防止することができ、しかも、金属スリーブ40を水道の更生管13とゲートバルブ15の流水筒16との間に介在することにより、水道管11から分岐栓に至るまでの導水路が形成される。
このように水道管と分水栓の取付部分を水密状に行うためには上記したように主軸先端に設けた拡径ヘッド及びこれに斜設した拡径ローラ等より構成した分水栓取付用治具が用いられること知られている。
したがって、このような問題を解決するためには、ドリル本体を定置して固定化して振動が生じない状態にして既設管及び更生管に同径で精度の良い孔が開けられることが望まれる。
また、特許文献2では、分水栓を取り付けた後、分水栓の取付装置を水の無漏洩で取り外すためのシャッター装置が付設されているため、分水栓の取付装置の大型化や重量の増大につながり、分水栓の取付装置の運搬や水道管への取り付け作業が容易ではないという問題があった。
また、本発明では、水道管を構成する既設管と更生管に分水口を形成し分水口と分水栓とを水密状に連通接続すると共に、連通部分では十分なシール機能が果たせるような作業をすることができる治具として、軽量小型で、拡径する際の外力を軽減し、かつ、操作性に優れた分水栓取付用治具を提供することを目的とする。
このように、センタードリルガイド小孔はセンタードリルのガイドの役目をすることになり、このセンタードリルガイド小孔に沿ってドリル本体に振れが生じずに仕切壁の中心位置でドリル本体が導かれる。
これによって、仕切壁と共に水道管周壁に精度良く同径にした分水口を穿設することができる。
以下、本発明の分水栓形成の詳細について説明する。
図1は、本発明に係る水道管11及び分水栓14の全体構造を示した断面図である。
本発明は、図1に示すように、水道管11の周壁にサドル30を介してゲートバルブ15を付設固定し、ゲートバルブ15の流水筒16内を進退する穿孔機43(図7に示す)のドリル本体44(図7に示す)により水道管11を構成する既設管12とそれに内装した更生管13の各周壁に穿孔し、かかる穿孔した分水口にゲートバルブ15を連通連設して分水栓14を構成する。
図2は、ゲートバルブ15を有する分水栓14の全体構造を示す説明図である。
図3は、ゲートバルブ15を有する分水栓14の断面構造を示す説明図である。
最初に、分水栓14の構造について説明する。図2及び図3に示すように、分水栓14は、流水管路の一部を構成する流水筒16と、流水管路内の水を開放・止水するために流水筒16の中途に介設したゲートバルブ15とにより構成される。
また、弁操作軸20は、その上端部を弁箱21より突出させ、その突出させた上端部に弁操作部材(図示せず)を取り付け可能としている。
なお、本実施例ではソフトシール弁のゲートバルブ15を有する分水栓14としているが、本発明の分水栓14形成方法は通常のゲートバルブ15を有する分水栓14にも適用することができる。
すなわち、流水筒16の一端には第1フランジ17が形成され、他端には第2フランジ18が形成されている。
第1フランジ17は、サドル30側のサドルフランジ35(図4に示す)と接合して、流水筒16とサドル30とを連通連設する。
第2フランジ18は、分水栓14形成時には穿孔機43や分水栓取付用治具10を取付けるためのフランジであり、分水栓14を取付後には更に他の分岐管42を連通連設するためのフランジである。
次に、サドル30の構造について詳細に説明する。
図4(a)は、サドル30の構造を示す側面図であり、図4(b)は、サドル30の構造を示す平面図であり、図4(c)は、サドル30の構造を示す断面図である。
本実施例では、ゲートバルブ15の流入開口部24は水道管11の外周壁面曲率に沿って形成した仕切壁25により閉塞されている。
すなわち、ゲートバルブ15の流水筒16には突出筒55を延設し、この突出筒55は、図2及び図3に示すように、後述するサドル30の取付筒32と嵌合される。
かかる突出筒55は、水道管11内を流れる水を分水栓14に分岐導水するための導水路となる。
図3に示すように、このテーパ状の内径面27は第1フランジ17側に形成している。
これにより、突出筒55とゲートバルブ15の流水筒16との内径差による乱流を防ぐことができ、水道管11からの水をスムーズに分水管に導水できる。
なお、本実施例では突出筒55内面をテーパ形状としているが、本発明の分水栓14形成方法は内面にテーパ形状を有しない突出筒55にも適用することができる。
仕切壁25は、図3に示すように、水道管11の外周壁面曲率に沿って分水口62を閉塞するような曲率の曲線により形成されている。
従って、図3に示すように、突出筒55端部は、水道管11表面に沿って分水口62の周縁に当接可能となる。
水道管11とゲートバルブ15はこの分水口62を介して一体的に連通連結される。
分水口62にはゴムパッキン23と金属スリーブ40を介在することによりシール機能を果たしている。
前記仕切壁25の中心には水道管11の分水栓14の中心位置に対応したセンタードリルガイド小孔26を穿設している。
また、センタードリルガイド小孔26は、センタードリル45本体の直径よりも小径になっている。
この小孔26は、センタードリル45による穿孔時のガイドの役目を有する。
穿孔機43は、基端側ドリル軸の先端側にコアードリル46とセンタードリル45とを備えている。
コアードリル46は、図7及び図8に示すように、水道管11を大径で穿孔するために先端開放の円筒状に形成されその先端部分に穿孔刃46aを取りつけている。
センタードリル45は、コアードリル46より先行してセンタードリルガイド小孔26を穿孔するものであり、コアードリル46の先端中心軸に突設されており、先端先鋭の長細い棒状に形成され、その先端部はコアードリル46周縁の穿孔刃46aよりも前方に突出している。
すなわち、センタードリルガイド小孔26を設けることで、穿孔機43のドリル本体44に振れが生じず、分水栓14の中心位置において仕切壁25に正確に穿孔することができる共に、既設管12及び更生管13にも正確に穿孔して水道管11の周面に正確な分水口62を形成することができる。
このように正確に穿孔することができることから分水口62に擦れや傷などの発生がなくなり、分水口の損傷部分から漏水するという虞を解消することができる。
本実施例では、コアードリル46と同径のコアードリルガイド孔64を仕切壁25に予め設け、そのガイド孔によりコアードリル46の位置決めをすることで、既設管12及び更生管13を同時に穿孔して分水口62を正確に形成する。
すなわち、図9に示すように、実施例1のセンタードリルガイド小孔26に代えて、本実施例ではコアードリルガイド孔64を直接に仕切壁25に設けたことを特徴とする。
すなわち、既設管12と同曲率を有する仕切壁25の中心を、コアードリル46の中心位置と一致させた状態で、コアードリル46の径と同じ径を有する位置決め用のコアードリルガイド孔64を仕切壁25に設けている。
なお、コアードリルガイド孔64以外の構造については実施例1と同じである。
さらに、図2及び図3に示すように、ゲートバルブ15の突出筒55端部(サドル30側)には、突出筒55外径を縮径した突出鍔部28を形成している。
突出鍔部28は、取付段差29aにより形成されており、そのために突出筒55の開口端部を閉塞した仕切壁25の外径が縮径されることになる。
従って、取付筒32と突出筒55とを嵌着して連通連設した場合に、仕切壁25の縮径した取付段差29aとサドル30に突設した取付筒32の基部の取付段差29bとをシール部材47を介在して当接することにより取付筒32と突出筒55との完全なシール機能を果たすことができる。
次に、本発明に係る穿孔処理方法について詳細に説明する。
なお、穿孔処理方法の説明は、まずサドル取付工程及びゲートバルブ取付工程を説明した後に具体的に説明する。
図5は、水道管11にサドル30を取り付けた状態を説明する説明図である。
まず、図5に示すように、水道管11の周壁にバンド38を取り付け、そのバンド38にサドル30を一体に取付け、フランジを介してボルト・ナット34により固着する。これにより、サドル30とバンド38とが一体となって、水道管11外周を囲繞するように装着される。
図6に示すように、サドル30側のサドルフランジ35と分水栓14側の第1フランジ17と接合させて、取付金具68により固着することによりサドル30にゲートバルブ15を取付ける。
しかも、突出筒55の端部の仕切壁25は、既設管12等と同じ曲率を有しているため、突出筒55がサドル30の取付筒32内に嵌着された状態では突出筒55の仕切壁25は水道管11の外周部分に沿って当接する。
このシールリング機構により、ゲートバルブ15とサドル30との間が止水できると共に、サドル30と既設管12との間も止水できることができる。
しかも、前記取付筒32と突出筒55の嵌着及びシール構造により、断水しない状況下での分岐工事中にも止水を行うことができ、かつ、施工後には、外部からの水、土砂などの流入防止の役目をする。
図7は、ゲートバルブ15に穿孔機43を取り付けた状態を説明する説明図である。
ゲートバルブ15の流水筒16の一方側に穿孔機43を取付けるものであり、穿孔機43は、基端側ドリル軸の先端側にコアードリル46とセンタードリル45とを備えている。
そして、センタードリル45の先端がセンタードリルガイド小孔26に当接するまでドリル本体44を進入させる。
すなわち、図7に示すように、センタードリル45をセンタードリルガイド小孔26に挿入する。この小孔26がコアードリル46の進行ガイドの機能を果し、コアードリル46がそのまま進行すれば仕切壁25と共に水道管11の周壁に分水口62を穿設する。
この後の拡径処理工程については実施例3で詳細に説明する。
本実施例は、図14に示すように、サドル30の中央部に仕切壁を設け、ゲートバルブ15をサドル30を介して水道管11の周壁にゲートバルブ15を有した分水栓14を付設固定し、その後穿孔機43(図18に示す)のドリル本体44(図18に示す)をゲートバルブ15の流水筒16内に進入させてサドル30の仕切壁と共に既設管12及び更生管13の周壁を同時に穿孔する。このようにして水道管11とゲートバルブ15を有した分水栓14とを一体に連設した分水栓構造が完成する。
図13は、ゲートバルブ15を有する分水栓14の断面構造を示す説明図である
図12及び図13に示すように、本実施例でのゲートバルブ15の流水筒16の両端には一対のフランジを設けている。
また、ゲートバルブ15の流水筒16の一端には第1フランジ17が形成され、他端には第2フランジ18が形成されている。第1フランジ17は、サドル30側のサドルフランジ35と接合可能とするものである。
第2フランジ18は、分水栓14形成時には穿孔機43や分水栓取付用治具10を取付可能とし、分水栓14形成後には他の分岐管42との接続を可能とするものでる。
次に、サドル30の仕切壁構造について詳細に説明する。
図14(a)は、サドル30の構造を示す側面図であり、図14(b)は、サドル30の構造を示す平面図であり、図14(c)は、テーパ状の内径面27を有するサドル30の構造を示す断面図であり、図14(d)は、テーパ面を有しないサドル30の構造を示す断面図である。
センタードリルガイド小孔26は、ゲートバルブ15側がテーパ状に形成され、更生管13側がストレートに形成されている。
センタードリルガイド小孔26は、センタードリル45本体の直径よりも小径になっている。
この小孔26は、センタードリル45による穿孔時のガイドの役目を有する。
この理は、前述の実施例に記載した通りである。
これにより、取付筒32内径と流水筒16内径差の乱流を防ぐことができ、水道管11からの水をスムーズに分水管に導水できる。
なお、本実施例では取付筒32のサドルフランジ35側をテーパ状としているが、本発明の分水栓14形成方法にあっては図14(d)に示すテーパ状の内径面27を形成しない取付筒32を適用してもよい。
本実施例ではサドル30側にシールリング配設空間Sを形成している。
そして、図11に示すように、前記シールリング配設空間Sにシール部材47を介設することにより水道管11の外周面とサドル30の内周面との密着シールリング機能を保持する。
図19は、穿孔機43による穿孔前の予めサドル本体31にコアードリル46と略同径のコアードリルガイド孔64を予め設けた他の実施形態を示す説明図である。
すなわち、図19に示すように、実施例2での前記センタードリルガイド小孔26に代えて、本実施例ではコアードリルガイド孔64を直接に予めサドル本体31に設けておくことを特徴とする。
なお、コアードリルガイド孔64以外の構造については実施例2の前記構造と同じである。
次に、本発明に係る分水栓14形成方法について詳細に説明する。
分水栓14形成方法は、主として、サドル取付工程、ゲートバルブ取付工程、穿孔処理工程及び拡径処理工程とからなる。
図16は、サドル30にゲートバルブ15を組み合わせた状態を説明する説明図である。
サドル取付工程及びゲートバルブ取付工程は、実施例1とほぼ同じである。
図17は、ゲートバルブ15に穿孔機43を取り付けた状態を説明する説明図である。
さらに、流水筒16の一側方には基端側ドリル軸の先端側にコアードリル46とセンタードリル45とを備えた穿孔機43を取付けている。
なお、図20以下の図面に基づく本実施例3の治具の説明においては、前述の実施例2までの水道管11と水道管の横側壁に連通した分水栓としてのゲートバルブ15の連通連設構造の図面説明と異なり、縦方向の分水口において使用する治具として説明する。すなわち、水平設置の水道管11の直上に分水栓を連通連設し、水道管11周壁の縦方向の分水口に対して縦方向からゴムパッキン23と金属スリーブ40を装着してかしめるという縦方向の分水栓取付構造において用いる分水栓取付治具として説明する。
[分水栓取付用治具の構成]
梯形ネジは螺合穴3aを介して固定状の下部フランジ3に螺合されている。
上部フランジ2に挿貫した梯形ネジ112の突出上端は回転自在であり、梯形ネジ112の上端の回転部112aを専用の工具により回転させることにより、梯形ネジ112と共に上部フランジ2と主軸111が昇降作動する。
図中、80は連動機構を示し、82、82はスプロケットを示し、81はチェーンを示し、83はチェーンテンション調整器具を示し、83aは固定ネジを示す。
スリーブ押出パイプ54に挿管された偏心可動軸の下端には偏心可動軸52の回動により同時に回動する偏心拡径ヘッド57が連結され、拡径ヘッド57の周面には、ゴムパッキン23が離脱自在に装着され、ゴムパッキン23の上部の内周面と拡径ヘッド57周面との間には金属スリーブ40が遊嵌されている。
この拡径ローラ51は、詳細は後述するが、複数個の輪切り状態に切断分割された複数のローラピースにより鼓形状に形成され、各ローラピースはそれぞれ独立して回転可能に構成している。
また、拡径ヘッド57の下部先端(つまり、水道管11に穿孔された分水口62へ挿入する先端)には、分水口62に円滑に、かつ、精度良く侵入するためのガイド部材70が連設されている。
すなわち、偏心可動軸52とスリーブ押出パイプ54との間の断面空間に拡径ローラ51が没入すれば、その状態で分水口62中を挿貫することができ、その後分水口の先方に進出し拡径ローラ51を回動して偏心可動軸52とスリーブ押出パイプ54との間の断面空間から外方にはみ出した状態とする。このようにして、拡径ローラ51が分水口周辺に位置したゴムパッキン23と金属スリーブ40をかしめることのできる位置に変位する。
金属スリーブ40の内周面と当接する偏心可動軸受53の外周面には、偏心可動軸受53の外周面と該金属スリーブ40の内周面との摩擦による焼付きを防止するための焼付き防止部材90が設けられている。この焼付き防止部材90についても詳細は後述する。
また、引き上げハンドル117は、主軸111の外径の外側に進出した拡径ヘッド57の引き上げ動作を行うことにより、水道管11内に突出させた金属スリーブ40の先端開口部を、拡径ヘッド57に斜設された拡径ローラ51の所定の圧力により変形させるものである。
拡径ハンドル118は、金属スリーブ40の先端開口部へ拡径ヘッド57に斜設された拡径ローラ51を当接させながら主軸111を回転させて、金属スリーブ40の開口先端部を外側にめくり状態で折曲するためのものである。
図中、19aは、偏心可動軸52を単体で回転可能としたり、偏心可動軸52と偏心可動軸受53を一体として回転可能としたり切り替えるためのレバーである。
図23に示すように、主軸111の下端のゴムパッキン23は上述した昇降機構の降下作動により下方の分水口62に移動する。
そして、スリーブ押出パイプ54の接触端54aによりゴムパッキン23のフランジ部23aを分水口62の周壁面Bに当接させた後、さらにフランジ部23aを圧縮するように押し込むことにより、ゴムパッキン23の装着部23fが分水口62内に挿入される。
すなわち、図26に示すように、金属スリーブ40の先端開口部40bが裾広がりに拡径し、ゴムパッキン23と共に水道管11の分水口62に金属スリーブ40が一体にカシメ止めされた分水栓14が形成された状態となる。
そして、ゲートバルブ15の第2フランジ18に水道分岐管(図示せず)を接続し後にゲートバルブ15を開弁操作して、水道管11から分水路63へ水を分流する。
以下、本発明に係る拡径ローラ51の構成について、図27〜30を参照して説明する。
以下、本発明に係る金属スリーブ40及びゴムパッキン23の構成を図31及び図32を参照して説明する。図31は、本発明の金属スリーブ40の構造を示す断面図である。図32は、本発明の分割リング23bを装着したゴムパッキン23の構造を示す断面図である。
金属スリーブ40は、外周面40cをゴムパッキン23の内周面との装着代として筒体に形成したものである。
すなわち、図42に示すように、円環状の先端開口端面40bの左右半端面40gは水道管11の内周部に略沿うような半円弧状凹部に形成し、他方、円環状の先端開口端面40bの上下半端面部40hは水道管11の内周長手方向に略沿うような半円弧状凸部に形成している。
以下、本発明に係るガイド部材70の構成を図35及び図36を参照して説明する。図35は、拡径ヘッド57の下端にガイド部材70を取り付けた状態を示す図である。図36は、ガイド部材70の構成を説明する分解図である。
弾性ガイド部材72は、圧力に応じて径縮する弾性部材を用いたドーナッツ状に形成され、中央の穴72aをベース71の嵌合部71aに嵌合してベース71に取り付けられる。
テーパガイド部材73は、低辺が短辺で上辺を長辺とした逆台形の円筒状に形成されており、ベース71の嵌合部71aの下面に取り付けられる。取付けに際しては、テーパガイド部材73を貫通して設けられた3箇所の取付穴73aと、ベース71の嵌合部71aの下面に設けられた3箇所の取付穴71bとをボルトにより連結することにより行う。
テーパガイド部材73は、下辺が短い逆台形の形状であり、金属等の硬い部材で構成され、分水口62の中心軸と主軸111の軸心軸とが公差の範囲内でずれていた場合でも拡径ヘッド57を分水口62に円滑に挿入できるように機能する。
テーパガイド部材73の外径は、金属スリーブ40の内径よりも小さくなっている。
図37〜39は、偏心可動軸受53の外周面53aに形成された焼付き防止部材90に関する説明図である。
ローラ92の外周面は金属スリーブ40の内周面と当接可能なように偏心可動軸受53の外周面53aから一部突出している。
図中、94は偏心可動軸受53の下端底面53bに設けたカバー取付穴、95はカバー93に設けられた取付穴、99は各取付穴94、95に挿入した固定ボルトを示す。
この際にローラ92は回転自在に構成しているため、金属スリーブ40の内周面とローラ92の外周面との間で強い摩擦抵抗が発生することがなく、摩擦による焼付きの発生を防止することができる。
従来、偏心可動軸受53の外周面53aの全体を耐熱・耐摩耗性に優れた金属で形成することによる高価で複雑な焼付き防止部材を構成するという考え方に対して、本発明の実施例では、偏心可動軸受53の外周面53aの一部にのみ特殊な金属板97を貼付することにより、金属スリーブ40の内周面と偏心可動軸受53の外周面53aとの摩擦による焼付きを防ぐように構成した。
図40は、昇降機構の変形例を説明する図である。
なお、以下の変形例においては、上述した実施例と異なる点のみを説明し、同じ箇所は同じ符号を付して説明は省略する。
なお、ガイドロッド113は、下部フランジ3に設けた挿通穴3bに挿通することにより上部フランジ2と共に昇降する主軸111がぶれずに正確に昇降できるようにガイドする。
また、ガイドロッド113は、梯形ネジ112と平行して1本だけではなく複数本設けることができ、主軸111の昇降(特に下降)の精度をさらに向上させることができる。
すなわち、図41、図42に示すように、ゴムパッキン23の下端開口縁や金属スリーブ40の下端開口縁を水道管内周面に沿うように波打ち凹凸形状とした場合には、これらの変形開口縁が水道管内の分水口周面に沿うようなかしめ作業を行わなければならない。
そのためには分水栓取付用治具10の昇降や回転作動に一定の変化をつけるような治具構造に構成する必要がある。
連動機構80は、図43に示すように、固定側部材と可動側部材とからなり、固定側部材は固定軸体121とチェーンベース122とカムベース123とテンションリング124で構成し、可動部材は円筒カム125と主軸111への連結部材126で構成している。
なお、図43中、133は上部カバーを示し、134は下部カバーを示す。
チェーンベース122は、図44に示すように、平面視菱型の形状を有して前記固定軸体121上に固設され、中央部には筒状体130を上方に突設している。
なお、チェーンベース122の左右側上方にはスプロケット81及びチェーン82を配設している。
カムベース123は、図45に示すように、筒状に形成しており、筒状のカムベース123上面側には円環状のカム溝127を形成すると共に、径方向にはローラ孔128を貫通している。
このローラ孔128には、ローラ129がブッシュ132を介して回転自在に遊嵌されており、ローラ129の両軸端は前記テンションリング124と前記チェーンベース122中央に突設した筒状体130との間に軸架されている。
図43に示すように、カムベース123の外周にはテンションリング124が取付けられており、前記テンションリング124によりカムベース123のローラ孔128を覆うことによりローラ129がローラ孔128から離脱しないように構成している。
すなわち、図46に示すように、左右半端面部は水道管11の内周面に略沿うような半端面状凹部125gに形成し、他方上下半端面部は水道管11の内周長手方向に略沿うような半円弧状凸部125hに形成している。
円筒カム125はカムベース123のカム溝127に摺動自在に嵌合し、円筒カム125の下端縁はローラ129に圧接している。
しかも、円筒カム125は、連結部材126を介して主軸111と一体連結されている。
すなわち、拡径ハンドル118を回転させると主軸111が回転し、主軸111と一体で連結した円筒カム125も回転する。
そして、波打ち凹凸形状に形成した円筒カム125の下端縁がローラ129と当接しているためローラ129の回転によって円筒カム125は上下昇降し円筒カム125と一体に連結した主軸111も上下に昇降する。
従って、図47に示すように、分水口62周縁部においては、端面波打ちの凹凸形状に形成したゴムパッキン23や金属スリーブ40等が水道管の内周壁面をなぞって折返しカシメ止めされることになる。
11 水道管
14 分水栓
15 ゲートバルブ
16 流水筒内
23 ゴムパッキン
25 仕切壁
26 センタードリルガイド小孔
27 テーパ状の内径面
28 突出鍔部
30 サドル
32 取付筒
38 バンド
45 センタードリル
46 コアードリル
40 金属スリーブ
43 穿孔機
44 ドリル本体
24 流入開口部
47 シールリング環
57 拡径ヘッド
51 拡径ローラ
62 分水口
70 ガイド部材
80 連動機構
90 焼付き防止部材
111 主軸
112 梯形ネジ
114 位置決めフランジ
115 取付板
117 引き上げハンドル
118 拡径ハンドル
Claims (6)
- 水道管の周壁にゲートバルブを付設固定し、ゲートバルブの流水筒内を進退する穿孔機のドリル本体により水道管の周壁を穿孔することによりゲートバルブを有した分水栓を構成する分水栓形成方法において、
ゲートバルブの流入開口部に対応する位置で、かつ、水道管の分水栓となる位置に、水道管の外周壁面曲率に沿って形成した仕切壁を水道管外周壁に密着して押圧しながら装着すると共に、仕切壁の中心に分水栓の中心となるようにセンタードリルガイド小孔を穿設し、
水道管の穿孔に際しては、ゲートバルブの流水筒内に進退自在に挿貫収納した穿孔機のセンタードリルをセンタードリルガイド小孔に挿入し、穿孔中心を想定しながら穿孔機を進行してコアードリルにより仕切壁と水道管周壁に分水口を穿設し、その後、穿孔機をゲートバルブの流水路内より抜去し、別途設けた分水栓取付用治具により分水口に分水栓を連通連設したことを特徴とする分水栓形成方法。 - 仕切壁は、ゲートバルブの流入開口部を閉塞するように形成したことを特徴とする請求項1に記載の分水栓形成方法。
- 仕切壁は、ゲートバルブの水道管の外周に取付けるためのサドルの本体中心部に形成したことを特徴とする請求項1に記載の分水栓形成方法。
- 水道管の分水栓形成個所には水道管外周を囲繞するバンドを介してゲートバルブ取付用のサドルを装着し、サドル外周壁にはゲートバルブの流入開口部に嵌着する取付筒を突設し、ゲートバルブフランジとサドルフランジとを一体に連結することによりゲートバルブをサドルに一体に連設したことを特徴とする請求項2に記載の分水栓形成方法。
- 水道管の分水栓形成個所には水道管外周を囲繞するバンドを介してゲートバルブ取付用のサドルを装着し、サドル外周壁にはゲートバルブの流水筒と接合する取付筒を突設し、ゲートバルブフランジとサドルフランジとを一体に連結することによりゲートバルブをサドルに一体に連設したことを特徴とする請求項3に記載の分水栓形成方法。
- 請求項1に記載の分水栓取付用治具は、主軸の先端にゴムパッキンを装着して水道管に穿孔した分水口に該ゴムパッキンを嵌合し、前記ゴムパッキンの内周面に遊嵌した金属スリーブの開口先端部を前記水道管内に挿入突出可能に構成し、前記主軸には、長手方向に偏心可動軸を挿管し、該偏心可動軸の下端に拡径ヘッドを介して拡径ローラを斜設し、前記拡径ローラは、複数個の輪切り状態に切断分割された複数のローラピースにより鼓形状に形成され、各ローラピースはそれぞれ独立して回転可能に構成し、前記偏心可動軸の偏心回転により、前記拡径ローラが前記主軸の外径の内側又は外側に出没自在となるように構成し、前記拡径ローラを前記主軸の外径の外側に進出した状態で、該拡径ローラを水道管内に突出した前記金属スリーブの開口先端部に当接させながら前記主軸の回転により該金属スリーブの開口先端部をゴムパッキンと共に外側にめくり状態で折曲して、前記水道管の分水口に分水栓をカシメ止め可能に構成したことを特徴とする分水栓取付用治具。
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