JP6210077B2 - 壁構造 - Google Patents

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Description

本発明は、光透過性の透過部材を有する透過構造体と、当該透過構造体を保持する壁構造本体と、前記透過構造体の少なくとも一部を被覆するための被覆部材を有する被覆部材昇降ユニットと、を備える壁構造に関するものである。
従来から、例えば、特許文献1に示されるように、開口部を有する窓用サッシ(透過構造体)と、当該窓用サッシよりも室内側に設けられた巻掛け部材(保持機構)及び当該巻掛け部材に巻き掛けられたスクリーン(被覆部材)を有する摺動式スクリーン装置(被覆部材昇降ユニット)とが知られている。
スクリーンは、その両端が開口部に対して上下に摺動可動となるように巻掛け部材に巻き掛けられている。また、摺動式スクリーン装置は、スクリーンの両端にそれぞれ設けられた桟と、桟の摺動を上下にガイドする各2条の桟ガイドと、を備えている。そして、一方の桟を桟ガイドに沿って上方に移動させると、他方の桟が桟ガイドに沿って下方に移動する。
特許第5145204号公報
特許文献1に記載の摺動式スクリーン装置は、窓用サッシの内側に取り付けられるが、巻掛け部材(保持機構)が室内から目につくため、すっきりした外観が好まれる近年の住宅環境のニーズにそぐわない。
本発明の目的は、被覆部材昇降ユニットの被覆部材を保持する保持機構が室内から視認されにくい壁構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、光透過性の透過部材を有する透過構造体と、第1開口を有し、前記透過構造体が前記第1開口に嵌まり込んだ状態で当該透過構造体を保持する壁構造本体と、を備え、前記壁構造本体は、前記第1開口を有する外壁と、前記透過構造体の内側に配置され、前記透過構造体を内側に開放するための第2開口を有する内壁と、前記透過構造体の少なくとも一部を被覆するための被覆部材と当該被覆部材の端部が上下動するように前記被覆部材を保持する保持機構とを有する被覆部材昇降ユニットと、前記外壁と前記内壁の間に設けられ、前記透過構造体を支持する構造体支持部材と、を備え、前記構造体支持部材は、前記透過構造体の上縁に沿って延びるとともに当該透過構造体の上縁に固定される上縁固定部を含み、前記保持機構は、前記外壁と前記内壁の間でかつ前記第2開口よりも上の位置に設けられ、前記上縁固定部に固定されている、壁構造を提供する。
本発明によれば、外壁及び内壁によって内外から保持機構を覆うことができるため、室内から保持機構を視認しにくくすることができる。これにより保持機構が内壁の内側に露出している場合よりも、壁構造の見栄えを向上することができる。また、既存の構成(外壁及び内壁)を利用して保持機構を覆うことができるため、コストを増加することなく壁構造の見栄えを向上することができる。
この態様によれば、構造体支持部材により透過構造体を確実に支持することができる。また、保持機構を支持するために透過構造体を支持する構造体支持部材を用いることができるため、壁構造のコストの増加を抑制しつつ保持機構を確実に第2開口の上部に支持することができる。
ここで、被覆部材昇降ユニットは、耐久年数が数十年の壁構造に比して寿命が短いため、外壁及び内壁よりも頻繁にメンテナンスが必要になる。しかしながら、保持機構が外壁及び内壁に固定されていると、被覆部材昇降ユニットのメンテナンスが困難となる。
そこで、前記保持機構は、前記上縁固定部に着脱可能に固定されたユニット側固定部を有することが好ましい。
この態様によれば、保持機構を上縁固定部に対して着脱可能に固定することができる。
これによりメンテナンスの際には被覆部材昇降ユニットを構造体支持部材から取り外すことができる。
上記壁構造は、壁構造本体を下側から見て被覆部材と上縁固定部との間の隙間を覆うように設けられる外壁側横額縁と、ユニット側固定部よりも内側に設けられ、被覆部材を保持するユニット側被取付部と、をさらに備え、ユニット側被取付部は、ユニット側固定部の外側の端部とユニット側被取付部の内側の端部との間の距離を調整可能となるようにユニット側固定部に取り付けられている。
この態様によれば、ユニット側固定部に対して、被覆部材を保持するユニット側被取付部を内壁側に移動させることにより、被覆部材と内壁との間の幅が狭められるため、この幅を介して室内から保持機構をさらに視認しにくくすることができる。なお、内壁と被覆部材との間を別部材で覆ってもよい。一方、上記ユニット側被取付部の移動により上縁固定部と被覆部材との間の幅が広がるが、この幅は外壁側横額縁によって覆い隠される。
また、被覆部材昇降ユニットの取り外しに際して、ユニット側固定部の外側の端部の上縁固定部への接触により発生する摩擦力及びユニット側被取付部の内側の端部の内壁への接触により発生する摩擦力に起因して保持機構を取り外しにくくなることがある。
しかし、保持機構の幅(ユニット側固定部の外側とユニット側被取付部の内側との間の距離)を縮小することができるため、上縁固定部と内壁の間から被覆部材昇降ユニットをスムーズに通すことができる。
また、被覆部材昇降ユニットは、前記被覆部材の端部が上下動するように前記保持機構を駆動させる駆動機構を有し、当該駆動機構は、前記外壁と前記内壁との間でかつ前記第2開口よりも上の位置に設けられていることが好ましい。
この態様によれば、駆動機構によって被覆部材を自動で上下動させることができる上に、内壁によって駆動機構を内側から覆うことができるため、室内から駆動機構を視認しにくくすることができる。これにより駆動機構が内壁の内側に露出している場合よりも、壁構造の見栄えを向上することができる。
また、別の形態として、本発明の壁構造は、光透過性の透過部材を有する透過構造体と、
第1開口を有し、前記透過構造体が前記第1開口に嵌まり込んだ状態で当該透過構造体を保持する壁構造本体と、を備え、壁構造本体は、前記第1開口を有する外壁と、前記透過構造体の内側に配置され、前記透過構造体を内側に開放するための第2開口を有する内壁と、前記透過構造体の少なくとも一部を被覆するための被覆部材と当該被覆部材の端部が上下動可能となるように前記被覆部材を保持する保持機構とを有する被覆部材昇降ユニットと、前記壁構造本体を下側から見て前記外壁と前記内壁との間の隙間を覆うように設けられる横額縁と、を備え、横額縁は、前記保持機構の下部に設けられ、前記被覆部材を通すために前記横額縁を上下に貫通する貫通部を有する。
この態様によれば、壁構造本体を下側から見たときに見える保持機構を横額縁によって隠すことができるため、壁構造の見栄えを向上させることができる。
壁構造本体は、前記横額縁に取り付けられた横額縁側取付部と、前記保持機構に取り付けられたユニット側取付部と、を有し、前記ユニット側取付部及び前記横額縁側取付部は、前記ユニット側取付部及び前記横額縁側取付部の少なくとも一方の磁力によって互いに着脱可能であることが好ましい。
この態様によれば、横額縁をユニット側固定部に対して磁力によって着脱することができることから、被覆部材昇降ユニットをメンテナンスする際に、被覆部材昇降ユニットを下側に開放することができる。
本発明によれば、被覆部材昇降ユニットの被覆部材を保持する保持機構が室内から視認されにくい壁構造を提供することができる。
本発明の実施形態に係る壁構造の全体構成を示す斜視図であり、被覆部材昇降ユニット及び横額縁を省略したものである。 図1に示す壁構造の側面断面図である。 ユニット側固定部及びユニット側被取付部の動作を示す図であり、(A)はユニット側固定部及びユニット側被取付部の距離を最も近づけたときの状態を示し、(B)は距離を最も離した時の状態を示している。 図2のIV−IV線断面図である。 図2のV−V線断面図である。 図2に示す壁構造から外壁側横額縁を取り外した後の状態を示す側面断面図である。 上縁固定部から内壁側取付部に向けてユニット側固定部を動かした後の状態を示す側面断面図である。 図2に示す壁構造から被覆部材昇降ユニットを取り外している様子を示す側面断面図である。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
<実施形態(図1〜図6)>
図1を参照して、本発明の実施形態に係る壁構造1の基本的構成について説明する。なお、図1では、後述する被覆部材昇降ユニット10及び横額縁13が省略されている。
壁構造1は、光透過性の透過部材(障子)15、16を有する透過構造体3と、第1開口5aを有し、透過構造体3が第1開口5aに嵌まり込んだ状態で当該透過構造体3を保持する壁構造本体(符号省略)と、を備えている。透過構造体3は、開口部Oを有する略矩形の枠体14と、この枠体14内に取り付けられた透過部材(障子)15、16とを備えている。
以下の説明では、透過構造体3を基準として室外側を外側とし、室内側を内側とする。なお、透過構造体3は、図1、図2及び図6A〜Cにおいて、引き違い窓によって構成されているものを示しているが、折り戸を採用してもよいし、このような開閉可能な構造体のみに限定されず、透過部材15、16を有するものである限り特に限定されない。透過部材15、16は、光透過性を示す材料で構成されるものであれば特に限定されず、典型的にはガラス、プラスチック等が用いられる。
枠体14は、上下方向に延びるとともに互いに平行する一対の縦枠14a、14bと、縦枠14a、14bの上端部同士の間で横方向に延びる横枠14cと、縦枠14a、14bの下端部同士の間で横方向に延びる横枠14dと、を備えている。
壁構造本体(符号省略)は、横方向に延びるとともに互いに平行する上下一対の梁2と、梁2同士の間に設けられて透過構造体3を支持する構造体支持部材4と、第1開口5aを有するとともに構造体支持部材4の外側に設けられた外壁5と、構造体支持部材4の内側に設けられた内壁6と、内壁6の外側に設けられて内壁6を支持する内壁支持部材7と、下の梁2上に支持された床材8と、上の梁2から吊り下げられた天井材9と、を備えている。
構造体支持部材4は、枠体14の一方の側縁(縦枠14a)に沿って延びる側縁固定部4aと、枠体14の他方の側縁(縦枠14b)に沿って延びる側縁固定部4bと、枠体14の上縁(横枠14c)に沿って延びる上縁固定部4cと、を備えている。
図1及び図2を参照して、上縁固定部4cは、ボルトB1(図2参照)によって横枠14c(枠体14の上縁)に固定されている。同様にして、側縁固定部4a、4bは、縦枠14a、14bにそれぞれ固定されている。
両側縁固定部4a、4bは、上の梁2に固定された上端部と、下の梁2に固定された下端部とを有する。上縁固定部4cは、両側縁固定部4a、4b同士の間に設けられており、両側縁固定部4a、4bにそれぞれ固定された一対の端部を有している。これにより、両側縁固定部4a、4bと上縁固定部4cと下の梁2との間には、開口4eが形成されている。
図2を参照して、上縁固定部4cは、上縁固定部本体と、L字型の上縁側固定部31と、平板状の平面部材32とを有する。上縁側固定部31は、上縁固定部本体の上面に沿った上面部分31aと、上縁固定部本体の内側面に沿った内側部分31bとを有する。平面部材32は、上縁側固定部31の上面に沿って設けられており、内側部分31bよりも内側に突出する突出部32aを有する。上縁側固定部31及び平面部材32は、ボルトB2(図2)によって上縁固定部本体に固定されている。
内壁6は、内壁本体と、透過構造体3を内側に開放するための第2開口6aと、内壁本体の外面に設けられ、後述する保持機構20を固定するための内壁側取付部34と、を備えている。
内壁支持部材7は、第2開口6aの一方の側縁(内壁6の側縁)に沿って延びる縦材7aと、第2開口6aの他方の側縁(内壁6の側縁)に沿って延びる縦材7bと、第2開口6aの上縁(内壁6の下縁)に沿って延びる横材7cと、を備えている。
両縦材7a、7bは、床材8と天井材9との間に設けられ、床材8に固定された下端部と、天井材9に固定された上端部とを有する。横材7cは、両縦材7a、7b同士の間に設けられており、両縦材7a、7bにそれぞれ固定された一対の端部を有している。なお、図2では、縦材7a、7bを図示せず、横材7cと内壁6との関係を示している。
壁構造1は、図2を参照して、透過構造体3の少なくとも一部を被覆する被覆部材24と、当該被覆部材24の端部が上下動可能となるように被覆部材を保持する保持機構20と、図外の電源により被覆部材24の端部が上下動するように保持機構20を駆動させるモーター(駆動機構)26と、を有する被覆部材昇降ユニット10を備えている。
被覆部材24は、被覆部材本体と、被覆部材本体の一端に設けられた桟22と、桟22に一端を固定されたケーブル27と、を備えている。
保持機構20は、ケーブル27の他端が固定されたコーン25と、コーン25を回転させることによりケーブル27を巻き取る巻取軸21と、巻取軸21を回転可能に支持する軸受29と、軸受29に固定されたブラケット23(図5)と、を備えている。
モーター26は、図5に示されるように、巻取軸21に固定されたモーター本体と、ブラケット23に固定され、モーター本体の駆動を出力する出力軸28と、を有している。出力軸28は、ブラケット23に固定されているため、モーター26を駆動させると、ブラケット23に対してモーター本体(巻取軸21)が回転する。モーター26の駆動により、巻取軸21が回転し、巻取軸21の回転とともに、ケーブル27が繰り出されるか巻き取られて、被覆部材24の一端に固定された桟22が上下動する。
具体的には、図2に示すように、モーター26がケーブル27を繰り出す方向に向けて回転駆動(図2においては時計回り)すると、コーン25に巻き取られたケーブル27が繰り出され、ケーブル27の一端に固定された桟22が、図2の二点鎖線で示すように下向きに移動する。このようにして被覆部材24が第2開口6aを被覆する方向に作動する。一方、モーター26を上記と逆に駆動させると、ケーブル27がコーン25に巻き取られ、ケーブル27の一端に固定された桟22が上向きに移動し、被覆部材24が第2開口6aを開放する方向に作動する。
保持機構20は、図3(A)、(B)に示されるように、軸受29及びブラケット23を支持するユニット側被取付部39と、ユニット側被取付部39に取り付けられ、上端固定部4cに固定されるユニット側固定部33と、を備えている。
ユニット側固定部33は、上縁固定部4cに固定された状態で、上縁固定部4cに接する第1接触面33eを有する。
ユニット側被取付部39は、ユニット側固定部33が上縁固定部4cに固定された状態で内壁6に固定された内壁側取付部34に接する第2接触面39eを有し、第1接触面33eと第2接触面39eとの間の距離を調整可能となるようにボルトB6及びナットN6によってユニット側固定部33に取り付けられている。
ユニット側被取付部39は、第2接触面39eが内壁側取付部34に接触した状態で、内壁側取付部34に着脱可能に固定される。
ユニット側固定部33は、ユニット側被取付部39に取り付けられる取付部33dと、取付部33dから外側に延びる上側固定部33aと、上側固定部33aの外側の端部から下側に延びる延設部33bと、延設部33bの下端に設けられた下側固定部33cと、を有する。
上側固定部33aは、ボルトB5(図2)によって平面部材32の突出部32aと着脱可能に固定される。
延設部33bは、ボルトB8によって上縁側固定部31の内側部分31bと互いに着脱可能に固定される第1接触面33eを有している。
下側固定部33cは、延設部33bの下端から内側に向かって延び、後述する横額縁13と磁力によって互いに着脱可能に固定される。
ナット固定部35は、リベット(符号省略)よって上側固定部33aの上面に取り付けられている。
ナット固定部35は、図3(A)、(B)に示すように、その上面にナットN6の移動範囲を制限するスライド穴35aを有している。また、上側固定面33aは、ナット固定部35のスライド穴35aの直下の位置に、ボルトB6の移動範囲を制限するスライド穴33a’を有している。
そして、図3(A)に示すように、ナットN6を緩めたときに、ボルトB6及びナットN6をスライド穴33a’、35a内でスライドさせることができ、ユニット側固定部33を上縁固定部4cから内壁側取付部34に向けて(又はその逆方向に)動かすことができる。一方、図3(B)に示すように、ナットN6を締め付けると、ユニット側固定部33がユニット側被取付部39に固定される。ナット固定部35は、ナットN6のスライドを許容しつつボルトB6からナットN6が分離した時のナットN6の離脱を防止するために取付部33dに取り付けられている。
内壁側取付部34は、内壁6に当接して取り付けられる内壁接触部34aと、当該内壁接触部34aの上端から外側に延びる突起部34bと、を有する。
突起部34bは、ボルトB7によってユニット側被取付部39に取り付けられている。
ユニット側被取付部39は、内壁側取付部34に当接する当接部39aと、内壁側取付部34の突起部34bにボルトB7によって固定される止め部39bと、止め部39bよりも上方に延びる延出部39cと、を有している。
当接部39aは、ユニット側固定部33が上縁固定部4cに固定された状態で内壁側取付部34に接触する第2接触面39eを有している。
止め部39bは、図3(A)、(B)に示すように、ボルトB7によって内壁側取付部34の突起部34bに固定される。ユニット側被取付部39を内壁側取付部34に固定した状態で、延出部39cは内壁側取付部34の突起部34bに接触することなく、突起部34bの上部に配置される。このようにしてユニット側被取付部39が内壁側取付部34に対して着脱可能に固定される。
延出部39cは、内壁側取付部34の突起部34aとの接触を避けるために延出部39cの上面を切欠いた切欠部39d(図4)を有している。
壁構造本体は、図2に示されるように、壁構造本体を下側から見て外壁5と内壁6の間の隙間を覆うように設けられる横額縁13を備えている。
横額縁13は、外壁5と内壁6との間の空間を隠すための板材であり、保持機構20の下部に設けられ、被覆部材24を通すために横額縁13を上下に貫通する貫通部13dによって分断されている。具体的には、横額縁13は、内壁支持部材7の横材7cに沿って延びる内壁側横額縁13aと、透過構造体3の上端側面に接して透過構造体3の上縁(横枠14c)に沿って延びる外壁側横額縁13bと、を有する。横額縁13は、図2においては、内壁側横額縁13a及び外壁側横額縁13bが別体のものを示しているが、内壁側横額縁13a及び外壁側横額縁13bが一体となって横額縁を形成していてもよい。
横額縁13(外壁側横額縁13b)は、透過構造体3の上部に対して、ビスB9によって着脱可能に固定されている。外壁側横額縁13bを取り外すことにより、被覆部材昇降ユニット10は、上縁固定部4cと内壁6との間の空間を通じて下側に開放される。
外壁側横額縁13bは、外壁側横額縁本体と、外壁側横額縁13bの一方の面に取り付けられた金属片(横額縁側取付部)13cと、を有している。一方、図2に示すように、ユニット側固定部33の下側固定面33cには、マグネット(ユニット側取付部)38が取り付けられている。マグネット38は、金属片13cと対向する位置に配置されている。したがって、図2に示すように、ユニット側固定部33(下側固定面33c)に対して外壁側横額縁13bをマグネット38の磁力によって着脱可能に取り付けることができる。
以下、被覆部材昇降ユニット10の取り外しの動作について説明する。
図2を参照して、まず、透過構造体3と外壁側横額縁13bとを固定するビスB9を取り外した上で、外壁側横額縁13bを下側に取り外す(図6A)。図6Aに示すように、外壁側横額縁13bは、ユニット側固定部33と磁力によって互いに固定されたものであるため、ユニット側固定部33から容易に取り外すことができる。外壁側横額縁13bがユニット側固定部33から取り外されることにより、保持機構20が下に開放される。図6Aの状態において、ボルトB7及びボルトB5を取り外す。
次に、図6Bに示すように、ボルトB8を緩めて上縁固定部4cから内壁側取付部34に向けてユニット側固定部33を動かすことにより、上縁側固定部31の内側部分31bと内壁側横額縁13aとの間を抜き取り可能な保持機構20の幅に調整する。具体的には、上縁側固定部31の内側部分31bから間隔xだけユニット側固定部33の第1接触面33eを離すとともに、内壁側取付部34の外側から間隔yだけ第2接触面39eを離す。これにより、図6Cに示すように、保持機構20が内壁側取付部34及び上縁側固定部31(内側部分31b)から離れた状態で、被覆部材昇降ユニット10をスムーズに下側に移動させることができる。このように壁構造本体から被覆部材昇降ユニット10を取り外すことにより、被覆部材昇降ユニット10のみを容易にメンテナンスすることができる。なお、被覆部材昇降ユニット10の取り付けは、上述の取り外す手順と逆の順序で作業を行えばよい。取り付けに際し、平面部材32の突出部32a及び内壁側取付部34の突起部34bは、保持機構20を取り付ける時の取り付けの位置合わせの面としても機能する。
被覆部材昇降ユニット10の保持機構20は、上述のように構造体支持部材4の上縁固定部4cの内側で、かつ内壁6の外側に設けられている。また、被覆部材昇降ユニット10は、透過構造体3の内側に設けられ、保持機構20は、第2開口6aよりも上の位置に設けられている。具体的には、保持機構20の下端位置は、第2開口の上端位置よりも高い。上述した保持機構20は、外壁5、内壁6、及び横額縁13によって覆われている。
保持機構20は、第2開口6aの上端部及び横額縁13よりも上で上縁固定部4cに固定されている。
以上説明したように、外壁5、内壁6、及び横額縁13によって室内側から保持機構20を覆うことができるため、保持機構20が内壁6の内側に露出している場合と比較して、壁構造1の見栄えを向上することができる。
また、既存の構成(外壁5、内壁6、及び外壁側横額縁13b)を利用して保持機構20を覆うことができるため、コストを増加することなく壁構造1の見栄えを向上することができる。
また、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
横額縁13(外壁側横額縁13b)を取り外すことにより被覆部材昇降ユニット10を下側に開放することができるため、被覆部材昇降ユニット10をメンテナンスしやすい。
また、被覆部材昇降ユニット10を壁構造本体から取り外すことができるため、被覆部材昇降ユニット10をメンテナンスしやすい。
保持機構20が内壁6の外側から内壁6を保持するため、保持機構20によって内壁6の横側の強度を高めることができる。
ユニット側固定部33に対して、被覆部材22を保持するユニット側被取付部39を内壁側に移動させることにより、被覆部材22と内壁6との間の幅が狭められるため、この幅を介して室内から保持機構20をさらに視認しにくくすることができる。なお、内壁6と被覆部材22との間を内壁側横額縁13aで覆ってもよい。一方、上記ユニット側固定部33の移動により上縁固定部4cと被覆部材22の間の幅が広がるが、この幅は、外壁側横額縁13bによって覆われるため、保持機構20を室内から視認しにくくすることができる。
しかも、保持機構20の幅(ユニット側固定部33の外側とユニット側被取付部39の内側との間の距離)を縮小することができるため、ユニット側固定部33の外側を上縁固定部4cに、ユニット側被取付部39の内側を内壁6に、それぞれ接触させることなく、被覆部材昇降ユニット10をスムーズに取りつけることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下の態様を採用することもできる。
実施形態では、保持機構20の着脱が許容されているが、保持機構20は壁構造1に固定されていてもよい。この場合、横額縁13は壁構造1に固定されていてもよい。
また、実施形態では、保持機構20が上縁固定部4c及び内壁側取付部34のいずれにも着脱可能に固定されている形態を示しているが、保持機構20は上縁固定部4c又は内壁側取付部34のいずれか一方に着脱可能に固定されていてもよい。また、これらの固定は、着脱可能でなくてもよい。
内壁6の強度を担保できる場合は、ボルトB7及び内壁側取付部34を省略して、保持機構20を内壁6から離すこともできる。
実施形態では、ユニット側固定部33の上側固定部33aは、ボルトB5(図2)によって平面部材32の突出部32aと着脱可能に固定されているが、ボルトB8によってユニット側固定部33が上縁側固定部31と固定されているため、ボルトB5又はボルトB8のいずれか一方を省略することもできる。
実施形態では、上側固定部33aの上面にナット固定部35を取り付けているが、ナット固定部35を省略してもよい。この場合、ナット固定部35を固定するためのリベット(符号省略)も不要となる。
被覆部材24としては、スクリーン、ブラインド、カーテン等のように透過構造体を覆うことができるものを適宜用いることができる。
実施形態においては、モーター(駆動機構)26によって被覆部材24を昇降させる形態を示しているが、モーター(駆動機構)26を用いず手動で被覆部材24を昇降させてもよい。この場合、ケーブル27の一端は手繰り寄せるための手段が外部に露出されていてもよい。
O 開口部
1 壁構造
3 透過構造体
4 構造体支持部材
4c 上縁固定部
5 外壁
5a 第1開口
6 内壁
6a 第2開口
10 被覆部材昇降ユニット
13 横額縁
13a 内壁側横額縁
13b 外壁側横額縁
13c 金属片(横額縁側取付部の一例)
15、16 透過部材(障子)
20 保持機構
24 被覆部材
26 モーター(駆動機構の一例)
33 ユニット側固定部
33e 第1接触面
33a’ スライド穴
34 内壁側取付部
35 ナット固定部
35a スライド穴
38 マグネット(ユニット側取付部の一例)
39 ユニット側被取付部
39e 第2接触面

Claims (7)

  1. 光透過性の透過部材を有する透過構造体と、
    第1開口を有し、前記透過構造体が前記第1開口に嵌まり込んだ状態で当該透過構造体を保持する壁構造本体と、を備え、
    前記壁構造本体は、
    前記第1開口を有する外壁と、
    前記透過構造体の内側に配置され、前記透過構造体を内側に開放するための第2開口を有する内壁と、
    前記透過構造体の少なくとも一部を被覆するための被覆部材と当該被覆部材の端部が上下動可能となるように前記被覆部材を保持する保持機構とを有する被覆部材昇降ユニットと、
    前記外壁と前記内壁の間に設けられ、前記透過構造体を支持する構造体支持部材と、
    を備え、
    前記構造体支持部材は、前記透過構造体の上縁に沿って延びるとともに当該透過構造体の上縁に固定される上縁固定部を含み、
    前記保持機構は、前記外壁と前記内壁の間でかつ前記第2開口よりも上の位置に設けられ、前記上縁固定部に固定されている、壁構造。
  2. 前記保持機構は、前記上縁固定部に着脱可能に固定されたユニット側固定部を有する、請求項に記載の壁構造。
  3. 前記壁構造本体を下側から見て前記被覆部材と前記上縁固定部との間の隙間を覆うように設けられる外壁側横額縁と、
    前記ユニット側固定部よりも内側に設けられ、前記被覆部材を保持するユニット側被取付部と、をさらに備え、
    前記ユニット側被取付部は、前記ユニット側固定部の外側の端部と前記ユニット側被取付部の内側の端部との間の距離を調整可能となるように前記ユニット側固定部に取り付けられている、請求項に記載の壁構造。
  4. 前記被覆部材昇降ユニットは、前記被覆部材の端部が上下動するように前記保持機構を駆動させる駆動機構を有し、
    前記駆動機構は、前記外壁と前記内壁との間でかつ前記第2開口よりも上の位置に設けられている、請求項1〜のいずれか一項に記載の壁構造。
  5. 光透過性の透過部材を有する透過構造体と、
    第1開口を有し、前記透過構造体が前記第1開口に嵌まり込んだ状態で当該透過構造体を保持する壁構造本体と、を備え、
    前記壁構造本体は、
    前記第1開口を有する外壁と、
    前記透過構造体の内側に配置され、前記透過構造体を内側に開放するための第2開口を有する内壁と、
    前記透過構造体の少なくとも一部を被覆するための被覆部材と当該被覆部材の端部が上下動可能となるように前記被覆部材を保持する保持機構とを有する被覆部材昇降ユニットと、
    前記壁構造本体を下側から見て前記外壁と前記内壁との間の隙間を覆うように設けられる横額縁と、を備え、
    前記横額縁は、前記保持機構の下部に設けられ、前記被覆部材を通すために前記横額縁を上下に貫通する貫通部を有する、壁構造。
  6. 前記壁構造本体は、前記横額縁に取り付けられた横額縁側取付部と、前記保持機構に取り付けられたユニット側取付部と、を有し、
    前記ユニット側取付部及び前記横額縁側取付部は、前記ユニット側取付部及び前記横額縁側取付部の少なくとも一方の磁力によって互いに着脱可能である、請求項に記載の壁構造。
  7. 前記壁構造本体は、前記外壁と前記内壁の間に設けられ、前記透過構造体を支持する構造体支持部材をさらに備え、
    前記構造体支持部材は、前記透過構造体の上縁に沿って延びるとともに当該透過構造体の上縁に固定される上縁固定部を含み、
    前記保持機構は、前記上縁固定部に固定されている、請求項5又は6に記載の壁構造。
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