JP6685576B2 - 分岐用スリーブ及び分岐部の形成方法 - Google Patents

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Description

この発明は、水道管等の管路の分岐に用いられる分岐用スリーブ及び分岐部の形成方法
に関する。
従来、工場やオフィス、各家庭などの建屋に水を供給すべく、河川等から取水された水
を通水するための水道管が埋設されている。
新たな建屋が新設されると、建屋内の水回り設備に水を供給するために、既設の水道管
から分水するための分水栓を該水道管に取付ける工事を行う場合がある。
その場合には、ドリルを備えた穿孔機により水道管の周壁に分水口を穿設し、この分水
口の周縁に金属スリーブや同スリーブを一体的に備えた分水栓をゴムパッキンと共に装着
することで、分水口からの水漏れを防止しつつ、水道管からの分水を可能とする。
特に近年では、金属製のスリーブや分水栓と一体的に形成されたスリーブ部分(以下、
単に金属スリーブともいう。)を分水口に係止固定するにあたり、金属スリーブの一端開
口部を水道管の分水口内部から突出させておき、他方、金属スリーブ内を挿嵌した治具の
主軸先端に設けた拡径ヘッド及びこれに斜設した拡径ローラ等により水道管内に突出した
金属スリーブの開口先端部を外周にめくるように折曲して、水道管の分水口に金属スリー
ブの開口先端部をカシメ止めする方法が提案されている。
そして、このように水道管と分水栓の取付部分を水密状に行うためには上記したように
主軸先端に設けた拡径ヘッド及びこれに斜設した拡径ローラ等より構成した分水栓取付用
治具が用いられること知られている。
その治具操作は、例えば特許文献1に記載されているように、主軸を手動により昇降調
整しながら主軸先端の拡径ヘッドに斜設した鼓状の拡径ローラを金属スリーブの開口周縁
部に当接させ、次いで主軸を回転させて先端の拡径ローラにより金属スリーブの開口周縁
部を外側にめくって折曲し、水道管の周壁に穿設した分水口の周縁に金属スリーブの開口
周縁部を係合してかしめて分水口に分水栓を係止固定すると共に、分水口のシーリングを
確実に行うように構成していた。
そして、水道管の分水口に金属をかしめる構造であるため、水道管の管肉厚が異なった
り分水口の大きさが異なってくると、かかる状況の変化に応じて完全なシール機能を果し
た状態で分水口に分水栓を確実に連通連設しなければならない。そのためには、金属スリ
ーブの拡径端縁部を水道管の分水口に確実に折り曲げてかしめることが必要となる。
国際公開第2014/148645号パンフレット
ところが、金属スリーブの開口周縁部を主軸の強い回転力で拡径ローラにより折曲する
と、時折、拡径ローラによる上方への押し上げ力によって、金属スリーブに蛇腹状の座屈
、所謂提灯座屈が生じる場合があった。
このような座屈が発生すると、スリーブの折曲形状がいびつとなり、確実なアールめく
り形状とならず、地震などで分水栓の分岐部に不要な曲げ応力や引っ張り応力が発生した
場合ゴムパッキンが異常に圧縮されて、水道管と分水栓の分岐部とのシール機能が低下す
る。
すなわち、水道管の分水口端縁の内側で折り返したスリーブと水道管の内周面との間に
介在した筒状のゴムパッキンの折返し端縁部が破損しやすく、シール機能が低下するおそ
れが生じた。
また、拡径ローラが金属スリーブの開口周縁部を折曲するだけの鼓状であると、ローラ
の端縁フランジが外側に変形し、拡径ヘッドに形成したローラ収納室内面と端縁フランジ
が当接し、ローラが回転不可状態となる。
また、ローラのテーパー部だけで金属スリーブを塑性変形すると拡径力が大きくなって
拡径ローラの鍔部が傾きシムの摩滅が生じる。また、ローラ端面に所定のスペーサ機能を
付与すべくシムを貼着してもシムの正確な接合ができず、正確なスペーサ機能を発揮する
ことができなかった。
そこで、本発明者らは過去に、拡径ローラを鼓状の凹部に形成し、しかも凹部は斜設し
た拡径ローラの略上半を略テーパー部に形成すると共に、略下半をアール部に形成し、更
には拡径ローラの凹部の上端側に摩擦部を形成することで、これらの問題点の解決を図っ
ている(例えば、特願2016-066493を参照。)。
その結果、このような構成を備えることで、スリーブに拡径ローラの拡径力をより的確
に伝達させることができて滑りが抑制されるため、強制的に拡径ローラを回転させること
ができ、焼き付きの発生が防止され、金属粉の発生が回避されるといった一定の解決がな
された。
ところが、この上記従来の拡径ローラを備えた分水栓取付用治具にあっては、拡径ロー
ラの摩擦部をスリーブに押し付けることとなるため、拡径ローラの摩擦部が磨耗しやすい
という新たな問題が浮き彫りとなった。
また、ゴミ噛みや錆による固着等で拡径ローラの回転がスムーズでない場合、未だ拡径
ローラがしっかりと回転しないこともある。
更には、これらの影響により、拡径ローラとスリーブとの間での焼きつきや拡径時のト
ルク増大、ローラーピンや摺動材等の消耗部品の異常消耗は、未だ十分に解消されたとは
言い難い状態であった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、拡径時における拡径ローラの堅
実な回転を確保しつつも、拡径ローラの摩擦部の摩耗を抑制でき、更には、拡径ローラと
スリーブとの間での焼きつきや拡径時のトルク増大、ローラーピンや摺動材等の消耗部品
の異常消耗を抑制可能な分岐用スリーブ及び分岐部の形成方法を提供する。
上記従来の課題を解決するために、本発明に係る分岐用スリーブでは、(1)主管に穿
設した穿孔部に配置され、摩擦部が形成された拡径ローラを備える拡径治具により外方へ
めくり状態で折曲させて前記主管にカシメ止めを形成するための略円筒状の分岐用スリー
ブであって、同分岐用スリーブの内面先端近傍周回りに、前記拡径ローラの摩擦部と歯合
する摩擦受部を形成した。
また、本発明に係る分岐用スリーブでは、(2)前記拡径ローラの摩擦部は、同拡径ロ
ーラの表面に沿って軸方向へ伸延し周方向へ凹凸状とした平目のローレット加工溝を備え
るものであり、前記摩擦受部は、前記拡径ローラの摩擦部と当接した際に伸延方向が略一
致する平目のローレット加工溝を備えることにも特徴を有する。
また、本発明に係る分岐部の形成方法では、主管に穿設した穿孔部にゴム輪を外嵌させ
た略円筒状の分岐用スリーブを装着し、前記主管の内部に進入させたゴム輪の一部を巻き
込みつつ前記分岐用スリーブの先端部近傍を拡径ローラを備えた治具により外方へめくり
状態で折曲させ、前記主管にカシメ止めを形成して枝管の分岐部を構築する分岐部の形成
方法において、前記拡径ローラに形成された摩擦部と、前記分岐用スリーブの内面先端近
傍周回りに形成された摩擦受部とを接触させつつカシメ止めを形成することとした。
本発明に係る分岐用スリーブによれば、主管に穿設した穿孔部に配置され、摩擦部が形
成された拡径ローラを備える拡径治具により外方へめくり状態で折曲させて前記主管にカ
シメ止めを形成するための略円筒状の分岐用スリーブであって、同分岐用スリーブの内面
先端近傍周回りに、前記拡径ローラの摩擦部と歯合する摩擦受部を形成したため、拡径時
における拡径ローラの堅実な回転を確保しつつも、拡径ローラの摩擦部の摩耗を抑制でき
、更には、拡径ローラとスリーブとの間での焼きつきや拡径時のトルク増大、ローラーピ
ンや摺動材等の消耗部品の異常消耗を抑制することができる。
また、前記拡径ローラの摩擦部は、同拡径ローラの表面に沿って軸方向へ伸延し周方向
へ凹凸状とした平目のローレット加工溝を備えるものであり、前記摩擦受部は、前記拡径
ローラの摩擦部と当接した際に伸延方向が略一致する平目のローレット加工溝を備えるこ
ととすれば、拡径ローラとスリーブ内周面との間で生起する周方向への摩擦力は十分に確
保しつつも、めくり方向の摩擦力は可及的抑制することができ、円滑にカシメ止めの形成
を行うことができる。
また、本発明に係る分岐部の形成方法によれば、主管に穿設した穿孔部にゴム輪を外嵌
させた略円筒状の分岐用スリーブを装着し、前記主管の内部に進入させたゴム輪の一部を
巻き込みつつ前記分岐用スリーブの先端部近傍を拡径ローラを備えた治具により外方へめ
くり状態で折曲させ、前記主管にカシメ止めを形成して枝管の分岐部を構築する分岐部の
形成方法において、前記拡径ローラに形成された摩擦部と、前記分岐用スリーブの内面先
端近傍周回りに形成された摩擦受部とを接触させつつカシメ止めを形成することとしたた
め、拡径時における拡径ローラの堅実な回転を確保しつつも、拡径ローラの摩擦部の摩耗
を抑制でき、更には、拡径ローラとスリーブとの間での焼きつきや拡径時のトルク増大、
ローラーピンや摺動材等の消耗部品の異常消耗を抑制することができる。
ゲートバルブの構成を示す説明図である。 穿孔中の状態を示す説明図である。 袋ナットを取り付けた状態の分水栓の外観示す説明図である。 分水栓の断面を示す説明図である。 摩擦受部の構造を示す金属スリーブの断面図である。 摩擦受部の構造を示す金属スリーブの底面図である。 ゴムパッキンの外観及び断面を示す説明図である。 袋ナットの構成を示す説明図である。 ゲートバルブに分水栓取付用治具を配設した状態を示す説明図である。 本実施形態に係る分水栓取付用治具の外観を示す説明図である。 本実施形態に係る分水栓取付用治具の構成を示す説明図である。 分水栓取付用治具の拡径ヘッド近傍の構成を示す説明図である。 キーブロックの構成を示す説明図である。 キー連結ブロックの構成を示す説明図である。 ワッシャの構成を示す説明図である。 分水口への分水栓の取付過程を示す説明図である。 分水口への分水栓の取付過程を示す説明図である。 分水口への分水栓の取付状態を示す説明図である。 スリーブのカシメ止め過程を示す説明図である。 引上ナットの構成を示す説明図である。 拡径量検出ナットの構成を示す説明図である。 固定ナットの構成を示す説明図である。 摩擦部を備えた拡径ローラの構成を示す説明図である。 摩擦部を備えた拡径ローラの構成を示す説明図である。 分岐用スリーブの他の例を示す説明図である。 分岐用スリーブの他の例を示す説明図である。
本発明は、主管に穿設した穿孔部に配置され、摩擦部が形成された拡径ローラを備える
拡径治具により外方へめくり状態で折曲させて前記主管にカシメ止めを形成するための略
円筒状の分岐用スリーブに関するものであり、例えば、水道水を断水しないで行う分岐工
事において、分水口を水道管の外周壁に穿設し、分水口に分水栓を連通連設する際に応用
可能な技術である。
より具体的な一例としては、老朽化した既設管に更生管を嵌装して二重管とした水道管
の周壁にゲートバルブを連通状態に付設固定し、ゲートバルブの流水筒内を進退する穿孔
機のドリル本体により二重管よりなる水道管の周壁を穿孔して分水口を形成し、この分水
口に断水することなくゲートバルブを介して分水栓を取付けてその後にゲートバルブを除
去して、分水口に完全にシーリングをして連通連設するという作業を行うための分水栓取
付用治具と共に用いられる分岐用スリーブとしても利用可能であり、特に、係る分水栓の
連通連設作業に用いる拡径ローラと協動するよう分岐用スリーブの内周面部分に工夫を凝
らして無用な拡径力を必要とせず、ゴムパッキンによる分水口のシーリングを正確に行え
るものである。
すなわち、本発明の特徴は、摩擦部が形成された拡径ローラを備える拡径治具により外
方へめくり状態で折曲させて前記主管にカシメ止めを形成するための略円筒状の分岐用ス
リーブであって、同分岐用スリーブの内面先端近傍周回りに、前記拡径ローラの摩擦部と
歯合する摩擦受部を形成した点にある。
以下、発明の理解を容易とすべく、実際の施工手順等を交えながら図面を参照しつつ具
体的に実施例を説明する。
[1.水道管へのゲートバルブの取付]
図1は、ゲートバルブ10が取り付けられた状態の水道管11の断面を示す説明図であ
る。
本実施例では、断水せずに水道管11に分水栓を連設する工事が行えるよう、まずは図
1に示す如く水道管11にゲートバルブ10を付設固定する。
このゲートバルブ10は、工事に伴って水道管11から大量の水が流出するのを防止す
るためのものであり、ゲートバルブ10の治具挿通路10a内で穿孔機14(図2参照)
のドリル部14bを進退させて水道管11の周壁に穿孔する場合や、分水栓取付用治具A
(図7参照)により分水口に分水栓を連通連設する場合に、ゲートバルブ10の開閉を行
いながら分水口からの流水の有無を制御することができるため断水することなく分水栓の
設置工事を実現することができる。
[2.ゲートバルブ]
ゲートバルブ10は、図1に示すように、ゲートバルブ本体10bを水道管11にチェ
ーン10cやワイヤ等の緊締により装着する。
ゲートバルブ本体10bは、中央に治具挿通路10aを設け、この治具挿通路10aは
、後述の穿孔処理工程にて分水口を形成する位置に配置される。
治具挿通路10aの終端は、脚筒10dを介して水道管11の周壁に水密状に定置され
る。
ゲートバルブ本体10bの基盤10eには、治具挿通路10aの開閉を行うシャッター
10fが進退自在に設けられており、シャッター10fの基部は開閉ハンドル10gによ
り進退螺合部10hを介して進退作動するように構成されている。
ゲートバルブ本体10bの上部には、分水栓取付用治具Aを載置固定するための治具連
設フランジ10iが設けられている。
従って、分水栓を水道管11に連通連設する作業に際しては、まず、上記構造のゲート
バルブ10を水道管11に装着固定し、その上部の治具連設フランジ10iに、穿孔機1
4の下端フランジ14eを連設固定して水道管11の周壁への穿孔作業の準備を完了する
(図2参照)。
[3.穿孔処理工程]
図2は、穿孔機14をゲートバルブ10に取り付けた状態を説明する説明図である。な
お、図2中において穿孔機14は、説明の便宜上、上部機構を省略して記載している。
ゲートバルブ10の治具挿通路10a中に穿孔機14のドリル軸14aを挿入し、同ド
リル軸14aの先端に取り付けたドリル部14bを水道管11の周壁の分水口形成位置に
当てがい、同ドリル部14bに備えられたコアードリル14cとセンタードリル14dと
により分水口15を穿孔する。
使用に際しては、ゲートバルブ10のシャッター10fを開き、センタードリル14d
及びコアードリル14cを治具挿通路10a内へ進入させる。
そして、センタードリル14dの先端が水道管11の管壁を貫通するまでドリル軸14
aを進入させ、次いで、ゲートバルブ10に別途設けた図示しない排水口より溢水させな
がら切削粉を流出させつつコアードリル14cの切っ先を管壁に接触させつつ円状に切削
して穿孔し分水口15を形成する。
穿孔が終了した後には、ドリル軸14aを上昇させて治具挿通路10a内からドリル部
14bを切り抜いた管壁と共に抜去し、ゲートバルブ10のシャッター10f及び排水口
(図示せず)を閉める。そして、穿孔機14をゲートバルブ10の治具連設フランジ10
iから取り外し、穿孔処理工程を完了させる。
[4.分水栓の構成]
次に、図3及び図4A〜図4Cを参照しつつ、分水栓及びその周辺部品の構造について
説明する。図3は後述の袋ナット13を装着した状態の分水栓12の外観を示す説明図で
あり、図4Aは分水栓12の断面を示す説明図であり、図4Bは摩擦受部12gの構造を
示す金属スリーブ12eの断面図であり、図4Cは摩擦受部12gの構造を示す金属スリ
ーブ12eの底面図である。
図3に示すように分水栓12は、分水栓基体23の上部に備えられた上部通水口25及
び分水栓基体23の側部に備えられた側部通水口26を有しており、分水栓基体23の下
部に備えられた本実施形態に係る分水用スリーブとしての金属スリーブ12e側より供給
される水を、開閉軸24の切替を行うことによって、上部通水口25や側部通水口26に
選択的に通水可能としている。
また、図4Aからも分かるように、分水栓12は、流水管路の一部を構成する流水筒1
2aとその前後の水流入部12b及び水流出部12c、並びに流水筒12aの中央に設け
た略球状の弁体12dとより構成されており、分水機能を具備したボールバルブを構成し
ている。すなわち、流水管路内の水を開放・止水するために流水筒12aの中途に弁体1
2dを介設し弁体12dの開閉軸24の操作により分水路の開閉作業が行えるように構成
される。
付言すれば、分水栓12は、水道管11に穿設された分水口15に連通連設して分岐路
を構成するための分岐部分に介設されるものである。
追って詳説するが、分水栓取付用治具Aは、後述するゴムパッキン16と共に筒状の金
属スリーブ12eを一体として分水口に挿貫する。
すなわち、金属スリーブ12eは分水栓12の流水管路に一体に連設されており、その
外周に嵌着したゴムパッキン16と共に分水口15から水道管11内に挿貫突出し、その
突出した先端部分を本発明の分水栓取付用治具Aの主体となる拡径ローラにより折曲して
カシメることにより分水栓12を分水口に連設固定し分岐部を構築するものである。
ここで、本実施形態において特徴的には、金属スリーブ12eの内周面先端近傍の周方
向に、摩擦受部12gを形成している。
具体的には、図4B及び図4Cに示すように、摩擦受部12gは、例えば平目のローレ
ット加工等により、金属スリーブ12eの中途から先端開口部12fにかけて伸延する凸
条12hや条溝12iを周方向へ繰り返し複数設けることで形成している。この摩擦受部
12gは、後述する拡径ローラ51に形成した摩擦部72と歯合して、金属スリーブ12
eの内面周方向沿って転動する拡径ローラ51の滑りを防止しつつ、拡径ローラ51の当
接に伴う摩擦部72の金属スリーブ12eへの食い込み力を凸条12hや条溝12iによ
り分散させて摩擦部72の摩耗等を防止する役割を有している。
[5.ゴムパッキンの構成]
次に、分水栓12に形成されている金属スリーブ12eと共に分水口15に装着される
ゴムパッキン16の構成について図5を参照して説明する。図5(a)はゴムパッキン1
6の外観を示しており、図5(b)はゴムパッキン16の断面を示している。
図5に示すように、ゴムパッキン16は、上半分のフランジ部16aと下半分の筒状の
装着部16bとにより構成され、上半部内周面及び下半部内周面は金属スリーブ12eと
の遊嵌代16c及び嵌着代16dを構成している。また、遊嵌代16cと嵌着代16dと
の内部境界には、金属スリーブ12eを挿入させた際に同境界部分を円滑に通過させるた
めの段差テーパ部16eを形成している。
また、ゴムパッキン16の外側におけるフランジ部16aと装着部16bとの間には、
両者の径の差によって係止段差部16fが形成されており、この係止段差部16fを分水
口15の周縁近傍に当接させることで、ゴムパッキン16の水道管11内部への落ち込み
が防止される。
[6.袋ナットの構成]
次に、図3において分水栓12と共に図示した袋ナット13の構成について、図3、図
4A、及び図6を参照しつつ説明する。
図3において示したように、分水栓基体23の下部には、袋ナット13が螺合される。
具体的には、図4Aに示すように、分水栓基体23の下部周面に雄ネジが形成されており
、袋ナット13を螺合させるための袋ナット螺合部23aとしている。
袋ナット13は、分水栓12を分水口15にカシメ状態で取り付ける際に水道管11の
管壁外面との間にゴムパッキン16を介在して圧縮するためのものであり、分水口15周
縁の水密性や、水道管11に対する分水栓12の固定を堅実なものとするための部材とし
て機能する。
具体的には図6に示すように、袋ナット13の中央には、前述した分水栓12の金属ス
リーブ12eを挿通させるスリーブ挿通孔13cが穿設されている。なお、13bは袋ナ
ット13の袋面を示す。
袋ナット13の内面には雌ネジ部13eを形成して分水栓基体23の周面の袋ナット螺
合部23aと螺合することにより袋ナット13の内方で袋面13bよりも上方空間を分水
栓基体23との嵌合空間としている。
袋ナット13の袋面13b外側面にはゴムパッキン16のフランジ部16aを嵌合する
ための凹状のゴムパッキン嵌着部13fを形成している。
また、袋ナット13の下部周壁には周面に係合溝を形成した締結具係合部13gを形成
しており、締結具係合部13gは分水栓基体23(分水栓12)と袋ナット13とを螺合
する際に締結具を係合するためのものである。
従って、後述するように水道管11に分水口15を介して分水栓12を連通連設して分
水工事が完了すると当然に分水栓取付用治具Aを除去することになるが、この時点でゴム
パッキン16による分水栓12のシーリングを確実にするために袋ナット13の締結具係
合部13gに締結具、例えばスパナ等を係合して分水栓12下部に螺合した袋ナット13
を回転させると、袋ナット13は分水栓基体23に対し金属スリーブ12eに外嵌したゴ
ムパッキン16の軸線方向に沿って摺動する。
従って、前述の通り分水栓12が分水口15にカシメ状態で取り付けられた状態である
ため袋ナット13の締結具係合部13gをスパナ等で螺合解除方向へ回転操作すると、袋
ナット13は分水栓基体23下部との螺合部分において水道管11側(すなわち、分水栓
基体23から離れる方向)へ摺動していきゴムパッキン16頭部のフランジ部16aを水
道管11の管壁外面との間で圧縮することとなる。
[7.分水栓取付用治具]
次に、分水栓取付用治具Aについて、図7〜図10を参照して説明する。なお、以下は
縦方向の分水口15において使用する治具として説明する。すなわち、水平設置の水道管
11の直上に分水栓12を連通連設し、水道管11周壁の縦方向の分水口15に対して縦
方向からゴムパッキン16と金属スリーブ12eを装着してカシメるという縦方向の分水
栓取付構造において用いる分水栓取付用治具Aとして説明する。
図7は、分水栓取付用治具Aをゲートバルブ10に載置固定した状態を示す断面図であ
り、図8は分水栓取付用治具Aの外観を示した説明図、図9は分水栓取付用治具Aの断面
構造を示した説明図である。
図7及び図8に示すように、分水栓取付用治具Aは、上部に各種ハンドル(昇降ハンド
ル119、拡径ハンドル118)を集中したハンドル操作機構が配設されている。これら
のハンドル操作機構は上部昇降体2に設けられている。
上部昇降体2は、図9に示すように、押圧軸昇降ガイド56と、主軸111と、拡径操
作軸58と、一体ロック機構27と、引上ナット117と、拡径量検出機構28とで構成
している。
押圧軸昇降ガイド56は、内周面に雌ネジ56aが形成された略筒状の部材であり、拡
径機本体3の外周面に設けた雄ネジ3aと螺合可能としている。拡径機本体3の下部には
、図8に示すように下端フランジ30を設けており、同下端フランジ30を介してゲート
バルブ10上部の治具連設フランジ10iに一体に連設可能としている。従って、押圧軸
昇降ガイド56を回動させることにより、治具連設フランジ10iに取付固定された拡径
機本体3に対し、上部昇降体2全体が昇降する。
主軸111は、分水栓取付用治具Aの長手方向の中央に垂設されており、スリーブ押出
パイプ54と、スリーブ押出パイプ54の内部に挿貫したローラ軸としての偏心可動軸5
2と、偏心可動軸52とスリーブ押出パイプ54との間の断面空間に介在して偏心可動軸
52をスリーブ押出パイプ54中に安定支持するための偏心可動軸受53とにより構成し
ている(図10(a)参照)。
スリーブ押出パイプ54の下部は、図9に示すように、スリーブ押出パイプ54の上部
よりも肉厚の筒状に形成され、下端の接触端54aは分水栓12の上部(上部通水口25
の縁部)と当接するように構成されている。
スリーブ押出パイプ54に挿管された偏心可動軸52の下端には偏心可動軸52の回動
により同時に回動する拡径ヘッド57が連設され、拡径ヘッド57の下部周面凹部57a
には、図7に示したようにゴムパッキン16が分水栓12と共に離脱自在に装着される。
なおこのとき、ゴムパッキン16は分水栓12の金属スリーブ12e部分の外周にも嵌着
された状態となっている。
また、拡径ヘッド57には、斜め上方に向けて拡径ローラ51が斜設されている。この
拡径ローラ51は、本発明において重要な関連性を有する構成の一つであり、後に詳述す
る。
偏心可動軸52は、主軸111の中心から偏心して回転することにより、拡径ヘッド5
7に斜設された拡径ローラ51は主軸111の外径、すなわち、スリーブ押出パイプ54
の外径の内外側に出没自在となる。
すなわち、偏心可動軸52とスリーブ押出パイプ54との間の断面空間に拡径ローラ5
1が没入すれば、その状態で分水口15中を挿貫することができ、その後分水口15の先
方に進出し拡径ローラ51を回動して偏心可動軸52とスリーブ押出パイプ54との間の
断面空間から外方にはみ出した状態とする。
このようにして、拡径ローラ51が分水口15の周辺に位置したゴムパッキン16と金
属スリーブ12eをカシメることのできる位置に変位する。
金属スリーブ12eの内周面と当接する偏心可動軸受53の外周面には、図10(a)
〜(d)に示すように、偏心可動軸受53の外周面と該金属スリーブ12eの内周面との
摩擦による焼付きを防止するための摺動部材90が設けられている。この焼付き防止の摺
動部材90はかまぼこ状の長手部材により形成され、偏心可動軸受53の周面部分にボル
ト90aによって取付けられており、素材をMCナイロンで構成し金属スリーブ12e内
を円滑に摺動可能にしている。
また図9に示すように、分水栓取付用治具Aの上部には、主軸111を構成するスリー
ブ押出パイプ54や偏心可動軸52、偏心可動軸受53をそれぞれ操作するためのハンド
ルがハンドル操作機構として集中して配設されている。118は拡径ハンドル、119は
昇降ハンドルである。また、拡径ハンドル118の上方には、ヘッド出没レバー116が
備えられており、更に上方には引上ナット117が偏心可動軸52に螺着されている。
ヘッド出没レバー116は、偏心可動軸52を偏心回転させて、拡径ヘッド57に斜設
された拡径ローラ51を主軸111の外径の内外側に出没させるものであり、後述の一体
ロック機構27を構成するキー連結ブロック60に配設されている。
また、引上ナット117は、偏心可動軸52の引き上げ動作、主に主軸111の外径の
外側に進出した拡径ヘッド57の引き上げ動作を行うものであり、水道管11内に突出さ
せた金属スリーブ12eの先端開口部を、拡径ヘッド57に斜設された拡径ローラ51で
引上ナット117の引上量に応じた所定の圧力を加えつつ変形させるものである。
拡径ハンドル118は、拡径ヘッド57に斜設された拡径ローラ51を金属スリーブ1
2eの先端開口部へ当接させた状態で主軸111を回転させるためのものであり、主軸1
11の上部に連設した拡径操作軸58に配設されている。
この拡径ハンドル118により主軸111の回転動作を行いつつ、前述の引上ナット1
17による偏心可動軸52の引上力を金属スリーブ12eの端部に付与することにより、
金属スリーブ12eの開口先端部が外側にめくり状態で折曲される。すなわち、拡径ハン
ドル118は、押圧軸昇降ガイド56の上端に設けた拡径操作軸58に設けられており、
主軸111を軸回りに回転させるためのハンドルとして機能する。
一体ロック機構27は、図9、図11〜図13に示すように、拡径操作軸58の上端面
に固設したキーブロック59と、該キーブロック59の上端面に連動自在に連設したキー
連結ブロック60と、該キー連結ブロック60の上面に重ねたワッシャ61とで構成して
いる。
しかも、図11に示すキーブロック59は偏心した位置に偏心可動軸挿貫孔59aを設
け、キーブロック59の上面には、該偏心可動軸挿貫孔59aに連通した係合溝59bを
刻設しており、周縁近傍には下方の拡径操作軸58と一体に連結するためのボルト孔59
cを設けている。
また、図12に示すキー連結ブロック60は下面にほぞ60aを突設し、下方のキーブ
ロック59と重ねた場合キーブロック59の係合溝59bと係合して一体回転可能となる
一体ロック機構27を構成する。また、キー連結ブロック60の中央にはH型の係合孔6
0bを設け、貫通する偏心可動軸52が係合して同時に一体回転すると共に、偏心可動軸
52は上下昇降自在としている。
このように構成した分水栓取付用治具Aは、図7に示したように、筒状の拡径機本体3
の下端に設けた下端フランジ30をゲートバルブ10の治具連設フランジ10iに載置固
定することによりゲートバルブ10と一体に連設されている。
この際、拡径機本体3の中空部はゲートバルブ10の治具挿通路10aと連通し、拡径
機本体3の内部を挿通する拡径ヘッド57が分水栓12やゴムパッキン16と共にゲート
バルブ10の治具挿通路10aを通過して水道管11の分水口15へ進出する。
[8.分水栓形成の工程]
図14に示すように、主軸111の下端のゴムパッキン16は上述した昇降機構の降下
作動により下方の分水口15に移動する。
そして、スリーブ押出パイプ54の接触端54aによりゴムパッキン16のフランジ部
16aを分水口15の周壁面に当接させた後、さらにフランジ部16aを圧縮するように
押し込むことにより、ゴムパッキン16の装着部16bが分水口15内に挿入される。
そして、さらに、スリーブ押出パイプ54の接触端54aと金属スリーブ12eを備え
た分水栓12の上部とを当接させた状態で、主軸111を降下させてスリーブ押出パイプ
54により金属スリーブ12eをゴムパッキン16内に押し込むと金属スリーブ12eの
先端開口部12fがゴムパッキン16の内周を通って水道管11内部にまで突き抜ける。
このとき、主軸111の下端に配された拡径ヘッド57は、分水口15から水道管11
の内部に突出した金属スリーブ12eの先端開口部12fよりもさらに内方に突出した状
態になる。この状態では、拡径ヘッド57は、同拡径ヘッド57に斜設した拡径ローラ5
1が主軸111の外径の内側に没入した状態である。
続いて、偏心可動軸52をヘッド出没レバー116により略180度回転させて、拡径
ヘッド57に斜設した拡径ローラ51を主軸111の外径の外側に進出させる。そして、
引上ナット117を操作して、拡径ローラ51を金属スリーブ12eの先端開口部12f
に所定の圧力で当接させる。
さらに、一体ロック機構27を操作して偏心可動軸52と偏心可動軸受53とが一体で
回転するようにロックし、拡径ハンドル118を回転操作して偏心可動軸52と偏心可動
軸受53とを一体に回転させる。この操作を所定回数繰り返すと、図15に示すように、
金属スリーブ12eの先端開口部12fが裾広がりに拡径し、ゴムパッキン16と共に金
属スリーブ12eが水道管11の分水口15にカシメ止めされる。すなわち、拡径ローラ
51を主軸111の外径の外側に進出した状態で、拡径ローラ51を水道管11内に突出
した金属スリーブ12eの先端開口部12fの外周縁に当接しながら主軸111を回転さ
せることにより金属スリーブ12eの先端開口部12fを外側にめくり状態で折曲する。
拡径作業が終了すると、引上ナット117を操作して先端開口部12fに付与していた
圧力を開放し、一体ロック機構27を解除した上でヘッド出没レバー116を操作して拡
径ローラ51を主軸111の外径の内側に埋没させる。そして、昇降機構の昇降ハンドル
119を操作して主軸111の引き上げを行い、ゲートバルブ10のシャッター10fが
治具挿通路10aを閉塞する位置まで進出させて、水道管11からの水の流通を遮断する
。また、ゲートバルブ10に形成したステム開閉ハンドル10jを介して分水口15に取
り付けた分水栓12の開閉軸24を操作して止水状態とする。
最後に、ゲートバルブ10の治具連設フランジ10iに取り付けられた分水栓取付用治
具Aを取外し、ゲートバルブ10自体も水道管11から取外した後に、袋ナット13の締
結具係合部13gに締結具を係合させ、袋ナット13でゴムパッキン16を更に圧縮させ
て分水栓12の形成作業が終了する。
すなわち、図16に示すように、金属スリーブ12eの先端開口部12fが裾広がりに
拡径し、ゴムパッキン16と共に水道管11の分水口15に金属スリーブ12eが一体に
カシメ止めされた分水栓12が形成された状態となり、分岐部が構築される。
[9.拡径ローラの構成]
次に、拡径ローラ51の構成について、図10及び図17を参照して説明する。
上述してきた本実施例の拡径ローラ51によれば、軽い回転力で金属スリーブ12eの
先端開口部12fを拡径することができる。さらに、金属スリーブ12eの先端開口部1
2fを拡径するときの座屈がなくなり拡径量の精度の向上を図ることができると共に、拡
径時における拡径ローラの堅実な回転を確保しつつも、拡径ローラの摩擦部の摩耗を抑制
でき、更には、拡径ローラとスリーブとの間での焼きつきや拡径時のトルク増大、ローラ
ーピンや摺動材等の消耗部品の異常消耗を抑制することができる。
拡径ローラ51は、図10(b)〜図10(d)に示すように、周面を鼓状の凹部に形
成しており、拡径ローラ51のローラシャフト51aが、拡径ヘッド57に形成した傾斜
状のローラ収納室51bに架設され、拡径ローラ51を斜設している。
また、斜設した拡径ローラ51の周面凹部は略上半をテーパー部51cとし、略下半を
アール部51dとしている。従って、略上半は傾斜状の直線的平坦面に形成し、その端縁
に連設してアール部51dを形成している。しかも、斜設の傾斜角は、図10(b)に示
すように、偏心可動軸52(主軸111)の軸線Xと直交する仮想直線Yとテーパー部5
1cとのなす角度α(俯角α)が65度から77度の範囲内となるように拡径ローラ51
の斜設角度を調整することができるように構成している。
アール部51dはテーパー部51cの直線的平坦面から連続して深く半円弧状にえぐっ
たR形状に形成しており、鼓状の変形としている。かかる拡径ローラ51の周面形状とす
ることにより、図17(a)に示すように金属スリーブ12eの端縁内周面に当接して回
転しながら引上げていくと、まず先に始端鍔部51hに当接し、図17(b)に示すよう
にテーパー部51cに沿って金属スリーブ12e端縁を平坦ラッパ状に拡開して小さな拡
径力でスリーブ管端の弾性域において金属スリーブ12e端縁を拡開する。
次いで更に拡径ローラ51を引上げながら回転させると、図17(c)に示すように、
周面のアール部51dが平坦に拡開したスリーブ管端をR状の真半円弧に近い形状に塑性
変形する。特に前段階で平坦ラッパ状のテーパー形状に弾性変形させているので、次段階
でアール形状をつけた半真円弧状に塑性変形しやすく拡径力を少くして金属スリーブ12
eの先端や上部の変形座屈を防止することができる。
このように、拡径ローラ51のアール部51dで最終拡径をして折り返す際に、ローラ
収納室51bやローラシャフト51aに無用の負荷をかけることがなくなる。
特に水道管11の肉厚や分岐口径の分水口15が大きい場合は、必然的に大きな拡径力
を必要とするが、本発明に係る分水栓取付用治具Aの拡径ローラ51のように拡径ローラ
51の周面形状を弾性変形させる領域としてのテーパー部51cと塑性変形させる領域と
してのアール部51dとの二段階形状とすることにより上記した周辺部材に大きな負担を
かけずに折り返し拡径作業が可能となる効果を有する。
更には、前述した角度αを65度から77度の範囲で調整保持すると、小さい拡径力で
所望の折り返し、特に半真円弧のR形状の折り曲げができる。すなわち、テーパー部51
cにおいて降伏応力に満たないが降伏応力にできるだけ近い弾性変形応力を付与して金属
スリーブ12eを弾性変形領域でできるだけ大きく変形させつつ、アール部51dにおい
て降伏点を超えるためにテーパー部51cにおいて付与した弾性変形応力では足りなかっ
た分の応力を塑性変形応力として加えることで、焼き付きや極度の摩耗を抑制しつつ堅実
なカシメ作業を行うことができる。なお、前述の弾性変形応力が降伏応力よりも小さすぎ
る場合、例えば角度αが77度を上回る場合は、軸線Xに対するローラシャフト51aの
鋭角側傾斜角度が小さくなってしまい、すなわち拡径ローラ51が垂直に近づきすぎてし
まい、拡径ローラ51の終端鍔部51gに負荷する応力は増大し、座屈が生じやすくなっ
てしまうため好ましくない。また、前述の弾性変形応力が降伏応力よりも大きい場合、例
えば角度αが65度を下回る場合は、軸線Xに対するローラシャフト51aの鋭角側傾斜
角度が大きくなってしまい、すなわち拡径ローラ51が水平に近づきすぎてしまい、テー
パー部51cにおいて既に塑性変形が行われることとなり、拡径を終了した際に、垂直方
向に伸延する金属スリーブ12eの幹部分とその先端に形成した半真円弧状のカシメ部分
との間に斜めに拡開する変形接続部分が形成されてしまうこととなり好ましくない。
更には、テーパー部51cでの拡径応力は、拡径ローラ51を始端鍔部51h方向に押
し、アール部51dは終端鍔部51g方向に押すことになる。すなわち、アール部51d
において金属スリーブ12eの塑性変形に伴って生起するローラシャフト51aの軸線方
向で終端鍔部51g側への力と、テーパー部51cにおいて金属スリーブ12eの弾性変
形に伴って生起するローラシャフト51aの軸線方向で始端鍔部51h側への力との差が
ローラ収納室51bの内壁に加わる圧力となるため、拡径ローラ51の傾斜を角度αが6
5度から77度の範囲となるように調整すると拡径ローラ51に大きな塑性変形力を付与
とすることなしに、塑性変形機能を充分に果すことができる。また特に、下端面51jと
ローラ収納室51bとの間に発生する摩擦力を可及的軽減して極度の減摩を回避すること
ができる。
このようにテーパー部51cによって金属スリーブ12eの端縁の弾性力を最大限に使
用すると、偏心可動軸52及び偏心可動軸受53(主軸)の曲げ力を大きくすることなく
アール部51dによって真半円弧状のアール状の折り返しを形成することができる。
また、斜設した拡径ローラ51の上端面51i(始端面)と下端面51j(終端面)に
は凹状溝部51eを刻設し、シム51fを嵌着している。すなわち、拡径ローラ51は拡
径ヘッド57のローラ収納室51bに遊嵌状態で収納されており、斜設した拡径ローラ5
1の上下端面51i,51jは斜めに形成したローラ収納室51bの収壁面と密着した状
態となるため、その間にシム51fを介在して拡径ローラ51の回転に支障のないように
しており、シム51fは凹状溝部51eに正確に嵌着されるので不要な離脱や偏奇摩耗を
防止することができる。
また、本実施形態において分水栓取付用治具Aの拡径ローラ51には、前述の金属スリ
ーブ12eに形成した摩擦受部12gと歯合する摩擦部72が形成されている。
前述したようにスリーブの拡径作業は、偏心可動軸52を回転させて拡径ヘッド57を
スリーブの外方へ露出させ、偏心可動軸52を引き上げて拡径ローラ51にスリーブを当
接し、スリーブを変形させた状態で拡径ハンドル118を回転させつつスリーブ端部で拡
径ローラを転動させながらカシメ作業を行うのであるが、偏心可動軸52の引上力が強く
スリーブからの反作用により拡径ローラに大きな力が働くと、拡径ローラがローラシャフ
ト51aやローラ収納室51bの壁面に強く押し付けられて希に回転しなくなることがあ
り、スリーブと拡径ローラとの間で滑りが生じてしまう場合がある。
このような状態となると、拡径ローラとスリーブの拡径面との間に焼き付きが発生して
しまい、拡径ハンドル118の回転抵抗が大きくなるばかりでなく、焼き付き箇所から金
属粉が剥落し、不断水施工の場合は配管中を流れる水に混入してしまうおそれも考えられ
る。
そこで、これらの事情に鑑みて本発明者らが鋭意研究した結果、拡径ローラに摩擦部を
形成することで、このような問題を解消できることが見出された。
ただし、拡径ローラのみに摩擦部を設けた場合にあっては、拡径ローラの摩擦部をスリ
ーブに押し付けることとなるため、拡径ローラの摩擦部が磨耗しやすいという新たな問題
が浮き彫りとなった。
また、ゴミ噛みや錆による固着等で拡径ローラの回転がスムーズでない場合、未だ拡径
ローラがしっかりと回転しないこともあり、更には、これらの影響により、拡径ローラと
スリーブとの間での焼きつきや拡径時のトルク増大、ローラーピンや摺動材等の消耗部品
の異常消耗は、未だ十分に解消されたとは言い難い状態であった。
そこで、拡径ローラに摩擦部を備える一方、前述の金属スリーブ12eに摩擦受部12
gを形成しておくことで、拡径時における拡径ローラの堅実な回転を確保しつつも、拡径
ローラの摩擦部の摩耗を抑制でき、更には、拡径ローラとスリーブとの間での焼きつきや
拡径時のトルク増大、ローラーピンや摺動材等の消耗部品の異常消耗を抑制可能としてい
る。
図21(a)は拡径ローラ51を示す説明図であり、図21(b)は図21(a)のP
及びQ部分における断面拡大図である。
拡径ローラ51には、前述のテーパー部51c及びアール部51dにより形成された凹
部の上端側に位置する始端鍔部51hに摩擦部72が形成されている。
より具体的には、拡径ローラ51の摩擦部72は、始端鍔部51hからテーパー部51
cの始端鍔部51h側近傍である上部領域51kにかけて形成されている。なお摩擦部7
2は、必ずしも図21(a)に示すように設ける必要はなく、スリーブの拡開時にスリー
ブが最初に拡径ローラに接触する始端鍔部51hに少なくとも形成されていれば良く、ま
た、始端鍔部51hも含めテーパー部51cやアール部51dに至るまで形成されていて
も良い。
摩擦部72は、図21(a)に示すように、例えばローレット加工等により摩擦構造体
としての溝72aを拡径ローラ51(始端鍔部51h)の周回りに所定間隔で複数刻設す
ることで形成している。
したがって、スリーブ拡径の際に、スリーブとの間で主に拡径ローラ51の周回り方向
への摩擦力を生起してスリーブ内面周方向への拡径ローラ51の回転追従を堅実なものと
しつつも、始端鍔部51hからテーパー部51c、アール部51d(凹部)に沿ったスリ
ーブに対する摺動抵抗は可及的抑制でき、摩擦部72の形成に伴う拡径ローラへの負担や
拡径ローラの周辺部材への負担を軽減することができる。
また摩擦部72は、この溝72aが刻設されることにより、図21(b)に示すように
、山部72cと谷部72dの繰り返しよりなる山谷構造を備えており、山部72cと谷部
72dとの差、すなわち溝深さが始端鍔部51hからテーパー部51cにかけて漸減する
ように形成している。
したがって、摩擦部形成に伴う拡径ローラへの負担や拡径ローラの周辺部材への負担を
軽減することができ、また、拡径ローラ51の山部72cが金属スリーブ12eの条溝1
2iに嵌り、金属スリーブ12eの凸条12hが拡径ローラ51の谷部72dに嵌ること
で歯合し、拡径ローラ51の当接に伴う摩擦部72の金属スリーブ12eへの食い込み力
を凸条12hや条溝12iにより分散させて摩擦部72の摩耗等が防止される。
なお拡径ローラは、例えば図22に示す拡径ローラ71のような構成を備えるものであ
っても良い。
図22に示すように拡径ローラ71は、前述の拡径ローラ51と略同様の構成を備えて
いるが、拡径ローラ51に比してテーパー部51cが短く、終端鍔部51gの直径よりも
始端鍔部51hの直径の方が小さい点で構成を異にしている。
このような構成を備える拡径ローラ71によっても、テーパー部51cの面積を狭くす
ることができ、テーパー部51cとスリーブ内周面との間で発生する摺動摩擦を低減しつ
つ拡径のカシメ作業を行うことができると共に、摩擦部72を金属スリーブ12eの摩擦
受部12gと歯合させて、拡径ローラ71の当接に伴う摩擦部72の金属スリーブ12e
への食い込み力を凸条12hや条溝12iにより分散させて摩擦部72の摩耗等を防止す
ることができる。
また、拡径ローラの凹部は必ずしもテーパー部51c及びアール部51dの両者を備え
ている必要はなく、摩擦部72が形成されていてスリーブ端をめくり形状に成形可能な面
を備えるものであれば、同様の効果を享受することができる。すなわち本願は、スリーブ
端をめくり形状に成形可能な面を備えつつもテーパー部51c及びアール部51dの両者
を備えていない、摩擦部を備えた拡径ローラを具備する分水栓取付用治具によりカシメ止
めを形成するための略円筒状の分岐用スリーブや、分岐部の形成方法についても提供する
ものである。
[10.拡径量検出機構]
また、分水栓取付用治具Aでは、拡径ローラ51による金属スリーブ12eの先端の拡
径量を検出するために、拡径量検出機構28を設けると共に、拡径量検出機構28は偏心
可動軸52の上昇量と回転量を拡径量として図19にて示す拡径量検出ナット55の目盛
によって表示するように構成している。
拡径量検出機構28は、図9にて示したように、ワッシャ61の上面に重ね上端凹部1
17aを備えた引上ナット117(図18参照)と、図19に示すように該引上ナット1
17の上端凹部117aに挿入可能な外径を有し周面に目盛が刻設された下筒部55aと
下筒部55aの上端に形成したナットフランジ55bとよりなり内周面に雌ネジが形成さ
れた拡径量検出ナット55と、図20に示すように拡径量検出ナット55のナットフラン
ジ55b上面に重ねて偏心可動軸52に螺合させる固定ナット62とより構成している。
そして、金属スリーブ12eの先端のカシメ作業を行うにあたり、偏心可動軸52を引
き上げるために同偏心可動軸52に螺合させている引上ナット117を回動操作すると、
引上ナット117は下方へ移動しようとするが、一体ロック機構27を構成するワッシャ
61に当接するため位置は変わらず、偏心可動軸52のみが上方へ移動する。
拡径量検出ナット55は固定ナット62により偏心可動軸52に固定されており、偏心
可動軸52の引き上げが行われると、引上ナット117の上端凹部117aから拡径量検
出ナット55の下筒部55aに刻設された目盛が徐々に露出する。
この露出量は、偏心可動軸52の引き上げ量、すなわち、スリーブの折返量や拡径量を
示すこととなるため、内部を透視することができない拡径機本体3において拡径量を検出
して金属スリーブ12eの折り返し状態を認知し、分水栓12の取付け及びシール状態を
確認することが可能となる。
上述してきたように、本実施形態に係る分岐用スリーブによれば、主管に穿設した穿孔
部に配置され、摩擦部が形成された拡径ローラを備える拡径治具により外方へめくり状態
で折曲させて前記主管にカシメ止めを形成するための略円筒状の分岐用スリーブであって
、同分岐用スリーブの内面先端近傍周回りに、前記拡径ローラの摩擦部と歯合する摩擦受
部を形成したため、拡径時における拡径ローラの堅実な回転を確保しつつも、拡径ローラ
の摩擦部の摩耗を抑制でき、更には、拡径ローラとスリーブとの間での焼きつきや拡径時
のトルク増大、ローラーピンや摺動材等の消耗部品の異常消耗を抑制することができる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形
態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に
係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であること
は勿論である。
本実施形態において分岐用スリーブは、分水栓12の金属スリーブ12eの一部分とし
て設けられたものとして説明したがこれに限定されるものではない。
例えば、本発明者らが過去に提案した特許第5584344号における分岐方法や分岐部構造
に使用される単体としてのスリーブであっても、同様な効果を享受することが可能である
詳細な解説は上記公報に委ねるが、図23(c)に示すように、鍔部133bを備える
内装スリーブ133の内装筒状体33aの内面に、複数の凸条12h及び条溝12iより
なる摩擦受部133cを形成することで本実施形態に係る分岐用スリーブと成し、図23
(a)に示す外装スリーブ151や、図23(b)に示すゴム輪152と共に、図24に
示す如く配管(例えば、更生管123)の穿孔部に装着し、前述した分水栓取付用治具A
の如く摩擦部72が形成された拡径ローラ71等を圧接させて外方へめくり状態で折曲さ
せて前記主管にカシメ止めの形成を行うことも可能である。すなわち、本発明に係る分岐
用スリーブは、内装スリーブ133の如き単体としてのスリーブもその概念に含まれる。
11 水道管
12 分水栓
12a 流水筒
12e 金属スリーブ
12f 先端開口部
12g 摩擦受部
12h 凸条
12i 条溝
16 ゴムパッキン
51 拡径ローラ
51c テーパー部
51d アール部
51e 凹状溝部
51f シム
51g 終端鍔部
51h 始端鍔部
72 摩擦部
72a 溝
72c 山部
72d 谷部
133 内装スリーブ
A 分水栓取付用治具

Claims (3)

  1. 主管に穿設した穿孔部に配置され、摩擦部が形成された拡径ローラを備える拡径治具に
    より外方へめくり状態で折曲させて前記主管にカシメ止めを形成するための略円筒状の分
    岐用スリーブであって、
    同分岐用スリーブの内面先端近傍周回りに、前記拡径ローラの摩擦部と歯合する摩擦受
    部を形成したことを特徴とする分岐用スリーブ。
  2. 前記拡径ローラの摩擦部は、同拡径ローラの表面に沿って軸方向へ伸延し周方向へ凹凸
    状とした平目のローレット加工溝を備えるものであり、
    前記摩擦受部は、前記拡径ローラの摩擦部と当接した際に伸延方向が略一致する平目の
    ローレット加工溝を備えることを特徴とする請求項1に記載の分岐用スリーブ。
  3. 主管に穿設した穿孔部にゴム輪を外嵌させた略円筒状の分岐用スリーブを装着し、前記
    主管の内部に進入させたゴム輪の一部を巻き込みつつ前記分岐用スリーブの先端部近傍を
    拡径ローラを備えた治具により外方へめくり状態で折曲させ、前記主管にカシメ止めを形
    成して枝管の分岐部を構築する分岐部の形成方法において、
    前記拡径ローラに形成された摩擦部と、前記分岐用スリーブの内面先端近傍周回りに形
    成された摩擦受部とを接触させつつカシメ止めを形成することを特徴とする分岐部の形成
    方法。
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