JP6209804B2 - ウナギ仔魚の飼育方法及び飼育装置並びに飼育用の容器 - Google Patents
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Description
(1)ウナギ仔魚は光を感知すると鉛直下方向へ移動する習性を有し、また、水槽の底面でのみ摂餌する。さらに、ウナギ仔魚は餌に自らは寄ってこないため、仔魚のすぐ近くまで餌を供給する必要がある。そのため、水槽の規模を拡大して底面積を増大させると大量の飼料が必要となる。
(2)ウナギ仔魚は水槽の中層ではほとんど摂餌しない。そのため、水槽を相似形的に拡大しても空間を有効に利用できないので、生産効率の向上には繋がらない。
(3)ウナギ仔魚は消化器官の発達が未熟で胃を持っていない。そのため、摂取した餌を長時間体内に溜めておくことができず、消化が容易な餌でなければ栄養分を十分に利用できないので、消化が容易な餌を1日に数回、断続的に給餌しなければならない。
(4)現在ウナギ仔魚の飼育にはサメの卵を主材とするスラリー状の餌が有用であるが、この餌は、給餌した後、放置するとたちまち腐敗して水質が悪化し、仔魚が死亡する。そのため、給餌後一定時間が経った後は速やかに換水して汚染された飼育水を交換すると共に、水槽の壁面に付着した残餌を洗浄して清潔な環境を保つ必要がある。
(5)ウナギ仔魚は成長に伴って遊泳力が大きくなる。そのため、給餌した餌のほとんどを遊泳によって水槽内に撒き散らしてしまうので、十分な量を摂餌させるためには多くの餌を与える必要があるが、一方、餌の無駄が生じやすい。
本発明では、飼育容器の大きさや形状には特に制限はない。ウナギ仔魚の成長に合わせて、用いる飼育容器の大きさや形状を変更しても差し支えない。しかし、餌の拡散防止を考慮し、同一の容器で飼育し続ける場合は、飼育容器は、最大伸長期のウナギ仔魚がその遊泳する方向を自在に転換できる大きさで交換可能なものであることが好ましい。すなわち、ウナギ仔魚は、最大伸長期(シラスウナギに変態する直前の成長段階)においても全長は50〜65mm程度、体高は10〜15mm程度の大きさであり、平べったい、厚みの薄い体形をしているので、このような形態のウナギ仔魚がその遊泳する方向を自在に転換できる大きさのものが好ましい。また、作業者が片手で把持して交換できる大きさのものが好ましい。具体的には、内径30〜80mm程度、深さ100〜150mm程度(円筒形の場合、湛水量が100〜500mL程度)の範囲に収まるものであれば十分である。また、例えば、飼育容器として、内径60mmで深さ110mmの大きさとし、全ての飼育容器をこの大きさのものに統一すると、取り扱いが容易である上、飼育装置を開発するのに好都合である。また、円筒状の飼育容器を用いると、仔魚が容器の内壁に当接し難くなる上、機械化した場合の面積効率を高めることが可能である。さらに、透明な容器を用いると、ウナギ仔魚の成長の観察や容器の壁面の汚れ具合の点検が容易である。なお、飼育容器はアクリル樹脂等の軽くて丈夫で加工が容易な材料で作ることが好ましい。
本発明に係るウナギ仔魚の飼育方法は、上記のウナギ仔魚の飼育容器を複数個用い、摂餌可能なウナギ仔魚(すなわち日齢5〜6以降のウナギ仔魚)を数十尾、それぞれの飼育容器に収容し、所定の時間間隔を設けて飼育容器内の仔魚への給餌と飼育容器内の換水を繰り返しながら、仔魚の成長に合わせて飼育容器内の仔魚の数を減らし、飼育の最終段階においては1個の容器内に仔魚を1尾又は数尾収容するようにして飼育することを基本とする。
(1)試験方法
日齢82まで通常の方法で飼育したウナギ仔魚を、ファルコンチューブを改造した飼育容器(容量=50mL:図1の左端に示す形状のもの)48本に1尾ずつ個別に収容して、90日間の給餌・注水による飼育を行った。
(イ)注水量は、1つの容器当たり約50mL/分とし、湛水量は約40mLとした。
(ロ)水温は、34日目までは23±0.5℃とし、35日目以降は25±0.5℃とした。
(ハ)1日に5〜6回、2時間ごとに、1つの飼育容器当たり50〜300μLのサメ卵を主材とするスラリー状の飼料を15分間給餌した(飼料の投与1分・静止14分)。
(ニ)給餌中は注水を停止し、給餌後に注水を再開することを繰り返したが、残餌の洗い流し作業は行わなかった。
(ホ)飼育容器の交換は3〜5日の間隔で不定期に行った。
(ヘ)毎日の死亡尾数のみを計数して生残率を求めた。日齢113、144、174に写真撮影を行い、全長、肛門前長、体高を測定した。
(イ)飼育開始後1週間くらいは仔魚の死亡が続いた。これは、飼育用カプセルの上部に排水のために開けた小孔(直径2.0mm)から仔魚が抜け出る事態が頻発したためで、容器の小孔をさらに小さくすることで解決した。
(ロ)この事故に生き残った個体は、その後の生育は安定していて、給餌開始90日後の生残率は31.3%を維持することができた。
(ハ)仔魚は、給餌前(日齢82)の平均全長が「13.91mm」であったのに対し、31日後(日齢113)では「28.80mm」、62日後(同144)では「32.82mm」、92日後(同174)では「38.84mm」と良好な成長を示した。
(ニ)生残率については、給餌開始後10日目以降は急落することなく、90日目において32%を維持することができた。
(ホ)試験結果の詳細は、生残率については図5に、成長性については表1に示したとおりである。
(ヘ)上記の結果から、ウナギ仔魚は「個別飼育法」を採れば、3か月程度の長期間にわたって安定して飼育できることが明らかになった。
(1)試験方法
日齢89の別ロットのウナギ仔魚の成長不良個体6尾(全長40〜50mm)を、実施例1と同じ飼育容器に1尾ずつ収容し、実施例1と同じ方法によって飼育した。
(2)試験結果と考察
(イ)ウナギ仔魚は順調に成長し、平均成長量は0.16mm/日であった。また、6尾中の2尾について、シラスウナギへの変態が観察された。
(ロ)上記結果から、最大伸長期のウナギ仔魚(最大で全長58.5mm)でも個別飼育法の適用が可能であることが明らかとなった。
(1)試験方法
日齢134まで通常の方法で飼育したウナギ仔魚を、丸底遠沈管を改造した飼育容器(容量=50mL:図1の右から2番目に示す形状のもの)17本に1尾ずつ個別に収容し、20日間の給餌・注水による飼育を行った。また、従来法として、同じロットのウナギ仔魚17尾を容量5Lのボウル型水槽に収容し、20日間の飼育を行った。その上で、個別飼育法と従来法(水槽飼育法)における、ウナギ仔魚の成長と生残の結果を比較した。
(イ)個別飼育法の注水量は1個の飼育容器当たり約50mL/分とし、湛水量は約40mLとした。
(ロ)従来法の注水量は約0.5L/分とし、湛水量は約5Lとした。
(ハ)水温は25±0.5℃とした。
(ニ)個別飼育法では、1日に5回、2時間ごとに1個の飼育容器につき200μLのサメ卵を主材とするスラリー状の飼料を15分間給餌した(餌の投与1分・静止14分)。
(ホ)給餌中は注水を停止し、給餌後に注水を再開することを繰り返したが、残餌の洗い流し作業は行わなかった。飼育容器は毎日交換した。
(ヘ)従来法では、1日5回、2時間ごとに10mLのサメ卵を主材とするスラリー状の飼料を15分間給餌した。給餌中は注水を停止し、給餌後に注水を再開すると共に残餌の洗い流し作業を行った。水槽は毎日交換した。
(ト)毎日の死亡尾数のみを計算して生残率を求めた。日齢155に写真撮影を行い、全長、肛門前長、体高を測定した。
(イ)20日間の生残率は、従来法が94.1%であったのに対して、個別飼育法では100%であった。
(ロ)ウナギ仔魚は、試験開始日(日齢135)の平均全長が、従来法では「36.65mm」、個別飼育法では「39.24mm」であったのに対し、20日後(日齢155)ではそれぞれ「39.81mm」と「43.30mm」となった。また、平均の日間成長量は、従来法が0.158mm/日であったのに対し、個別飼育法では0.203mm/日となり,成長率が約28.5%改善された。
(ハ)仔魚1尾当たりの20日間の総給餌量は、従来法が62.5mLであったのに対して、個別飼育法では20.0mLとなり、従来法のおよそ3分の1の給餌量であった。
(ニ)これらの日間成長量及び総給餌量の関係から、給餌量1L当たりの成長量を算出すると、従来法が2.52mmであるのに対し、個別飼育法では10.15mmとなり、単位給餌量当たりの成長率が約4倍に向上することが明らかとなった。
(ホ)試験結果の詳細は、表2と表3に示したとおりである。
(ヘ)上記の結果から、ウナギ仔魚は、個別飼育法を採れば、従来法よりも効率的に飼育できることが明らかとなった。
(1)試験方法
日齢7から日齢34まで5Lボウル水槽で給餌飼育したウナギ仔魚を以下の水槽又は容器に移してそれぞれ20日間、同じ飼料を用いて給餌飼育を継続した。
A区=5Lボウル水槽(167尾×3基)
B区=100mL容器(内径30mm:10尾×12個)
C区=250mL容器(内径60mm:20尾×2個)
(イ)水槽又は容器は毎日交換した。
(ロ)照明は青色蛍光灯を用い、給餌時1000Lx、その他のときは10Lx以下とした。
(ハ)1回当たりの給餌量は、A区=5g×15分間、B区=0.3g×10分間、C区=0.6g×10分間とした。
(ニ)B区とC区では、給餌時は注水ホースを容器から外して止水した。10分間の給餌後、注水ホースを戻して注水を再開し、残餌を洗い流した。
(ホ)毎日、仔魚の死亡数を集計して飼育終了時の生残尾数と累計死亡数の合計を母数として生残率を算出した。
(イ)生残率は、
日齢45では、A区=93.8%、B区=72.5%、C区=82.5%、
日齢55では、A区=70.9%、B区=67.5%、C区=62.5%、であった。
(ロ)仔魚の全長は、
日齢45ではA区=14.14mm、B区=15.87mm、C区=15.70mm、
日齢55ではA区=15.47mm、B区=18.72mm、C区=17.75mm、であった。
(ハ)仔魚の体高は、
日齢45では、A区=1.63mm、B区=2.08mm、C区=1.97mm、
日齢55では、A区=1.79mm、B区=2.60mm、C区=2.41mm、
であった。
(ニ)すなわち、試験開始から10日後及び20日後における仔魚の全長と体高はB区(100mL容器区)及びC区(250mL容器区)がA区(5L水槽区)よりも有意に優れていた。なお、B区とC区では有意差は認められなかった。B区とC区の方がA区よりも成長が優れている理由としては、仔魚が餌に対して効率的の遭遇することにより摂餌効率が向上したためであると推察できる。
(ホ)この試験結果から、個別飼育法による方が、従来の5L水槽飼育よりも仔魚を効率よく成長させることが可能であることが判明した。また、1個の飼育容器に数尾収容する方法での飼育が可能であることが明らかとなった。
(1)試験方法とその結果
日齢35のウナギ仔魚を、100mL容器12個に10尾ずつ合計120尾、250mL容器2個に20尾ずつ合計40尾を収容し、160日間(日齢195まで)の給餌飼育を行った。
(イ)100mL容器区は、160日の間、飼育容器の大きさを変更しなかった。仔魚は少しずつ死亡し、160日目には各容器当たり平均1.7尾(合計20尾)の生残がみられた(生残率16.7%)。
(ロ)250mL容器区は、26日目に仔魚の数は平均12尾まで漸減したが、その後安定したので仔魚の成長に伴い徐々に過密状態が看取されるようになった。そこで、75日目に同じ大きさの容器を2倍の4個に増やし、仔魚を各容器に6尾ずつ移し分けた。さらに125日目にも同じ大きさの容器7個に各3尾ずつとなるように移し分けた。すなわち、250mL容器区では、合計7個の容器を用いた結果、160日目には各容器中には平均2.4尾ずつ(合計17尾)生残した(生残率42.5%)。
(ハ)いずれの場合も、給餌時は注水ホースを容器から外し、止水した。10分間の給餌後、注水ホースを戻して注水を再開し、残餌を洗い流した。飼育容器は毎日交換した。
(ニ)各容器とも開口部から約10mmの位置に排水用の小孔(口径0.8mm)を設けた。すなわち、100mL容器には17か所×6列、250mL容器には31箇所×6列の小孔を穿った。
(ホ)仔魚の平均全長は、飼育開始時(日齢35)には「11.60mm」であったが、飼育160日目(日齢195)には、100mL容器区は「42.47mm」に、250mL容器区は「45.46mm」に成長した。
(ヘ)仔魚の平均体高は、飼育開始時には「1.307mm」であったが、飼育160日目には、100mL容器区は「7.221mm」に、250mL容器区は「7.352mm」に成長した。
(ト)ウナギ仔魚の「生残率と収容密度の推移」及び「全長と体高の推移」の詳細は図6のグラフで示す。なお、図6の「平均収容尾数」のグラフ中の「分槽」とは、仔魚を別の飼育容器に小分けしたことを示す。
(イ)どちらの容器でも、160日間以上の長期飼育が可能であることが明らかとなった。
(ロ)小型(100mL)の同じ容器で飼育し続けるよりも、大型(250mL)の容器で小分けしながら飼育する方が生残率が高くなり、安定した飼育が可能であった。すなわち、成長段階に合わせて仔魚を小分けし、密度を調整する方法の方が、最初から個別に分けて飼育するよりも効率的であることが明らかになった。
(ハ)1個の容器に複数尾を収容しても飼育が可能であることが判明した。
(ニ)どちらの容器でも仔魚の成長には大差はないが、全長35mm以上になると、若干250mL容器の方が100mL容器よりも勝る結果を示した。
(ホ)この試験によって、ウナギ仔魚は飼育期間の大部分を給餌飼育することが可能であることが実証された。
(1)ループ状に周回する無限コンベアとして、外径1.6m、内径0.7mのドーナツ状の樹脂製ターンテーブル(防水・防錆仕様を施したもの:耐荷重400kg以上)を用いる。ターンテーブルは時計回りに120分間で1周回するようにし、架台はキャスター等で搬送可能とする。
(2)飼育容器として、内径約60mm、深さ約110mmで、底部を半球に形成してあると共に側壁の開口部から10mm程度の位置に排水用の小孔(口径1.0mm)を20個設けてあるポリカーボネート製のもの(図1の左端から3番目に示す形状・構造の飼育容器)を使用する。仔魚が小さいうちは排水用の小孔をナイロンメッシュ(編み目300μm程度)で塞ぎ、仔魚の流出を防ぐ。
(3)ターンテーブルには、中心部から放射状に整列させて、飼育容器の外形に合わせた穴を「1連6個×36列=216個」穿ってある樹脂製のラックを取り付け、その穴に「1列6個×36列=216個」の飼育容器を挿入する。そのため、飼育容器の取り付け・取り外しは自在である。すなわち、本実施例で用いる飼育容器の数は、図2の飼育装置よりも少ないが、飼育容器を配置する状態は図2に示すとおりである。
(4)ドーナツ状のターンテーブルの内側には排水溝を設け、ターンテーブルは排水溝に向かってゆるやかに傾斜させてある。
(5)飼育容器の半数、すなわち36列のうち18列の飼育容器に日齢6〜8のウナギ仔魚を20尾ずつ収容し、6個×18列=108個を使って飼育を開始する。残りの飼育容器は空(カラ)の状態である。
(6)216個の飼育容器は「6個×3列=18個」をもって1区画として合計12の区画を形成し、ターンテーブルの周回に合わせて区画ごとに給餌や注水を行う。
(7)ターンテーブルの路面には、上方に給餌ユニットを備えた給餌エリアと上方に注水ユニットを備えた注水エリアを設け、ターンテーブルが1周回する間に給餌エリアと換水エリアを通過するようにし、区画ごとに給餌と注水を行い、1日に6〜12回、これを繰り返す。
(9)照明は、給餌エリアでのみ青色LED照明(中心波長450nm)を500〜1000Lxとなるように点灯し、その他のエリアは10Lx以下となるようにフードを被せて常時遮光する。
(10)仔魚の成長段階に合わせて、適宜の給餌頻度(1日に12周回する間に何回給餌を実施するか)や1回当たりの給餌量を調整しながら飼育を継続する。それでも給餌時間内に十分に摂餌できない個体や成長の停滞が見られた場合は、飼育容器を増加し、増加した飼育容器に仔魚を小分けして、容器1個当たりの収容尾数を減らす。
(11)最終的には1個の飼育容器に1尾又は数尾の仔魚を収容し、シラスウナギへの変態が開始するまで給餌飼育を継続する。
(12)肛門の位置が前進し、体高が低くなる等、変態開始の兆候が観察された仔魚は、回収して別の飼育水槽に移し、その仔魚が収容されていた飼育容器は減じる。
(13)飼育容器のない区画については、給餌の滴下を中止し、大部分の仔魚が変態を開始して容器の数が少なくなった段階で、飼育を終了する。
(14)或いは、連続して飼育を行う場合は、空きが出た区画に新たな日齢35前後の仔魚を20尾程度収容した容器を配置して、次の飼育群の飼育を開始する。
シラスウナギに成長するまで安定的かつ効率的に飼育する方法及びその方法に用いる飼育装置並びにその飼育方法と飼育装置に用いる飼育容器を提供するものである。本発明の飼育方法を採用すると、飼育容器数640個の飼育装置を用いた場合、1回の飼育期間で少なくとも1000尾のシラスウナギを収穫できるものと予想され、本発明の飼育装置を全国各地に設置すれば、年間当たり「数百万尾」のシラスウナギの確保が可能である。
2:飼育装置
3:ターンテーブル
4:ラック
5:排水溝
A:給餌エリア
B:注水エリア
Claims (10)
- 複数個の飼育容器を用い、飼育の初期段階では各容器に摂餌可能なウナギ仔魚を数十尾ずつ収容し、所定の時間間隔を設けて容器内の仔魚への給餌と容器内の換水を行うことを繰り返す一方、仔魚の成長に合わせて容器の数を増加し、増加した容器へ仔魚を配分して容器内の仔魚の数を減少させ、飼育の最終段階では各容器内に仔魚を1尾又は数尾収容するようにして飼育するウナギ仔魚の飼育方法。
- ループ状に周回する無限コンベアに複数個の飼育容器を整列させて起立状かつ取り外し自在に取り付けてある飼育装置を用い、飼育の初期段階では各容器に摂餌可能なウナギ仔魚を数十尾ずつ収容し、無限コンベアが1周回する間に所定の時間間隔を設けて容器内の仔魚への給餌と容器内の換水を行うことを繰り返す一方、仔魚の成長に合わせて容器の数を増加し、増加した容器へ仔魚を配分して容器内の仔魚の数を減少させ、飼育の最終段階では各容器内に仔魚を1尾又は数尾収容するようにして飼育するウナギ仔魚の飼育方法。
- 円盤状のターンテーブルに複数個の飼育容器を整列させて起立状かつ取り外し自在に取り付けてあると共にターンテーブルの上方には容器が周回する路面に沿って給餌ユニットと注水ユニットを配置してある飼育装置を用い、飼育の初期段階では各容器に摂餌可能なウナギ仔魚を数十尾ずつ収容し、ターンテーブルが1周回する間に所定の時間間隔を設けて容器内の仔魚への給餌と容器内の換水を行うことを繰り返す一方、仔魚の成長に合わせて容器の数を増加し、増加した容器へ仔魚を配分して容器内の仔魚の数を減少させ、飼育の最終段階では各容器内に仔魚を1尾又は数尾収容するようにして飼育するウナギ仔魚の飼育方法。
- 円盤状又は楕円盤状のテーブルに複数個の飼育容器を整列させて起立状かつ取り外し自在に取り付けてあると共にテーブルの上方には飼育容器の列に沿ってループ状に周回する給餌ユニットと注水ユニットを備えた無限コンベアを配置してある飼育装置を用い、飼育の初期段階では各容器に摂餌可能なウナギ仔魚を数十尾ずつ収容し、無限コンベアが1周回する間に所定の時間間隔を設けて容器内の仔魚への給餌と容器内の換水を行うことを繰り返す一方、仔魚の成長に合わせて容器の数を増加し、増加した容器へ仔魚を配分して容器内の仔魚の数を減少させ、飼育の最終段階では各容器内に仔魚を1尾又は数尾収容するようにして飼育するウナギ仔魚の飼育方法。
- 飼育容器として、最大伸長期のウナギ仔魚が遊泳方向を自在に転換できる大きさで交換可能なものを使用する請求項1から4のいずれかに記載のウナギ仔魚の飼育方法。
- 飼育容器として、最大伸長期のウナギ仔魚が遊泳方向を自在に転換できる大きさで交換可能であると共に底部を円錐状又は半球状に形成してあり、側壁の上部に排水用の隙間を設けてある円筒状のものを使用する請求項1から4のいずれかに記載のウナギ仔魚の飼育方法。
- 円盤状のターンテーブルに最大伸長期のウナギ仔魚が遊泳方向を自在に転換できる大きさで交換可能な飼育容器の複数個を整列させて起立状かつ取り外し自在に取り付けてあると共にターンテーブルの上方には容器が周回する路面に沿って給餌ユニットと注水ユニットを配置してあり、ターンテーブルが1周回する間に所定の時間間隔を設けて給餌ユニットが容器内の仔魚への給餌を行い、注水ユニットが容器への注水を行うことを繰り返すように設定してあるウナギ仔魚の飼育装置。
- 飼育容器として、最大伸長期のウナギ仔魚が遊泳方向を自在に転換できる大きさで交換可能であると共に底部を円錐状又は半球状に形成してあり、側壁の上部に排水用の隙間を設けてある円筒状のものを取り付けてある請求項7に記載のウナギ仔魚の飼育装置。
- 給餌する区画を点灯可能とし、その他の区画は遮光状態にしてある請求項7又は8に記載のウナギ仔魚の飼育装置。
- 最大伸長期のウナギ仔魚が遊泳方向を自在に転換できる大きさで交換可能であると共に底部を円錐状又は半球状に形成してあり、側壁の上部に排水用の隙間を設けてある円筒状のウナギ仔魚の飼育容器。
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